JP5623820B2 - 建物ユニット及びユニット建物 - Google Patents

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Description

本発明は建物ユニット及びユニット建物に関する。
従来の建物ユニットとして、特許文献1に記載の如く、4本の床梁を矩形状に枠組して床梁フレームを形成し、この床梁フレームのコーナー部に外ダイアフラムを溶接し、各外ダイアフラムに丸形鋼管を挿入固定して柱としてなるものがある。
特許4005736
特許文献1に記載の建物ユニットは、床梁フレームの枠組作業と、この床梁フレームのコーナー部への外ダイアフラムの溶接作業を必要とする他、それらの作業の高寸法精度化に困難があり、当該建物ユニットの四隅に設けられる柱の位置、柱の真直精度、柱のねじれ精度の向上に困難がある。
尚、建物ユニットを簡易に生産する方法として、床スラブを構成するPC板のコンクリート打設時に、PC板の四隅に柱の柱脚を埋設することも考えられる。しかしながら、PC板の四隅への長尺大重量の柱の位置決めに困難があるし、コンクリートの乾燥収縮による寸法変化もあり、当該建物ユニットの四隅に設けられる柱の位置、柱の真直精度、柱のねじれ精度の向上に困難がある。
本発明の課題は、PC板を床スラブとする建物ユニットを簡易かつ高精度に生産することにある。
本発明の他の課題は、上階建物ユニットと下階建物ユニットからなるユニット建物を簡易かつ高精度に構築することにある。
請求項1に係る発明は、床スラブを形成するPC板に予め仕口管が埋設され、この仕口管に柱の柱脚が挿入固定され、前記柱の柱頭に入れ子短柱が挿入され、該入れ子短柱の外周に固定されているスチフナ板が該柱頭の上端面に溶接されて固定され、該スチフナ板の上面にガイドが設けられてなり、下階に配置される建物ユニットの前記柱頭に設けられるガイドの上面が、上階に配置される建物ユニットの前記柱脚の下端に係合し、該上階に配置される建物ユニットの該柱脚を下階に配置される建物ユニットの該柱頭に対して同芯化可能にするようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記ガイドの上面は、外周において上向き縮径するようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において更に、前記柱頭の下端内周は、前記ガイドが係合するように下向き拡径するようにしたものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに係る発明において更に、前記仕口管の上下の端部にスチフナ板が固定され、このスチフナ板に柱の柱脚が挿入されて溶接されてなるようにしたものである。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに係る発明において更に、前記仕口管の外周に定着鉄筋が固定されてなるようにしたものである。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において更に、前記柱を丸形鋼管とするようにしたものである。
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の建物ユニットを上階建物ユニットとしてなるユニット建物であって、上階建物ユニットの柱脚が下階建物ユニットの柱頭に剛接合されてなるようにしたものである。
請求項8に係る発明は、請求項に係る発明において更に、前記下階建物ユニットの柱頭に入れ子短柱が固定され、上階建物ユニットの柱脚に入れ子短柱が挿入されて剛接合されてなるようにしたものである。
請求項9に係る発明は、請求項に係る発明において更に、前記下階建物ユニットの柱頭の入れ子短柱の外周に固定されているスチフナ板に上階建物ユニットの柱脚が溶接されてなるようにしたものである。
請求項10に係る発明は、請求項8又は9に係る発明において更に、前記上階建物ユニットの柱脚の内径に挿入される入れ子短柱の上端側内周にダイアフラム板が溶接されてなるようにしたものである。
請求項11に係る発明は、請求項8〜10のいずれかに係る発明において更に、前記上階建物ユニットの柱脚の内径と、下階建物ユニットの柱頭の入れ子短柱とがなす環状間隙にグラウト材が充填されてなるようにしたものである。
請求項12に係る発明は、請求項11に係る発明において更に、前記グラウト材をモルタル及び/又は樹脂とするようにしたものである。
請求項13に係る発明は、請求項11に係る発明において更に、前記グラウト材を無収縮モルタルとするようにしたものである。
請求項14に係る発明は、請求項11に係る発明において更に、前記グラウト材をエポキシ樹脂とするようにしたものである。
請求項15に係る発明は、請求項11〜14のいずれかに係る発明において更に、前記上階建物ユニットの柱脚と下階建物ユニットの柱頭の接合合面部に、グラウト材の漏れ防止パッキンが設けられてなるようにしたものである。
請求項16に係る発明は、請求項11〜15のいずれかに係る発明において更に、前記上階建物ユニットの柱脚に、グラウト材の投入口と充填状況確認口が設けられてなるようにしたものである。
請求項17に係る発明は、請求項7〜16のいずれかに係る発明において更に、前記下階建物ユニットの四隅に設けた柱頭のそれぞれに、上階建物ユニットの四隅に設けた柱脚のそれぞれが剛接合されてなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)建物ユニットにおいて、床スラブを形成するPC板に予め仕口管が埋設され、この仕口管に柱の柱脚が挿入固定される。PC板のコンクリート打設時に柱用の中子を用いる必要がなく、柱の柱脚が挿入固定される仕口管を予め簡易に埋設できる。仕口管は短尺軽量であり、PC板への位置決め性は良く、コンクリートの乾燥収縮に対しても容易に位置ずれ防止できる。これにより、PC板の例えば四隅に高寸法精度で埋設した仕口管に挿入固定される柱の位置、柱の真直精度、柱のねじれ精度を向上できる。
入れ子短柱の外周に、上階建物ユニットの柱脚を下階建物ユニットの柱頭に対して同芯化するガイドが設けられる。上階建物ユニットの柱脚と下階建物ユニットの柱頭を同芯化して剛接合できる。
(請求項
(b)建物ユニットにおいて、仕口管の上下の端部にスチフナ板が固定され、このスチフナ板に柱の柱脚が挿入されて溶接される。上下のスチフナ板は柱を保持する外ダイアフラムとして機能する。柱をこのスチフナ板に挿入し、溶接等して固定することで、柱に作用する外力(主に曲げモーメント)を仕口管に伝えるとともに、柱の局部変形(つぶれ)を防止する。
上下のスチフナ板に設ける柱挿入孔の孔径は柱の外径より大き目にしておくのが良い。PC板に埋設される仕口管の位置精度が不足したとき、柱の位置、真直度をスチフナ板の孔径の範囲内で調整できる。
(請求項
(c)建物ユニットにおいて、仕口管の外周に定着鉄筋が固定される。この仕口管の定着鉄筋がPC板のコンクリートに定着し、柱に作用する外力を仕口管からPC板に伝達できる。
(請求項
(d)建物ユニットにおいて、柱を丸形鋼管とする。柱を丸形鋼管とすることにより、PC板の仕口管に挿入固定された柱のねじれ精度を向上し、建物ユニットの立体精度を向上できる。即ち、柱の柱頭の方向性を確保し、柱頭への天井パネル等の取付位置精度を向上できる。
(請求項
(e)上述(a)〜(d)からなる上階建物ユニットの柱脚が下階建物ユニットの柱頭に剛接合される。上階建物ユニットの柱頭には天井パネルを取付けできる。上階建物ユニットの柱頭が所定位置に対して数mm(例えば3mm程度)ずれるときには、このずれを天井パネルの野縁等で拘束修正する。
(請求項
(f)下階建物ユニットの柱頭に入れ子短柱が固定され、この入れ子短柱に上階建物ユニットの柱脚の内径が挿入されて剛接合される。入れ子短柱を上階建物ユニットの柱脚の内径より小さくすることで、その柱脚の内径の範囲内で上階建物ユニットと下階建物ユニットの柱の芯ずれを吸収する。
(請求項
(g)下階建物ユニットの柱頭の入れ子短柱の外周にスチフナ板が固定され、このスチフナ板に上階建物ユニットの柱脚が溶接される。下階建物ユニットの柱頭から入れ子短柱に固定したスチフナ板を介して上階建物ユニットの柱脚に外力(主に曲げモーメント)を伝える。
(請求項10
(h)上階建物ユニットの柱脚の内径に挿入される入れ子短柱の上端側内周にダイアフラム板が溶接される。仕口管に挿入固定された上階建物ユニットの柱脚からの外力(主に曲げモーメント)により、入れ子短柱が変形するのを防止できる。
(請求項11
(j)上階建物ユニットの柱脚の内径と、下階建物ユニットの柱頭の入れ子短柱とがなす環状間隙にグラウト材が充填される。上階建物ユニットの柱脚と下階建物ユニットの柱頭の入れ子短柱とをグラウト材により隙間なく剛接合できる。
(請求項12
(k)グラウト材をモルタル及び/又は樹脂とする。
(請求項13
(l)グラウト材を無収縮モルタルとする。
(請求項14
(m)グラウト材をエポキシ樹脂とする。
(請求項15
(n)上階建物ユニットの柱脚と下階建物ユニットの柱頭の接合合面部に、グラウト材の漏れ防止パッキンが設けられる。上階建物ユニットと下階建物ユニットの柱の傾き(倒れ)によるグラウト材の漏れを防止できる。
(請求項16
(o)上階建物ユニットの柱脚に、グラウト材の投入口と充填状況確認口が設けられる。上階建物ユニットの柱脚に設けた投入口からグラウト材を流し込む。上階建物ユニットの柱脚に設けた充填状況確認口からのグラウト材の流出を確認することで、グラウト材が充満されたことを判断する。
(請求項17
(p)下階建物ユニットの四隅に設けた柱頭のそれぞれに、上階建物ユニットの四隅に設けた柱脚のそれぞれが剛接合される。上階建物ユニットと下階建物ユニットがそれらの四隅において高い位置精度で強固に接合され、ユニット建物の全体の設計強度を確実に発現できる。
図1はユニット建物を示す斜視図である。 図2は建物ユニットの内装状態を示す斜視図である。 図3は建物ユニットの一例を示す斜視図である。 図4はPC板の型枠内における仕口管の配置を示す斜視図である。 図5は仕口管を拡大して示す斜視図である。 図6は仕口管を埋設したPC板を示す斜視図である。 図7はPC板の仕口管に柱を挿入固定した状態を示す斜視図である。 図8は建物ユニットの他の例を示す斜視図である。 図9はPC板の型枠内における仕口管の配置を示す斜視図である。 図10は上階建物ユニットの柱脚と下階建物ユニットの柱頭の接合状態を示す断面図である。 図11は図10の要部を拡大して示す断面図である。 図12は上階建物ユニットの柱脚に設けたグラウト材の投入口と充填状況確認口を示す断面図である。
図1に示すユニット建物1は、複数の建物ユニット10を上下左右(但し、左右は不図示)に接合して構築されたものである。1階建物ユニット10は長尺矩形状床スラブ20の四隅に後述する如くに設けた各仕口管30に、柱40の柱脚41のそれぞれを挿入固定して設けた。2階建物ユニット10は長尺矩形状床スラブ20の四隅と、該床スラブ20の相対する各長辺に沿う中間部の全6カ所に後述する如くに各仕口管30を設け、床スラブ20の一側の二隅と中間部の2カ所に設けた各仕口管30に、柱40の柱脚41のそれぞれを挿入固定して設けた。3階建物ユニット10は短尺矩形状床スラブ20の四隅に後述する如くに設けた各仕口管30に、柱40の柱脚41のそれぞれを挿入固定して設けた。
ユニット建物1にあっては、1階建物ユニット10における床スラブ20の四隅に設けた柱40の柱頭42のそれぞれに、2階建物ユニット10における床スラブ20の一側の二隅に設けた各仕口管30のそれぞれに挿入固定してある柱40の柱脚41が剛接合されるとともに、2階建物ユニット10における床スラブ20の他側の二隅に設けた各仕口管30のそれぞれが剛接合される。また、2階建物ユニット10における床スラブ20の四隅に設けた柱40の柱頭42のそれぞれに、3階建物ユニット10における床スラブ20の四隅に設けた各仕口管30のそれぞれに挿入固定してある柱40の柱脚41が剛接合される。また、3階建物ユニット10における床スラブ20の四隅に設けた柱40の柱頭42のそれぞれに、天井パネルPの野縁等が取付けられる。
尚、ユニット建物1を構成する建物ユニット10は、図2に示す如くに、壁パネル11、間仕切りパネル12、浴槽13等の内装を施される。
以下、建物ユニット10の構造について説明する。
図3は本発明の建物ユニット10の一例を示すものである。建物ユニット10は、矩形状床スラブ20を形成するPC板21に予め仕口管30が埋設され、この仕口管30に柱40の柱脚41が挿入固定される。
即ち、図4、図5に示す如く、PC板21を打設するための型枠(図4のKは型枠の輪郭を示す)内の四隅の所定位置に位置決め治具を用いて各仕口管30を位置設定して配置し、その後、型枠内の各仕口管30の上面に面一となる高さまでコンクリートを打設、養生し、図6に示す如くに各仕口管30が埋設されたPC板21が生産される。そして、このPC板21に埋設されている各仕口管30のそれぞれに柱40の柱脚41が位置決め治具により直立設定されて図7に示す如くに挿入固定され、4本柱の建物ユニット10が生産されるものになる。
図8は本発明の建物ユニット10の他の例を示すものであり、図9に示す如く、PC板21を打設するための型枠内の四隅と、該型枠の相対する各長辺に沿う中間部の全6カ所の固定位置に位置決め治具を用いて各仕口管30を位置設定して配置し、その後、型枠内の各仕口管30の上面に面一となる高さまでコンクリートを打設、養生し、各仕口管30が埋設されたPC板21が生産される。そして、このPC板21に埋設されている各仕口管30のうち、一側の二隅と中間部の2カ所に設けた各仕口管30に柱40の柱脚41が図8に示す如くに挿入固定され、建物ユニット10が生産されるものになる。
以下、図3〜図7に示した建物ユニット10(図8、図9に示した建物ユニット10も同じ)の詳細構造について説明する(図10〜図12)。
建物ユニット10にあっては、図10、図11に示す如く、鋼管からなる仕口管30の上下の端部に鋼板からなる孔あき四角形状スチフナ板31、32が溶接により予め固定されている。即ち、PC板21に埋設された仕口管30のスチフナ板31、32の柱挿入孔に柱40の柱脚41が挿入されて溶接される。柱40の柱脚41が仕口管30の上スチフナ板31の上面と下スチフナ板32の下面のそれぞれに隅肉溶接されて剛接合される。スチフナ板31、32の柱挿入孔の孔径は仕口管30の鋼管内径より小さく、スチフナ板31、32の四角形をなす外形の一辺長は仕口管30の鋼管外径より大きい。PC板21の型枠内に打設されるコンクリートは、スチフナ板31、32と面一をなすが、スチフナ板31、32の存在により仕口管30の鋼管孔径にまで流入しない。
建物ユニット10は、図5、図10に示す如く、仕口管30の鋼管外周に定着鉄筋33が溶接により固定される。仕口管30がPC板21の型枠内に配置されたとき、その定着鉄筋33はPC板21の鉄筋22に溶接等されてつなげられる。
建物ユニット10は、図3に示す如く、柱40を丸形鋼管とする。但し、柱40を角形鋼管とすることもできる。
次に、建物ユニット10が上階と下階のそれぞれに上階建物ユニット10Aと下階建物ユニット10Bとして用いられるとき、上階建物ユニット10Aの柱40の柱脚41と下階建物ユニット10Bの柱40の柱頭42を剛接合する構造について説明する。
下階建物ユニット10Bの柱頭42に、図10、図11に示す如く、入れ子短柱50が固定される。入れ子短柱50は、柱40の柱脚41、柱頭42の内径より小径の短柱体51の中間部の外周にスチフナ板52を溶接等により固定され、短柱体51の上端側の内周にダイアフラム板53を溶接等により固定され、短柱体51の下端面にエンド板54を溶接等により固定されている。短柱体51は柱40の柱脚41、柱頭42の内径との間に環状間隙を形成する小外径を備える。スチフナ板52は柱40の柱脚41、柱頭42の外径と同じ外径を備える。ダイアフラム板53は短柱体51の内径より小径の孔あき板からなる。エンド板54は、柱40の柱頭42の内径に接する外径を備え、短柱体51の内径より小径の孔あき板からなる。
入れ子短柱50のエンド板54が下階建物ユニット10Bの柱頭42に挿入されたとき、スチフナ板52の下面が柱頭42の上端面に当り、溶接部52Aにより溶接されて固定される(図11)。そして、この入れ子短柱50の短柱体51まわりに上階建物ユニット10Aの柱脚41の内径が挿入される。このとき、上階建物ユニット10Aの柱脚41の下端面が入れ子短柱50のスチフナ板52の上面に載る(柱脚41の下端面がスチフナ板52の上面に溶接されて固定されても良い。但し、入れ子短柱50と柱脚41は後述するグラウト材56により接着固定される)。
入れ子短柱50の短柱体51の外周に、上階建物ユニット10Aの柱脚41を下階建物ユニット10Bの柱頭42に対して同芯化するガイド55(図11)が設けられる。ガイド55は、短柱体51の中間部の外周の全周連続的又は周方向間欠的にスチフナ板52を隅肉溶接した溶接部により形成できる。ガイド55は、図11に示す如く、短柱体51の外周において上向き縮径状のテーパ状をなし、柱脚41の下端内周に設けた下向き拡径状テーパ面に係合し、該柱脚41を柱頭42に対して同芯化できる。
上階建物ユニット10Aの柱脚41の内径と、下階建物ユニット10Bの柱頭42に設けた入れ子短柱50の短柱体51とがなす環状間隙にグラウト材56が充填される。このグラウト材56によって柱脚41と入れ子短柱50の短柱体51とが接着され、結果として上階建物ユニット10Aの柱脚41と下階建物ユニット10Bの柱頭42が剛接合される。グラウト材56はモルタル及び/又は樹脂とする。グラウト材56は、1%〜3%程度の膨張性のある無収縮モルタルを使用するのが好ましい。グラウト材56はエポキシ樹脂とすることができる。
上階建物ユニット10Aの柱脚41に、グラウト材56の投入口57と充填状況確認口58が設けられる。図10の例では、投入口57と充填状況確認口58を共通にし、これらを柱脚41における仕口管30の上スチフナ板31の直上に開口した。グラウト材56がモルタルのとき、この投入口57から投入される。
尚、グラウト材56が樹脂のときには、図12に示す如く、柱脚41における仕口管30の下スチフナ板31の直下に投入口とするニップル57Aを設ける。この場合も、柱脚41における仕口管30の上スチフナ板31の直上に充填状況確認口58を開口して設ける。
上階建物ユニット10Aの柱脚41と下階建物ユニット10Bの柱頭42の接合合面部、本実施例では柱脚41の下端面と入れ子短柱50のスチフナ板52の上面との合面部には、グラウト材56の漏れ防止パッキン59(図11)が設けられる。或いは、この合面部の外周にエポキシ樹脂のパテを塗布してなる漏れ防止シール59A(図12)を設ける。
尚、図12において、54Aは、柱頭42に設けた孔から入れ子短柱50の短柱体51に栓溶接した溶接部である。
従って、本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)建物ユニット10において、床スラブ20を形成するPC板21に予め仕口管30が埋設され、この仕口管30に柱40の柱脚41が挿入固定される。PC板21のコンクリート打設時に柱40用の中子を用いる必要がなく、柱40の柱脚41が挿入固定される仕口管30を予め簡易に埋設できる。仕口管30は短尺軽量であり、PC板21への位置決め性は良く、コンクリートの乾燥収縮に対しても容易に位置ずれ防止できる。これにより、PC板21の例えば四隅に高寸法精度で埋設した仕口管30に挿入固定される柱40の位置、柱40の真直精度、柱40のねじれ精度を向上できる。
(b)建物ユニット10において、仕口管30の上下の端部にスチフナ板31、32が固定され、このスチフナ板31、32に柱40の柱脚41が挿入されて溶接される。上下のスチフナ板31、32は柱40を保持する外ダイアフラムとして機能する。柱40をこのスチフナ板31、32に挿入し、溶接等して固定することで、柱40に作用する外力(主に曲げモーメント)を仕口管30に伝えるとともに、柱40の局部変形(つぶれ)を防止する。
上下のスチフナ板31、32に設ける柱挿入孔の孔径は柱40の外径より大き目にしておくのが良い。PC板21に埋設される仕口管30の位置精度が不足したとき、柱40の位置、真直度をスチフナ板31、32の孔径の範囲内で調整できる。
(c)建物ユニット10において、仕口管30の外周に定着鉄筋33が固定される。この仕口管30の定着鉄筋33がPC板21のコンクリートに定着し、柱40に作用する外力を仕口管30からPC板21に伝達できる。
(d)建物ユニット10において、柱40を丸形鋼管とする。柱40を丸形鋼管とすることにより、PC板21の仕口管30に挿入固定された柱40のねじれ精度を向上し、建物ユニット10の立体精度を向上できる。即ち、柱40の柱頭42の方向性を確保し、柱頭42への天井パネルP等の取付位置精度を向上できる。
(e)上述(a)〜(d)からなる上階建物ユニット10Aの柱脚41が下階建物ユニット10Bの柱頭42に剛接合される。上階建物ユニット10Aの柱頭42には天井パネルPを取付けできる。上階建物ユニット10Aの柱頭42が所定位置に対して数mm(例えば3mm程度)ずれるときには、このずれを天井パネルPの野縁等で拘束修正する。
(f)下階建物ユニット10Bの柱頭42に入れ子短柱50が固定され、この入れ子短柱50に上階建物ユニット10Aの柱脚41の内径が挿入されて剛接合される。入れ子短柱50を上階建物ユニット10Aの柱脚41の内径より小さくすることで、その柱脚41の内径の範囲内で上階建物ユニット10Aと下階建物ユニット10Bの柱40の芯ずれを吸収する。
(g)下階建物ユニット10Bの柱頭42の入れ子短柱50の外周にスチフナ板52が固定され、このスチフナ板52に上階建物ユニット10Aの柱脚41が溶接される。下階建物ユニット10Bの柱頭42から入れ子短柱50に固定したスチフナ板52を介して上階建物ユニット10Aの柱脚41に外力(主に曲げモーメント)を伝える。
(h)上階建物ユニット10Aの柱脚41の内径に挿入される入れ子短柱50の上端側内周にダイアフラム板53が溶接される。仕口管30に挿入固定された上階建物ユニット10Aの柱脚41からの外力(主に曲げモーメント)により、入れ子短柱50が変形するのを防止できる。
(i)入れ子短柱50の外周に、上階建物ユニット10Aの柱脚41を下階建物ユニット10Bの柱頭42に対して同芯化するガイド55が設けられる。上階建物ユニット10Aの柱脚41と下階建物ユニット10Bの柱頭42を同芯化して剛接合できる。
(j)上階建物ユニット10Aの柱脚41の内径と、下階建物ユニット10Bの柱頭42の入れ子短柱50とがなす環状間隙にグラウト材56が充填される。上階建物ユニット10Aの柱脚41と下階建物ユニット10Bの柱頭42の入れ子短柱50とをグラウト材56により隙間なく剛接合できる。
(k)グラウト材56をモルタル及び/又は樹脂とする。
(l)グラウト材56を無収縮モルタルとする。
(m)グラウト材56をエポキシ樹脂とする。
(n)上階建物ユニット10Aの柱脚41と下階建物ユニット10Bの柱頭42の接合合面部に、グラウト材56の漏れ防止パッキン59が設けられる。上階建物ユニット10Aと下階建物ユニット10Bの柱40の傾き(倒れ)によるグラウト材56の漏れを防止できる。
(o)上階建物ユニット10Aの柱脚41に、グラウト材56の投入口57と充填状況確認口58が設けられる。上階建物ユニット10Aの柱脚41に設けた投入口57からグラウト材56を流し込む。上階建物ユニット10Aの柱脚41に設けた充填状況確認口58からのグラウト材56の流出を確認することで、グラウト材56が充満されたことを判断する。
(p)下階建物ユニット10Bの四隅に設けた柱頭42のそれぞれに、上階建物ユニット10Aの四隅に設けた柱脚41のそれぞれが剛接合される。上階建物ユニット10Aと下階建物ユニット10Bがそれらの四隅において高い位置精度で強固に接合され、ユニット建物1の全体の設計強度を確実に発現できる。
以上、本発明の実施の形態を図面により記述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、建物ユニット10のPC板21に埋設される仕口管30、及び仕口管30に挿入固定される柱40は、PC板21の四隅に限らず、PC板21の周辺に沿う複数カ所、又はPC板21の中央部の1カ所又は複数カ所に設けるものでも良い。
本発明によれば、PC板を床スラブとする建物ユニットを簡易かつ高精度に生産することができる。また、本発明によれば、上階建物ユニットと下階建物ユニットからなるユニット建物を簡易かつ高精度に構築することができる。
1 ユニット建物
10 建物ユニット
10A 上階建物ユニット
10B 下階建物ユニット
20 床スラブ
21 PC板
30 仕口管
31 上スチフナ板
32 下スチフナ板
33 定着鉄筋
40 柱
41 柱脚
42 柱頭
50 入れ子短柱
51 短柱体
52 スチフナ板
53 ダイアフラム板
54 エンド板
55 ガイド
56 グラウト材
57 投入口
58 充填状況確認口
59 漏れ防止パッキン

Claims (17)

  1. 床スラブを形成するPC板に予め仕口管が埋設され、この仕口管に柱の柱脚が挿入固定され
    前記柱の柱頭に入れ子短柱が挿入され、該入れ子短柱の外周に固定されているスチフナ板が該柱頭の上端面に溶接されて固定され、該スチフナ板の上面にガイドが設けられてなり、
    下階に配置される建物ユニットの前記柱頭に設けられるガイドの上面が、上階に配置される建物ユニットの前記柱脚の下端に係合し、該上階に配置される建物ユニットの該柱脚を下階に配置される建物ユニットの該柱頭に対して同芯化可能にする建物ユニット。
  2. 前記ガイドの上面は、外周において上向き縮径する請求項1に記載の建物ユニット。
  3. 前記柱頭の下端内周は、前記ガイドが係合するように下向き拡径する請求項2に記載の建物ユニット。
  4. 前記仕口管の上下の端部にスチフナ板が固定され、このスチフナ板に柱の柱脚が挿入されて溶接されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の建物ユニット。
  5. 前記仕口管の外周に定着鉄筋が固定されてなる請求項1〜4のいずれかに記載の建物ユニット。
  6. 前記柱を丸形鋼管とする請求項1〜のいずれかに記載の建物ユニット。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の建物ユニットを上階建物ユニットとしてなるユニット建物であって、
    上階建物ユニットの柱脚が下階建物ユニットの柱頭に剛接合されてなるユニット建物。
  8. 前記下階建物ユニットの柱頭に入れ子短柱が固定され、上階建物ユニットの柱脚に入れ子短柱が挿入されて剛接合されてなる請求項に記載のユニット建物。
  9. 前記下階建物ユニットの柱頭の入れ子短柱の外周に固定されているスチフナ板に上階建物ユニットの柱脚が溶接されてなる請求項に記載のユニット建物。
  10. 前記上階建物ユニットの柱脚の内径に挿入される入れ子短柱の上端側内周にダイアフラム板が溶接されてなる請求項8又は9に記載のユニット建物。
  11. 前記上階建物ユニットの柱脚の内径と、下階建物ユニットの柱頭の入れ子短柱とがなす環状間隙にグラウト材が充填されてなる請求項10のいずれかに記載のユニット建物。
  12. 前記グラウト材をモルタル及び/又は樹脂とする請求項11に記載のユニット建物。
  13. 前記グラウト材を無収縮モルタルとする請求項11に記載のユニット建物。
  14. 前記グラウト材をエポキシ樹脂とする請求項11に記載のユニット建物。
  15. 前記上階建物ユニットの柱脚と下階建物ユニットの柱頭の接合合面部に、グラウト材の漏れ防止パッキンが設けられてなる請求項1114のいずれかに記載のユニット建物。
  16. 前記上階建物ユニットの柱脚に、グラウト材の投入口と充填状況確認口が設けられてなる請求項1115のいずれかに記載のユニット建物。
  17. 前記下階建物ユニットの四隅に設けた柱頭のそれぞれに、上階建物ユニットの四隅に設けた柱脚のそれぞれが剛接合されてなる請求項16のいずれかに記載のユニット建物。
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