JP2006078604A - 人体患部実体モデル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 患者本人のMRI又はCTスキャンで得た断層データに基づく光造形法により形成された光硬化性樹脂硬化体からなる外殻部分と、その内部空洞部分に充填された流動化可能な固体からなる心材部分とを有する人体患部実体モデルとする。
【選択図】 なし
Description
他方、内部を網目構造に形成した実体モデルでは、強度が不足して手術シミュレーションには不適であるし、骨切りやピン止めを必要とする場合には使用できないという欠点がある。
図1は、本発明の人体患部実体モデルの1例を示す断面図であり、このものは、三次元光造形により作成された外殻部分1と、その内側の空洞に充填された心材部分2とから構成されている。この心材部分2は、流動化された固体物質を、心材注入口3から導入したのち、固体化することによって形成されている。
このような物質の例としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ホットメルト系接着剤、固体状界面活性剤、石油ワックス類、セッコウ、モルタル類などを挙げることができる。
すなわち、人体患部をMRI又はCTスキャンして得たデータをCADに入力して立体モデルを設計し、この立体モデルデータを立体造形用データフォーマットに変換し、次いで光造形装置内での配置や積層方向のような処理条件を決定したのち、所定の間隔にスライスしてその断面のデータを作成する。
このようにして、各断面データの輪郭部全体に対応する硬化層8を形成させることにより(ハ)、人体患部実体モデルの外殻部分1が得られる。
次いで、この円筒内にパラフィン(和光純薬社製、融点68〜70℃)、ホットメルト接着剤A(東洋紡社製、製品名「GT1200」)及びホットメルト接着剤B(城端ブレード社製)を心材として、3種の骨サンプルを製造した。
なお、外殻材料として、光硬化性樹脂(帝人製機社製、製品名「TSR821」)を用いた場合も全く同様の結果が得られた。
実施例1における外殻部分のみを用い、心材を充填せずに作製した骨サンプルについて、実施例1と同様にオシレーターを用いて骨切りのシミュレーションを行ったところ、著しくひび割れを生じ、モデル実験は不可能であった。
また、ホットメルト接着剤Aを心材としたものは、いずれの外殻材料の場合も、骨切りの際、摩擦熱により心材は溶融したが、切り出し面は平坦であった。
一方、ホットメルト接着剤Bを心材としたものは、骨切りの際、摩擦熱により充填した心材は溶融し、かつ切り出し面は粗面化した。
実施例2における2種の外殻部分のみを用い、心材を充填せずに作製した骨サンプルについて、実施例2と同様にオシレーターを用いて骨切りのシミュレーションを行ったところ、いずれもひび割れを生じ、破片が飛散した。
次いで着色したパラフィン(融点68〜70℃)を融解して、この内側空洞部分に注入したところ、従来抽出できなかった下顎管(下歯槽神経)部をはっきりと描出することができた。
このサンプルを用いてシミュレーションを行ったところ、上下顎移動手術(形成術)に有用であることが分った。特に、上顎骨から蝶形骨に至る後方部での難しい部位での骨切りに対する術前シミュレーションは、術中の所見と同じであり、出血量も抑制することができたことから、手術を順調に実施することができた。
しかし、本発明では硬組織を光造形で作製し、神経の部分に着色した充填物を注入することにより、明確に神経部を描出することができる。
本例は15年前に行われた同側の人工股関節置換術の設置位置が悪く外反膝となった例であり、本来なら股関節の再置換を行った後に膝関節置換を施行すべき例であるが、患者の全身状態の問題もあり膝関節置換のみで下肢長軸のアライメントを整える必要のあった難治例である。このような例の術前シミュレーションにも光造形実体モデルは有用であった。
2 心材部分
3 心材注入口
4 製造用容器
5 光硬化性樹脂
6,6´光硬化性樹脂硬化体
7 支持台
Claims (13)
- 患者本人のMRI又はCTスキャンで得た断層データに基づく光造形法により形成された光硬化性樹脂硬化体からなる外殻部分と、その内部空洞部分に充填された流動化可能な固体からなる心材部分とを有することを特徴とする人体患部実体モデル。
- 外殻部分の厚さが1〜20mmである請求項1記載の人体患部実体モデル。
- 光硬化性樹脂硬化体がウレタンアクリレート系樹脂硬化体である請求項1又は2記載の人体患部実体モデル。
- 光硬化性樹脂硬化体がエポキシ系樹脂硬化体である請求項1又は2記載の人体患部実体モデル。
- 流動化可能な固体が熱可塑性樹脂の中から選ばれた少なくとも1種である請求項1ないし4のいずれかに記載の人体患部実体モデル。
- 。
流動化可能な固体が熱硬化性樹脂の中から選ばれた少なくとも1種である請求項1ないし4のいずれかに記載の人体患部実体モデル。 - 流動化可能な固体がホットメルト系接着剤の中から選ばれた少なくとも1種である請求項1ないし4のいずれかに記載の人体患部実体モデル。
- 流動化可能な固体が固体状界面活性剤の中から選ばれた少なくとも1種である請求項1ないし4のいずれかに記載の人体患部実体モデル。
- 流動化可能な固体が石油ワックス類の中から選ばれた少なくとも1種である請求項1ないし4のいずれかに記載の人体患部実体モデル。
- 心材部分が多孔質である請求項1又は2記載の人体患部実体モデル。
- 心材部分が複合材料である請求項1又は2記載の人体患部実体モデル。
- 心材部分が着色している請求項1、2、10又は11記載の人体患部実体モデル。
- 患部をMRI又はCTスキャンして、患部全体にわたる多数の二次元断層画像データを得、次いでこの画像データに基づき、液体光硬化性樹脂中、各二次元断層画像の輪郭部に相当する帯域のみに活性線を照射して各断層画像の輪郭部形状に合致する硬化層を形成し、得られた各硬化層を順次積層して、三次元光造形して外殻部分を作成し、次いでこの外郭部分内部に形成された空洞部分に流動化した固体物質を注入充填したのち、これを固体化し、心材部分を形成させることを特徴とする人体患部実体モデルの製造方法。
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