JP2015178592A - フルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物、及び硬化物 - Google Patents

フルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物、及び硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】フルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法と、光学素子として有用なエポキシ樹脂組成物の提供。
【解決手段】式(1)で表されるフルオレン骨格含有フェノール化合物を含むフェノール化合物と、2官能エポキシ樹脂とを反応させ、エポキシ当量が700〜1500g/eqであり、フルオレン骨格含有量が15〜70モル%であり、フルオレン骨格含有フェノール化合物が式(1)におけるnが0である化合物(a)を50質量%以上含み、nが1又は2である化合物(b)をHPLCで測定したとき0.01〜1.0面積%含み、触媒の存在下で、フェノール化合物の水酸基と2官能エポキシ樹脂のエポキシ基を反応させてフルオレン骨格含有エポキシ樹脂を製造する方法。
Figure 2015178592

【選択図】なし

Description

本発明は、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法及び該製造方法で得られるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤が配合されたエポキシ樹脂組成物、並びに該組成物の硬化物に関するものである。この硬化物は耐熱性、耐光性に優れるため、発光ダイオード(LED)のような光半導体関連の光学素子用エポキシ樹脂組成物として有用である。
エポキシ樹脂は、耐熱性、接着性、耐水性、機械的強度及び電気特性等に優れていることから、接着剤、塗料、土木建築用材料、電気・電子部品の絶縁材料等、様々の分野で使用されている。常温または加熱硬化型のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、フェノールまたはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシ樹脂が一般的である。
近年、種々の表示板、画像読み取り用光源、交通信号、大型ディスプレイ用ユニット等に実用化されているLED等の発光装置は、大部分が樹脂封止によって製造されている。ここに使用されている封止用の樹脂は、上記の芳香族エポキシ樹脂と、硬化剤として脂環式酸無水物を含有するものが一般的である。
また、今日のLEDの飛躍的な進歩により、LED素子の高出力化及び短波長化が急速に現実のものとなり始めていて、特に窒化物半導体を用いたLEDは、短波長でかつ高出力な発光が可能となる。しかしながら、窒化物半導体を用いたLED素子を、上記の汎用的な芳香族エポキシ樹脂で封止すると、芳香環が短波長の光を吸収するため経時的に封止した樹脂の劣化が起こり、黄変により発光輝度が顕著に低下するという問題が発生する。
そこで、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートで代表される環状オレフィンを酸化して得られる脂環式エポキシ樹脂を用いて封止したLEDが提案されている(特許文献1、2)。しかし、この脂環式エポキシ樹脂で封止した硬化樹脂は非常に脆く、冷熱サイクルによって亀裂破壊を生じ易く、耐湿性も極端に悪いため、長時間の信頼特性が要求されるような用途には不向きであった。
一方、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂を主体とし、脂環式エポキシ樹脂及びリン系酸化防止剤を配合し、無水メチルヘキサヒドロフタル酸硬化剤を用いて封止したLEDが提案されている(特許文献3)。このエポキシ硬化物は無色透明性に優れるが、耐熱性が低下するため黄変しやすいという欠点があり、熱に対する特性を要求されるLED素子を封止する用途には問題があった。また、特許文献4にはビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂を用いて硬化物を作製することにより、耐熱性を低下することなく透明性が得られる硬化物が記載されている。しかしながら、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂を用いた場合においても光透過率が不十分であった。
さらに、2官能エポキシ樹脂とフルオレン環含有フェノールと酸無水物を反応させてなるエポキシ樹脂組成物が提案されている(特許文献5)。この硬化物の耐熱性は改善されるが、硬化物中にエステル結合が比較多いために耐湿性が悪いという問題があり、長時間の信頼特性が要求されるような用途には不向きであった。なお、フルオレン骨格含有フェノール化合物またはその製造方法としては、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンの製造方法が知られている(特許文献6)。
特開平9−213997号公報 特開2000−196151号公報 特開2003−12896号公報 特開平7−247339号公報 特開2012−177038号公報 特開平5−980号公報
本発明は耐湿性を改善し、透明性、耐熱性、電気特性を有し、かつ耐熱黄変色性にも優れた硬化物を与えることができる良好な品質のフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法を提供すること、及び特に短波長の光を発するLEDの封止材として有用であるエポキシ樹脂組成物及びエポキシ樹脂硬化物を提供することを目的とするものである。
原料フェノール化合物中のフルオレン骨格に起因する多官能フェノール化合物が、エポキシ樹脂組成物及びエポキシ樹脂硬化物の耐熱性や耐熱黄変色性に関係することを見出し、これらの含有量が適正範囲に制御可能な製造方法に到達した。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるフルオレン骨格含有フェノール化合物を含むフェノール化合物と2官能エポキシ樹脂とを反応させて得られ、エポキシ当量が700〜1500g/eqであり、フルオレン骨格含有量が15〜70モル%であるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法であって、フルオレン骨格含有フェノール化合物が一般式(1)におけるnが0である化合物(a)を50質量%以上含み、nが1または2である化合物(b)を高速液体クロマトグラフィーで測定したとき0.01〜1.0面積%含むものであり、フェノール性水酸基とエポキシ基の付加反応を促進する触媒の存在下で、フェノール化合物の水酸基と2官能エポキシ樹脂のエポキシ基を反応させることを特徴とするフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法である。
Figure 2015178592
(式中、Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基であり、環状構造を含んでもよい。)
フルオレン骨格含有フェノール化合物としては、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンを90質量%以上含有するものがある。2官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂がある。
また、2官能エポキシ樹脂の一部は、フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂であってもよく、この場合のエポキシ当量は230〜500g/eqで、目的とするフルオレン骨格含有エポキシ樹脂のエポキシ当量より低い。
上記触媒としては、ホスフィン類または第4級ホスホニウム塩がある。
また、本発明は、上記の製造方法により製造されたフルオレン骨格含有エポキシ樹脂である。更に、本発明は、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂硬化剤(B)を必須成分として含有してなるエポキシ樹脂組成物であって、(A)成分として請求項6に記載のフルオレン骨格含有エポキシ樹脂を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。上記(B)成分としては、酸無水物が挙げられる。
また、本発明は、上記エポキシ樹脂組成物からなる光学素子用エポキシ樹脂組成物であり、およびこの光学素子用エポキシ樹脂組成物を用いて得られる光学素子用封止剤、または光学素子用基板である。
更に、本発明は、上記エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物である。この硬化物は、厚さ1mmで、180℃の環境下、100時間の条件での熱処理後のYI値が20以下であることが望ましい。
本発明の製造方法によって得られるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂は無色に近い色相とすることが可能であり、それを用いたエポキシ樹脂組成物の硬化物は耐熱性(耐熱黄変色性)及び耐湿性に優れるため、LED封止材用エポキシ樹脂組成物として特に有利に使用できる。
実施例で使用したBPFLのHPLCチャートである。 エポキシ樹脂の軟化点と硬化物のガラス転移温度の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明のフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法は、フェノール化合物と2官能エポキシ樹脂を触媒の存在下で反応させる方法である。
原料として使用されるフェノール化合物は、上記一般式(1)で表わされるフルオレン骨格含有フェノール化合物を含む。このフルオレン骨格含有フェノール化合物の主成分は一般式(1)におけるnが0である化合物(a)であり、少量成分としてnが1以上である成分を含む。そして、nが1または2である化合物を化合物(b)という。化合物(a)は、代表的には9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(BPFLまたはビスフェノールフルオレンともいう。)である。
化合物(b)のフェノール化合物中の存在量は、HPLC測定したとき0.01〜1.0面積%の範囲にある。HPLC測定の条件は、実施例に記載の条件に従う。
本発明の製造方法で得られるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂は、エポキシ当量が700〜1500g/eqであり、フルオレン骨格含有量が15〜70モル%である。このフルオレン骨格含有量は、原料として使用されるフェノール化合物、2官能エポキシ樹脂に含まれるフルオレン骨格の含有量によって定まり、樹脂骨格(フェノール化合物から水酸基を除いた残基及びエポキシ樹脂からグリシジルエーテル基を除いた残基)の総モル数に対し、後記一般式(3)で表されるビスフェノールフルオレン骨格のモル数の百分率で求められる。即ち、樹脂骨格がビスフェノールフルオレン骨格のみのフェノール化合物及びエポキシ樹脂の場合、フルオレン骨格含有量は100モル%である。また、例えば、樹脂骨格がビスフェノールフルオレン骨格が25モル%でその他の骨格が75モル%の場合、その化合物のフルオレン骨格含有量は25モル%となる。そして、本発明の製造方法で得られるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂のフルオレン骨格含有量は原料中のフルオレン骨格含有量の加重平均で求められる。例えば、フルオレン骨格含有量10モル%、エポキシ当量200g/eqのエポキシ樹脂600gとフルオレン骨格含有量100モル%、水酸基当量125g/eqのフェノール化合物250gから得られるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂のフルオレン骨格含有量は、次式で計算できて、46モル%となる。
(10×600/200+100×250/125)/(600/200+250/125)=46
以下、上記一般式(1)で表わされるフルオレン骨格含有フェノール化合物を、ビスフェノールフルオレン類またはBPFL類という。ビスフェノールフルオレン類は、上記化合物(a)と化合物(b)を含む意味で使用される。なお、原料として使用されるフェノール化合物は、BPFL類以外の他のフェノール化合物を含んでもよい。
一般式(1)中、Rはそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基であり、環状構造を含んでもよい。好ましくは、Rはメチル基、エチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、インダニル基、またはα−メチルベンジル基であり、より好ましくは、メチル基、フェニル基、またはα−メチルベンジル基である。メチル基やフェニル基は、特許文献6に記載の製法でBPFLを製造するに際し、フェノールの代わりに、クレゾール、キシレノール、またはフェニルフェノールを使用することで導入できる。また、インダニル基やα−メチルベンジル基は、BPFLにそれぞれインデンやスチレンを付加させることで導入できる。
原料のフェノール化合物中にビスフェノールフルオレン類を含有させることにより、得られるエポキシ樹脂にフルオレン骨格を導入することができる。また、フルオレン骨格の導入量を調整するため、フェノール化合物の全量に対して、70質量%以下の量で、ビスフェノールフルオレン類以外のフェノール化合物を併用してもよい。併用できるフェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキノン等の2価フェノール化合物が挙げられ、単独あるいは2種以上の混合物として使うことができるが、これらに限定されるわけではない。
本発明の製造方法で得られるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂は、典型的には下記一般式(2)で表わされる。
Figure 2015178592
(式中、(E)はエポキシ樹脂由来の骨格残基であり、(P)はフェノール化合物由来の骨格残基であり、nは繰り返し数を示す)
このフルオレン骨格含有エポキシ樹脂は、下記一般式(3)で表わされるビスフェノールフルオレン骨格を含有する。この含有範囲は、15〜70モル%であり、上記一般式(2)の(P)及び(E)の合計に対し、ビスフェノールフルオレン骨格を有する(P)及び(E)の合計のモル%で求めることができる。また、原料の種類と使用量からも求めることができる。
Figure 2015178592
(式中、Rは、上記一般式(1)のRと同義である。)
一般的に市販されているビスフェノールフルオレン類は、一般式(1)において、nが0である化合物(a)を含むが、nが1以上である化合物は含まれていない(HPLCでは検出されない)。したがって、nが1または2である化合物(b)は含まれていない。
しかし、ビスフェノールフルオレン類の通常の製造方法では、一般式(1)において、nが1以上である化合物が少量副生する。これは、精製工程で除去されていると考えられる。しかし、必要以上の精製は、環境に対する負荷を考えた場合好ましくない。
ビスフェノールフルオレン類をエポキシ樹脂とするために使用する用途では、化合物(b)を検出限界以下に低減してしまうことは、過剰品質でありばかりでなく、架橋密度を必要以上に低下させる。
そのため、原料ビスフェノールフルオレン類中の化合物(a)の含有量は、50質量%以上である必要があるが、化合物(b)はHPLCで測定したときに0.01〜1.0面積%であり、好ましくは、0.05〜0.7面積%であり、より好ましくは0.07〜0.5面積%である。なお、一般式(1)において、nが3以上の成分(フェノール核が5核体以上の成分)が存在しうるが、あってもnの上限は10以下であり、一般的なビスフェノールフルオレン類の製法ではnが3以上の成分は不検出のため、考慮する必要性は少ない。また、もし検出される場合でも、化合物(b)である3核体成分と4核体成分も同傾向で増加するため本発明の原料には不適格になる。
また、必要に応じて、原料としてフェノール化合物とともに使用する2官能エポキシ樹脂により、目的とするフルオレン骨格含有エポキシ樹脂にフルオレン骨格を導入することにより、フルオレン骨格含有量を調整することもできる。フルオレン骨格含有エポキシ樹脂にフルオレン骨格を導入するための2官能エポキシ樹脂(フルオレン骨格を有することから「2官能エポキシ樹脂F」ともいう。)は、下記一般式(4)で表わされるエポキシ樹脂であることが好ましく、より好ましくはビスフェノールフルオレン類とエピハロヒドリンとの反応から得られ、一般式(4)においてmが0であるエポキシ樹脂である。
2官能エポキシ樹脂Fのエポキシ当量は、230〜500g/eqであり、230〜400g/eqが好ましく、230〜350がより好ましい。そして、2官能エポキシ樹脂Fのエポキシ当量は、目的とするフルオレン骨格含有エポキシ樹脂のエポキシ当量より100g/eq以上低いこと、より好ましくは400g/eq以上低いことが望ましい。
2官能エポキシ樹脂Fを得る反応において、即ち、ビスフェノールフルオレン類とエピハロヒドリンとの反応させるエポキシ化反応において、原料ビスフェノールフルオレン類中にフェノール化合物(b)が存在する場合があり得るが、これが存在してもエポキシ化反応時に消費されるか、それに続く精製工程で不純物として除去されるため、このエポキシ化反応で得られる2官能エポキシ樹脂F中にフェノール化合物(b)は殆ど存在しないと言える。
なお、一般式(4)において、Rは一般式(1)のRと同義である。Rは水素原子またはメチル基である。mは0〜3の整数を表すが、0が好ましい。kは繰り返し数を表し、平均値(数平均)で0〜5であり、0〜3が好ましく、0〜1がより好ましい。
Figure 2015178592
本発明の製造方法で原料として使用できる2官能エポキシ樹脂(2官能エポキシ樹脂Fを包含する)としては、例えば次のものが挙げられる。ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールS、テルペンジフェノール、チオジフェノール、ビスフェノールフルオレン、ビスクレゾールフルオレン、ジヒドロキシジフェニルエーテル等から得られるビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、ジメチルビフェノール等から得られるビフェノール型エポキシ樹脂、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ジブチルハイドロキノン、レゾルシノール、メチルレゾルシノール等から得られるベンゼンジオール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン等から得られるナフタレン型エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらのエポキシ樹脂は単独で使用しても2種類以上を併用して使用してもよい。汎用性からビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましく、耐熱性の点からビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂またはビスクレゾールフルオレン型エポキシ樹脂が好ましい。
ビスフェノールフルオレン骨格の含有量の増加によりフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の耐熱性・耐熱黄変色性が向上するが、多すぎると軟化点が高くなり、粘度も増粘傾向となり、実使用が困難となる。また、少なすぎると、耐湿性や耐黄変色性が低下してしまう恐れがある。フルオレン骨格含有エポキシ樹脂のビスフェノールフルオレン骨格の含有範囲は、20〜60モル%がより好ましく、30〜50モル%がさらに好ましい。
ビスフェノールフルオレン骨格の含有量は、原料フェノール化合物及びエポキシ樹脂の総モル数に対する、ビスフェノールフルオレン骨格含有フェノール化合物及びビスフェノールフルオレン骨格含有エポキシ樹脂のモル数により求められ、製法時にフルオレン骨格含有量の調整を行うことができる。なお、本発明の製造方法で得られたフルオレン骨格含有エポキシ樹脂中のビスフェノールフルオレン骨格の含有量を分析によって求めることも可能である。まず、NMRによって構成単位の骨格(上記一般式(2)の(E)及び(P)に相当)を確認した後、特開2001−194300号公報に記載の分析手法に準拠、すなわち、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂のUV吸収スペクトルを測定し、フルオレン環のπ−π*遷移による特性吸収(310nm)により、ビスフェノールフルオレン骨格の含有量を求める。検量線をBPFLによって作成し、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂に含有するBPFL量を求め、構成単位のモル数に換算して求める。また別法として、構成単位の骨格のエポキシ樹脂及びフェノール化合物で、目的のエポキシ樹脂と同程度のエポキシ当量のエポキシ樹脂を合成し、標準物質として使用する。その際、フルオレン骨格含有量を0モル%、50モル%、100モル%等、数種類に変化させて検量線を求める。どちらの検量線を用いても、精度よく、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂中のビスフェノールフルオレン骨格の含有量を求めることができる。
発光素子、受光素子などの光半導体などの光学素子の封止材料として、本発明のフルオレン骨格含有エポキシ樹脂を適用する際、原料フルオレン骨格含有フェノール化合物中に、化合物(b)がHPLCで測定したときに1.0面積%より多く存在すると、得られたフルオレン骨格含有エポキシ樹脂を用いた硬化物の色相が悪化したり、耐黄変色性が低下する。これは、化合物(b)の両末端の水酸基は外側を向いているのに対し、内部の水酸基はフルオレン環に挟まれた構造で反応性が低くエポキシ基との反応が進まず、水酸基のままフルオレン骨格含有エポキシ樹脂に残存しているためだと考えられる。そのため、これらの不純物が全く含まないビスフェノールフルオレン類を原料に使用することが好ましいが、そのようなビスフェノールフルオレン類を得るためには再結晶などの精製工程を何度も繰り返す必要があるので、収率も低下し不経済的である。また、耐熱性(Tg)も若干劣るため、耐熱性の要求の強い用途での使用が懸念され好ましくない。
本発明の製造方法で得られるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂のエポキシ当量は、700〜1500g/eqである。エポキシ当量が小さいと良好な耐熱黄変色性の効果が見込めない恐れがあり、逆にエポキシ当量が大きいと得られるエポキシ樹脂の軟化点が高くなってしまい成形や塗工が困難となる恐れがある。好ましくは、750〜1400g/eqであり、800〜1200g/eqがより好ましく、900〜1100g/eqがさらに好ましい。ここでエポキシ当量とは1グラム当量のエポキシ基を含む樹脂のグラム数(g/eq)であり、JIS K−7236に規定された方法に従って測定される。
本発明のフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法で使用できる触媒は、エポキシ樹脂の製造で用いられる公知の触媒が使用できる。使用できる触媒としては、トリフェニルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン等のホスフィン類、テトラブチルホスホニウム・ベンゾトリアゾラート、テトラ−n−ブチルホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート、テトラ−n−ブチルホスホニウム・o,o−ジエチルホスホロジチオエート、メチルトリブチルホスホニウム・ジメチルホスフェート、テトラ−n−ブチルホスホニウム・テトラフルオロボレート、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド、エチルトリフェニルホスホニウムヨージド等の四級ホスホニウム塩類、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド等の四級アンモニウム塩類、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン等の三級アミン類等、公知の触媒が挙げられ、これらに限定されるものではない。これらの触媒の内、ホスフィン類または四級ホスホニウム塩類が好ましい。これら触媒の使用量は、フェノール化合物全量100質量部に対し、0.005〜1質量部の範囲が好ましく、0.01〜0.5質量部がより好ましい。
本発明の製造方法で反応溶媒を使用してもよい。使用できる有機溶媒は非反応性であれば特に制限は無い。具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、アセトン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジアルキルエーテル、2−エトキシエチルエチルエーテル、テトラハイドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等が挙げられる。これらの反応溶媒は単独、あるいは2種類以上を同時に使用してもよい。これらの有機溶剤の内、常圧での沸点は70〜170℃の有機溶媒が好ましい。常圧での沸点が70℃未満の有機溶媒は、常圧で還流しながら反応させる時、反応温度が低いため、反応の進行が遅く好ましくない。沸点が170℃を越えると有機溶媒を留去する際に高温で長時間を要し、かつ有機溶媒がフルオレン骨格含有エポキシ樹脂中に残存しやすくなる恐れがある。また、これらの有機応溶媒の使用量は、フェノール化合物と2官能エポキシ樹脂の全量100質量部に対し、100質量部以下が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂硬化剤(B)を含む。そして、(A)成分中に上記の製造方法により製造されたフルオレン骨格含有エポキシ樹脂(A1)を含有する。エポキシ樹脂(A)、エポキシ樹脂硬化剤(B)をそれぞれ、(A)成分、(B)成分という。本発明の製造方法により製造されたフルオレン骨格含有エポキシ樹脂(A1)を(A1)成分という。
(A)成分としては、(A1)成分を80質量%以上含有し、他のエポキシ樹脂を20質量%未満で含有するエポキシ樹脂であることが好ましい。他のエポキシ樹脂を20質量%以上の割合で配合すると得られる硬化物の耐熱性や耐熱黄変色性が低下する傾向がある。また、(A)成分100質量部に対し、(B)成分0.1〜200質量部を配合することが好ましい。
本発明で使用できるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂以外の他のエポキシ樹脂としては、例えば次のものが挙げられる。ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールS、テルペンジフェノール、チオジフェノール、ジヒドロキシジフェニルエーテル等から得られるビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、ジメチルビフェノール等から得られるビフェノール型エポキシ樹脂、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ジブチルハイドロキノン、レゾルシノール、メチルレゾルシノール等から得られるベンゼンジオール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン等から得られるナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAのノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールノボラック樹脂等の種々の多価フェノール類から得られる多価エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、アミノフェノール、キシレンジアミン等の種々のアミン化合物から得られるアミン型エポキシ樹脂、メチルヘキサヒドロキシフタル酸、ダイマー酸等の種々のカルボン酸類から得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂等が挙げられる。この他に多価脂肪族アルコールのエポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシ樹脂を直接水添したエポキシ樹脂、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の二重結合を酸化させて得られる脂環式エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらのエポキシ樹脂は単独で使用しても2種類以上を併用してもよい。これらのエポキシ樹脂の中で、水添エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂を併用すると、耐光性が向上するためより好ましい。
本発明で使用できるエポキシ樹脂硬化剤としては、エポキシ樹脂を硬化する機能を有するものであれば特に限定されず、(1)アミン系硬化剤、(2)酸無水物硬化剤、(3)多価フェノ−ル系硬化剤類、または(4)その他硬化剤等の公知の硬化剤が好ましく使用でき、例えば次のものが挙げられる。
アミン系硬化剤としては、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、m−キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ[5,5]ウンデカン等の脂肪族及び脂環族アミン類、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノエチルベンゼン等の芳香族アミン類、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノ−ル、1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−ウンデセン−7、1,5−アザビシクロ−(4,3,0)−ノネン−7等の3級アミン類及びその塩類等が挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物類、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリアルキルテトラヒドロフタル酸等の環状脂肪族酸無水物類、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物等のカルボン酸二無水物類等が挙げられる。
多価フェノ−ル系硬化剤としては、カテコ−ル、レゾルシン、ハイドロキノン等のヒドロキシベンゼン類、ビフェノール類、ビナフトール類、ビスフェノ−ルF、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルS等のビスフェノール類、フェノ−ルノボラック類、クレゾ−ルノボラック類、ビスフェノ−ルA等の2価フェノ−ルのノボラック化物類、アルキルフェノールノボラック類、アラルキルフェノールノボラック類、トリアジン環含有フェノールノボラック類、ビフェニルアラルキルフェノール類、トリスヒドロキシフェニルメタン型ノボラック類、アラルキルナフタレンジオール類、ジシクロペンタジエンポリフェノ−ル類等が挙げられる。
その他の硬化剤としては、アミンの三フッ化ホウ素(BF)錯体化合物、脂肪族スルホニウム塩、芳香族スルホニウム塩、ヨードニウム塩及びホスホニウム塩等のブレンステッド酸塩類、ジシアンジアミド類、アジピン酸ジヒドラジッド及びフタル酸ジヒドラジッド等の有機酸ヒドラジッド類、レゾール類、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、トリメリット酸及びカルボキシル基含有ポリエステル等のポリカルボン酸類等が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂用硬化剤は、単独で使用しても良いが、2種類以上を併用することも可能である。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤の配合割合は、エポキシ樹脂のエポキシ基1モルに対して、エポキシ樹脂硬化剤の活性水素基が0.4〜1.2モルの範囲が好ましく、0.5〜1.1モルがより好ましく、0.7〜1.0モルがさらに好ましい。例えば、多価フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤を用いた場合は、エポキシ基に対して活性水素基をほぼ等モル配合し、酸無水物系硬化剤を用いた場合、エポキシ基1モルに対して酸無水物基を0.5〜1.2モル、好ましくは、0.6〜1.0モル配合する。イミダゾール化合物類等の様に接触して反応が進行する場合はエポキシ樹脂に対する所定の質量比で配合されることもある。本発明でいう活性水素基とはエポキシ基と反応性の活性水素を有する官能基のことであり、具体的には、酸無水物基やカルボキシル基やアミノ基やフェノール性水酸基等が挙げられる。なお、活性水素基に関して、1モルのカルボキシル基やフェノール性水酸基は1モルと、アミノ基(NH)は2モルと計算される。
本発明のエポキシ樹脂組成物を光学素子用に用いる場合、エポキシ樹脂用硬化剤は、酸無水物系硬化剤が好ましい。酸無水物系硬化剤は、例えば、上記の無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物類、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンヘキサヒドロフタル酸、無水トリアルキルテトラヒドロフタル酸等の環状脂肪族酸無水物が挙げられる。これらの中で、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸等の水素化された環状脂肪族酸無水物を使用することが、本発明エポキシ樹脂組成物の耐光性が向上するためより好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には必要に応じて硬化促進剤を使用することができる。使用できる硬化促進剤を具体的に例示すれば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィントリフェニルボラン等のホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物等が挙げられる。硬化促進剤は単独で使用しても2種類以上併用してもよい。硬化促進剤の使用割合は、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、0.01〜10質量部が好ましく、0.02〜5質量部がより好ましい。これら硬化促進剤を選択的に用いることにより、硬化温度を下げたり、硬化時間の短縮することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を光学素子用に用いる場合、酸化防止剤を配合し、加熱時の酸化劣化を防止して着色の少ない硬化物とすることが好ましい。使用できる酸化防止剤は、フェノール系、硫黄系、またはリン系の酸化防止剤を使用することができ、それぞれ単独で使用できるが、フェノール系/硫黄系またはフェノール系/リン系の組み合わせで使用することがより好ましい。酸化防止剤はエポキシ樹脂組成物100質量部に対し、0.01〜10質量部配合される。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、(1)紫外線吸収剤、(2)エポキシ樹脂以外の硬化性樹脂や熱可塑性樹脂、(3)フィラーまたは充填剤、(4)着色剤または顔料、(5)カップリング剤、(6)難燃剤、(7)揺変性付与材等その他の添加剤、(8)有機溶剤等の各種成分を添加配合することができる。
紫外線吸収剤としては、硬化物の耐光性をさらに向上させるために紫外線吸収剤を使用しても良い。本発明の樹脂組成物において、紫外線吸収剤を使用する場合の配合量は、エポキシ樹脂組成物100質量部に対し、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。含有量が少なすぎると、紫外線吸収剤を配合することの効果が十分に得られない。紫外線吸収剤としては、一般のプラスチック用紫外線吸収剤を使用でき、
単独で使用しても2種類以上併用してもよい。
エポキシ樹脂以外の硬化性樹脂や熱可塑性樹脂は、硬化物への可撓性及び靱性の付与や、樹脂組成物をコーティングする際の良好な加工性を維持する等の目的で配合される。本発明のエポキシ樹脂組成物において、これらの硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を使用する場合の配合量は、本発明のエポキシ組成物の透明性を損なわない範囲で配合され、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して、5〜30質量部が好ましく、15〜20質量部がより好ましい。含有量が少なすぎると、これらの樹脂を配合することの効果が十分に得られず、含有量が多すぎると、組成物の粘度が上昇する傾向や、硬化物の耐湿性等が低下する傾向にある。エポキシ樹脂以外の硬化性樹脂や熱可塑性樹脂は1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
フィラーまたは充填剤は、硬化物の耐透湿性、フィルム加工時のはじき防止等の目的で配合される。フィラーまたは充填剤を使用する場合の配合量は、エポキシ組成物の透明性を損なわない範囲で配合され、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して、5〜80質量部が好ましく、15〜60質量部がより好ましく、30〜50質量部がさらに好ましい。含有量が少なすぎると、配合することの効果が十分に得られず、含有量が多すぎると、組成物の粘度が上昇する傾向や、硬化物の強度が低下して脆くなる傾向となる。フィラーまたは充填剤としては、樹脂硬化物の低い透湿性と高い密着性を維持する観点から、タルク、マイカが好ましく、タルクがより好ましい。その他、ガラス繊維、ポリエステル繊維、パルプ繊維、アラミド繊維、合成繊維、セラミック繊維等の繊維質充填剤や、微粒子ゴム、熱可塑性エラストマー等の有機充填剤等が挙げられる。充填剤は1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
着色剤または顔料としては、例えば二酸化チタン、モリブデン赤、紺青、群青、カドミウム黄、カドミウム赤、または有機色素等の着色顔料や珪石粉、石英粉、タルク、炭酸カルシウム、または硫酸バリウム等の体質顔料が挙げられる。
カップリング剤は密着性の向上や硬化物の耐透湿性向上等を目的として配合される。カップリング剤を使用する場合の配合量は、エポキシ樹脂組成物100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましく、0.5〜5質量部がさらに好ましい。この範囲外では、カップリング剤添加による密着性等の改善効果を得ることができない。カップリング剤としては、シランカップリング剤が好ましく、エポキシ系シランカップリング剤がさらに好ましい。1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
難燃剤としては、例えば、三酸化アンチモン、ブロム化合物、またはリン化合物等が挙げられる。
その他の添加剤として、必要に応じて、揺変性付与材、低応力化剤、潤滑剤、流れ調整剤、タレ止め剤が配合できる。
有機溶剤は、粘度調整等の目的で配合される。有機溶剤としては、特に規定するものではないが、アミド類、エーテル類、ケトン類、アルコール類、芳香族炭化水素類、エステル類、非プロトン系極性溶剤が挙げられる。これらの溶剤は単独で使用しても2種類以上混合して使用してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、LEDのような光学素子に使用される樹脂組成物として好適であり、光学素子封止剤、またはその原料として優れる。本発明のエポキシ樹脂組成物からは、光学素子用基板が得られる。また、本発明のエポキシ樹脂組成物を、加熱硬化させることにより硬化物とすることができる。
本発明の硬化物のガラス転移温度(Tg)は100℃〜160℃の範囲が好ましい。硬化物のTgが低いと光学素子用に用いた際に光源の発熱により硬化物の着色が生じ易くなる。Tgは高いほど耐熱性が良好になるが、本発明のエポキシ樹脂組成物では組成物の粘度も高くなり易く、成形時の流動性が不足して成形不良になる恐れがある。また、一般に硬化物のTgとエポキシ樹脂の軟化点には相関関係が認められる。図2には、本発明の製造方法で得られたフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の軟化点と硬化物のTgとの相関関係を示した。ここで横軸はフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の軟化点を示し、縦軸は硬化物のTgを示す。図2より、硬化物のTgを100℃〜160℃の範囲であるためには、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂の軟化点を100〜150℃にする必要があり、より好ましくは110〜140℃である。軟化点が低いと良好な組成物を与える硬化剤では硬化物のTgが低くなり光学素子用に用いた際に光源の発熱により硬化物の着色が生じ易くなる。また、軟化点が高いと、エポキシ樹脂合成時に軟化点より50℃以上温度を高めないと高温で反応容器から取り出せないため、高温での取り出しが必要となり、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂の着色の原因となる。また、合成時に溶剤を加え、溶液とした場合でも、十分に乾燥させるためには軟化点よりも高温とする必要があり、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂の着色が生じやすくなる。
本発明の硬化物は、厚さ1mmの平板として、180℃の環境下、100時間の条件での熱処理した後のYI値が30以下、望ましくは20以下であることがよい。
実施例及び比較例に基づき本発明を具体的に説明するが本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。以下の合成例、実施例及び比較例に於いて、「部」は質量部を、「%」は質量%をそれぞれ示す。さらに本発明では以下の試験方法を使用した。
(1)フェノール化合物(b)の含有量(HPLC測定条件):分離カラムとしてCadenza CD−C18 CD006(インタクト株式会社製)を備えたAgilent 1100series(HewLettPackerd社製)を使用した。カラム温度は40℃とし、溶離液は水とアセトニトリルを用い、流量は1mL/minとした。また、検出は吸光度検出器により行い、272nmの波長における吸収をもとに面積%で定量を行った。
(2)フェノール性水酸基当量:試料に4%のメタノールを含むテトラヒドロフランを加えて完全に溶解した後、10%テトラブチルアンモニウムヒドロキシドを加えて、紫外可視分光光度計を用いて波長400nmから250nm間の吸光度を測定し、フェノール性水酸基を水酸基1当量当たりの試料のg数として求めた。
(3)エポキシ当量:JIS K−7236により測定した。
(4)軟化点:JIS K−7234に従い、環球法により測定した。
(5)色相:JIS K−0071−1により、ハーゼン単位色数を測定した。試料は樹脂をテトラヒドロフランに溶解した不揮発分50%の樹脂ワニスを使用した。
(6)ガラス転移温度(Tg):示差走査熱量測定装置(SII社製、EXTER DSC6200を使用して、20℃から10℃/分の昇温速度により測定した。
(7)硬化物色相:厚み1mmの試験片を、測色色差計(東京電色社製、TC−1500MC−88)を使用してYI値を測定した。熱履歴をかける前の試験片の測定値をブランクとして、所定温度で恒温を保っているオーブンに所定時間保管した後の試験片も測定した。なお、数値が小さいほど、色相が良いことを示す。また、熱履歴をかけた後の試験片の数値が小さいほど、耐熱黄変性が良いことを示す。
(8)耐湿性:JIS K−6911に準拠して吸水率を測定した。厚さ1mm、直径50mmの円盤状の硬化物を試験片として用いた。数値が小さいほど、耐湿性が良いことを示す。
(9)成形性:上記耐湿性試験片を目視で確認し、全く「欠け」や「割れ」がなかった場合を○とし、それ以外を×とした。
合成例1
特許文献6の実施例に従って、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンを合成し、BPFL(1)を得た。得られたBPFL(1)を再結晶によって精製した。具体的には、メタノールを加え、加温して溶解させた後、撹拌しながら室温でもしくは必要に応じて冷水で容器の回りを冷却しながら固体を析出させ、次いで、得られた固形物をろ過し、乾燥させ、BPFL(2)を得た。BPFL(2)を再度、再結晶を行い、BPFL(3)を得た。
図1に、BPFL(2)のHPLCチャートを示す。3核体成分に由来するピークは(A)であり、4核体成分に由来するピークは(B)である。このとき3核体成分及び4核体成分は異性体構造を含む。また、化合物(b)の含有量は、3核体成分と4核体成分の合計であり、3核体成分に由来するピーク(A)面積と4核体成分に由来するピーク(B)面積の合計を求め、それを全てのピークの面積の合計で除し、面積%で表記したものである。なお、2種類以上のフェノール化合物を使用した場合は、各フェノール化合物でのフェノール化合物(b)の含有量をそれぞれ求め、その加重平均により計算で求めた。
HPLCから求めたフェノール化合物(b)の含有量(3核体成分と4核体成分の合計)は、BPFL(1)で2.3面積%、BPFL(2)で0.92面積%、BPFL(3)で0.18面積%であった。
より高純度なBPFLを得るために、再結晶とHPLCによる分析を繰り返し実施したところ、フェノール化合物(a1)の含有量が、0.01面積%以下となるには合計で4回の再結晶を要し、0面積%(不検出)になったのは、5回の再結晶を行ったBPFL(4)だった。
実施例、比較例で使用した略号の説明。
(エポキシ樹脂)
・YD−128;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのジグリシジルエーテル、エポキシ当量185g/eq、粘度12800mPs・s/25℃、新日鉄住金化学株式会社製、エポトートYD−128
・ESF−300;9,9‐ビス(4−ヒドロキシフェニル)−9H−フルオレンのジグリシジルエーテル、エポキシ当量250g/eq、軟化点87℃、新日鉄住金化学株式会社製
・ZX−1658GS;1,4‐シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル、エポキシ当量134g/eq、粘度37mPs・s/25℃、新日鉄住金化学株式会社製、エポトートZX−1658GS
・2021P;3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、エポキシ当量133g/eq、粘度240mPa・s/25℃、ダイセル化学工業株式会社製、セロキサイド2021P
(フェノール化合物)
・BPFL(1)〜(4);上記
・BPA;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、水酸基当量=114g/eq、新日鉄住金化学株式会社製
(触媒)
・TPP−BB;n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、北興化学株式会社製
・TPP;トリフェニルフォスフィン、北興化学株式会社製
(硬化剤)
・HH;ヘキサヒドロ無水フタル酸、新日本理化株式会社製、リカシッドHH
・MH;4‐メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、新日本理化株式会社製、リカシッドMH
(硬化促進剤)
・PX−4ET;有機ホスホニウム塩化合物、日本化学工業株式会社製、ヒシコーリンPX−4ET
(酸化防止剤)
・HCA;9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、三光株式会社製
実施例1
撹拌機、温度計、窒素吹き込み管、及び冷却管を備えた反応装置に2官能エポキシ樹脂としてYD−128を370部とフェノール化合物としてBPFL(2)を121部とBPFL(3)を121部仕込み、130℃まで昇温し、触媒としてTPP−BBを0.242部仕込み、さらに165℃まで昇温し、4時間撹拌混合してエポキシ樹脂1を得た。
実施例2〜8
実施例1で使用した装置を用い、表1の配合に従って、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂2〜8を得た。実施例1で得られたエポキシ樹脂を、エポキシ樹脂1とし、以下同様とする。
Figure 2015178592
比較例1〜7
実施例1で使用した装置を用い、表2の配合に従って、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂9〜15を得た。比較例1で得られたエポキシ樹脂を、エポキシ樹脂9とし、以下比較例番号+8を、エポキシ樹脂番号とする。なお、比較例3、及び比較例5については、反応終了時点で粘度が高くなり取り出せなかったため、温度を200℃まで上げて取り出した。
Figure 2015178592
実施例1〜8で得られたエポキシ樹脂1〜8の性状を表3に示し、比較例1〜7で得られたエポキシ樹脂9〜15の性状を表4に示す。なお、原料フェノール化合物中のフェノール化合物(b)の含有量(面積%)は、使用された全フェノール化合物のフェノール化合物(b)の含有量の加重平均で計算し、BPFL骨格含有量(モル%)は、原料エポキシ樹脂及びフェノール化合物の総モル量に対するBPFL骨格を有するエポキシ樹脂及びフェノール化合物の合計モル量よりその含有量を計算した。
Figure 2015178592
Figure 2015178592
注)(−)は溶融粘度が高すぎて試験片の作成ができず測定不可を示す。
実施例9
エポキシ樹脂として実施例1で得られたエポキシ樹脂1を100部と、硬化剤としてリカシッドMHを16.2部とを、温度100℃で均一になるまで混合した後、硬化促進剤としてPX−4ETを0.25部添加し、撹拌、溶解してエポキシ樹脂組成物を得た。この組成物を減圧下で脱泡した後、型の中に流し込み、オーブン中にて120℃で3時間、次いで、150℃で10時間硬化させて、試験片を得た。
実施例10〜17
エポキシ樹脂として実施例2〜8で得られたエポキシ樹脂2〜8を100部と、表5に示す硬化剤を使用して、実施例9と同様にして試験片を作成し、評価を行った。
エポキシ樹脂、硬化剤の種類と、硬化剤の使用量を表5に示す。硬化物について、Tg、硬化物色相、耐水性、及び成形性を評価した結果を表6に示す。
Figure 2015178592
Figure 2015178592
比較例8〜15
エポキシ樹脂として比較例1〜7で得られた樹脂9〜15を100部と、表7に示す硬化剤を使用して、実施例9と同様にして試験片を作成し、評価を行った。
エポキシ樹脂、硬化剤の種類と、硬化剤の使用量を表7に示す。評価結果を表8に示す。
Figure 2015178592
Figure 2015178592
注)(−)は溶融粘度が高すぎて試験片の作成ができず測定不可を示す。
表6から明らかなように、実施例9〜17、即ち本発明の製造方法で製造されるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂100質量%をエポキシ樹脂成分として用いたエポキシ樹脂組成物の硬化物は、いずれも、光学素子用途に求められる硬化物の色相、耐熱黄変性、吸湿性、成形性の各特性をバランス良く備えている。他方、表8から明らかなように、比較例8〜15の硬化物は、比較例14を除き、これらの各特性を全て充足するものはない。即ち、比較例の殆どが、耐熱黄変色性が劣り(180℃x100hrの色相が20超)、比較例10、12は溶融粘度が高すぎて試験片すら作成できない。唯一比較例14は物性を満足するが、これは洗浄工程を5回繰り返してフェノール化合物(b)を取り除いた例であり、実用困難なプロセスに依るものである。実施例においては、こうした過剰品質(高純度)を必要とすることなく、硬化物の各要求特性を満たすものである。
実施例18〜20、比較例16
エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、及び酸化防止剤を、表9の配合表に従って、配合し、これらを温度100℃で均一になるまで混合した後、硬化促進剤を添加し、撹拌、溶解してエポキシ樹脂組成物を得た。この組成物を減圧下で脱泡した後、金型の中に流し込み、オーブン中にて120℃で3時間、次いで、150℃で10時間硬化し硬化物を得た。この硬化物の物性値を表9に示す。
Figure 2015178592
表9から明らかなように、本発明の製造方法で製造されるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂をエポキシ樹脂成分として用いたエポキシ樹脂組成物の硬化物は、光学素子用途に求められる硬化物の色相、耐熱黄変性、吸湿性、成形性の各特性をバランス良く備えている。

Claims (13)

  1. 下記一般式(1)で表されるフルオレン骨格含有フェノール化合物を含むフェノール化合物と2官能エポキシ樹脂とを反応させて得られ、エポキシ当量が700〜1500g/eqであり、フルオレン骨格含有量が15〜70モル%であるフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法であって、フルオレン骨格含有フェノール化合物が一般式(1)におけるnが0である化合物(a)を50質量%以上含み、nが1または2である化合物(b)を高速液体クロマトグラフィーで測定したとき0.01〜1.0面積%含むものであり、フェノール性水酸基とエポキシ基の付加反応を促進する触媒の存在下で、フェノール化合物の水酸基と2官能エポキシ樹脂のエポキシ基を反応させることを特徴とするフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法。
    Figure 2015178592
    (式中、Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基であり、環状構造を含んでもよい。)
  2. フルオレン骨格含有フェノール化合物が、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンを90質量%以上含有するものである請求項1に記載のフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法。
  3. 2官能エポキシ樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求項1または2に記載のフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法。
  4. 2官能エポキシ樹脂の少なくとも一部が、フルオレン骨格を有し、エポキシ当量が230〜500g/eqである請求項1または2に記載のフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法。
  5. 触媒が、ホスフィン類または第4級ホスホニウム塩である請求項1〜4のいずれか1項に記載のフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたフルオレン骨格含有エポキシ樹脂。
  7. エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂硬化剤(B)を必須成分として含有してなるエポキシ樹脂組成物であって、(A)成分として請求項6に記載のフルオレン骨格含有エポキシ樹脂を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  8. (B)成分が、酸無水物である請求項7記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 請求項7または8に記載のエポキシ樹脂組成物からなる光学素子用エポキシ樹脂組成物。
  10. 請求項9に記載の光学素子用エポキシ樹脂組成物を用いて得られる光学素子用封止剤。
  11. 請求項9に記載の光学素子用エポキシ樹脂組成物を用いて得られる光学素子用基板。
  12. 請求項7または8に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
  13. 硬化物が、厚さ1mmで、180℃の環境下、100時間の条件での熱処理後のYI値が20以下である請求項12に記載の硬化物。
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