JP7054665B2 - 3次元造形物製造装置、3次元造形物の製造方法及び3次元造形物 - Google Patents

3次元造形物製造装置、3次元造形物の製造方法及び3次元造形物 Download PDF

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本発明は、基台上に樹脂を吐出して、3次元造形物を製造する3次元造形物製造装置、3次元造形物の製造方法及び3次元造形物に関する。
特許文献1には、図7に示されるように、基台上に樹脂を吐出して積層し、隔壁で区分された複数の空間Sを有する骨格部100を形成した後、各空間Sに樹脂を注入して内実部を形成することにより、骨格部100と内実部が結合した3次元造形物を製造する技術が開示されている。
特開2018-86829号公報
特許文献1に開示された技術では、上記空間S毎に樹脂を注入する必要があり、3次元造形物を簡単に製造することができなかった。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、3次元造形物を簡単に製造できる3次元造形物製造装置、3次元造形物の製造方法及び製造容易な3次元造形物を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、溶融した第1の樹脂を基台上に吐出して積層することにより、開口部を有する外壁と、前記外壁によって囲まれる3次元格子構造とを一体に生成する第1ステップと、溶融した第2の樹脂を、前記開口部を介して、前記外壁と前記3次元格子構造とによって定められる内部空間へ注入して固化させる第2ステップと、を有し、前記3次元格子構造は、前記基台上に2次元配列され、積層方向に延びる複数の柱部と、隣接する2つの前記柱部を連結し、前記積層方向と交差する方向に延びる複数の梁部と、を有し、前記内部空間は、複数の前記柱部と複数の前記梁部とで区画され、互いに連通する複数の空間からなり、複数の前記柱部の各々の前記積層方向の両端と、複数の前記梁部の各々の前記交差する方向の両端とは、前記外壁によって覆われ、前記開口部は前記柱部と前記積層方向に対向しない箇所に形成され、前記第2ステップでは、1つの前記開口部を介して、複数の前記空間の全てに前記第2の樹脂を注入する、3次元造形物の製造方法である。
本発明の第2の態様は、基台と、溶融した第1の樹脂を吐出する吐出機構と、前記吐出機構と前記基台とを相対的に移動させる移動機構と、溶融した第2の樹脂を注入する注入機構と、前記吐出機構及び前記移動機構を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記吐出機構と前記基台とを相対的に移動させながら前記吐出機構から前記基台上に前記第1の樹脂を吐出させて積層することにより、開口部を有する外壁と、前記外壁によって囲まれる3次元格子構造とを一体に生成し、前記注入機構から、前記開口部を介して、前記外壁と前記3次元格子構造とによって定められる内部空間へ前記第2の樹脂を注入して固化させることにより、3次元造形物を生成し、前記3次元格子構造は、前記基台上に2次元配列され、積層方向に延びる複数の柱部と、隣接する2つの前記柱部を連結し、前記積層方向と交差する方向に延びる複数の梁部と、を有し、前記内部空間は、複数の前記柱部と複数の前記梁部とで区画され、互いに連通する複数の空間からなり、複数の前記柱部の各々の前記積層方向の両端と、複数の前記梁部の各々の前記交差する方向の両端とは、前記外壁によって覆われ、前記制御部は、前記開口部を前記柱部と前記積層方向に対向しない箇所に形成し、1つの前記開口部を介して、複数の前記空間の全てに前記第2の樹脂を注入する、3次元造形物製造装置である。
本発明の第3の態様は、第1の樹脂からなり、外壁と、前記外壁によって囲まれる3次元格子構造とを一体に含む積層構造体と、前記外壁と前記3次元格子構造とによって定められる内部空間に充填された第2の樹脂からなる充填体と、を備え、前記3次元格子構造は、前記外壁内で互いに間隔を置いて延びる複数の柱部と、隣接する2つの前記柱部を連結し、前記柱部の延在方向と交差する方向に延びる複数の梁部と、を有し、複数の前記柱部の各々の延在方向の両端と、複数の前記梁部の各々の前記交差する方向の両端とは、前記外壁によって覆われ、前記外壁には、前記柱部と前記延在方向に対向しない箇所に開口部が形成され、前記開口部が前記第2の樹脂で塞がれている、3次元造形物である。
本発明では、開口部から内部空間へ第2の樹脂を注入することにより、第2の樹脂を内部空間に万遍なく確実に行き渡らせることができるので、3次元造形物を簡単に製造できる。すなわち、本発明によれば、3次元造形物を簡単に製造できる3次元造形物製造装置、3次元造形物の製造方法及び製造容易な3次元造形物を提供することができる。
本実施形態の3次元造形物製造装置の積層構造体生成機構を示す斜視図である。 本実施形態の3次元造形物製造装置の注入機構及び積層構造体を示す斜視図である。 本実施形態の3次元造形物の一部を切り欠いて内部を露出させた状態を示す図である。 本実施形態の積層構造体の一部を切り欠いて内部を露出させた状態を示す図である。 図5Aは、本実施形態の積層構造体を図4のVA-VA線に沿って切断した断面を示す図である。図5Bは、本実施形態の積層構造体を図4のVB-VB線に沿って切断した断面を示す図である。 本実施形態の3次元造形物製造装置の動作(3次元造形物の製造方法)を説明するためのフローチャートである。 従来の積層構造体を示す斜視図である。
以下、本発明に係る3次元造形物製造装置、3次元造形物の製造方法及び3次元造形物について、好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2に示されるように、3次元造形物製造装置10は、溶融した樹脂を基台12上に吐出して、3次元造形物11(図3参照)を製造する装置である。すなわち、3次元造形物製造装置10は、FDM方式(Fused Deposition Modeling)の3Dプリンタ(熱溶解積層法を用いる3Dプリンタ)である。
3次元造形物製造装置10は、図1及び図2に示されるように、積層構造体生成機構10A、注入機構10B及び制御部10Cを備える。
制御部10Cは、例えばCPU等を含んで構成される。制御部10Cは、積層構造体生成機構10Aを制御して、溶融した第1の樹脂を基台12上に吐出して積層することにより、図2に示される積層構造体17を生成する。積層構造体17は、開口部13a1を有する外壁13と、外壁13によって囲まれる3次元格子構造15とを一体に含む。以下、積層構造体17における積層方向を「上下方向」とも呼ぶ。
ここでは、開口部13a1は、外壁13の上壁部13a(基台12側の壁とは反対側の壁)の中央付近に形成される。なお、開口部13a1は、外壁13の上壁部13aの中央付近以外の箇所(例えば上壁部13aの周辺部)に形成されてもよいし、外壁13の上壁部13a以外の壁部(例えば側壁部13c)に形成されてもよい。
ここでは、第1の樹脂として、例えば熱可塑性樹脂が用いられる。この熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体)、PLA(ポリ乳酸)樹脂、PA(ポリアミド)樹脂等が挙げられる。なお、第1の樹脂として、熱可塑性樹脂以外の樹脂を用いてもよい。
積層構造体生成機構10Aは、図1に示されるように、上記基台12と、吐出機構14と、移動機構16とを含む。
吐出機構14は、溶融した熱可塑性樹脂(第1の樹脂)を吐出する。吐出機構14は、ノズル14aと、熱可塑性樹脂を加熱して溶融させ、ノズル14aに供給する加熱供給部14bとを含む。加熱供給部14bは、ヒータを有する。加熱供給部14bには、チューブ18を介して、熱可塑性樹脂がフィラメント状に成形されたものが供給される。なお、加熱供給部14bには、ペレット状、粉末状等の他の形体の熱可塑性樹脂が供給されてもよい。吐出機構14は、3次元造形物11の3次元形状データに基づく制御プログラム(3次元造形物11の製造用プログラム)に従って制御部10Cにより制御される。
移動機構16は、吐出機構14と基台12とを相対的に移動させる。移動機構16は、一例として、吐出機構14を基台12に対して少なくとも互いに直交する3軸方向(例えばX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の3軸方向)に独立して移動させる。ここでは、X軸方向及びY軸方向を水平面内で互いに直交する方向とし、Z軸方向を鉛直方向とする。ここでは、Z軸方向は、積層構造体17における積層方向に一致する。移動機構16は、上記制御プログラムに従って制御部10Cにより制御される。
移動機構16は、吐出機構14をX軸方向に移動させる(駆動する)XリニアモータXLMと、吐出機構14のX軸方向の移動を案内するXリニアガイドXLGとを有する。移動機構16は、XリニアガイドXLGをZ軸方向に移動させる(駆動する)ZリニアモータZLMと、XリニアガイドXLGのZ軸方向の移動を案内するZリニアガイドZLGとを有する。移動機構16は、ZリニアガイドZLGをY軸方向に移動させる(駆動する)YリニアモータYLMと、ZリニアガイドZLGのY軸方向の移動を案内するYリニアガイドYLGとを有する。各リニアモータは、移動させる対象(駆動対象)と一体に移動する、コイルを含む可動子と、対応するリニアガイドに沿って設けられた、磁石を含む固定子とを有する。なお、移動機構16の構成は、上記構成に限定されることなく、適宜変更可能である。例えば、移動機構16は、吐出機構14をアームで把持して操作する多軸ロボット(多関節ロボット)であってもよい。例えば、各リニアモータの可動子が磁石を含み、固定子がコイルを含んでいてもよい。
なお、移動機構16は、基台12を吐出機構14に対して少なくとも互いに直交する3軸方向に独立して移動させる構成を有していてもよい。
以上のように構成される積層構造体生成機構10Aによって生成される積層構造体17の構成を以下に詳細に説明する。
図2に示されるように、積層構造体17の外壁13は、例えば立方体の外形を有している。図2及び図4に示されるように、積層構造体17の3次元格子構造15は、基台12上に2次元配列され積層方向に延びる(外壁13内で互いに間隔を置いて延びる)複数の柱部21と、隣接する2つの柱部21を積層方向の互いに異なる箇所で連結する、積層方向(柱部21の延在方向)に交差(ここでは直交)する方向に延びる複数の梁部23とを有する。
詳述すると、積層方向に延びる複数の柱部21は、図2、図4及び図5Bに示されるように、外壁13の下壁部13b(基台12側の壁部)上に該下壁部13bの各対角線に沿って所定ピッチPで配列されている。積層方向に直交する方向に延びる複数の梁部23は、図2、図4及び図5Aに示されるように、下壁部13bの各対角線に沿って隣接する2つの柱部21を積層方向の所定ピッチP毎の位置で連結する。各梁部23は、下壁部13bの2つの対角線のいずれかに平行に延びている。
ここでは、図2及び図4に示されるように、複数の柱部21の長さは、互いに同一である。複数の梁部23の長さは、互いに同一である。各梁部23の長さは、所定ピッチPに等しい。
上述したように複数の柱部21及び複数の梁部23により構成される3次元格子構造15は、所定ピッチPで3次元配列された、同一の立体(例えば立方体)の骨組構造から成る複数の構成単位15aを含む。ここでは、各構成単位15aの立体形状は、一辺の長さが所定ピッチPに等しい立方体である。複数の構成単位15aは、外壁13の下壁部13bの各対角線方向及び積層方向に所定ピッチPで3次元配列されている。所定ピッチPは、例えば3~7mmであり、好ましくは5mmである。各構成単位15aの立体形状として、例えば正三角柱、正六角柱等の他の多面体を採用してもよい。
詳述すると、各構成単位15aは、積層方向に延びる4つの縦辺部(柱部21の一部)と、外壁13の下壁部13bの一方の対角線に沿って延びる4つの横辺部(梁部23)と、外壁13の下壁部13bの他方の対角線に沿って延びる4つの横辺部(梁部23)とを含む。各縦辺部は、柱部21における積層方向に隣接する2つの梁部23間の部分である。
3次元格子構造15において、下壁部13bの各対角線に沿って隣接する2つの構成単位15aは、正方形の境界部において2つの柱部21の一部(積層方向に隣接する2つの梁部23間の部分)及び2つの梁部23を共有する。3次元格子構造15において、積層方向に隣接する2つの構成単位15aは、正方形の境界部において4つの梁部23を共有する。
3次元格子構造15において、各構成単位15aの立方体の骨組構造を構成する、積層方向に直交する各辺部、すなわち各横辺部(各梁部23)は、外壁13の各側壁部13cに対して傾斜(ここでは45°傾斜)する。3次元格子構造15の最も外側の梁部23は、外壁13の側壁部13cに対して剛接合している。すなわち、3次元格子構造15は、外壁13の側壁部13cに対してトラス構造を形成している。3次元格子構造15は、各柱部21が外壁13の上壁部13a及び下壁部13bに対して剛接合している。3次元格子構造15では、柱部21と梁部23とが剛接合している。
積層構造体17の外壁13及び3次元格子構造15の構成は、上記構成に限定されず、適宜変更可能である。積層構造体17は、各梁部23が外壁13に対して直交するように配置されるものであってもよいし、各梁部23が外壁13に対して45°以外の角度で傾斜するものであってもよい。3次元造形物11の外形を決める外壁13の形状は、例えば立方体以外の多面体、曲面体等の所望の3次元造形物11の外形に応じた形状に適宜変更可能である。所望の3次元造形物11の外形に応じて、柱部21の長さ及び配列ピッチも適宜変更可能である。柱部21の長さ及び配列ピッチに応じて、梁部23の長さ及び配列ピッチも適宜変更可能である。積層方向に並ぶ複数の梁部23の間隔及び積層方向に直交する方向に並ぶ複数の梁部23の間隔の少なくとも一方は、一定でなくてもよい。複数の柱部21の間隔は、一定でなくてもよい。柱部21と梁部23は、互いに直交しなくてもよい。
図2に示される注入機構10Bは、溶融した第2の樹脂を注入する。具体的には、注入機構10Bは、溶融した第2の樹脂を、開口部13a1を介して、外壁13と3次元格子構造15とによって定められる内部空間ISへ注入する。
第2の樹脂は、第1の樹脂としての熱可塑性樹脂よりも高強度な樹脂である。第2の樹脂は、第1の樹脂としての熱可塑性樹脂が溶けない温度(一般的には100°以下)で硬化する樹脂である。例えば、第2の樹脂は、反応硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂である。反応硬化性樹脂は、化学反応によって硬化する溶融した2種類の樹脂が混合された樹脂(2液混合樹脂)である。反応硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂の具体例としては、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。なお、第2の樹脂は、反応硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂以外の樹脂(例えば熱可塑性樹脂)であってもよい。
注入機構10Bとしては、例えばディスペンサを用いることができる。ここでは、注入機構10Bとして、注入する第2の樹脂を2液混合樹脂(反応硬化性樹脂)とする2液硬化タイプを用いているが、注入する第2の樹脂を1種類の樹脂(熱硬化性樹脂)とする1液硬化タイプを用いてもよい。注入機構10Bは、人が把持して操作してもよいし、制御部10Cにより制御されるロボット(例えば多関節ロボット)が把持して操作してもよい。すなわち、注入機構10Bは、手動及び自動のいずれにも対応可能である。
詳述すると、注入機構10Bは、図2に示されるように、反応硬化性樹脂の材料となる一方の樹脂を貯留する貯留部40aと、反応硬化性樹脂の材料となる他方の樹脂を貯留する貯留部40bと、一方及び他方の樹脂が混ぜ合わされる混合部40cと、混合部40cで混ぜ合わされた一方及び他方の樹脂、すなわち反応硬化性樹脂を吐出するノズル部40dと、把持部40eとを有する。貯留部40aには、一方の樹脂を加熱するヒータと、該ヒータにより加熱され溶融した一方の樹脂を混合部40cに向けて発射する発射ボタン40a1とが設けられている。貯留部40bには、他方の樹脂を加熱するヒータと、該ヒータにより加熱され溶融した他方の樹脂を混合部40cに向けて発射する発射ボタン40b1とが設けられている。
ここでは、注入機構10Bを用いて、基台12上の積層構造体17の内部空間ISに第2の樹脂が満たされるまで、開口部13a1を介して第2の樹脂を内部空間ISに注入する。積層構造体17を基台12以外の箇所に載置して、注入機構10Bから開口部13a1を介した注入を行ってもよい。
なお、注入機構10Bを用いて、開口部13a1を介して第2の樹脂を内部空間ISに放射状に注入してもよい。この放射状に注入する方法として、注入機構10Bの吐出部であるノズル部40dを第2の樹脂を放射する(放射状に吐出する)放射ノズルとしてもよい。この放射状に注入する方法として、注入機構10Bの吐出部であるノズル部40dを通常のストレート形状として、注入機構10Bを移動させながら(回しながら)、第2の樹脂を放射状に注入してもよい。
次に、上記のように構成された3次元造形物製造装置10の動作及び該3次元造形物製造装置10を用いた3次元造形物11の製造方法について図6のフローチャートを参照して説明する。
最初のステップS1では、図1に示されるように、制御部10Cは、第1の樹脂を基台12上に吐出して積層することにより、外壁13と3次元格子構造15とを一体に生成する。具体的には、制御部10Cは、吐出機構14と基台12とを相対的に移動させながら吐出機構14から基台12上に第1の樹脂を吐出させて積層することにより、積層構造体17を生成する。詳述すると、制御部10Cは、移動機構16の各リニアモータを制御して、吐出機構14を基台12に対してX軸、Y軸及びZ軸に沿って適宜移動させながら、吐出機構14を駆動してノズル14aから第1の樹脂を吐出させて積層することにより、積層構造体17を生成する。
次のステップS2では、図2に示されるように、開口部13a1を介して第2の樹脂を内部空間ISへ注入する。具体的には、注入機構10Bから、開口部13a1を介して第2の樹脂を積層構造体17の内部空間ISへ注入して、内部空間ISを第2の樹脂で満たす。詳述すると、先ず、注入機構10Bの把持部40eを把持して、注入機構10Bのノズル部40dの先端部を開口部13a1に挿入する。この状態で、注入機構10Bの発射ボタン40a1、40b1を押して2種類の樹脂を混合部40cに送り出し、該2種類の樹脂を混合させた反応硬化性樹脂(第2の樹脂)をノズル部40dから内部空間ISへ継続的に射出する。この際、図2に示されるように、開口部13a1は、外壁13の上壁部13aにおける3次元格子構造15の柱部21に対向しない箇所に形成されているので、柱部21が注入の妨げになることはない。ノズル部40dから内部空間ISへ継続的に射出される反応硬化性樹脂は、3次元格子構造15内の隙間(互いに隣接する柱部21間、柱部21と外壁13の内面との間、互いに隣接する梁部23間、梁部23と外壁13の内面との間)を通過して、外壁13の隅々にまでいきわたる。すなわち、ノズル部40dから内部空間ISへ継続的に射出される反応硬化性樹脂は、積層方向に交差する方向に広がりながら、外壁13の下壁部13b側から上壁部13a側にかけて、内部空間ISに徐々に堆積していき、最終的に内部空間ISが第2の樹脂で満たされる。第2の樹脂を内部空間ISへ満たした後に、注入機構10Bから開口部13a1へ第2の樹脂をさらに注入して、又は吐出機構14から開口部13a1へ第1の樹脂をさらに吐出して、開口部13a1を塞ぐことが好ましい。なお、注入機構10Bは、人が操作してもよいし、制御部10Cにより制御されるロボット(例えば多関節ロボット)が把持して操作してもよい。
最後のステップS3では、内部空間ISに満たされた第2の樹脂に対して硬化処理を行う。具体的には、第2の樹脂が内部空間ISに満たされた積層構造体17を例えば80℃の炉内に入れて、第2の樹脂を硬化(固化)させる。この結果、図3に示される3次元造形物11が生成される。3次元造形物11は、第1の樹脂から成る積層構造体17と、該積層構造体17の内部空間ISに充填された第2の樹脂から成る充填体30(内実部)とで構成される。図3では、開口部13a1が第2の樹脂で塞がれている。
次に、上記のように構成された3次元造形物製造装置10及び該3次元造形物製造装置10を用いた3次元造形物11の製造方法の効果を説明する。
本実施形態の3次元造形物11の製造方法は、溶融した第1の樹脂を基台12上に吐出して積層することにより、開口部13a1を有する外壁13と、外壁13によって囲まれる3次元格子構造15とを一体に生成する第1ステップを含む。3次元造形物11の製造方法は、さらに、溶融した第2の樹脂を、開口部13a1を介して、外壁13と3次元格子構造15とによって定められる内部空間ISへ注入して固化させる第2ステップを含む。
これにより、開口部13a1から内部空間ISへ第2の樹脂を注入することにより、第2の樹脂を内部空間ISに万遍なく確実に行き渡らせることができるので、3次元造形物11を簡単に製造できる。
この場合、開口部13a1は、1つで足り、外壁13のいずれの壁部に形成されてもよい。
第1ステップでは、第1の樹脂を積層して外壁13と3次元格子構造15とを一体に生成するので、3次元格子構造15の構成単位15aを、例えば立方体等の単純な形状以外の複雑な形状のものとする場合でも、外壁13と3次元格子構造15とを容易に生成できる。
本実施形態において、第1の樹脂は、熱可塑性樹脂であり、第2の樹脂は、熱可塑性樹脂より高強度の樹脂である。この場合、外壁13及び3次元格子構造15を形成する第1の樹脂は所望の耐衝撃性を有し、且つ、内部空間ISに注入された第2の樹脂は所望の機械的強度と耐熱性を有する。この結果、耐衝撃性、機械的強度及び耐熱性を有する3次元造形物11を製造できる。
第2ステップでは、第2の樹脂が内部空間ISに満たされるまで注入機構10Bから内部空間ISへ第2の樹脂を注入する。これにより、内部空間ISを第2の樹脂で満たすことができるので、強固な3次元造形物11を製造することができる。
3次元格子構造15は、基台12上に2次元配列され、積層方向に延びる複数の柱部21と、隣接する2つの柱部21を連結し、積層方向に交差する方向に延びる複数の梁部23と、を有する。これにより、3次元格子構造15を簡単に生成できる。
3次元格子構造15は、複数の柱部21及び複数の梁部23により区画された複数の空間のうち任意の隣り合う2つの空間が大きな開口を介して連通するため、1つの開口部13a1から第2の樹脂を注入することにより、第2の樹脂を内部空間ISに万遍なく確実に行き渡らせることができる。
3次元格子構造15は、所定ピッチPで3次元配列された、同一の立体の骨組構造から成る複数の構成単位15aを含む。これにより、3次元格子構造15を簡単に生成できる。
上記立体は、立方体である。これにより、3次元格子構造15をより簡単に生成できる。
上記立体の骨組構造を構成する、積層方向に直交する各辺部(各梁部23)は、外壁13の側壁部13cに対して傾斜する。これにより、上記立体の骨組構造を構成する、積層方向に直交する複数の辺部(梁部23)は、外壁13の側壁部13cに対してトラス構造を形成するので、横方向に高剛性な3次元格子構造15を生成できる。
本実施形態の3次元造形物製造装置10は、基台12と、溶融した第1の樹脂を吐出する吐出機構14と、吐出機構14と基台12とを相対的に移動させる移動機構16と、溶融した第2の樹脂を注入する注入機構10Bと、吐出機構14及び移動機構16を制御する制御部10Cと、を備える。制御部10Cは、吐出機構14と基台12とを相対的に移動させながら吐出機構14から基台12上に第1の樹脂を吐出させて積層することにより、開口部13a1を有する外壁13と、外壁13によって囲まれる3次元格子構造15とを一体に生成する。制御部10Cは、注入機構10Bから、開口部13a1を介して、外壁13と3次元格子構造15とによって定められる内部空間ISへ第2の樹脂を注入して固化させることにより、3次元造形物11を生成する。
これにより、開口部13a1から内部空間ISへ第2の樹脂を注入することにより、第2の樹脂を内部空間ISに万遍なく確実に行き渡らせることができるので、3次元造形物11を簡単に製造できる3次元造形物製造装置10を提供できる。
本実施形態の3次元造形物11は、第1の樹脂からなり、外壁13と、外壁13によって囲まれる3次元格子構造15とを一体に含む積層構造体17と、外壁13と3次元格子構造15とによって定められる内部空間ISに充填された第2の樹脂からなる充填体30と、を備える。
これにより、開口部13a1から内部空間ISへ第2の樹脂を注入することにより、第2の樹脂を内部空間ISに万遍なく確実に行き渡らせて充填することができる。この結果、製造容易な3次元造形物11を提供できる。
10…3次元造形物製造装置 10B…注入機構
10C…制御部 11…3次元造形物
12…基台 13…外壁
13a1…開口部 14…吐出機構
15…3次元格子構造 15a…構成単位
16…移動機構 21…柱部
23…梁部 IS…内部空間

Claims (8)

  1. 溶融した第1の樹脂を基台上に吐出して積層することにより、開口部を有する外壁と、前記外壁によって囲まれる3次元格子構造とを一体に生成する第1ステップと、
    溶融した第2の樹脂を、前記開口部を介して、前記外壁と前記3次元格子構造とによって定められる内部空間へ注入して固化させる第2ステップと、を有し、
    前記3次元格子構造は、
    前記基台上に2次元配列され、積層方向に延びる複数の柱部と、
    隣接する2つの前記柱部を連結し、前記積層方向と交差する方向に延びる複数の梁部と、を有し、
    前記内部空間は、複数の前記柱部と複数の前記梁部とで区画され、互いに連通する複数の空間からなり、
    複数の前記柱部の各々の前記積層方向の両端と、複数の前記梁部の各々の前記交差する方向の両端とは、前記外壁によって覆われ、
    前記開口部は前記柱部と前記積層方向に対向しない箇所に形成され、
    前記第2ステップでは、1つの前記開口部を介して、複数の前記空間の全てに前記第2の樹脂を注入する、3次元造形物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記開口部は、前記外壁のうち、前記3次元格子構造よりも上方に形成される上壁部の1箇所のみに形成される、3次元造形物の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記第1の樹脂は、熱可塑性樹脂であり、
    前記第2の樹脂は、前記熱可塑性樹脂より高強度の樹脂である、3次元造形物の製造方法。
  4. 請求項1~のいずれか1項に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記3次元格子構造は、所定ピッチで3次元配列された、同一の立体の骨組構造から成る複数の構成単位を含む、3次元造形物の製造方法。
  5. 基台と、
    溶融した第1の樹脂を吐出する吐出機構と、
    前記吐出機構と前記基台とを相対的に移動させる移動機構と、
    溶融した第2の樹脂を注入する注入機構と、
    前記吐出機構及び前記移動機構を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記吐出機構と前記基台とを相対的に移動させながら前記吐出機構から前記基台上に前記第1の樹脂を吐出させて積層することにより、開口部を有する外壁と、前記外壁によって囲まれる3次元格子構造とを一体に生成し、
    前記注入機構から、前記開口部を介して、前記外壁と前記3次元格子構造とによって定められる内部空間へ前記第2の樹脂を注入して固化させることにより、3次元造形物を生成し、
    前記3次元格子構造は、
    前記基台上に2次元配列され、積層方向に延びる複数の柱部と、
    隣接する2つの前記柱部を連結し、前記積層方向と交差する方向に延びる複数の梁部と、を有し、
    前記内部空間は、複数の前記柱部と複数の前記梁部とで区画され、互いに連通する複数の空間からなり、
    複数の前記柱部の各々の前記積層方向の両端と、複数の前記梁部の各々の前記交差する方向の両端とは、前記外壁によって覆われ、
    前記制御部は、
    前記開口部を前記柱部と前記積層方向に対向しない箇所に形成し、
    1つの前記開口部を介して、複数の前記空間の全てに前記第2の樹脂を注入する、3次元造形物製造装置。
  6. 請求項5に記載の3次元造形物製造装置であって、
    前記制御部は、前記開口部を、前記外壁のうち、前記3次元格子構造よりも上方に形成される上壁部の1箇所のみに形成する、3次元造形物製造装置。
  7. 第1の樹脂からなり、外壁と、前記外壁によって囲まれる3次元格子構造とを一体に含む積層構造体と、
    前記外壁と前記3次元格子構造とによって定められる内部空間に充填された第2の樹脂からなる充填体と、を備え
    前記3次元格子構造は、
    前記外壁内で互いに間隔を置いて延びる複数の柱部と、
    隣接する2つの前記柱部を連結し、前記柱部の延在方向と交差する方向に延びる複数の梁部と、を有し、
    複数の前記柱部の各々の前記延在方向の両端と、複数の前記梁部の各々の前記交差する方向の両端とは、前記外壁によって覆われ、
    前記外壁には、前記柱部と前記延在方向に対向しない箇所に開口部が形成され、
    前記開口部が前記第2の樹脂で塞がれている、3次元造形物。
  8. 請求項7に記載の3次元造形物であって、
    前記開口部は、前記外壁のうち、前記3次元格子構造よりも上方に形成される上壁部の1箇所のみに形成される、3次元造形物。
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