JP4539480B2 - 自動車の上部車体構造 - Google Patents

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本発明は、ルーフレール及びルーフレインフォースメントを有する自動車の上部車体構造に関するものである。
一般に、自動車の上部車体構造においては、車体の左右の側部にそれぞれ車体前後方向に延びる一対のルーフレールが配設され、両ルーフレール間に跨ってルーフパネルが配置されている。このルーフパネルは、通常、車体の軽量化の観点から比較的薄い鉄板で形成される。そこで、ルーフパネルの下側には、車体上部構造の強度又は剛性を向上させるために、ルーフレインフォースメントが取り付けられている。その一例として特許文献1に開示されたものがある。
特許文献1に係る上部車体構造において、アウタパネルとインナパネルとを接合してなるルーフレールには、該ルーフレールの車幅方向内側に水平に拡がり且つ車体前後方向に延びる、該アウタパネルとインナパネルとのパネル接合部が形成されている。また、車幅方向に延びるルーフレインフォースメントは、車体前側縁部と、車体後側縁部と、これら車体前側縁部と車体前側縁部との間において車体前側及び車体後側縁部よりも下方に位置する下壁部と、下壁部と車体前側及び車体後側縁部をそれぞれ連結する2つの縦壁部とからなるハット形状断面をしており、車体前側及び車体後側縁部の車幅方向外端部には、それぞれ車幅方向外方に延びる延出接合部が形成されている。そして、ルーフレインフォースメントの延出接合部はルーフパネルの下面に接合され、さらにこれらは上記ルーフレールのパネル接合部に接合されている。このとき、ルーフレインフォースメントの縦壁部は、ルーフレールのパネル接合部に対して、車幅方向内側であって且つ、車体側方位置から車幅方向に沿って見て重なる位置に位置する。このように構成することによって、車両が側面衝突するなどして車体に車幅方向の強い衝撃力が加えられた場合には、上記ルーフレインフォースメントの縦壁部が上記ルーフレールのパネル接合部に当接し、上記ルーフパネル及びルーフレインフォースメントの車幅方向へ変位をルーフレールによって規制して、上部車体の変形が抑制される。
特開2000−62646号公報
ところで、上記特許文献1に係る上部車体構造では、ルーフパネル、ルーフレインフォースメント及びルーフレールの接合部においては、ルーフパネルと、ルーフレインフォースメントの延出接合部との2枚のパネルを接合したものを、ルーフレールのアウタパネルと、ルーフレールのインナパネルと、ルーフレインフォースメントとの3枚のパネルを接合した部分にさらに接合しており、計5枚のパネルが接合されている。ところが、スポット溶接等の溶接では、良好な接合を実現するための適正な枚数がある。すなわち、スポット溶接等は、5枚のパネルであっても溶接することはできるが、接合枚数が増加すると、それだけ圧痕が大きくなると共に、溶接部の周辺に亀裂が生じる虞もある。その結果、却って接合強度が低下する場合もある。
そこで、ルーフパネルのうち、ルーフレインフォースメントの延出接合部が接合されている部分は、ルーフレールのパネル接合部と当接しているだけで接合しないようにして、ルーフパネルのうち、該ルーフレインフォースメントと接合されてない部分をパネル接合部に接合することが考えられる。しかしながら、かかる構成では、ルーフレインフォースメントはルーフレールに対して接合されていないため、車体に車幅方向の強い衝撃力が加えられた場合に、ルーフレインフォースメントの縦壁部が剛性の低いルーフパネルと共に変位して、ルーフレールのパネル接合部上に乗り上げて該パネル接合部と当接せず、上記ルーフパネル及びルーフレインフォースメントの車幅方向へ変位をルーフレールによって規制できない虞がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スポット溶接による良好な接合を実現しつつ、車体に車幅方向の強い衝撃力が加えられた場合には、ルーフレインフォースメントの縦壁部をルーフレールのパネル接合部に確実に当接させて、上部車体の変形を抑制することにある。
第1の発明は、車体の左右の側部それぞれに設けられ、インナパネルとアウタパネルとが接合されてなり且つ前後方向に延びて構成されると共に、該インナパネルとアウタパネルとのパネル接合部が車幅方向内側において水平に拡がり且つ前後方向に延びて形成されるルーフレールと、上記ルーフレールの上記パネル接合部に接合されるルーフパネルと、上記ルーフパネルの下方位置において車幅方向に延び且つ車幅方向外端部が上記ルーフパネルと接合されるルーフレインフォースメントとを備える自動車の上部車体構造が対象である。
そして、上記ルーフレインフォースメントは、車幅方向各外端部において、車体前側部分と車体後側部分とに設けられ、車幅方向外方に延びて該パネル接合部と上記ルーフパネルとに挟持される少なくとも2つの延出部と、車体前後方向において上記2つの延出部の間に設けられ、上記パネル接合部の車幅方向内側に位置し且つ、車体側方位置から車幅方向に沿って見て該パネル接合部と重なる縦壁部と、車体前後方向において上記2つの延出部の間に設けられ、車幅方向外方に延びて該パネル接合部及び上記ルーフパネルに接合される延出接合部とを有し、上記パネル接合部における、上記延出接合部が接合される部分には、上記インナパネル及びアウタパネルの何れか一方に切欠部が設けられているものとする。
上記の構成の場合、車両が車幅方向の衝撃を受けたときには、車体前側と車体後側の上記延出部及び上記延出接合部が上記ルーフレールの上記パネル接合部上に位置するため、ルーフレインフォースメントの上記縦壁部が該パネル接合部の下側に入り込むことがなく、さらに、該延出接合部は該パネル接合部と接合されているため、該縦壁部が該パネル接合部の上側に乗り上げることもなく、その結果、該縦壁部を該パネル接合部に確実に当接させることができ、上記ルーフパネル及びルーフレインフォースメントの車幅方向への変位を上記ルーフレールによって規制して、上部車体構造の変形を抑制することができる。
このとき、上記延出接合部は、上記インナパネルとアウタパネルとからなる上記パネル接合部及びルーフパネルと接合されるが、その接合位置では、該インナパネル及びアウタパネルの何れか一方に切欠部が設けられていることによって、接合するパネルの枚数が1枚少なくなるため、スポット溶接等により良好な接合を実現することができる。また、ルーフレールのパネル接合部に多くの切欠部を設けることはルーフレールの剛性を低下させるため好ましくないが、上記の構成ではルーフレインフォースメントを接合するために要する切欠部は1箇所だけであるため、ルーフレールの剛性の低下を可及的に抑えることができる。さらに、上記ルーフレインフォースメントとルーフパネルとの接合は上記延出接合部における1箇所だけであるが、該延出接合部の車体前側及び車体後側の延出部は、上記ルーフレールと接合されていないにしても、上記ルーフパネルとルーフレインフォースメントとに挟持されているため、ルーフレインフォースメントをルーフパネルとパネル接合部との間で拘束することができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記縦壁部は、車体前側と車体後側とに位置する2つの第1の縦壁部と、上記2つの第1の縦壁部の間で車体前側と車体後側とに位置する2つの第2の縦壁部とを有し、上記延出接合部は、車体前後方向において上記2つの第2の縦壁部の間に形成されているものとする。
上記の構成の場合、上記ルーフレインフォースメントの外端部に4つの縦壁部が設けられるため、車両に車幅方向の衝撃力が加わったときに、上記パネル接合部との当接点数が増加し、該衝撃力を4つの縦壁部で分散して受け止めることができる。その結果、上記ルーフパネル及びルーフレインフォースメントの車幅方向への変位を確実に規制することができる。
第3の発明は、第2の発明において、上記延出接合部よりも車体前側位置及び車体後側位置それぞれにおいて、上記第1の縦壁部の下端部と上記第2の縦壁部の下端部とが前後方向に間隔を有した状態で該両下端部を連結する下壁部をさらに備えるものとする。
上記の構成の場合、上記ルーフレインフォースメントの車幅方向外端部の断面係数が大きくなるため、車両が受ける車幅方向の衝撃力を上記パネル接合部と上記第1及び第2縦壁部とで確実に受け止めることができ、上記ルーフパネル及びルーフレインフォースメントの車幅方向への変位をさらに確実に規制することができる。
第4の発明は、第1〜3の何れか1つの発明において、上記ルーフレインフォースメントは、閉断面を有するセンタピラーと車体前後方向において同じ位置に設けられており、上記切欠部は、上記ルーフパネルにおける、上記センタピラーの閉断面を該センタピラーに沿って延長させた位置に位置するものとする。
上記の構成の場合、ルーフレールのうち、センタピラーが設けられている部分は剛性が高く、特にセンタピラーの閉断面が連結された部分は剛性が高い。そこで、ルーフパネルにおける、このセンタピラーの閉断面を該センタピラーに沿って延長させた位置に切欠部を設けることによって、切欠部を形成することによるルーフレールの剛性の低下を可及的に抑制することができる。
本発明によれば、上記ルーフレインフォースメントは、車幅方向外端部において、車体前後2つの延出部と、その間に設けられた延出接合部及び縦壁部とを有すると共に、上記ルーフレールのパネル接合部における上記延出接合部が接合される部分には、インナパネル及びアウタパネルの何れか一方に切欠部が設けられることによって、車両に車幅方向の衝撃力が加わったときに、該縦壁部をパネル接合部に確実に当接させて上部車体構造の変形を抑制することができると共に、スポット溶接等による良好な接合を実現することができ、さらに、ルーフレインフォースメントをパネル接合部への接合するための切欠部を1箇所だけにして、ルーフパネルの剛性の低下を可及的に抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る自動車の上部車体構造を含む車体構造を示す(ルーフパネルを省略している)。尚、本明細書においては、車両前後方向の前を単に前、車両前後方向の後を単に後と表す。また、車幅方向内側を単に内側、車幅方向外側を単に外側、車幅方向内端を単に内端、車幅方向外端を単に外端ともいう。
符号1は左右で対をなす側部車体である。各側部車体1は、車室の下部側方において前後方向に延びるサイドシル11と、車室の上部側方において前後方向に延びるピラー12と、サイドシル11の前後方向中央部から上方に延びて上端がピラー12に連結されるセンタピラー13と、センタピラー13の前方に位置し、サイドシル11の前端から上方に延びて上端がピラー12に連結されるヒンジピラー14と、センタピラー13の後方に位置し、サイドシル11の後端から上方に延びて上端がピラー12に連結されるリヤピラー15と、を有する。
また、上記ピラー12は、後述するルーフパネル7の側端フランジ72(図4、5参照)が接合されるルーフレールとしてのルーフサイドレール16と、このルーフサイドレール16の前端からさらに前方に延びて、フロントウィンドウ開口の側縁部を形成するフロントピラー17とを有する。
これらサイドシル11、センタピラー13、ヒンジピラー14、リヤピラー15、ルーフサイドレール16及びフロントピラー17は、高い剛性を実現すべく、それぞれアウタパネルとインナパネルとによって閉断面を形成すると共に、内部にレインフォースメントを挟持している。
このように構成された左右の側部車体1、1の上部においては、前方から後方に向かって順に、フロントヘッダ2と、ルーフレインフォースメント3〜5と、リヤヘッダ6とが、左右のピラー12、12(具体的にはルーフサイドレール16、16)の間にそれぞれ車幅方向に延びて設けられている。これらフロントヘッダ2、ルーフレインフォースメント3〜5及びリヤヘッダ6は、上部車体の車幅方向の強度及び剛性を向上させている。そして、略矩形状をしたルーフパネル7(図4、5参照)は、これらフロントヘッダ2等の上方に配置され、その前端縁がフロントヘッダ2に接合され、後端縁がリヤヘッダ6に接合され、両側端縁がそれぞれ左右のルーフサイドレール16、16に接合される。
ここで、フロントヘッダ2及びリヤヘッダ6は、コーナーガセット8を介してピラー12に接合され、その接合強度が強化されている。また、ルーフレインフォースメント3〜5のうち前後方向中央の中央ルーフレインフォースメント4は、後述するように、ルーフパネル7の側端フランジ72とピラー12とに接合されている。ルーフレインフォースメント3、5は、ルーフパネル7の側端フランジ72とのみ接合されている。
以下に、中央ルーフレインフォースメント4の具体的な構造及びピラー12への接合についてさらに詳しく説明する。
中央ルーフレインフォースメント4は、図2、3に示すように、細長い形状をしていて、その短手方向(車体に取り付けられた状態では車体前後方向)の両端部に形成された2つの縁部41、41と、両縁部41、41の間に設けられた中央膨出部42と、これら縁部41、41及び中央膨出部42よりも下方に位置し且つ中央膨出部42と各縁部41との間に形成された下壁部43、43と、各縁部41と各下壁部43とを連結する第1縦壁部44、44と、中央膨出部42と各下壁部43とを連結する第2縦壁部45、45とを有する。そして、各縁部41の長手方向(車体に取り付けられた状態では車幅方向)両端部には、それぞれ、縁部41が延設されてなる延出部41aが設けられている。また、中央膨出部42の長手方向両端部には、それぞれ、中央膨出部42が延設されてなる延出接合部42aが設けられている。
このように構成された中央ルーフレインフォースメント4は、図4に示すように、ルーフサイドレール16の、前後方向において、センタピラー13が連結された部分と同じ位置に接合される。
このルーフサイドレール16は、図5に示すように、ルーフレールインナ16aとセンタピラーインナ13aとからなるインナ側パネルにキャブサイドアウタ10を接合することによって、閉断面形状を有するルーフサイドレール16とセンタピラー13が形成される。ルーフサイドレール16の車幅方向内側には、水平に形成されたキャブサイドアウタ10の内側フランジ10aと水平に形成されたルーフレールインナ16aの内側フランジ16bとがスポット溶接によって接合されたパネル接合部16Aが設けられている。このパネル接合部16Aは、水平に拡がり且つルーフサイドレール16に沿って前後方向に延びている。このとき、インナ側パネルとキャブサイドアウタ10との間には、ルーフレールレインフォースメント16dとセンタピラーレインフォースメント13bとが設けられていている。ルーフレールレインフォースメント16dは、パネル接合部16Aの、内側フランジ10aと内側フランジ16bとで挟持されており、センタピラーレインフォースメント13bは、キャブサイドアウタ10のセンタピラー対応部分に設けられたフランジ10c及びセンタピラーインナ13aに設けられたフランジ13cに挟持されている。
上記中央ルーフレインフォースメント4は、上記延出部41a、41aをルーフパネル7の側端フランジ72に対して下面からスポット溶接されることによって、ルーフパネル7にサブアッセンブリされる。こうして、中央ルーフレインフォースメント4がサブアッセンブリされたルーフパネル7は、側端フランジ72がルーフサイドレール16のパネル接合部16Aに対して上方から設置される。すなわち、中央ルーフレインフォースメント4は、図6に示すように、延出部41a、41a及び延出接合部42aが、パネル接合部16Aの上面に位置することになる。
この状態で、ルーフパネル7の側端フランジ72がルーフサイドレール16のパネル接合部16Aとスポット溶接される。詳しくは、中央ルーフレインフォースメント4の延出部41a、41a及び延出接合部42aが位置しない位置では、側端フランジ72と内側フランジ10aと内側フランジ16bとの3枚がスポット溶接される(すなわち、この溶接部分では、内側フランジ10aと内側フランジ16bとで挟持されたルーフレールレインフォースメント16dが部分的に切り欠かれている)。また、中央ルーフレインフォースメント4の延出接合部42aが位置する位置では、図7に示すように、ルーフレールインナ16aの内側フランジ16bに切欠部16Bが形成されており、側端フランジ72と内側フランジ10aと延出接合部42aとの3枚がスポット溶接される(図中の×印参照)。すなわち、この溶接部分では、内側フランジ10aと内側フランジ16bとで挟持されたルーフレールレインフォースメント16dも部分的に切り欠かれている。尚、図7は、図8の一点鎖線で示すように、センタピラー13に沿った平面で車体を切断したときの端面図である(一方、図5、9は、ルーフサイドレール16を鉛直方向に切断したときの端面図である)。切欠部16Bは、図8に示すように、ルーフサイドレール16における、センタピラー13の閉断面を該センタピラー13に沿って延長させた位置(図中の二点鎖線参照)に設けられている。さらに、中央ルーフレインフォースメント4の延出部41aが位置する位置では、図5に示すように、側端フランジ72及び延出部41aがスポット溶接されているだけで(図中の×印参照)、これら側端フランジ72と延出部41aとはパネル接合部16Aとは接合されていない。つまり、互いに接合された側端フランジ72及び延出部41aはパネル接合部16Aの上面に当接しているだけである。ただし、この部分の前後位置において、側端フランジ72はパネル接合部16Aに接合されているため、これら側端フランジ72及び延出部41aはパネル接合部16A上に拘束されている。
そして、中央ルーフレインフォースメント4及びルーフパネル7がルーフサイドレール16に接合された状態において、中央ルーフレインフォースメント4の下壁部43、43は、図3、9に示すように、ルーフサイドレール16のパネル接合部16Aよりも下方に位置すると共に、中央ルーフレインフォースメント4の第1及び第2縦壁部44、44、45、45の外端部は、パネル接合部16Aの車幅方向内側に位置し且つ車体側方位置から車幅方向に沿って見て重なっている。
このように構成された上部車体構造では、車両に車幅方向の衝撃力が加わった場合に、中央ルーフレインフォースメント4の第1及び第2縦壁部44、44、45、45がルーフサイドレール16のパネル接合部16Aに確実に当接する。詳しくは、中央ルーフレインフォースメント4の延出部41a、41a及び延出接合部42aがパネル接合部16Aの上面と挟持又は上面に接合されているため、中央ルーフレインフォースメント4が車幅方向外方に変位する際に、第1及び第2縦壁部44、44、45、45がパネル接合部16Aの下方に潜り込むことがない。また、中央ルーフレインフォースメント4の延出接合部42aがパネル接合部16Aに接合されるため、中央ルーフレインフォースメント4が車幅方向外方に変位する際に、第1及び第2縦壁部44、44、45、45がパネル接合部16Aの上方に乗り上げることがない。その結果、中央ルーフレインフォースメント4が車幅方向外方に変位する際には、車体側方位置から車幅方向に沿って見てパネル接合部16Aと重なっている第1及び第2縦壁部44、44、45、45は、パネル接合部16Aに確実に当接する。こうして、ルーフサイドレール16によって中央ルーフレインフォースメント4及び該中央ルーフレインフォースメント4と接合されているルーフパネル7の車幅方向外方への変位がルーフサイドレール16によって規制され、上部車体構造の変形を抑制することができる。このとき、中央ルーフレインフォースメント4は、第1及び第2縦壁部44、44、45、45の4つの縦壁部を有して、側突時にはこの4つの縦壁部44、44、45、45がパネル接合部16Aと当接するため、側突荷重を4つの縦壁部で分担できるため、大きな側突荷重に耐えることができる。また、これら4つの第1及び第2縦壁部44、44、45、45は、車体前側と車体後側とそれぞれにおいて下壁部43によって第1縦壁部44の下端部と第2縦壁部45の下端部とが間隔を有した状態で連結されているため、中央ルーフレインフォースメント4の断面は、第1縦壁部44、下壁部43及び第2縦壁部45からなるコ字形状をしている。このため、例えば、第1縦壁部44の下端部と第2縦壁部45の下端部とを直接連結してなるV字形状断面と比較しても高い断面係数を有し、より大きな衝撃力にも耐えることができる。
また、中央ルーフレインフォースメント4の延出接合部42aをパネル接合部16Aにスポット接合で接合しているが、ルーフレールインナ16aの内側フランジ16bに切欠部16Bを形成すると共に、ルーフレールレインフォースメント16dにも切欠部を形成することによって、延出接合部42aの接合部分では、ルーフパネル7の側端フランジ72と、延出接合部42aと、キャブサイドアウタ10の内側フランジ10aとの3枚のパネルがスポット溶接されることになり、溶接部の周辺に亀裂が生じる等の不具合を防止して、良好な接合を実現することができる。
ここで、ルーフサイドレール16は、側部車体1の上部で車体剛性を確保する部材であるため、パネル接合部16Aに切欠部等を形成しないことが好ましい。上記実施形態では、延出部41a、41aの位置には切欠部を形成せず、それらの間の延出接合部42aの位置にのみ切欠部16Bを形成することによって、ルーフサイドレール16の剛性の低下を最小限に抑えて、ルーフパネル7等の良好な接合と第1及び第2縦壁部44、44、45、45とパネル接合部16Aとの確実な当接を実現することができる。さらに、切欠部16Bが設けられている位置は、ルーフサイドレール16における、センタピラー13の閉断面を該センタピラー13に沿って延長させた位置であるため、ルーフサイドレール16の中でも比較的剛性が高い位置に切欠部16Bが形成されており、この点でもルーフサイドレール16の剛性の低下を可及的に抑制することができる。
また、中央ルーフレインフォースメント4は、上述のように、パネル接合部16Aに対して延出接合部42aの1箇所でしか接合されていないが、その前後方向両側で延出部41a、41aがルーフパネル7の側端フランジ72とパネル接合部16Aとによって挟持されているため、中央ルーフレインフォースメント4を拘束することができる。
尚、ルーフレインフォースメント3、5は、中央ルーフレインフォースメント4と異なり、2つの縁部と、下壁部と、各縁部と下壁部とを連結する縦壁部とからなる略ハット形状断面をしている。そして、各縁部の長手方向両端部に形成された延出部がルーフパネル7の側端フランジ72の下面にスポット接合されており、ルーフサイドレール16のパネル接合部16Aに直接は接合されていない。つまり、ルーフレインフォースメント3、5は、中央ルーフレインフォースメント4における中央膨出部42、第2縦壁部45、45及び延出接合部42aに相当する構成を有さず、延出部41a、41aに相当する部分がルーフパネル7の側端フランジ72にのみ接合されている。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。すなわち、上記実施形態では、ルーフサイドレール16のパネル接合部16Aにおいて、中央ルーフレインフォースメント4の延出接合部42aが接合される位置において、ルーフレールインナ16aの内側フランジ16bに切欠部16Bを設けているが、キャブサイドアウタ10の内側フランジ10aに切欠部16Bを設けてもよい。
また、上記実施形態では、中央ルーフレインフォースメント4がコ字形状断面を形成する第1縦壁部44、下壁部43及び第2縦壁部45とを前後方向に2組有しているが、これに限られるものではない。すなわち、上記中央膨出部42を設けずに第1縦壁部44、下壁部43及び第2縦壁部45を1組だけ有するように構成してもよいし、第1縦壁部44、下壁部43及び第2縦壁部45をさらに設けて3組、4組から構成してもよい。さらに、延出部41a、41aも2つに限らず、3つ以上設けてもよい。
また、上記実施形態では、ルーフレインフォースメント3、5は、パネル接合部16Aとは接合されていないが、中央ルーフレインフォースメント4と同様に、延出部及び延出接合部を設けて、該延出接合部をパネル接合部16Aに接合するように構成してもよい。
本発明の実施形態に係る車体構造の概略斜視図である。 中央レインフォースメントの平面図である。 中央レインフォースメントの側面図である。 中央レインフォースメントとルーフサイドレールとの接合部を車室内から見た斜視図である。 図4のV−V線における端面図である。 中央レインフォースメントとルーフサイドレールとの接合部を、ルーフパネルを取り除いた状態で車室外から見た斜視図である。 図4のVII−VII線における端面図である。 側部車体を車体側方位置から見た図である。 図4のVIII−VIII線における端面図である。
符号の説明
10 キャブサイドアウタ(アウタパネル)
13 センタピラー
16 ルーフサイドレール(ルーフレール)
16A パネル接合部
16B 切欠部
16a ルーフレールインナ(インナパネル)
4 中央ルーフレインフォースメント(ルーフレインフォースメント)
41a 延出部
42a 延出接合部
43 下壁部
44 第1縦壁部(縦壁部)
45 第2縦壁部(縦壁部)

Claims (4)

  1. 車体の左右の側部それぞれに設けられ、インナパネルとアウタパネルとが接合されてなり且つ前後方向に延びて構成されると共に、該インナパネルとアウタパネルとのパネル接合部が車幅方向内側において水平に拡がり且つ前後方向に延びて形成されるルーフレールと、上記ルーフレールの上記パネル接合部に接合されるルーフパネルと、上記ルーフパネルの下方位置において車幅方向に延び且つ車幅方向外端部が上記ルーフパネルと接合されるルーフレインフォースメントとを備える自動車の上部車体構造であって、
    上記ルーフレインフォースメントは、車幅方向各外端部において、
    車体前側部分と車体後側部分とに設けられ、車幅方向外方に延びて該パネル接合部と上記ルーフパネルとに挟持される少なくとも2つの延出部と、
    車体前後方向において上記2つの延出部の間に設けられ、上記パネル接合部の車幅方向内側に位置し且つ、車体側方位置から車幅方向に沿って見て該パネル接合部と重なる縦壁部と、
    車体前後方向において上記2つの延出部の間に設けられ、車幅方向外方に延びて該パネル接合部及び上記ルーフパネルに接合される延出接合部とを有し、
    上記パネル接合部における、上記延出接合部が接合される部分には、上記インナパネル及びアウタパネルの何れか一方に切欠部が設けられていることを特徴とする自動車の上部車体構造。
  2. 請求項1に記載の自動車の上部車体構造において、
    上記縦壁部は、車体前側と車体後側とに位置する2つの第1の縦壁部と、上記2つの第1の縦壁部の間で車体前側と車体後側とに位置する2つの第2の縦壁部とを有し、
    上記延出接合部は、車体前後方向において上記2つの第2の縦壁部の間に形成されていることを特徴とする自動車の上部車体構造。
  3. 請求項2に記載の自動車の上部車体構造において、
    上記延出接合部よりも車体前側位置及び車体後側位置それぞれにおいて、上記第1の縦壁部の下端部と上記第2の縦壁部の下端部とが前後方向に間隔を有した状態で該両下端部を連結する下壁部をさらに備えることを特徴とする自動車の上部車体構造。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載の自動車の上部車体構造において、
    上記ルーフレインフォースメントは、閉断面を有するセンタピラーと車体前後方向において同じ位置に設けられており、
    上記切欠部は、上記ルーフパネルにおける、上記センタピラーの閉断面を該センタピラーに沿って延長させた位置に設けられていることを特徴とする自動車の上部車体構造。
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