JP2015186851A - 造形物の構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】材料及び形態の観点において意匠上の制約を減ずることが可能であり、また、施工時間を短縮することが可能であり、さらに、3次元造形装置の処理負荷を低減させることが可能な造形方法を提供すること。
【解決手段】造形物の構築方法は、3次元造形物を造形する3Dプリンタによって、対象造形物1の少なくとも一部の外枠に対応する形状を有する外枠部20であって、中空空間部を囲繞する外枠部20を造形する外枠部造形工程と、前記外枠部造形工程において造形した外枠部20を補強する補強工程と、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、造形物の構築方法に関する。
従来、3次元の構造体を造形する技術として、積層造形という技術が提案されている。この積層造形とは、対象造形物の3DCADの3次元データに基づいて、その対象造形物の材料を層状に重ねて製作する方法をいい、例えば、熱融解積層法、光造型法、粉末焼結法、インクジェット法、及びシート積層法等といった様々な方法が存在する。
特に近年では、このような積層造形に関連する技術として、3DCADの3次元データを元に、造形材料をプリントヘッドから吐出して断面形状を積層していくことで3次元造形物を造形する3Dプリンタ(3次元プリンタ)が注目されている(例えば、特許文献1)。このような3Dプリンタによれば、3次元造形物を高速かつ容易に作成することができるため、幅広い分野における展開が期待されている。例えば建築分野においては、この3Dプリンタを用いることにより、建築物のミニチュア模型を容易かつ短時間で作成すること等が提案されている。
また、巨大な3次元構造体を造形可能な3Dプリンタを用いることによって、建築物のミニチュア模型に留まらず、建築物そのものを造形する方法も提案されている。具体的には、この造形方法は、3Dプリンタにより造形材料としてコンクリート等を吐出して断面形状を積層していくことにより、建築物全体を造形していく方法である。
特表2013−507679号公報
ここで、上述したような建築物等といった巨大な3次元造形物の造形を行う場合には特に、耐力、耐火性、低費用等の条件を充足することが求められるため、造形材料はこれらの条件を満たすコンクリートのような材料に限定されてしまう。したがって、3Dプリンタではコンクリート等に限らず可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、金属、ガラス、又はセラミック等豊富な材料を造形材料として用いることが可能であるにも関わらず、上述した方法では造形材料はコンクリートのような高強度で耐火性がありかつ安い材料に限定されるため、建築物の外観の素材がコンクリート等に限定されてしまい、材料の観点において意匠上の制約を受けるものであった。また、積層造形法は、上部の層をせり出して積層していくことにより、下部より上部が大きい形態も造形可能であるが、造形材料がコンクリートである場合には上部の層を大きくせり出すことができなかったので、形態の自由度が低かった。なお、これを解決するためにはサポート材を用いることがあるが、その場合は、サポート材の除去に手間がかかったり、廃棄物が生じたりするために好ましくない。また、造形材料がコンクリートである場合は特に、建築物全体に及ぶ膨大な量のコンクリートを充分な強度に乾燥させるまで上層の断面形状のコンクリートを積層させることが出来ないので、多大な施工時間を要するものであった。さらに、このような方法により建築物のような巨大な3次元造形物の造形を行うためには、建築物の体積と同等の膨大な造形材料を3Dプリンタのプリントヘッドから吐出させる必要があるため、3Dプリンタの処理負荷が増大し、ひいては造形物の構築コストが増大してしまう可能性があった。したがって、材料及び形態の観点において意匠上の制約を減ずることが可能であり、また、施工時間を短縮することが可能であり、さらに、3Dプリンタの処理負荷を低減させることが可能な造形方法が要望されていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、材料及び形態の観点における意匠上の制約を減ずることが可能であり、また、施工時間を短縮することが可能であり、さらに、3次元造形装置(例えば3Dプリンタ)の処理負荷を低減させることが可能な造形方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の造形物の構築方法は、3次元造形物を造形する3次元造形装置によって、対象造形物の少なくとも一部の外枠に対応する形状を有する外枠部であって、中空空間部を囲繞する外枠部を造形する外枠部造形工程と、前記外枠部造形工程において造形した外枠部を補強する補強工程と、を含む。
請求項2に記載の造形物の構築方法は、請求項1に記載の造形物の構築方法において、前記補強工程において、前記中空空間部に補強材を充填することによって前記外枠部を補強する。
請求項3に記載の造形物の構築方法は、請求項2に記載の造形物の構築方法において、前記補強工程において前記補強材を充填した後に、前記外枠部造形工程において造形した外枠部を除去する外枠部除去工程を含む。
請求項4に記載の造形物の構築方法は、請求項2又は3に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部に対して、補強材の充填に伴う前記外枠部の変形を抑制する変形抑制手段を設置する変形抑制工程を含む。
請求項5に記載の造形物の構築方法は、請求項2から4のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部造形工程において、前記外枠部の内表面におけるいずれかの位置と、前記外枠部の内表面における他の位置とを、前記中空空間部を介して接続する外枠部固定手段を有する形状に、前記外枠部を造形する。
請求項6に記載の造形物の構築方法は、請求項2から5のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記中空空間部に充填された補強材に対して少なくとも一部において接触する管である補強材管を形成する補強材管形成工程と、前記補強材管形成工程において形成した補強材管の管内に補強芯材を挿入する補強材補強芯材挿入工程と、を含む。
請求項7に記載の造形物の構築方法は、請求項6に記載の造形物の構築方法において、前記補強材管形成工程において、前記補強材管の管内に前記補強材が流入するように前記補強材管を形成する。
請求項8に記載の造形物の構築方法は、請求項2から7のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部造形工程において、前記外枠部の内表面に凸部又は凹部の少なくとも一方を造形する。
請求項9に記載の造形物の構築方法は、請求項1から8のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部造形工程において、前記外枠部を多孔質構造に造形する。
請求項10に記載の造形物の構築方法は、請求項1から9のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記対象造形物の一部の外枠部である第一外枠部に継手又は仕口を形成し、前記対象造形物の他の一部の外枠部である第二外枠部に、前記第一外枠部の継手又は仕口にのみ対応する継手又は仕口を形成する接触部形成工程と、前記第一外枠部と前記第二外枠部とを前記継手又は仕口により相互に接続する接続工程と、を含む。
請求項11に記載の造形物の構築方法は、請求項1から10のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部造形工程において、前記外枠部を複数の部位に分割して造形し、前記各部位を相互に回動自在に接続する回動手段を取り付ける回動手段取付工程を含む。
請求項12に記載の造形物の構築方法は、請求項1から11のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部の外表面に、外装材を取り付けるための外装材取付部を形成する外装材取付部形成工程と、前記外装材取付部形成工程において形成した前記外装材取付部に対して、外装材を取り付ける外装材取付工程と、を含む。
請求項13に記載の造形物は、請求項1から12のいずれか一項に記載の造形物の構築方法により造形される。
請求項1に記載の造形物の構築方法、及び請求項13に記載の造形物によれば、3次元造形装置によって中空空間部を囲繞する外枠部を造形し、造形された外枠部を補強するので、対象造形物の外枠を高強度の材料により造形せずとも対象造形物の耐力を確保することができ、これに伴って対象造形物の外枠を任意の造形材料を使用して造形することができるので、材料の観点における意匠上の制約を減ずることが可能であり、また、上部の層をせり出した積層造形に適した造形材料を選ぶことで、形態の観点においても意匠上の制約を減ずることが可能となる。また、対象造形物の外枠を高強度の材料により造形せずとも対象造形物の耐力を確保することができ、これに伴って充分な強度に乾燥させるまでに時間を要する造形材料(例えばコンクリート)を使用せずに対象造形物を充分な耐力で造形できるので、対象造形物の施工時間を短縮することが可能となる。さらに、中空空間部を形成せずに対象造形物の全体を3次元造形装置により造形する場合と比べて造形材料の使用量を低減できるので、3次元造形装置の処理負荷を低減することが可能となる。
請求項2に記載の造形物の構築方法によれば、中空空間部に補強材を充填することによって前記外枠部を補強するので、補強材の充填という極めて容易な方法により外枠部を補強することができ、施工時間を短縮する事が可能となる。
請求項3に記載の造形物の構築方法によれば、補強材充填後に外枠部を除去するので、外枠部として用いた造形材料を再利用することができ、構築に要する費用の削減が可能となる。さらに、中空空間部に充填された補強材は、中空空間部の形状に基づいて形状が定まるので、補強材の形状を容易に決定することが可能となる。
請求項4に記載の造形物の構築方法によれば、補強材の充填に伴う前記外枠部の変形を抑制する変形抑制手段を設置するので、補強材の重量により外枠部が外側向きの力を受けて変形又は破壊されてしまうことを防止でき、施工性や安全性を向上させることが可能となる。
請求項5に記載の造形物の構築方法によれば、外枠部造形工程において、外枠部と、外枠部固定手段とを一体に造形するので、外枠部の造形後に外枠部固定手段を別個取り付ける手間や時間を削減することができ、対象造形物の施工性を向上させることが可能となる。
請求項6に記載の造形物の構築方法によれば、補強材管の管内に補強芯材を挿入するので、対象造形物の耐力を増大させることが可能となる。
請求項7に記載の造形物の構築方法によれば、補強材管の管内に補強材が流入するように補強材管を形成するので、補強材と補強芯材との接触面積を増大させることができ、対象造形物の耐力を一層増大させることが可能となる。
請求項8に記載の造形物の構築方法によれば、外枠部の内表面に凸部又は凹部の少なくとも一方を造形するので、外枠部と補強材との接触面積を増大させることができ、対象造形物の耐力を向上させることが可能となる。また、外枠部の内表面に造形した凸部又は凹部によって補強材の外表面に模様等の意匠を施すことができ、外枠部を除去した場合において外観を構成する部分である補強材の外形の意匠性を向上させることが可能となる。また、外枠部の内表面に造形した凸部又は凹部によって、補強材の外表面と当該外表面に取り付ける外装材との接触面積を増大させることができ、外装材の接着性を向上させることが可能となる。
請求項9に記載の造形物の構築方法によれば、外枠部を多孔質構造に造形するので、外枠部の断熱性能を向上させることが可能となると共に、外枠部を軽量化することが可能となる。
請求項10に記載の造形物の構築方法によれば、複数の外枠部を継手又は仕口により相互に接続することにより対象造形物を造形するので、部位毎に細分化して運搬及び組立ができ、対象造形物の施工性を向上させることが可能となる。また、3次元造形装置により一度に造形できる3次元造形物の大きさに上限がある場合においても、複数の外枠部を組み合わせて大きな対象造形物を造形することが可能となる。また、第一外枠部の継手又は仕口とのみ対応する継手又は仕口を第二外枠部に造形するため、第一外枠部と第二外枠部とを容易に接続することが可能となると共に、その他の外枠部との誤接続を防止することが可能となる。
請求項11に記載の造形物の構築方法によれば、外枠部を複数の部位に分割形成して、それぞれを回動手段で接続するので、外枠部を施工現場に運搬する際には外枠部を折りたたんで小さい形状に変形させ、施工現場まで運搬した後に元の規定形状に変形させることができ、外枠部の運搬効率を向上させることが可能となる。
請求項12に記載の造形物の構築方法によれば、外枠部の外表面に、外装材を取り付けるための外装材取付部を形成するので、外枠部に対して極めて容易な方法により外装材を取り付けることができ、外装材の取付に要する手間を削減することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る対象造形物を示す正面図である。 図1のA−A断面図である。 図2のA部の拡大断面図である。 単位構造体の外観を示す正面図である。 複数の単位構造体の接続面を示す斜視図である。 構築方法の手順1を示す図である。 構築方法の手順2を示す図である。 構築方法の手順3を示す図である。 構築方法の手順4を示す図である。 構築方法の手順5を示す図である。 構築方法の手順6を示す図である。 構築方法の手順7を示す図である。 構築方法の手順8を示す図である。 変形例に係る外枠部を示す、図1のA−A断面に対応する断面図であって、(a)は運搬時、(b)は施工時を示す図である。
以下、本発明に係る造形物の構築方法の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
[実施の形態の基本的概念]
まずは、本実施の形態の基本的概念について説明する。本実施の形態は、3次元造形装置を用いて、造形物を構築する方法に関するものである。ここで、「3次元造形装置」とは、3次元造形物を造形する装置であって、本実施の形態においては、概略的に、造形材料を貯蔵する貯蔵部、及び貯蔵部に貯蔵された造形材料を吐出するプリントヘッドを備える公知の3Dプリンタであるものとして説明するが、これに限定されない。ここで、この3Dプリンタは、3DCADの3次元データを読み込んで、当該3次元データに基づいて対象造形物を所定間隔毎の断面形状に細分化した断面データを作成し、この断面データに基づいて造形材料をプリントヘッドから吐出していくことにより、3次元造形物を造形していくものである。ただし、3Dプリンタのこのような機能については公知であるため、その詳細な説明を省略する。
ここで、「造形材料」とは、プリントヘッドから吐出されて3次元造形物を造形する材料であって、所定の条件下(例えば、紫外線が照射された場合や、吐出後に所定時間が経過した場合等)において硬質化させることが可能な任意の材料である。この造形材料としては、例えば熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、金属、ガラス、セラミック、コンクリート、木材等を用いることが可能であり、必要に応じてこれら複数種類を組み合わせて用いても良い。この造形材料としては、成形性が高いこと、曲げ耐力が大きいこと、残留応力が小さいこと、表面仕上げが容易であること、火花や臭い等の有害物質の発生が少ないこと、コストが低いこと、及び施工効率が高いこと、といった観点から好適な材料を選定することが好ましい。本実施の形態においては、3Dプリンタの造形材料としての適用事例が有り、一定の引張強度を有し、成形中に火花や顕著な臭いを発せず、コストが比較的安価である、硬質塩化ビニルの如き熱可塑性プラスチックを用いるものとして説明する。他にも、繊維補強コンクリートのような耐力に優れた素材を用いることにより、対象造形物の耐力を一層向上させることが可能となる。
[実施の形態の具体的内容]
次に、本実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、本実施の形態に係る造形物の構築方法により造形された対象造形物1の構成を説明する。図1は、本実施の形態に係る対象造形物1を示す正面図である。この図1に示すように、対象造形物1は、建築物の床スラブ2と天井スラブ3との相互間に配置されて、天井スラブ3等の荷重を支持する支持部材として構成されている。ただし、対象造形物1はこのような支持部材に限定されず、例えば、構造体の荷重を支持することのない単なるモニュメントのようなものとして構成することも可能である。なお、以下では、所定の位置を基準として天井スラブ3に近い方を「上方」、床スラブ2に近い方を「下方」と称して説明し、また、天井スラブ3から床スラブ2に至る方向を「高さ方向」と称して説明する。
ここで、図1に示すように、本実施の形態に係る対象造形物1は、複数の単位構造体10を相互に接続して構成されている。具体的には、床スラブ2の上方に配置される「第一構造体」11、第一構造体11の上方に配置される「第二構造体」12、第二構造体12の上方に配置されて、上端付近において二股に分岐する「第三構造体」13、第三構造体13の一方の分岐部の上方に配置されて天井スラブ3と接続される「第四構造体」14、第三構造体13の他方の分岐部の上方に配置されて天井スラブ3と接続される「第五構造体」15を備えて構成されている。以下では、各単位構造体10を相互に区別する必要がある場合には、各単位構造体10をそれぞれ「第一構造体」11、「第二構造体」12、「第三構造体」13、「第四構造体」14、及び「第五構造体」15と称して説明し、これらを区別する必要の無いときは単に「単位構造体」10と称して説明する。
なお、このように本実施の形態においては、対象造形物1は、5つの単位構造体10により構成されているものとして説明するが、これに限らず、5つ以上の単位構造体10や5つ未満の単位構造体10により構成されていても構わない。また、対象造形物1は、必ずしも複数の単位構造体10により構成されている必要はなく、単一の単位構造体10により構成されていても構わない。また、各単位構造体10の具体的な形状は任意であり、図1に示す形状以外にも様々な形状を採用することが可能であり、本実施の形態の単位構造体10のように自由曲面を有する形状でなくても構わないし、また、各単位構造体10を同一形状に形成しても構わない。なお、各単位構造体10は、その形状が異なるものの、概略的に同一の構成要素により構成することができるため、以下では主に一つの単位構造体10(特に、第一構造体11)に着目して、対象造形物1の具体的な構造について説明する。
図2は、図1のA−A断面図である。また、図3は、図2のA部の拡大断面図である。図4は、単位構造体10の外観を示す正面図である。図5は、複数の単位構造体10の接続面を示す斜視図である。これら図2から図5に示すように、本実施の形態に係る単位構造体10は、概略的に、外枠部20、補強材30、セパレータ40、外枠部管50、補強材管60、外装材70、及び継手80を備えて構成されている。
(構成−外枠部)
外枠部20は、中空空間部を囲繞する外枠構成部材であって、3Dプリンタによって造形された3次元造形物である。この外枠部20の概略的な形状は、対象造形物1の少なくとも一部の外枠に対応する形状である限りにおいて任意であるが、本実施の形態においては、中空空間部を囲繞する略円筒体形状に構成されているものとして説明する。なお、外枠部20が3Dプリンタにより造形された際には、中空空間部には補強材30は充填されていないが、下記の構築方法で後述するように、この中空空間部には補強材30が充填され、このことにより外枠部20の補強が行われる。また、以下では、この外枠部20における中空空間部側の面を「内表面」、反対側の面を「外表面」と称し、所定の位置を基準として平面視において外枠部20の軸心に向かう方向を「内側」、外枠部20の軸心から離れる方向を「外側」と称して説明する。
また、外枠部20の具体的な形状は任意であり、例えば正円管状に形成する事も可能であるが、本実施の形態においては、図1に示すように、外表面に自由曲面を有する略円筒形状も形成されているものとして説明する。なお、外枠部20の上端に位置する面であって、所定の厚みを有する環状の面を「上面」21、外枠部20の下端に位置する面であって、所定の厚みを有する環状の面を「下面」22と称して以下では説明する。また、外枠部20の管厚は、外枠部20の耐力に応じて適切な厚みに設計されており、例えば高さに応じて異なる管厚となるように形成されていても良い。また、外枠部20は多孔質構造にて造形されており、このことによって外枠部20の空隙率を増大させて断熱性能を向上させることが可能となる。
ここで、図3に示すように、外枠部20の内表面には内突起23が形成されており、外枠部20の外表面には外装穴24が形成されている。以下では、この内突起23及び外装穴24について説明する。
内突起23は、外枠部20の内表面から内側に向けて突出するように形成された突起であり、対象造形物1の耐力を向上させる耐力向上手段である。具体的には、内表面の全体にかけて無数に形成された、長さ数ミリ程度の極小の大きさの突起である。このように外枠部20の内表面に内突起23が形成されていることにより、外枠部20と補強材30との接触面積を増大させることができ、対象造形物1の耐力を向上させることが可能となる。なお、この内突起23の具体的な長さや数については任意であり、上記の構成に限定されない。
ここで、この内突起23の具体的な形成方法は任意であるが、本実施の形態においては、内突起23は、3Dプリンタにより外枠部20と一体に形成されるものとして説明する。このように、3Dプリンタを用いることによって内突起23を極めて容易な方法で形成することができ、施工性の飛躍的な向上を図ることが可能となる。その他の形成方法としては、例えば、外枠部20を3Dプリンタで造形した後に、この外枠部20の内表面を突起の形状に削り取って形成したり、突起を複数備える膜状体で外枠部20の内表面を被覆することで形成したりしても良い。
外装穴24は、外枠部20に外装材70を取り付けるための外装材取付部である。ここで、外装穴24の具体的な形状、深さ、及び数は、取り付けられる外装材70に応じて異なる。ただし本実施の形態においては、図3及び図4に示すように、外装穴24は、外枠部20の外表面に、円周方向及び高さ方向に沿って所定の間隔(例えば、数センチ)を設けて規則的に並設されており、各外装穴24は、取り付ける外装材70を嵌めこむことが可能なように、外装材70に対応する形状に形成されている。このような外装穴24の構成により、外装材70の内側に接着剤やモルタル等を塗布して、当該外装材70を外装穴24に嵌めこむことにより、外装材70を外枠部20に対して容易かつ確実に取り付けることが可能となる。
ここで、この外装穴24の具体的な形成方法は任意であるが、本実施の形態においては、外装穴24は、3Dプリンタにより外枠部20と一体に形成されるものとして説明する。このように、3Dプリンタを用いることによって外装穴24を極めて容易な方法で形成することができ、施工性の飛躍的な向上を図ることが可能となる。その他の形成方法としては、例えば、外枠部20を3Dプリンタで造形した後に、この外枠部20の外表面を外装穴24の形状に削り取って形成したり、格子状の凸部を備える膜状体で外枠部20の外表面を被覆することで形成したりしても良い。
(構成−補強材)
補強材30は、外枠部20が囲繞する中空空間部に充填されることにより、外枠部20を補強する補強手段である。この補強材30は、外枠部20を補強する事が可能な限りにおいて任意の素材を用いることができ、例えば、コンクリートや樹脂材料を使用することができる。この補強材30の素材としては、充填を行うために充分な流動性を有し、かつ構造部材として十分な圧縮強度、せん断強度、及び曲げ強度を備える素材を選択することが好ましく、本実施の形態においては、このような条件を充足する素材としてコンクリートを選択した場合について説明する。
このように、対象造形物1の体積の大部分を形成する補強材30をコンクリートのような安価の素材で形成することにより、対象造形物1を安価に構築することが可能となる。また、補強材30が対象造形物1における耐力の殆どを補うため、外枠部20を軟性の低強度の素材にて造形する事も可能であり、外枠部20の素材選択の自由度を向上させることが可能となる。なお、このように外枠部20と補強材30とを相互に異なる素材にて形成するものとして説明するが、これらを相互に同一の素材により構築しても構わない。なお、「充填する」とは、中空空間部を完全に埋め尽くことに限らず、外枠部20を補強可能な限りにおいて隙間が設けられていることも含む概念である。
(構成−セパレータ)
セパレータ40は、補強材30の充填に伴う外枠部20の変形を抑制する変形抑制手段である。すなわち、下記の構築方法において後述するように、本実施の形態においては外枠部20が囲繞する中空空間部に補強材30を充填することにより外枠部20を補強するが、このように中空空間部に補強材30(すなわち、コンクリート)を充填すると、補強材30によって外枠部20は外側に向けた力を受けるので、外枠部20が変形又は破壊されてしまう可能性がある。そこで、このような事態を防止するために、外枠部20の変形を抑制するためのセパレータ40を形成する。
ここで、このように外枠部20の変形を抑制可能である限りにおいて、セパレータ40の具体的な構造や形成方法は任意であるが、本実施の形態においては、セパレータ40は、3Dプリンタにより外枠部20と一体に形成されるものとして説明する。すなわち、例えば図2に示すように、セパレータ40は、外枠部20の内表面におけるいずれかの位置と、外枠部20の内表面における他の位置とを、中空空間部を介して接続するような形状の外枠部固定手段として、外枠部20と一体に形成されている。なお、本実施の形態に係るセパレータ40は、小梁形状又は紐状体に形成されているが、これに限定されず、例えば単位構造体10と同一高さを有する膜状体に形成されていても良い。また、変形抑制手段は上記のセパレータ40のように外枠部20と一体に形成するものでなくても構わず、例えば外枠部20を3Dプリンタで造形した後に、この外枠部20の外表面の一部から、直径方向に沿って対角線上に貫通させた鉄筋と、当該鉄筋の両端部を外表面から突出させた状態において鉄筋の両端部に取り付けられたボルトによって変形抑制手段を構成しても良い。
(構成−外枠部管)
外枠部管50は、外枠部20を補強する補強芯材51を挿入するための外枠部補強芯材挿入手段である。この外枠部管50は、外枠部20に対して少なくとも一部において接触する管として形成される限りにおいて、具体的な構造や形成方法は任意であるが、本実施の形態においては、外枠部管50は、3Dプリンタにより外枠部20と一体に形成されるものとして説明する。例えば、3Dプリンタにより外枠部20を形成する際に、外枠部20の下面22から上面21に掛けて空洞を形成することにより外枠部管50を形成することが可能となる。そして、このように形成された外枠部管50に補強芯材51を挿入することにより、単位構造体10の引っ張り耐力を向上させることができる。その他の方法としては、例えば、外枠部20を3Dプリンタで造形した後に、この外枠部20の内表面や外表面に対して、既存の金属管等を接合したり、外枠部20の上面21から下面22にかけてドリル等を用いて外枠部20の内部を挿通する孔を形成したりすることにより外枠部補強芯材挿入手段を形成しても良い。なお、この外枠部管50に挿通される補強芯材51は、本実施の形態においては鋼鉄製の補強鉄筋であるものとして説明するが、他の素材の補強芯材51を用いても良く、例えばカーボンファイバー製の弾性部材等を用いても良い。後述する補強材管60に挿通される補強芯材61についても同様である。
(構成−補強材管)
補強材管60は、補強材30を補強する補強芯材61を挿入するための補強材補強芯材挿入手段である。この補強材管60は、補強材30に対して少なくとも一部において接触する管として形成される限りにおいて、具体的な構造や形成方法は任意であるが、本実施の形態においては、補強材管60は、3Dプリンタにより外枠部20やセパレータ40と一体に形成された管状体であって、単位構造体10の上端部から下端部にかけて形成された管状体であるものとして説明する。その他の形成方法としては、例えば、上述したセパレータ40を形成した後に、セパレータ40に対して既存の金属管等を接着剤等により接合することにより補強材補強芯材挿入手段を形成しても良い。
ここで、補強材管60は、中空空間部に充填された補強材30が、補強材管60の管内に流入可能となるように構成されている。具体的には、補強材管60は多孔質構造に形成されており、図2のように中空空間部に補強材管60が位置する状態において、中空空間部に補強材30を充填させることで、補強材30が中空空間部の管外から、補強材管60に設けられた孔を介して、補強材管60の管内に流入する。このように、補強材管60の管内に補強材30が流入することで、補強材30と、補強材管60の内部に挿入された補強芯材61とが相互に接合されて、補強芯材61が鉄筋コンクリート構造における主筋として機能し、対象造形物1の耐力を一層向上させることが可能となる。
また、補強材30を充填した後に補強芯材61を緊張させ、この状態において補強材30が硬化した後に緊張を解放して補強材30に対してプレストレスを与えることにより、補強材30の引張強度を向上させても良い。なお、このように補強材30をプレストレスコンクリートとして用いる方法は公知であるため、その詳細な説明を省略する。また、上述した外枠部管50に挿通させる補強芯材51についても同様の方法により外枠部20の引張強度を向上させても良い。
(構成−外装材)
外装材70は、対象造形物1の意匠性や断熱性の向上を目的として外枠部20の外表面に設けられ、任意の素材(例えば、木製、樹脂製、又は金属製等)により形成された公知の外装部材である。この外装材70は対象造形物1における最も外側に設けられる部分であり、意匠性に最も寄与する部分であるため、意匠性の高い形状や素材で形成されることが望ましい。なお、本実施の形態においては、図3や図4に示すように、外装材70は矩形のタイルであって、上述したように外装穴24に嵌めこまれることで対象造形物1の外観部分を形成するタイルであるものとして説明する。
(構成−継手)
継手80は、対象造形物1の一部である単位構造体10の外枠部20と、対象造形物1の他の一部である単位構造体10の外枠部20とを相互に接続する接続手段である。ここで、継手80の具体的な形状等については任意であるが、以下では図5を参照し、第一構造体11の上面21と第二構造体12の下面22との相互接続に着目して継手80の形状について一例を挙げて説明する。
まず、第一構造体11の上面21には2種類の円形凹部81a、81bが設けられており、第二構造体12の下面22には当該円形凹部81a、81bと対応する形状の2種類の円形凸部82a、82bが設けられている。また、第一構造体11の上面21には2種類の矩形凸部81c、81dが設けられており、第二構造体12の下面22には当該矩形凸部81c、81dと対応する形状の2種類の矩形凹部82c、82dが設けられている。このような構造において、各凹部及び凸部の位置を合わせて第二構造体12を第一構造体11に押し込むことにより、第一構造体11の円形凹部81a、81bと第二構造体12の円形凸部82a、82bとが相互に嵌合され、第一構造体11の矩形凸部81c、81dと第二構造体12の矩形凹部82c、82dとが相互に嵌合される。このようにして、第一構造体11の外枠部20と第二構造体12の外枠部20とを相互に接続させることが可能である。なお、第一構造体11の外枠部20と第二構造体12の外枠部20とを、より強固に接続させるためには、第一構造体11の外枠部20の上面21や第二構造体12の外枠部20の下面22に公知の接着剤を塗布してから上記の接続を行っても良い。
なお、以上では第一構造体11と第二構造体12を接続する継手80についてのみ説明したが、第二構造体12と第三構造体13とを接続する継手80、第三構造体13と第四構造体14とを接続する継手80、及び第三構造体13と第五構造体15とを接続する継手80についても同様に構成することが可能である。ただし、各単位構造体10は、相互に接続される単位構造体10が設計段階において予め定められており、このように予め定められた単位構造体10以外の単位構造体10とは接続することが出来ないように、継手80の形状が設計されている。例えば、図5に示すように、第二構造体12の上面21には、2種類の円形凹部82e、82fと、2種類の菱形凸部82g、82hとが形成されているが、これは第三構造体13の下面22に設けられた継手80とのみ嵌合する形状であり、例えば第二構造体12の上面21に第一構造体11、第四構造体14、又は第五構造体15等を接続することは、継手80の形状上不可能である。このように、接続可能な単位構造体10が定められていることで、単位構造体10の接続順序の見極めが容易となり、特に、異なる順序で単位構造体10を接続してしまうことに起因して、対象造形物1の形状が意図しない形状となってしまうことを防止できる。
(造形物の構築方法について)
次に、上記のように構成された対象造形物1の構築方法について説明する。なお、図6から図13は、いずれも対象造形物1の構築方法の手順1から手順8を順に示す図であって、図6は、構築方法の手順1を示す図であり、図7は、構築方法の手順2を示す図であり、図8は、構築方法の手順3を示す図であり、図9は、構築方法の手順4を示す図であり、
図10は、構築方法の手順5を示す図であり、図11は、構築方法の手順6を示す図であり、図12は、構築方法の手順7を示す図であり、図13は、構築方法の手順8を示す図である。なお、これらの図6から図13に示すように、本実施の形態では説明の簡略化のために、第一構造体11、第二構造体12、及び第三構造体13までを組み立てる方法について説明するが、そのさらに上方に接続される第四構造体14や第五構造体15についても同様の手順により構築することが可能である。また、説明の簡略化のために、補強材管60の内部に挿通された補強芯材61を接続する方法についてのみ説明するが、外枠部管50の内部に挿通された補強芯材51についても同様の方法により接続することが可能である。
まずは、当該構築方法の前段階として、予め設計された3DCADデータに基づいて、対象造形物1を構成する各単位構造体10(第一構造体11、第二構造体12、第三構造体13、第四構造体14、及び第五構造体15)のうち、外枠部20、セパレータ40、外枠部管50、及び補強材管60を上述したように3Dプリンタにより一体に造形する。このように、外枠部20、セパレータ40、外枠部管50、及び補強材管60を一体とする形状は非常に複雑な形状であるが、3Dプリンタの如き3次元造形装置を用いることにより、このような複雑な形状を容易かつ短時間で形成することが可能である。なお、このような3Dプリンタによる造形を行う場所については任意であるが、本実施の形態においては、対象造形物1の構築を行う場所(以下、施工現場)の遠隔地で造形を行って、造形物を施工現場まで公知の手段により運搬するものとして説明する。このように3Dプリンタによる造形を行う場所と、実際に施工を行う場所とを分けることにより、分担して各作業を行うことができ高い施工性を確保することが出来る。その他の方法としては、例えば、施工現場に3Dプリンタを設置してその場で造形を行っても良く、この方法によれば、造形物を運搬する手間や費用を省略することが可能である。
まず手順1として、図6に示すように、対象造形物1の設置位置の床面に複数(本実施の形態においては2つ)のアンカー4を打設する。なお、このようなアンカー4を打設する具体的な方法については公知であるため、その詳細な説明を省略する。
次に手順2として、図7に示すように、第一構造体11の補強材管60に対して補強芯材61を下方から挿通し、補強材管60の下方から補強芯材61が所定長さだけ突出するように補強芯材61を位置させ、この状態において、補強芯材61の下端部とアンカー4の上端部とを相互に接合する。この接合の具体的な方法は任意であるが、本実施の形態においては溶接接合するものとして説明する。なお、「所定長さ」とは補強芯材61とアンカー4とを溶接するために充分なスペースが確保できる程度の長さであり、例えば本実施の形態においては、第一構造体11と床面との相互間に公知の溶接機を挿入できる程度の長さであるものとする。
次に手順3として、図8に示すように、補強芯材61が補強材管60の内部を摺動するように第一構造体11を下方に移動させて、第一構造体11を床スラブ2に載置する。なお、補強芯材61の長さは任意でるが、このように第一構造体11を床スラブ2に載置した際に、第一構造体11の補強材管60の上方から補強芯材61が突出するような長さの補強芯材61を用いることが、後述の溶接処理を行う上で好ましい。
次に手順4として、図9に示すように、第二構造体12の補強材管60に対して補強芯材61を下方から挿通し、補強材管60の下方から補強芯材61が所定長さだけ突出するように補強芯材61を位置させ、この状態において、第一構造体11の補強材管60の上部から突出した補強芯材61の上端部と、第二構造体12の補強材管60に挿通された補強芯材61の下端部とを相互に接合する。なお、この接合の具体的な方法は、上述した手順2と同様の方法を採用することができる。
次に手順5として、図10に示すように、接合された補強芯材61が補強材管60の内部を摺動するように第二構造体12を下方に移動させて、第一構造体11と第二構造体12とを接続する。この接続の具体的な方法は、上述したように、第一構造体11の上面21及び第二構造体12の下面22に接着剤を塗布し、第一構造体11の上面21に形成された凹部及び凸部と、第二構造体12の下面22に形成された凸部及び凹部を相互に嵌合させる方法を採用する。なお、この他の方法により接続を行っても構わず、例えば第一構造体11の外枠部20及び第二構造体12の外枠部20を金属素材により形成した場合には、これらの外枠部20を相互に溶接接合することにより、第一構造体11と第二構造体12とを相互に接続しても構わない。
次に手順6として、図11に示すように、第三構造体13の補強材管60に対して補強芯材61を下方から挿通し、補強材管60の下方から補強芯材61が所定長さだけ突出するように補強芯材61を位置させ、この状態において、第二構造体12の補強材管60の上部から突出した補強芯材61の上端部と、第三構造体13の補強材管60に挿通された補強芯材61の下端部とを相互に接合する。なお、この接合の具体的な方法は、上述した手順2や手順4と同様の方法を採用することができる。
次に手順7として、図12に示すように、接合された補強芯材61が補強材管60の内部を摺動するように第三構造体13を下方に移動させて、第二構造体12と第三構造体13とを接続する。この接続の具体的な方法は、上述した手順5と同様の方法を採用することができる。
最後に手順8として、図13に示すように、第三構造体13の断面から補強材30を投入し、第一構造体11、第二構造体12、及び第三構造体13の中空空間部に補強材30を充填させる。この際に、補強材30の重量により、外枠部20には外側方向の力が掛るが、中空空間部に形成されたセパレータ40の働きにより外枠部20の変形が抑制されて、外枠部20の破壊を防止することが可能となる。なお、対象造形物1の引張強度が不足する場合には、補強材30が硬質化する前に補強材管60の内部に挿通された補強芯材61を緊張し、この状態において補強材30を硬質化させ、その後に補強芯材61の緊張を解放することにより、引張強度を向上させることが可能である。
以上をもって第一構造体11、第二構造体12、及び第三構造体13の構築が完了する。そして、このように構築された各単位構造体10の外表面に設けられた外装穴24に対して、内側に接着剤を塗布した外装材70を嵌め込んで接着することにより、対象造形物1の外装仕上げを行うことができる。
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、3Dプリンタによって中空空間部を囲繞する外枠部20を造形し、造形された外枠部20を補強するので、対象造形物1の外枠を高強度の材料により造形せずとも対象造形物1の耐力を確保することができ、これに伴って対象造形物1の外枠を任意の造形材料を使用して造形することができるので、材料の観点における意匠上の制約を減ずることが可能であり、また、上部の層をせり出した積層造形に適した造形材料を選ぶことで、形態の観点においても意匠上の制約を減ずることが可能となる。また、対象造形物1の外枠を高強度の材料により造形せずとも対象造形物1の耐力を確保することができ、これに伴って充分な強度に乾燥させるまでに時間を要する造形材料(例えばコンクリート)を使用せずに対象造形物1を充分な耐力で造形できるので、対象造形物1の施工時間を短縮することが可能となる。さらに、中空空間部を形成せずに対象造形物1の全体を3Dプリンタにより造形する場合と比べて造形材料の使用量を低減できるので、3Dプリンタの処理負荷を低減することが可能となる。
また、中空空間部に補強材30を充填することによって前記外枠部20を補強するので、補強材30の充填という極めて容易な方法により外枠部20を補強することができ、施工時間を短縮する事が可能となる。
また、補強材30の充填に伴う前記外枠部20の変形を抑制するセパレータ40を設置するので、補強材30の重量により外枠部20が外側向きの力を受けて変形又は破壊されてしまうことを防止でき、施工性や安全性を向上させることが可能となる。
また、外枠部造形工程において、外枠部20と、セパレータ40とを一体に造形するので、外枠部20の造形後にセパレータ40を別個取り付ける手間や時間を削減することができ、対象造形物1の施工性を向上させることが可能となる。
また、補強材管60の管内に補強芯材61を挿入するので、対象造形物1の耐力を増大させることが可能となる。
また、補強材管60の管内に補強材30が流入するように補強材管60を形成するので、補強材30と補強芯材61との接触面積を増大させることができ、対象造形物1の耐力を一層増大させることが可能となる。
また、外枠部20の内表面に内突起23を造形するので、外枠部20と補強材30との接触面積を増大させることができ、対象造形物1の耐力を向上させることが可能となる。
また、外枠部20を多孔質構造に造形するので、外枠部20の断熱性能を向上させることが可能となると共に、外枠部20を軽量化することが可能となる。
また、複数の外枠部20を継手80により相互に接続することにより対象造形物1を造形するので、部位毎に細分化して運搬及び組立ができ、対象造形物1の施工性を向上させることが可能となる。また、3Dプリンタにより一度に造形できる3次元造形物の大きさに上限がある場合においても、複数の外枠部20を組み合わせて大きな対象造形物1を造形することが可能となる。また、第一構造体11の外枠部20の継手80とのみ対応する継手80を第二構造体12の外枠部20に造形するため、第一構造体11の外枠部20と第二構造体12の外枠部20とを容易に接続することが可能となると共に、その他の単位構造体10の外枠部20との誤接続を防止することが可能となる。
また、外枠部20の外表面に、外装材70を取り付けるための外装穴24を形成するので、外枠部20に対して極めて容易な方法により外装材70を取り付けることができ、外装材70の取付に要する手間を削減することが可能となる。
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。例えば、本実施の形態に係る造形物の構築方法によって、材料及び形態の観点における意匠上の制約を減ずることができない場合や、3次元造形装置(例えば3Dプリンタ)の処理負荷を低減させることができない場合や、施工時間を短縮することができない場合であっても、造形物の構築を従来と異なる技術により防止できている場合には、本願発明の課題が解決されている。
(寸法や材料について)
発明の詳細な説明や図面で説明した対象造形物1の各部の寸法、形状、比率等は、あくまで例示であり、その他の任意の寸法、形状、比率等とすることができる。
(外枠部について)
本実施の形態においては、対象造形物1を複数の単位構造体10により構成する例について説明したが、対象造形物1の一部を単位構造体10以外の構造体により構成してもよく、例えば、第二構造体12に代えて、公知のブロック、コンクリート製の角柱や円柱、あるいは樹脂製の構造体を使用してもよい。このように、単位構造体10と他の任意の構造体とを組み合わせることで、対象造形物1の製造コストを低減したり、対象造形物1の機能性や特性を変化させたりすることが可能になる。
また、本実施の形態においては、外枠部20の管厚は、高さに応じて異なる管厚とする場合について説明したが、例えば、高方向の各位置において同一の管厚としてよい。また、対象造形物1を複数の単位構造体10により構成する場合において、これら複数の単位構造体10の管厚は、相互に同一の管厚としてもよく、あるいは相互に異なる管厚としてもよい。
また、本実施の形態においては、外枠部20は天井スラブ3と床スラブ2との相互間に形成される支持部材(すなわち、柱)であるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、梁やトラス等の支持部材であっても構わない。
また、本実施の形態においては、外枠部20、セパレータ40、外枠部管50、及び補強材管60を3Dプリンタにより一体に造形し、この造形物を施工現場まで運搬するものとして説明したが、これに限られない。すなわち、上記の方法によれば、3Dプリンタにより造形された造形物は体積が大きく、さらにその体積の殆どが中空空間部であり運搬効率が悪いため、運搬効率を向上させるための様々な工夫を設けることが好ましい。図14は、変形例に係る外枠部90を示す、図1のA−A断面に対応する断面図であって、(a)は運搬時、(b)は施工時を示す図である。なお、図14においては説明の便宜上、外枠部90以外の構成要素の図示を省略している。この図14に示すように、外枠部90を複数の部位91、92、93、94に細分化して造形し、各部位91、92、93、94を相互に回動自在に接続する蝶番の如き回動手段95を取り付けても良い。このように外枠部90を構成することにより、運搬時には外枠部90を図14(a)に示すように折り畳むことができるので、一度により多くの外枠部90を運搬することが可能となり、運搬効率を向上させることが可能となる。また、施工現場への運搬が完了した際には、図14(b)のように元の形状に変形させることにより、上記実施の形態と同様に外枠部90として機能させることが可能となる。このような構成によれば、外枠部90を複数の部位91、92、93、94に分割形成して、それぞれを回動手段95で接続するので、外枠部90を施工現場に運搬する際には外枠部90を折りたたんで小さい形状に変形させ、施工現場まで運搬した後に元の規定形状に変形させることができ、外枠部90の運搬効率を向上させることが可能となる。あるいは、回動手段95を省略し、複数の部位91、92、93、94に細分化して造形した外枠部90を、施工現場において固定ネジ等や接着剤等の固定手段を用いて相互に接合してもよい。
また、その他の方法により運搬効率を向上させても構わない。例えば、外枠部20を軟質の素材により形成し、中空空間部への補強材30の充填や、外枠部20への空気の注入に伴って規定の形状に膨らむような構成としても良い。このような構成によれば、外枠部20を施工現場に運搬する際には外枠部20を小さい形状に変形させ、施工現場まで運搬した後に元の規定形状に変形させることができ、外枠部20の運搬効率を向上させることが可能となる。
(内突起について)
本実施の形態においては、外枠部20と補強材30との接触面積を向上させるために、外枠部20の内表面に内突起23を設けることとして説明したが、その他の手段により接触面積を向上させても当然構わない。例えば内突起23の代わりに、内表面に溝等を設けても良い。また、内突起23は、外枠部20自体の耐力を向上させるように形成されていてもよく、例えば外枠部20の内表面に、高さ方向、円周方向、あるいはこれら高さ方向や円周方向に対して斜めとなる方向に沿って、リブとして形成されていてもよい。
(補強材管について)
本実施の形態においては、補強材管60を多孔質構造に形成することにより、補強材30と、補強材管60の内部に挿通された補強芯材61との接触面積を増大させるものとして説明したが、これに限られない。例えば、補強材30を中空空間部に充填させた後に、補強材管60のみを取り外して、補強芯材61と補強材30との接触面積を増大させても良い。このような方法によれば、補強材管60を補強材30から取り外すので、補強材30と補強芯材61との接触面積を増大させることができ、対象造形物1の耐力を向上させることが可能となる。また、補強材管60を3Dプリンタにより造形した場合には、取り外した補強材管60を造形材料として再利用することができ、構築に要する費用の削減が可能となる。その他の方法としては、補強材管60を所定の条件下において溶解する素材にて形成しても良い。例えば、補強材管60を、コンクリートと接触することにより溶解する素材にて形成しても良く、このような方法によれば、補強材30を充填後に補強材管60を溶解させて補強芯材61と補強材30との接触面積を増大させることができるので、極めて容易な方法により、対象造形物1の耐力を向上させることが可能となる。なお、その他にも、補強材管60を、時間経過に伴って溶解する素材にて形成しても良い。
(補強材について)
本実施の形態においては、補強材30は、任意の方法により充填されたコンクリートであるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、外枠部20と同様に、補強材30についても、3Dプリンタの如き3次元造形装置により構成しても構わない。また、補強材30として2種類以上の素材を使用することもでき、例えば、2種類以上の素材を予め混合して外装材70に充填したり、2種類以上の素材を外装材70に別々に充填したりしてもよい。また、対象造形物1を複数の単位構造体10により構成する場合において、各単位構造体10に対して異なる補強材30を使用することができ、例えば、下方の単位構造体10に対しては高強度コンクリートを使用して強度を高め、上方の単位構造体10に対しては軽量コンクリートを使用したり補強材30を省略することで軽量化を図るようにしてもよい。
(外装材について)
本実施の形態においては、外枠部20の外表面に外装材70を取り付けるものとして説明したが、これに限定されず、外装材70を取り付けなくても良い。このような場合には、3Dプリンタにより造形した外枠部20の外表面がそのまま外観を構成するが、3Dプリンタによれば外枠部20の外表面の素材や色を任意に決定できるので、意匠性の向上を図ることが可能となる。例えば、木目模様、幾何学模様、あるいは任意のキャラクターの形状の凹凸を、外装材70として取り付けてもよい。また、外枠部20は、内突起23と同様に、外枠部20自体の耐力を向上させるように形成されていてもよく、例えば外枠部20の外表面に、高さ方向、円周方向、あるいはこれら高さ方向や円周方向に対して斜めとなる方向に沿って、リブとして形成されていてもよい。
(補強材管について)
本実施の形態においては、補強材管60の内部に補強材30が流入可能となるように補強材管60が形成されているものとして説明したが、これに限定されない。例えば、補強材管60に補強芯材61を挿通させた後に補強材管60の内部にグラウトを注入することによって、補強芯材61と補強材30とを相互に接続させても構わない。
(継手について)
本実施の形態においては、継手80により複数の単位構造体10を接続するものとして説明したが、これに限定されない。例えば各単位構造体10を溶接接合、ボルト接合、接着剤接合、圧接継手、機械式継手、重ね継手、又は磁力等により接合しても構わない。また、外枠部20の外表面等に仕口を形成し、仕口により複数の単位構造体10を接続しても構わない。あるいは、継手80を省略し、複数の単位構造体10の相互間に補強材30を充填して固化させること等によって、これら複数の単位構造体10を相互に接続してもよい。
(構築方法について)
本実施の形態においては、複数の単位構造体10を積み上げた後に、各単位構造体10の中空空間部に補強材30を充填させるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、第一構造体11を設置した後に当該第一構造体11の中空空間部に補強材30を充填し、次に第一構造体11の上方に第二構造体12を積み上げて、以降同様に補強材30の充填と単位構造体10の積み上げを行っても構わない。
また、本実施の形態においては、外枠部20を単位構造体10の外観を構成する部分として残留させるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、補強材30を充填して硬質化したことを確認したら、外枠部20を除去しても構わない。この場合には、中空空間部の形に対応する補強材30が外観を構成することとなるため、外観を考慮して外枠部20の内表面の形状を決定することが望ましい。例えば、補強材30の外表面に外装材70を取り付けるための外装穴24が形成されるように、外枠部20の内表面の形状を決定しても良い。このように、外枠部20を除去することにより、外枠部20を形成するために用いた造形材料を再利用することができるので、構築に要する費用の削減が可能となる。例えば、外枠部20を補強材30から取り外した後に、外枠部20を溶解させて再度3Dプリンタの造形材料として再利用しても良いし、外枠部20の形状を残したまま型枠として再利用することで、同一形状の補強材30からなる構造体を量産する事も可能となる。また、このように補強材30の外表面に外装穴24を形成することにより、補強材30と外装材70との接触面積を増大させることができ、外装材70の接着性を向上させることが可能となる。さらに、中空空間部に充填された補強材30は、中空空間部の形状に基づいて形状が定まるので、補強材30の形状を容易に決定することが可能となる。例えば、外枠部20の内表面に凸部又は凹部を造形することによって補強材30の外表面に模様等の任意の意匠を施すことができ、外枠部20を除去した場合において外観を構成する部分である補強材30の外形の意匠性を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態においては、補強芯材61を補強材管60に挿入した状態において補強芯材61同士(あるいは、補強芯材61とアンカー4)を相互に溶接し、その後に単位構造体10を下方に摺動させるものとして説明したが、この順序に限られない。例えば、初めに各補強芯材61を全て溶接して一本の補強芯材61にしてから、単位構造体10を第一構造体11から順に当該補強芯材61に挿通させていっても構わない。ただし、このような方法は、補強芯材61が大きく湾曲している場合等には適さない。また、アンカー4を設ける代わりに補強芯材61の下端部を折り曲げるなどして、床スラブ2に補強芯材61を定着させてもよい。
(付記)
付記1に記載の造形物の構築方法は、3次元造形物を造形する3次元造形装置によって、対象造形物の少なくとも一部の外枠に対応する形状を有する外枠部であって、中空空間部を囲繞する外枠部を造形する外枠部造形工程と、前記外枠部造形工程において造形した外枠部を補強する補強工程と、を含む。
付記2に記載の造形物の構築方法は、付記1に記載の造形物の構築方法において、前記補強工程において、前記中空空間部に補強材を充填することによって前記外枠部を補強する。
付記3に記載の造形物の構築方法は、付記2に記載の造形物の構築方法において、前記補強工程において前記補強材を充填した後に、前記外枠部造形工程において造形した外枠部を除去する外枠部除去工程を含む。
付記4に記載の造形物の構築方法は、付記2又は3に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部に対して、補強材の充填に伴う前記外枠部の変形を抑制する変形抑制手段を設置する変形抑制工程を含む。
付記5に記載の造形物の構築方法は、付記2から4のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部造形工程において、前記外枠部の内表面におけるいずれかの位置と、前記外枠部の内表面における他の位置とを、前記中空空間部を介して接続する外枠部固定手段を有する形状に、前記外枠部を造形する。
付記6に記載の造形物の構築方法は、付記2から5のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記中空空間部に充填された補強材に対して少なくとも一部において接触する管である補強材管を形成する補強材管形成工程と、前記補強材管形成工程において形成した補強材管の管内に補強芯材を挿入する補強材補強芯材挿入工程と、を含む。
付記7に記載の造形物の構築方法は、付記6に記載の造形物の構築方法において、前記補強材管形成工程において、前記補強材管の管内に前記補強材が流入するように前記補強材管を形成する。
付記8に記載の造形物の構築方法は、付記2から7のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部造形工程において、前記外枠部の内表面に凸部又は凹部の少なくとも一方を造形する。
付記9に記載の造形物の構築方法は、付記1から8のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部造形工程において、前記外枠部を多孔質構造に造形する。
付記10に記載の造形物の構築方法は、付記1から9のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記対象造形物の一部の外枠部である第一外枠部に継手又は仕口を形成し、前記対象造形物の他の一部の外枠部である第二外枠部に、前記第一外枠部の継手又は仕口にのみ対応する継手又は仕口を形成する接触部形成工程と、前記第一外枠部と前記第二外枠部とを前記継手又は仕口により相互に接続する接続工程と、を含む。
付記11に記載の造形物の構築方法は、付記1から10のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部造形工程において、前記外枠部を複数の部位に分割して造形し、前記各部位を相互に回動自在に接続する回動手段を取り付ける回動手段取付工程を含む。
付記12に記載の造形物の構築方法は、付記1から11のいずれか一項に記載の造形物の構築方法において、前記外枠部の外表面に、外装材を取り付けるための外装材取付部を形成する外装材取付部形成工程と、前記外装材取付部形成工程において形成した前記外装材取付部に対して、外装材を取り付ける外装材取付工程と、を含む。
付記13に記載の造形物は、付記1から12のいずれか一項に記載の造形物の構築方法により造形される。
(付記の効果)
付記1に記載の造形物の構築方法、及び付記13に記載の造形物によれば、3次元造形装置によって中空空間部を囲繞する外枠部を造形し、造形された外枠部を補強するので、対象造形物の外枠を高強度の材料により造形せずとも対象造形物の耐力を確保することができ、これに伴って対象造形物の外枠を任意の造形材料を使用して造形することができるので、材料の観点における意匠上の制約を減ずることが可能であり、また、上部の層をせり出した積層造形に適した造形材料を選ぶことで、形態の観点においても意匠上の制約を減ずることが可能となる。また、対象造形物の外枠を高強度の材料により造形せずとも対象造形物の耐力を確保することができ、これに伴って充分な強度に乾燥させるまでに時間を要する造形材料(例えばコンクリート)を使用せずに対象造形物を充分な耐力で造形できるので、対象造形物の施工時間を短縮することが可能となる。さらに、中空空間部を形成せずに対象造形物の全体を3次元造形装置により造形する場合と比べて造形材料の使用量を低減できるので、3次元造形装置の処理負荷を低減することが可能となる。
付記2に記載の造形物の構築方法によれば、中空空間部に補強材を充填することによって前記外枠部を補強するので、補強材の充填という極めて容易な方法により外枠部を補強することができ、施工時間を短縮する事が可能となる。
付記3に記載の造形物の構築方法によれば、補強材充填後に外枠部を除去するので、外枠部として用いた造形材料を再利用することができ、構築に要する費用の削減が可能となる。さらに、中空空間部に充填された補強材は、中空空間部の形状に基づいて形状が定まるので、補強材の形状を容易に決定することが可能となる。
付記4に記載の造形物の構築方法によれば、補強材の充填に伴う前記外枠部の変形を抑制する変形抑制手段を設置するので、補強材の重量により外枠部が外側向きの力を受けて変形又は破壊されてしまうことを防止でき、施工性や安全性を向上させることが可能となる。
付記5に記載の造形物の構築方法によれば、外枠部造形工程において、外枠部と、外枠部固定手段とを一体に造形するので、外枠部の造形後に外枠部固定手段を別個取り付ける手間や時間を削減することができ、対象造形物の施工性を向上させることが可能となる。
付記6に記載の造形物の構築方法によれば、補強材管の管内に補強芯材を挿入するので、対象造形物の耐力を増大させることが可能となる。
付記7に記載の造形物の構築方法によれば、補強材管の管内に補強材が流入するように補強材管を形成するので、補強材と補強芯材との接触面積を増大させることができ、対象造形物の耐力を一層増大させることが可能となる。
付記8に記載の造形物の構築方法によれば、外枠部の内表面に凸部又は凹部の少なくとも一方を造形するので、外枠部と補強材との接触面積を増大させることができ、対象造形物の耐力を向上させることが可能となる。また、外枠部の内表面に造形した凸部又は凹部によって補強材の外表面に模様等の意匠を施すことができ、外枠部を除去した場合において外観を構成する部分である補強材の外形の意匠性を向上させることが可能となる。また、外枠部の内表面に造形した凸部又は凹部によって、補強材の外表面と当該外表面に取り付ける外装材との接触面積を増大させることができ、外装材の接着性を向上させることが可能となる。
付記9に記載の造形物の構築方法によれば、外枠部を多孔質構造に造形するので、外枠部の断熱性能を向上させることが可能となると共に、外枠部を軽量化することが可能となる。
付記10に記載の造形物の構築方法によれば、複数の外枠部を継手又は仕口により相互に接続することにより対象造形物を造形するので、部位毎に細分化して運搬及び組立ができ、対象造形物の施工性を向上させることが可能となる。また、3次元造形装置により一度に造形できる3次元造形物の大きさに上限がある場合においても、複数の外枠部を組み合わせて大きな対象造形物を造形することが可能となる。また、第一外枠部の継手又は仕口とのみ対応する継手又は仕口を第二外枠部に造形するため、第一外枠部と第二外枠部とを容易に接続することが可能となると共に、その他の外枠部との誤接続を防止することが可能となる。
付記11に記載の造形物の構築方法によれば、外枠部を複数の部位に分割形成して、それぞれを回動手段で接続するので、外枠部を施工現場に運搬する際には外枠部を折りたたんで小さい形状に変形させ、施工現場まで運搬した後に元の規定形状に変形させることができ、外枠部の運搬効率を向上させることが可能となる。
付記12に記載の造形物の構築方法によれば、外枠部の外表面に、外装材を取り付けるための外装材取付部を形成するので、外枠部に対して極めて容易な方法により外装材を取り付けることができ、外装材の取付に要する手間を削減することが可能となる。
1 対象造形物
2 床スラブ
3 天井スラブ
4 アンカー
10 単位構造体
11 第一構造体
12 第二構造体
13 第三構造体
14 第四構造体
15 第五構造体
20 外枠部
21 上面
22 下面
23 内突起
24 外装穴
30 補強材
40 セパレータ
50 外枠部管
51 補強芯材
60 補強材管
61 補強芯材
70 外装材
80 継手
81a、81b 円形凹部
81c、81d 矩形凸部
82a、82b 円形凸部
82c、82d 矩形凹部
82e、82f 円形凹部
82g、82h 菱形凸部
90 外枠部
91、92、93、94 部位
95 回動手段

Claims (13)

  1. 3次元造形物を造形する3次元造形装置によって、対象造形物の少なくとも一部の外枠に対応する形状を有する外枠部であって、中空空間部を囲繞する外枠部を造形する外枠部造形工程と、
    前記外枠部造形工程において造形した外枠部を補強する補強工程と、を含む、
    造形物の構築方法。
  2. 前記補強工程において、前記中空空間部に補強材を充填することによって前記外枠部を補強する、
    請求項1に記載の造形物の構築方法。
  3. 前記補強工程において前記補強材を充填した後に、前記外枠部造形工程において造形した外枠部を除去する外枠部除去工程を含む、
    請求項2に記載の造形物の構築方法。
  4. 前記外枠部に対して、補強材の充填に伴う前記外枠部の変形を抑制する変形抑制手段を設置する変形抑制工程を含む、
    請求項2又は3に記載の造形物の構築方法。
  5. 前記外枠部造形工程において、前記外枠部の内表面におけるいずれかの位置と、前記外枠部の内表面における他の位置とを、前記中空空間部を介して接続する外枠部固定手段を有する形状に、前記外枠部を造形する、
    請求項2から4のいずれか一項に記載の造形物の構築方法。
  6. 前記中空空間部に充填された補強材に対して少なくとも一部において接触する管である補強材管を形成する補強材管形成工程と、
    前記補強材管形成工程において形成した補強材管の管内に補強芯材を挿入する補強材補強芯材挿入工程と、を含む、
    請求項2から5のいずれか一項に記載の造形物の構築方法。
  7. 前記補強材管形成工程において、前記補強材管の管内に前記補強材が流入するように前記補強材管を形成する、
    請求項6に記載の造形物の構築方法。
  8. 前記外枠部造形工程において、前記外枠部の内表面に凸部又は凹部の少なくとも一方を造形する、
    請求項2から7のいずれか一項に記載の造形物の構築方法。
  9. 前記外枠部造形工程において、前記外枠部を多孔質構造に造形する、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の造形物の構築方法。
  10. 前記対象造形物の一部の外枠部である第一外枠部に継手又は仕口を形成し、前記対象造形物の他の一部の外枠部である第二外枠部に、前記第一外枠部の継手又は仕口にのみ対応する継手又は仕口を形成する接触部形成工程と、
    前記第一外枠部と前記第二外枠部とを前記継手又は仕口により相互に接続する接続工程と、を含む、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の造形物の構築方法。
  11. 前記外枠部造形工程において、前記外枠部を複数の部位に分割して造形し、
    前記各部位を相互に回動自在に接続する回動手段を取り付ける回動手段取付工程を含む、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の造形物の構築方法。
  12. 前記外枠部の外表面に、外装材を取り付けるための外装材取付部を形成する外装材取付部形成工程と、
    前記外装材取付部形成工程において形成した前記外装材取付部に対して、外装材を取り付ける外装材取付工程と、を含む、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の造形物の構築方法。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の造形物の構築方法により造形された造形物。
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