JP7335495B2 - スパッタリング装置 - Google Patents

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本発明は、プラズマを用いてターゲットをスパッタリングして基板に成膜するスパッタリング装置に関するものである。
従来、この種のスパッタリング装置としては、例えば特許文献1に記載されるようなマグネトロンスパッタリング装置が知られている。このマグネトロンスパッタリング装置は、チャンバ内に一対のターゲットを配置し、これに交流電源を用いて所定の周波数で交互に極性を変えて電圧を印加して、各ターゲットをアノード電極・カソード電極に交互に切り替える。これによりアノード電極及びカソード電極間にグロー放電を安定的に生じさせてプラズマを生成し、当該プラズマ中のイオンをターゲットに衝突させることで、ターゲットからスパッタ粒子が飛び出すようにしている。このマグネトロンスパッタリング装置は、ターゲットの裏面に設けた磁石によりターゲットの表面に磁界を形成することで、ターゲット表面におけるプラズマ密度を高くするようにしている。
特開2007-186724号公報
しかしながら、上記したマグネトロンスパッタリング装置では、磁石により形成される磁界の分布に応じて、ターゲットの表面近傍に生成されるプラズマ密度に粗密が生じてしまい、これに応じてターゲットが不均一に消費され、ターゲットの利用率が低くなってしまう。また、ターゲットが不均一に消費されることから、生成される膜厚も不均一となってしまう。さらに、プラズマの生成とスパッタリングとをターゲットに接続した同一電源により印加する電圧で生じさせるため、大きな電圧をターゲットに印加する必要がある。そのため、スパッタリングによりターゲットから飛び出すスパッタ粒子のエネルギーが大きく、生成中の膜に与えるダメージが大きくなり、緻密な膜を形成することが難しい。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、ターゲットの利用率を向上し、平坦且つ緻密な膜を形成しやすいスパッタリング装置を提供することを主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係るスパッタリング装置は、プラズマを用いてターゲットをスパッタリングして基板に成膜するものであって、前記基板が配置される処理室と、前記処理室内に配置された一対のターゲットと、前記処理室内にプラズマを生成するためのアンテナと、前記一対のターゲットの各々に負のバイアス電圧を交互に印加するターゲットバイアス電源と、前記プラズマを生成するための電圧を前記アンテナに印加するアンテナ電源と、を備えることを特徴とする。
このような構成であれば、スパッタリングを行うためのターゲットバイアス電源と、プラズマを生成するためのアンテナ電源とを別々に備えているので、アンテナに供給する電圧とターゲットのバイアス電圧との設定を独立して行うことができ、バイアス電圧をプラズマの生成とは独立してプラズマ中のイオンをターゲットに引き込んでスパッタさせる程度の低電圧に設定することができる。その結果、低電圧においてターゲットのスパッタを行うことができるので、ターゲットから飛び出すスパッタ粒子のエネルギーを小さくでき、基板上の生成中の膜に与えるダメージを小さくでき、緻密な膜を形成しやすくなる。
また、アンテナを用いてスパッタリング用のプラズマを生成しているので、ターゲットの裏に磁石を設ける必要がない。そのためターゲットの裏に磁石を設けてターゲット表面に磁界を形成するものに比べて、ターゲットを一様に消費することができ、ターゲットの使用効率を向上させることができる。またターゲットを一様に消費できることから、基板上により平坦に成膜することができる。
さらに、一対のターゲットの各々に負のバイアス電圧を交互に印加するので、ターゲット表面に蓄積する電荷を周期的に低減することができる。このため、各ターゲット表面における帯電量が安定するため、安定したプラズマ生成とスパッタリングをおこなうことができる。
前記スパッタリング装置は、前記一対のターゲットが前記基板の被成膜面に対向するように配置され、前記基板側から視て、前記アンテナが前記一対のターゲットの間に配置されていることが好ましい。前記アンテナが前記一対のターゲットの各々からの距離が等しくなるように配置されていることがより好ましい。
このようにすれば、一対のターゲットの各々の表面に生成されるプラズマの密度を同程度にでき、スパッタリングによる各ターゲットの消費を同程度にできる。またこれにより、より平坦な膜を成膜することができる。
前記スパッタリング装置は、前記ターゲットバイアス電源が、前記一対のターゲットの各々に位相が180°ずれた交流電圧を印加するものであることが好ましい。
このようにすれば、一対のターゲットを均等(すなわち偏りなく)に消費することができ、基板上に生成される膜の膜厚をより均一にすることができる。
前記スパッタリング装置の好ましい態様として、前記アンテナ電源が、誘導結合型のプラズマを生成するための交流電圧を前記アンテナに印加するものを挙げることができる。
前記アンテナが、電気的に直列に接続された複数の導体要素と容量素子とから構成されていることが好ましい。
このようにすれば、導体要素に容量素子を電気的に直列接続しているので、アンテナの合成リアクタンスは、簡単に言えば、誘導性リアクタンスから容量性リアクタンスを引いた形になり、アンテナのインピーダンスを低減させることができる。その結果、アンテナを長くする場合でもそのインピーダンスの増大を抑えることができ、アンテナに高周波電流が流れやすくなり、プラズマを効率良く発生させることができる。これにより、プラズマの密度を上げることができ、成膜速度を上げることもできる。
前記スパッタリング装置の好ましい態様として、前記アンテナが、前記処理室内に配置されるものを挙げることができる。
このようなものであれば、処理室内にアンテナを配置するので、ターゲット表面に生成されるプラズマ密度を向上することができる。
前記スパッタリング装置の好ましい態様として、前記処理室外からの磁場を前記処理室内に透過させる磁場透過窓を有する、前記処理室を内部に形成する真空容器を備え、前記アンテナが、前記磁場透過窓に対向するように前記処理室外に配置されているものを挙げることができる。
このようなものであれば、アンテナが処理室外に配置されているので、処理室を大気開放することなくアンテナの交換・清掃等することができ、メンテナンス性を向上できる。
このように構成した本発明によれば、ターゲットの利用率を向上し、平坦且つ緻密な膜を形成しやすいスパッタリング装置を提供することができる。
本実施形態のスパッタリング装置の構成を模式的に示すアンテナの長手方向に直交する縦断面図である。 同実施形態のスパッタリング装置の構成を模式的に示すアンテナの長手方向に沿った縦断面図である。 他の実施形態のスパッタリング装置の構成を模式的に示すアンテナの長手方向に直交する縦断面図である。 他の実施形態のスパッタリング装置の構成を模式的に示すアンテナの長手方向に直交する縦断面図である。 他の実施形態のスパッタリング装置の構成を模式的に示すアンテナの長手方向に直交する縦断面図である。 他の実施形態のスパッタリング装置のターゲットの配置及び極性を模式的に示す図である。
以下に、本発明に係るスパッタリング装置100の一実施形態について、図面を参照して説明する。
<装置構成>
本実施形態のスパッタリング装置100は、プラズマPを用いてターゲット3をスパッタリングして基板Wに成膜するものである。ここで、基板Wは、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)用の基板、フレキシブルディスプレイ用のフレキシブル基板等である。
具体的にスパッタリング装置100は、図1及び図2に示すように、真空排気され且つガスGが導入される処理室Sを形成する真空容器1と、処理室S内で基板Wを保持する基板保持部2と、処理室S内に配置された一対のターゲット3と、一対のターゲット3を保持するターゲット保持部31と、一対のターゲット3にバイアス電圧を印加するターゲットバイアス電源4と、処理室S内にプラズマPを生成するためのアンテナ5と、プラズマPを生成するための電圧をアンテナ5に供給するアンテナ電源6とを備えている。
真空容器1は、例えば金属製の容器であり、その内部は真空排気装置7によって真空排気される。真空容器1はこの例では電気的に接地されている。
真空容器1内に、例えば流量調整器(図示省略)等を有するスパッタ用ガスG供給機構8及びガス導入口11を経由して、スパッタ用ガスGが導入される。スパッタ用ガスGは、例えばアルゴン(Ar)等の不活性ガスである。本実施形態のスパッタ用ガス供給機構8は、真空容器1内にアルゴンガスのみを供給するものである。
基板保持部2は、真空容器1において平板状をなす基板Wを例えば水平状態となるように保持するホルダである。このホルダはこの例では電気的に接地されている。
ターゲット保持部31は、基板保持部2に保持された基板Wと対向してターゲット3を保持するものである。本実施形態のターゲット3は、平面視において矩形状をなす平板状のものであり、例えばInGaZnO等の酸化物半導体材料である。このターゲット保持部31は、真空容器1を形成する側壁(例えば上側壁)に設けられている。また、ターゲット保持部31と真空容器1の上側壁との間には、真空シール機能を有する絶縁部32が設けられている。
本実施形態のスパッタリング装置100は、ターゲット保持部31と、これに保持されるターゲット3を複数(具体的には一対)備えている。一対のターゲット保持部31は、処理室S内における基板Wの表面側に、基板Wの表面に沿うように同一平面上に並列に配置されている。一対のターゲット保持部31は、その長手方向が互いに平行となるように互いに離間して配置されている。これにより、処理室S内に配置された一対のターゲット3は、図1及び図2に示すように、基板Wの表面と実質的に平行であり、且つ長手方向が互いに平行となるように互いに離間して配置されることになる。
ターゲットバイアス電源4は、ターゲット保持部31を介して一対のターゲット3に接続されており、一対のターゲット3に対してバイアス電圧を印加する。このバイアス電圧は、プラズマP中のイオン(Ar)をターゲット3に引き込んでスパッタさせる電圧である。
ターゲットバイアス電源4は、一対のターゲット3の各々に負のバイアス電圧を交互に印加するように構成されている。本実施系形態のターゲットバイアス電源4は、一対のターゲット3に低周波の交流電圧を印加するよう構成された1つの交流電源であり、具体的には一対のターゲット3の各々に位相が180°ずれた交流電圧を印加するように構成されている。すなわち、一対のターゲット3は、所定の周期で極性が交互に入れ替わる。ターゲットバイアス電源4により印加される交流電圧の波形は正弦波であってもよく、方形波であってもよい。ターゲットバイアス電源4により各ターゲット3に印加される低周波電圧の周波数は、例えば10kHz~100kHzが好ましいが、これに限られるものではない。
ここでターゲットバイアス電源4は、アンテナ電源6によりアンテナ5に印加される電圧と独立して、ターゲット3に印加する電圧を調整できるように構成されている。ターゲットバイアス電源4によりターゲット3に印加される電圧は、プラズマP中のイオンをターゲット3に引き込んでスパッタさせる程度の低電圧に設定すればよく、例えば-200V~-1kVが好ましいが、これに限らない。
アンテナ5は、処理室S内における基板Wの表面側に、基板Wの表面に沿うように(例えば、基板Wの表面と実質的に平行に)配置されている。アンテナ5は平面視において直線状であり、その長さは数十cm以上である。
本実施形態のアンテナ5は、図1に示すように、一対のターゲット3の間に1本配置されている。つまり、アンテナ5とターゲット3とが交互に配置されており、1本のアンテナ5が、2つのターゲット3により挟まれた構成となる。ここで、アンテナ5の長手方向と各ターゲット3の長手方向とは同一方向であり、アンテナ5は各々のターゲット3からの距離が等しくなるように配置されている。
アンテナ5は、内部に冷却液が流通する流路を有する中空構造のものである。具体的にアンテナ5は、図2に示すように、少なくとも2つの管状をなす金属製の導体要素51と、互いに隣り合う導体要素51と電気的に直列接続された定量素子であるコンデンサ(可変コンデンサが好ましい)52とを備えている。ここでは、1つのアンテナ5が含む導体要素51の数は2つであり、コンデンサ52の数は1つである。各導体要素51は、内部に冷却液が流れる直線状の流路が形成された直管状をなすものであり、その材質は、例えば、銅、アルミニウム、これらの合金、ステンレス等であるが、これに限られるものではない。
アンテナ5をこのように構成することによって、アンテナ5の合成リアクタンスは、簡単に言えば、誘導性リアクタンスから容量性リアクタンスを引いた形になるので、アンテナ5のインピーダンスを低減させることができる。その結果、アンテナ5を長くする場合でもそのインピーダンスの増大を抑えることができ、アンテナ5に高周波電流IRが流れやすくなり、処理室S内に誘導結合型のプラズマPを効率良く発生させることができる。
なお、アンテナ5の両端部付近は、図2に示すように、真空容器1の相対向する側壁1b、1cをそれぞれ貫通している。アンテナ5の両端部を真空容器1外へ貫通させる部分には、絶縁部材54がそれぞれ設けられている。この各絶縁部材54を、アンテナ5の両端部が貫通しており、その貫通部は例えばパッキンによって真空シールされている。各絶縁部材54と真空容器1との間も、例えばパッキンによって真空シールされている。なお、絶縁部材54の材質は、例えば、アルミナ等のセラミックス、石英、又はポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のエンジニアリングプラスチック等である。
さらに、アンテナ5において、真空容器1内に位置する部分は、絶縁物製で直管状の絶縁カバーCにより覆われている。この絶縁カバーCの両端部と真空容器1との間はシールしなくてもよい。絶縁カバーC内の空間にスパッタガスGが入っても、当該空間は小さくて電子の移動距離は短いので、通常は当該空間にプラズマPは発生しないからである。なお、絶縁カバーCの材質は、例えば、石英、アルミナ、窒化シリコン、炭化シリコン、シリコン等であるが、これらに限られるものではない。
アンテナ5の一端部である給電端部5aには、整合回路61を介してアンテナ電源6が接続されており、他端部である終端部5bは直接接地されている。なお、給電端部5a又は終端部5bに、可変コンデンサ又は可変リアクトル等のインピーダンス調整回路を設けて、アンテナ5のインピーダンスを調整するように構成してもよい。このようにアンテナ5のインピーダンスを調整することによって、アンテナ5の長手方向におけるプラズマPの密度分布を均一化することができ、アンテナ5の長手方向の膜厚を均一化することができる。
アンテナ電源6は、整合回路61を介して、アンテナ5に高周波の電力を印加する。これにより、アンテナ5には高周波電流IRが流れて、処理室S内に誘導電界が発生して誘導結合型のプラズマPが生成される。当該高周の周波数は、例えば13.56MHz~100MHzが好ましいが、これに限られるものではない。
上記したように、アンテナ電源6は、ターゲットバイアス電源4によりターゲット3に印加される電圧と独立して、アンテナ5に印加する電圧を調整できるように構成されている。アンテナ電源6によりアンテナ5に印加される電力は、処理室S内に誘導結合型のプラズマPを生成できる程度にすればよく、例えば5kW~100kWが好ましいがこれに限らない。
<本実施形態の効果>
このように構成した本実施形態のスパッタリング装置100によれば、スパッタリングを行うためのターゲットバイアス電源4と、プラズマPを生成するためのアンテナ電源6とを別々に備えているので、アンテナ5に供給する電圧とターゲット3のバイアス電圧との設定を独立して行うことができ、バイアス電圧をプラズマPの生成とは独立してプラズマP中のイオンをターゲット3に引き込んでスパッタさせる程度の低電圧に設定することができる。その結果、低電圧においてターゲット3のスパッタを行うことができるので、ターゲット3から飛び出すスパッタ粒子のエネルギーを小さくでき、基板W上に緻密な膜を形成しやすくなる。
また、アンテナ5を用いてスパッタリング用のプラズマPを生成しているので、ターゲット3の裏に磁石を設ける必要がない。そのためターゲット3の裏に磁石を設けてターゲット表面に磁界を形成するものに比べて、ターゲット3を一様に消費することができ、ターゲット3の使用効率を向上させることができる。またターゲット3を一様に消費できることから、基板W上により平坦に成膜することができる。
さらに、一対のターゲット3の各々に負のバイアス電圧を交互に印加するので、ターゲット3表面に蓄積する電荷を周期的に低減することができる。このため、各ターゲット3表面における帯電量が安定するため、安定したプラズマ生成とスパッタリングをおこなうことができる。
また、アンテナ5が、一対のターゲット3の間において、各ターゲット3からの距離が等しくなるように配置されているので、一対のターゲット3の各々の表面に生成されるプラズマPの密度を同程度にでき、スパッタリングによる各ターゲット3の消費を同程度にし、より平坦な膜を成膜することができる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
前記実施形態ではアンテナ5は処理室S内に配置されていたがこれに限らない。他の実施形態では、図3に示すように、真空容器1の側壁(例えば上側壁)1aにおける一対のターゲット3の間には、アンテナ5から生じた高周波磁場を処理室S内に透過させる磁場透過窓9が形成されており、アンテナ5はこの磁場透過窓9に対向するように処理室S外に配置されてよい。磁場透過窓9はアンテナ5側から視て矩形状であり、その長手方向が各ターゲット3の長手方向とは同一方向となるように形成されてよい。磁場透過窓9は、真空容器1の側壁1aに形成された開口を塞ぐように設けられた誘電体板によって構成されてよい。誘電体板を構成する材料は、アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等のセラミックス、石英ガラス、無アルカリガラス等の無機材料、フッ素樹脂(例えばテフロン)等の樹脂材料等の既知の材料であってよい。
また前記実施形態では、ターゲットバイアス電源4は、一対のターゲット3に低周波の交流電圧を印加するよう構成された1つの交流電源であったがこれに限らない。ターゲットバイアス電源4は、一対のターゲット3の各々に負のバイアス電圧を交互に印加するように構成されていれば、任意のものであってよい。例えば、他の実施形態のターゲットバイアス電源4は、例えば図4に示すように、一対のターゲット3にそれぞれに接続された一対の直流電源又は直流パルス電源を含んで構成されてもよい。この場合、ターゲットバイアス電源4は、一対のターゲット3の各々に負の直流電圧を一定の周期で交互に印加するように構成されてよい。なお、直流パルス電源によりバイアス電圧を印加する場合、一方のターゲット3に負のバイアス電圧を印加している間、他方のターゲット3に正のバイアス電圧を印加することが好ましい。これにより、ターゲット3の表面に帯電した電荷を低減することができるためである。
また前記実施形態では、スパッタリング装置100は一対のターゲット3を備えていたが、これに限らない。他の実施形態のスパッタリング装置100は、図5に示すように、基板Wの表面に沿うように同一平面上に並列に、互いに離間して配置された複数対のターゲット3を備えてもよい。この場合スパッタリング装置100は、複数のアンテナ5を備えてよく、各アンテナ5は、各ターゲット対における2つのターゲット3の間に配置されてよい。また、各ターゲット対の間に配置されるアンテナ5を更に備えてよい。またこの場合、複数対のターゲット3に対して1つのターゲットバイアス電源4により電圧を印加してもよく、一対のターゲット3毎に1つのターゲットバイアス電源4により電圧を印加してもよい。
前記実施形態では、アンテナ5は一対のターゲット3の各々からの距離が等しくなるように配置されていたがこれに限らない。
前記実施形態では、一対のターゲット3の間に1本のアンテナ5が配置されていたがこれに限らない。他の実施形態では、一対のターゲット3の間に複数本のアンテナ5が配置されていてもよい。また他の実施形態では、アンテナ5は、一対のターゲット3の間ではなく、ターゲット3に対向するように配置されてもよい。
前記実施形態では、アンテナ5の長手方向と各ターゲット3の長手方向とが同一方向(平行)になるように構成されていたがこれに限らない。他の実施形態では、アンテナ5の長手方向と各ターゲット3の長手方向とが異なる方向になるように、例えば直交するように構成されてもよい。
また他の実施形態スパッタリング装置100では、図6に示すように、一対のターゲット3のうち、一方のターゲット3Aが1つのターゲット部材から構成され、他方のターゲット3Bが複数(ここでは2つ)のターゲット部材から構成されてもよい。この場合、図6(a)に示すように、一方のターゲット3Aを、これと極性が異なる他方のターゲット3Bで挟むようにターゲット部材を配置してもよい。また、図6(b)に示すように、一方のターゲット3Aと他方のターゲット3Bとが順に並ぶようにターゲット部材を配置してもよい。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・スパッタリング装置
W ・・・基板
P ・・・プラズマ
S ・・・処理室
3 ・・・ターゲット
4 ・・・ターゲットバイアス電源
5 ・・・アンテナ
6 ・・・アンテナ電源

Claims (7)

  1. プラズマを用いてターゲットをスパッタリングして基板に成膜するスパッタリング装置であって、
    前記基板が配置される処理室と、
    前記処理室内に配置された一対のターゲットと、
    前記処理室内にプラズマを生成するためのアンテナと、
    前記一対のターゲットの各々に負のバイアス電圧を交互に印加するターゲットバイアス電源と、
    前記プラズマを生成するための電圧を前記アンテナに印加するアンテナ電源と、
    を備え
    前記一対のターゲットが、前記基板の被成膜面に対向するように配置された平板状をなすものであり、
    前記基板側から視て、前記アンテナが前記一対のターゲットの間に配置されているスパッタリング装置。
  2. 前記アンテナが前記一対のターゲットの各々からの距離が等しくなるように配置されている請求項1に記載のスパッタリング装置。
  3. 前記ターゲットバイアス電源が、前記一対のターゲットの各々に位相が180°ずれた交流電圧を印加する請求項1又は2に記載のスパッタリング装置。
  4. 前記アンテナ電源が、誘導結合型のプラズマを生成するための交流電圧を前記アンテナに印加する請求項1~3のいずれか1項に記載のスパッタリング装置。
  5. 前記アンテナが、電気的に直列に接続された複数の導体要素と容量素子とから構成されている請求項1~4のいずれか1項に記載のスパッタリング装置。
  6. 前記アンテナが、前記処理室内に配置されている請求項1~5のいずれか1項に記載のスパッタリング装置。
  7. 前記処理室外からの磁場を前記処理室内に透過させる磁場透過窓を有する、前記処理室を内部に形成する真空容器を備え、
    前記アンテナが、前記磁場透過窓に対向するように前記処理室外に配置されている請求項1~5のいずれか1項に記載のスパッタリング装置。
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