JP2015196676A - フルオレン構造を有するポリエステル樹脂からビスフェノールフルオレン類を回収する方法 - Google Patents

フルオレン構造を有するポリエステル樹脂からビスフェノールフルオレン類を回収する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フルオレン構造を有するポリエステル樹脂から、光学樹脂用原料として再利用可能である高純度なビスフェノールフルオレン類を効率的に回収する方法の提供。【解決手段】フルオレン構造を有するポリエステル樹脂を金属水酸化物水溶液の存在下に加水分解させてビスフェノールフルオレン類を生成させ、前記加水分解により生成したビスフェノールフルオレン類を有機溶媒中に分配させた後、この有機溶媒と金属水酸化物水溶液とを分離して、ビスフェノールフルオレン類を有機溶媒中に回収することにより前記課題が解決可能であることを見出した。【選択図】なし

Description

本発明は、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂から、高品質なビスフェノールフルオレン類を効率的に回収する方法に関する。
フルオレン構造を有するポリエステル樹脂は、高屈折率性、低複屈折率性、透明性、加工性、耐熱性に比較的優れていることから、近年、光学レンズや光学フィルムなどの光学樹脂材料として、使用量が増加している。また、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂の需要増にともない廃棄される樹脂の量も増えていることから、それらを再利用することが重要となってきた。とりわけ出発原料の一つであるビスフェノールフルオレン類は他の原料に比べ高価な事から、再利用可能な原料として効率的に回収する方法の開発が望まれていた。
フルオレン構造を有するポリエステル樹脂を解重合する方法としては、例えば、特許文献1には、9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン骨格を含有するフルオレン含有ポリエステル系樹脂をポリオール類、ポリカルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類などの解重合剤で解重合する方法が開示されている。しかし、特許文献1は、フルオレン系ポリエステルオリゴマーを得る方法であり、本目的のフルオレン構造を有するポリエステルから出発原料の一つであるビスフェノールフルオレノン類モノマーまで解重合し、回収する方法でない。
また、ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステル廃棄物の化学分解することにより有効成分を回収する方法、いわゆるケミカルリサイクル法については、近年多くの手法が提案されている。例えば、アルカリ化合物の存在下にポリエチレンテレフタレート廃棄物を加水分解し、テレフタル酸アルカリ塩を酸により中和してテレフタル酸を得る方法(特許文献2)、ポリエステルをエチレングリコールで解重合してビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートを含む組成物を得た後、これをメタノールと反応させてテレフタル酸ジメチルを回収する方法(特許文献3、4)、ポリエステルをメタノールと反応させてテレフタル酸ジメチルを製造する方法(例えば、特許文献5、6)、ポリアルキレンテレフタレートをアルキレングリコールにより解重合し、メタノールを用いて置換エステル化してテレフタル酸ジメチルとして回収する方法(特許文献7)、ポリエチレンテレフタレートをエチレングリコールと特定の触媒存在下で解重合し、メタノールを用いて置換エステル化してテレフタル酸ジメチルとして回収する方法(特許文献8)などがある。これらの方法は、ポリテレフタレート(PET)からテレフタル酸もしくはテレフタル酸エステル及びエチレングリコールを回収するために適した解重合方法であり、本目的のフルオレン構造を有するポリエステル樹脂から、特異な構造を有するビスフェノールフルオレン類を回収する為には、その好適な方法の開発が必要であった。
特開2009−173844号公報 特開平11−21374号公報 特開平11−302443号公報 特開2002−166420号公報 特開2003−049020号公報 特許2004−323378号公報 特開2002−60369号公報 特開2003−160521号公報
本発明の目的は、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂から、光学樹脂用原料として再利用可能である高純度なビスフェノールフルオレン類を効率的に回収する方法を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂を金属水酸化物水溶液の存在下に加水分解させてビスフェノールフルオレン類を生成させ、前記加水分解により生成したビスフェノールフルオレン類を、例えばビスフェノールAを始めとしたフルオレン骨格を有さないビスフェノール類を回収する際には必要な酸処理等の特別な操作を行うことなく、そのまま有機溶媒中に選択的に分配させ、ジカルボン酸成分等は水相に分離可能なこと、それにより、廃棄物の削減や精製操作の簡略化が可能となり効率的にビスフェノールフルオレン類の結晶を回収できること、さらには、回収されたビスフェノールフルオレン類は高純度で色相が良好なことから、光学樹脂用原料として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下を含む。
[1]
フルオレン構造を有するポリエステル樹脂を金属水酸化物水溶液の存在下に加水分解させてビスフェノールフルオレン類を生成させ、前記加水分解により生成したビスフェノールフルオレン類を有機溶媒中に分配させた後、この有機溶媒と金属水酸化物水溶液とを分離して、ビスフェノールフルオレン類を有機溶媒中に回収することを特徴とするビスフェノールフルオレン類の回収方法。
[2]
ビスフェノールフルオレン類を回収する有機溶媒が芳香族炭化水素および脂肪族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする[1]に記載の回収方法。
[3]
ビスフェノールフルオレン類が9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類であることを特徴とする[1]または[2]に記載のビスフェノールフルオレン類の回収方法。
[4]
9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類が以下式(1)で表される化合物であることを特徴とする[3]に記載のビスフェノールフルオレン類の回収方法。
Figure 2015196676

(式中、R1a、R1bはアルキレン基を示しこれらは同一、もしくは異なっていても良い。R2a、R2bはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はアリール基を示し、これらは同一、もしくは異なっていても良い。n1、2は1以上の整数を示し、同一もしくは異なっていてもよい。m1、は0又は1〜4の整数を示し、同一もしくは異なっていてもよい。)
[5]
ビスフェノールフルオレン類が9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレンであることを特徴とする[1]〜[4]いずれかに記載のビスフェノールフルオレン類の回収方法。
[6]
ビスフェノールフルオレン類を有機溶媒中に回収した後、有機溶媒中から晶析操作によりビスフェノールフルオレン類の結晶を得ることを特徴とする[1]〜[5]いずれかに記載のビスフェノールフルオレン類の回収方法。
本発明によれば、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂から、光学樹脂原料として再利用可能な高品質のビスフェノールフルオレン類を効率よく回収することができる。本発明の奏する工業的効果は格別である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂とは、ビスフェノールフルオレン類のジオール成分と、ジカルボン酸成分とを重合成分とする樹脂であり、末端封止剤や安定剤などの添加剤を含んでいても良く、最広義に解釈されるものである。本発明の対象となるポリエステルとしては、ポリエステル単独あるいは本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分と組み合わせた樹脂組成物、例えばポリエステルカーボネート類やポリカーボネート類とポリエステル類の混合物などであっても良い。その形状はパウダー、ペレット、シート、フィルム、成型品等に限定されるものではなく、廃棄されたレンズやシート、製造時や成型加工時に発生する不良品やバリ、製造廃棄物から回収された固形物、それらの粉砕物などが使用される。特に光学レンズ成型時にバリが多く発生する事から、バリやその粉砕物を用いることができる。
本発明のフルオレン構造を有するポリエステル樹脂の構成原料であり、本発明の方法により回収されるビスフェノールフルオレン類について、本発明においてはフルオレン骨格に結合したアリール基に直接−OH基がついた所謂フェノール類に限定されず、これらの誘導体も含まれるものとする。
具体的には、特に限定するわけではないが、例えば9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(アルキルヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(シクロアルキルヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(アリールヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(アルコキシヒドロキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシ−アルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシ−シクロアルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシ−アリールフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシ−アルコキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン、9,9−ビス(アルキルヒドロキシナフチル)フルオレン、9,9−ビス(シクロアルキルヒドロキシナフチル)フルオレン、9,9−ビス(アリールヒドロキシナフチル)フルオレン、9,9−ビス(アルコキシヒドロキシナフチル)フルオレンなどの9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシナフチル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシ−アルキルナフチル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシ−シクロアルキルナフチル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシ−アリールナフチル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシ−アルコキシナフチル)フルオレンなどの9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシナフチル)フルオレン類などが挙げられる。好ましくは、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシ−アルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシ−アリールフェニル)フルオレン等の9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類であり、さらに好ましくは上記一般式(1)で表される9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類である。
本発明の一般式(1)においてR1a、R1bはアルキレン基を示しこれらは同一、もしくは異なっていても良い。R2a、R2bはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアルコキシ基を示し、これらは同一、もしくは異なっていても良い。n1、2は1以上の整数を示し、同一もしくは異なっていてもよい。m1、は0又は1〜4の整数を示し、同一もしくは異なっていてもよい。
1a、R1bで表されるアルキレン基は、直鎖状又は分岐状であり、例えばエチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。R1a、R1bで表わされるアルキレン基は、好ましくは炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基であり、より好ましくは炭素数2〜4の直鎖状又は分岐状アルキレン基であり、特に炭素数2又は3の直鎖状又は分岐状アルキレン基である。R1aおよびR1bは同一のアルキレン基で構成されていてもよく、各々異なったアルキレン基で構成されていても良い。
2a、R2bにおけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基を挙げることができる。アルキル基は、好ましくは炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状アルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜3の直鎖状又は分岐状アルキル基である。
2a、R2bにおけるシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アルキル(例えば、炭素数1〜4のアルキル)置換シクロペンチル基、アルキル(例えば、炭素数1〜4のアルキル)置換シクロヘキシル基等の炭素数4〜16(好ましくは炭素数5〜8)のシクロアルキル基又はアルキル置換シクロアルキル基を挙げることができる。シクロアルキル基は、好ましくはシクロペンチル基又はシクロヘキシル基である。
2a、R2bにおけるアリール基としては、例えば、フェニル基、アルキル(例えば、炭素数1〜4のアルキル)置換フェニル基、ナフチル基を挙げることができる。アリール基は、好ましくはフェニル基又はアルキル置換フェニル基(例えば、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基等)であり、より好ましくはフェニル基である。
2a、R2bにおけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基を挙げることができる。好ましくは炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルコキシ基、さらに好ましくは炭素数1〜3の直鎖状又は分岐状アルコキシ基である。
上記アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は、アルキル基以外の置換基(例えば、アルコキシル基、アシル基、ハロゲン原子等)を有していてもよい。
OR1a、OR1bの繰り返し数を表すn1、2は、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1又は2であって、典型的には1である。また、n1、2は典型的には同一である。
2a、R2bの置換数を表すm1、は、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0又は1であって、典型的には0である。また、m1、は典型的には同一である。
上記一般式(1)で表される9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類の具体例としては、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−t−ブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−(2−ヒドロキシエトキシ)−6−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[2−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[2−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−エチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシジエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2,6−ジメチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジ−t−ブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−シクロヘキシルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレンおよび9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メトキシフェニル]フルオレンなどが挙げられる。これらビスフェノールフルオレン類は単独又は2種以上の混合物であっても良い。これらビスフェノールフルオレン類の中でも光学樹脂材料として使用例が多い9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレンが好ましく、特に9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンが好ましい。
また、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂は、ビスフェノールフルオレン類とさらに下記式(2)
Figure 2015196676
(式中、R1cはアルキレン基を示す。)
で表されるジオール成分と、後述のジカルボン酸成分とを重合成分とするポリエステル系樹脂であってもよい。前記式(2)において、R1cで表されるアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ジメチルプロピレン基
などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2〜10の(以下炭素数を表す場合、C2−10のように表すこともある。)アルキレン基が例示でき、直鎖状又は分岐鎖状C2−4アルキレン基(例えば、エチレン基、テトラメチレン基など)が好ましい。例えば、エチレングリコール、1,2−ブタンジオールが好ましい。
ジオール成分において、ビスフェノールフルオレン類と式(2)で表されるジオールとの割合(モル比)は、前者/後者=100/0〜10/90(例えば、100/0〜30/70)程度の範囲から選択でき、通常、99/1〜50/50、好ましくは99/1〜55/45、さらに好ましくは98/2〜60/40、特に97/3〜65/35(例えば、95/5〜70/30)であってもよい。
一方、ジカルボン酸成分は、マロン酸、アジピン酸など脂肪族ジカルボン酸成分、脂環族ジカルボン酸成分又は芳香族ジカルボン酸成分であってもよい。
脂環族ジカルボン酸成分としては、シクロアルカンジカルボン酸類(シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘプタンジカルボン酸、2,6−デカリンジカルボン酸などのC10シクロアルカン−ジカルボン酸)、多環式アルカンジカルボン酸類(ボルナンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸などのジ又はトリシクロC7−10アルカン−ジカルボン酸)などが例示できる。通常、脂環族ジカルボン酸成分は、C5−10シクロアルカン−ジカルボン酸(特に1,4−シクロヘキサンジカルボン酸)である。
芳香族ジカルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などのC6−14アレーン−ジカルボン酸、ビフェニル−4,4′−ジカルボン酸などのC12−14ビフェニル−ジカルボン酸などが例示できる。通常、芳香族ジカルボン酸成分は、C6−12アレーン−ジカルボン酸(特に、テレフタル酸)である。
前記ジカルボン酸成分は、酸無水物、ジメチルエステルなどの低級C1−4アルキルエステル、ジカルボン酸に対応する酸ハライドなどのエステル形成可能な誘導体であってもよい。また、前記ジカルボン酸成分は、1又は複数の置換基、例えば、炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、メチル基などのC1−4アルキル基)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基などのC5−10シクロアルキル基)、アリール基(例えば、フェニル基などのC6−10アリール基)など]、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基などのC1−10アルコキシ基など)、ハロアルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基などのC1−10アルコキシ−カルボニル基)、アシル基(例えば、アセチル基などのC2−5アシル基など)、アミノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基などを有していてもよく、ジカルボン酸の種類に応じて適宜選択できる。
前記ジカルボン酸成分と前記ジオール成分との割合(使用割合)は、前者/後者(モル比)=5/1〜0.1/1程度から選択でき、通常、前者/後者=1.5/1〜0.5/1、好ましくは1.2/1〜0.7/1(特に、1.1/1〜0.8/1)であってもよい。前記ジカルボン酸成分と前記ジオール成分との割合(使用割合)を調整することにより、生成するフルオレン構造を有するポリエステル樹脂の末端基の種類を調整することもできる。
好ましいフルオレン含有ポリエステル系樹脂として、例えば、(i)上記一般式(1)において、R1a及びR1bがエチレン基であり、n、nが1であって、m、mが0または1であり、m、mが1の場合、R2a及びR2bがアルキル基(例えば、メチル基などのC1−6アルキル基)又はアリール基(例えば、フェニル基などのC6−10アリール基)であるビスフェノールフルオレン類と、前記式(2)において、R1cがエチレン基であるジオール成分と、テレフタル酸であるジカルボン酸成分とを重合成分とする共重合体(下記式(3a)で表される単位と下記式(4a)で表される単位とを有する共重合体)、(ii)上記一般式(1)において、R1a及びR1bがエチレン基であり、n、nが1であって、m、mが0または1であり、m、mが1の場合、R2a及びR2bがアルキル基(例えば、メチル基などのC1−6アルキル基)又はアリール基(例えば、フェニル基などのC6−10アリール基)であるビスフェノールフルオレン類と、前記式(2)において、R1cがエチレン基であるジオール成分と、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸であるジカルボン酸成分とを重合成分とする共重合体(下記式(3b)で表される単位と下記式(4b)で表される単位とを有する共重合体)が挙げられる。
下記式(3a)で表される単位と下記式(4a)で表される単位との割合は、前者/後
者(単位数比)=50/50〜100/0、好ましくは60/40〜95/5、さらに好
ましくは65/35〜90/10程度であってもよい。また、下記式(3b)で表される
単位と下記式(4b)で表される単位との割合も、前者/後者(単位数比)=50/50
〜100/0、好ましくは60/40〜95/5、さらに好ましくは65/35〜90/
10であってもよい。
Figure 2015196676

Figure 2015196676
本発明において、金属水酸化物水溶液の存在下にフルオレン構造を有するポリエステル樹脂の分解反応を行う。使用する金属水酸化物としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物が好適に用いられ、アルカリ金属の水酸化物がより好ましい、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどが用いられ、好ましくは水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムであり、コスト面から特に水酸化ナトリウムが好ましい。これらの金属水酸化物はいずれか1種もしくは2種以上の混合物として使用することが出来る。
金属水酸化物の使用量は特に限定されないが、通常フルオレン構造を有するポリエステル樹脂1重量部に対して、金属水酸化物0.07〜0.7重量部、好ましくは0.15〜0.5重量部である。金属水酸化物の使用量が0.07重量部より少ないと分解反応が非常に遅く、また、分解が十分に行われない場合がある。0.7重量部より多いとコストが高くなり、かつ、洗浄精製に要する水の量も多くなり、経済的に不利となる。
金属水酸化物は水溶液の状態で使用する。金属水酸化物の濃度は通常10重量%〜55重量%であり、好ましくは20重量%〜50重量%である。10重量%より低いと分解速度が遅くなる場合があり、55重量%を超えるとアルカリ金属水酸化物が析出しスラリーになりやすく、スラリーになった場合かえって反応が遅くなる場合がある。また、着色や不純物が生成し易くなり、回収されたビスフェノールフルオレン類の品質が低下する場合がある。
分解反応を行う温度は特に限定されるわけではないが、通常120℃以下であり、好ましくは100℃未満、より好ましくは30℃〜90℃である。120℃以上では、分解処理中に反応液が褐色に着色し易くなり、その影響でビスフェノールフルオレン類の色相が悪化したり、純度が低下する傾向にあるため、品質の良いビスフェノールフルオレン類が回収できなくなる可能性がある。また、加熱のエネルギーが多く必要となり、さらに、沸点以上においての反応は圧力容器が必要となり、設備費がかかり経済的に不利となる。また、温度が低いと分解反応時間が長くなり、処理効率が著しく劣ることがある。
また、分解反応は、芳香族炭化水素および脂肪族炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒存在下に行うことができる。有機溶媒存在下、分解反応行うことにより、有機溶媒を用いない場合に比べて分解反応が速くなり、また、より低い温度で分解が可能となる。また、驚くべきことに、本発明においては、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂の良溶媒でないが、取り扱いが容易な芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素を溶媒に用いて、より容易に分解反応を行うことができることが見出された。このため、好ましくは、芳香族炭化水素および脂肪族炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒存在下に分解反応を行う。本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の溶媒を併用する事もできる。
分解反応の溶媒に使用される芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素としては特に限定されるものではないが、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロヘキサン、シクロデカンなどが挙げられる。好ましくは芳香族炭化水素であり、特にトルエン又はキシレンが好適である。
分解反応に用いられる有機溶媒の使用量は、特に限定されないが、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂100重量部に対し通常40〜2000重量部であり、100〜1000重量部の範囲が好ましい。有機溶媒の使用量が40重量部より少ないとフルオレン構造を有するポリエステル樹脂が十分に溶解せず不溶部が増え収量が低下する場合があり、2000重量部より多いと分解反応時に分解速度が低下し分解反応時間が長くなり、また溶媒の回収コストも高くなる場合がある。
本発明において、加水分解により生成したビスフェノールフルオレン類は酸処理などの特別な処置を施すことなく直接有機溶媒中に回収される。この際、その他のエチレングリコールに代表されるジオール成分も同様に有機溶媒中に回収しても良い。通常、エチレングリコールは、水溶性の為、水相中にも回収され、一部の有機溶媒中に分配されたエチレングリコールは、後述する有機相の水洗浄、ビスフェノールフルオレンの晶析、濾過にて洗浄水、濾液に回収される。また、テレフタル酸に代表されるジカルボン酸成分は、カルボン酸塩として、水相に回収される。その為、有機溶媒相と水相を分液することにより、目的とするビスフェノールフルオレン類を容易に回収することができる。
ビスフェノールフルオレン類の回収に用いられる有機溶媒としては、ポリカーボネート樹脂や分解物と反応せず、ビスフェノールフルオレン類を溶解可能で、水と分液可能な有機溶媒であれば特に限定させるものではないが、好ましくは芳香族炭化水素および脂肪族炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種である。例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロヘキサン、シクロデカンなどが挙げられる。好ましくは芳香族炭化水素であり、特にトルエン又はキシレンが好適である。本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の溶媒を併用する事もできる。
有機溶媒は、加水分解反応後に添加して、生成したビスフェノールフルオレン類を有機溶媒中に溶解させ回収することができる。また、上述したとおり、分解反応前に予め有機溶媒を添加して有機溶媒存在下に加水分解反応を行い、生成したビスフェノールフルオレン類を随時溶解させ回収することもできる。有機溶媒存在下、分解反応行うことにより、有機溶媒を用いない場合に比べて分解反応が早くなり、また、より低い温度で分解が可能となることから、好ましくは、有機溶媒存在下に分解反応を行い、生成したビスフェノールフルオレン類を随時溶解し回収する。
回収に使用する有機溶媒の使用量は特に限定されるものではないが、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂100重量部に対し通常40〜2000重量部であり、100〜1000重量部の範囲が好ましい。有機溶媒の使用量が40重量部より少ないとフルオレン構造を有するポリエステル樹脂が十分に溶解せず不溶部が増え収量が低下し、2000重量部より多いと容積効率が低下し、溶媒の回収コストも高くなる。また、分解反応時に分解速度が低下し分解反応時間が長くなる。
ビスフェノールフルオレン類の回収時の温度は特に限定されず、分解反応と同時に回収する場合、その温度は分解反応と同一となる。また、分解反応と同時に回収しない場合、通常通常120℃以下であり、好ましくは100℃未満、より好ましくは30℃〜90℃である。
ビスフェノールフルオレン類を有機溶媒に分配した後静置し、有機溶媒と金属水酸化物水溶液とを分離する必要がある。この静置及び分離操作時の温度は特に限定されないが、通常30〜90℃、好ましくは60〜90℃である。なお、ビスフェノールフルオレン類を有機溶媒に分配した後静置するまでの間に、必要に応じ新たに水を追加し、撹拌した後静置・分離操作をすることもできる。水を追加する場合その量は特に限定されないが、通常は分離操作が可能となる量で充分であり、その量は分離操作が可能となるか否かを目視しながら適宜決定する。
本発明において、回収されたビスフェノールフルオレン類を含む有機溶媒は、必要に応じてさらに洗浄、吸着等の精製操作を行った後、晶析等の操作により結晶を析出させ、ビスフェノールフルオレン類の結晶を得ることができる。析出した結晶は、ろ過により回収することができる。さらに必要に応じて洗浄、再晶析等の精製操作を行うことができる。
かくして回収されたビスフェノールフルオレン類の結晶は、色相および純度に優れ、光学樹脂用ポリエステル原料として好適に採用される。また、ポリウレタン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、変性アクリル樹脂等の原料としても使用できる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ビスフェノールフルオレン類、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂について測定した各測定値は、次の方法、測定条件に従った。
〔1〕HPLC純度
次の測定条件でHPLC測定を行ったときの面積百分率値をHPLC純度とした。
・装置:(株)島津製作所製「LC−2010AHT」、
・カラム:一般財団法人 化学物質評価研究機構製「L−column ODS」
(5μm、4.6mmφ×250mm)、
・カラム温度:40℃、
・検出波長:UV 254nm、
・移動相:A液=水、B液=アセトニトリル、
・移動相流量:1.0ml/分、
・移動相グラジエント:B液濃度:30%(0分)→100%(25分後)→100%(60分後)。
〔2〕融点及びガラス転移温度
示差走査熱量計(エスアイアイナノテクノロジー(株)製「EXSTAR DSC 7020」)を用いて、昇温速度10℃/分で測定した。
〔3〕ポリエステル樹脂の分子量および分解物の生成率
高速GPC装置(東ソー(株)製「HLC−8200 GPC)を用いて、重量平均分子量をRIで測定した(ポリスチレン換算)。
また、上記の測定条件でGPC測定を行ったときの面積百分率値を9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン類および2量体の生成率とした。
フルオレン含有ポリエステル系樹脂の廃樹脂には下記の2種類の廃樹脂を使用した。
[成分の略号]
PBPEFT1:フルオレン構造を有するポリエステル樹脂[前記式(3a)で表される9,9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンとテレフタル酸のエステル単位と下記式(4a)で表されるエチレングリコールとテレフタル酸のエステル単位とを有する共重合体。(式(3a)で表される単位/式(4a)で表される単位(単位数比)=70/30、重量平均分子量:32,000)]
PBPEFT2:フルオレン構造を有するポリエステル樹脂[前記式(3b)で表される9,9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のエステル単位と下記式(4b)で表されるエチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸のエステル単位とを有する共重合体。(式(3b)で表される単位/式(4b)で表される単位(単位数比)=80/20、重量平均分子量:31,000)]
(合成例1)
9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン37.32重量部、エチレングリコール13.66重量部、イソフタル酸ジメチル19.42重量部、攪拌機及び留出装置付の反応容器に仕込み、撹拌しながら徐々に加熱溶融し、エステル交換を行った。さらに、重合触媒の酸化ゲルマニウム0.21重量部を加え、290℃、133Pa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。この後、内容物を反応器から取り出し、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂(重量平均分子量 30,000)を得た。ポリエステル樹脂は取り出し後、乳鉢にて粉砕し不定形の固形物とした。
(合成例2)
9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン47.26重量部、エチレングリコール13.66重量部、テレフタル酸16.61重量部を、攪拌機及び留出装置付の反応容器に仕込み、撹拌しながら徐々に加熱溶融し、さらに、酸化ゲルマニウム0.21重量部モルを加え、298℃、133Pa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。この後、内容物を反応器から取り出し、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂(重量平均分子量は42,000)を得た。ポリエステル樹脂は取り出し後、乳鉢にて粉砕し不定形の固形物とした。
(合成例3)
特開平05−170880の実施例を参考に撹拌機、冷却機、窒素導入管をつけた反応容器に9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン88重量部、1,2,4‐トリクロロベンゼン500重量部を仕込み、150℃に保ち、攪拌した。ついで、窒素気流下に1,4‐シクロヘキサンジカルボン酸ジクロリド52重量部を1,2,4‐トリクロロベンゼン400重量部に溶かした溶液を10分間で滴下し、滴下終了後220℃で3時間反応を行った。得られた反応液を放冷した後メタノール300mlに注ぎ、析出した沈澱物をろ過した。このろ過物を熱メタノール中で洗浄し、次いで乾燥してフルオレン構造を有するポリエステル樹脂(重量平均分子量は10000)を得た。ポリエステル樹脂は取り出し後、乳鉢にて粉砕し不定形の固形物とした。
(実施例1)
攪拌機、冷却器、および温度計を備えた反応器にフルオレン構造を有するポリエステル樹脂(PBPEFT1)の廃樹脂を粉砕し、ペレット状にした回収品100重量部、48%水酸化ナトリウム水溶液67重量部、トルエン230重量部を仕込み、80℃で3時間反応した。反応液をGPCで分析したところ高分子量物は消失しており、99.2%が9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン及びテレフタル酸、エチレングリコールに、0.8%が2量体に分解していた。次いで、この反応液にイオン交換水400重量部、トルエン600重量部を加え、85℃で撹拌抽出、静置後、水相を分離除去しトルエン溶液を得た。このトルエン溶液をHPLCで分析したところ9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンが検出され、トルエン溶液中に目的とする9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンが回収されていることがわかった。さらに、このトルエン溶液を85℃で4回水洗して無機分を除去した後、得られたトルエン溶液を室温まで冷却し結晶を析出させた。析出した結晶を濾過・乾燥して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンの白色結晶54重量部を得た。この白色結晶のHPLC純度は99.1%、融点161℃であった。
(実施例2)
攪拌機、冷却器、および温度計を備えた反応器にフルオレン構造を有するポリエステル樹脂(PBPEFT2)の廃樹脂を粉砕し、ペレット状にした回収品100重量部、48%水酸化ナトリウム水溶液60重量部、キシレン300重量部を仕込み、95℃で2時間反応した。反応液をGPCで分析したところ高分子量物は消失しており、99.7%が9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン及び1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、エチレングリコールに、0.3%が2量体に分解していた。次いで、90℃で反応液を静置後、水相を分離除去しキシレン溶液を得た。このキシレン溶液をHPLCで分析したところ、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンが検出され、キシレン溶液中に目的とする9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンが回収されていることがわかった。さらに、このキシレン溶液を90℃で4回水洗して無機分を除去し、得られたキシレン溶液を90℃でろ過した後、室温まで冷却し結晶を析出させた。析出した結晶を濾過・乾燥して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン白色結晶62重量部を得た。この白色結晶のHPLC純度は99.3%、融点161℃であった。
(実施例3)
実施例1において、48%水酸化ナトリウム水溶液97重量部を24%水酸化ナトリム水溶液150重量部に、トルエンをオクタンに、反応温度を90℃にしたこと以外は同様の操作を行い、5時間反応した。反応液をGPCで分析したところ高分子量物は消失しており、99.1%が9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、テレフタル酸、エチレングリコールに、0.9%が2量体に分解していた。次いで、この反応液を80℃で静置後、水相を分離除去しオクタン溶液を得た。このオクタン溶液をHPLCで分析したところ9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンが検出され、オクタン溶液中に目的とする9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンが回収されていることがわかった。さらに、このオクタン溶媒を80℃で4回水洗して無機分を除去した後、得られたオクタン溶液を室温まで冷却し結晶を析出させた。析出した結晶を濾過・乾燥して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンの白色結晶48重量部を得た。この白色結晶のHPLC純度は98.3%、融点161℃であった。
(実施例4)
攪拌機、冷却器、および温度計を備えた反応器に合成例1で得られたポリエステル樹脂の固形物100重量部、48%水酸化ナトリム水溶液60重量部、キシレン300重量部を仕込み、100℃で2時間反応した。反応液をGPCで分析したところ高分子量物は消失しており、99.5%が9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、エチレングリコール、イソフタル酸に、0.3%が2量体に分解していた。次いで、反応液を80℃で静置後、水相を分離除去しキシレン溶液を得た。このキシレン溶液をHPLCで分析したところ、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンが検出され、トルエン溶媒中に目的とする9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンが回収されていることがわかった。さらに、このキシレン溶液を80℃で4回水洗して無機分を除去した後、得られたキシレン溶液を80℃でろ過した後、室温まで冷却し結晶を析出させた。析出した結晶を濾過・乾燥して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン白色結晶57重量部を得た。この白色結晶のHPLC純度は99.0%、融点206℃であった。
(実施例5)
攪拌機、冷却器、および温度計を備えた反応器に合成例2で得られたポリエステル樹脂の固形物100重量部、48%水酸化ナトリム水溶液90重量部、トルエン600重量部を仕込み、95℃で2時間反応した。反応液をGPCで分析したところ高分子量物は消失しており、99.2%が9,9−ビス[4−ヒドロキシフェニル]フルオレン、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸に、0.8%が2量体に分解していた。次いで、反応液を85℃で静置後、水相を分離除去しトルエン溶液を得た。このトルエン溶液をHPLCで分析したところ、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレンが検出され、トルエン溶液中に目的とする9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレンが回収されていることがわかった。さらに、このトルエン溶液を85℃で4回水洗して無機分を除去した後、得られたトルエン溶液を85℃でろ過した後、室温まで冷却し結晶を析出させた。析出した結晶を濾過・乾燥して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン白色結晶40重量部を得た。この白色結晶のHPLC純度は98.5%、融点151℃であった。
(実施例6)
攪拌機、冷却器、および温度計を備えた反応器に合成例3で得られたポリエステル樹脂の固形物100重量部、48%水酸化ナトリウム水溶液67重量部、トルエン230重量部を仕込み、80℃で3時間反応した。反応液をGPCで分析したところ高分子量物は消失しており、99.2%が9,9−ビス(4―ヒドロキシフェニル)フルオレン及び1,4−シクロヘキサンジカルボン酸に、0.8%が2量体に分解していた。次いで、この反応液にイオン交換水1000重量部、トルエン600重量部を加え、85℃で撹拌抽出、静置後、水相を分離除去しトルエン溶液を得た。このトルエン溶液をHPLCで分析したところ9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンが検出され、トルエン溶液中に目的とする9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンが回収されていることがわかった。さらに、このトルエン溶液を85℃で4回水洗して無機分を除去した後、得られたトルエン溶液を室温まで冷却し結晶を析出させた。析出した結晶を濾過・乾燥して、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンの白色結晶39重量部を得た。この白色結晶のHPLC純度は99.0%、融点223℃であった。
(比較例1)
特表平6−500589の実施例を参考に重縮合し得られたビスフェノールA(BPA)、アジピン酸(AA)、ネオペンチルグリコール(NPG)からなるポリエステル100重量部(ポリエステルの構成単位 BPA/AA/NPG=40/40/20、重量平均分子量3700)を実施例1と同じ条件下で分解した。この反応液にイオン交換水400重量部、トルエン600重量部を加え、85℃で撹拌抽出、静置後、水相を分離除去し、トルエン溶液を得た。さらに、このトルエン溶液を85℃で4回水洗して、このトルエン溶液をHPLCで分析したところ、ビスフェノールAは検出されず、トルエン溶液には回収されなかった。
(参考例1)
実施例1で得られた9,9−ビス−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン35重量部、エチレングリコール27重量部、テレフタル酸ジメチル38重量部、酢酸カルシウム0.042重量部を攪拌機及び留出装置付の反応容器に仕込み、撹拌しながら徐々に加熱溶融し、エステル交換を行った。さらに、重合触媒である酸化ゲルマニウム 0.012重量部と、着色を防止するため、リン酸トリメチル 0.033重量部とを投入して、280℃、133Pa以下に到達するまで徐々に昇温、減圧しながらエチレングリコールを除去した。内容物を反応器から取り出し、フルオレン構造を有するポリエステル樹脂(重量平均分子量40,000、ガラス転移温度(Tg):124℃)を得た。得られたフルオレン構造を有するポリエステル樹脂は無色透明で屈折率は1.60であった。
(参考例2)
実施例1で得られた9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン20.00重量部、ジフェニルカーボネート10.10重量部及び重合触媒としての炭酸水素ナトリウム2.2×10-5重量部を、攪拌機及び留出装置付の反応容器に仕込み、窒素雰囲気下で200℃に加熱し、20分間攪拌を行って完全溶融させた。その後、反応容器内の減圧度を27kPaに調整し、200℃で40分間、210℃で40分間、220℃で50分間攪拌した、次いで減圧度、温度を調整し、24kPa、230℃で30分間、20kPa、240℃で50分間攪拌した後、1時間かけて反応容器内の減圧度を133Pa以下とし、240℃、133Pa以下の条件下で1時間撹拌してポリカーボネート樹脂(重量平均分子量:31,000、ガラス転移温度(Tg):152℃)を得た。得られたポリカーボネート樹脂は無色透明で屈折率1.63であった。

Claims (6)

  1. フルオレン構造を有するポリエステル樹脂を金属水酸化物水溶液の存在下に加水分解させてビスフェノールフルオレン類を生成させ、前記加水分解により生成したビスフェノールフルオレン類を有機溶媒中に分配させた後、この有機溶媒と金属水酸化物水溶液とを分離して、ビスフェノールフルオレン類を有機溶媒中に回収することを特徴とするビスフェノールフルオレン類の回収方法。
  2. ビスフェノールフルオレン類を回収する有機溶媒が芳香族炭化水素および脂肪族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の回収方法。
  3. ビスフェノールフルオレン類が9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類であることを特徴とする請求項1または2記載のビスフェノールフルオレン類の回収方法。
  4. 9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン類が以下式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項3記載のビスフェノールフルオレン類の回収方法。
    Figure 2015196676
    (式中、R1a、R1bはアルキレン基を示しこれらは同一、もしくは異なっていても良い。R2a、R2bはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はアリール基を示し、これらは同一、もしくは異なっていても良い。n1、2は1以上の整数を示し、同一もしくは異なっていてもよい。m1、は0又は1〜4の整数を示し、同一もしくは異なっていてもよい。)
  5. ビスフェノールフルオレン類が9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレンであることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載のビスフェノールフルオレン類の回収方法。
  6. ビスフェノールフルオレン類を有機溶媒中に回収した後、有機溶媒中から晶析操作によりビスフェノールフルオレン類の結晶を得ることを特徴とする請求項1〜5いずれか一項に記載のビスフェノールフルオレン類の回収方法。
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