JP2010065459A - プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造と接合方法 - Google Patents
プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造と接合方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材とを容易に接合することができる。
【解決手段】プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材3に柱梁接合部材3のコンクリート7で形成された貫通孔6を設け、貫通孔6を形成するコンクリート7内には複数の軸筋8と、軸筋8を囲む円形スパイラル筋9とを配設する。貫通孔6にはプレキャストコンクリート造の柱部材1の上端部1a及び下端部1bから突出した柱主筋4が貫通孔6の上方及び下方から挿入され、柱主筋4と貫通孔6との空隙部にグラウト12が充填されて、グラウト12が硬化し柱梁接合部材3及び柱部材1が接合される。
【選択図】図2
【解決手段】プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材3に柱梁接合部材3のコンクリート7で形成された貫通孔6を設け、貫通孔6を形成するコンクリート7内には複数の軸筋8と、軸筋8を囲む円形スパイラル筋9とを配設する。貫通孔6にはプレキャストコンクリート造の柱部材1の上端部1a及び下端部1bから突出した柱主筋4が貫通孔6の上方及び下方から挿入され、柱主筋4と貫通孔6との空隙部にグラウト12が充填されて、グラウト12が硬化し柱梁接合部材3及び柱部材1が接合される。
【選択図】図2
Description
本発明は、予め製作されたプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材とを建設現場にて接合する、プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造と接合方法に関する。
近年、建築物の躯体に工期短縮や品質確保を目的としてプレキャストコンクリート部材を採用する建物が増えている。プレキャストコンクリート部材は予め工場などで製作されるので天候にも左右されず安定した品質を保つことができると共に、建設現場での配筋作業や配筋作業に伴う配筋検査、また型枠作業やコンクリートの打設、養生の作業を簡便化することができる。
例えば、特許文献1に示すプレキャストコンクリート造の柱梁接合方法では、柱部材の上端部から突出した柱主筋と、梁部材の端部から突出した梁主筋とが建設現場にて補強筋と共に柱梁接合部の配筋を形成し、この柱梁接合部にコンクリートが打設されて柱部材と梁部材とが接合される方法である。柱部材の上部には柱部材の1つの側面に沿って板状の立ち上がり部が備えられており、立ち上がり部材は予め補強筋が埋設されて柱梁接合部の型枠の一部を兼ねているので、建設現場における配筋作業や型枠の設置及びはずし作業を軽減することができる。
また、柱部材の下端部には柱主筋挿入孔が設けられていて、柱部材の上端部から突出した柱主筋は柱梁接合部の上端部よりも突出し、上部に配設される柱部材の柱主筋挿入孔に挿入されて上下の柱部材の接合が行われる。
また、柱部材の下端部には柱主筋挿入孔が設けられていて、柱部材の上端部から突出した柱主筋は柱梁接合部の上端部よりも突出し、上部に配設される柱部材の柱主筋挿入孔に挿入されて上下の柱部材の接合が行われる。
また、一般に柱には高強度コンクリートを使用し、梁や床スラブには柱ほどの高強度コンクリートが必要ない場合が多く、コンクリートの強度による打ち分けが行われている。このコンクリートの打ち分けには打ち止め用の仕切り材が必要となり、また、高流動な高強度コンクリートは仕切り材で確実に打ち止めることが困難なので、建設現場においてコンクリートの打ち分けの必要がないプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材を使用する方法が提案されている。
例えば、金属製のシース管を埋設して形成された貫通孔を設けた柱梁接合部材と梁部材とを予め接合して、柱部材の上端部若しくは下端部から突出した柱主筋を貫通孔に挿入し、柱脚部若しくは柱頭部でスリーブ継手を用いて柱主筋の接合を行い、貫通孔と柱主筋との空隙部にグラウトを充填し接合する方法である。
例えば、金属製のシース管を埋設して形成された貫通孔を設けた柱梁接合部材と梁部材とを予め接合して、柱部材の上端部若しくは下端部から突出した柱主筋を貫通孔に挿入し、柱脚部若しくは柱頭部でスリーブ継手を用いて柱主筋の接合を行い、貫通孔と柱主筋との空隙部にグラウトを充填し接合する方法である。
また、特許文献2に示すプレキャストコンクリート造の柱部材及び柱梁接合部材の接合構造では、柱主筋の接合にスリーブ継手を使用せずに、柱主筋を突合せ溶接する方法が提案されている。
このプレキャストコンクリート造の柱部材及び柱梁接合部材の接合構造では、上端部からは柱主筋が突出して、下端部には上方から柱主筋が突出して内面が蛇腹状でコンクリートで形成された空洞部を備えるプレキャストコンクリート造の第一及び第二の柱部材と、柱主筋が貫通する貫通孔が形成されたプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材とを備える。そして、立設された第一の柱部材の上部に第一の柱部材の上端部から突出した柱主筋が柱梁接合部材の貫通孔を貫通するように柱梁接合部材が配設されて、柱梁接合部材の上部に、柱梁接合部材の貫通孔を貫通した第一の柱部材の柱主筋が第二の柱部材の空洞部に挿入されるように第二の柱部材が配設され、第一の及び第二の柱部材の柱主筋が溶接接合される。
このとき、柱主筋の溶接が可能で空洞から柱側面に開口している溶接窓が柱部材に設けられている。そして、溶接窓を塞いだ後に空洞及び柱梁接合部材の貫通孔にグラウト注入孔からグラウトを充填することで第一及び第二の柱部材と柱梁接合部材を接合することができる。
特開2006−132205号公報
特開平7−139092号公報
このプレキャストコンクリート造の柱部材及び柱梁接合部材の接合構造では、上端部からは柱主筋が突出して、下端部には上方から柱主筋が突出して内面が蛇腹状でコンクリートで形成された空洞部を備えるプレキャストコンクリート造の第一及び第二の柱部材と、柱主筋が貫通する貫通孔が形成されたプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材とを備える。そして、立設された第一の柱部材の上部に第一の柱部材の上端部から突出した柱主筋が柱梁接合部材の貫通孔を貫通するように柱梁接合部材が配設されて、柱梁接合部材の上部に、柱梁接合部材の貫通孔を貫通した第一の柱部材の柱主筋が第二の柱部材の空洞部に挿入されるように第二の柱部材が配設され、第一の及び第二の柱部材の柱主筋が溶接接合される。
このとき、柱主筋の溶接が可能で空洞から柱側面に開口している溶接窓が柱部材に設けられている。そして、溶接窓を塞いだ後に空洞及び柱梁接合部材の貫通孔にグラウト注入孔からグラウトを充填することで第一及び第二の柱部材と柱梁接合部材を接合することができる。
しかしながら、従来のプレキャストコンクリート造の柱部材の柱主筋を柱梁接合部に備えられた貫通孔に挿入し柱主筋を接合する方法では以下のような問題があった。シース管を埋設して形成した貫通孔へ柱主筋を挿入し、貫通孔にグラウトを充填するので、シース管は柱主筋とグラウトの定着が考慮された内径となり、シース管の肉厚も合わせると柱主筋に対し相当大きな外径となるので、柱主筋の間隔は広くなり、シース管のかぶり厚さを確保すると柱梁接合部の水平断面形状が必要以上に大きくなるという問題があった。また、高価なスリーブ継手を使用するので不経済である。
また、特許文献2による柱主筋を溶接窓より突合せ溶接する方法では空洞部にシース管を使用しないが、柱主筋を溶接接合するので建設現場における作業が多くなり、超音波探傷試験などによる検査が必要となるという問題があった。
また、特許文献2による柱主筋を溶接窓より突合せ溶接する方法では空洞部にシース管を使用しないが、柱主筋を溶接接合するので建設現場における作業が多くなり、超音波探傷試験などによる検査が必要となるという問題があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、プレキャストコンクリート造の柱梁接合部において、柱主筋の接合が容易にできて、プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材とを効率的に接合できる、プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材及び柱部材の接合構造と接合方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造は、プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材に、プレキャストコンクリート造の柱部材が接合される構造であって、柱梁接合部材にはコンクリートで形成されて柱部材から突出した柱主筋が挿入される貫通孔と、柱主筋の周囲に配設される複数の軸筋と、軸筋を囲む円形スパイラル筋とが設けられて、柱主筋は貫通孔に挿入され柱主筋と貫通孔との空隙部にグラウトが充填されて接合されることを特徴とする。
本発明では、複数の軸筋及び円形スパイラル筋は柱主筋の周囲に配設されて、貫通孔及び柱主筋を補強するので、貫通孔に挿入された柱主筋は貫通孔との空隙部にグラウトが充填されることで柱梁接合部材と接合でき、柱主筋の機械式継手による接合や溶接を行わずに、容易に柱梁接合部材と柱部材の接合ができる。
また、コンクリートで形成された貫通孔は内面にコンクリートが露出し、シース管等の鋼管を使用する従来の貫通孔と比べてグラウトが効率よく貫通孔内面へ定着するので、貫通孔の径を小さくすることができてグラウトの量を削減することができる。
本発明では、複数の軸筋及び円形スパイラル筋は柱主筋の周囲に配設されて、貫通孔及び柱主筋を補強するので、貫通孔に挿入された柱主筋は貫通孔との空隙部にグラウトが充填されることで柱梁接合部材と接合でき、柱主筋の機械式継手による接合や溶接を行わずに、容易に柱梁接合部材と柱部材の接合ができる。
また、コンクリートで形成された貫通孔は内面にコンクリートが露出し、シース管等の鋼管を使用する従来の貫通孔と比べてグラウトが効率よく貫通孔内面へ定着するので、貫通孔の径を小さくすることができてグラウトの量を削減することができる。
また、本発明に係るプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造では、軸筋及び円形スパイラル筋は貫通孔を形成するコンクリート内に配設されてもよい。
本発明では、軸筋及び円形スパイラル筋は貫通孔を補強することができて、また予め工場などで柱梁接合部材を製作する際に貫通孔を形成するコンクリート内に配設できるので、建設現場での作業を軽減することもできる。
本発明では、軸筋及び円形スパイラル筋は貫通孔を補強することができて、また予め工場などで柱梁接合部材を製作する際に貫通孔を形成するコンクリート内に配設できるので、建設現場での作業を軽減することもできる。
また、本発明に係るプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造では、軸筋及び円形スパイラル筋は貫通孔の内側に配設されてもよい。
本発明では、軸筋及び円形スパイラル筋は柱主筋と共に貫通孔の内側に配設されて貫通孔にグラウトが充填されるので、グラウトは柱主筋と軸筋及び円形スパイラル筋に定着して、軸筋及びスパイラル筋は梁主筋を強固に補強することができる。
本発明では、軸筋及び円形スパイラル筋は柱主筋と共に貫通孔の内側に配設されて貫通孔にグラウトが充填されるので、グラウトは柱主筋と軸筋及び円形スパイラル筋に定着して、軸筋及びスパイラル筋は梁主筋を強固に補強することができる。
また、本発明に係るプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造では、貫通孔の内面には凹凸があることが好ましい。
本発明では、貫通孔の内面には凹凸があることにより、貫通孔に充填されるグラウトが貫通孔に効率的に定着できて、柱主筋が柱梁接合部材のコンクリートと一体化し柱部材と柱梁接合部材が効率的に接合できる。
本発明では、貫通孔の内面には凹凸があることにより、貫通孔に充填されるグラウトが貫通孔に効率的に定着できて、柱主筋が柱梁接合部材のコンクリートと一体化し柱部材と柱梁接合部材が効率的に接合できる。
また、本発明に係るプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合方法では、プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材に、プレキャストコンクリート造の柱部材を接合する方法であって、柱梁接合部に配設されていて複数の軸筋と軸筋を囲む円形スパイラル筋とが周囲のコンクリートに埋設された貫通孔に柱部材から突出した柱主筋を挿し、貫通孔内にグラウトを充填することを特徴とする。
本発明では、周囲のコンクリートに配設された軸筋及び円形スパイラル筋によって補強された貫通孔に柱主筋が挿入されて、貫通孔との空隙部にグラウトが充填されることで柱主筋は柱梁接合部材と接合されるので、柱主筋の機械式継手による接合や溶接などが必要なく、柱梁接合部材と柱部材の接合を容易にできる。また軸筋及び円形スパイラル筋を予め工場などで貫通孔を形成するコンクリート内に配設できるので、建設現場での作業を軽減することができる。
本発明では、周囲のコンクリートに配設された軸筋及び円形スパイラル筋によって補強された貫通孔に柱主筋が挿入されて、貫通孔との空隙部にグラウトが充填されることで柱主筋は柱梁接合部材と接合されるので、柱主筋の機械式継手による接合や溶接などが必要なく、柱梁接合部材と柱部材の接合を容易にできる。また軸筋及び円形スパイラル筋を予め工場などで貫通孔を形成するコンクリート内に配設できるので、建設現場での作業を軽減することができる。
また、本発明に係るプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合方法では、プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材に、プレキャストコンクリート造の柱部材を接合する方法であって、柱梁接合部に配設された貫通孔に、複数の軸筋と軸筋を囲む円形スパイラル筋とを配設する共に、柱部材から突出した柱主筋を挿入し、貫通孔内にグラウトを充填することを特徴とする。
本発明では、貫通孔内に柱主筋が挿入されて軸筋及び円形スパイラル筋が配設され、貫通孔にグラウトが充填されて、柱主筋はグラウトによって軸筋及び円形スパイラル筋と一体化し軸筋及び円形スパイラル筋に強固に補強されて柱梁接合部材と接合されるので、柱主筋の機械式継手による接合や溶接などが必要なく、柱梁接合部材と柱部材の接合を容易にできる。
本発明では、貫通孔内に柱主筋が挿入されて軸筋及び円形スパイラル筋が配設され、貫通孔にグラウトが充填されて、柱主筋はグラウトによって軸筋及び円形スパイラル筋と一体化し軸筋及び円形スパイラル筋に強固に補強されて柱梁接合部材と接合されるので、柱主筋の機械式継手による接合や溶接などが必要なく、柱梁接合部材と柱部材の接合を容易にできる。
本発明によれば、プレキャストコンクリート柱梁接合部材に貫通孔及び柱主筋を補強する軸筋と円形スパイラル筋が設けられていて、柱部材に備えられて貫通孔に挿入された柱主筋と貫通孔との空隙部にグラウトを充填することで、プレキャストコンクリート柱梁接合部材と柱部材とを容易に接合することができる。
以下、本発明の第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造について、図1乃至図4に基づいて説明する。
図1は本発明の第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造の概要を示す分解斜視図、図2(a)は(b)に示す本発明の第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のA―A線断面図、(b)は(a)に示すプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のB―B線断面図、図3は図2(a)、(b)に示すプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材に備える貫通孔の詳細を示す図である。
図1は本発明の第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造の概要を示す分解斜視図、図2(a)は(b)に示す本発明の第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のA―A線断面図、(b)は(a)に示すプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のB―B線断面図、図3は図2(a)、(b)に示すプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材に備える貫通孔の詳細を示す図である。
図1および図2(a)、(b)に示すように、第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造は、プレキャストコンクリート造の柱部材1が予めプレキャストコンクリート造の梁部材2を接合したプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材3に接合される構造である。
柱部材1は、予め工場などで製作されたプレキャストコンクリート造の柱で、例えば正方形などの断面形状で、柱主筋4及び帯筋5と、例えば図示しない配管、配線のスリーブなどの必要部材が配設されている。柱主筋4は、その端部が柱部材1の上端部1a及び下端部1bから突出するように所定の間隔をあけて複数配設され、複数の柱主筋4の周囲を囲うように帯筋5が配設される。
梁部材2は予め工場などで製作されたプレキャストコンクリート造の梁で、図示しない梁主筋及び帯筋とその他の補強筋や例えば配管、配線のスリーブなどの必要部材が適宜配設されている。
梁部材2は予め工場などで製作されたプレキャストコンクリート造の梁で、図示しない梁主筋及び帯筋とその他の補強筋や例えば配管、配線のスリーブなどの必要部材が適宜配設されている。
柱梁接合部材3は、予め工場などで製作されたプレキャストコンクリート造の部材で、断面形状は柱部材1と同形で、高さ寸法は梁部材2の梁せいよりも同じ若しくは長い寸法とする。柱梁接合部材3は梁部材2と予め工場などで接合され、建設現場にて柱梁接合部材3の上下に柱部材1が配設されて柱部材1と接合される構成である。
柱梁接合部材3は上下に配設される柱部材1の上端部1aと下端部1bから突出する柱主筋4が挿入する柱主筋4の径よりもやや大きな径の貫通孔6を柱梁接合部材3のコンクリート7内に備える。
柱梁接合部材3は上下に配設される柱部材1の上端部1aと下端部1bから突出する柱主筋4が挿入する柱主筋4の径よりもやや大きな径の貫通孔6を柱梁接合部材3のコンクリート7内に備える。
図3に示すように、貫通孔6は内面にねじ状の凹凸11が形成されている。この凹凸11は、例えば、周囲にねじ状の凹凸が設けられたスレッド型枠をコンクリート7打設前の柱梁接合部材3の貫通孔6を設ける位置に設置し、コンクリート7を打設してコンクリート7が硬化若しくは半硬化状態時に、スレッド型枠を回転させながら取り除いて形成される。
貫通孔6を形成するコンクリート7内には柱梁接合部材3の高さにわたって複数の軸筋8及び軸筋8を囲む円形スパイラル筋9が配設される。この軸筋8及び円形スパイラル筋9は、柱主筋4を補強するもので、複数の軸筋8は軸方向の全耐力が柱主筋4の引張力以上とすることが好ましく、また、円形スパイラル筋9には必要に応じて高強度鉄筋を使用する。軸筋8及び円形スパイラル筋9の外側には帯筋5が配設される。
貫通孔6を形成するコンクリート7内には柱梁接合部材3の高さにわたって複数の軸筋8及び軸筋8を囲む円形スパイラル筋9が配設される。この軸筋8及び円形スパイラル筋9は、柱主筋4を補強するもので、複数の軸筋8は軸方向の全耐力が柱主筋4の引張力以上とすることが好ましく、また、円形スパイラル筋9には必要に応じて高強度鉄筋を使用する。軸筋8及び円形スパイラル筋9の外側には帯筋5が配設される。
次に、上述した第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合方法について図面を用いて説明する。
まず、既に立設されている柱部材1の上部に柱部材1の上端部1aから突出する柱主筋4が貫通孔6に挿入するように柱梁接合部材3を配設し、柱梁接合部材3の上部に別の柱部材1をその下端部1bから突出する柱主筋4が貫通孔6に挿入するように配設する。そして、柱主筋4及び貫通孔6の空隙部と柱梁接合部材3及び柱部材1の間隙部に、例えばセメントペーストやモルタルなどの無収縮のグラウト12が充填され、グラウトは硬化して柱主筋4と定着する。
まず、既に立設されている柱部材1の上部に柱部材1の上端部1aから突出する柱主筋4が貫通孔6に挿入するように柱梁接合部材3を配設し、柱梁接合部材3の上部に別の柱部材1をその下端部1bから突出する柱主筋4が貫通孔6に挿入するように配設する。そして、柱主筋4及び貫通孔6の空隙部と柱梁接合部材3及び柱部材1の間隙部に、例えばセメントペーストやモルタルなどの無収縮のグラウト12が充填され、グラウトは硬化して柱主筋4と定着する。
そして、グラウト12が柱主筋4と定着し貫通孔6を形成するコンクリート7と一体化することで、柱主筋4は軸筋8及び円形スパイラル筋9に補強されて柱梁接合部材3と接合し、柱梁接合部材3及び柱部材1が接合される。
なお、貫通孔6へのグラウト12の充填は、例えば、柱梁接合部材3や柱部材1の外面から貫通孔6につながる図示しないグラウト12注入孔から充填したり、柱部材1の上端部1aから柱梁接合部材3と柱部材1との間の目地部分を含めて充填したり、貫通孔6上部から柱主筋4の挿入と共に充填するなど適宜行う。
なお、貫通孔6へのグラウト12の充填は、例えば、柱梁接合部材3や柱部材1の外面から貫通孔6につながる図示しないグラウト12注入孔から充填したり、柱部材1の上端部1aから柱梁接合部材3と柱部材1との間の目地部分を含めて充填したり、貫通孔6上部から柱主筋4の挿入と共に充填するなど適宜行う。
このとき、柱部材1の上端部1a及び下端部1bから突出する柱主筋4の長さは柱梁接合部材3の高さのほぼ1/2の長さとし、貫通孔6の上下から挿入された柱主筋4の先端は貫通孔6ほぼ中央部に達することが好ましい。また、柱主筋4や軸筋8及び円形スパイラル筋9の長さや、グラウト12と柱主筋4及び貫通孔6の内面のコンクリート7とが接する面積などによって柱部材1及び柱梁接合部材3が接合される強度が変化するため、要求される強度によって柱梁接合部材3の断面形状や高さを設定することが好ましい。
次に、上述した第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造と接合方法の効果について図面を用いて説明する。
第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材及び柱部材の接合構造では、貫通孔6を形成するコンクリート7内に配設された軸筋8及び円形スパイラル筋9によって貫通孔6は補強される。そして、貫通孔6に挿入された柱主筋4と貫通孔6との空隙部に充填されて硬化したグラウト12が柱主筋4及び補強された貫通孔6を形成するコンクリートに定着するので、柱主筋4と柱梁接合部材3とを接合できて、柱主筋4の継手接合や溶接を行わずに柱梁接合部3と柱部材1とを容易に接合できる効果を奏する。
第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材及び柱部材の接合構造では、貫通孔6を形成するコンクリート7内に配設された軸筋8及び円形スパイラル筋9によって貫通孔6は補強される。そして、貫通孔6に挿入された柱主筋4と貫通孔6との空隙部に充填されて硬化したグラウト12が柱主筋4及び補強された貫通孔6を形成するコンクリートに定着するので、柱主筋4と柱梁接合部材3とを接合できて、柱主筋4の継手接合や溶接を行わずに柱梁接合部3と柱部材1とを容易に接合できる効果を奏する。
また、柱主筋を継手接合や溶接接合する従来のプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材及び柱部材の接合構造に比べると、必要部材や材料が少なく建設現場における作業が軽減できる。また、貫通孔6の内面にはコンクリート7が露出して、ねじ状の凹凸11が設けられているので、貫通孔6にシース管等の鋼管を使用する場合と比べて、グラウト12が効率よく貫通孔6に定着し、貫通孔6の径を小さくすることができてグラウト12の量を削減することができ、また、柱梁接合部材3の断面形状を小さくすることができる。
また、貫通孔にシース管等の鋼管を使用したり、柱主筋の接合にスリーブ継手接合や溶接接合を行う従来のプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造に比べると、シース管およびスリーブ継手等の部材が必要なく溶接の材料や作業も必要ないのでコストを下げることができる。
上述した第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材及び柱部材の接合構造と接合方法では、効率的に柱梁接合部材3と柱部材1とを接合できる。
また、貫通孔にシース管等の鋼管を使用したり、柱主筋の接合にスリーブ継手接合や溶接接合を行う従来のプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造に比べると、シース管およびスリーブ継手等の部材が必要なく溶接の材料や作業も必要ないのでコストを下げることができる。
上述した第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材及び柱部材の接合構造と接合方法では、効率的に柱梁接合部材3と柱部材1とを接合できる。
次に、第二の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、第一の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第一の実施の形態と異なる構成について説明する。
図4は、(a)は(b)に示す本発明の第二の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のC−C断面図、(b)は(a)に示すプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のD―D線断面図、図5(a)、(b)、(c)、(d)は図4(a)及び(b)に示す柱梁接合部材に備える貫通孔の形成の手順とプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合の手順を示す図である。
図4は、(a)は(b)に示す本発明の第二の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のC−C断面図、(b)は(a)に示すプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のD―D線断面図、図5(a)、(b)、(c)、(d)は図4(a)及び(b)に示す柱梁接合部材に備える貫通孔の形成の手順とプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合の手順を示す図である。
図4(a)、(b)に示すように、第二の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材3と柱部材1の接合構造では、柱主筋4の周囲に配設される軸筋8及び円形スパイラル筋9は貫通孔6の内部に配設される構成である。
貫通孔6の形成手順は、まず、例えばゴムチューブなどの伸縮性を有し、内部に例えば空気や水を圧入すると断面の外径を広げ圧入された空気や水を放出すると圧入前の形状に収縮する性質の円形断面の伸縮チューブ13を貫通孔6形成位置に設置する。図5(a)に示すように伸縮チューブ13の断面外形が貫通孔6の断面形状と同形となるように例えば空気や水を圧入して膨張させて内部を密閉状態とし、この膨張した状態の伸縮チューブ13を貫通孔6の型枠とする。柱梁接合部材3の例えば配筋や配管などを適宜行い、柱梁接合部材3のコンクリート7を打設する。
そして、図5(b)に示すようにコンクリート7が硬化した後に、膨張した状態の伸縮チューブ13を収縮させて取り出して貫通孔6を形成する。
そして、図5(b)に示すようにコンクリート7が硬化した後に、膨張した状態の伸縮チューブ13を収縮させて取り出して貫通孔6を形成する。
次に、上述した第二の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合方法について図面を用いて説明する。
既に立設されている柱部材1の上部に柱部材1の上端部1aから突出する柱主筋4が貫通孔6に挿入するように柱梁接合部材3を配設し、柱主筋4の周囲に貫通孔の上端に達する軸筋8及び円形スパイラル筋9を配設する。そして、図5(c)に示すように、柱梁接合部材3の上部に別の柱部材1をその下端部1bから突出する柱主筋4が貫通孔6内の軸筋8及び円形スパイラル筋9に挿入するように配設する。
そして、図5(d)に示すように、貫通孔6と柱主筋4と軸筋8および円形スパイラル筋9との空隙部と、柱梁接合部材3及び柱部材1の間隙部にグラウト12を充填し、グラウト12が硬化して柱主筋4と軸筋8および円形スパイラル筋9と貫通孔6内面のコンクリート7とが接合されて、柱梁接合部材3及び柱部材1が接合される。
既に立設されている柱部材1の上部に柱部材1の上端部1aから突出する柱主筋4が貫通孔6に挿入するように柱梁接合部材3を配設し、柱主筋4の周囲に貫通孔の上端に達する軸筋8及び円形スパイラル筋9を配設する。そして、図5(c)に示すように、柱梁接合部材3の上部に別の柱部材1をその下端部1bから突出する柱主筋4が貫通孔6内の軸筋8及び円形スパイラル筋9に挿入するように配設する。
そして、図5(d)に示すように、貫通孔6と柱主筋4と軸筋8および円形スパイラル筋9との空隙部と、柱梁接合部材3及び柱部材1の間隙部にグラウト12を充填し、グラウト12が硬化して柱主筋4と軸筋8および円形スパイラル筋9と貫通孔6内面のコンクリート7とが接合されて、柱梁接合部材3及び柱部材1が接合される。
次に、上述した第二の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造と接合構造の効果について図面を用いて説明する。
第二の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材及び柱部材の接合構造では、貫通孔6内に柱主筋4を補強する軸筋8及び円形スパイラル筋9が柱主筋4と共に配設されて、グラウト12によって接合されるので、第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造と比べて、軸筋8及び円形スパイラル筋9が柱主筋4をより強固に補強できて柱梁接合部材3及び柱部材1を効率的に接合できる効果を奏する。
第二の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材及び柱部材の接合構造では、貫通孔6内に柱主筋4を補強する軸筋8及び円形スパイラル筋9が柱主筋4と共に配設されて、グラウト12によって接合されるので、第一の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造と比べて、軸筋8及び円形スパイラル筋9が柱主筋4をより強固に補強できて柱梁接合部材3及び柱部材1を効率的に接合できる効果を奏する。
また、貫通孔6の形成に伸縮チューブ13を膨張させて型枠として使用しているので、伸縮チューブ13を膨張させることで要求される内径の貫通孔6の型枠を形成でき、コンクリート7の硬化後に伸縮チューブ13を収縮させて取り出すので、貫通孔6の内面はコンクリート7が露出した状態になり、貫通孔6にシース管などの鋼管を使用する従来の方法に比べて、グラウト12が貫通孔6の内面のコンクリート7へ定着しやすい。
次に、第三の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の各実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、各実施の形態と異なる構成について説明する。
図6は、(a)は(b)に示す本発明の第三の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のE―E線断面図、(b)は(a)に示すプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のF―F線断面図、図7(a)、(b)、(c)、(d)は図5(a)及び(b)に示す柱梁接合部材に備える貫通孔の形成の手順とプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合の手順を示す図である。
図6は、(a)は(b)に示す本発明の第三の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のE―E線断面図、(b)は(a)に示すプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造のF―F線断面図、図7(a)、(b)、(c)、(d)は図5(a)及び(b)に示す柱梁接合部材に備える貫通孔の形成の手順とプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合の手順を示す図である。
図6(a)、(b)に示すように、第三の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造では、貫通孔6内面に凹凸14が形成されて、軸筋8及び円形スパイラル筋9は貫通孔6内面に配設されて凹凸14によってコンクリート7に接する部分とグラウト12に接する部分とがある構成である。
貫通孔6の形成の手順は、まず図7(a)、(b)に示すように、柱梁接合部材3柱主筋4設置位置の周囲に軸筋8及び円形スパイラル筋9を配設し、軸筋8及び円形スパイラル筋9の内部に伸縮チューブ13を挿入し、伸縮チューブ13を膨張させて伸縮チューブ13が軸筋8及び円形スパイラル筋9にくい込んで軸筋8及び円形スパイラル筋9の間から張り出した伸縮チューブ13が凹凸を形成する状態にして密閉状態にし、この状態の伸縮チューブ13を貫通孔6の型枠とする。柱梁接合部材3の配筋や配管などを適宜行い、柱梁接合部材3のコンクリート7を打設する。
そして、図7(c)に示すようにコンクリート7が硬化した後に、伸縮チューブ13を収縮させて取り出し、内面全面に凹凸14のある貫通孔6を形成する。軸筋8および円形スパイラル筋9は部分的に貫通孔6内に露出し、また部分的に貫通孔6を形成するコンクリート7内に配設される。
そして、図7(c)に示すようにコンクリート7が硬化した後に、伸縮チューブ13を収縮させて取り出し、内面全面に凹凸14のある貫通孔6を形成する。軸筋8および円形スパイラル筋9は部分的に貫通孔6内に露出し、また部分的に貫通孔6を形成するコンクリート7内に配設される。
次に、上述した第三の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合方法について図面を用いて説明する。
まず、既に立設されている柱部材1の上部に柱部材1の上端部1aから突出する柱主筋4が貫通孔6に挿入するように柱梁接合部材3を配設し、柱梁接合部材3の上部に別の柱部材1をその下端部1bから突出する柱主筋4が貫通孔6に挿入するように配設する。そして、図7(d)に示すように、柱主筋4及び貫通孔6の空隙部と柱梁接合部材3及び柱部材1の間隙部に、例えばセメントペーストやモルタルなどの無収縮のグラウト12を充填する。そして、グラウト12が硬化して柱主筋4と定着し貫通孔6を形成するコンクリート7と一体化することで、柱主筋4は軸筋8及び円形スパイラル筋9に補強されて柱梁接合部材3と接合し、柱梁接合部材3及び柱部材1が接合される。
まず、既に立設されている柱部材1の上部に柱部材1の上端部1aから突出する柱主筋4が貫通孔6に挿入するように柱梁接合部材3を配設し、柱梁接合部材3の上部に別の柱部材1をその下端部1bから突出する柱主筋4が貫通孔6に挿入するように配設する。そして、図7(d)に示すように、柱主筋4及び貫通孔6の空隙部と柱梁接合部材3及び柱部材1の間隙部に、例えばセメントペーストやモルタルなどの無収縮のグラウト12を充填する。そして、グラウト12が硬化して柱主筋4と定着し貫通孔6を形成するコンクリート7と一体化することで、柱主筋4は軸筋8及び円形スパイラル筋9に補強されて柱梁接合部材3と接合し、柱梁接合部材3及び柱部材1が接合される。
次に、上述した第三の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造と接合方法の効果について図面を用いて説明する。
第三の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造では、貫通孔6に上下方向および水平方向に凹凸14があり、この凹凸14がコッターの役割をするので、グラウト12が貫通孔6の内面とより強固に定着する。そして、軸筋8及び円形スパイラル筋9はコンクリート7に接する部分とグラウト12に接する部分があり、軸筋8及び円形スパイラル筋9がグラウト12によって柱主筋4と一体化してコンクリート7が定着するので、第一及び第二の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造と比べて、柱梁接合部材3及び柱部材1をより効率的に接合できる効果を奏する。
第三の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造では、貫通孔6に上下方向および水平方向に凹凸14があり、この凹凸14がコッターの役割をするので、グラウト12が貫通孔6の内面とより強固に定着する。そして、軸筋8及び円形スパイラル筋9はコンクリート7に接する部分とグラウト12に接する部分があり、軸筋8及び円形スパイラル筋9がグラウト12によって柱主筋4と一体化してコンクリート7が定着するので、第一及び第二の実施の形態によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造と比べて、柱梁接合部材3及び柱部材1をより効率的に接合できる効果を奏する。
また、貫通孔6の内面の凹凸14は、伸縮チューブ13を膨張させて軸筋8及び円形スパイラル筋9の隙間から張り出した伸縮チューブ13が形成する凹凸によって形成するので特別な部材が必要なく容易に形成することができる。
以上、本発明によるプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した実施の形態では、柱部材1の断面形状を正方形としているが、例えば他に長方形や円形の断面形状としてもよい。また、上記の実施の形態では、柱梁接合部材3の断面形状を柱部材1と同形としているが、柱梁接合部材3及び柱部材1の接合が可能であれば、柱部材1と異なる形状としてもよい。また、上述した実施の形態では、柱部材1の上端部1a及び下端部1bから突出した柱主筋4の長さは柱梁接合部材3の高さの1/2の長さとしているが、接合強度を満たすのであればこれ以外の長さでもよい。
また、第一の実施の形態では、貫通孔6に凹凸11を形成しているが、凹凸を設けずにグラウト12が柱主筋4及び貫通孔6内に露出したコンクリート7に定着できるのであれば凹凸を設けなくてもよく、第二の実施の形態による膨張させた伸縮チューブ13を貫通孔6の型枠として使用してもよい。また、第一の実施の形態では、周囲にねじ状の凹凸が設けられたスレッド型枠を用いて貫通孔6内にねじ状の凹凸11を設けているが、例えばリブ付の型枠などを使用して凹凸を形成してもよい。
また、第二の実施の形態では、貫通孔6の内面に凹凸が形成されていないが、内面に凹凸のある貫通孔6としてもよい。
要は、本発明において所期の機能が得られればよいのである。
例えば、上述した実施の形態では、柱部材1の断面形状を正方形としているが、例えば他に長方形や円形の断面形状としてもよい。また、上記の実施の形態では、柱梁接合部材3の断面形状を柱部材1と同形としているが、柱梁接合部材3及び柱部材1の接合が可能であれば、柱部材1と異なる形状としてもよい。また、上述した実施の形態では、柱部材1の上端部1a及び下端部1bから突出した柱主筋4の長さは柱梁接合部材3の高さの1/2の長さとしているが、接合強度を満たすのであればこれ以外の長さでもよい。
また、第一の実施の形態では、貫通孔6に凹凸11を形成しているが、凹凸を設けずにグラウト12が柱主筋4及び貫通孔6内に露出したコンクリート7に定着できるのであれば凹凸を設けなくてもよく、第二の実施の形態による膨張させた伸縮チューブ13を貫通孔6の型枠として使用してもよい。また、第一の実施の形態では、周囲にねじ状の凹凸が設けられたスレッド型枠を用いて貫通孔6内にねじ状の凹凸11を設けているが、例えばリブ付の型枠などを使用して凹凸を形成してもよい。
また、第二の実施の形態では、貫通孔6の内面に凹凸が形成されていないが、内面に凹凸のある貫通孔6としてもよい。
要は、本発明において所期の機能が得られればよいのである。
1 柱部材
2 梁部材
3 柱梁接合部材
4 柱主筋
6 貫通孔
7 コンクリート
8 軸筋
9 円形スパイラル筋
11、14 凹凸
12 グラウト
2 梁部材
3 柱梁接合部材
4 柱主筋
6 貫通孔
7 コンクリート
8 軸筋
9 円形スパイラル筋
11、14 凹凸
12 グラウト
Claims (6)
- プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材にプレキャストコンクリート造の柱部材が接合される構造であって、
前記柱梁接合部にはコンクリートで形成されて前記柱部材から突出した柱主筋が挿入される貫通孔と、
前記柱主筋の周囲に配設される複数の軸筋と、
前記軸筋を囲む円形スパイラル筋と、
が設けられて、前記柱主筋は前記貫通孔に挿入され前記柱主筋と前記貫通孔との空隙部にグラウトが充填されて接合されることを特徴とするプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造。 - 前記軸筋及び前記円形スパイラル筋は前記貫通孔を形成する前記コンクリート内に配設されることを特徴とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造。
- 前記軸筋及び前記円形スパイラル筋は前記貫通孔の内側に配設されることを特徴とする請求項1に記載のプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造。
- 前記貫通孔の内面には凹凸があることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合構造。
- プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材にプレキャストコンクリート造の柱部材を接合する方法であって、
前記柱梁接合部に配設されていて複数の軸筋と前記軸筋を囲む円形スパイラル筋とが周囲のコンクリートに埋設された貫通孔に前記柱部材から突出した柱主筋を挿入し、
前記貫通孔内にグラウトを充填することを特徴とするプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合方法。 - プレキャストコンクリート造の柱梁接合部材にプレキャストコンクリート造の柱部材を接合する方法であって、
前記柱梁接合部に配設された貫通孔に、複数の軸筋と前記軸筋を囲む円形スパイラル筋とを配設すると共に、前記柱部材から突出した柱主筋を挿入し、
前記貫通孔内にグラウトを充填することを特徴とするプレキャストコンクリート造の柱梁接合部材と柱部材の接合方法。
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