JP2015193966A - 印刷用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】白色度、不透明度、及び引張強さが高く、且つパイリングを抑制し、印刷適性を高めた高品質な印刷用紙を提供する。
【解決手段】パルプに填料を含有させて基紙(2)を形成し、基紙の両面(4、6)に結着剤の塗工層(8)を形成した印刷用紙(1)であって、パルプの長さ加重平均繊維長が0.55〜0.75mm、坪量が45g/m以下、離解ろ水度が60°SR以上、白色度が90%以上、不透明度が67%以上、引張強さが縦方向で1.5kN/m以上であり、基紙の両面への結着剤の塗工量が合わせて固形分で1.0g/m以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は印刷用紙に関し、特に辞書、能書用紙、約款用紙等として用いられる多色刷りの薄葉印刷紙に関する。
辞書、能書用紙、約款用紙等として用いられる薄葉印刷紙には、予め規定された大きさの紙面の片面或いは両面に多くの情報を印刷する必要がある。例えば医薬品の薬箱に収容する能書用紙は、副作用等の記載情報量が増大する傾向にある一方、薬箱に畳んで嵩を小さくして収容することが要求され、紙面の大きさは制限される。従って、昨今の薄葉印刷紙は低坪量化が顕著に進んでいる。
また、薄葉印刷紙に多色刷で両面印刷する場合、紙の両面への写り込みを防止するために、紙には高い不透明度が要求される。また、オフセット印刷機によるオフセット印刷やフォーム印刷を行うためには、紙には高い引張強度が要求される。紙の引張強度を高めるためには、紙の離解ろ水度をカナディアン標準ろ水度(CSF)で低減(ショッパー・リーグラろ水度(SR)では増大)する必要がある。
そこで、特許文献1には、薄葉印刷紙の製造において、紙の構成の主体となる繊維状パルプの叩解度を高くし、紙の離解ろ水度をCSFで低く維持することにより、薄くても十分な紙の引張強度を確保し、更には紙に多量の填料を含有させることにより紙の不透明度を高める方法が開示されている。
特開平11−61678号公報
ところで、紙の不透明度を高めるために多量の填料を含有させると、オフセット印刷機のブランケットに紙粉が付着し、印刷時のパイリングが悪化することが知られている。パイリングが悪化すると、オフセット印刷機を停止し、紙粉で汚れたブランケットを清掃する必要があり、オフセット印刷機の操業性、ひいては印刷物の製造効率が著しく低下するという問題がある。
そこで、上記特許文献1では、紙の繊維の構成を調整することにより、紙の原料スラリーを濃縮脱水する工程において填料の抜け落ちを抑制し、填料の定着性を高めている。一方、填料の定着性を高めるために、紙の両面に澱粉を塗工して結着剤として使用することが一般に行われている。
しかしながら、印刷用紙の引張強度及び不透明度を高め、且つパイリングを抑制するために、塗工する澱粉量の最適化を図り、印刷用紙に含有される澱粉を偏在させることなく澱粉含有分布の略均一化を図ることについては依然として課題が残されていた。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、塗工する澱粉量を最適化し、澱粉含有分布の略均一化を図ることにより、白色度、不透明度、及び引張強さが高く、且つパイリングを抑制し、印刷適性を高めた高品質な印刷用紙を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の印刷用紙は、パルプに填料を含有させて基紙を形成し、基紙の両面に結着剤を塗工して塗工層を形成した印刷用紙であって、パルプの長さ加重平均繊維長が0.55〜0.70mm、坪量が45g/m以下、JIS P8220−1に規定された方法で離解してJIS P8121−1に規定される方法でろ水度を測定した離解ろ水度が60°SR以上、JIS P8148に規定された白色度が90%以上、JIS P8149に規定された不透明度が67%以上、JIS P8113に規定された引張強さが縦方向で1.5kN/m以上であり、両面への結着剤の塗工量が合わせて固形分で1.0g/m以上であることを特徴とする。
好ましくは、印刷用紙をその厚さ方向に、両面のうちの一表面を含む第1表層部、両面のうちの他表面を含む第2表層部、第1表層部と第2表層部との間に位置する中層部に分割し、第1表層部:中層部:第2表層部の質量比が1:2:1となるように規定したとき、第1表層部及び第2表層部の結着剤の含有率が、第1表層部及び第2表層部の全質量に対して4質量%以上である。
また、前記結着剤は澱粉、ポリビニルアルコール、SBRを使用可能であるが、抄紙機での操業性が良好であり且つドライヤー汚れが発生しにくいことから、澱粉が好ましい。
また、前記填料は、得られる印刷用紙の白色度を高くできることから軽質炭酸カルシウムが好ましい。
本発明の印刷用紙によれば、白色度、不透明度、及び引張強さが高く、且つパイリングを抑制し、印刷適性を高めた高品質な印刷用紙を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る印刷用紙の厚さ方向断面図である。
以下、本発明の印刷用紙の実施の形態について説明する。本発明の印刷用紙は、辞書、能書用紙、約款用紙等として用いられる両面多色刷り用の薄葉印刷紙である。当該印刷用紙は、パルプを叩解しパルプスラリーを形成し(パルプ化工程)、このパルプスラリーに填料を添加して原料スラリーを形成し(調成工程)、この原料スラリーを抄紙することにより基紙を形成し(抄紙工程)、この基紙の両面に填料の結着剤を塗工し(塗工工程)、表面処理及び裁断等(仕上・加工工程)を経て形成される。そして、本発明では、パルプの長さ加重平均繊維長、並びに、印刷用紙の坪量、離解ろ水度、白色度、不透明度、及び引張強さ、並びに、基紙の両面に塗工する結着剤量、並びに、印刷用紙における結着剤及び填料の含有率分布を規定している。
<パルプ>
パルプにはバージンパルプ及び古紙パルプを使用することができる。バージンパルプには、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹半晒クラフトパルプ(LSBKP)、針葉樹半晒クラフトパルプ(NSBKP)、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等の化学パルプや、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(TGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ、ケナフ、麻、葦等の非木材繊維から化学的又は機械的に製造されたパルプ等の公知の種々のパルプを使用することができる。白色度、強度、表面の平滑性等を良好にできることから、LBKPとNBKPを混合して使用することが好ましい。
パルプの叩解度を高く調整することにより、パルプの長さ加重平均繊維長を0.55〜0.75mmに調整するとともに、印刷用紙の離解ろ水度を60°SR以上に調整する。上記パルプの長さ加重平均繊維長はJIS P8226−2の規定に準拠した方法で測定する。また、上記離解ろ水度は、JIS P8220−1に規定された方法で印刷用紙を離解して、JIS P8121−1に規定されたショッパー・リーグラ法で測定したろ水度である。また、パルプの長さ加重平均繊維長及び離解ろ水度を上記範囲とするのに相俟って、JIS P8113に規定された引張強さを印刷用紙の縦方向(抄紙方向)において1.5kN/m以上(より好ましくは2.0kN/m)に調整する。
<填料>
パルプを叩解して形成されたパルプスラリーに、灰分としての填料を全パルプの固形分に対して15〜35質量%(より好ましくは20〜35質量%)添加して基紙の原料スラリーを形成する。填料には不純物が少なく白色度が高い軽質炭酸カルシウムを用いるのが好ましい。また、軽質炭酸カルシウムは、微粒、或いは凝集状(ロゼッタ型)の形状、好ましくは微細柱状結晶(針形状)の形状のものを単独或いは混合して使用することにより、印刷用紙の白色度(JIS P8148規定)を90%以上に調整し、加えて印刷用紙の不透明度(JIS P8149に規定)を67%以上に調整する。
なお、本発明の効果を損なわないのであれば、軽質炭酸カルシウム以外の填料として、例えば、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、酸化チタン、ゼオライト、合成樹脂填料等を単独或いは混合して使用しても良い。また、必要に応じて、硫酸バンドや各種のアニオン性、カオチン性、ノ二オン性或いは、両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤や内添サイズ剤等の抄紙用内添助剤を添加しても良い。更に、必要に応じて、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の製紙用添加剤を添加しても良い。
<抄紙>
原料スラリーは長網式抄紙機を用いて抄紙され、基紙が形成される。
図1に示すように、印刷用紙1の塗工前段階における基紙2にはF面(フェルト面、一表面)4と、F面4の反対面であるW面(ワイヤー面、他表面)6とが形成される。W面6は、長網式抄紙機のワイヤーパートにおいて原料スラリーがワイヤーに接することにより、原料スラリーが濃縮脱水されて形成される。F面4は、長網式抄紙機のプレスパートにおいて原料スラリーがフェルトに接することにより、原料スラリーからの吸水が行われて形成される。なお、本発明の効果を損なわないのであれば、丸網式抄紙機、短網式抄紙機、ツインワイヤ式抄紙機等を用いても良い。また、抄紙は酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙の何れかの方式で行われる。ツインワイヤ式抄紙機を用いた場合、表層付近に分布する填料が長網式抄紙機を用いた場合に比べて少なく、オフセット印刷時のインキ乾燥性が劣るため、長網式抄紙機を用いた方が好ましい。
<結着剤>
図1に示すように、抄紙後に形成された基紙2に結着剤をサイズプレス処理等によりF面4及びW面6に合わせて固形分で1.0g/m以上、好ましくは1.0以上3.0以下g/m2となるように塗工し、塗工層8を形成する。基紙2における結着剤の塗工量が1.0g/m未満の場合は、印刷用紙1の十分な表面強度が得られない。一方、基紙2における結着剤の塗工量が3.0g/mより多い場合は、印刷用紙1の表面にドライヤー汚れがして抄紙機の操業性に問題が生じ、印刷用紙1の安定生産が難しい。結着剤は基紙2に含有される填料の定着性を高め、印刷時のパイリングを抑制する。
結着剤には、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、酵素変性澱粉、スチレンブタジエンラテックス(SBR)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルアルコール(PVA)等を単独或いは混合して使用することができるが、抄紙機での操業性が良好であり且つドライヤー汚れが発生しにくいことから、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、酵素変性澱粉などの澱粉が好ましく、これら澱粉を単独或いは混合して使用することができる。
また、これらの澱粉としては、35℃における6質量%の澱粉水溶液のB型粘度が100mPasを超えると表面強度は十分であるが、粘度が高いことから塗工装置での液飛びやドライヤー汚れが発生し、一方、同条件でのB粘度が40mPas未満の場合には十分な表面強度が得られないことから、35℃における6質量%の澱粉水溶液のB型粘度は40〜100mPasであることが好ましい。このような澱粉としては、日本コーンスターチ社製のSK―20(35℃、6質量%水溶液のB型粘度:70mPas)、日本コーンスターチ社製のSK―100(35℃、6質量%水溶液のB型粘度:40mPas)等が挙げられる。
また、必要に応じて、結着剤に表面サイズ剤、耐水化剤、保水剤、増粘剤、滑剤などの助剤を加えて塗工を行っても良い。また、印刷用紙1の美感や平滑性を高めるために、結着剤にカオリン、炭酸カルシウムなどの白色顔料からなる塗料を加えて塗工を行っても良い。
また、塗工方式及び塗工装置は特に限定されるものではなく、公知の塗工装置を用いることができるが、ロッドメタリング式サイズプレス、ポンド式サイズプレス、ゲートロールコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター等を用いることが好ましい。
<印刷用紙>
前述したパルプ化工程、調成工程、抄紙工程、塗工工程、仕上・加工工程等を順次経て、辞書、能書用紙、約款用紙等に適した多色刷り用の薄葉印刷紙であって、坪量が45g/m以下(より好ましくは28〜43g/m)の高品質な印刷用紙1を得ることができる。
<澱粉の含有率分布>
図1に示すように、印刷用紙1をその厚さ方向(Z方向)に第1表層部10、第2表層部12、中層部14に3分割し、第1表層部10:中層部14:第2表層部12の質量比が1:2:1となるように規定する。第1表層部10は印刷用紙1のF面4を含む領域であり、第2表層部12は印刷用紙1のW面6を含む領域であり、中層部14は印刷用紙1の第1表層部10と第2表層部12との間に位置する領域である。
印刷用紙1の第1表層部10及び第2表層部12の結着剤の含有率は、第1表層部10及び第2表層部12の全質量に対して3.7質量%以上(より好ましくは4質量%以上)である。印刷用紙1の中層部14の澱粉の含有率も中層部14の全質量に対して4質量%前後であることから、印刷用紙1には、その厚さ方向Zに略均一化された澱粉含有分布が形成されている。
<澱粉分布の測定方法>
1.紙パ技協誌1987年2月号の研究報文第159ページに記載されている「粘着テープによる紙層剥離法を応用した紙層Z方向の填料分布・道管分布の測定法」に準拠し、前述したように印刷用紙1を1:2:1の質量比となるように第1表層部10、中層部14、第2表層部12に3分割する。
2.得られた各層部10、12、14をそれぞれ裁断して2cm×10cmの紙片(試料)を形成し、これら紙片を試験管に入れ、2mlのグルコアミラーゼ(王子計測機器社製;酵素キット)を加え、この溶液を50℃で2時間保持し、紙片に含有される澱粉をグルコアミラーゼと反応させてグルコース溶液とする。
3.得られたグルコース溶液のグルコース濃度をバイオセンサ(王子計測機器社製;BF−5i)により測定し、グルコース溶液中のグルコース量を定量することにより、各層部10、12、14に含有されている澱粉量を測定する。
なお、上記1.において印刷用紙1を質量比が1:2:1となる各層部10、12、14に正確に分割できない場合には、印刷用紙1を4〜10分割して上記2.及び3.の作業を行い、各層部10、12、14を構成する紙片に含有されていた澱粉量をそれぞれ合算し、各層部10、12、14に含有される澱粉量として導出しても良い。
以上のように、本実施形態の印刷用紙1は、長さ加重平均繊維長が0.55〜0.75mmとなるようにパルプを叩解し、填料を含有させて抄紙することにより基紙2を形成し、基紙2のF面4及びW面6に結着剤を合わせて1.0g/m以上塗工して塗工層8を形成することにより、坪量45g/m以下、離解ろ水度60°SR以上、白色度90%以上、不透明度67%以上、引張強さ1.5kN/m以上の品質を得ることができる。このように、塗工する澱粉量の最適化を図ることにより、白色度、不透明度、及び引張強さが高く、且つパイリングを抑制し、印刷適性を高めた高品質な薄葉の印刷用紙1を得ることができる。また、印刷用紙1における澱粉含有分布及び填料含有分布の略均一化を図ることができるため、従来に比して、より一層印刷適性が高く且つ高品質な印刷用紙1を得ることができる。
以下に表1を参照して本発明の実施例を比較例と比較して説明する。なお、本発明はこれらの各例に限定されるものではない。
(比較例1)
パルプの長さ加重平均繊維長が0.70mmとなるように叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)70質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)30質量%とを混合してなるパルプスラリーに、軽質炭酸カルシウムを添加して原料スラリーを形成し、長網式抄紙機で抄紙して基紙2を形成し、基紙2の両面4、6に合わせて固形分で0.8g/mの酸化澱粉(商品名:SK−20、日本コーンスターチ社製、B型粘度(6質量%水溶液、35℃):70mPas)を塗工して塗工層8を形成し、坪量30.8g/m、離解ろ水度55°SR、灰分9.5質量%、白色度90.2%、不透明度64.8%、引張強さ1.3kN/mの印刷用紙1を得た。また、前述した澱粉分布の測定方法に基づいて測定した第1表層部10及び第2表層部12に含まれる澱粉量は、第1表層部10及び第2表層部12の全質量に対して3.6質量%であった。
(比較例2)
パルプの長さ加重平均繊維長が0.60mmとなるように叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)70質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)30質量%とを混合してなるパルプスラリーに、軽質炭酸カルシウムを添加して原料スラリーを形成し、長網式抄紙機で抄紙して基紙2を形成し、基紙2の両面4、6に合わせて固形分で0.8g/mの酸化澱粉(商品名:SK−20、日本コーンスターチ社製、B型粘度(6質量%水溶液、35℃):70mPas)を塗工して塗工層8を形成し、坪量30.7g/m、灰分9.5質量%、離解ろ水度68°SR、白色度90.5%、不透明度65.2%、引張強さ2.0kN/mの印刷用紙1を得た。また、前述した澱粉分布の測定方法に基づいて測定した第1表層部10及び第2表層部12に含まれる澱粉量は、第1表層部10及び第2表層部12の全質量に対して3.7質量%であった。
(比較例3)
パルプの長さ加重平均繊維長が0.68mmとなるように叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)70質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)30質量%とを混合してなるパルプスラリーに、軽質炭酸カルシウムを添加して原料スラリーを形成し、長網式抄紙機で抄紙して基紙2を形成し、基紙2の両面4、6に合わせて固形分で0.8g/mの酸化澱粉(商品名:SK−20、日本コーンスターチ社製、B型粘度(6質量%水溶液、35℃):70mPas)を塗工して塗工層8を形成し、坪量30.9g/m、離解ろ水度68°SR、灰分14.5質量%、白色度91.2%、不透明度70.5%、引張強さ1.9kN/mの印刷用紙1を得た。また、前述した澱粉分布の測定方法に基づいて測定した第1表層部10及び第2表層部12に含まれる澱粉量は、第1表層部10及び第2表層部12の全質量に対して3.6質量%であった。
(実施例1)
パルプの長さ加重平均繊維長が0.68mmとなるように叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)70質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)30質量%とを混合してなるパルプスラリーに、軽質炭酸カルシウムを添加して原料スラリーを形成し、長網式抄紙機で抄紙して基紙2を形成し、基紙2の両面4、6に合わせて固形分で1.2g/mの酸化澱粉(商品名:SK−20、日本コーンスターチ社製、B型粘度(6質量%水溶液、35℃):70mPas)を塗工して塗工層8を形成し、坪量31.9g/m、離解ろ水度69°SR、灰分12.9質量%、白色度91.5%、不透明度69.4%、引張強さ2.1kN/mの印刷用紙1を得た。また、前述した澱粉分布の測定方法に基づいて測定した第1表層部10及び第2表層部12に含まれる澱粉量は、第1表層部10及び第2表層部12の全質量に対して4.2質量%であった。
(実施例2)
パルプの長さ加重平均繊維長が0.68mmとなるように叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)70質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)30質量%とを混合してなるパルプスラリーに、軽質炭酸カルシウムを添加して原料スラリーを形成し、長網式抄紙機で抄紙して基紙2を形成し、基紙2の両面4、6に合わせて固形分で1.2g/mの酸化澱粉(商品名:SK−20、日本コーンスターチ社製、B型粘度(6質量%水溶液、35℃):70mPas)を塗工して塗工層8を形成し、坪量38.4g/m、離解ろ水度64°SR、灰分14.1質量%、白色度91.5%、不透明度73.9%、引張強さ2.4kN/mの印刷用紙1を得た。また、前述した澱粉分布の測定方法に基づいて測定した第1表層部10及び第2表層部12に含まれる澱粉量は、第1表層部10及び第2表層部12の全質量に対して4.1質量%であった。
(実施例3)
パルプの長さ加重平均繊維長が0.64mmとなるように叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)70質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)30質量%とを混合してなるパルプスラリーに、軽質炭酸カルシウムを添加して原料スラリーを形成し、長網式抄紙機で抄紙して基紙2を形成し、基紙2の両面4、6に合わせて固形分で1.2g/mの酸化澱粉(商品名:SK−20、日本コーンスターチ社製、B型粘度(6質量%水溶液、35℃):70mPas)を塗工して塗工層8を形成し、坪量42.6g/m、離解ろ水度61°SR、灰分14.8質量%、白色度91.5%、不透明度77.3%、引張強さ3.1kN/mの印刷用紙1を得た。また、前述した澱粉分布の測定方法に基づいて測定した第1表層部10及び第2表層部12に含まれる澱粉量は、第1表層部10及び第2表層部12の全質量に対して4.2質量%であった。
<評価>
1.離解ろ水度
各例で得た印刷用紙1をJIS P8220−1に規定された方法で離解して、JIS P8121−1に規定されるショッパー・リーグラ法により印刷用紙1の離解ろ水度を測定した。
2.引張強さ
各例で得た印刷用紙1の引張強さをJIS P8113に規定された方法に基づいて測定した。
3.不透明度
各例で得た印刷用紙1の不透明度をJIS P8149に規定された方法に基づいて測定した。
4.パイリング
各例で得た印刷用紙1を使用して、オフセット印刷機(東芝機械社製;OA−B2T−600)を使用して2色刷印刷を10000部行った後、ブランケットへの紙粉付着状態を目視で観察し、以下の段階で評価した。
○:付着無し
△:若干付着有り
×:付着有り
5.印刷作業性
4.と同様の印刷で断紙の発生を観察し、断紙発生を×、断紙なしを○とした。
6.総合評価
各例で得た印刷用紙1の上記1〜3の測定値及び上記4及び5の評価に基づいて、印刷用紙1が要求品質をクリアしているか否か評価した。
○:合格
×:不合格
上記1〜3の測定値及び上記4〜6の評価結果を表1に示す。
Figure 2015193966
表1から明らかなように、各実施例の印刷用紙1は、坪量が異なるだけであり、白色度、引張強さ、不透明度の要求品質をクリアし、パイリング評価、印刷作業性評価及び総合評価は良好であった。
一方、比較例1の印刷用紙1は、各実施例の場合に比して離解ろ水度が低いことにより、オフセット印刷に耐えうる引張強さを得ることができず、印刷不可であり、また、灰分が低いため不透明度も低く、両面印刷した際には反対面の印刷が透けて見えやすく印刷の判別性が劣るため、総合評価は不合格となった。
また、比較例2の印刷用紙1は、各実施例の場合に比して灰分及び澱粉の双方が少ないため、灰分に対する澱粉の比率が大きくなり、引張強さは高いものの、灰分が少ない分、不透明度が不足し、総合評価は不合格となった。
また、比較例3の印刷用紙1は、各実施例の場合と同程度の灰分であるものの、結着剤としての澱粉が少ないため、印刷用紙1の表面強度不足により印刷時に灰分の抜け落ちが発生してパイリングが悪化し、総合評価は不合格となった。
1 印刷用紙
2 基紙
4 F面(両面、一表面)
6 W面(両面、他表面)
8 塗工層
10 第1表層部
12 第2表層部
14 中層部

Claims (4)

  1. パルプに填料を含有させて基紙を形成し、該基紙の両面に結着剤を塗工して塗工層を形成した印刷用紙であって、
    前記パルプの長さ加重平均繊維長が0.55〜0.75mm、坪量が45g/m以下、JIS P8220−1に規定された方法で離解してJIS P8121−1に規定される方法でろ水度を測定した離解ろ水度が60°SR以上、JIS 8715に規定された白色度が90%以上、JIS P8149に規定された不透明度が67%以上、JIS P8113に規定された引張強さが縦方向で1.5kN/m以上であり、前記両面への前記結着剤の塗工量が合わせて固形分で1.0g/m以上であることを特徴とする印刷用紙。
  2. 前記印刷用紙をその厚さ方向に、前記両面のうちの一表面を含む第1表層部、前記両面のうちの他表面を含む第2表層部、前記第1表層部と前記第2表層部との間に位置する中層部に分割し、前記第1表層部:前記中層部:前記第2表層部の質量比が1:2:1となるように規定したとき、前記第1表層部及び前記第2表層部における前記結着剤の含有率が前記第1表層部及び前記第2表層部の全質量に対して4質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の印刷用紙。
  3. 前記結着剤は澱粉であることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷用紙。
  4. 前記填料は軽質炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の印刷用紙。
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