JP2015193412A - 電子レンジ用保存容器 - Google Patents

電子レンジ用保存容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2015193412A
JP2015193412A JP2014073402A JP2014073402A JP2015193412A JP 2015193412 A JP2015193412 A JP 2015193412A JP 2014073402 A JP2014073402 A JP 2014073402A JP 2014073402 A JP2014073402 A JP 2014073402A JP 2015193412 A JP2015193412 A JP 2015193412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
flange portion
inner container
resin
storage container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014073402A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6324168B2 (ja
Inventor
広治 南谷
Koji Minamitani
広治 南谷
正 苗村
Tadashi Naemura
正 苗村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Packaging Corp
Original Assignee
Showa Denko Packaging Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko Packaging Co Ltd filed Critical Showa Denko Packaging Co Ltd
Priority to JP2014073402A priority Critical patent/JP6324168B2/ja
Priority to KR1020150029628A priority patent/KR102302398B1/ko
Priority to TW104106980A priority patent/TWI641542B/zh
Priority to CN201510138359.XA priority patent/CN104943994B/zh
Priority to CN201520175863.2U priority patent/CN204713747U/zh
Publication of JP2015193412A publication Critical patent/JP2015193412A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6324168B2 publication Critical patent/JP6324168B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D81/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D81/34Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging foodstuffs or other articles intended to be cooked or heated within the package
    • B65D81/3446Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging foodstuffs or other articles intended to be cooked or heated within the package specially adapted to be heated by microwaves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/06Layered products comprising a layer of synthetic resin as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/22Boxes or like containers with side walls of substantial depth for enclosing contents
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Package Specialized In Special Use (AREA)
  • Cookers (AREA)

Abstract

【課題】取扱が簡単で利便性が高い電子レンジ用保存容器を提供する。【解決手段】本発明の電子レンジ用保存容器は、金属箔25の両面に樹脂層26,27が積層された積層体によって構成され、かつ上端に開口部を有する内側容器2と、内側容器2の外側に重ね合わされて一体化され、かつ上端に開口部を有する樹脂製の外側容器1とを備える。外側容器1の上端開口部の周縁に、外側に向けて突出する長大フランジ部12が形成される。内側容器2の上端開口部の周縁に、外側に向けて突出し、かつ前記長大フランジ部12の上面に重ね合わされて一体化される短小フランジ部22が形成される。短小フランジ部22の外周端縁が、長大フランジ部12の外周端縁よりも内側に配置されている。【選択図】図1

Description

この発明は、カレーやシチュー、グラタン等の調理済み食品を収容するための電子レンジ用保存容器に関し、さらに詳細には、食品を常温で長期間の保存を可能にするために加熱加圧殺菌が可能で、酸素や水蒸気等のバリア性を有し、電子レンジにより加熱、調理する際にスパークの発生を防止できるようにした電子レンジ用保存容器に関する。
常温流通で保存期間が3か月以上の食品保存用の容器としては、加熱加圧殺菌が可能な缶詰のような金属容器か、あるいはガスバリア性を付与したプラスチック製のトレー容器等が一般的である。
前者の金属容器では電子レンジにより加熱、調理したときに、容器を構成する金属内部に電荷が蓄積されるため、金属部位の先端が尖っているといった容器形状や容器同士が互いに隣接しているといった位置関係等が原因でスパークが発生し、容器破壊や、最悪の場合には、電子レンジの損傷が生じるおそれがある。
また後者のプラスチック製のトレー容器ではバリア性が高い樹脂材によって製作したとしても、金属缶のように水蒸気や酸素をほぼ完全に遮断することは非常に困難であるため、保存期間に限界がある。
このような状況下にあって、所定のガスバリア性を有し、かつ電子レンジによる加熱、調理にも対応した電子レンジ用容器について、下記特許文献1,2に示すような先行例が提案されている。
特許文献1に示す電子レンジ用容器は、紙製の函と、その函内に収容された金属容器とからなり、金属容器の蓋材を取り外してから箱に戻して電子レンジで加熱できるように構成されている。
特許文献2に示す電子レンジ用容器は、金属材とプラスチック材(樹脂材)を組合わせた積層体(複合材料)によって構成されるとともに、底部下面中央に、特有の構成のスパーク防止部材が設けられている。
特開昭63−191779号公報 特開2006−131270号公報
しかしながら、上記特許文献1に示す従来の電子レンジ用容器では、紙製の函から取り出した金属容器の蓋材を開けてから再び紙製の函に戻すという煩雑な作業が必要であり、取扱が面倒であるという課題があった。
また上記特許文献1,2のいずれの電子レンジ用容器においても、電子レンジで加熱する際に、容器同士が互いに隣接しているような場合や、庫内の壁面に近接している場合等、位置関係によっては、スパークが発生するおそれがある。そのため、スパーク発生を防止するために、容器が庫内の内壁に当接しないように配置したり、容器同士が接触しないように配置する等の配慮や工夫が必要であり、この点においても、取扱性に劣るという課題が残されている。
また上記特許文献1,2等の従来の電子レンジ用容器では、電子レンジ内でのスパーク発生を防止することに重点がおかれており、金属缶等の金属容器にように、食品を長期保存するためのガスバリア性の向上を図ることには、十分に配慮されていないというのが現状である。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、高いガスバリア性を備えて内容物の長期保存を可能にし、かつ電子レンジの加熱、調理によってもスパーク発生を防止できる上さらに、取扱が簡単で利便性が高い電子レンジ用保存容器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を備えるものである。
[1]金属箔の両面に樹脂層が積層された積層体によって構成され、かつ上端に開口部を有する内側容器と、前記内側容器の外側に重ね合わされて一体化され、かつ上端に開口部を有する樹脂製の外側容器とを備え、
前記外側容器の上端開口部の周縁に、外側に向けて突出する長大フランジ部が形成されるとともに、
前記内側容器の上端開口部の周縁に、外側に向けて突出し、かつ前記長大フランジ部の上面に重ね合わされて一体化される短小フランジ部が形成され、
前記短小フランジ部の外周端縁が、前記長大フランジ部の外周端縁よりも内側に配置されていることを特徴とする電子レンジ用保存容器。
[2]前記短小フランジ部の外周端縁が、前記長大フランジ部の外周端縁よりも0.15mm以上内側に配置されている前項1に記載の電子レンジ用保存容器。
[3]金属箔の両面に樹脂層が積層された積層体によって構成され、かつ上端に開口部を有する内側容器と、前記内側容器の外側に重ね合わされて一体化され、かつ上端に開口部を有する樹脂製の外側容器とを備え、
前記外側容器の周囲壁の上端部が、外側に拡径されることによってスタッキング用段差部が形成され、
前記内側容器の上端開口部に、外側に向けて突出し、かつ前記スタッキング用段差部の上面に重ね合わされて一体化される短小フランジ部が形成されていることを特徴とする電子レンジ用保存容器。
[4]前記外側容器の上端開口部の周縁に、外側に向けて突出する長大フランジ部が形成されている前項3に記載の電子レンジ用保存容器。
[5]金属箔の両面に樹脂層が積層されたシート状積層体が、深絞り成形または張出成形により加工されて、前記内側容器が形成されている前項1〜4のいずれか1項に記載の電子レンジ用保存容器。
[6]射出成形金型内に設置された前記内側容器の下面側に樹脂材料が射出されて前記内側容器の外側に密着一体化されて、前記外側容器が形成されている前項1〜5のいずれか1項に記載の電子レンジ用保存容器。
[7]前記内側容器の下面側から樹脂製シートが真空成形、圧空成形、および真空圧空成形のいずれかにより前記内側容器の外側に密着一体化されて、前記外側容器が形成されている前項1〜5のいずれか1項に記載の電子レンジ用保存容器。
[8]金属箔の両面に樹脂層が積層された積層体によって構成された蓋材が前記内側容器の上端開口部を閉塞した状態で、前記蓋材の外周部が前記内側容器の短小フランジ部の上面にヒートシールによって溶着されていることを特徴とする前項1〜7のいずれか1項に記載の電子レンジ用保存容器。
[9]前記蓋材と前記短小フランジ部とのヒートシール部の幅が0.5mm以上に設定されている前項8に記載の電子レンジ用保存容器。
[10]ヒートシール部が前記短小フランジ部の外周端面を含む位置に配置され、
前記蓋材を前記内側容器の前記短小フランジ部から剥離した際に、ヒートシールによって溶融した樹脂が、前記短小フランジ部の外周端面を覆う態様に残留されるようになっている前項8または9に記載の電子レンジ用保存容器。
[11]金属箔の両面に樹脂層が積層された積層体によって構成され、かつ中間部に凹陥部を有する蓋材を備え、
前記蓋材の凹陥部が前記外側容器における前記スタッキング用段差部に囲まれる部分に適合された状態で、前記蓋材の凹陥部下面外周部が前記内側容器の短小フランジ部にヒートシールによって溶着されるとともに、前記蓋材の外周縁部が前記外側容器の長大フランジ部にヒートシールによって溶着されている前項4に記載の電子レンジ用保存容器。
発明[1]の電子レンジ用保存容器によれば、内側容器が、金属箔に樹脂層を積層した積層体によって構成されているため、ガスバリア性を向上できて、内容物の長期保存にも対応できるとともに、良好な熱伝導性を備えている。また内側容器に樹脂製の外側容器が一体化されているため、優れた保形性を備えている。さらに金属箔を含む内側容器の短小フランジ部が樹脂製の外側容器の長大フランジ部よりも小さいため、容器の位置関係にかかわらず、内側容器の金属箔は、電子レンジの内壁や他の容器の金属箔等の金属部位から十分な距離を確保でき、スパークの発生を防止することができる。
発明[2]の電子レンジ用保存容器によれば、スパークの発生をより確実に防止することができる。
発明[3][4]の電子レンジ用保存容器によれば、複数の電子レンジ用保存容器を積み重ねる際に、上側の保存容器の底部を下側の保存容器のスタッキング用段差部に嵌め込むことによって、安定した状態で積み重ねることができる。
発明[5]の電子レンジ用保存容器によれば、内側容器を、その短小フランジ部にシワのない高品質に仕上げることができる。
発明[6][7]の電子レンジ用保存容器によれば、内側容器に確実に密着した高品質の外側容器を形成することができる。
発明[8][9]の電子レンジ用保存容器によれば、容器内を確実に密閉できて、食料品等の内容物を長期間にわたって不具合なく保存することができる。
発明[10]の電子レンジ用保存容器によれば、開封後においても、内側容器の金属箔が露出するのを確実に防止でき、スパークの発生をより一層確実に防止することができる。
発明[11]の電子レンジ用保存容器によれば、容器内を確実に密閉できて、食料品等の内容物を長期間にわたって不具合なく保存することができる。
図1はこの発明の第1実施形態である電子レンジ用保存容器を模式化して示す断面図である。 図2は第1実施形態の電子レンジ用保存容器を蓋材を引き剥がした状態を模式化して示す断面図である。 図3は第1実施形態の電子レンジ用保存容器における内側容器を構成している積層体を示す断面図である。 図4は第1実施形態の電子レンジ用保存容器における蓋材を構成している積層体を示す断面図である。 図5は図1の電子レンジ用保存容器におけるヒートシール部周辺を拡大して示す断面図である。 図6は図2の電子レンジ用保存容器におけるヒートシール部周辺を拡大して示す断面図である。 図7はこの発明の第2実施形態である電子レンジ用保存容器を模式化して示す断面図である。 図8は第1実施形態の電子レンジ用保存容器を蓋材を引き剥がした状態を模式化して示す断面図である。 図9は図7の電子レンジ用保存容器におけるヒートシール部周辺を拡大して示す断面図である。 図10は図8の電子レンジ用保存容器におけるヒートシール部周辺を拡大して示す断面図である。
<第1実施形態>
図1はこの発明の第1実施形態である電子レンジ用保存容器を模式化して示す断面図、図2は蓋材を引き剥がした状態を模式化して示す断面図である。
両図に示すように、本第1実施形態の電子レンジ用保存容器は、内容物Fとして収容されたカレーやシチューなどの調理済み食品を長期間保存できる容器であり、かつ必要時に、電子レンジによって不具合なく加熱、調理できる電子レンジ対応型の容器である。
本実施形態の電子レンジ用保存容器は、外側容器1および内側容器2からなる二重容器と、その二重容器の上端開口部を閉塞する蓋材3とを備えている。
外側容器1および内側容器2は共に、上端に開口部をそれぞれ有しており、外側容器1が、内側容器2の外側(下側)に重ね合わされて密着一体化されている。
外側容器1の上端開口部の周縁には、外側に向けて水平方向に突出するフランジ部(長大フランジ部)12が全周にわたって一体に形成されている。
内側容器2の上端開口部の周縁には、外側に向けて水平方向に突出し、かつ外側容器1の長大フランジ部12の上面に密着一体化されるフランジ部(短小フランジ部)22が全周にわたって一体に形成されている。
なお後に詳述するように、短小フランジ部22は、長大フランジ部12に対し外側への突出量が少なくなっている。
蓋材3は、外側容器1および内側容器2の上端開口部の開口面積よりも大きく形成されており、蓋材3によって両容器1,2の上端開口部を閉塞した状態で、蓋材3の周縁部と、長大フランジ部12および短小フランジ部22とがヒートシール部41において全周にわたってヒートシールにより溶着一体化されて、容器1,2の内部が密封(封止)されている。
なお蓋材3の外周縁部の一部は、水平方向(側方)に延設されて、剥がし用摘み代31が形成されており、蓋材3を二重容器1,2から引き剥がす際に、剥がし用摘み代31を指で摘んで引き上げることによって、蓋材3を二重容器1,2から容易に引き剥がすことができるようになっている。
本実施形態において、外側容器1は、樹脂成形品によって構成されており、金属箔等の金属材が含まれていない。
図3に示すように、内側容器2は、金属箔25と、金属箔25の上面に接着剤251を介して積層一体化された樹脂層(樹脂フィルム)26と、金属箔25の下面に接着剤252を介して積層一体化された樹脂層27とを備えた積層体によって構成されている。
図4に示すように、蓋材3は、金属箔35と、金属箔35の上面に接着剤351を介して積層一体化された樹脂層(樹脂フィルム)36と、金属箔35の下面に接着剤352を介して積層一体化された樹脂層37とを備えた積層体によって構成されている。
このように本実施形態の電子レンジ用保存容器は、樹脂製の外側容器1と、金属箔25および樹脂層26,27の積層体の内側容器2とから構成された二重容器となっており、さらに蓋材3も金属箔35および樹脂層36,37の積層体によって構成されているため、レトルト殺菌に耐えうるようになっている。このため、本実施形態の電子レンジ用保存容器では通常、内容物Fが入った状態で密封されて加熱加圧殺菌された後は常温で6ヵ月以上の保存期間を持って流通させることができるようになっている。
このような金属缶並みの保存性を持たせるためには、食品(内容物F)が触れる部分にガスバリア層が必要となるため、二重容器1,2と蓋材3のヒートシール部41は、金属箔25を含む内側容器2の短小フランジ部22に0.5mm以上重なるようにする。なお、0.5mm未満では内側容器2と蓋材3との間に十分な密着面積が確保できず、場合によってはヒートシール部41を介して内容物Fが外側容器1まで浸食するため、金属缶並みのガスバリア性を確保することが困難になってしまう。
また、外側容器1の長大フランジ部12から、金属箔25を含む内側容器2の短小フランジ部22が外側にはみ出さないように、内側容器2の短小フランジ部22の外周端縁は外側容器1の長大フランジ部12の外周端縁よりも0.15mm以上内側に配置する。つまり内側容器2の短小フランジ部22を外側容器1の長大フランジ部12よりも小さく形成する。これにより電子レンジによる加熱、調理時に庫内に配置された複数の保存容器において互いに金属箔25を含む短小フランジ部22,22同士が重なり合ったり、短小フランジ部22が庫内の壁に触れるようなことがなく、スパークの発生を確実に抑えることが出来る。
外側容器1の材料として使用する樹脂は特に限定するものではないが、汎用性や樹脂のコストを考慮するとポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂といった熱可塑性樹脂が好ましい。
外側容器1の製作方法も特に限定されるものではないが、例えば、予めプレス成形された内側容器2に、射出成形や、真空成形、圧空成形、真空圧空成形等を用いて、外側容器1を密着一体化させる方法等を好適に採用することができる。例えば、予めプレス成形された内側容器2を射出成形機の金型内にセットして、内側容器2の外部底面より熱可塑性樹脂を溶融射出して外側容器1を成形しつつ内側容器2に一体化させる方法や、予めプレス成形された内側容器2の下面側(外側)に、樹脂シートを加熱して真空成形、圧空成形、真空圧空成形等によって押し付けて密着一体化させる方法等を採用することができる。
いずれにせよ外側容器1を構成する樹脂層の厚みは0.15mm〜3mmとするの好ましい。すなわち、0.15mm未満では、内側容器2に含まれる金属箔25と、他の金属との間の距離が近くなる可能性が高くなり、スパークが発生するおそれがある。逆に外側容器1の樹脂厚みが3mmを超える場合には、成形の難易度が上がり、コストが高く、容器形状が大きくなるため、好ましくない。
内側容器2は既述したとおり、金属箔25の両面に接着剤251,252を介して樹脂層26,27としての熱溶融性フィルム等を貼り合せたものを使用するが(図3参照)、熱溶融性フィルムの材質は外側容器1の材質と同様のものを使用するのが好ましい。すなわち外側容器1がポリプロピレン製であれば、内側容器2の樹脂層を熱溶融性フィルムの素材を無延伸のポリプロピレンフィルムとし、外側容器1がポリエチレン製であれば、熱溶融性フィルムの素材を無延伸のポリエチレンフィルムとするのが好ましい。
内側容器2の金属箔25はアルミニウム、銅、鉄等の単体もしくは合金からなる箔を用いることができるが、中でも経済性やプレス成形に適した機械強度を有するアルミ合金箔が好ましい。例えば軟質のJISH4000で分類されるA8079、8021、3003、3004のうちのいずれかを使用するのが好ましく、厚みを20μm〜150μmとするのが好ましい。すなわち金属箔25の厚みが20μm未満だとピンホールの発生率が高くなり、内側容器2の成形時のプレス成形で破れも出易く、150μmを超える場合、樹脂製の外側容器1と一体化する際に熱が伝わり難い他、コストも高くなるため、好ましくない。
内側容器2の樹脂層26,27としての熱溶融性フィルムについても熱伝導性やコストを考慮し、20μm〜100μmに設定することが好ましい。また、接着剤251,252に関しては、加熱加圧殺菌に耐えるポリエステルポリウレタン系、もしくはポリエーテルポリウレタン系の2液硬化型接着剤を使用するのが好ましく、塗布量を1〜3g/mとなるようにするのが好ましい。
内側容器2は、深絞り成形や張出成形を用いて作製される。例えば上記図3に示すシート状の積層体に対し、深絞り成形や張出成形によって、凹部付きの積層体(成形シート)を作製し、そのシートの外周縁部(フランジ部)を適宜の大きさにトリミングして、短小フランジ部22を形成することによって、内側容器2を作製するものである。
なお内側容器2を深絞り成形や張出成形等のプレス加工によって作製する場合、プレス加工時にフランジ部が金型によって上下から拘束されるため、フランジ部にシワが発生するのを確実に防止することができる。このように内側容器2の短小フランジ部22にシワが生じないため、フランジ部22に含まれる金属箔25に重なりがなくなり、電子レンジによる加熱、料理時にスパークの発生をより確実に防止することができる。
図4に示すように、蓋材3は、殺菌後に常温流通することを想定して、金属箔35に対して容器の外側(上側)になる面に接着剤351を介して樹脂層36としての耐熱フィルムを貼り合わせるとともに、金属箔35に対して容器の内側(下側)になる面に接着剤352を介して樹脂層37としての熱融着フィルムを貼り合せた構成となっている。金属箔35はアルミニウム、銅、鉄等の単体もしくは合金からなる箔を好適に用いることができるが、経済性やプレス成形に適した機械強度を有するアルミ箔が好ましい。金属箔35としてのアルミ箔は、軟質のJIS H4000もしくはJIS H4160で分類されるA1N30合金や1100等の1000系の純アルミでも、3000系、8000系の合金箔でも構わないが、厚さは20μm〜100μmとする。20μm未満ではピンホール発生率が高くなり、好ましくない。逆に金属箔の厚みが100μmを超える場合、ヒートシールする際に熱が伝わり難くなるため、好ましくない。
また樹脂層36としての耐熱フィルムは汎用性の高いポリエステルフィルムやポリアミドフィルムが好ましく、いずれも9μm〜25μmの厚みとする。さらに樹脂層37として熱溶融性フィルムは加熱加圧殺菌が可能で、開封時にイージーピールが出来るようポリエチレンとポリプロピレン樹脂の混合した易開封性シーラントなど汎用のフィルムを使用するのが好ましい。樹脂層37としての熱溶融性フィルムの厚みは20μm〜100μmとするのが好ましく、汎用性とコストを考慮すると30μm〜50μmにすることが一層好ましい。
図5に示すように、本実施形態においては、蓋材3の二重容器1,2に対するヒートシール部41を、内側容器2の短小フランジ部22の外周端面を含む位置に配置することによって、ヒートシール時に溶融した樹脂層37によって短小フランジ部22の外周端面が被覆されるように調整するのが好ましい。この構成によって、蓋材3を二重容器1,2から引き剥がした際に、図6に示すように蓋材3の樹脂層37がヒートシール時に溶融してできた樹脂411が、短小フランジ部22の外周端面を覆うように残留配置される。このため、内側容器2に含まれる金属箔25が短小フランジ部22の外周端面から露出されるのを防止でき、電子レンジによる加熱、料理時にスパークが発生するのをより一層確実に抑制することができる。
<第2実施形態>
図7および図8はこの発明の第2実施形態である電子レンジ用保存容器を示す断面図である。両図に示すように、この第2実施形態の電子レンジ用保存容器は、外側容器1の周囲壁の上端部に、スタッキング用段差部15が形成されており、複数の電子レンジ用保存容器を安定状態に積み重ねて配置できるようになっている。
すなわちこの第2実施形態の電子レンジ用保存容器においては、外側容器1の周囲壁の上端部に、その上端部の全周が外側に押し開かれるように拡径されることによって、スタッキング用段差部15が形成されている。
さらに内側容器2は、その短小フランジ部22が外側容器1のスタッキング用段差部15の水平部上面に重ね合わされて密着一体化されている。
また図9に示すように、蓋材3は、その外周縁部を除く中間部に、外側容器1の段差部15によって囲まれる部分に適合可能な凹陥部30が形成されている。この蓋材3の凹陥部30が、上記二重容器1,2における外側容器1のスタッキング用段差部15によって囲まれる部分に適合されて、蓋材3の凹段部(蓋材凹部)30の下面外周縁部が内側容器2の短小フランジ部22の上面に設置されるとともに、蓋材3の外周縁部が外側容器1の長大フランジ部12の上面に設置される。
そして蓋材3の凹陥部30の外周縁部と内側容器2の短小フランジ部22とが重なり合う領域(ヒートシール部42)がヒートシールされて溶着されるとともに、蓋材3の外周縁部と外側容器1の長大フランジ部22とが重なり合う領域(ヒートシール部43)がヒートシールされて溶着されている。
なお蓋材3は、深絞り成形や張出成形を用いて作製される。例えば上記第1実施形態の蓋材3と同様なシート状の積層体(図4等参照)に対し、深絞り成形や張出成形によって、外側容器1のスタッキング用段差部15に囲まれる部分に適合可能な凹陥部30を形成する。そしてその凹陥部付きの積層体(成形シート)の外周縁部をトリミングして、所定の大きさに形成して、凹陥部付きの蓋材3を作製するものである。
この第2実施形態の電子レンジ用保存容器において、蓋材3を引き剥がした際には、図8および図10に示すように、ヒートシール時に溶融した樹脂層37が、短小フランジ部22の外周端面を覆うようにヒートシール部42に残留配置される。このため、上記第1実施形態と同様に、内側容器2に含まれる金属箔25が残留樹脂421によって短小フランジ部22の外周端面から露出されるのを確実に防止することができる。
この第2実施形態の電子レンジ用保存容器において、他の構成は、上記第1実施形態の電子レンジ用保存容器と実質的に同様であるため、同一または相当部分に同一符号を付して、重複説明は省略する。
この第2実施形態の電子レンジ用保存容器においても、上記第1実施形態と同様に、同様の作用効果を得ることができる。
なおこの第2実施形態においては、外側容器1のスタッキング用段差部15に内側容器2の短小フランジ部22を重ねているため、外側容器1の長大フランジ部12に金属箔を含む内側容器2が存在しないので、蓋材3を剥がした後、二重容器1,2を電子レンジ庫内に複数重ねてもスパークが発生することはない。ただし、蓋材3は段差を付けて内側容器2の短小フランジ部22までもヒートシールする必要があるため、この段差部分にシール出来るように、既述したように予めプレス成形した蓋材3を使用し、ヒートシール部42,43の箇所においてヒートシールするのが好ましい。また、外側容器1のスタッキング用段差部15と内側容器2の短小フランジ部22のシール幅は上記第1実施形態と同様、0.5mm以上にすることで、金属容器並みのガスバリア性を保持させることが出来る。
次に、この発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
Figure 2015193412
<実施例1>
厚さ100μmのJIS H4000で分類されるA8079の焼鈍済みのアルミ合金箔の両面に塗布量3g/mの二液硬化型のポリエステルポリウレタン系接着剤を介して厚さ30μmのポリプロピレンフィルムを貼り合せ、40℃下で3日間養生し、その両面に潤滑成形用のシリコーン油を極薄く塗布することによって、内側容器2用の積層体を得た。
表1に示すようにその積層体を口径120mmφでフランジ幅2mm、容量200mlの寸法の丸型(円筒型)容器となるように雄型と雌型からなる金型を用い、フランジ部分にシワが入らないように深絞り成形し、内側容器2を作製した。
次に上記内側容器2の内部形状に合せた射出成形機の雄型に上記内側容器2を設置して、雌型を重ね合わせて金型を閉じ、雌型部分(内側容器2の下面側)から、1%タルクを含有したMFRが15g/10分(JIS K7210の温度230℃、荷重2.16kgにて測定)のランダム型のポリプロピレン樹脂を金型内に溶融射出し、平均厚さが1mmのポリプロピレンからなる外側容器1を内側容器2の外側に密着させるように成形して、第1実施形態に対応する電子レンジ用保存容器の二重容器を作製し、実施例1の試作容器とした。なおこの射出成形においては、外側容器1における長大フランジ部12のフランジ幅が5mmに形成されるようにした。
<実施例2>
表1に示すように、実施例1と同様に得られた内側容器2の短小フランジ部22をその幅が0.5mmになるようにトリミングした。次に上記第2実施形態に示すように、スタッキング用段差部15を有する外側容器1を、射出成形によって上記の内側容器2に密着するように成形した。すなわち、射出成形機の雄型に上記内側容器2を設置して、雌型を重ね合わせて金型を閉じ、雌型部分(内側容器2の下面側)から、1%タルクを含有したMFRが15g/10分(JIS K7210の温度230℃、荷重2.16kgにて測定)のランダム型のポリプロピレン樹脂を金型内に溶融射出し、平均厚さが1mmのポリプロピレンからなる外側容器1を内側容器2の外側に密着させるように成形して、第2実施形態に対応する電子レンジ用保存容器の二重容器を作製し、実施例2の試作容器とした。なおこの射出成形においては外側容器1における長大フランジ部12のフランジ幅が5mmで、外側容器1の周囲壁における上端開口部より下側に5mmの位置に全周にわたって水平部の幅が0.5mmのスタッキング用段差部15が形成されるようにした。
<実施例3>
表1に示すように、実施例1と同様に得られた内側容器2の内側形状に合せた真空成形用のプラグ金型に上記内側容器2を設置し、160℃に加熱した厚さ0.3mmのランダム型のポリプロピレンシートをプラグで押し込みながら真空成形して、内側容器2の外側に密着一体化させて外側容器1を形成した。この外側容器1における長大フランジ部12の幅が5mmとなるようにトリミングして、第1実施形態に対応する電子レンジ用保存容器の二重容器を作製し、実施例3の試作容器とした。
<比較例1>
表1に示すように、実施例1と同様に得られた内側容器のみを比較例1の試作容器として用意した。
<比較例2>
表1に示すように、内側容器のフランジ部(短小フランジ部に相当)の幅寸法を5mmとし、そのフランジ部の外周端縁が外側容器のフランジ部(長大フランジ部に相当)の外周端縁に一致させるようにし、それ以外は上記実施例1と同様にして、比較例2の試作容器を作製した。
<電子レンジ適性の評価方法>
Figure 2015193412
表2に示すように、実施例1〜3および比較例1,2の各試作容器に対し、出力600Wの電子レンジ庫内にスパークが発生し易い以下の状態(1)〜(4)にして、10分間マイクロ波をそれぞれ照射した。
(1)電子レンジにおける樹脂製のターンテーブル上に2個の試作容器のフランジ部分が互いに接触し合うように配置した。
(2)樹脂製のターンテーブル上に2個の試作容器の互いのフランジ部を重ねて配置した。
(3)樹脂製のターンテーブル上にホーロー製の皿を乗せ、その上に試作容器を配置した。
(4)樹脂製のターンテーブルの全面に家庭用アルミ箔を敷き、その上に試作容器を配置した。
続いて、試作容器に水道水200mlを充填し、樹脂製のターンテーブルの中央に配置して水道水が沸騰するまでの時間を測定した。その結果を表2に併せて示す。
表2に示す通り、実施例1〜3の試作容器では故意にスパークが発生し易い状態(1)〜(4)にしてマイクロ波を照射してもスパークが発生することはなかったが、比較例1の内側容器(アルミ加工箔)だけの試作容器では、フランジ端部を接触させてもフランジを重ねても直ぐにスパークが発生し、ホーロー皿やアルミ箔の上に置いた状態でも容器底部でスパークが発生した。また、比較例2のようにフランジ端部が露出している状態の試作容器は、フランジを重ねだけではスパークを発生しなかったが、露出しているアルミ同士を接触させると速やかにスパークが発生した。
<容器の保存性能>
容器の保存性能を評価するため、以下の密封用の蓋材A、Bを作製した。
<蓋材A>
厚さ60μmのJIS H4000で分類される1N30の軟質アルミの片面に二液硬化型のポリエステルポリウレタン樹脂からなる加熱加圧殺菌対応の接着剤を3g/mとなるように塗布し、厚さ12μmのポリエステルフィルム(東洋紡株式会社製「E5100」を貼り合せた。さらにアルミ箔の反対面に同様の接着剤を同様の塗布量で塗布し、厚さ50μmのポリプロピレンとポリエチレンから成るイージーピールシーラントフィルム(オカモト株式会社製「アロマーTP6」)を貼り合せ、40℃の恒温槽にて3日間養生し、試作容器のフランジ部よりも一回り大きくトリミングし、加熱加圧殺菌が可能な蓋材Aを作製した。
<蓋材B>
前述の蓋材Aと同様の元材料を、深絞り成形により深さ5mmで凹陥形成し、実施例2の試作容器におけるスタッキング用段差部に適合可能な凹陥部するとともに、その深絞り成形品の外周縁部を、実施例2の試作容器のフランジ部よりも一回り大きくトリミングし、加熱加圧殺菌が可能な落とし蓋状の蓋材(凹陥部付き蓋材)Bを作製した。
<充填物(内容物)>
蓋材A、Bにより密封された試作容器のガスバリア性を評価するために酸素によって変色しやすいアントシアニンやタンニンを多く含む水羊羹を充填物(内容物)として選定し、次の要領にて作製した。
ホーロー鍋に入れた純水400mlに対し、市販の缶詰に入ったこしあん(加糖)500gと寒天パウダー4gを加え、弱火にて10分間煮つめた。
<密封条件>
Figure 2015193412
次に各種容器に充填物を入れて、以下の条件1〜4で密封シールして、実施例11,12および比較例11,12の密封型試作容器を作製した。
<条件1(実施例11)>
表3に示すように、実施例1と同様の開放型試作容器に充填物を200ml加え、蓋材Aをしてフランジ部の全幅(5mm幅)で受けるように加工したシール用バケットに設置し、上部より200℃に加熱したアルミ製のシール金型でフランジ部分に0.3MPaの圧力をかけて2秒間フランジ全体にヒートシールを行い、実施例11の密封型の試作容器とした。
<条件2(比較例11)>
表3に示すように、条件1(実施例11)と同様の要領で、シール用バケットに設置し、外側容器のフランジ部だけがシールされるように加工した(内側容器がシールされないように加工した全周シール幅2mmの)アルミ製の金型で200℃、0.3MPa、2秒間の条件でヒートシールを行い、比較例11の密封型試作容器とした。
<条件3(実施例12)>
表3に示すように、実施例2と同様の開放型試作容器に内容物を170ml加えて、その試作容器の上端に蓋材Bを設置した。このとき、蓋材Bの凹陥部を開放型試作容器におけるスタッキング用段差部に囲まれる部分に適合状態に嵌め込むとともに、蓋材Bの外周縁部を試作容器のフランジ部に載置した。そして凹陥部付き蓋材Bの形状に加工したアルミ製のシール金型を用いて、200℃、0.3MPa、2秒間の条件で、開放型試作容器におけるフランジ部とスタッキング用段差部との部分において、ヒートシールを行い、実施例12の密封型試作容器とした。
<条件4(比較例12)>
表3に示すように、条件3と同様の要領で、実施例2と同様の開放型試作容器に内容物を170ml加えて蓋材Bをして、スタッキング段差部がシールされないように、外側容器の長大フランジ部だけをアルミ製の金型で200℃、0.3MPa、2秒間の条件でヒートシールを行い、比較例12の密封型試作容器とした。
<保存試験方法>
Figure 2015193412
条件1〜4で充填密封した実施例11,12および比較例11,12の各密封型試作容器を40℃の恒温槽に入れ、3か月間経過後に蓋材を開封して充填物の変色を観察した。その結果を表4に示す。
表4に示す通り、40℃の温度環境で3か月の保存期間を経ると蓋材のシールの位置にバリア層となるアルミ箔を有する内側容器のフランジ部がない比較例11,12の密封容器では、充填物中の小豆のアントシアニンやタンニンなどの酸化によると思われる黒変が見られた。一方、シール位置にアルミ箔を有する内側容器のフランジ部がある実施例11,12では、黒変がみられず、アルミ箔によるガスバリア性の効果が確認された。
なお、本試験で使用した条件1,3(実施例11,12)の密封容器は蓋材開封後、フランジ端部にアルミ箔が露出していないので、電子レンジ調理においてスパーク発生のおそれはない。
この発明の電子レンジ用保存容器は、カレーやシチュー、グラタン等の調理済み食品等の内容物を長期間保存しつつ、必要時に電子レンジで内容物を加熱調理できる電子レンジ対応型の保存容器として利用することができる。
1:外側容器
12:長大フランジ部
15:スタッキング用段差部
2:内側容器
22:短小フランジ部
25:金属箔
26:樹脂層
27:樹脂層
3:蓋材
30:凹陥部(蓋材凹部)
35:金属箔
36:樹脂層
37:樹脂層
41:ヒートシール部
411:残留樹脂
42:ヒートシール部
421:残留樹脂

Claims (11)

  1. 金属箔の両面に樹脂層が積層された積層体によって構成され、かつ上端に開口部を有する内側容器と、前記内側容器の外側に重ね合わされて一体化され、かつ上端に開口部を有する樹脂製の外側容器とを備え、
    前記外側容器の上端開口部の周縁に、外側に向けて突出する長大フランジ部が形成されるとともに、
    前記内側容器の上端開口部の周縁に、外側に向けて突出し、かつ前記長大フランジ部の上面に重ね合わされて一体化される短小フランジ部が形成され、
    前記短小フランジ部の外周端縁が、前記長大フランジ部の外周端縁よりも内側に配置されていることを特徴とする電子レンジ用保存容器。
  2. 前記短小フランジ部の外周端縁が、前記長大フランジ部の外周端縁よりも0.15mm以上内側に配置されている請求項1に記載の電子レンジ用保存容器。
  3. 金属箔の両面に樹脂層が積層された積層体によって構成され、かつ上端に開口部を有する内側容器と、前記内側容器の外側に重ね合わされて一体化され、かつ上端に開口部を有する樹脂製の外側容器とを備え、
    前記外側容器の周囲壁の上端部が、外側に拡径されることによってスタッキング用段差部が形成され、
    前記内側容器の上端開口部に、外側に向けて突出し、かつ前記スタッキング用段差部の上面に重ね合わされて一体化される短小フランジ部が形成されていることを特徴とする電子レンジ用保存容器。
  4. 前記外側容器の上端開口部の周縁に、外側に向けて突出する長大フランジ部が形成されている請求項3に記載の電子レンジ用保存容器。
  5. 金属箔の両面に樹脂層が積層されたシート状積層体が、深絞り成形または張出成形により加工されて、前記内側容器が形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子レンジ用保存容器。
  6. 射出成形金型内に設置された前記内側容器の下面側に樹脂材料が射出されて前記内側容器の外側に密着一体化されて、前記外側容器が形成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子レンジ用保存容器。
  7. 前記内側容器の下面側から樹脂製シートが真空成形、圧空成形、および真空圧空成形のいずれかにより前記内側容器の外側に密着一体化されて、前記外側容器が形成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子レンジ用保存容器。
  8. 金属箔の両面に樹脂層が積層された積層体によって構成された蓋材が前記内側容器の上端開口部を閉塞した状態で、前記蓋材の外周部が前記内側容器の短小フランジ部の上面にヒートシールによって溶着されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子レンジ用保存容器。
  9. 前記蓋材と前記短小フランジ部とのヒートシール部の幅が0.5mm以上に設定されている請求項8に記載の電子レンジ用保存容器。
  10. ヒートシール部が前記短小フランジ部の外周端面を含む位置に配置され、
    前記蓋材を前記内側容器の前記短小フランジ部から剥離した際に、ヒートシールによって溶融した樹脂が、前記短小フランジ部の外周端面を覆う態様に残留されるようになっている請求項8または9に記載の電子レンジ用保存容器。
  11. 金属箔の両面に樹脂層が積層された積層体によって構成され、かつ中間部に凹陥部を有する蓋材を備え、
    前記蓋材の凹陥部が前記外側容器における前記スタッキング用段差部に囲まれる部分に適合された状態で、前記蓋材の凹陥部下面外周部が前記内側容器の短小フランジ部にヒートシールによって溶着されるとともに、前記蓋材の外周縁部が前記外側容器の長大フランジ部にヒートシールによって溶着されている請求項4に記載の電子レンジ用保存容器。
JP2014073402A 2014-03-31 2014-03-31 電子レンジ用保存容器 Active JP6324168B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014073402A JP6324168B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 電子レンジ用保存容器
KR1020150029628A KR102302398B1 (ko) 2014-03-31 2015-03-03 전자 레인지용 보존 용기
TW104106980A TWI641542B (zh) 2014-03-31 2015-03-05 Microwave storage container
CN201510138359.XA CN104943994B (zh) 2014-03-31 2015-03-26 微波炉用的保存容器
CN201520175863.2U CN204713747U (zh) 2014-03-31 2015-03-26 微波炉用的保存容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014073402A JP6324168B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 電子レンジ用保存容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015193412A true JP2015193412A (ja) 2015-11-05
JP6324168B2 JP6324168B2 (ja) 2018-05-16

Family

ID=54159161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014073402A Active JP6324168B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 電子レンジ用保存容器

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6324168B2 (ja)
KR (1) KR102302398B1 (ja)
CN (2) CN104943994B (ja)
TW (1) TWI641542B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017088233A (ja) * 2015-11-17 2017-05-25 昭和電工パッケージング株式会社 電子レンジ加熱用容器
CN110089949A (zh) * 2018-01-31 2019-08-06 宁波方太厨具有限公司 一种烤箱内胆及其制造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6324168B2 (ja) * 2014-03-31 2018-05-16 昭和電工パッケージング株式会社 電子レンジ用保存容器
CN108124333A (zh) * 2018-01-30 2018-06-05 浏阳市中洲机械科技有限公司 一种微波加热装置
CN114011960A (zh) * 2021-09-27 2022-02-08 深圳市信维通信股份有限公司 一种l形外形薄料金属壳体深拉伸冲压成形工艺

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5393379U (ja) * 1976-12-28 1978-07-29
JPH03254932A (ja) * 1990-03-05 1991-11-13 Yooken Syst:Kk 複合容器
JPH03275475A (ja) * 1990-03-16 1991-12-06 Yooken Syst:Kk 複合容器及びその使用方法
JPH11115966A (ja) * 1997-10-14 1999-04-27 Shuichi Komatsu 液状食品用密封式成形容器
JPH11124119A (ja) * 1997-10-17 1999-05-11 Toppan Printing Co Ltd トレー状容器
JP2000142746A (ja) * 1998-11-04 2000-05-23 Lining Container Kk 容器の内蓋およびこの内蓋の製造方法
US20070084859A1 (en) * 2005-09-30 2007-04-19 Min-Ching Chen Utensil for conventional heating and microwave heating

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0784226B2 (ja) 1986-09-19 1995-09-13 アヲハタ株式会社 電子レンジ用容器
JPH01164117U (ja) * 1988-05-06 1989-11-16
JPH0329780A (ja) * 1989-06-27 1991-02-07 Showa Denko Kk マイクロ波加熱可能な複合容器とその加熱方法
US5266763A (en) * 1991-04-16 1993-11-30 Mobil Oil Corporation Recyclable microwavable container with a removable outer shell
JP2000085853A (ja) * 1998-06-03 2000-03-28 Jienna Internatl:Kk 即席食品容器
JP4561979B2 (ja) 2004-11-08 2010-10-13 東洋製罐株式会社 電子レンジ用容器
JP2009196699A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Bespack Kk 易開封性多層包装体および、易開封性多層包装体の製造方法
CN202480482U (zh) * 2012-03-15 2012-10-10 昭和电工包装株式会社 食品包装容器用层叠片及使用了该片的食品包装容器
CN202499328U (zh) * 2012-03-15 2012-10-24 昭和电工包装株式会社 食品包装用容器
CN203268649U (zh) * 2013-05-24 2013-11-06 昭和电工包装株式会社 能够目视内容物的包装容器用盖部件及包装容器
JP6324168B2 (ja) * 2014-03-31 2018-05-16 昭和電工パッケージング株式会社 電子レンジ用保存容器

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5393379U (ja) * 1976-12-28 1978-07-29
JPH03254932A (ja) * 1990-03-05 1991-11-13 Yooken Syst:Kk 複合容器
JPH03275475A (ja) * 1990-03-16 1991-12-06 Yooken Syst:Kk 複合容器及びその使用方法
JPH11115966A (ja) * 1997-10-14 1999-04-27 Shuichi Komatsu 液状食品用密封式成形容器
JPH11124119A (ja) * 1997-10-17 1999-05-11 Toppan Printing Co Ltd トレー状容器
JP2000142746A (ja) * 1998-11-04 2000-05-23 Lining Container Kk 容器の内蓋およびこの内蓋の製造方法
US20070084859A1 (en) * 2005-09-30 2007-04-19 Min-Ching Chen Utensil for conventional heating and microwave heating

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017088233A (ja) * 2015-11-17 2017-05-25 昭和電工パッケージング株式会社 電子レンジ加熱用容器
CN110089949A (zh) * 2018-01-31 2019-08-06 宁波方太厨具有限公司 一种烤箱内胆及其制造方法
CN110089949B (zh) * 2018-01-31 2024-02-20 宁波方太厨具有限公司 一种烤箱内胆及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR102302398B1 (ko) 2021-09-14
CN104943994B (zh) 2019-03-29
JP6324168B2 (ja) 2018-05-16
CN204713747U (zh) 2015-10-21
KR20150113823A (ko) 2015-10-08
TW201536645A (zh) 2015-10-01
CN104943994A (zh) 2015-09-30
TWI641542B (zh) 2018-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6324168B2 (ja) 電子レンジ用保存容器
JP6406553B2 (ja) 耐熱性、開封性及び気密性に優れた容器密封体
US11008146B2 (en) Easy-peel laminated food can
JPWO2008053927A1 (ja) 包装体及び容器
JP5776325B2 (ja) カップ型紙容器およびその製造方法
JP4968442B2 (ja) 電子レンジ加熱用密封容器
JP4366772B2 (ja) 電子レンジ用包装体
JP6463058B2 (ja) 再封可能な密封容器
JP5772218B2 (ja) カップ型紙容器
JP6056311B2 (ja) カップ型紙容器およびその製造方法
JP5682907B2 (ja) 電子レンジ加熱調理用容器
JP6706486B2 (ja) 電子レンジ加熱用容器
JP2015160631A (ja) 電子レンジ加熱用包装容器
JP6407637B2 (ja) 食品用容器
JP6623045B2 (ja) 電子レンジ加熱用容器
JP2023060619A (ja) 電子レンジ調理用容器
JP2004315032A (ja) カップ型断熱容器
JP2005162278A (ja) 包装容器の製造方法及び包装容器
JP2013237480A (ja) カップ型紙容器
JP2007045488A (ja) 食品包装容器
US20190161263A1 (en) Lid ring
JP2021041982A (ja) 包装食品とその調理方法
JP2005289423A (ja) 容器
JPS63110175A (ja) 包装用容器の蓋
JP2020147310A (ja) 容器とそれを用いた包装食品及び製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171031

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6324168

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250