JP2015186928A - 自動車のfrp製キャビン - Google Patents

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正太郎 鮎澤
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    • B62D29/04Superstructures, understructures, or sub-units thereof, characterised by the material thereof predominantly of synthetic material
    • B62D29/046Combined superstructure and frame, i.e. monocoque constructions

Abstract

【課題】 CFRP製のキャビンのフロントピラーに対するステアリングハンガーの支持剛性を高めるとともに、フロントピラー自体の強度を高めて耐衝突性能を向上させる。【解決手段】 フロントピラーロア前部33の後壁33aに車幅方向に延びるステアリングハンガー111の端部を支持するステアリングハンガー支持部材112を固定し、フロントピラーアッパー35を一体に有するフロントピラーロア後部34をフロントピラーロア前部33およびステアリングハンガー支持部材112に結合したので、相互に結合されたフロントピラーロア前部33、フロントピラーロア後部34およびステアリングハンガー支持部材112が補強し合うことでフロントピラーの強度が高められて耐衝突性能が向上するだけでなく、フロントピラーに対するステアリングハンガー支持部材112の支持剛性を高めることでステアリングハンガー111の支持剛性を高めることができる。【選択図】 図5

Description

本発明は、FRP製のキャビンが、少なくともサイドシルと、前記サイドシルの前端から起立するフロントピラーロア前部とを備える自動車用のFRP製キャビンに関する。
自動車の鋼板製のモノコックボディのフロントピラーにステアリングビーム(ステアリングハンガー)の端部を固定する際に、その固定部をリーンフォースビームステアリングおよびパッチを用いて補強するものが、下記特許文献1により公知である。
また自動車の鋼板製のモノコックボディのフロントピラーのアウタパネルおよびインナパネル間にカラーを配置し、カラーに挿通したボルトでインナパネルの車幅方向内面にブラケットを固定し、このブラケットにステアリングハンガーの車幅方向外端を支持したものが、下記特許文献2により公知である。
特許第4616015号公報 特許第4455529号公報
ところで、CFRP(カーボン繊維強化樹脂)で構成した自動車のキャビンのフロントピラーロアにステアリングハンガーの端部を支持する場合、ステアリングハンガーの支持剛性を高めるためにフロントピラーロアの内部にステアリングハンガー支持部材を固定し、このステアリングハンガー支持部材にステアリングハンガーの端部を固定することが考えられる。この場合、ステアリングハンガー支持部材を利用してフロントピラーの強度を高めることができれば、前面衝突の衝突荷重が入力したときにフロントピラーロアの圧壊を抑制して耐衝突性能を向上させることができる。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、CFRP製のキャビンのフロントピラーに対するステアリングハンガーの支持剛性を高めるとともに、フロントピラー自体の強度を高めて耐衝突性能を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、FRP製のキャビンが、少なくともサイドシルと、前記サイドシルの前端から起立するフロントピラーロア前部とを備える自動車用のFRP製キャビンであって、前記フロントピラーロア前部の後壁に車幅方向に延びるステアリングハンガーの端部を支持するステアリングハンガー支持部材を固定し、フロントピラーアッパーを一体に有するフロントピラーロア後部を前記フロントピラーロア前部および前記ステアリングハンガー支持部材に結合したことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記フロントピラーロア前部の後壁の内面にナットを有する補強板を配置し、前記ステアリングハンガー支持部材を後から前に貫通するボルトを前記ナットに螺合することで、ステアリングハンガー支持部材を前記フロントピラーロア前部の後壁に締結したことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記フロントピラーロア後部は側壁および後壁を有するL字状断面の金属パネルからなり、前記フロントピラーロア後部の側壁を前記フロントピラーロア前部の側壁に接続し、前記フロントピラーロア後部の側壁および後壁の下端を前記サイドシルの側壁および上壁に接続したことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、ドアヒンジを前記フロントピラーロア後部を挟んで前記ステアリングハンガー支持部材に締結したことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記フロントピラーロア後部の後壁の車幅方向内端から後方にフランジを延出し、前記ステアリングハンガー支持部材を前記フランジに締結したことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記ステアリングハンガー支持部材は、金属板を四角筒状に折り曲げて両端のフランジを接合することで、前壁、車幅方向外壁、後壁および車幅方向内壁を有する矩形状断面に形成され、前記前壁から車幅方向内側に突出する前記フランジと前記前壁とを前記フロントピラーロア前部の後壁に締結し、前記車幅方向外壁および前記車幅方向内壁をカラーで接続したことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
尚、実施の形態の後部フランジ34dは本発明のフランジに対応し、実施の形態の小径カラー113および大径カラー114は本発明のカラーに対応し、実施の形態のウエルドナット116は本発明のナットに対応する。
請求項1の構成によれば、自動車のFRP製のキャビンは、少なくともサイドシルと、サイドシルの前端から起立するフロントピラーロア前部とを備える。フロントピラーロア前部の後壁に車幅方向に延びるステアリングハンガーの端部を支持するステアリングハンガー支持部材を固定し、フロントピラーアッパーを一体に有するフロントピラーロア後部をフロントピラーロア前部およびステアリングハンガー支持部材に結合したので、相互に結合されたフロントピラーロア前部、フロントピラーロア後部およびステアリングハンガー支持部材が補強し合うことでフロントピラーの強度が高められて耐衝突性能が向上するだけでなく、フロントピラーに対するステアリングハンガー支持部材の支持剛性を高めることでステアリングハンガーの支持剛性を高めることができる。
また請求項2の構成によれば、フロントピラーロア前部の後壁の内面にナットを有する補強板を配置し、ステアリングハンガー支持部材を後から前に貫通するボルトをナットに螺合することで、ステアリングハンガー支持部材をフロントピラーロア前部の後壁に締結したので、ステアリングハンガー支持部材をフロントピラーロア前部の後壁に強固に固定することができる。
また請求項3の構成によれば、フロントピラーロア後部は側壁および後壁を有するL字状断面の金属パネルからなるので、フロントピラーロア後部自体の剛性が高められるだけでなく、フロントピラーロア後部の側壁をフロントピラーロア前部の側壁に接続し、フロントピラーロア後部の側壁および後壁の下端をサイドシルの側壁および上壁に接続したので、フロントピラーロア後部をフロントピラーロア前部およびサイドシルの両方に接続してフロントピラーの強度を高めることができる。
また請求項4の構成によれば、ドアヒンジをフロントピラーロア後部を挟んでステアリングハンガー支持部材に締結したので、ステアリングハンガー支持部材を介してフロントピラーロア前部およびフロントピラーロア後部を一体化して強度を高めることができるだけでなく、ドアヒンジをステアリングハンガー支持部材に締結して強固に支持することができる。
また請求項5の構成によれば、フロントピラーロア後部の後壁の車幅方向内端から後方にフランジを延出し、ステアリングハンガー支持部材をフランジに締結したので、ステアリングハンガー支持部材およびフロントピラーロア後部を一体化することで、フロントピラーロア前部およびフロントピラーロア後部の結合強度を高めることができる。
また請求項6の構成によれば、ステアリングハンガー支持部材は、金属板を四角筒状に折り曲げて両端のフランジを接合することで、前壁、車幅方向外壁、後壁および車幅方向内壁を有する矩形状断面に形成されるので、簡単な構造でステアリングハンガー支持部材をボックス状に構成して剛性を高めることができる。また前壁から車幅方向内側に突出するフランジと前壁とをフロントピラーロア前部の後壁に締結するので、フロントピラーロア前部にステアリングハンガー支持部材を強固に固定することができ、しかもステアリングハンガー支持部材の車幅方向外壁および車幅方向内壁をカラーで接続したので、ステアリングハンガー支持部材の剛性を更に高めることができる。
自動車のCFRP製のキャビンの斜視図。 図1の2部拡大図。 図2の3方向矢視図。 図3の4方向矢視図。 図3の5−5線断面図。
以下、図1〜図5に基づいて本発明の実施の形態を説明する。尚、本明細書における前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向は、運転席に着座した運転者を基準としている。
図1に示すように、自動車の車体フレームはカーボン繊維強化樹脂(CFRP)でバスタブ状に形成したキャビン11と、キャビン11の前端に接続されたアルミニウム合金の鋳造部品である左右一対のサスペンション支持モジュール12,12と、サスペンション支持モジュール12,12の前端から前方に延びるアルミニウム合金の押出し材よりなる左右一対のフロントサイドフレーム前部13,13と、フロントサイドフレーム前部13,13の前端に支持されたCFRP製のフロントエンドモジュール14と、フロントエンドモジュール14の左右両端から後上方に延びるCFRP製の左右一対のロアメンバ15,15と、ロアメンバ15,15の後端から後上方に延びてキャビン11の前端に接続されたCFRP製の左右一対のアッパーメンバ16,16と、キャビン11の後部上面に立設されたCFRP製のロールバー17と、ロールバー17を後方から支えて補強するCFRP製の左右一対のステー18,18とを備える。
キャビン11はインナースキン19およびアウタースキン20を上下に接合した中空構造であり、前端のダッシュパネル21と、ダッシュパネル21の車幅方向両端から後方に延びる左右一対のサイドシル22,22と、サイドシル22,22の後端から後上方に延びる左右一対のリヤサイドフレーム23,23と、リヤサイドフレーム23,23の後端間を車幅方向に接続するリヤエンドクロスメンバ24と、ダッシュパネル21および左右のサイドシル22,22を接続するフロントフロアパネル25と、フロントフロアパネル25の後端から立ち上がるキックアップ部26と、キックアップ部26の上端から後方に延びてリヤサイドフレーム23,23およびリヤエンドクロスメンバ24に接続するリヤフロアパネル27とを備える。
キャビン11を構成するインナースキン19およびアウタースキン20は、ダッシュパネル21、左右のサイドシル22,22、左右のリヤサイドフレーム23,23およびリヤエンドクロスメンバ24の外周を取り囲むように延びる接合フランジ19a,20aを備えており、両接合フランジ19a,20aは接着、溶着、リベット等で接合される。
フロントエンドモジュール14は、車幅方向に延びるバンパービーム28と、バンパービーム28の車幅方向両端部から後方に延びてフロントサイドフレーム前部13,13の前端に接続される左右一対のバンパービームエクステンション29,29と、バンパービームエクステンション29,29間に支持された枠状のフロントバルクヘッド30とを備える。各々のサスペンション支持モジュール12は、フロントサイドフレーム前部13の後端とダッシュパネル21の前面とに接続されたフロントサイドフレーム後部31と、フロントサイドフレーム後部31から車幅方向外側かつ上方に延びてダッシュパネル21の前面に接続されたダンパーハウジング32とを一体に備える。ダッシュパネル21の左右両端部は、サイドシル22,22の前端から上方に立ち上がる左右一対のフロントピラーロア前部33,33を構成する。フロントピラーロア前部33,33の後面に左右一対の金属製のフロントピラーロア後部34,34および左右一対の金属製のフロントピラーアッパー35,35が接続され、左右のフロントピラーアッパー35,35の上端間が車幅方向に延びる金属製のフロントルーフアーチ36で接続される。
ダッシュパネル21はフロントフロアパネル25の前端から斜め上方に延びる傾斜壁37と、傾斜壁37の前端から上方に延びる鉛直壁38とを備える。ダッシュパネル21の傾斜壁37およびフロントフロアパネル25の上下面を構成するインナースキン19およびアウタースキン20の車幅方向中央部から、前後方向に延びるフロアトンネル39が上方に隆起する。またフロントフロアパネル25の上面を構成するインナースキン19から、フロアトンネル39に交差して車幅方向に延びるフロントクロスメンバ40およびリヤクロスメンバ41が上方に隆起する。一方、リヤフロアパネル27は、インナースキン19およびアウタースキン20が共に平坦に形成される。
次に、図2〜図5に基づいて、左右のフロントピラーロア前部33,33間にステアリングハンガー111の車幅方向両端部を支持する構造を説明する。
ステアリングハンガー111はダッシュパネル21の鉛直壁38の後面に沿って車幅方向に配置される円形断面のパイプ材で構成され(図2参照)、そこに図示せぬステアリングシャフト等が支持される。ステアリングハンガー111の車幅方向両端部は、左右のフロントピラーロア前部33,33に固定した左右のステアリングハンガー支持部材112,112に支持される。
ステアリングハンガー支持部材112は、金属板を折り曲げることで前壁112a、車幅方向外壁112b、後壁112cおよび車幅方向内壁112dを備える矩形断面のボックス状に形成され(図4参照)、前壁112aおよび車幅方向内壁112dに連なるフランジ112e,112fが相互に重ね合わされる。ステアリングハンガー支持部材112の車幅方向外壁112bおよび車幅方向内壁112dが、3本の小径カラー113…と、1本の大径カラー114とで車幅方向に接続されて補強される。そしてステアリングハンガー支持部材112の車幅方向内壁112dにステアリングハンガー111の端部が固定される。
フロントピラーロア前部33の後半部を構成するインナースキン19は、サイドシル22の上壁22aから前上方に立ち上がる後壁33aと、後壁33aの左右両側縁から前方に延びる側壁33b,33cとを備えており、後壁33aの前面には平坦な金属板よりなる補強板115が配置される(図4参照)。補強板115の前面には5個のウエルドナット116…が設けられており、ステアリングハンガー支持部材112の前壁112a、フロントピラーロア前部33の後壁33aおよび補強板115を貫通する2本のボルト117,117を2個のウエルドナット116,116に螺合し、ステアリングハンガー支持部材112のフランジ112e,112f、フロントピラーロア前部33の後壁33aおよび補強板115を貫通する3本のボルト117…を3個のウエルドナット116…に螺合することで、ステアリングハンガー支持部材112がフロントピラーロア前部33に締結される。
全体としてL字状の断面を有する金属パネルよりなるフロントピラーロア後部34は、前後方向に延びる側壁34aと、側壁34aの後端から車幅方向内側に延びる後壁34bと、側壁34aの前端から前方に延びる前部フランジ34cと、後壁34bの車幅方向内端から後方に延びる後部フランジ34dと、側壁34aおよび後壁34bの下端を折り曲げた下部フランジ34eとを備える(図2および図5参照)。フロントピラーロア後部34の前部フランジ34cはフロントピラーロア前部33の側壁33bに接着され、フロントピラーロア後部34の下部フランジ34eは、サイドシル22の上壁22aおよび側壁22bに接着される。
またステアリングハンガー支持部材112の後壁112cには後方に延びる取付ブラケット118が溶接されており(図3〜図5参照)、取付ブラケット118にフロントピラーロア後部34の後部フランジ34dの後端がボルト119およびナット120で締結される。このようにフロントピラーロア後部34を取付けると、フロントピラーロア後部34によってフロントピラーロア前部33、ステアリングハンガー支持部材112およびサイドシル22,22が強固に一体化される。
フロントピラーロア後部34の側壁34aの車幅方向外面に、フロントドアを枢支するための上下一対のドアヒンジ121,121が固定される(図2、図3および図5参照)。即ち、上側のドアヒンジ121は、フロントピラーロア後部34の側壁34aを貫通する2本のボルト122,122をステアリングハンガー支持部材112の車幅方向外壁112bの裏面に設けた2個のウエルドナット123,123に螺合することで固定され、また下側のドアヒンジ121は、フロントピラーロア後部34の側壁34aおよび後壁34bを貫通する3本のボルト122…をステアリングハンガー支持部材112の車幅方向外壁112bおよび後壁112cの裏面に設けた3個のウエルドナット123…に螺合することで固定される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
ダッシュパネル21とサイドシル22とを接続するようにCFRP製のフロントピラーロア前部33が一体に形成されており、このフロントピラーロア前部33の側壁33bにフロントピラーロア後部34の前部フランジ34が接着され、更にフロントピラーロア後部34の下部フランジ34eがサイドシル22の上壁22aおよび側壁22bに接着される(図2参照)。これにより、フロントピラーロア前部33およびフロントピラーロア後部34が一体化されてフロントピラーロアが構成され、かつフロントピラーロア前部33がフロントピラーロア後部34を介してサイドシル22に更に強固に接続され、フロントピラーロアの強度が高められる。特に、フロントピラーロア後部34は側壁34aおよび後壁34bを有するL字状断面の金属パネルからなるので、フロントピラーロア後部34自体の剛性も高いものとなり、フロントピラーロア前部33およびフロントピラーロア後部34を一体化したフロントピラーロアの剛性が効果的に高められる。
またフロントピラーロア前部33の後壁33aの内面にウエルドナット116…を有する補強板115を配置し、ステアリングハンガー支持部材112を後から前に貫通するボルト117…を補強板115を貫通させてウエルドナット116…に螺合したので(図4参照)、ステアリングハンガー支持部材112をフロントピラーロア前部33の後壁33aに強固に固定することができる。そして左右のステアリングハンガー支持部材112,112に車幅方向に延びるステアリングハンガー111の両端部を支持したので、ステアリングハンガー111を強固に支持することができる。
またステアリングハンガー支持部材112は、金属板を四角筒状に折り曲げて両端のフランジ112e,112fを接合することで、前壁112a、車幅方向外壁112b、後壁112cおよび車幅方向内壁112dを有する矩形状断面に形成されるので(図4参照)、簡単な構造でステアリングハンガー支持部材112をボックス状に構成して剛性を高めることができる。また前壁112aから車幅方向内側に突出するフランジ112e,112fと前壁112aとをフロントピラーロア前部33の後壁33aに締結するので、フロントピラーロア前部33にステアリングハンガー支持部材112を強固に固定することができ、しかもステアリングハンガー支持部材112の車幅方向外壁112bおよび車幅方向内壁112dを小径カラー113…および大径カラー114で接続したので、ステアリングハンガー支持部材112の剛性を更に高めることができる。
またステアリングハンガー支持部材112の後壁112cから後方に突出する取付ブラケット118を、フロントピラーロア後部34の後部フランジ34dにボルト119およびナット120で締結し、かつドアヒンジ121,121を締結するボルト122…を、フロントピラーロア後部34およびステアリングハンガー支持部材112を貫通させてウエルドナット123…に螺合したので、ステアリングハンガー支持部材112およびフロントピラーロア後部34を強固に一体化してフロントピラーロアに対するステアリングハンガー支持部材112の支持剛性を更に高めることができるだけでなく、ドアヒンジ121,121はフロントピラーロア後部34だけでなくステアリングハンガー支持部材112にも共締めされるので、ドアヒンジ121,121の支持剛性も向上する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではキャビン11等をCFRPで構成しているが、カーボン繊維以外の繊維を用いたFRP(繊維強化樹脂)で構成しても良い。
11 キャビン
22 サイドシル
22a 上壁
22b 側壁
33 フロントピラーロア前部
33a 後壁
33b 側壁
34 フロントピラーロア後部
34a 側壁
34b 後壁
34d 後部フランジ(フランジ)
35 フロントピラーアッパー
111 ステアリングハンガー
112 ステアリングハンガー支持部材
112a 前壁
112b 車幅方向外壁
112c 後壁
112d 車幅方向内壁
112e フランジ
112f フランジ
113 小径カラー(カラー)
114 大径カラー(カラー)
115 補強板
116 ウエルドナット(ナット)
117 ボルト
121 ドアヒンジ

Claims (6)

  1. FRP製のキャビン(11)が、少なくともサイドシル(22)と、前記サイドシル(22)の前端から起立するフロントピラーロア前部(33)とを備える自動車用のFRP製キャビンであって、
    前記フロントピラーロア前部(33)の後壁(33a)に車幅方向に延びるステアリングハンガー(111)の端部を支持するステアリングハンガー支持部材(112)を固定し、フロントピラーアッパー(35)を一体に有するフロントピラーロア後部(34)を前記フロントピラーロア前部(33)および前記ステアリングハンガー支持部材(112)に結合したことを特徴とする自動車のFRP製キャビン。
  2. 前記フロントピラーロア前部(33)の後壁(33a)の内面にナット(116)を有する補強板(115)を配置し、前記ステアリングハンガー支持部材(112)を後から前に貫通するボルト(117)を前記ナット(116)に螺合することで、ステアリングハンガー支持部材(112)を前記フロントピラーロア前部(33)の後壁(33a)に締結したことを特徴とする、請求項1に記載の自動車のFRP製キャビン。
  3. 前記フロントピラーロア後部(34)は側壁(34a)および後壁(34b)を有するL字状断面の金属パネルからなり、前記フロントピラーロア後部(34)の側壁(34a)を前記フロントピラーロア前部(33)の側壁(33b)に接続し、前記フロントピラーロア後部(34)の側壁(34a)および後壁(33b)の下端を前記サイドシル(22)の側壁(22b)および上壁(22a)に接続したことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動車のFRP製キャビン。
  4. ドアヒンジ(121)を前記フロントピラーロア後部(34)を挟んで前記ステアリングハンガー支持部材(112)に締結したことを特徴とする、請求項3に記載の自動車のFRP製キャビン。
  5. 前記フロントピラーロア後部(34)の後壁(34b)の車幅方向内端から後方にフランジ(34d)を延出し、前記ステアリングハンガー支持部材(112)を前記フランジ(34d)に締結したことを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の自動車のFRP製キャビン。
  6. 前記ステアリングハンガー支持部材(112)は、金属板を四角筒状に折り曲げて両端のフランジ(112e,112f)を接合することで、前壁(112a)、車幅方向外壁(112b)、後壁(112c)および車幅方向内壁(112d)を有する矩形状断面に形成され、前記前壁(112a)から車幅方向内側に突出する前記フランジ(112e,112f)と前記前壁(112a)とを前記フロントピラーロア前部(33)の後壁(33a)に締結し、前記車幅方向外壁(112b)および前記車幅方向内壁(112d)をカラー(113,114)で接続したことを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の自動車のFRP製キャビン。
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