JP4442987B2 - 自動車の車体側部構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体側部において上下方向に延在するフロントピラーと、車体前後方向に延在して後端が上記フロントピラーに接合されるアッパサイドフレームを備えた自動車の車体側部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車において、一般に車室の前部両側に車体上下方向に延在するフロントピラーが設けられ、フロントピラーにはフロントエプロンの上縁に沿って前後方向に配設されたアッパサイドフレームの後端が接合されている。
【0003】
上記フロントピラーとアッパサイドフレームの接合は、通常アッパサイドフレームの後端をフロントピラーに突き当てて接合されており、この接合部には、車体に入力される種々の荷重が作用することから結合強度の向上が要求される。
【0004】
そこで、この結合強度を向上させるべく、例えば特開平1−215679号公報に開示されように、フロントピラーに沿って上下方向に延在すると共に前方に延長部を設けたガセット等の補強部材をフロントピラーとアッパサイドフレームとの結合に配設したものがある。
【0005】
また、特開平5−85415号公報に開示され、かつ図6に要部分解斜視図を示すように、ピラーインナ102とピラーアウタ103とによって上下方向に延在する閉断面形状のフロントピラー101を構成し、ピラーアウタ103に形成した開口部104によってフロントピラー101に前後方向に陥む凹部105が形成され、この凹部105にアッパサイドフレーム106の後端部を嵌入してピラーインナ102に接合することによって、フロントピラー101内にアッパサイドフレーム106によって節を形成してフロントピラー101とアッパサイドフレーム106の結合強度の向上を図ることが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平1−215679号公報によると、フロントピラーとアッパサイドフレームとの結合部にガセット等の補強部材を配設することによってフロントピラーとアッパサイドフレームとの結合強度の向上がもたらされる。
【0007】
しかし、ガセット等の補強部材を別途接合することから、部品点数の増大、重量の増大、集成工程の煩雑化等を招くことが懸念される。
【0008】
また、フロントピラーに沿って上下方向に延在する補強部材の上端がフロントピラーの内部上方まで延在することから、フロントピラーの断面形状が補強部材の上端が位置する部位で大きく変化して剛性上の不連続となる、いわゆる変曲点が生じる。この結果、車体前方から衝撃荷重がアッパサイドフレームに作用した際、アッパサイドフレームからフロントピラーに伝達された衝撃荷重による応力が上記変曲点に集中して発生し、変曲点付近においてフロントピラーが変形してフロントピラーから車体全体への有効的な衝撃荷重の分散伝達が妨げられる。
【0009】
この対策として、補強部材の上端をフロントピラーの上端に連続するルーフまで延長することも容易に推考できるが、更に補強部材の大型化及び形状の複雑 化による重量の増大及び集成作業の煩雑を招くことが懸念される。
【0010】
一方、特開平5−85415号公報によると、アッパサイドフレーム106の後端部がピラーアウタ103に形成された開口部104に嵌入し、かつピラーインナ102に接合することから、フロントピラー101とアッパサイドフレーム106の結合強度の向上がもたらされる。
【0011】
しかし、フロントピラー101とアッパサイドフレーム105とが直接的に強固に結合されることから、車体前方から衝撃荷重がアッパサイドフレーム106に作用した際、その荷重をアッパサイドフレーム106とフロントピラー101との結合部に集中してフロントピラー101に入力され、その集中荷重によってフロントピラー101の変形が誘発されてフロントピラー101から車体全体への円滑な分散伝達が妨げられることが懸念される。
【0012】
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、重量の増加や集成作業の煩雑化を招くことなくアッパサイドフレームからの衝撃荷重をフロントピラー全体に分散して車体全体に円滑に分散伝達し得る自動車の車体側部構造を提供することにある。
【0013】
上記目的を達成する請求項1に記載の自動車の車体側部構造の発明は、上下方向に延在するフロントピラー前面に、前後方向に延在するアッパサイドフレームの後端が突き当てて接合される自動車の車体側部構造において、上記アッパサイドフレームの車体内方側に接合されて前後方向に延在するカウルサイドパネルと、左右のフロントピラー間に架設されるステアリングサポートビームと、上記カウルサイドパネルに対向するカウルサイドパネル対向前面部を有し、上記ステアリングサポートビームを支持するステアリングサポートビーム取付用リンホースと、外側面部の前端及び後端から車内側に折曲形成された前面部及び後面部が延設された車内側が開放されて上下方向に延在する断面略コ字状のピラーアウタと、該ピラーアウタの前縁及び後縁に各々前縁及び後縁が接合されて上下方向に延在してピラーアウタと協働して閉断面形状のフロントピラーを形成するピラーインナと、前後方向に延在して後端が上記ピラーアウタの前面部に突き当てて接合されるアッパサイドフレームと、上記フロントピラー内に配設されてアッパサイドフレームの後端略上下方向全範囲に対向し、車内側が開放されて上下方向に延在する断面コ字状のピラーリンホースと、を備え、上記ピラーリンホースは、上記フロントピラー内に配設されてアッパサイドフレームの後端略上下方向全範囲に対向する前面と、該前面に連続して上記ピラーアウタに接合される外側面と、該外側面に連続する後面と、該後面に連続して上記ピラーインナを介して上記ステアリングサポートビーム取付用リンホースに結合される延設面と、を有することを特徴とする。
【0014】
請求項1の発明によると、ピラーリンホースがアッパサイドフレームの後端略全面に対向する広範囲で、アッパサイドフレームからの衝撃荷重を受け止め、その荷重をピラーアウタの前面部及び外側面部の広範囲に分散伝達され、かつピラーリンホースがフロントピラーの上部まで延設されることなくフロントピラーの上部における剛性上の不連続の発生が回避されることと相俟ってフロントピラー全体に有効的に分散伝達されて車体全体にその荷重を分散伝達することができる。
【0015】
また、ピラーリンホースがフロントピラーの上方部まで延在することなく過剰に大型化及び形状の複雑化を招くことなく重量の増大や集成作業の煩雑化を回避することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1の自動車の車体側部構造において、上記ピラーインナ、及び上記ステアリングサポートビーム取付用リンホースの上記結合は、上記ステアリングサポートビームの前方側で行われていることを特徴とする
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2の自動車の車体側部構造において、上記カウルサイドパネルのフランジ、上記ピラーアウタの前方フランジ、上記ピラーインナの前方フランジ、及び上記カウルサイドパネル対向前面部が、互いに重合して対向配置されていることを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の自動車の車体側部構造において、上記ピラーリンホースは、上端が開放されると共に側面視フロントフェンダに隠蔽される部位にピラーアウタとの溶接点を配したことを特徴とする。
【0019】
請求項4の発明によると、ピラーリンホースは側面視フロントフェンダに隠蔽される部位に設定された溶接点においてピラーアウタに接合され、溶接点、即ち溶接痕をフロントフェンダによって覆うことによって車体の意匠的効果を向上せしめると共に、溶接点の後処理の簡素化がもたらされる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の自動車の車体側部構造において、上記ピラーリンホースは、前面がアッパサイドフレームの後端に対向するピラーアウタの前面部に、外側面がピラーアウタの側面部のヒンジ取付座面に、延設面がピラーインナのステアリングサポートビーム取付座面に接合されたことを特徴とする。
【0021】
請求項5の発明によると、アッパサイドフレームの後端に対向するピラーアウタの前面部がピラーリンホースの前面によって補強され、ヒンジ取付座面が外側面によって補剛されてフロントドアの取付支持剛性が向上すると共にステアリングサポートビーム取付座面が補強され、かつアッパサイドフレームからの荷重をステアリングサポートビームを介してより有効的に車体全体に分散伝達できる。更に、ヒンジ取付座面の補強によりフロントドアの支持剛性がもたらされる。
【0022】
請求項4の発明によると、アッパサイドフレームの後端に対向するピラーアウタの前面部がピラーリンホースの前面によって補強され、ヒンジ取付座面が外側面によって補剛されてフロントドアの取付支持剛性が向上すると共にステアリングサポートビーム取付座面が補強され、かつアッパサイドフレームからの荷重をステアリングサポートビームを介してより有効的に車体全体に分散伝達できる。更に、ヒンジ取付座面の補強によりフロントドアの支持剛性のもたらされる。
【0023】
【発明に実施の形態】
以下、本発明による自動車の車体側部構造の実施の形態を図1乃至図4によって説明する。
【0024】
図1は本実施の形態の概要を説明する自動車の前部側面図であり、図2は図1のフロントドアを省略したA部拡大図、図3は図2のI−I線断面図、図4は図2のII−II線断面図、図5は本実施の形態の要部斜視図である。なお、矢印Fは車体前方を示し、矢印OUTは車体外側方を示している。
【0025】
車室1の前部両側(一方のみ図示)には、車体上下方向に延在して上端がルーフ3に接続され、下端がサイドシル4に接続するフロントピラー10が設けられている。また、フロントピラー10にはホイールエプロンの上縁に沿って前後方向に延在するアッパサイドフレーム30の後端が接合されている。
【0026】
フロントピラー10の下部は、図3及び図4に示すようにピラーアウタパネル16と共にピラーアウタを形成するピラーリンホースアウタ11とピラーインナ17によって上下方向に延在する中空状の閉断面形状に形成されている。
【0027】
ピラーリンホースアウタ11は、車幅方向に延在する前面部12と、前面部12の外端から後方に折曲形成された外側面部13と、外側面部13の後端から内方に折曲形成された後面部14とによって断面略コ字状で、更に後面部14の内端から後方に延設面部15が延設され、前面部12の端縁に車幅方向に延在する前方フランジ11a及び延設面部15の端縁に後方に延在する後方フランジ11bが形成されると共に、前面部12はフロントフェンダ35の後部上縁に沿って後方に湾曲してピラーリンホースアウタ11の上部に連続している。ピラーリンホースアウタ11の外面はピラーアウタパネル16によって被覆されている。
【0028】
更に、外側面部13には、下部ドアヒンジ(図示せず)と共にフロントドア5を支持する上部ドアヒンジ51を取り付けるためのボルト挿通孔13cが穿設されている。
【0029】
ピラーインナ17は、前縁及び後縁にピラーリンホースアウタ11の前方フランジ11a及び後方フランジ11bに接合する前方フランジ17a及び後方フランジ17bが形成されている。
【0030】
ピラーインナ17には、ステアリングサポートビーム52を取り付けるためのボルト挿通孔17c、17dが穿設され、かつボルト挿通孔17dに取付ボルト18が挿通して設けられている。
【0031】
左右のピラーリンホースアウタ11の前面部12及びアウタパネル16の前面に、車幅方向に延びるカウルアッパプレート19の側部と、前後方向に延在するカウルサイドパネル20の後端に折曲形成されたフランジ20aが、ピラーリンホースアウタ11の前方フランジ11a、ピラーインナ17の前方フランジ17aと共に接合される。
【0032】
アッパサイドフレーム30は、ホイールエプロンの上縁に沿って車体前後方向に延在する断面略コ字状であって、内方がカウルサイドパネル20に接合されて前後方向に延在する閉断面形状を形成すると共に、後端がピラーリンホースアウタ11の前面部12から外側面部13の前端に亘ってピラーアウタパネル16を介在して突き当てて接合される。
【0033】
フロントピラー10内にアッパサイドフレーム30の後端位置に対応してピラーリンホース40が配設されている。
【0034】
ピラーリンホース40は、ピラーリンホースアウタ11の外側面部13に重なる略矩形の外側面41と、外側面41の前縁から内方に折曲形成されて前面部12に沿って延設されてアッパサイドフレーム30の後端の上下方向全範囲に亘って対向する前面42と、外側面41の後縁から内方に折曲形成された後面43を備えて上下に延在する断面略コ字状で上方が開放されると共に、後面43の端縁から後方に折曲形成されてピラーインナ17に重なり、かつ後端がピラーリンホースアウタ11の延設面部15に重なる延設面44が延設されている。
【0035】
また、外側面41には、ピラーリンホースアウタ11の外側面部13に穿設されたボルト挿通孔13cに対応してボルト挿通孔41cが穿設され、かつナット45が設けられる一方、延設面44にはピラーインナ17のボルト挿通孔17cに対応してボルト挿通孔44cが穿設され、かつ取付ナット46が設けられている。
【0036】
このピラーリンホース40を形成する外側面41、前面42、後面43、延設面44の各上縁及び前面42の内方端縁にはフランジ等が折曲形成されておらず、フランジ等による剛性強度の増大を抑制している。
【0037】
更に、ピラーリンホース40の外側面41、前面42、後面43、延設面44の上端は、フロントフェンダ35の上縁と略同一高さ或いはこの上縁より下方に設定され、ピラーリンホース40は側面視フロントフェンダ35に隠蔽される部位に設定された溶接点においてピラーリンホースアウタ11に接合され、溶接点、即ち溶接痕をフロントフェンダ35によって覆うことによって車体の意匠的効果を向上せしめると共に、溶接点の後処理の簡素化がもたらされる。
【0038】
左右のフロントピラー10間にステアリングサポートビーム52が架設されている。
【0039】
ステアリングサポートビーム52とフロントピラー10の結合部は、図3に示すようにピラーインナ17の車室側内面に、上記ボルト挿通孔17c、17dに対応するボルト挿通孔55c、55dが穿設された板状のステアリングサポートビーム取付用リンホース55を重ね、更に、ステアリングサポートビーム52の端部に設けられたボルト挿通孔53c、53dが穿設された板状の取付フランジ53を重ねると共に、ボルト挿通孔53cから挿入されてボルト挿通孔55c、16c、44cを貫通して取付ナット46に螺合する取付ボルト47及び、ボルト挿通孔16d、55d、53dを貫通する取付ボルト18に螺合するナット48によってステアリングサポートビーム52とフロントピラー10が結合される。
【0040】
ピラーインナ17と取付フランジ53との間に介在するステアリングサポートビーム取付用リンホース55の前端には、互いに重合する上記ピラーリンホースアウタ11及びピラーインナ17の各前方フランジ11a、17a、カウルアッパプレート19、及びカウルサイドパネル20のフランジ20aに対向する前面部56が折曲形成されている。
【0041】
更に、ピラーリンホースアウタ11の外側面部13に、ボルト挿通孔13cを貫通して取付ナット46に螺合する取付ボルト51aによって上部ドアヒンジ51が取り付けられる。
【0042】
次に、このように構成された車体側部構造の作用について説明する。
【0043】
ピラーリンホース40の外側面41がピラーリンホースアウタ11の外側面部13に接合され、ピラーインナ17に延設面44が接合されると共に、外側面41と延設面44とが後面43によってフロントピラ10内を区画すると共にピラーリンホースアウタ11とピラーインナ17が連結されてフロントピラー10がピラーリンホース40によって補強される。特にアッパサイドフレーム30の後端が接合されるピラーリンホースアウタ11の前面部12がピラーリンホース40の前面42によって補強されてアッパサイドフレーム30とフロントピラー10との結合剛性が確保される。
【0044】
また、上部ドアヒンジ51のヒンジ取付座面となるピラーリンホースアウタ11の外側面部13がピラーリンホース40の外側面41によって補強されて上部ドアヒンジ51の取付剛性がもたらされ、更に延設面44によってステアリングサポートビーム取付座面となるピラーインナ17が延設面44によって補強されてステアリングサポートビーム52とフロントピラー10との結合剛性が確保される。
【0045】
一方、車体前方から所定値以上の衝撃荷重Pがアッパサイドフレーム30に作用すると、その衝撃荷重Pがアッパサイドフレーム30の後端からピラーリンホースアウタ11の前面部12に伝達されて、前面部12を介してアッパサイドフレーム30の後端に対向するピラーリンホース40の前面42に入力される。
【0046】
ここで、ピラーリンホース40が前面42、外側面41、後面43によって車室内方側が開放されて上下方向に連続する断面略コ字状で、しかも上端がフランジ等によって補強されることなく開放されることから剛性強度が抑制されて形成され、前面42に入力された衝撃荷重Pは、ピラーリンホース40の潰れ変形を伴って衝撃を緩和しつつ前面42、外側面41が接合されたピラーリンホースアウタ11の前面部12及び外側面部13の広範囲に分散伝達されると共に、後面14及び延設面44を介してピラーインナ17に伝達されてフロントピラー10全体に分散されてサイドシル4やルーフ3を介して車体全体に分散伝達される。
【0047】
この分散伝達に際してピラーリンホース40の上端がフロントフェンダ35の上縁より下方に設定され、ピラーリンホース40がフロントピラー10の上部にまで延在することなく、比較的細く形成されたフロントピラー10の上部における断面形状が急激に変化する剛性上の不連続による応力集中の発生が抑制されてフロントピラー10の変形が回避されて円滑な荷重の分散伝達が確保される。
【0048】
一方、、後面43から延設面44に伝達された衝撃荷重の一部はステアリングサポートビーム52を介して車体全体に分散される。
【0049】
また、車体前方から所定値以上の衝撃荷重Pがアッパサイドフレーム30に作用した衝撃荷重の一部は、アッパサイドフレーム30の後端及びアッパサイドフレーム30の後部が結合されるカウルサイドパネル20の後端から、ピラーリンホースアウタ11及びピラーインナ17の各前方フランジ11a、17aに伝達されて、対向配設されたステアリングサポートビーム取付用リンホース55の前面部56によって受け止められてピラーリンホースインナ17及びステアリングサポートビーム52から車体全体に分散伝達される。
【0050】
従って、本実施の形態によると、ピラーリンホース40の前面42がアッパサイドフレーム30の後端略上下方向全範囲に対向し、前面42がフロントフェンダ35の上縁より下方における比較的車幅方向の幅が大きいピラーリンホースアウタ11の前面部12に広範囲で接合され、前面42に連続する外側面41が比較的前後方向の幅が大きい外側面部13に広範囲で接合され、更に延設面44がピラーインナ17に接合されることから、アッパサイドフレーム30からの衝撃荷重Pをピラーリンホース40の前面42によって受け止め、その荷重をピラーリンホースアウタ11の前面部12、外側面部13の広範囲に分散伝達され、かつ延設面44からピラーインナ17にも分散伝達されると共に、ピラーリンホース40がフロントピラー10の上部まで延設されることなくフロントピラー10の上部に剛性上の不連続部の発生が回避されることと相俟ってフロントピラー10全体に有効的に分散伝達されて車体全体にその荷重を分散伝達することができる。
【0051】
また、ピラーリンホース40の外側面41によってピラーリンホースアウタ11のヒンジ取付座面となる外側面部13及び延設面44によってステアリングサポートビーム取付座面となるピラーインナ17が補剛されてヒンジ取付剛性強度及びステアリングサポートビーム取付剛性が確保されると共に、ピラーリンホース40がフロントピラー10の上方部まで延在することなく過剰に大型化及び形状の複雑化を招くことなく重量の増大や集成作業の煩雑化を回避することができる。
【0052】
【発明の効果】
上記説明した本発明の車体側部構造によると、ピラーリンホースがアッパサイドフレームの後端略上下方向全範囲に対向する広範囲で配設され、アッパサイドフレームからの衝撃荷重を受け止め、その荷重を前面部、外側面部の広範囲に分散伝達され、かつピラーリンホースがフロントピラーの上部まで延設されることなくフロントピラーの上部における剛性上の不連続部の発生が回避されることと相俟ってフロントピラー全体に有効的に分散伝達されて車体全体にその荷重を分散伝達することができる。
【0053】
また、ピラーリンホースがフロントピラーの上方部まで延在することなく過剰に大型化及び形状の複雑化を招くことなく重量の増大や集成作業の煩雑化を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動車の車体側部構造の概要を説明する自動車の前部側面図である。
【図2】同じく、図1のフロントドアを省略したA部拡大図である。
【図3】同じく、図2のI−I線断面図である。
【図4】同じく、図2のII−II線断面図である。
【図5】同じく、要部斜視図である。
【図6】従来の車体側部構造の概要を示す要部分解斜視図である。
【符号の説明】
10 フロントピラー
11 ピラーリンホースアウタ(ピラーアウタ)
12 前面部
13 外側面部
14 後面部
15 延設面部
16 ピラーアウタパネル(ピラーアウタ)
17 ピラーインナ
30 アッパサイドフレーム
35 フロントフェンダ
40 ピラーリンホース
41 外側面
42 前面
43 後面
44 延設面
51 上部ドアヒンジ
52 ステアリングサポートビーム
55 ステアリングサポートビーム取付用リンホース

Claims (5)

  1. 上下方向に延在するフロントピラー前面に、前後方向に延在するアッパサイドフレームの後端が突き当てて接合される自動車の車体側部構造において、
    上記アッパサイドフレームの車体内方側に接合されて前後方向に延在するカウルサイドパネルと、
    左右のフロントピラー間に架設されるステアリングサポートビームと、
    上記カウルサイドパネルに対向するカウルサイドパネル対向前面部を有し、上記ステアリングサポートビームを支持するステアリングサポートビーム取付用リンホースと、
    外側面部の前端及び後端から車内側に折曲形成された前面部及び後面部が延設された車内側が開放されて上下方向に延在する断面略コ字状のピラーアウタと、
    該ピラーアウタの前縁及び後縁に各々前縁及び後縁が接合されて上下方向に延在してピラーアウタと協働して閉断面形状のフロントピラーを形成するピラーインナと、
    前後方向に延在して後端が上記ピラーアウタの前面部に突き当てて接合されるアッパサイドフレームと、
    上記フロントピラー内に配設されてアッパサイドフレームの後端略上下方向全範囲に対向し、車内側が開放されて上下方向に延在する断面コ字状のピラーリンホースと、を備え
    上記ピラーリンホースは、上記フロントピラー内に配設されてアッパサイドフレームの後端略上下方向全範囲に対向する前面と、該前面に連続して上記ピラーアウタに接合される外側面と、該外側面に連続する後面と、該後面に連続して上記ピラーインナを介して上記ステアリングサポートビーム取付用リンホースに結合される延設面と、を有することを特徴とする自動車の車体側部構造。
  2. 上記ピラーインナ、及び上記ステアリングサポートビーム取付用リンホースの上記結合は、上記ステアリングサポートビームの前方側で行われていることを特徴とする請求項1に記載の自動車の車体側部構造。
  3. 上記カウルサイドパネルのフランジ、上記ピラーアウタの前方フランジ、上記ピラーインナの前方フランジ、及び上記カウルサイドパネル対向前面部が、互いに重合して対向配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車の車体側部構造。
  4. 上記ピラーリンホースは、上端が開放されると共に側面視フロントフェンダに隠蔽される部位にピラーアウタとの溶接点を配したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の自動車の車体側部構造。
  5. 上記ピラーリンホースは、前面がアッパサイドフレームの後端に対向するピラーアウタの前面部に、外側面がピラーアウタの側面部のヒンジ取付座面に、延設面がピラーインナのステアリングサポートビーム取付座面に接合されたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の自動車の「車体側部」構造。
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