JP4224485B2 - 印刷用微塗工紙 - Google Patents

印刷用微塗工紙 Download PDF

Info

Publication number
JP4224485B2
JP4224485B2 JP2005315289A JP2005315289A JP4224485B2 JP 4224485 B2 JP4224485 B2 JP 4224485B2 JP 2005315289 A JP2005315289 A JP 2005315289A JP 2005315289 A JP2005315289 A JP 2005315289A JP 4224485 B2 JP4224485 B2 JP 4224485B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulp
paper
ash content
parts
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005315289A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007119962A (ja
Inventor
健幸 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daio Paper Corp
Original Assignee
Daio Paper Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daio Paper Corp filed Critical Daio Paper Corp
Priority to JP2005315289A priority Critical patent/JP4224485B2/ja
Publication of JP2007119962A publication Critical patent/JP2007119962A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4224485B2 publication Critical patent/JP4224485B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Description

本発明は、印刷用微塗工紙、特にインキ着肉性、不透明度、手肉感、及び印刷作業性に優れる軽量な印刷用微塗工紙に関するものである。
カタログやダイレクトメールのように軽量な用紙には非塗工紙と塗工紙とが通常使用されている。前記非塗工紙で軽量なものには上質の薄葉紙や約款用紙等が多用されており、この種の薄葉紙等は手肉感が良好で高級感に富み、厚肉で捲りやすいので製本作業性も良好である。しかし、塗工されていないため不透明度が不十分で、インキ着肉性も劣ることが多く、未だ十分な印刷適性を満足できるものは知られていない。
一方、塗工紙は塗工層を設けてあるのでインキ着肉性に優れ、塗工層に配合される顔料の作用により不透明度にも優れるが、塗工により嵩減りしやすいため手肉感が劣り、印刷作業性も良くない。
よって、軽量な用紙においては、例えば広告宣伝用のカタログのようにインキ着肉性を重視するか、冊子のマニュアルや取扱説明書のように製本作業性を重視するかで、非塗工紙と塗工用紙とを分けて用いるしかなく、印刷業者や製本業者等のユーザにおいて用紙管理に手間がかかったり、製本等の作業が繁雑になったりするといった問題が指摘されていた。特にダイレクトメールのように広告宣伝のチラシと共にマニュアル等の冊子とを同封して用いる場合は、塗工紙でありながら非塗工紙のように手肉感や印刷作業性に優れる印刷用微塗工紙が強く望まれていた。
一方、インキ着肉性に優れ、不透明度が高く、軽量な印刷用微塗工紙を得る手段として、機械パルプをマーセル化して使用する方法(特許文献1)、塗料中の澱粉部数を規定する方法(特許文献2)、及び顔料の粒子径分布等を規定する方法(特許文献3及び4)などが提案されている
特開平7−258997号公報 特開2004−293003号公報 特開2004−3083号公報 特開2005−42242号公報
前記特許文献1は、水酸化ナトリウム水溶液等で30〜60%マーセル化された部分マーセル化パルプを用いており、この部分マーセル化パルプにより剛性に富む原紙を形成することで、この原紙より形成される塗工紙に剛性を持たせ、製本作業性等を良好に維持している。しかし、30〜60%の部分マーセル化ではあっても、マーセル化すればセルロース間に水素結合が形成され難くなって、紙力が低下する可能性がある。また、マーセル化処理は原料パルプを2次的に処理するため、特殊なパルプ化設備が必要となり、工程を複雑にして経済的には良策とはいえない。
前記特許文献2は、塗工用紙の塗工層に澱粉を20〜60重量部に添加し、多量に含まれる澱粉により塗工層が薄くなってもインキ着肉性が発揮できるようにしており、また前記特許文献3及び4は、塗工用紙における塗工層に添加する顔料の粒度分布を規定して、顔料粒子の原紙表面への被覆度を上げることでインキ着肉性を良好に維持している。
しかしながら、特許文献2〜4はいずれも、低坪量化に伴って塗工層が薄くなってもインキ着肉性を良好に維持できるようにしているものであって、塗工用紙が非塗工用紙に比べて本来劣る手肉感や製本作業性を向上させるものではなく、塗工紙でありながら非塗工紙のように手肉感や印刷作業性に優れるものではない。
本発明はこのような問題点に鑑みて試されたものであって、その目的は、塗工紙でありながら非塗工紙のように手肉感や印刷作業性に優れる印刷用微塗工紙を低い製造コストで提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、次の手段を講じた。
即ち、坪量が35〜50g/m2であって、少なくとも機械パルプ及び針葉樹パルプを含むと共にカヤニ繊維長測定機により測定される平均繊維長が1.0〜1.5mmに分級選別された原料パルプより形成され、JIS P 8220に準拠して離解した製品用紙についてのJIS P 8121に準拠したパルプ濾水度が250〜500mlCSFである。
これによって、原紙(塗工層の基体となるパルプ繊維で形成された紙支持体を示す。以下、同じ。)の剛性が高くなると共に、原紙の上に塗工を行っても圧縮変形(嵩減り)せず嵩を維持しやすくなるので、塗工紙でありながら非塗工紙のように良好な手肉感や印刷作業性を発揮できると共に、特殊な工程を設ける必要がないので製造コストが嵩むことがない。
前記原料パルプは、JIS P 8120に準拠した染色法により染色される針葉樹の機械パルプが20〜60%含まれている。
これによって、不透明度の向上効果に優れ、剛直な針葉樹の機械パルプより主に構成されているので、製品用紙の不透明度を向上できると共に製品用紙の剛性が向上し製本作業性がさらに良好になる。
JIS P 8251に準拠して得られる灰分が20〜35%であり、この灰分中に炭酸カルシウムが30〜50%含有されている。
これによれば、紙力を低下させないように填料を増配でき、この填料増配により不透明度が向上する。
熱水抽出における澱粉量が0.5〜5.0%にされている。
これによれば、内添及び外添の澱粉を一定にでき、裏抜けを防止しつつ良好なインキ着肉性を発揮でき、印刷適性を良好にできる。
本発明により、塗工紙でありながら非塗工紙のように手肉感や印刷作業性に優れる印刷用微塗工紙を低い製造コストで提供できる。
本発明の印刷用微塗工紙は、商業印刷や通信販売等における出版印刷において印刷されるダイレクトメール、カタログ、マニュアル、カラー辞書、取扱説明書、約款、決算書、名簿等に用いられるものであって、印刷用塗工紙としてのみならず薄葉紙タイプの非塗工紙の用途でも用いられる。
印刷用微塗工紙は原料パルプを抄紙してなる原紙と、この原紙の表面に形成される塗工層とから構成されており、原料パルプは、サーモメカニカルパルプ(TMP)、加圧砕木パルプ(PGW)などの機械パルプを主として、これにクラフトパルプ(KP)、亜硫酸パルプ(SP)などの化学パルプ;ケミカルサーモメカニカルパルプ(CTMP)などの半化学パルプ;脱墨古紙パルプ(DIP)などの古紙パルプ;麻パルプ、ケナフパルプなどの非木材系パルプから構成されている。なお、原料パルプには例えばマーセル化のような2次的な処理を行ったものも含められる。
原料パルプは、製品用紙をJIS P 8220に準拠して離解し、この離解されたスラリーについて求められるJIS P 8121に準拠したパルプ濾水度が250〜500mlCSF、好ましくは250〜300mlCSFであって、カヤニ繊維長測定機により測定される平均繊維長が1.0〜1.5mm、好ましくは1.1〜1.4mmを満足するように、原料パルプを所定の配合率で配合すると共に、分級選別やリファイニングにより叩解度の調整を行って調成されている。これによって、嵩減りし難く剛性に富む原紙を形成でき、塗工を行っても嵩が維持されるので良好な手肉感が得られると共に、塗工を行っているので非塗工紙に比べて良好なインキ着肉性を得ることが可能となる。
なお、前記離解方法は、JIS P 8221に記載されるビータやJIS P 8222に記載されるPFIミルのように、製品用紙を構成するパルプ繊維を叩解する危険の少ない標準離解機を用いるのが良く、これによって平均繊維長やパルプ濾水度を精度良く計測できる。また、JIS P 8220の離解方法は製品用紙とパルプスラリーとの離解状態に大差がないので、抄紙前の場合はパルプスラリーを計測することも可能である。
前記原紙は、原料パルプを構成する前記機械パルプ、化学パルプ、古紙パルプ等を所定の配合比率で配合することにより形成可能であるが、パルプの原木の種類等によっては単に原料を配合するのみでは前記平均繊維長やパルプ濾水度を維持するのが困難な場合がある。よって、分級選別を行ったり、叩解度を調整したりするのが良い。
前記分級選別は配合前の前記機械パルプ、化学パルプ、古紙パルプ等のパルプ原料に対して個別に、あるいはこれらを配合した後の原料パルプに対して行われる。また、叩解度は主に前記機械パルプ、化学パルプ、古紙パルプ等の原料調成のリファイニングで通常の叩解度より工程上がりの叩解度を変更することで行われる。
前記分級選別やリファイニングの叩解度の変更は原料とされるパルプの種類や原木の種類、あるいはこれらの配合比率にも影響を受けるので、一概には好適範囲を定めにくいが、処理後の平均繊維長が少なくとも1.0〜1.5mm、好ましくは1.1〜1.4mmを満足するように分級選別するか、濾水度250〜500mlCSF、好ましくは250〜300mlCSFまで叩解するのが好ましい。なお、分級選別には例えばジョンソンフランクショネーター、アトマイジングホール、X−クロン等の水力学的分級方式、又はマルチフラクター、CH−Fスクリーン、ファイバークラフター等の機械的分級方式のいずれも用いることができる。
前記原料パルプの配合比率は機械パルプを主体とするものであり、この機械パルプはJIS P 8120に準拠して配合量を求めた場合に、20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%とされる。機械パルプを20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%配合することで、不透明度に優れる機械パルプで原紙が主に構成されるので、印刷用微塗工紙の不透明度を向上させることが可能となる。この機械パルプには新配合の機械パルプと脱墨古紙パルプ由来の機械パルプとが含まれる場合があるので、原紙中に含まれる機械パルプ配合量を正確に計測するために、JIS P 8120に規定されるロフトンメリット染色法によりリグニン染色を行って機械パルプの配合比率を求めるのが好ましい。
前記原料パルプには、填料(以下、内添填料とよぶ)が内添されており、この内添填料としては、例えば重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ホワイトカーボン、デラミカオリン、タルク、クレー、亜硫酸カルシウム、珪藻土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、シリカ等の無機填料や、ポリスチレン樹脂粒子や尿素ホルマリン樹脂粒子等の有機填料を使用できる。好ましくは、環境負荷の低減に鑑みて炭酸カルシウムを用いるのがよい。
また、前記原紙には、原料パルプ及び填料以外に、歩留向上剤、濾水性向上剤、内添サイズ剤、紙力向上剤、染料、蛍光増白剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤、消泡剤、pH調整剤等から選ばれる少なくとも1種を加えても良い。特に、紙力向上剤としては澱粉を用いるのが好ましく、これによって原紙の剛性や紙力が向上する。
前記塗工層は、顔料として炭酸カルシウムを含み、この顔料をバインダに添加してなる塗工剤を塗工装置で塗工して形成されている。この塗工層は、9〜15g/m2好ましくは10〜14g/m2の塗工量とされるのが良く、これによって良好なインキ着肉性と不透明度と得ることができる。また、前記炭酸カルシウムには軽質炭酸カルシウムを用いるのが好ましく、これによって印刷版の摩耗を抑制できる。
前記顔料には炭酸カルシウム以外の顔料としては、例えばサチンホワイト、亜硫酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン、ホワイトカーボン、デラミカオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ベンドナイト、セリサイト等の無機顔料やポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機顔料等を適宜添加しても良く、特に不透明度向上効果に優れる二酸化チタンが好ましい。
前記炭酸カルシウムはJIS P 8251に準拠する525℃燃焼法による灰分測定において、灰分が20〜35%でかつ灰分中に炭酸カルシウムが30〜50%含まれるように、塗工剤中に10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%添加するのがよい。これによって、填料増配による紙力低下を起こさないように不透明度を上げることができるからである。
前記バインダは、酸化澱粉、カチオン化澱粉、両性澱粉、エステル化澱粉、デキストリンなどの澱粉系バインダを用いるのが好ましい。なお、澱粉系バインダ以外のバインダとしては、塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、あるいはポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成接着剤:カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白などの蛋白質類:カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体などを1種以上を併用して使用することができる。
前記澱粉は、塗工層のバインダ及び内添サイズ剤として添加配合され、これらの総量として熱水に抽出される澱粉量で0.5〜5.0%、好ましくは1.0〜4.5%とするのが好ましい。澱粉量を5.0%、好ましくは4.5%以下にすることによって裏抜けが防止できると共にインキ着肉性が向上でき、また澱粉量を0.5%、好ましくは1.0%以上にすることによって剛度の低下が防止できると共に印刷製本作業性を良好にすることができる。
前記塗工装置は、例えばブレードコータ、バーコータ、ロールコータ、エアナイフコータ、リバースロールコータ、カーテンコータ、サイズプレスコータ、ゲートロールコータ等を用いることができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、勿論これらの例に限定されるものではない。尚、特に断らない限り、例中の部および%はそれぞれ重量%を示す。また、得られた塗工紙について以下に示すような評価法に基づいて試験を行った。評価方法の項目の後に、各評価値の単位を括弧書きで記した。
〈評価方法〉
(1)パルプ濾水度(mlCSF):製品用紙からJIS P 8220に準拠してスラリー状態の試料を調製し、その後にJIS P 8121(1995年)に規定されるカナダ標準濾水度をパルプ濾水度として測定する。
(2)重量平均繊維長(mm):製品用紙からJIS P 8220に準拠してスラリー状態の試料を調製し、その後にJAPAN TAPPI No.52(2000年)に規定される重量平均繊維長を測定する。測定にはカヤニ社製繊維長分布測定器機FS−100を用いた。
(3)灰分及び灰分中の炭酸カルシウム(%):製品用紙をJIS P 8251(2003年)に準拠して525℃で燃焼させた場合の灰分を求めた。次いで、酸性溶液で処理して灰分中の炭酸カルシウムを求めた。
(4)澱粉量(%):製品用紙を10cm×10cmに切り取り、裁断後、蒸留水100mlを加え、沸騰湯浴中で処理した。熱水抽出液から10mlをサンプリングし、所定量の2N−HCl、所定量の4%ホウ酸水溶液を加え、さらに所定量のヨウ化カリウム/ヨウ素溶液を加え、所定量の水で希釈した。20分後に680nmの吸光度を測定し、溶液中の澱粉濃度を澱粉量とした。澱粉量はあらかじめ作成しておいた検量線より求めた。
(5)密度(g/cm3):JIS P 8118(1998年)に準じる密度を求めた。○:優れる、×:問題あり
(6)不透明度(%):JIS P 8149(2000年)に準じる不透明度を求めた。○:優れる、×:問題あり
(7)剛度(クラーク):JIS P 8143(1996年)に準じる剛度(こわさ)を求めた。○:優れる、×:問題あり
(8)印刷適性:印刷適性は、ローランド社製のオフセット輪転機(4色)を用いて、オフセット用印刷インキ(大日本インキ化学工業社製VALUES−G)を用いて印刷速度7500枚/時で印刷し、印刷物(墨藍紅黄4色ベタ印刷部)の表面をJIS P 8142に基づいて測定してインキ着肉性を目視評価し、これを4段階評価した。◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや問題あり、×:問題あり
(9)印刷製本作業性:印刷製本作業性は印刷作業時の断紙発生頻度と製本作業性とを4段階で評価した。◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや問題あり、×:問題あり
機械パルプとしてTMP(サーモメカニカルパルプ、主成分ラジアータパイン)を50部、同じくNKP(針葉樹クラフトパルプ、主成分ラジアータパイン)を20部、LKP(広葉樹クラフトパルプ、主成分アカシア)を配合し、製品用紙でパルプ濾水度250mlCSF、平均繊維長1.0mmの紙料(原料パルプ)を調成し、ここに炭酸カルシウム(東洋電化工業社製TNC−S380)を4%、カチオン化澱粉(アベベジャパン社製アミロファックスT2600)を1%配合し、これをオントップ多筒型抄紙機で抄紙して原紙を得た。なお、前記配合比率はJIS P 8120に準拠して染色法により染色される機械パルプ等の配合比率である。
次いで、カオリナイト(リオカピムカオリン社製カピムDG)と、炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT900)と、二酸化チタン(チタン工業社製KA100)とを配合した塗工剤をゲートロールコータで前記原紙の表裏面に塗工量9g/m2で塗工乾燥させ、JIS P 8124(1998年)で規定される坪量で40g/m2の製品用紙を得た。この製品用紙をJIS P 8251(2003年)に準拠して525℃で燃焼させると、灰分が22%となり、この灰分中に炭酸カルシウムが33%含まれていた。前記製品用紙を上記評価方法に従って品質評価し、表1に示される結果を得た。
実施例1において、TMPを20部、NKPを30部、LKPを50部配合し、製品用紙のパルプ濾水度476mlCSF、平均繊維長1.3mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は24%で、この灰分中に炭酸カルシウムが50%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを30部、NKPを30部、LKPを40部配合し、製品用紙のパルプ濾水度348mlCSF、平均繊維長1.3mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は29%で、この灰分中に炭酸カルシウムが41%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを30部、LKPを30部配合し、製品用紙のパルプ濾水度300mlCSF、平均繊維長1.3mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は34%で、この灰分中に炭酸カルシウムが32%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを50部、NKPを30部、LKPを20部配合し、製品用紙のパルプ濾水度260mlCSF、平均繊維長1.2mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は33%で、この灰分中に炭酸カルシウムが35%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを40部、LKPを20部配合し、製品用紙のパルプ濾水度450mlCSF、平均繊維長1.2mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は28%で、この灰分中に炭酸カルシウムが44%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを50部、NKPを50部配合し、製品用紙のパルプ濾水度345mlCSF、平均繊維長1.3mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は15g/m2であり、灰分は30%で、この灰分中に炭酸カルシウムが32%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを20部、NKPを60部、LKPを20部配合し、製品用紙のパルプ濾水度500mlCSF、平均繊維長1.5mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は15g/m2であり、灰分は30%で、この灰分中に炭酸カルシウムが30%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを60部配合し、製品用紙のパルプ濾水度435mlCSF、平均繊維長1.2mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は15g/m2であり、灰分は28%で、この灰分中に炭酸カルシウムが45%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを30部、LKPを30部配合し、製品用紙のパルプ濾水度311mlCSF、平均繊維長1.0mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、35g/m2の坪量に抄紙され、灰分は22%で、この灰分中に炭酸カルシウムが38%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを30部、LKPを30部配合し、製品用紙のパルプ濾水度308mlCSF、平均繊維長1.2mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、50g/m2の坪量に抄紙され、灰分は26%で、この灰分中に炭酸カルシウムが46%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを30部、LKPを30部配合し、製品用紙のパルプ濾水度300mlCSF、平均繊維長1.3mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は20%で実施例中最も低い灰分量となり、この灰分中に炭酸カルシウムが32%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを30部、LKPを30部配合し、製品用紙のパルプ濾水度300mlCSF、平均繊維長1.3mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は35%で実施例中最も高い灰分量となり、この灰分中に炭酸カルシウムが32%含まれていた。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを30部、LKPを30部配合し、製品用紙のパルプ濾水度300mlCSF、平均繊維長1.3mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は27%となり、この灰分中に炭酸カルシウムが30%含まれており、実施例中最も低い炭酸カルシウム量となっている。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを30部、LKPを30部配合し、製品用紙のパルプ濾水度300mlCSF、平均繊維長1.3mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は27%となり、この灰分中に炭酸カルシウムが50%含まれており、実施例中最も高い炭酸カルシウム量となっている。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを30部、LKPを30部配合し、製品用紙のパルプ濾水度300mlCSF、平均繊維長1.3mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は27%となっている。また、澱粉量は0.5%となり、実施例中最も低い含有量となった。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
実施例1において、TMPを40部、NKPを30部、LKPを30部配合し、製品用紙のパルプ濾水度300mlCSF、平均繊維長1.3mmの紙料を調成した。本実施例における塗工量は9g/m2であり、灰分は27%となっている。また、澱粉量は5.0%となり、実施例中最も高い含有量となった。これら以外は実施例1と同様にして品質評価した。
「比較例1」
製品用紙の平均繊維長が0.8mmと短い原料パルプで構成され、坪量も30g/m2と低い。
「比較例2」
製品用紙のパルプ濾水度230mlCSFと濾水度の小さい原料パルプで構成され、坪量も64g/m2と高い
比較例4」
製品用紙のパルプ濾水度が550mlCSFと大きい原料パルプで構成されている。
「比較例5」
機械パルプの配合比率が10%、平均繊維長も0.7mmと短い原料パルプで構成されている。
「比較例6」
機械パルプの配合比率が60%で、製品用紙のパルプ濾水度が200mlCSFと小さい原料パルプで調成されている。
「比較例7」
灰分量が10%と低く、製品用紙のパルプ濾水度が200mlCSFと小さい原料パルプで調成されている。
「比較例8」
製品用紙のパルプ濾水度が550mlCSFと大きい原料パルプで調整され、灰分量が40%と高いものである。
「比較例9」
坪量が30g/m2と低く、灰分中の炭酸カルシウムの含有量が20%と低いものである。
「比較例10」
坪量が30g/m2と低く、灰分中の炭酸カルシウムの含有量が60%と高いものである。
「比較例11」
坪量が30g/m2と低く、澱粉量が0.3%と低く、塗工量も8g/m2と低い。
「比較例12」
坪量が30g/m2と低く、澱粉量が6.0%と高く、塗工量も16g/m2と大きい。
以下の表1に結果を示した。
Figure 0004224485

Claims (4)

  1. 坪量が35〜50g/m2であって、
    少なくとも機械パルプ及び針葉樹パルプを含むと共にカヤニ繊維長測定機により測定される平均繊維長が1.0〜1.5mmに分級選別された原料パルプより形成され、
    JIS P 8220に準拠して離解した製品用紙についてのJIS P 8121に準拠したパルプ濾水度が250〜500mlCSFである
    ことを特徴とする印刷用微塗工紙。
  2. 前記原料パルプは、JIS P 8120に準拠した染色法により染色される針葉樹の機械パルプが20〜60%含まれていることを特徴とする請求項1記載の印刷用微塗工紙。
  3. JIS P 8251に準拠して得られる灰分が20〜35%であり、この灰分中に炭酸カルシウムが30〜50%含有されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷用微塗工紙。
  4. 熱水抽出における澱粉量が0.5〜5.0%にされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の印刷用微塗工紙。
JP2005315289A 2005-10-28 2005-10-28 印刷用微塗工紙 Active JP4224485B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005315289A JP4224485B2 (ja) 2005-10-28 2005-10-28 印刷用微塗工紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005315289A JP4224485B2 (ja) 2005-10-28 2005-10-28 印刷用微塗工紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007119962A JP2007119962A (ja) 2007-05-17
JP4224485B2 true JP4224485B2 (ja) 2009-02-12

Family

ID=38144090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005315289A Active JP4224485B2 (ja) 2005-10-28 2005-10-28 印刷用微塗工紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4224485B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4377425B2 (ja) * 2007-10-09 2009-12-02 大王製紙株式会社 微塗工紙の製造方法
JP5550945B2 (ja) * 2009-06-26 2014-07-16 日本製紙株式会社 印刷用塗工紙

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007119962A (ja) 2007-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2504819B2 (ja) 新聞印刷用紙
JPWO2010113805A1 (ja) 塗工紙
JP2009263855A (ja) オフセット印刷用塗工紙
JPH0978491A (ja) 中性新聞用紙及びその製造方法
JP4943210B2 (ja) オフセット印刷用新聞用紙
JP2006307370A (ja) コールドセット型オフセット用新聞用紙
JP4224485B2 (ja) 印刷用微塗工紙
JP5073814B2 (ja) 印刷用塗工紙
JPH10204790A (ja) 低密度書籍用紙及びその製造方法
JP5462571B2 (ja) 印刷用塗工紙およびその製造方法
JPH0593392A (ja) 印刷用中質紙
JP2010013785A (ja) オフセット印刷用塗工新聞用紙
JP5047667B2 (ja) オフセット印刷用紙
JP6583850B2 (ja) 蛍光マーカー対応中質紙
JP6985841B2 (ja) 中質系非塗工紙
JP3990677B2 (ja) 製袋用片艶紙
JP2008297668A (ja) 印刷用紙
JP5008541B2 (ja) 印刷用紙
JP6431784B2 (ja) 印刷用紙
JP4868907B2 (ja) 印刷用紙
JP4333015B2 (ja) 艶消し塗工紙
JP2019167649A (ja) 中質系非塗工紙
JP6841791B2 (ja) 非塗工紙
JP2019060042A (ja) 新聞用紙
JP3122623B2 (ja) Ocr用紙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070425

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20070426

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20070518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080311

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4224485

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250