JP2015193863A - スパッタリング装置 - Google Patents

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直人 中島
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浩二 羽田
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裕文 吉野
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
    • C23C14/34Sputtering
    • C23C14/35Sputtering by application of a magnetic field, e.g. magnetron sputtering
    • C23C14/354Introduction of auxiliary energy into the plasma

Abstract

【課題】ターゲットのダメージを抑制しつつ、スパッタレートを向上させる。
【解決手段】スパッタリング装置は、内部に処理空間を形成する真空チャンバーと、処理空間にスパッターガスを供給するスパッターガス供給部と、処理空間に成膜対象の基材を対向させる機構と、処理空間に、中心軸線を中心に回転可能に設けられ、外周がターゲット材料により被覆されている円筒状の回転カソードと、回転カソードの内部に設けられ、回転カソードの外周面のうち基材に対向する部分の近傍に磁界を形成する磁界形成部と、中心軸線を中心に回転カソードを磁界形成部に対して回転させる回転駆動部と、回転カソードにスパッター電圧を印加するスパッター用電源と、処理空間のうち磁界が形成されている部分を含む空間に高密度プラズマを発生する高密度プラズマ源と、高密度プラズマ源に高周波電力を供給する高周波電源と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、スパッタリングにより成膜するスパッタリング装置に関する。
外周面にターゲット材料が被覆されたマグネトロン型回転カソードを備えるスパッタリング装置が、その高い成膜速度と、従来の平板型マグネトロンスパッタリング装置に比べて格段に高いターゲット使用効率から、注目を集めている。
特許文献1には、処理空間にマグネトロン型回転カソードを備え、処理空間に導入された反応性ガスと、回転カソードからスパッタされたターゲット材料とを反応させて基板上に成膜を行うスパッタリング装置が開示されている。
特許文献2には、第1処理空間(成膜プロセス領域)にマグネトロン型回転カソードを備えるとともに、第2処理空間(反応プロセス領域)の外部から第2処理空間に誘導結合プラズマを発生させるスパイラルアンテナを備えるスパッタリング装置が開示されている。当該スパッタリング装置は、第1処理空間においてマグネトロン型回転カソードからスパッタされたターゲット材料を基板上に付着させた後、基板を第2処理空間に搬送し、第2処理空間に誘導結合プラズマを発生させることにより、反応性ガスと基板上のターゲット材料とを反応させて、反応生成物の膜を基板上に形成する。
特許第3281371号公報 特開2008−69402号公報
しかしながら、特許文献1、2のスパッタリング装置においてスパッタレートを上げるためには、ターゲットに印加するターゲット電圧(「スパッタ電圧」)を上げる必要が有る。ターゲット電圧を上げることによってスパッタレートは改善するものの、カソードにおける電流密度の上昇に起因した発熱等によってターゲット材料がダメージを受ける、あるいは、ターゲット電圧に誘発されたイオンダメージが基板(「基材」)に及んでしまうといった問題がある。一方、ターゲットのダメージを抑制するためにターゲット電圧を抑制すると、スパッタレートが低下するといった問題がある。
本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、マグネトロン型回転カソードを備えるスパッタリング装置において、ターゲットあるいは基材のダメージを抑制しつつ、スパッタレートを向上できる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、第1の態様に係るスパッタリング装置は、内部に処理空間を形成する真空チャンバーと、前記処理空間にスパッターガスを供給するスパッターガス供給部と、前記処理空間に成膜対象の基材を対向させる機構と、前記処理空間に、中心軸線を中心に回転可能に設けられ、外周がターゲット材料により被覆されている円筒状の回転カソードと、前記回転カソードの内部に設けられ、前記回転カソードの外周面のうち前記基材に対向する部分の近傍に磁界を形成する磁界形成部と、前記中心軸線を中心に前記回転カソードを前記磁界形成部に対して回転させる回転駆動部と、前記回転カソードにスパッター電圧を印加するスパッター用電源と、前記処理空間のうち前記磁界が形成されている部分を含む空間に高密度プラズマを発生する高密度プラズマ源と、前記高密度プラズマ源に高周波電力を供給する高周波電源と、を備える。
第2の態様に係るスパッタリング装置は、第1の態様に係るスパッタリング装置であって、前記高密度プラズマ源は、前記処理空間に突設されている。
第3の態様に係るスパッタリング装置は、第2の態様に係るスパッタリング装置であって、前記基材の表面と、前記高密度プラズマ源の前記基材側の端部との距離が、前記基材の表面と、前記回転カソードの周壁のうち前記磁界形成部と対向する部分の外周面との距離よりも長い。
第4の態様に係るスパッタリング装置は、第1から第3の何れか1つの態様に係るスパッタリング装置であって、前記高密度プラズマ源は、誘導結合プラズマを発生させる誘導結合プラズマ源である。
第5の態様に係るスパッタリング装置は、第4の態様に係るスパッタリング装置であって、前記誘導結合プラズマ源は、巻数が一周未満の誘導結合アンテナである。
第6の態様に係るスパッタリング装置は、第4の態様に係るスパッタリング装置であって、前記誘導結合プラズマ源は、巻数が一周の誘導結合アンテナである。
第7の態様に係るスパッタリング装置は、第4の態様に係るスパッタリング装置であって、前記誘導結合プラズマ源は、前記回転カソードの長手方向に延在するロッドアンテナである。
第8の態様に係るスパッタリング装置は、第1から第3の何れか1つの態様に係るスパッタリング装置であって、前記高密度プラズマ源は、表面波プラズマ源である。
第9の態様に係るスパッタリング装置は、第1から第3の何れか1つの態様に係るスパッタリング装置であって、前記高密度プラズマ源は、ECRプラズマ源である。
第10の態様に係るスパッタリング装置は、第1から第9の何れか1つの態様に係るスパッタリング装置であって、前記機構は、前記回転カソードに対向する搬送経路に沿って前記基材を前記回転カソードに対して相対的に搬送する。
第11の態様に係るスパッタリング装置は、第1から第10の何れか1つの態様に係るスパッタリング装置であって、前記処理空間に反応性ガスを供給する反応性ガス供給部をさらに備え、反応性スパッタリングによって前記基材上に成膜を行う。
第1の態様に係る発明によれば、スパッタリング装置は、処理空間のうち回転カソードの外周面の近傍の磁界が形成されている部分を含む空間に高密度プラズマを発生する高密度プラズマ源を備えているので、スパッタ電圧を下げてもプラズマ密度を上げることができる。これにより、ターゲットや基材のダメージを抑制しつつ、スパッタレートを向上できる。
第2の態様に係る発明によれば、高密度プラズマ源が、処理空間に突設されているので、処理空間のプラズマ密度をさらに高めて、スパッタ電圧をさらに下げることができる。これにより、ターゲットや基材のダメージをさらに抑制しつつ、スパッタレートをさらに向上できる。
第3の態様に係る発明によれば、基材の表面と、高密度プラズマ源の基材側の端部との距離が、基材の表面と、回転カソードの周壁のうち磁界形成部と対向する部分の外周面との距離よりも長いので、高密度プラズマ源が放射する電磁波の基材に対する影響が抑制される。これにより、基材のダメージを抑制し、成膜される膜の品質を向上させることができる。
第10の態様に係る発明によれば、基材を処理空間に対向させる機構は、回転カソードに対向する搬送経路に沿って基材を回転カソードに対して相対的に搬送するので、基材が大きい場合でも、基材上に成膜することができる。
第11の態様に係る発明によれば、スパッタリング装置は、処理空間に反応性ガスを供給する反応性ガス供給部をさらに備えるので、高密度プラズマ源が発生する高密度プラズマによって反応性ガスのラジカルを基材近傍で増加させることができ、さらに効率良く成膜することができる。
実施形態1に係るスパッタリング装置の構成例を示す断面模式図である。 図1のスパッタソースの周辺を示す断面模式図である。 図2の誘導結合アンテナを示す側面図である。 図1のスパッタソースの周辺を示す斜視図である。 図1のスパッタリング装置により発生する高密度プラズマの分布を説明するための図である。 図1のスパッタリング装置により発生する高密度プラズマの分布を説明するための図である。 図1のスパッタリング装置により発生する高密度プラズマの分布を説明するための図である。 実施形態2に係るスパッタリング装置のスパッタソースの周辺を示す断面模式図である。 実施形態3に係るスパッタリング装置のスパッタソースの周辺を示す断面模式図である。 図9のスパッタリング装置の誘導結合アンテナを示す上面模式図である。 実施形態4に係るスパッタリング装置のスパッタソースの周辺を示す断面模式図である。 図11のスパッタリング装置の誘導結合アンテナを示す上面模式図である。 実施形態5に係るスパッタリング装置のスパッタソースの周辺を示す断面模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図面では同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付され、下記説明では重複説明が省略される。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。また、図面においては、理解容易のため、各部の寸法や数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。また、一部の図面には、方向を説明するためにXYZ直交座標軸が附されている。該座標軸におけるZ軸の方向は、鉛直線の方向を示し、XY平面は水平面である。
<A.実施形態1>
<A−1.スパッタリング装置1の全体構成>
図1は、実施形態1に係るスパッタリング装置1の概略構成を模式的に示す断面模式図である。スパッタリング装置1は、反応性スパッタリングによって膜付けの対象物(ここでは、例えば基材91)に薄膜を形成する装置である。基材91は、例えば、シリコンウェハなどにより構成される。
スパッタリング装置1は、チャンバー(「真空チャンバー」とも称する)100と、その内部に配置されたスパッタソース50と、基材91を搬送する搬送機構30と、スパッタリング装置1全体を統括制御する制御部190とを備える。チャンバー100は、直方体形状の外形を呈する中空部材である。チャンバー100は、その底板の上面が水平姿勢となるように配置されている。また、X軸およびY軸の各々は、チャンバー100の側壁と平行な軸である。実施形態の説明において、上下方向は、鉛直方向(Z方向)であり、基材91側が上で、スパッタソース50側が下である。
スパッタリング装置1は、さらに、スパッタソース50の周囲を取り囲むように配置された筒状の遮蔽部材であるチムニー60を備える。チムニー60は、スパッタソース50にて発生するプラズマや、ターゲットからスパッタされたスパッタ粒子の飛散範囲を制限するシールドとして機能する。処理空間Vは、チムニー60に仕切られ、スパッタソース50を囲む空間である。すなわち、チャンバー100は、内部に処理空間Vを形成している。
チャンバー100内には、水平な搬送経路(「処理経路」とも称される)Lがチムニー60の上方に規定されている。搬送経路Lの延在方向は、X軸方向であり、搬送経路Lにおける基材91の搬送方向は、+X方向(矢印AR1方向)である。搬送経路Lの一部は、処理空間Vに対向している。また、スパッタリング装置1は、チャンバー100内を搬送される基材91を加熱する板状の加熱部40を備える。加熱部40は、例えば、セラミックヒータなどのヒータを内蔵している。加熱部40は、例えば、搬送経路Lの上側に配置される。加熱部40は、アースされている。なお、加熱部40は、アースされていないフローティング状態でもよい。
搬送経路Lに沿ったチャンバー100の両端部のうち搬送経路Lの上流側の端部には、基材91をチャンバー100内に搬入するためのゲート160が設けられ、搬送経路Lの下流側の端部には、基材91をチャンバー100外に搬出するためのゲート161が設けられている。また、チャンバー100の搬送経路Lに沿った両端部には、ロードロックチャンバーや、アンロードロックチャンバーなどの他のチャンバーの開口部が気密を保った形態で接続可能に構成されている。各ゲート160、161は、開状態と、閉状態との間で切替可能となっている。また、チャンバー100には、高真空排気系170が接続されており、チャンバー100の内部空間を真空状態に減圧できるようになっている。
高真空排気系170は、例えば、それぞれ図示省略の真空ポンプと、排気配管と、排気バルブと備える。排気配管は、一端が真空ポンプに接続され、他端がチャンバー100の内部空間に連通接続される。また、排気バルブは、排気配管の経路途中に設けられる。排気バルブは、具体的には、排気配管を流れるガスの流量を自動調整できるバルブである。この構成において、真空ポンプが作動された状態で、排気バルブが開放されると、チャンバー100の内部空間が排気される。高真空排気系170は、処理空間Vを所定のプロセス圧に保つように制御部190により制御される。
搬送機構30は、チャンバー100の内部において、搬送経路Lと直交する水平方向(Y方向)において搬送経路Lを挟んで対向配置された一対の搬送ローラ31と、これらを同期させて回転駆動する駆動部(図示省略)とを含んで構成される。一対の搬送ローラ31は、搬送経路Lの延在方向(X方向)に沿って複数組設けられる。基材91は、キャリア90の下面に設けられた図示省略の爪状部材などによってキャリア90の下に着脱可能に保持されている。キャリア90は、板状のトレーなどによって構成されている。
各搬送ローラ31は、チャンバー100のゲート160を介してチャンバー100内に導入されたキャリア90(すなわち、基材91が配設されたキャリア90)をキャリア90の端縁(±Y側の端縁)付近に下方から当接しつつ回転する。これにより、搬送機構30は、キャリア90を水平姿勢で支持しつつ、キャリア90をチャンバー100の天板の下面と平行な搬送経路Lに沿って、定められた搬送方向(+X方向)に相対的に搬送する。すなわち、搬送機構30は、基材91を処理空間Vに対向させつつ、スパッタソース50に対して相対移動させる。なお、スパッタリング装置1が搬送機構30を備えておらず、キャリア90が処理空間Vに対向して加熱部40の下方に保持されることによって、基材91が静止した状態で成膜が行われるとしても本発明の有用性を損なうものではない。
また、スパッタリング装置1は、処理空間Vに不活性ガスであるアルゴンガスあるいはキセノンガスなどのスパッターガスを供給するスパッターガス供給部510と、処理空間Vに酸素ガスあるいは窒素ガスなどの反応性ガスを供給する反応性ガス供給部520とを備える。これにより、基材91は、処理空間Vに導入されたスパッターガスと酸素の反応性ガスとの混合雰囲気に晒される。
スパッタリング装置1は、反応性スパッタリングにより基材91上にターゲット材料と反応性ガスとが反応した反応生成物(化合物)の膜を形成する。例えば、後述するターゲット16としてITOを用いて基材91上にITO膜を成膜する場合には、反応性ガスとして酸素ガスが採用される。なお、スパッタリング装置1が反応性ガス供給部520を備えておらず、反応性ガスを処理空間Vに供給することなくターゲット16をスパッタリングして基材91上にターゲット材料の膜を形成してもよい。
スパッターガス供給部510は、具体的には、例えば、スパッターガスの供給源であるスパッターガス供給源511と、配管512とを備える。配管512は、一端がスパッターガス供給源511と接続され、他端が処理空間Vと連通する各ノズル514(図2参照)に接続される。また、配管512の経路途中には、バルブ513が設けられる。バルブ513は、制御部190の制御下で処理空間Vに供給されるスパッターガスの量を調整する。バルブ513は、配管を流れるガスの流量を自動調整できるバルブであることが好ましく、具体的には、例えば、マスフローコントローラ等を含んで構成することが好ましい。
反応性ガス供給部520は、具体的には、例えば、反応性ガスの供給源である反応性ガス供給源521と、配管522とを備える。配管522は、一端が反応性ガス供給源521と接続され、他端が複数(図4の例では、6個)に分岐して、各分岐端が、処理空間Vに設けられた複数(図4の例では、搬送経路Lの上流側と下流側とにそれぞれ3個ずつ計6個)のノズル12に接続される。配管522の経路途中には、バルブ523が設けられる。バルブ523は、制御部190の制御下で処理空間Vに供給される反応性ガスの量を調整する。
各ノズル12は、平面形状が長方形の板状の外形を有している。各ノズル12は、処理空間Vのうちスパッタソース50に対して基材91側の水平面内において搬送経路Lと垂直な方向(Y方向)に延在するように設けられている。配管522の他端は、各ノズル12の幅方向の両端面のうちチムニー60の側壁側の一端面と接続されている。ノズル12には、当該一端面に開口して配管522の他端と接続されるとともに、ノズル12内部で複数の枝流路に分岐する流路が形成されている。各枝流路の先端は、ノズル12の幅方向の他端面に達して開口し、複数の吐出口11を形成している。
搬送経路Lの上流側の各ノズル12の下方には、光ファイバーのプローブ13を備え、プローブ13に入射するプラズマ発光の分光強度を測定可能な各分光器14が設けられている。各分光器14は、制御部190と電気的に接続されており、分光器14の測定値は、制御部190に供給される。制御部190は、分光器14の出力に基づいて、プラズマエミッションモニター(PEM)法によりバルブ523を制御することで、反応性ガス供給部520からチャンバー100内に供給される反応性ガスの導入量を制御する。バルブ523は、配管を流れるガスの流量を自動調整できるバルブであることが好ましく、具体的には、例えば、マスフローコントローラ等を含んで構成することが好ましい。
スパッタリング装置1が備える各構成要素は、スパッタリング装置1が備える制御部190と電気的に接続されており、当該各構成要素は制御部190により制御される。制御部190は、具体的には、例えば、各種演算処理を行うCPU、プログラム等を記憶するROM、演算処理の作業領域となるRAM、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶するハードディスク、LAN等を介したデータ通信機能を有するデータ通信部等がバスラインなどにより互いに接続された、一般的なFAコンピュータにより構成される。また、制御部190は、各種表示を行うディスプレイ、キーボードおよびマウスなどで構成される入力部等と接続されている。スパッタリング装置1においては、制御部190の制御下で、基材91に対して定められた処理が実行される。
<A−2.スパッタソース50>
図2は、スパッタソース50およびその周辺を示す断面模式図である。図3は、スパッタソース50の誘導結合アンテナ151の例を示す側面図である。また、図4は、スパッタソース50およびその周辺を示す斜視図である。次に、スパッタソース50について図1〜図4を参照しながら説明する。
スパッタソース50は、回転カソード5、6と、回転カソード5、6の内部にそれぞれ設けられた磁石ユニット(「磁界形成部」)21、22と、回転カソード5、6を回転させる各回転駆動部19とを備える。回転カソード5、6は、処理空間Vにおいて、搬送経路Lに沿って配列されている。このように、回転カソード5、6を並設すれば、基材91上の成膜領域にラジカルをより集中させて成膜レートをより向上させることができる。
また、スパッタソース50は、回転カソード5、6にスパッター電圧を印加するスパッター用電源163と、複数の誘導結合アンテナ(「高密度プラズマ源」)151と、各誘導結合アンテナ151に高周波電力を供給する高周波電源153とをさらに備える。後述の各ベース部材8および磁石ユニット21(22)は、併せて「マグネトロンカソード(円筒状マグネトロンカソード)」とも称される。磁石ユニット21(22)は、回転カソード5(6)の外周面のうち基材91に対向する部分の近傍に磁界(静磁場)を形成する。また、各誘導結合アンテナ151は、処理空間Vのうち磁石ユニット21(22)によって磁界が形成されている部分を含む空間に高密度プラズマ(誘導結合型プラズマ)を発生する。なお、この高密度プラズマは、電子の空間密度が3×1010個/cm以上のプラズマである。
回転カソード5(6)は、水平面内において搬送経路Lに垂直な方向(Y方向)に延設された筒状のベース部材8と、ベース部材8の外周を被覆する筒状のターゲット(「ターゲット材料」)16とを備えて構成されている。ベース部材8は、導電体である。ターゲット16としては、例えば、ITO、アルミニウム、あるいはSi等が採用される。なお、回転カソード5(6)がベース部材8を含まず、円筒状のターゲット16によって構成されてもよい。ターゲット16の形成は、例えば、ターゲット材料の粉末を圧縮成型して筒状に形成し、その後、ベース部材8を挿入、ロー付けする手法などによって行われる。
各ベース部材8の中心軸線2(3)方向の両端部は、中央部に円状の開口が設けられた蓋部によってそれぞれ塞がれている。回転カソード5(6)の中心軸線2(3)方向の長さは、例えば、1,400mmに設定され、直径は、例えば、250mmに設定される。
スパッタソース50は、2対のシール軸受9、10と、2つの円筒状の支持棒7とをさらに備えている。シール軸受9、10の各対は、回転カソード5(6)の長手方向(Y方向)において回転カソード5(6)を挟んで設けられており、シール軸受9、10は、それぞれ、チャンバー100の底板の上面から立設された台部と、台部の上部に設けられた略円筒状の円筒部とを備えている。
各支持棒7の一端はシール軸受9の円筒部に固定され、他端は、シール軸受10の円筒部に固定されている。各支持棒7は、ベース部材8の一端の蓋部の開口から回転カソード5(6)内に挿入されて、回転カソード5(6)を中心軸線2(3)に沿って貫通し、ベース部材8の他端の蓋部の開口から回転カソード5(6)外に出されている。
磁石ユニット21(22)は、透磁鋼などの磁性材料により形成されたヨーク(「支持板」とも称される)25と、ヨーク25上に設けられた複数の磁石(後述する中央磁石23a、周辺磁石23b)とを備えて構成されている。ヨーク25は、平板状の部材であり、回転カソード5(6)の内周面に対向して回転カソード5の長手方向(Y方向)に延在している。回転カソード5(6)の当該内周面に対応する外周面は、基材91の処理空間Vに対向する部分のうち搬送方向における略中央部分に対向している。当該外周面は、回転カソード5(6)の外周面のうち磁石ユニット21(22)が発生する磁界が作用する部分である。回転カソード5(6)のターゲット16からスパッタされたスパッタ粒子は、おおよそ飛翔経路181(182)に沿って基材91の表面に向けて飛翔する。
回転カソード5、6の内周面に対向するヨーク25の主面(上面)上には、ヨーク25の長手方向に延在する中央磁石23aが、ヨーク25の長手方向に沿った中心線上に配置されている。ヨーク25の上面の外縁部には、中央磁石23aの周囲を囲む環状(無端状)の周辺磁石23bが、さらに設けられている。中央磁石23a、周辺磁石23bは、例えば、永久磁石によって構成される。
中央磁石23aと周辺磁石23bとのそれぞれのターゲット16側の極性は、互いに異なっている。ヨーク25の他方の主面(下面)には、固定部材27の一端が接合されている。固定部材27の他端は、支持棒7に接合されている。これにより、磁石ユニット21、22の位置は、処理空間Vに対して固定されている。また、磁石ユニット21が回転カソード5の支持棒7の真上よりも回転カソード6側に位置するとともに、磁石ユニット22が回転カソード6の支持棒7の真上よりも回転カソード5側に位置しており、磁石ユニット21、22のそれぞれのヨーク25の上面は、基材91に対して傾いている。そして、磁石ユニット21、22のそれぞれのヨーク25の上面の2つ法線は、磁石ユニット21、22よりも基材91側で互いに交差している。
回転カソード5、6は、ベース部材8の両端の蓋部の開口部において、封止可能な軸受けにより支持棒7と共通の中心軸線2、3を中心に回転可能に支持されている。また、これにより、回転カソード5、6の内部空間と、処理空間Vとは互いに遮断されている。
各シール軸受9の台部には、モータと、モータの回転を伝達するギア(それぞれ図示省略)を備えた回転駆動部19が設けられている。また、回転カソード5、6のベース部材8のシール軸受9側(+Y側)の蓋部の開口部の周囲には、各回転駆動部19のギアと噛み合うギア(図示省略)が設けられている。また、各支持棒7のうち回転カソード5(6)の内部に挿入されている部分には、磁石ユニット21(22)が固定されている。各回転駆動部19は、モータの回転によって中心軸線2(3)を中心に回転カソード5(6)を磁石ユニット21(22)に対して回転させる。より詳細には、回転駆動部19は、回転カソード5、6のそれぞれの外周面のうち互いに対向している部分が誘導結合アンテナ151側から基材91側に向けてそれぞれ移動するように、中心軸線2、3を中心に互いに逆方向に回転カソード5、6を回転させる。回転速度は、例えば、20〜30回転/分に設定される。また、回転カソード5、6は、シール軸受10および支持棒7を介して内部に冷却水を循環させるなどして、適宜、冷却されている。
スパッター用電源163に接続される電線は、2つに分岐して処理空間Vに導入されて、回転カソード5、6の各シール軸受10内に導かれている。各分岐電線の先端には、回転カソード5、6のベース部材8のシール軸受10側の蓋部に接触するブラシが設けられている。スパッター用電源163は、このブラシを介してベース部材8に、負電圧を含むスパッタ電圧(「ターゲット電圧」、「カソード印加電圧」、「バイアス電圧」とも称する)を印加する。具体的には、スパッタ電圧として、負電圧、負電圧と正電圧とからなるパルス状の電圧(「直流パルス電圧」または「直流パルス」とも称される)、または交流のスパッタ電圧が印加される。スパッタ電圧として、パルス電圧または交流電圧を印加する場合には、並設された回転カソード5、6に交互にスパッタ電圧を印加して反応性スパッタを行ってもよい。この場合には、より長時間安定して成膜を行うことができる。
各ベース部材8(ひいては、ターゲット16)にスパッタ電圧が印加されることによってターゲット16と、キャリア90に保持された基材91との間にマグネトロンプラズマ用の電界が生成され、スパッターガスのプラズマが生成され、磁石ユニット21、22が形成する静磁場によって処理空間Vの各ターゲット16の表面部分にスパッターガスのプラズマ(「マグネトロンプラズマ」)が集められる。すなわち、スパッター用電源163は、マグネトロンカソードが形成する静磁場によって処理空間Vにマグネトロンプラズマが発生するように、ターゲット16に負電圧を含むスパッタ電圧を印加する。スパッター用電源163は、好ましくは、電圧一定モードで駆動される。すなわち、スパッター用電源163は、好ましくは、スパッタ電圧を定電圧制御する。なお、マグネトロンカソードにより発生するマグネトロンプラズマと、誘導結合アンテナ151によって発生する誘導結合プラズマとは、同じ処理空間Vにおいて互いに重なり合い混合プラズマを形成する。
なお、後述する誘導結合アンテナ151によるプラズマが作用するので、磁石ユニット21、22がターゲット16の表面に形成する水平磁束密度の最大値は、20mT〜50mT(ミリテスラ)という比較的低い磁束密度であっても、誘導結合アンテナ151によるプラズマアシストがなされることによって、十分な密度のプラズマを生成できる。
複数(図4の例では、5個)の誘導結合アンテナ151は、チャンバー100の底板のうち回転カソード5、6の間の部分において、間隔をあけて回転カソード5、6の長手方向(Y方向)に沿って一列に配設されている。なお、誘導結合アンテナ151の個数は必ずしも5個である必要はなく、回転カソード5(6)の長さに応じて、適宜その個数を選択することができる。
誘導結合アンテナ151は、マグネトロンカソードのプラズマを増長する。誘導結合プラズマが作用する範囲に、マグネトロンプラズマも作用するように回転カソード5(6)、磁石ユニット21(22)、および各誘導結合アンテナ151を配置することが好ましい。なお、処理空間Vに発生する高密度プラズマの大部分は、誘導結合アンテナ151によって発生させられる。誘導結合アンテナ151が発生させた高密度の誘導結合プラズマも、磁石ユニット21(22)が回転カソード5(6)の外周面の近傍に形成する磁界に引き寄せられて、ターゲット16のスパッタに寄与する。
各誘導結合アンテナ151は、チャンバー100の底板を貫通して、処理空間Vに突出している状態で、チャンバー100の底板に設けられた誘電体製のフィードスルー390によって固定されている。誘導結合アンテナ151のうち処理空間Vに突出している部分は、石英(石英硝子)などからなる誘電体の保護部材152によって覆われている。また、基材91の搬送方向における各誘導結合アンテナ151の前後には、スパッターガス供給源511から供給されるスパッターガスを処理空間Vに導入する一対のノズル514がそれぞれ設けられている。
より詳細には、各誘導結合アンテナ151は、例えば、図3に示されるように、金属製のパイプ状導体をU字形に曲げたものであり、「U」の字を上下逆向きにした状態でチャンバー100の底板を貫通して処理空間Vの内部に突設されている。誘導結合アンテナ151は、内部に冷却水を循環させるなどして、適宜、冷却されている。誘導結合アンテナ151は、LIA(Low Inductance Antenna:株式会社イー・エム・ディーの登録商標)とも称される。
基材91の表面(回転カソード5、6に対向する成膜対象面)と、誘導結合アンテナ151の基材91側の端部との距離は、好ましくは、基材91の表面と、回転カソード5(6)の各周壁のうち磁石ユニット21(22)と対向する各部分の外周面との距離よりも長くなるように設定される。このような配置により、誘導結合アンテナ151が放射する電磁波の基材91に対する影響が抑制されるので、基材91のダメージを抑制し、基材91上に成膜される膜の品質を向上させることができる。また、誘導結合アンテナ151が設けられない場合に比べて、回転カソード5(6)に印加するスパッタ電圧を、低くすることができる。これにより、ターゲット16が受けるダメージを低下させ、かつ、高成膜レートで成膜することができる。さらに、誘導結合アンテナ151の基材91側の端部が、回転カソード5(6)の外周面のうち磁石ユニット21(22)が形成する磁界が作用している部分、すなわち、回転カソード5(6)の周壁のうち磁石ユニット21(22)と対向する部分の外周面から直接見えないように、誘導結合アンテナ151が設けられてもよい。このように、誘導結合アンテナ151が設けられれば、回転カソード5(6)からスパッタされた粒子が保護部材152のうち誘導結合アンテナ151の周辺部分に付着することを抑制できる。これにより、保護部材152の清掃頻度や、交換頻度を下げることができ、スパッタリング装置1の稼働率を向上させることができる。
誘導結合アンテナ151の一端は、整合回路154を介して、高周波電源153に電気的に接続されている。また、誘導結合アンテナ151の他端は接地されている。高周波電源153は、処理空間Vに誘導結合プラズマが発生するように、各誘導結合アンテナ151に高周波電力を供給する。
この構成において、高周波電源153から誘導結合アンテナ151に高周波電力(具体的には、例えば、13.56MHzの高周波電力)が供給されると、誘導結合アンテナ151の周囲に電界(高周波誘導電界)が生じ、処理空間Vにスパッターガスと反応性ガスとのそれぞれの誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP))(「高周波誘導結合プラズマ」とも称される)が発生する。発生した誘導結合プラズマは、マグネトロンプラズマとともに、磁石ユニット21、22が回転カソード5、6のターゲット16の近傍に形成している静磁場によって、ターゲット16の表面部分に閉じこめられる。また、誘導結合プラズマは、基材91の近傍に供給される反応性ガスの分解を促進する。
上述したとおり、誘導結合アンテナ151は、U字形状を呈している。このようなU字形状の誘導結合アンテナ151は、巻数が一周未満の誘導結合アンテナに相当し、巻数が一周以上の誘導結合アンテナよりもインダクタンスが低いため、誘導結合アンテナ151の両端に発生する高周波電圧が低減され、生成するプラズマへの静電結合に伴うプラズマ電位の高周波揺動が抑制される。このため、対地電位へのプラズマ電位揺動に伴う過剰な電子損失が低減され、プラズマ電位が特に低く抑えられる。これにより、基材91上での低イオンダメージの薄膜形成プロセスが可能となる。
誘導結合アンテナ151の形状として、例えば、円弧状の形状が採用されても良い。また、誘導結合アンテナ151の巻数は、一周未満である。定在波の発生を防止するために、誘導結合アンテナ151の長さは、好ましくは、高周波電源153が供給する電力の波長の1/4以下の長さに設定される。
このような誘導結合アンテナ151が採用されれば、コイル状(渦巻き状)のアンテナを用いて誘導結合プラズマを発生させる手法に比べて、アンテナのインダクタンスが低いためにアンテナの電圧を下げられるので、プラズマダメージを抑制できる。
低インダクタンスの誘導結合アンテナとして、誘導結合アンテナ151以外に、例えば、後述する実施形態2〜4に示される誘導結合アンテナなどの低インダクタンスアンテナが採用されてもよい。当該低インダクタンスアンテナは、その単体のインダクタンスが7.5 μH以下になるように、そのサイズ、形状等が設定される。
また、アンテナ長を、高周波の波長の1/4以下に短くすることで、定在波の影響によるプラズマのむらに起因したスパッタむら(不均一さ)を抑制することができる。また、アンテナを処理空間V内に収容できるのでスパッタ効率を向上できる。さらに、成膜対象の基板サイズに応じて回転カソード5、6を長くするとともに、誘導結合アンテナ151の個数を増加させることによって、基板サイズが大きい場合でも、スパッタリング速度の向上を図ることができる。
上述のように構成されたスパッタリング装置1は、チャンバー100の処理空間Vに、スパッターガスと、酸素や窒素などの反応性ガスとを導入して回転カソード5、6の外周を被覆するアルミニウム、ITO、Si等のターゲット16をスパッタし、当該ターゲット16に対向する基材91上にターゲット材料の膜やその酸化膜や窒化膜などを成膜する。
<A−3.高密度プラズマの分布>
図5〜図7は、スパッタリング装置1により発生する高密度プラズマの分布を説明するための図である。図5〜図7においては、プラズマの濃度は、濃淡によって表見されており、濃い部分ほど、プラズマ濃度が高くなっている。
具体的には、図5は、磁石ユニット21、22が作用せず、スパッタ電圧も回転カソード5、6に印加されないと仮定した場合に、誘導結合アンテナ151によって処理空間Vに発生する高密度プラズマ(誘導結合プラズマ)P1の分布を模式的に示している。図5の高密度プラズマP1では、誘導結合アンテナ151の近傍のプラズマの濃度が濃くなっているが、回転カソード5、6の間の空間や基材91表面に至る広い空間に高密度プラズマが生成されるようにしている。
図6は、磁石ユニット21、22が作用し、かつ、スパッタ電圧も印加される場合において、誘導結合アンテナ151に高周波電力が供給されない場合に、回転カソード5、6によって発生する高密度プラズマ(マグネトロンプラズマ)P2の分布を模式的に示している。図6の高密度プラズマP2では、回転カソード5、6の外周面のうち磁石ユニット21、22の近傍においてのみプラズマ濃度が濃くなっている。
図7は、磁石ユニット21、22が作用し、かつ、スパッタ電圧も印加され、かつ、誘導結合アンテナ151に高周波電力が供給される場合に、誘導結合アンテナ151および回転カソード5、6によって発生する高密度プラズマ(マグネトロンプラズマと誘導結合プラズマとの混合プラズマ)P3の分布を模式的に示す図である。すなわち、図7は、スパッタリング装置1の通常の動作によって発生する高密度プラズマの分布を示す。図7の高密度プラズマP3では、磁石ユニット21、22と、誘導結合アンテナ151とのそれぞれの近傍のプラズマ濃度が濃くなっている。さらに、高密度プラズマP3では、磁石ユニット21、22の近傍および基材91の近傍のそれぞれにおけるプラズマ濃度が、高密度プラズマP1、P2の何れに対しても濃く(プラズマ密度が高く)なっている。
従って、スパッタリング装置1によってマグネトロンプラズマと誘導結合プラズマとの混合プラズマを発生させてスパッタリングを行えば、回転カソード5(6)のターゲット16のスパッタレートをより高くできる。また、反応性スパッタリングにおいては、基材91の近傍のラジカル等の活性種の濃度をより高めることができる。これにより、高スパッタレートで高成膜レートの成膜を行うことができる。
また、スパッタリング装置1によれば、誘導結合アンテナ151が高密度のプラズマを発生することにより、回転カソード5(6)に印加するスパッタ電圧をより下げることができるので、ターゲット16や基材91のダメージをより抑制できる。さらに、図7の高密度プラズマP3では、誘導結合アンテナ151が基材91から離れていることにより、高密度プラズマP3を基材91の近傍にも発生させつつ、誘導結合アンテナ151が発生する電磁波が基材91におよぶことを抑制できるので、基材91が電磁波によって受けるダメージを抑制できる。
<A−4.高周波電圧とスパッタ電圧の調整>
スパッタリング装置1は、マグネトロンプラズマを発生させる円筒状のマグネトロンカソードに加えて、高密度の誘導結合プラズマを発生する誘導結合アンテナ151を併用する。ここで、磁石ユニット21(22)が形成する磁界の磁束密度が大きくなると、スパッタレートと、処理空間V内のプラズマ密度とが上昇する。また、回転カソード5(6)に印加されるスパッタ電圧が高くなると、スパッタレート、プラズマ密度、および基材91表面のラジカル濃度とそのエネルギーが上昇する。また、スパッタ電圧が高くなると、基材91が受けるダメージが増大すると共に、アーキングも発生しやすくなる。さらに、磁石ユニット21(22)が形成する磁束密度と、スパッタ電圧との上述したそれぞれの作用は、独立しておらず、相互作用を有している。
そこで、誘導結合アンテナ151に供給される高周波電力と、回転カソード5(6)に印加されるスパッタ電圧との調整においては、先ず、高周波電力の供給を開始して、高周波電力を調整することにより、基材91の表面のラジカル濃度、およびプラズマのエネルギーを所望のレベルに調整する。その後、スパッタ電圧を印加し、成膜プロセスの状態が、低ダメージかつ高成膜レートになるようにスパッタ電圧を調整する。高周波電力とスパッタ電圧との上述した調整手順を1回行っただけでは、成膜プロセスが所望の状態に達しない場合には、当該調整手順を繰り返すことにより、高周波電力とスパッタ電圧とを所望の成膜プロセスを実現できる適切な値に追い込んでいく。
このように、高周波電力およびスパッタ電圧を調整すれば、成膜に対する要求を高度に満たすより高性能な品質の膜を容易に形成することができる。また、誘導結合アンテナ151、すなわち高密度プラズマ源が発生する高密度プラズマによって、分解が困難な反応性ガスをラジカル化することが容易となるため、スパッタリング装置1を、広範な成膜プロセスに適用することができる。さらに、スパッタリング装置1が反応性スパッタリングを行う場合には、反応性ガスのラジカルなどの活性種が基材91の近傍で増加するので、より効率良く成膜できる。また、回転カソード5、6が回転することにより、ターゲット16の利用効率を高めることができる。
<B.実施形態2>
図8は、実施形態2に係るスパッタリング装置1Aのスパッタソース50Aの周辺を示す断面模式図である。スパッタリング装置1Aとスパッタリング装置1との相違点は、スパッタリング装置1Aが回転カソード5、6に代えて、回転カソード5Aを備え、複数の誘導結合アンテナ151に代えて複数の誘導結合アンテナ(「高密度プラズマ源」)151Aを備えることである。複数の誘導結合アンテナ151Aは、回転カソード5Aの長手方向に沿って、間隔を空けて配列されている。また、スパッタリング装置1Aは、誘導結合アンテナ151Aと回転カソード5Aとの間にのみ各誘導結合アンテナ151Aに対応する各ノズル514を備えている。
回転カソード5Aは、磁石ユニット21に代えて、磁石ユニット29を備えることを除いて、回転カソード5と同様に構成されている。磁石ユニット29は、磁石ユニット21と同様の構成を備えているが、磁石ユニット21と異なり、ヨーク25の上面が基材91に正対するように、支持棒7に固定されている。
誘導結合アンテナ151Aは、誘導結合アンテナ151と同様の構成を備えている。誘導結合アンテナ151Aは、チャンバー100の底板を貫通して、フィードスルー390Aに固定されており、その先端部分は、フィードスルー390Aから処理空間Vに突出して、パイプ状の誘電体製の保護部材152Aによって被覆されている。誘導結合アンテナ151Aは、チャンバー100の底板に対して傾いており、その先端側がチャンバー100の底板側部分よりも、基材91の搬送経路Lの上流側に位置している。また、スパッタリング装置1Aにおいては、基材91の表面と、誘導結合アンテナ151Aの基材91側の端部との距離が、基材91の表面と、回転カソード5Aの周壁のうち磁石ユニット29と対向する部分の外周面との距離よりも長くなっている。さらに、回転カソード5Aが遮ることで、誘導結合アンテナ151Aから基材91が直接見通せないようになっており、より一層、誘導結合アンテナ151Aのダメージが基材91へ及ばないようになっている。
<C.実施形態3>
図9は、実施形態3に係るスパッタリング装置1Bのスパッタソース50Bの周辺を示す断面模式図である。図10は、スパッタリング装置1Bの誘導結合アンテナ151Bを示す上面模式図である。
スパッタリング装置1Bとスパッタリング装置1との相違点は、スパッタリング装置1Bが複数の誘導結合アンテナ151に代えて、回転カソード5Aの長手方向に沿って配列された複数(図示の例では、4つ)の誘導結合アンテナ151Bを備えているとともに、回転カソード5Aに対して搬送経路Lの上流側にのみ複数のノズル12を備えていることである。また、スパッタリング装置1Bでは、各誘導結合アンテナ151Bに対して、搬送経路Lの上流側と下流側に一対のノズル514が設けられると共に、一対のノズル514は、複数の誘導結合アンテナ151Bの配列方向(Y軸方向)において、各誘導結合アンテナ151の前後(−Y側と+Y側)に設けられている。
各誘導結合アンテナ151Bは、金属製のパイプ状導体によって構成されており、円筒状の基部と、基部の先端に一体的に形成された巻数がちょうど一周のコイル部とを備えている。誘導結合アンテナ151Bは、その基部をチャンバー100の底板に設けられたフィードスルー390Bによって固定された状態で、チャンバー100の底板を貫通して設けられている。コイル部は、処理空間Vに突出しており、その表面をパイプ状の誘電体製の保護部材152Bによって覆われている。
スパッタリング装置1Bにおいては、基材91の表面と、誘導結合アンテナ151Bの基材91側の端部との距離が、基材91の表面と、回転カソード5(6)の周壁のうち磁石ユニット21(22)と対向する部分の外周面との距離よりも長くなっている。
<D.実施形態4>
図11は、実施形態4に係るスパッタリング装置1Cのスパッタソース50Cの周辺を示す断面模式図である。図12は、スパッタリング装置1Cのロッドアンテナ(「誘導結合アンテナ」、「高密度プラズマ源」)151Cを示す上面模式図である。
スパッタリング装置1Cとスパッタリング装置1との相違点は、複数の誘導結合アンテナ151に代えて、回転カソード5Aの長手方向に沿ってそれぞれ延設された複数(図示の例では、4つ)のロッドアンテナ151Cを備えていることである。各ロッドアンテナ151Cは、誘導結合プラズマを発生する。ロッドアンテナ151Cの長さは、回転カソード5(6)の軸方向の長さよりも長くなるように設定されている。また、スパッタリング装置1Cは、高周波電源153に代えて、チャンバー100の外部に高周波電源153C1、153C2を備えている。
図11の例では、4つのロッドアンテナ151Cは、処理空間Vにおいて基材91の搬送方向に沿って間隔を空けて配設されると共に、配列の両端のロッドアンテナ151Cは、他の2つのロッドアンテナ151Cよりも基材91の表面から離れて設けられている。各ロッドアンテナ151Cは、図示省略の支持部材によって処理空間Vに保持されている。
各ロッドアンテナ151Cは、金属製の直線上のパイプ状導体によって構成されており、その表面をパイプ状の誘電体製の保護部材152Cによって覆われている。
基材91の搬送方向に配列された4つのロッドアンテナ151Cのうち上流側から第2、第4番目のロッドアンテナ151Cの長手方向の一端のそれぞれは、電線によって図示省略の整合回路を介して高周波電源153C1に接続され、高周波電源153C1から高周波電力を供給される。それぞれの他端は接地されている。また、4つのロッドアンテナ151Cのうち上流側から第1、第3番目のロッドアンテナ151Cの長手方向の一端のそれぞれは接地されており、それぞれの他端は、電線によって図示省略の整合回路を介して高周波電源153C2に接続されて高周波電源153C2から高周波電力を供給される。
このように、接地される端部と、高周波電源に接続される端部とが交互に並ぶように、複数のロッドアンテナ151Cが配列されていれば、各ロッドアンテナ151Cによって生ずる誘導電解が中和されて複数のロッドアンテナ151C全体のインダクタンスが下がる。
スパッタリング装置1Cにおいては、基材91の表面と、各誘導結合アンテナ151Cの基材91側の端部との距離が、基材91の表面と、回転カソード5(6)の周壁のうち磁石ユニット21(22)と対向する部分の外周面との距離よりも長くなっている。
<E.実施形態5>
図13は、実施形態5に係るスパッタリング装置1Dのスパッタソース50Dの周辺を示す断面模式図である。
スパッタリング装置1Dとスパッタリング装置1Cとの相違点は、スパッタリング装置1Dが複数の誘導結合アンテナ151に代えて、平面波プラズマ源(「高密度プラズマ源」)151Dを備えていることである。
平面波プラズマ源151Dは、マイクロ波を伝播する導波管の上面にスロットアンテナを備え、当該上面は、石英などの誘電体層によって覆われている。導波管は、チャンバー100の外部で高周波電力を供給されて所定周波数(例えば2.75GHz)マイクロ波を発生するマイクロ波源(図示省略)に接続されている。スロットアンテナからマイクロ波が放射されると、誘電体層に沿って表面波が伝播し、高密度プラズマが誘電体膜の近傍に生成する。生成された高密度プラズマが、回転カソード5、6および基材91側に拡散することにより、反応性スパッタリングによる成膜が行われる。
スパッタリング装置1Dにおいては、基材91の表面と、平面波プラズマ源151Dの基材91側の端部との距離が、基材91の表面と、回転カソード5(6)の周壁のうち磁石ユニット21(22)と対向する部分の外周面との距離よりも長くなっている。
また、スパッタリング装置1Dは、誘導結合アンテナ151に代えて平面波プラズマ源151Dを備えていたが、スパッタリング装置1Dが、誘導結合アンテナ151に代えてECRプラズマ源(「高密度プラズマ源」)を備えてもよい。この場合においても、基材91の表面と、ECRプラズマ源の基材91側の端部との距離が、基材91の表面と、回転カソード5(6)の周壁のうち磁石ユニット21(22)と対向する部分の外周面との距離よりも長くなるようにECRプラズマ源が配置される。
上記のように構成された各実施形態に係るスパッタリング装置1、1A〜1Dによれば、処理空間Vのうち回転カソード5、6(5A)の外周面の近傍の磁界が形成されている部分を含む空間に高密度プラズマを発生する誘導結合アンテナ151、151A〜151B、ロッドアンテナ151C、平面波プラズマ源151Dを備えているので、スパッタ電圧を下げてもプラズマ密度を上げることができる。これにより、ターゲット16や基材91のダメージを抑制しつつ、スパッタレートを向上できる。
また、上記のように構成された各実施形態に係るスパッタリング装置1、1A〜1Dによれば、高密度プラズマを発生する誘導結合アンテナ151、151A〜151B、ロッドアンテナ151C、平面波プラズマ源151Dが、処理空間Vに突設されているので、処理空間Vのプラズマ密度をさらに高めて、スパッタ電圧をさらに下げることができる。これにより、ターゲット16や基材91のダメージをさらに抑制しつつ、スパッタレートをさらに向上できる。
また、上記のように構成された各実施形態に係るスパッタリング装置1、1A〜1Dによれば、基材91の表面(成膜対象面)と、高密度プラズマを発生する誘導結合アンテナ151、151A〜151B、ロッドアンテナ151C、平面波プラズマ源151D(それぞれ高密度プラズマ源)の基材91側の端部との距離(第1距離)が、基材91の表面と、回転カソード5、6(5A)の周壁のうち磁石ユニット21、22(29)と対向する部分の外周面との距離(第2距離)よりも長いので、高密度プラズマ源が放射する電磁波の基材91に対する影響が抑制される。これにより、基材91のダメージを抑制し、成膜される膜の品質を向上させることができる。なお、第1距離が、第2距離と同じであるか、あるいは第2距離よりも短いとしてもスパッタリング装置によって、ターゲット16のダメージを抑制しつつ、高いスパッタレートでスパッタリングできるので、本発明の有用性を損なうものではない。
また、上記のように構成された各実施形態に係るスパッタリング装置1、1A〜1Dによれば、基材91を処理空間Vに対向させる機構は、回転カソード5、6(5A)に対向する搬送経路Lに沿って基材91を回転カソード5、6(5A)に対して相対的に搬送するので、基材91が大きい場合でも、基材91上に成膜することができる。
また、上記のように構成された各実施形態に係るスパッタリング装置1、1A〜1Dによれば、処理空間Vに反応性ガスを供給する反応性ガス供給部をさらに備えるので、誘導結合アンテナ151、151A〜151B、ロッドアンテナ151C、平面波プラズマ源151Dが発生する高密度プラズマによって反応性ガスのラジカルなどの活性種を基材91の近傍で増加させることができ、さらに効率良く成膜することができる。
本発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての態様において例示であって限定的ではない。したがって、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1,1A〜1D スパッタリング装置
50,50A〜50D スパッタソース
12 ノズル
13 プローブ
14 分光器
100 チャンバー(真空チャンバー)
151,151A,151B 誘導結合アンテナ(高密度プラズマ源)
151C ロッドアンテナ(高密度プラズマ源)
151D 平面波プラズマ源(高密度プラズマ源)
153,153C1,153C2 高周波電源
160,161 ゲート
163 スパッター用電源
30 搬送機構
31 搬送ローラ
40 加熱部
5,6,5A 回転カソード
7 支持棒
8 ベース部材
9,10 シール軸受
16 ターゲット
19 回転駆動部
21,22 磁石ユニット(磁界形成部)
60 チムニー
90 キャリア
91 基材
510 スパッターガス供給部
520 反応性ガス供給部
V 処理空間

Claims (11)

  1. 内部に処理空間を形成する真空チャンバーと、
    前記処理空間にスパッターガスを供給するスパッターガス供給部と、
    前記処理空間に成膜対象の基材を対向させる機構と、
    前記処理空間に、中心軸線を中心に回転可能に設けられ、外周がターゲット材料により被覆されている円筒状の回転カソードと、
    前記回転カソードの内部に設けられ、前記回転カソードの外周面のうち前記基材に対向する部分の近傍に磁界を形成する磁界形成部と、
    前記中心軸線を中心に前記回転カソードを前記磁界形成部に対して回転させる回転駆動部と、
    前記回転カソードにスパッター電圧を印加するスパッター用電源と、
    前記処理空間のうち前記磁界が形成されている部分を含む空間に高密度プラズマを発生する高密度プラズマ源と、
    前記高密度プラズマ源に高周波電力を供給する高周波電源と、
    を備える、スパッタリング装置。
  2. 請求項1に記載のスパッタリング装置であって、
    前記高密度プラズマ源は、前記処理空間に突設されている、スパッタリング装置。
  3. 請求項2に記載のスパッタリング装置であって、
    前記基材の表面と、前記高密度プラズマ源の前記基材側の端部との距離が、前記基材の表面と、前記回転カソードの周壁のうち前記磁界形成部と対向する部分の外周面との距離よりも長い、スパッタリング装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1つの請求項に記載のスパッタリング装置であって、
    前記高密度プラズマ源は、誘導結合プラズマを発生させる誘導結合プラズマ源である、スパッタリング装置。
  5. 請求項4に記載のスパッタリング装置であって、
    前記誘導結合プラズマ源は、巻数が一周未満の誘導結合アンテナである、スパッタリング装置。
  6. 請求項4に記載のスパッタリング装置であって、
    前記誘導結合プラズマ源は、巻数が一周の誘導結合アンテナである、スパッタリング装置。
  7. 請求項4に記載のスパッタリング装置であって、
    前記誘導結合プラズマ源は、前記回転カソードの長手方向に延在するロッドアンテナである、スパッタリング装置。
  8. 請求項1から請求項3の何れか1つの請求項に記載のスパッタリング装置であって、
    前記高密度プラズマ源は、表面波プラズマ源である、スパッタリング装置。
  9. 請求項1から請求項3の何れか1つの請求項に記載のスパッタリング装置であって、
    前記高密度プラズマ源は、ECRプラズマ源である、スパッタリング装置。
  10. 請求項1から請求項9の何れか1つの請求項に記載のスパッタリング装置であって、
    前記機構は、
    前記回転カソードに対向する搬送経路に沿って前記基材を前記回転カソードに対して相対的に搬送する、スパッタリング装置。
  11. 請求項1から請求項10の何れか1つの請求項に記載のスパッタリング装置であって、
    前記処理空間に反応性ガスを供給する反応性ガス供給部をさらに備え、
    反応性スパッタリングによって前記基材上に成膜を行う、スパッタリング装置。
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