JP2015199377A - ランフラットラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】サイド補強型のランフラットラジアルタイヤにおいて、不要な重量増加を抑制しつつリム外れ防止性能を向上させる。
【解決手段】タイヤ断面高さが115mm以上であるランフラットラジアルタイヤ10は、一対のビードコア18と、一対のビードコア18にトロイダル状に跨るプライからなるカーカス22と、タイヤサイド部14に設けられ、カーカス22の内面22Iに沿ってタイヤ径方向に延びる車両装着方向外側サイド補強ゴム層25と車両装着方向内側サイド補強ゴム層26と、を備えている。車両装着方向内側サイド補強ゴム層26のタイヤ径方向外側端部26Aが車両装着方向外側サイド補強ゴム層25のタイヤ径方向外側端部25Aよりタイヤ赤道面に近い。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランフラットラジアルタイヤに関する。
パンクなどで内圧が低下した状態でも一定距離を安全に走行可能にするランフラットラジアルタイヤとして、タイヤサイド部をサイド補強ゴム層で補強するサイド補強型のランフラットラジアルタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−126262号公報
ところで、サイド補強型のランフラットラジアルタイヤは、タイヤ断面高さが比較的に小さいサイズのものが中心であった。これは、タイヤ断面高さが大きくなるに従って、ランフラット走行時(パンクなどで内圧が低下した状態での走行時)にスリップアングルが付与されるとタイヤ変形量が増加するため、ランフラットラジアルタイヤに必要な性能レベルが厳しくなるためであった。
特に、タイヤ断面高さが高いサイド補強型ランフラットラジアルタイヤになると、車両の旋回内側でリム外れを生じやすくなる。
これは、車両の旋回内側のタイヤサイド部に生じたバックリング(タイヤサイド部がタイヤ内側に折れ曲がる現象)により、車両の旋回内側のリム外れを生ずるためと考えられる。なお、リム外れ防止性能を向上させる方法としてサイド補強ゴム層を大きくすることが考えられるが、この場合にはタイヤ重量が増加する。
本発明は、サイド補強型のランフラットラジアルタイヤにおいて、不要な重量増加を抑制しつつ、リム外れ防止性能を向上させることを課題とする。
本発明の請求項1に記載のランフラットラジアルタイヤは、一対のビード部間に跨るカーカスと、車両装着方向外側のタイヤサイド部に設けられ、前記カーカスの内面に沿ってタイヤ径方向に延設された車両装着方向外側サイド補強ゴム層と、車両装着方向内側のタイヤサイド部に設けられ、前記カーカスの内面に沿ってタイヤ径方向に延設され、タイヤ径方向外側端部が前記車両装着方向外側サイド補強ゴム層のタイヤ径方向外側端部よりタイヤ赤道面に近い車両装着方向内側サイド補強ゴム層と、を備え、タイヤ断面高さが115mm以上である。
サイド補強型のランフラットラジアルタイヤにおいて、タイヤ断面高さが115mm以上であると、スリップアングルが付与されたことによるタイヤサイド部のバックリングに伴って、トレッドの幅方向端部から赤道面側部分(以下、「トレッド端部近傍」という場合がある)でも大きな曲げ発生していることが本発明者によって確認された。そこで、請求項1に記載のランフラットラジアルタイヤでは、バックリングの発生の原因となる、上記大きな曲げが発生するトレッド端部近傍において、車両装着方向外側のタイヤサイド部に設けられ、カーカスの内面に沿ってタイヤ径方向に延設された車両装着方向外側サイド補強ゴム層のタイヤ径方向外側端部より、車両装着方向内側のタイヤサイド部に設けられ、カーカスの内面に沿ってタイヤ径方向に延設された車両装着方向内側サイド補強ゴム層のタイヤ径方向外側端部を、タイヤ赤道面に近づけている。これによって、トレッド端部近傍領域、特に、車両装着方向内側におけるトレッド端部近傍領域の剛性を十分に向上させ、タイヤサイド部のバックリングを抑制してリム外れ防止性能を向上させることができる。また、車両装着方向外側サイド補強ゴム層のタイヤ径方向外側端部に対して、車両装着方向内側サイド補強ゴム層のタイヤ径方向外側端部をタイヤ赤道面に近づけることによって、不要な重量増加も防止できる。
本発明の請求項2は、請求項1に記載のランフラットラジアルタイヤであって、タイヤトレッド部において、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ周方向に対して傾斜する方向に延びるコードを備え、タイヤ軸方向の幅が最も大きい最大幅傾斜ベルト層を有し、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向外側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L1と、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向内側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L2と、の比L2/L1が15/14以上である。
請求項2に記載のランフラットラジアルタイヤでは、バックリングの発生の原因となる、上記大きな曲げが発生するタイヤトレッド部において、最大幅傾斜ベルト層と車両装着方向外側サイド補強ゴム層のタイヤ軸方向の重複幅L1と、最大幅傾斜ベルト層と車両装着方向内側サイド補強ゴム層のタイヤ軸方向の重複幅L2と、の比L2/L1が15/14以上とすることによって、トレッド端部近傍領域、特に、車両装着方向内側におけるトレッド端部近傍領域の剛性を十分に向上させ、タイヤサイド部のバックリングを抑制してリム外れ防止性能を向上させることができる。また、不要な重量増加も防止できる。
本発明の請求項3は、請求項1又は請求項2に記載のランフラットラジアルタイヤであって、タイヤトレッド部において、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ周方向に対して傾斜する方向に延びるコードを備え、タイヤ軸方向の幅が最も大きい最大幅傾斜ベルト層を有し、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向外側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L1と、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向内側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L2と、がそれぞれ前記最大幅傾斜ベルト層のタイヤ軸方向幅の15%以上である。
請求項3に記載のランフラットラジアルタイヤでは、バックリングの発生の原因となる、上記大きな曲げが発生するタイヤトレッド部において、最大幅傾斜ベルト層と車両装着方向外側サイド補強ゴム層とのタイヤ軸方向の重複幅L1と、最大幅傾斜ベルト層と車両装着方向内側サイド補強ゴム層のタイヤ軸方向の重複幅L2と、をそれぞれ最大幅傾斜ベルト層のタイヤ軸方向幅の15%以上とすることによって、トレッド端部近傍領域、特に、車両装着方向内側におけるトレッド端部近傍領域の剛性を十分に向上させ、タイヤサイド部のバックリングを抑制してリム外れ防止性能を向上させることができる。また、不要な重量増加も防止できる。
本発明の請求項4は、請求項1又は請求項2に記載のランフラットラジアルタイヤであって、タイヤトレッド部において、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ周方向に対して傾斜する方向に延びるコードを備え、タイヤ軸方向の幅が最も大きい最大幅傾斜ベルト層を有し、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向外側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L1が前記最大幅傾斜ベルト層のタイヤ軸方向幅の5%〜14%で、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向内側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L2が前記最大幅傾斜ベルト層のタイヤ軸方向幅の5%〜40%である。
請求項4記載のランフラットラジアルタイヤでは、バックリングの発生の原因となる、上記大きな曲げが発生するタイヤトレッド部において、最大幅傾斜ベルト層と車両装着方向外側サイド補強ゴム層のタイヤ軸方向の重複幅L1が最大幅傾斜ベルト層のタイヤ軸方向幅の5%〜14%で、最大幅傾斜ベルト層と車両装着方向内側サイド補強ゴム層のタイヤ軸方向の重複幅L2を最大幅傾斜ベルト層のタイヤ軸方向幅の5%〜40%とすることによって、不要な重量増加の抑制と、リム外れ防止性能とランフラット耐久性能との向上がバランス良く行われる。
本発明のランフラットラジアルタイヤは、不要な重量増加を抑制しつつ、リム外れ防止性能を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るランフラットラジアルタイヤをタイヤ軸方向に沿って切断した切断面を示すタイヤ半断面図である。 タイヤサイド部がバックリングした状態の図1に示すランフラットラジアルタイヤをタイヤ軸方向に沿って切断した断面を示すタイヤ断面図である。 本発明の第2実施形態に係るランフラットラジアルタイヤをタイヤ軸方向に沿って切断した切断面を示すタイヤ半断面図である。 ランフラットタイヤにおけるタイヤ断面高さとリム外れ防止性能との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1では、本発明の第1実施形態に係るランフラットラジアルタイヤ(以下、単に「タイヤ」と記載する。)10のタイヤ軸方向に沿った断面の片側を示している。なお、図1の矢印Wはタイヤ10の軸方向(以下、適宜「タイヤ軸方向」と記載する。)を示し、矢印Rはタイヤ10の径方向(以下、適宜「タイヤ径方向」と記載する。)を示し、符号CLはタイヤ10の赤道面(以下、適宜「タイヤ赤道面」と記載する。)を示している。また、本実施形態では、タイヤ径方向に沿ってタイヤ10の軸(回転軸)側を「タイヤ径方向内側」、タイヤ径方向に沿ってタイヤ10の軸側と反対側を「タイヤ径方向外側」と記載する。一方、タイヤ軸方向に沿ってタイヤ10の赤道面CL側を「タイヤ軸方向内側」、タイヤ軸方向に沿ってタイヤ10の赤道面CL側と反対側を「タイヤ軸方向外側」と記載する。
図1に示すタイヤ10は、標準リム30(図1では、二点鎖線で示している。)に装着して標準空気圧を充填したときのものである。ここでの標準リムとは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2013年度版規定のリムである。また、上記標準空気圧とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2013年度版の最大負荷能力に対応する空気圧である。
なお、日本以外では、荷重とは下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことであり、内圧とは下記規格に記載されている単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことであり、リムとは下記規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または、”Approved Rim”、”Recommended Rim”)のことである。規格は、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では、”The Tire and Rim Association Inc.のYear Book ”で、欧州では”The European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manual”で、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA Year Book”にて規定されている。
なお、本実施形態のタイヤ10は、タイヤ断面高さが115mm以上のタイヤであれば良く、例えば153mmのタイヤである。
図1に示すように、本実施形態に係るランフラットラジアルタイヤ10は、一対のビード部12と、一対のビード部12からタイヤ径方向外側へそれぞれ延びる一対のタイヤサイド部14と、一方のタイヤサイド部14から他方のタイヤサイド部14へ延びるトレッド部16と、を有している。なお、タイヤサイド部14は、ランフラット走行時にタイヤ10に作用する荷重を負担する。
一対のビード部12には、ビードコア18がそれぞれ埋設されている。一対のビードコア18には、カーカス22が跨っている。このカーカス22の端部側はビードコア18に係止されている。なお、カーカス22は、端部側がビードコア18周りにタイヤ内側から外側へ折り返されて係止されており、折返し部分22Bの端部22Cがカーカス本体部22Aに接している。また、カーカス22は、一方のビードコア18から他方のビードコア18へトロイダル状に延びてタイヤの骨格を構成している。
カーカス本体部22Aのタイヤ径方向外側には、タイヤ径方向内側からベルト層24A、24Bが積層され、その上にキャップ層24Cが積層されている。ベルト層24A、24Bは、それぞれ複数本のスチールコードを互いに平行に並べてゴムコーティングした一般的な構成のものであり、ベルト層24Aのスチールコード、及び第2のベルト層24Bのスチールコードは、赤道面CLに対して反対方向に傾斜配置されており、相互に交差している。一方、キャップ層24Cはスチールコードではなく複数本の合成繊維をタイヤ周方向に互いに平行に並べてゴムコーティングした一般的な構成のものである。なお、本実施形態ではベルト層24A、24Bのうち、タイヤ軸方向の幅が大きいベルト層24Aが本発明の最大幅傾斜ベルト層に該当する。
なお、最大幅傾斜ベルト層(ベルト層24A)のタイヤ軸方向の幅は、トレッド幅の90%以上115%以下であることが好ましい。ここで、「トレッド幅」とは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態において最大負荷荷重下における接地領域のタイヤ軸方向幅のことを指している。ここで、「最大負荷荷重」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2013年度版の最大負荷荷重のことである。
ビード部12には、ビードコア18からタイヤ径方向外側へカーカス22の外面22Oに沿って延びるビードフィラー20が埋設されている。ビードフィラー20は、カーカス本体部22Aと折返し部分22Bとで囲まれた領域に配置されている。また、ビードフィラー20は、タイヤ径方向外側に向けて厚みが減少しており、タイヤ径方向外側の端部20Aがタイヤサイド部14に入り込んでいる。
また、図1に示すように、ビードフィラー20の高さBHは、タイヤ断面高さSHの30%以上50%以下が好ましい。本実施形態では39%とされている。
なお、ここでいう「タイヤ断面高さ」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Bookで定義されるように、無負荷状態におけるタイヤ外径とリム径との差の1/2の長さを指す。また、「ビードフィラーの高さBH」とは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるビードコア18の下端(タイヤ径方向内側端部)からビードフィラー20の端部20Aまでのタイヤ径方向に沿って計測した長さを指している。
タイヤ10は車両へ装置する際に、車両装着方向外側とするタイヤサイド部14にマークM1が付けられており、このマークM1が車両の外側となるように車両に装着される。そして、車両装着方向外側のタイヤサイド部14を補強する車両装着方向外側サイド補強ゴム層25が、車両装着方向外側のカーカス22のタイヤ軸方向内側に配設されており、車両装着方向内側のタイヤサイド部14を補強する車両装着方向内側サイド補強ゴム層26が、車両装着方向内側のカーカス22のタイヤ軸方向内側に配設されている。車両装着方向外側サイド補強ゴム層25と車両装着方向内側サイド補強ゴム層26は、カーカス22の内面22Iに沿ってタイヤ径方向に延びている。また、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25と車両装着方向内側サイド補強ゴム層26は、ビードコア18側及びトレッド部16側に向かうにつれて厚みがなだらかに減少する形状、例えば、略三日月形状とされている。なお、ここでいう「車両装着方向内側サイド補強ゴム層の厚み、車両装着方向外側サイド補強ゴム層の厚み」とは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態において、カーカス22の法線に沿って計測した長さを指している。
なお、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25と車両装着方向内側サイド補強ゴム層26は、タイヤ10の内圧がパンクなどで減少した場合に車両及び乗員の重量を支えた状態で所定の距離を走行させるための補強ゴムである。
そして、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25と車両装着方向内側サイド補強ゴム層26は、それぞれのトレッド部16側の端部25A、26Aがカーカス22(カーカス本体部22A)を挟んでベルト層24Aと重なり、ビードコア18側の端部25B、26Bがカーカス22を挟んでビードフィラー20と重なって形成されている。なお、符号25Cは車両装着方向外側サイド補強ゴム層25の内面を示しており、符号26Cは車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の内面を示している。
ここで、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26のタイヤ径方向外側端部26Aが、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25のタイヤ径方向外側端部25Aより、タイヤ赤道面CLにタイヤ軸方向に沿って近づけられている。これによって、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25と車両装着方向内側サイド補強ゴム層26とのトレッド端部近傍領域、特に、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26のトレッド端部近傍領域の剛性を十分に向上させ、タイヤサイド部のバックリングを抑制してリム外れ防止性能が向上するようになっている。また、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の図2の二点鎖線よりタイヤ赤道面CL側の三角形状の部位26Dが、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25には存在しないため、タイヤ10の不要な重量増加を防止できるようになっている。
また、タイヤトレッド部において、ベルト層(最大幅傾斜ベルト層)24Aと車両装着方向外側サイド補強ゴム層25のタイヤ軸方向の重複幅L1と、ベルト層24Aと車両装着方向内側サイド補強ゴム層26のタイヤ軸方向の重複幅L2との比L2/L1が15/14以上に設定されている。
なお、重複幅L1及び重複幅L2をベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の15%以上に設定してもよい。
また、重複幅L1がベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の5%〜14%で、重複幅L2が、ベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の5%〜40%に設定してもよい。
また、最大幅傾斜ベルト層であるベルト層24Aのタイヤ軸方向端部Eにおける車両装着方向外側サイド補強ゴム層25の厚みGC1は、最大厚みGA1より薄く、最大厚みGA1の20%以上であることが好ましく、本実施形態では50%である。
また、最大幅傾斜ベルト層であるベルト層24Aのタイヤ軸方向端部Eにおける車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の厚みGC2は、最大厚みGA2より薄く、最大厚みGA2の50%以上であることが好ましく、本実施形態では60%である。
また、ベルト層24Aのタイヤ軸方向端部Eからタイヤ断面高さSHの14%だけタイヤ軸方向内側の位置Pにおける車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の厚みGD2は、最大厚みGA2より薄く、最大厚みGA2の30%以上であることが好ましい。本実施形態では10%である。
また、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25の厚みをビードコア18側及びトレッド部16側に向かうにつれてなだらかに減少させおり、かつ、重なり部分28のカーカス22の延設方向に沿った中点Qにおける厚みGB1はカーカス22の最大幅位置におけるサイド補強ゴム層26の厚みGA1の50%以下であることが好ましい。本実施形態では50%である。
また、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の厚みをビードコア18側及びトレッド部16側に向かうにつれてなだらかに減少させおり、かつ、重なり部分28の中点Qにおける厚みGB2はカーカス22の最大幅位置におけるサイド補強ゴム層26の厚みGA2の50%以下であることが好ましい。本実施形態では50%である。
なお、「カーカスの最大幅位置」とは、カーカス22が最もタイヤ軸方向外側になる位置を指している。
また、ビードコア18の下端(タイヤ径方向内側端部)と、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25の端部25B、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の端部26Bとのタイヤ径方向距離RHは、ビードフィラー高さBHの30%以上80%以下であることが好ましい。本実施形態では38%である。
なお、「タイヤ径方向距離RH」とは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるビードコア18の下端(タイヤ径方向内側端部)から車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の端部26B、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25の端部25Bまでのタイヤ径方向に沿って計測した長さを指している。
また、カーカス22の延在方向に沿ってビードフィラー20の端部20A及び車両装着方向外側サイド補強ゴム層25の端部25B間の中点Qにおける車両装着方向外側サイド補強ゴム層25の厚みGB1が、カーカス22の最大幅位置における車両装着方向外側サイド補強ゴム層25の厚みGA1(以下、最大厚みGA1という場合がある)の50%以下であれば好ましい。本実施形態では53%に設定されている。
また、図1に示すように、カーカス22の延在方向に沿ってビードフィラー20の端部20A及び車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の端部26B間の中点Qにおける車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の厚みGB2が、カーカス22の最大幅位置における車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の厚みGA2(以下、最大厚みGA2という場合がある)の50%以下であれば好ましい。本実施形態では43%に設定されている。
トレッド部16には、タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝16Aが形成されている。一方、タイヤ10の内面には、一方のビード部12から他方のビード部12にわたって図示しないブチルゴムを主成分とするインナーライナーが配設されている。なお、インナーライナーは、樹脂を主成分とするものでも良い。
なお、タイヤ10は、タイヤ断面高さ115mm以上とタイヤ断面高さの高いものであるため、本実施形態にはリムガードが設けられていないが、リムガードを設けても良い。
次に、本実施形態のタイヤ10の作用について説明する。
先ず、タイヤ10におけるリム外れのメカニズムについて簡単に説明する。
通常、ランフラット走行時に、例えば旋回によってタイヤにスリップアングルが付与されると、タイヤの接地部分が潰れて撓み量が増加し、タイヤの踏込部分のベルト径が増大する。この結果、旋回内側に位置するビード部に対するタイヤ径方向外側の引張力が踏込位置で大きくなり、車両の旋回内側に位置するタイヤサイド部の踏込位置で発生するバックリングと相まって、ビード部が標準リムから外れること(リム外れ)がある。
ところで、図4に示すように、車両の旋回内側のリム外れは、タイヤ断面高さSHが115mm以上のタイヤで発生しやすいことが確認されている。図4に示すグラフは、タイヤ幅を235mmにしてタイヤ断面高さSHを変更したランフラットラジアルタイヤを用いて、タイヤ断面高さSHに対するリム外れ防止指標を調べたものであり、リム外れ防止指標の数値が大きいほど、リム外れしにくいことを示している。この図4によれば、タイヤ断面高さSHが115mmよりも小さいタイヤの場合には、タイヤの旋回外側のリムが外れやすくなっており、タイヤ断面高さSHが115mm以上のタイヤでは、旋回内側のリム外れを抑制することが重要であることがわかる。なお、タイヤ断面高さは、具体的には250mm以下、特に155mm以下である。
しかしながら、本実施形態に係るタイヤ10は、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26のタイヤ径方向外側端部26Aが、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25のタイヤ径方向外側端部25Aよりタイヤ赤道面CLに近づけられている。(図1参照)。したがって、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26によって、ランフラット走行時においてスリップアングルが付与された場合でも、荷重を支持するベルト層24Aのタイヤ軸方向端部Eからタイヤ断面高さSHの14%だけタイヤ軸方向内側の位置Pの剛性が向上しているため、ベルト層24Aの位置P近傍の曲げが抑制される(図2参照)。したがって、タイヤサイド部14におけるバックリングの発生が抑制され、リム外れ防止性能の向上を達成することができる。
また、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25のタイヤ径方向外側端部25Aに対して、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26のタイヤ径方向外側端部26Aのみをタイヤ赤道面CLに近づけることによって、タイヤ10の不要な重量増加も防止できる。
即ち、本実施形態のタイヤ10のようにタイヤサイド部14の高さ(タイヤ径方向に沿った長さ)が高いタイヤ、例えば、タイヤ断面高さ115mm以上のタイヤは、タイヤサイド部14にバックリングを起こしやすい。このため、タイヤ断面高さ115mm以上のタイヤ10に対して、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25のタイヤ径方向外側端部25Aに対して、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26のタイヤ径方向外側端部26Aのみをタイヤ赤道面CLに近づけることによって、不要な重量増加を抑制しつつ、リム外れ防止性能を向上させることができる。
また、タイヤトレッド部において、ベルト層(最大幅傾斜ベルト層)24Aと車両装着方向外側サイド補強ゴム層25のタイヤ軸方向の重複幅L1と、ベルト層24Aと車両装着方向内側サイド補強ゴム層26のタイヤ軸方向の重複幅L2と、の比L2/L1を15/14以上に設定すれば、ランフラット耐久性能を悪化させることなく、トレッド端部近傍領域、特に、車両装着方向内側領域の剛性を十分に向上させ、タイヤサイド部のバックリングを抑制してリム外れ防止性能を向上できる。
また、重複幅L1、L2を、ベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の15%以上に設定すれば、ランフラット耐久性能を悪化させることなく、トレッド端部近傍領域、特に、車両装着方向内側領域の剛性を十分に向上させ、タイヤサイド部のバックリングを抑制してリム外れ防止性能を向上できる。
また、重複幅L1をベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の5%〜14%とし、重複幅L2をベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の5%〜40%とすることによって、不要な重量増加の抑制と、リム外れ防止性能とランフラット耐久性能との向上がバランス良く行われる。特に、重複幅L2はベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の15%〜40%が好ましい。
この場合、ベルト層24Aと車両装着方向内側サイド補強ゴム層26のタイヤ軸方向の重複幅L2が、ベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の5%より小さいと、リム外れ防止性能、ランフラット耐久性能を悪化させ、ベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の40%より大きいと、不要な重量増加となる。一方、ベルト層24Aと車両装着方向外側サイド補強ゴム層25のタイヤ軸方向の重複幅L1が、ベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の5%より小さいと、リム外れ防止性能、ランフラット耐久性能を悪化させ、ベルト層24Aのタイヤ軸方向幅の14%より大きいと、不要な重量増加となる。
また、タイヤ10では、カーカス22を挟んで、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25の端部25Bと、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26の端部26Bとをビードフィラー20に重ねていることから、タイヤサイド部14の剛性が増してランフラット耐久性能が向上する。
本実施形態では、カーカス22の端部側をビードコア18周りにタイヤ軸方向内側から外側へ折り返してカーカス22の端部をビードコア18に係止する構成としているが、本発明はこの構成に限定されず、例えば、ビードコア18を半割とし、半割のビードコア18でカーカス22の端部側を挟むことで、カーカス22の端部をビードコア18に係止する構成としてもよい。
また、本実施形態では、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25と車両装着方向内側サイド補強ゴム層26を1種類のゴムで構成しているが、ゴムが主成分であれば、他にフィラー・短繊維・樹脂等を含有しても良い。
さらに、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25と車両装着方向内側サイド補強ゴム層26を複数種類のゴムで構成してもよい。例えば、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26をタイヤ径方向あるいはタイヤ軸方向に異なる複数種類のゴムを重ねた構成としてもよい。
なお、本実施形態の車両装着方向外側サイド補強ゴム層25、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26のゴムに換えて他の材料を用いても良い。例えば熱可塑性樹脂を用いることが考えられる。
さらに、カーカス22が複数層ある場合には、カーカス22の層間、およびカーカス22とインナーライナー間に複数個所に車両装着方向外側サイド補強ゴム層25、車両装着方向内側サイド補強ゴム層26を設けても良い。
[その他の実施形態]
図3に示す第2実施形態のように、カーカス22のタイヤ径方向外側でベルト層24A、24B及びキャップ層24Cの上部のショルダー部(タイヤ軸方向端部)をカバーする、コードのゴム引き層からなる補強コード層24Dを設けても良い。補強コード層24Dを構成するコードは、タイヤ周方向に対して60°以上90°以下の範囲で傾斜して設けられているのが好ましい。この補強コード層24Dを追加することによって、ベルト層24A等のタイヤ軸方向端部Eからタイヤ断面高さSHの14%だけタイヤ軸方向内側の位置P近傍の曲げ剛性が向上し、タイヤサイド部14のバックリングを一層抑制することができる。
なお、補強コード層を複数枚にすれば上記効果が増大するが、タイヤ重量が増加するため本実施形態では1枚としている。
さらに、タイヤサイド部14のカーカス22のタイヤ軸方向外側のゴム部材は、本実施形態では特定していないが、例えば、JIS硬度(20℃)が70以上85以下であり、損失係数tanδ(60℃)が0.10以下の物性を有するゴムを含むことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
(試験例)
本発明の効果を確かめるために、本発明に含まれるランフラットラジアルタイヤ(以下、単にタイヤと記載する。)を10種類(以下の実施例1〜10)、本発明に含まれない比較例のランフラットラジアルタイヤを2種類(以下の比較例1、2)用意して以下の試験を実施した。
まず、試験に用いた実施例1〜10のランフラットラジアルタイヤ及び比較例1、2のランフラットラジアルタイヤについて説明する。なお、試験に用いたランフラットラジアルタイヤのサイズはいずれも235/65R17であり、タイヤ断面高さは153mmである。
実施例1〜10のランフラットラジアルタイヤは、いずれも前述の本実施形態のタイヤ10の構造と同じ構造を採用しており、実施例1〜10のランフラットラジアルタイヤは「最大幅傾斜ベルトと車両装着外側サイド補強ゴム層との重複幅L1と、最大幅傾斜ベルトと車両装着内側サイド補強ゴム層との重複幅L2との比L2/L1が15/14以上」のタイヤである。
また、実施例1〜10のランフラットラジアルタイヤは「最大幅傾斜ベルトと車両装着外側サイド補強ゴム層との重複幅L1が4%〜15%」、且つ、「最大幅傾斜ベルトと車両装着内側サイド補強ゴム層との重複幅L2が14%〜41%」のタイヤである。
また、実施例3〜7のランフラットラジアルタイヤは「重複幅L1が5%〜14%」、且つ、「重複幅L2が14%〜40%」のタイヤである。
また、比較例1、2のランフラットラジアルタイヤは、実施例1〜10のランフラットラジアルタイヤと同じ構造とされているが、重複幅L1、L2が本発明に含まれないタイヤである。即ち、車両装着方向外側サイド補強ゴム層25と同じサイド補強ゴム層を、車両装着方向内側サイド補強ゴム層25に使用しており、他は、タイヤ10と同一の構成であるタイヤである。
試験では、まず、供試タイヤをJATMA規格の標準リムに組み付け、空気を充填せずに(内圧を0kPaにして)車両に装着し、20km/hの速度で5kmの距離を慣らし走行した。その後、所定の速度で曲率半径が25mの旋回路に進入して、この旋回路の1/3周の位置で停止することを2回連続で実施した(Jターン試験)。このJターン試験を進入速度を2km/h上げながら実施し、ビード部がリム(リムのハンプ)から外れたときの旋回加速度を測定した。
ここで、実施例1のビード部がリムから外れたときの旋回加速度を基準値(100)として比較例1、2、実施例2〜10の各ビード部がリムから外れたときの旋回加速度を指数で表して評価した。なお、表1における「リム外れ防止性能」は、ビード部がリムから外れたときの旋回加速度を指数で表したものである。また、リム外れ防止性能の数値に関しては、大きいほど良好な結果を示している。
また、ランフラット耐久性能(RF耐久性能)は、パンクによって内圧が0になった状態を想定し、空気バルブを開口状態にして、ドラム試験機上で荷重5.7kNを負荷し、速度80km/h(50mile/h:ISO条件)で連続走行させ、故障が発生するまでの走行距離を測定した。そして、実施例1のランフラット耐久性能を基準値(100)として、比較例1、2、実施例2〜10のランフラット耐久性能を指数で表して評価した。なお、表1における「ランフラット耐久性能」は、走行距離を指数で表したものである。また、ランフラット耐久性能の数値に関しては、大きいほど良好な結果を示している。
また、タイヤの重量(重量)は、実施例1のタイヤの重量を基準値(100)として、比較例1、2、実施例2〜10のタイヤの重量を指数で表して評価した。なお、表1における「タイヤの重量」は、タイヤの重量を指数で表したものである。また、タイヤの重量の数値に関しては、小さいほど良好な結果を示している。
実施例1〜10及び比較例1、2の各種数値に関しては、表1に示す通りである。
Figure 2015199377
表1に示すように、実施例1〜10では、重複幅L1と重複幅L2との比L2/L1を15/14以上とし、重複幅L1を4%〜15%、且つ、重複幅L2を14%〜41%としているため、不要な重量増加を抑制しつつ、リム外れ防止性能とランフラット耐久性能とが向上したことが確認された。なお、L2/L1が15/14より小さいと、不要な重量増加の抑制効果が低下する。
また、実施例3〜7では、重複幅L1と重複幅L2との比L2/L1を15/14以上とし、重複幅L1を5%〜14%、且つ、重複幅L2を14%〜40%としているため、不要な重量増加の抑制と、リム外れ防止性能とランフラット耐久性能との向上がバランス良く行われたことが確認された。
また、実施例9、10では、重複幅L1と重複幅L2との比L2/L1を8/3以上とし、重複幅L1、L2を15%以上しているため、不要な重量増加を抑制しつつ、リム外れ防止性能とランフラット耐久性能とが向上したことが確認された。なお、比較例2では比較例1に対して、重複幅L1を1パーセント増やしたため、比較例1に対して、リム外れ防止性能が1ポイント改善した。また、比較例2では比較例1に対して、重複幅L1、L2をそれぞれ1パーセント増やしたため、比較例1に対して、ランフラット耐久性能も1ポイント改善している。
10 ランフラットラジアルタイヤ
12 ビード部
14 タイヤサイド部
16 トレッド部
18 ビードコア
22 カーカス
24A ベルト層(最大幅傾斜ベルト層)
24B ベルト層(傾斜ベルト層)
25 車両装着方向外側サイド補強ゴム層
26 車両装着方向内側サイド補強ゴム層
L1 車両装着方向外側サイド補強ゴム層の最大幅傾斜ベルト層との重複幅
L2 車両装着方向内側サイド補強ゴム層の最大幅傾斜ベルト層との重複幅

Claims (4)

  1. 一対のビード部間に跨るカーカスと、
    車両装着方向外側のタイヤサイド部に設けられ、前記カーカスの内面に沿ってタイヤ径方向に延設された車両装着方向外側サイド補強ゴム層と、
    車両装着方向内側のタイヤサイド部に設けられ、前記カーカスの内面に沿ってタイヤ径方向に延設され、タイヤ径方向外側端部が前記車両装着方向外側サイド補強ゴム層のタイヤ径方向外側端部よりタイヤ赤道面に近い車両装着方向内側サイド補強ゴム層と、
    を備え、タイヤ断面高さが115mm以上であるランフラットラジアルタイヤ。
  2. タイヤトレッド部において、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ周方向に対して傾斜する方向に延びるコードを備え、タイヤ軸方向の幅が最も大きい最大幅傾斜ベルト層を有し、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向外側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L1と、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向内側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L2と、の比L2/L1が15/14以上である請求項1に記載のランフラットラジアルタイヤ。
  3. タイヤトレッド部において、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ周方向に対して傾斜する方向に延びるコードを備え、タイヤ軸方向の幅が最も大きい最大幅傾斜ベルト層を有し、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向外側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L1と、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向内側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L2と、がそれぞれ前記最大幅傾斜ベルト層のタイヤ軸方向幅の15%以上である請求項1又は請求項2に記載のランフラットラジアルタイヤ。
  4. タイヤトレッド部において、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ周方向に対して傾斜する方向に延びるコードを備え、タイヤ軸方向の幅が最も大きい最大幅傾斜ベルト層を有し、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向外側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L1が前記最大幅傾斜ベルト層のタイヤ軸方向幅の5%〜14%で、前記最大幅傾斜ベルト層と前記車両装着方向内側サイド補強ゴム層の前記タイヤ軸方向の重複幅L2が前記最大幅傾斜ベルト層のタイヤ軸方向幅の5%〜40%である請求項1又は請求項2に記載のランフラットラジアルタイヤ。
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