JP7285127B2 - スパッタリング装置およびスパッタリング方法 - Google Patents
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スパッタリング方法の第2の態様は、成膜対象物に成膜処理を行うスパッタリング方法であって、チャンバー内にスパッターガスを供給する工程と、前記チャンバー内に酸素ガスである反応性ガスを供給する工程と、前記チャンバー内に設けられ、シリコンによって形成された筒状のターゲットを含む回転カソードを回転させる工程と、定電圧下で、前記スパッターガスの流量に対する前記酸素ガスの流量の割合が10%から20%の範囲において、前記成膜対象物の成膜レートが前記酸素ガスの前記割合に対して正の相関関係を有するときの電圧を、スパッター電圧として前記回転カソードに印加して、前記ターゲットの表面に形成される酸化膜に対するスパッタリングにより、前記酸化膜から、前記ターゲットの2次電子よりも高い放出率で2次電子を放出させて、該2次電子により前記スパッターガスのイオンを生成させ、前記スパッター電圧により、該イオンで前記酸化膜および前記ターゲットに対してスパッタリングを行わせる工程とを備える。
図1は、スパッタリング装置1の構成の一例を概略的に示す図である。スパッタリング装置1は、反応性スパッタリングによって成膜対象物(ここでは、例えば基材91)の成膜対象面に薄膜を形成する成膜装置である。基材91は例えばシリコンウェハである。
図1の例では、保持搬送機構10は、一対の搬送ローラ11と、駆動部(図示省略)とを含む。一対の搬送ローラ11はY方向における搬送経路Lの両側にそれぞれ設けられ、Y方向において互いに対向する。なお、図1では、一対の搬送ローラ11のうち図示手前側(-Y側)に位置するローラが描かれている。搬送ローラ11は、搬送経路Lの延在方向に沿って複数対設けられる。駆動部は、搬送ローラ11を同期させて回転駆動する。駆動部は制御部200によって制御される。
ガス供給部500は処理空間V内にガスを供給する。より具体的には、ガス供給部500は、反応性ガス供給部510と、スパッターガス供給部520とを含む。反応性ガス供給部510は反応性ガスを処理空間V内に供給する。スパッターガス供給部520はスパッターガスを処理空間V内に供給する。ガス供給部500がスパッターガスおよび反応性ガスを供給することで、処理空間V内には、スパッターガスと反応性ガスとの混合雰囲気が形成される。
スパッタリング装置1の各構成要素は制御部200と電気的に接続されており、当該各構成要素は制御部200により制御される。制御部200は、具体的には、例えば、各種演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)、プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)、演算処理の作業領域となるRAM(Random Access Memory)、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶するハードディスク、LAN(Local Area Network)等を介したデータ通信機能を有するデータ通信部等がバスラインなどにより互いに接続された、一般的なFA(Factory Automation)コンピュータにより構成される。また、制御部200は、各種表示を行うディスプレイ、キーボードおよびマウスなどで構成される入力部等と接続されている。スパッタリング装置1においては、制御部200の制御下で、基材91に対して定められた処理が実行される。
プラズマ処理部20は、回転カソード30と、回転駆動部19と、スパッター用電源311(スパッター電圧印加部)とを含む。
次にスパッタリング装置1の動作の一例について概説する。まず、スパッタリング装置1のゲート160を介して基材91が搬入される。制御部200は保持搬送機構10を制御して、この基材91をチムニー130の開口部と対向する位置に搬送させる。制御部200は保持搬送機構10を制御して、基材91をX方向において往復移動させてもよい。
図3は、成膜レートと反応性ガスの割合との関係の一例を示すグラフである。図3では、ターゲット32としてアルミニウムを採用し、スパッターガスおよび反応性ガスとしてそれぞれアルゴンガスおよび酸素ガスを採用したときの実験結果が示されている。この実験においては、基材91の成膜対象面には、酸化アルミニウム膜が形成される。
図4は、成膜レートと反応性ガスの割合との関係の他の一例を示している。図4では、ターゲット32としてシリコンを採用し、スパッターガスおよび反応性ガスとしてそれぞれアルゴンガスおよび酸素ガスを採用したときの実験結果が示されている。この実験においては、基材91の成膜対象面には、酸化シリコン膜が形成される。
反応性ガス供給部510のノズル614から供給される反応性ガスの一部は処理空間Vにおいてプラズマ化するので、反応性ガスの流量が増大すると、分光器180によって測定された反応性ガスの分光強度が増大する。
図1および図2の例では、プラズマ処理部20は誘導結合アンテナ151をさらに含んでいる。なお、プラズマ処理部20は誘導結合アンテナ151を含まなくてもよい。本実施の形態では、誘導結合アンテナ151は本質ではないため、誘導結合アンテナ151については簡単な説明に留める。
次に、スパッター用電源311の制御方法について述べる。スパッター用電源311は電力制御を行っても構わない。例えば図3または図4に例示する関係に基づいて、成膜レートが目標レートとなるようにスパッター電圧および酸素濃度を決定すれば、そのときのスパッター用電源311の出力電流も、シミュレーションまたは実験により予め分かる。よって、そのときの電力(=スパッター電圧×出力電流)を電力目標値として算出できる。スパッター用電源311は出力電力がこの電力目標値と一致するように電力制御を行う。例えば、スパッター用電源311の出力電流を検出する電流センサを設け、電流センサによって検出された出力電流に基づいて、スパッター用電源311の出力電圧(スパッター電圧)を制御することによって、出力電力を制御する。スパッター電圧は例えばパルス状の電圧であり、スパッター用電源311は例えばパルスのデューティを制御することにより、スパッター電圧を制御することができる。
図5は、スパッタリング装置1Aの構成の一部の一例を概略的に示す図である。スパッタリング装置1Aは、反応性ガスの吐出位置という点を除いて、スパッタリング装置1と同様の構成を有している。
以上、スパッタリング装置の実施の形態について説明したが、この実施の形態はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
30 回転カソード
32 ターゲット
10 保持部(保持搬送機構)
91 成膜対象物(基材)
100 チャンバー
180 センサ(分光器)
311 電圧印加部(スパッター用電源)
510 反応性ガス供給部
520 スパッターガス供給部
Claims (8)
- 成膜対象物に成膜処理を行うスパッタリング装置であって、
チャンバーと、
前記チャンバー内において前記成膜対象物を保持する保持部と、
前記チャンバー内において前記成膜対象物と対向する位置に設けられており、アルミニウムによって形成された筒状のターゲットを含む回転カソードと、
前記回転カソードを回転させる回転駆動部と、
前記チャンバー内にスパッターガスを供給するスパッターガス供給部と、
前記チャンバー内に酸素ガスである反応性ガスを供給する反応性ガス供給部と、
定電圧下で、前記スパッターガスの流量に対する前記酸素ガスの流量の割合が12%から25%の範囲において、前記成膜対象物の成膜レートが前記酸素ガスの前記割合に対して正の相関関係を有するときの電圧を、スパッター電圧として前記回転カソードに印加して、前記ターゲットの表面に形成される酸化膜に対するスパッタリングにより、前記酸化膜から、前記ターゲットの2次電子よりも高い放出率で2次電子を放出させて、該2次電子により前記スパッターガスのイオンを生成させ、前記スパッター電圧により、該イオンで前記酸化膜および前記ターゲットに対してスパッタリングを行わせる電圧印加部と
を備える、スパッタリング装置。 - 成膜対象物に成膜処理を行うスパッタリング装置であって、
チャンバーと、
前記チャンバー内において前記成膜対象物を保持する保持部と、
前記チャンバー内において前記成膜対象物と対向する位置に設けられており、シリコンによって形成された筒状のターゲットを含む回転カソードと、
前記回転カソードを回転させる回転駆動部と、
前記チャンバー内にスパッターガスを供給するスパッターガス供給部と、
前記チャンバー内に酸素ガスである反応性ガスを供給する反応性ガス供給部と、
定電圧下で、前記スパッターガスの流量に対する前記酸素ガスの流量の割合が10%から20%の範囲において、前記成膜対象物の成膜レートが前記酸素ガスの前記割合に対して正の相関関係を有するときの電圧を、スパッター電圧として前記回転カソードに印加して、前記ターゲットの表面に形成される酸化膜に対するスパッタリングにより、前記酸化膜から、前記ターゲットの2次電子よりも高い放出率で2次電子を放出させて、該2次電子により前記スパッターガスのイオンを生成させ、前記スパッター電圧により、該イオンで前記酸化膜および前記ターゲットに対してスパッタリングを行わせる電圧印加部と
を備える、スパッタリング装置。 - 請求項1または請求項2に記載のスパッタリング装置であって、
前記電圧印加部は電圧制御により前記スパッター電圧を制御する、スパッタリング装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のスパッタリング装置であって、
前記成膜対象物側に開口し、前記回転カソードを囲む仕切部材をさらに備え、
前記反応性ガス供給部は、前記チャンバー内に前記反応性ガスを吐出するノズルを含み、
前記ノズルは前記仕切部材の内部に設けられている、スパッタリング装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のスパッタリング装置であって、
前記反応性ガス供給部は、前記チャンバー内に前記反応性ガスを吐出するノズルを含み、
前記ノズルは前記成膜対象物よりも前記回転カソードに近い位置に設けられている、スパッタリング装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一つに記載のスパッタリング装置であって、
前記チャンバー内のプラズマ発光分光をモニタするセンサをさらに備え、
前記反応性ガス供給部は、前記センサによってモニタされるプラズマ発光分光に基づいて前記反応性ガスの流量を調整する、スパッタリング装置。 - 成膜対象物に成膜処理を行うスパッタリング方法であって、
チャンバー内にスパッターガスを供給する工程と、
前記チャンバー内に酸素ガスである反応性ガスを供給する工程と、
前記チャンバー内に設けられ、アルミニウムによって形成された筒状のターゲットを含む回転カソードを回転させる工程と、
定電圧下で、前記スパッターガスの流量に対する前記酸素ガスの流量の割合が12%から25%の範囲において、前記成膜対象物の成膜レートが前記酸素ガスの前記割合に対して正の相関関係を有するときの電圧を、スパッター電圧として前記回転カソードに印加して、前記ターゲットの表面に形成される酸化膜に対するスパッタリングにより、前記酸化膜から、前記ターゲットの2次電子よりも高い放出率で2次電子を放出させて、該2次電子により前記スパッターガスのイオンを生成させ、前記スパッター電圧により、該イオンで前記酸化膜および前記ターゲットに対してスパッタリングを行わせる工程と
を備える、スパッタリング方法。 - 成膜対象物に成膜処理を行うスパッタリング方法であって、
チャンバー内にスパッターガスを供給する工程と、
前記チャンバー内に酸素ガスである反応性ガスを供給する工程と、
前記チャンバー内に設けられ、シリコンによって形成された筒状のターゲットを含む回転カソードを回転させる工程と、
定電圧下で、前記スパッターガスの流量に対する前記酸素ガスの流量の割合が10%から20%の範囲において、前記成膜対象物の成膜レートが前記酸素ガスの前記割合に対して正の相関関係を有するときの電圧を、スパッター電圧として前記回転カソードに印加して、前記ターゲットの表面に形成される酸化膜に対するスパッタリングにより、前記酸化膜から、前記ターゲットの2次電子よりも高い放出率で2次電子を放出させて、該2次電子により前記スパッターガスのイオンを生成させ、前記スパッター電圧により、該イオンで前記酸化膜および前記ターゲットに対してスパッタリングを行わせる工程と
を備える、スパッタリング方法。
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