JP5066871B2 - 車体側部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ボディー付けの固定窓とサイドドアとの間を仕切るディビジョンバーを備えた車体側部構造に関する。
下記特許文献1には、フロントピラーの高さ方向中間部に幅広部を設け、かかる幅広部に固定状態で配置される側面視で三角形状の窓(以下、この部分を「ボディー付けの固定窓」と称す。)を配置したフロントピラー構造が開示されている。さらに、このフロントピラー構造では、幅広部の後端部に垂直枠部(以下、この部分を「ディビジョンバー」と称す。)が設けられ、ボディー付けの固定窓の後端部を支持するようになっている。
特開平11−235983号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、ディビジョンバーの下端部がベルトライン付近のフロントピラーに接合される構成であり、ディビジョンバー自体に車体骨格部材としての機能は無いため、仮に車両がロールオーバーした場合のルーフ強度を確保するためには、ルーフサイドレールの断面係数を大きくする必要がある。さらに、ルーフサイドレールの断面係数を大きくすると、それに伴ってルーフサイドレールを支えるフロントピラーの断面係数も大きくする(フロントピラーを太くする)必要がある。その結果、車体重量が増加する(と共にドライバの視界を狭める)という課題が生じる。
本発明は上記事実を考慮し、仮に車両がロールオーバーした際にも充分なルーフ強度を確保することができ、しかも車体重量の軽量化を図ることができる車体側部構造を得ることが目的である。
請求項1の発明に係る車体側部構造は、車体側部におけるサイドドアとの隣接位置に配置されたボディー付けの固定窓と、前記ボディー付けの固定窓とサイドドアとを仕切り、上端部がルーフサイドレール部に接続されると共に下端部がピラー下部又はその近傍に接続され、車両側面視でルーフサイドレール部とピラー部又はその近傍部位との間に筋交い状に架け渡されて車体側部のボディー骨格部材として機能するディビジョンバーと、前記ボディー付けの固定窓の下方側に位置するディビジョンバーとピラー部との間を接続し、ディビジョンバーの車両幅方向外側に配置されて車両前後方向に板面が延在されるガセットアウタと、ディビジョンバーの車両幅方向内側に配置されて車両前後方向に沿って板面が延在されるガセットインナ、とを含んで構成された閉断面構造部と、を有し、前記閉断面構造部の車両後方側の端部に前記ディビジョンバーが配置されており、当該ディビジョンバーの下部は前記ガセットインナに接着剤を用いて固定され、当該ディビジョンバーの下端部は前記ピラー部に接着剤を用いて固定されている、ことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の車体側部構造において、前記ディビジョンバーの下端部は、サイドドアの車両上下方向の高さの半分よりも低い位置にてピラー部と接続されている、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の車体側部構造において、前記ピラー部はフロントピラー部であり、当該フロントピラー部の所定位置にフロントサイドドアの前端部がドアヒンジを介して回転可能に連結されており、前記ディビジョンバーを含む閉断面構造部と対向するドアインナパネルの前側上部を車両幅方向外側へ向けて凹ませることで、ドアアウタパネルとの間隔を狭めた段付き形状部をドアインナパネルに設け、当該段付き形状部にディビジョンバーの後端部に沿って配設されたシール材を弾性的に圧接させた、ことを特徴とする。
請求項1記載の本発明の作用は、以下の通りである。
車体側部におけるサイドドアとの隣接位置にはボディー付けの固定窓が配置されており、かかるボディー付けの固定窓とサイドドアとはディビジョンバーによって仕切られている。
ここで、本発明では、ディビジョンバーの上端部をルーフサイドレール部に接続すると共に下端部をピラー下部又はその近傍に接続し、ディビジョンバーを車両側面視でルーフサイドレール部とピラー部又はその近傍部位との間に筋交い状に架け渡して、車体側部のボディー骨格部材として機能させたので、仮に車両がロールオーバーしてルーフに車両下方側への荷重(ルーフを潰す方向への荷重)が入力された場合には、このロールオーバー荷重をルーフサイドレール部の曲げ強度とディビジョンバーの圧縮強度の両方で受け持つことができる。従って、仮に車両がロールオーバーした際のルーフの変形を抑制することができる。
また、ディビジョンバーを車体骨格部材として機能させることにより、同じ荷重に対する必要強度を効率良く得ることができる。その結果、従来のようにルーフサイドレール部及びピラー部の断面係数を上げるべく、これらの部材を太くする必要がなくなり、その分、車体重量も軽量化される。
さらに、本発明によれば、ボディー付けの固定窓の下方側に位置するディビジョンバーとピラー部との間を閉断面構造にて接続したので、充分な圧縮強度を確保することができる。
また、本発明によれば、ディビジョンバーとピラー部間の閉断面構造部がガセットアウタとガセットインナとを含んで構成されているので、比較的少ない部品点数でディビジョンバーとピラー部との間を閉断面構造化することができる。また、ガセットアウタ及びガセットインナはいずれも面材であるので、車体重量の増加を招く程ではない。
請求項2記載の本発明によれば、ディビジョンバーの下端部をサイドドアの車両上下方向の高さの半分よりも低い位置にてピラー部と接続したので、筋交いとしての効果が高くなる。
請求項3記載の本発明によれば、フロントピラー部の所定位置にフロントサイドドアの前端部がドアヒンジ回りに回転可能に連結されており、これとの関係でシール部材との関係を規定したものである。
すなわち、フロントサイドドアのドアインナパネルの前側上部はディビジョンバーを含む閉断面構造部と対向する位置関係にあり、この部分を車両幅方向外側へ凹ませることでドアアウタパネルとの間隔を狭めた段付き形状部をドアインナパネルに設けている。こうすることで、ディビジョンバーを含む閉断面構造部に対するドアインナパネル側の逃げを確保し、更にディビジョンバーの後端部にシール材を配設して当該シール材を段付き形状部に圧接させることを可能とした。
つまり、本発明では、シール材のシール位置を従来のシール位置よりも車両後方側へずらすことにより、ディビジョンバーとフロントピラー部との間を閉断面構造にて接続することを可能とするものである。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る車体側部構造は、仮に車両がロールオーバーした際にも充分なルーフ強度を確保することができ、しかも車体重量の軽量化を図ることができるという優れた効果を有する。
また、請求項1記載の本発明に係る車体側部構造は、車両がロールオーバーした場合のルーフの支持性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
さらに、請求項1記載の本発明に係る車体側部構造は、低コストな構成で本発明の目的を達成することができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る車体側部構造は、車両がロールオーバーした場合にルーフを支持して潰れを抑制する効果をより一層確実化することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る車体側部構造は、シール材のシール位置を車両後方側へずらすことにより、ディビジョンバーとフロントピラー部との間を閉断面構造化することができ、その結果、車体側部とフロントサイドドアとの間のシールを良好に成立させつつ、仮に車両がロールオーバーした際のルーフ支持性能の向上と車体重量の軽量化を達成することができるという優れた効果を有する。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図6を用いて、本発明に係る車体側部構造の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には、本発明が適用された車体側部の要部の斜視図が示されている。また、図2〜図4には、本実施形態の要部であるディビジョンバー及びガセットの上端部、中間部、下端部の各断面図が示されている。さらに、図5にはフロントサイドドアを内側から見た斜視図が示されており、図6には当該フロントサイドドアをドアヒンジ部で水平に切断した横断面図が示されている。
(要部周辺のボディー構造)
図1〜図4に示されるように、車体側部10は、ルーフの両サイドに略車両前後方向に沿って延在するルーフサイドレール部12と、このルーフサイドレール部12の前部12Aの下端部と結合されると共に略車両上下方向に沿って立設されたフロントピラー部14と、このフロントピラー部14の下端部に接続されて車両前後方向に沿って延在するロッカ部16と、本実施形態の要部であるディビジョンバー18と、を含んで構成されている。また、車体側部10は、C−FRPによって構成されている。
なお、上記車体側部10においてルーフサイドレール部12とディビジョンバー18とロッカ部16と図示しないセンタピラー部とで囲まれた開口部分が、後述するフロントサイドドア44(図6参照)によって開閉可能とされたドア開口部20である。乗員は、フロントサイドドア44を開放させることにより、ドア開口部20からキャビン22へ乗車することができ、又キャビン22からドア開口部20を通って降車することができる。
(ボディー付け三角窓24の構成)
上述した車体側部10におけるフロントサイドドア44との前側隣接位置、即ちルーフサイドレール部12において湾曲形状とされた前部12Aの車両後方側には、側面視で三角形状とされたボディー付けの固定窓としてのボディー付け三角窓(フィックスウインドウ)24が固定的に配置されている。
(ディビジョンバー18の構成)
このボディー付け三角窓24の後端縁に沿うように本実施形態の要部であるディビジョンバー18が斜めに配設されている。図2〜図4に示されるように、ディビジョンバー18は中空角柱形状に形成された本体部26と、この本体部26の内部に充填された樹脂充填部28と、によって構成されている。従って、ディビジョンバー18はそれ自体閉断面構造とされている。
ディビジョンバー18の上端部18Aは、ルーフサイドレール部12の前部12Aから中間部12Bに移行する部分に接続されている。また、ディビジョンバー18の下端部18Bは、後述するフロントサイドドア44の車両上下方向の高さの半分よりも低い位置(ドアベルトライン位置30(図5参照))、即ちフロントピラー部14の下部14Aの後端面に接続されている。従って、ディビジョンバー18を車両側面視で見ると、ディビジョンバー18がルーフサイドレール部12とフロントピラー部14の下部14Aとの間に筋交い状に架け渡されるように配置されている。別の見方をすると、従来から知られているディビジョンバーはボディー付け三角窓24の下縁までで止められているのに対し、本実施形態のディビジョンバー18はドアベルトライン位置30(図5参照)を越えて車体上部から車体下部側へ向けて斜めに架け渡されている。
(ガセット32の構成)
上述したディビジョンバー18とフロントピラー部14及びルーフサイドレール部12の前部12Aとの間は、ガセットアウタ34及びガセットインナ36から成るガセット32によって閉断面構造化されている(以下、閉断面構造化された部分を「閉断面構造部38」(図3、図4、図6参照)と称す)。このガセット32も本実施形態の要部である。
図1〜図4に示されるように、ディビジョンバー18の車両幅方向外側に配置されるガセットアウタ34は、車両前後方向及び車両上下方向に沿って延在する略半円形状の一般部34Aと、一般部34Aの後端から車両幅方向内側へ斜めに屈曲された傾斜部34Bと、傾斜部34Bの後端から車両後方側へ屈曲された後端フランジ部34Cと、一般部34Aの下部側の前端から車両幅方向外側へ屈曲された後に車両前方側へ更に屈曲されてL字状に形成されたピラー側端末部34Dと、一般部34Aの上部側の上端乃至前端から車両幅方向内側へ屈曲された後に車両上方側乃至車両前方側へ屈曲されてL字状に形成されたレール側端末部34Eと、を備えている。なお、ガセットアウタ34の一般部34Aの上部には、ボディー付け三角窓24の形状に対応した開口部40(図1参照)が形成されている。
図4に示されるように、ピラー側端末部34Dは、フロントピラー部14の後端外側角部14Bに接着剤42及び図示しないリベットで固定されている。また、図2に示されるように、レール側端末部34Eは、ルーフサイドレール部12の下面及び内側側面に接着剤42及び図示しないリベットで固定されている。
一方、ディビジョンバー18の車両幅方向内側に配置されるガセットインナ36は、車両前後方向に沿って延在する一般部36Aと、一般部36Aの後端部から車両幅方向外側へ斜めに屈曲された傾斜部36Bと、傾斜部36Bの後端から車両後方側へ屈曲された後端フランジ部36Cと、によって構成されている。ガセットインナ36はガセットアウタ34と異なり、ディビジョンバー18の下端部付近からボディー付け三角窓24の下縁付近までの範囲に配置されている。
図4に示されるように、ガセットインナ36の一般部36Aの前端部は、フロントピラー部14の内側側面に図示しない接着剤及びリベットで固定されている。なお、ガセットインナ36は、車両幅方向を長手方向として配置され左右のフロントピラー部14同士を車両幅方向に繋ぐ高強度及び高剛性の図示しないインパネリインフォースメントの取付面をも構成している。
さらに、図2及び図3に示されるように、ガセットアウタ34の後端フランジ部34Cとガセットインナ36の後端フランジ部36Cとは重合されて接着剤42及び図示しないリベットで接合されている。
上述したガセット32がボディー側に固定された状態では、当該ガセット32とフロントピラー部14及びルーフサイドレール部12の前部12Aとで閉断面構造部38が形成されている。この閉断面構造部38の車両後方側の端部に上記ディビジョンバー18が配置されて、この状態で接着剤42及び図示しないリベットでディビジョンバー18がガセット32に固定されている。具体的には、図3に示される断面位置ではディビジョンバー18の下部はガセットインナ36に接着剤42等で固定されているが、図4に示される断面位置では、ディビジョンバー18の下端部18Bはフロントピラー部14の後端面に接着剤42等で固定されている。
(フロントサイドドア44の構成及びフロントサイドドア44とのシール構造)
図5及び図6に示されるように、フロントサイドドア44は、ドア外板を構成するドアアウタパネル46とドア内板を構成するドアインナパネル48とを含んで構成されている。ドアインナパネル48の前端部は階段形状に形成されており、面の方向が車両幅方向とされたヒンジ取付部50に平面視でL字状に形成されたドアヒンジ52がボルト54及びナット56で固定されている。これに対応して、フロントピラー部14の外側面には、平面視でL字状に形成されたドアヒンジベース58がボルト60及び図示しないナットで固定されている。そして、ドアヒンジ52がドアヒンジベース58にヒンジピン62回りに回転自在に連結されている。
上記フロントサイドドア44のドアインナパネル48の前側上部には、側面視で略逆三角形状の段付き形状部64が形成されている。段付き形状部64は、上述したディビジョンバー18及びガセット32を含んで構成された閉断面構造部38の側面視での形状及び車両幅方向外側への張出し量に対応してドアアウタパネル46側へ凹まされて形成されたものである。
ドアインナパネル48の一般部48Aの外周側には一般部48Aよりも車両幅方向外側へ一段凹んだ棚部48Bが形成されており、この棚部48Bに環状に形成されたゴム製のシール材としてのドアウェザストリップ66(図6参照)が弾性的に圧接されるようになっている。図6に示されるように、ドアウェザストリップ66の基端部66Aはガセットアウタ34の後端フランジ部34Cに固定されており、シール部66Bは段付き形状部64の一部でもある棚部48Bに弾性変形した状態で圧接されている。
すなわち、本実施形態では、ボディー付け三角窓24の後端縁に沿って配置されるディビジョンバー18をドアベルトライン位置30を越えて車両下方側へ延長してルーフサイドレール部12とフロントピラー部14との間に筋交い状に架け渡し、更にガセット32で閉断面構造化することで、ディビジョンバー18に車両骨格部材としての機能を付与したので、閉断面構造部38の形成分(厚さ分)だけドアインナパネル48と干渉する。このため、ドアインナパネル48の前側上部を車両幅方向外側へ階段状に凹ませて段付き形状部64を形成することで閉断面構造部38に対する逃げを確保すると共に、ドアウェザストリップ66のシール面を確保する観点からガセットアウタ34の後端フランジ部34Cの軌道をドアインナパネル48の棚部48B(シール面)の軌道に一致させることで車体側部10に対するフロントサイドドア44のシール性能を確保した構造となっている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
本実施形態に係る車体側部構造では、ボディー付け三角窓24とフロントサイドドア44とを仕切るディビジョンバー18を角柱状の閉断面構造として圧縮強度を上げ、その上でディビジョンバー18の上端部18Aをルーフサイドレール部12に接続すると共に下端部18Bをフロントピラー部14の下部14Aに接続し、ディビジョンバー18を車両側面視でルーフサイドレール部12とフロントピラー部14の下部14Aとの間に筋交い状に架け渡したので、ディビジョンバー18を車体側部10のボディー骨格部材として機能させることができる。
従って、仮に車両がロールオーバーしてルーフに車両下方側への荷重(図2の矢印F方向の荷重)が入力された場合には、このロールオーバー荷重をルーフサイドレール部12の曲げ強度とディビジョンバー18の圧縮強度の両方で受け持つことができる。その結果、仮に車両がロールオーバーした際のルーフの変形を抑制することができる。
また、ディビジョンバー18を車体骨格部材として機能させることにより、同じ荷重に対する必要強度を効率良く得ることができる。その結果、従来のようにルーフサイドレール部及びフロントピラー部の断面係数を上げるべくこれらの部材を太くする必要がなくなり、その分、車体重量も軽量化される。
以上より、本実施形態に係る車体側部構造によれば、仮に車両がロールオーバーした際にも充分なルーフ強度を確保することができ、しかも車体重量の軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、ディビジョンバー18の周囲にガセット32を配置し、このガセット32を介してディビジョンバー18とフロントピラー部14との間を閉断面構造にて接続したので、充分な圧縮強度を確保することができる。その結果、本実施形態によれば、車両がロールオーバーした場合のルーフの支持性能を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、ディビジョンバー18の下端部18Bをフロントサイドドア44の車両上下方向の高さの半分よりも低い位置にてフロントピラー部14と接続したので、筋交いとしての効果が高くなる。その結果、本実施形態によれば、車両がロールオーバーした場合にルーフを支持して潰れを抑制する効果をより一層確実化することができる。
また、本実施形態では、ディビジョンバー18とフロントピラー部14との間をガセットアウタ34及びガセットインナ36から成るガセット32によって繋ぐことによりこの部分を閉断面構造化したので、比較的少ない部品点数でディビジョンバー18とフロントピラー部14との間を閉断面構造化することができる。さらに、ガセットアウタ34及びガセットインナ36はいずれも面材であるので、車体重量の増加を招く程ではない。これらの結果、本実施形態によれば、低コストな構成で、ルーフ強度の確保と車体重量の軽量化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、フロントサイドドア44のドアインナパネル48の前側上部に車両幅方向外側へ凹む段付き形状部64を形成することで、ディビジョンバー18を含む閉断面構造部38との納まりを考慮した逃げを確保し、更に閉断面構造部38の後端部(ガセットアウタ34の後端フランジ部34C)にドアウェザストリップ66の基端部66Aを固定し、シール部66Bをドアインナパネル48に形成されてシール面を構成する棚部48B及び段付き形状部64に圧接させるようにしたので、ドアウェザストリップ66によるシール性能も良好に確保される。つまり、ドアウェザストリップ66のシール位置を従来のシール位置(図6に二点鎖線で示したウェザストリップ68参照)よりも車両後方側へずらすことにより、ディビジョンバー18とフロントピラー部14との間を閉断面構造にて接続することを可能とするものである。その結果、本実施形態によれば、車体側部10とフロントサイドドア44との間のシールを良好に成立させつつ、仮に車両がロールオーバーした際のルーフ支持性能の向上と車体重量の軽量化を達成することができる。
〔第2実施形態〕
次に、図7及び図8を用いて、第2実施形態について説明する。なお、この第2実施形態は、参考例とする。前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図7に示されるように、この第2実施形態では、より強固なディビジョンバー70を設定することで、第1実施形態で用いたガセット32を廃止した点に特徴がある。
具体的に説明すると、この第2実施形態では、ディビジョンバー70の上端部70Aがルーフサイドレール部12に直接的に接続(接合)されていると共に下端部70Bがフロントピラー部14とロッカ部16とが交差する部分に接続(接合)されている。さらに、ディビジョンバー70は、側面視で上端部70Aから下端部70Bに向かうにつれて末広がりになる形状とされており、ロールオーバーした際にルーフサイドレール部12からフロントピラー部14及びロッカ部16へより多くの荷重を分散して伝達するようになっている。
さらに、上記ディビジョンバー70の高さ方向の中間部70Cには、車両前方側へ二股に分岐する分岐部70Dが一体に形成されている。この分岐部70Dはボディー付け三角窓24の下縁を支持するためのもので、前端部はルーフサイドレール部12の前部12A(フロントピラー部14に接続される部分)に接続(接合)されている。この分岐部70Dが形成されたことにより、ディビジョンバー70は、側面視で略Y字状に形成されている。
また、上述したディビジョンバー70の上端部70Aから下端部70Bにかけての部分の後端部には、車両後方側へ延出する所定幅の後端フランジ部70Eが形成されている。この後端フランジ部70Eにドアウェザストリップ66の基端部66Aが装着される構成である。
なお、上述したディビジョンバー70は上端部70Aから下端部70Bに向かうにつれて車両前後方向寸法が徐々に大きくなり、ラウンドした形状とされ、分岐部70Dも含めて一つの意匠を成すデザインとなっている。
補足すると、本実施形態の場合、ディビジョンバー70の下部と分岐部70Dとの間に略三角形状の開口部71が形成されているため、前述した第1実施形態と異なり、ディビジョンバー70からフロントピラー部14までを閉断面構造化することにはならないが、その分の必要強度及び剛性はディビジョンバー70の断面の大きさ等で吸収することになる。また、この実施形態では、ディビジョンバー70の下部側をかなり太くしてフロントピラー部14とロッカ部16との両方に跨るように接合し、荷重の分散を図っているが、乗降車性との兼ね合いから、ディビジョンバー70の下端部70Bを第1実施形態と同様にフロントピラー部14の下部14A側に接続(接合)する構成を採ってもよく、側面形状自体は要求性能との関係で任意に変更すればよい。
また、ガセット32を廃止した関係で、この実施形態では、フロントピラー部14の内側面(開口部71の奥側)にインパネリインフォース取付用プレート72を別途設定している。
(作用・効果)
上記構成によっても、前述した第1実施形態と同様に、車両がロールオーバーした際には、ディビジョンバー70が筋交いとなって圧縮荷重に耐える作用をもたらす。従って、ルーフの強度確保ひいてはロールオーバーした際のルーフの変形を抑制することができる。また、重量的にも前述した第1実施形態のガセット32相当分の重量増加程度にディビジョンバー70の骨太化を調整すれば、軽量化に資する構造を成立させることができる。
また、ガセット32が無い分、組付工数が削減されるので、車両の組立作業効率を上げることができる。
〔本実施形態の補足説明〕
なお、上述した各実施形態では、車体側部10のフロントピラー部14側にボディー付け三角窓24及びディビジョンバー18、70が設定される構成を採ったが、本発明の適用対象にはリヤピラー側も含まれる。リヤピラー側でもボディー付けの固定窓(形状は三角窓に限らない)及びディビジョンバーが設定されることがあり、その場合には同様の手法が成り立つ。
第1実施形態に係る車体側部構造の要部を示す概略斜視図である。 図1の2−2線拡大断面図である。 図1の3−3線拡大断面図である。 図1の4−4線拡大断面図である。 フロントサイドドアをドアインナパネル側から見た斜視図である。 図5の6−6線拡大断面図である。 第2実施形態に係る車体側部構造の要部を示す図1に対応する概略斜視図である。 第2実施形態の場合の図6に対応する拡大断面図である。
符号の説明
10 車体側部
12 ルーフサイドレール部
14 フロントピラー部(ピラー部)
18 ディビジョンバー
18A 上端部
18B 下端部
24 ボディー付け三角窓(ボディー付けの固定窓)
32 ガセット
34 ガセットアウタ
36 ガセットインナ
38 閉断面構造部
44 フロントサイドドア
46 ドアアウタパネル
48 ドアインナパネル
52 ドアヒンジ
64 段付き形状部
66 ドアウェザストリップ(シール材)

Claims (3)

  1. 車体側部におけるサイドドアとの隣接位置に配置されたボディー付けの固定窓と、
    前記ボディー付けの固定窓とサイドドアとを仕切り、上端部がルーフサイドレール部に接続されると共に下端部がピラー下部又はその近傍に接続され、車両側面視でルーフサイドレール部とピラー部又はその近傍部位との間に筋交い状に架け渡されて車体側部のボディー骨格部材として機能するディビジョンバーと、
    前記ボディー付けの固定窓の下方側に位置するディビジョンバーとピラー部との間を接続し、ディビジョンバーの車両幅方向外側に配置されて車両前後方向に板面が延在されるガセットアウタと、ディビジョンバーの車両幅方向内側に配置されて車両前後方向に沿って板面が延在されるガセットインナ、とを含んで構成された閉断面構造部と、
    を有し
    前記閉断面構造部の車両後方側の端部に前記ディビジョンバーが配置されており、当該ディビジョンバーの下部は前記ガセットインナに接着剤を用いて固定され、当該ディビジョンバーの下端部は前記ピラー部に接着剤を用いて固定されている、
    ことを特徴とする車体側部構造。
  2. 前記ディビジョンバーの下端部は、サイドドアの車両上下方向の高さの半分よりも低い位置にてピラー部と接続されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の車体側部構造。
  3. 前記ピラー部はフロントピラー部であり、当該フロントピラー部の所定位置にフロントサイドドアの前端部がドアヒンジを介して回転可能に連結されており、
    前記ディビジョンバーを含む閉断面構造部と対向するドアインナパネルの前側上部を車両幅方向外側へ向けて凹ませることで、ドアアウタパネルとの間隔を狭めた段付き形状部をドアインナパネルに設け、
    当該段付き形状部にディビジョンバーの後端部に沿って配設されたシール材を弾性的に圧接させた、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車体側部構造。
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