JPH09241340A - 光学材料用アクリレート樹脂及びこれを用いた光学材料 - Google Patents

光学材料用アクリレート樹脂及びこれを用いた光学材料

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JPH09241340A
JPH09241340A JP8056398A JP5639896A JPH09241340A JP H09241340 A JPH09241340 A JP H09241340A JP 8056398 A JP8056398 A JP 8056398A JP 5639896 A JP5639896 A JP 5639896A JP H09241340 A JPH09241340 A JP H09241340A
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JP
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acrylate resin
acrylate
optical materials
hue
meth
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JP8056398A
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English (en)
Inventor
Hironobu Kawasato
浩信 川里
Koichi Fujishiro
光一 藤城
Takeo Teramoto
武郎 寺本
Kazuto Shiraishi
和人 白石
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性試験時や耐熱性試験時における黄変が
少なく、これによって安定剤等の添加剤を添加する量的
自由度が増し、また、同じ添加量であれば硬化膜の黄変
の程度を低減でき、しかも、クラックの発生も可及的に
防止できる光学材料用アクリレート樹脂組成物を提供す
る。また、かかる光学材料用アクリレート樹脂組成物を
用いた透明プラスチック保護用コーティング材料、カラ
ーフィルター用材料及び光学用接着剤を提供する。 【解決手段】 色相APHA300以下のフルオレンヒ
ドロキシプロピルアクリレート樹脂からなる光学材料用
アクリレート樹脂組成物である。また、このような光学
材料用アクリレート樹脂組成物と重合開始剤とを必須成
分として含む透明プラスチック保護用コーティング材
料、カラーフィルター用材料又は光学用接着剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、塗膜を形成した
際に透明性に優れているだけでなく、硬さ、耐候性、耐
熱性及び密着性等においても優れた性能を有する光学材
料用アクリレート樹脂及びこれを用いた光学材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、レンズ、LED、プラスチッ
クフィルム、基板、光ディスク等の透明プラスチック光
学材料の表面を保護する保護用コーティング材料や光学
接着剤、更には液晶表示装置、撮像素子等のカラーフィ
ルター等の光学材料や電子材料の硬化膜を形成するもの
として、フルオレンヒドロキシプロピルアクリレート樹
脂を主成分とするアクリレート樹脂を用いることが提案
されている(特開平3−106918号、特開平3−2
05417号、特開平5−194338号、特開平4−
351674号、特開平4−345608号、特開平4
−337307号)。
【0003】このアクリレート樹脂は、これを硬化させ
て得られる硬化膜が耐熱性や耐湿性に優れているだけで
なく、低硬化収縮率、鉛筆硬度、耐薬品性、耐電解腐食
性、電気絶縁性、耐擦傷性、ガラス等の基板に対する密
着性等において優れた性能を有し、光学材料や電子材料
等において広範に用いられる保護膜等の用途への適用が
期待されている。
【0004】しかしながら、このアクリレート樹脂をレ
ンズ、LED、光ディスク等の光学材料の表面を保護す
る保護用コーティング材料や光学接着剤として、あるい
は、カラーフィルター等の用途に用いる場合に、耐候性
や耐熱性の向上を目的として紫外線吸収剤、光安定剤、
酸化防止剤、熱重合防止剤等の添加剤を添加すると、耐
候性試験時や耐熱性試験時において形成された硬化膜が
黄変し、これら保護用コーティング材料や光学材料用接
着剤、あるいは、カラーフィルター用材料として使用で
きない場合がある。また、この問題の発生を未然に防止
するためにこれらの添加剤の添加量を少なくすると耐候
性や耐熱性等が必ずしも充分でないという問題が残る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、安定剤等の添加剤を添加した際に生じる硬化膜の黄
変という問題を可及的に防止し、これによってアクリレ
ート樹脂が有する特性を最大限に生かすことのできる光
学材料用アクリレート樹脂について鋭意検討した結果、
フルオレンヒドロキシプロピルアクリレート樹脂の色相
をAPHA300以下に抑制することにより、耐候性試
験時や耐熱性試験時における黄変が少なく、これによっ
て安定剤等の添加剤を添加する量的自由度が増し、ま
た、同じ添加量であれば硬化膜の黄変の程度を低減で
き、しかも、クラックの発生も可及的に防止できる光学
材料用アクリレート樹脂が得られることを見出し、本発
明を完成した。
【0006】従って、本発明の目的は、耐候性試験時や
耐熱性試験時における黄変が少なく、これによって安定
剤等の添加剤を添加する量的自由度が増し、また、同じ
添加量であれば硬化膜の黄変の程度を低減でき、しか
も、クラックの発生も可及的に防止できる光学材料用ア
クリレート樹脂を提供することにある。
【0007】また、本発明の他の目的は、かかる光学材
料用アクリレート樹脂を用いた透明プラスチック保護用
コーティング材料、カラーフィルター用材料及び光学材
料用接着剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1)
【化3】 (但し、式中Rは水素原子又はメチル基の何れかを示
し、nは0〜20の整数である)で表される色相APH
A300以下のアクリレート樹脂からなる光学材料用ア
クリレート樹脂である。
【0009】また、本発明は、このような光学材料用ア
クリレート樹脂を用いた透明プラスチック保護用コーテ
ィング材料、カラーフィルター用材料、又は、光学材料
用接着剤である。
【0010】本発明において、一般式(1)で表される
色相APHA300以下のアクリレート樹脂(以下、単
に「原料樹脂」ということがある)は、次のようにして
製造される。先ず、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)フルオレンとエピクロルヒドリンとを塩基触媒の
存在下に反応させ、下記式(2)
【0011】
【化4】 (但し、式中nは0〜20の整数である)で表されるジ
グリシジルエーテル(以下、単に「エポキシ化合物」と
称する)を合成する。この反応の際に、9,9−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンとエピクロルヒ
ドリンの反応モル比を変えることによって繰り返し数n
を制御することができ、この繰り返し数nの値はGPC
測定で求めることができる。
【0012】次に、このようにして得られた式(2)の
エポキシ化合物と下記一般式(3)
【化5】 (但し、式中Rは水素原子又はメチル基の何れかを示
す)で表される(メタ)アクリル酸とを反応させ、一般
式(1)の原料樹脂を得る。ここで、APHA300以
下の色相の原料樹脂を得るためには、式(2)のエポキ
シ化合物と一般式(3)の(メタ)アクリル酸との反応
において、以下のような条件を満足させるのがよい。
【0013】先ず、式(2)のエポキシ化合物について
は、少なくともAPHA300以下の色相のものを使用
する必要があり、好ましくはAPHA200以下の色相
のものを使用する。この式(2)のエポキシ化合物の色
相がAPHA300を超えると、生成される原料樹脂の
色相APHAを300以下にすることが困難になる。ま
た、この式(2)のエポキシ化合物の色相がAPHA2
00以下であると、反応温度や反応時間についての選択
の自由度が増す。
【0014】また、式(2)のエポキシ化合物と一般式
(3)の(メタ)アクリル酸との反応においては、エポ
キシ化合物100当量に対して(メタ)アクリル酸を9
0〜110当量、好ましくは90〜102当量の割合で
反応させる。(メタ)アクリル酸の使用量が90当量よ
り少ないと、このものをコーティング剤として用いた時
の光硬化時の架橋密度が低下して好ましくなく、また、
110当量より多くなると、未反応(メタ)アクリル酸
が残存してコーティング膜として耐候性が低下する。
【0015】そして、この反応の際には、必要により、
2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、ハ
イドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコー
ル、フェノチアジン等の重合禁止剤や、トリエチルベン
ジルアンモニウムクロライド、トリエチルアミン、ベン
ジルジメチルアミン、メチルトリエチルアンモニウムク
ロライド、トリフェニルホスフィン、テトラエチルアン
モニウムブロマイド等の触媒や、必要に応じて粘性調整
のために添加されるメチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテー
ト、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールジメチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、γ−ブチロラクトン等の反応温度以上の沸点を持つ
溶剤を添加する。
【0016】ここで、重合禁止剤の使用量は、反応原料
混合物に対して1重量%以下、好ましくは0.5重量%
未満であり、触媒の使用量は、反応原料混合物に対して
0.001〜5重量%、好ましくは0.001〜3重量
%であり、溶剤の使用量は、反応原料混合物に対して5
〜500重量%、好ましくは5〜200重量%である。
重合禁止剤の使用量が1重量%を超えると、コーティン
グ剤として用いた時に硬化時の塗膜の架橋密度が上がら
ず、硬度不足、密着性不良等の問題が起こる。また、触
媒の使用量が0.001重量%未満であると、反応系中
にゲル化物が発生するという問題が起こる。更に、溶剤
を5重量%以上添加することは反応時の粘性低下に有効
であるが、500重量%を超えて添加すると反応時間が
長くなって好ましくない。
【0017】また、これらエポキシ化合物と(メタ)ア
クリル酸の反応条件は、反応温度が通常90〜130
℃、好ましくは95〜125℃であって、反応時間が通
常3〜24時間、好ましくは4〜18時間である。反応
温度が130℃を超えたり、及び/又は、反応時間が2
4時間を超えると、色相APHA300以下の原料樹脂
を得るためには少なくとも色相APHA200以下の式
(2)のエポキシ樹脂を使用する必要が生じ、反対に、
反応温度が90℃未満であると反応時間が極端に長くな
りすぎ、また、反応時間が3時間未満であると、反応温
度を高くする必要が生じて好ましくない。更に、二重結
合部の重合を抑えるために、通常は反応系内に乾燥空気
を吹き込みながら行うのがよい。
【0018】ところで、色相がAPHA300以下、好
ましくはAPHA200以下である式(2)のエポキシ
化合物を得るには、その製造原料であるビス(ヒドロキ
シフェニル)フルオレンについて、色相がAPHA20
0以下のものを用いる必要がある。この製造原料のビス
(ヒドロキシフェニル)フルオレンの色相がAPHA2
00を超えると、色相APHA300以下のエポキシ化
合物を得るのが困難になる。なお、このような色相AP
HA200以下のビス(ヒドロキシフェニル)フルオレ
ンを得るには、その製造原料の一種であるフルオレノン
について蒸留精製して酸化触媒のアルカリ、重金属の含
有量を1重量%未満としたものを使用したり、あるい
は、製造原料のビスフェノールとして精製、再結晶した
ビスフェノールを用いる必要がある。
【0019】更に、色相APHA300以下、好ましく
はAPHA200以下の式(2)のエポキシ化合物を得
るには、製造原料のビス(ヒドロキシフェニル)フルオ
レン中の残存フルオレンを1重量%未満に抑える必要が
あるほか、グリシジルエーテル化反応の際に反応系内を
窒素等の不活性ガスで置換して酸素を除去したり、グリ
シジルエーテル化反応後に行う残存エピクロルヒドリン
の除去操作を150℃以下で行ったり、更には、最終段
階の脱溶剤化の際の温度を180℃以下で行うのがよ
い。
【0020】このようにして得られた色相APHA30
0以下のフルオレンヒドロキシプロピルアクリレート樹
脂からなる光学材料用アクリレート樹脂に、少なくとも
重合開始剤を配合することにより、以下に説明する透明
プラスチック保護用コーティング材料、カラーフィルタ
ー用材料又は光学材料用接着剤が調製される。
【0021】先ず、透明プラスチック保護用コーティン
グ材料については、上記本発明の光学材料用アクリレー
ト樹脂に必須成分として重合開始剤を配合し、更に必要
に応じて、硬度付与や密着性向上のための架橋剤、粘度
調整のための反応性希釈剤、レベリング剤等が添加され
る。
【0022】ここで、このような透明プラスチック保護
用コーティング材料を調製する上で用いる重合開始剤と
しては、光重合開始剤と熱重合開始剤とが挙げられる。
光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2
−エチルアントラキノン、2,4−ジエチルチオキサン
トン、ジイソプロピルチオキサントン、ベンジルジメチ
ルケタール、2−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン
等が挙げられる。
【0023】また、熱重合開始剤としては、公知の過酸
化物系開始剤やアゾビス系開始剤を使用することがで
き、過酸化物系開始剤としては、具体的には、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパ
ーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチ
ルシクロヘキサンケトンパーオキサイド、アセチルアセ
トンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド系のもの
や、イソブチルパーオキサイド、m−クロロベンゾイル
パーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキ
サイド、α−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−
3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド等
のジアシルパーオキサイド系のものや、2,4,4−ト
リメチルペンチル−2−ハイドロパーオキサイド、ジイ
ソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハ
イドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサ
イド等のハイドロパーオキサイド系のものや、ジクミル
パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチ
ルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミ
ルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド系のも
のや、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ジ−(t−ブチ
ルパーオキシ)ブタン、4,4−ジ−t−ブチルパーオ
キシ吉草酸−n−ブチルエステル等のパーオキシケター
ル系のものや、2,4,4−トリメチルペンチルパーオ
キシフェノキシアセテート、α−クミルパーオキシネオ
デカノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ
−t−ブチルパーオキシトリメチルオジペート等のアル
キルパーエステル系のものや、ジ−t−メチキシブチル
パーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパ
ーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロ
ヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピル
パーオキシジカーボネート等のパーカーボネート系のも
のや、その他のアセチルシクロヘキシルスルフォニルパ
ーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアリル
カーボネート等のものが挙げられ、また、アゾビス系開
始剤としては、具体的には、1,1’−アゾビスシクロ
ヘキサン−1−カルボニトリル、2,2’−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2’−アゾビス−(メチルイソブチレー
ト)、α,α’−アゾビス−(イソブチロニトリル)、
4,4’−アゾビス−(4−シアノバレイン酸)等が挙
げられる。
【0024】これらの光重合開始剤や熱重合開始剤は、
その何れかを単独で用いることができるほか、2種以上
の混合物として使用することもでき、その使用量は、一
般式(1)で示される光学材料用アクリレート樹脂並び
に後述する重合性の多官能アクリレート化合物、反応性
希釈剤の総計100重量部に対して、前者の光重合開始
剤は0.1〜30重量部、好ましくは20重量部以下で
あり、後者の熱重合開始剤は0.1〜10重量部であ
る。配合範囲がこの範囲を下回ると、重合速度が遅くな
って硬化不足となる虞があり、反対に、この範囲を上回
ると、硬化物の分子量低下による耐熱性不足や下地に対
する密着性低下の原因になる。
【0025】また、必要に応じて添加される架橋剤につ
いては、トリス(アクロキシエチル)イソシアヌレート
(東亜合成社製:M315)、ジペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトー
ルペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能性架橋剤が
挙げられ、これらは1種のみを単独で用いてもよいほ
か、2種以上を併用してもよい。この架橋剤の配合割合
は、目的とする用途、硬度等の性能によるが、樹脂組成
物中の重合性樹脂成分(含量、充填剤、溶剤、重合開始
剤を除く)のうち、通常、20〜90重量%である。
【0026】更に、必要に応じて添加される反応性希釈
剤については、例えば、エチレングリコールジメタクリ
レート(EGDM)、イソボルニルアクリレート(共栄
社化学社製:IB−XA)、N−ビニルピロリドン、テ
トラヒドロフルフリルアクリレート(共栄社化学社製:
THF−A)、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフ
リルアクリレート等が挙げられ、これらは1種のみを単
独で用いてもよいほか、2種以上を併用してもよい。こ
の反応性希釈剤の配合割合は、塗布法による適正粘度に
よるが、重合性樹脂成分のうち80重量%未満で用いら
れる。
【0027】本発明の透明プラスチック保護用コーティ
ング材料は、例えばレンズ、LED、プラスチックフィ
ルム、基板、光ディスク等の透明プラスチック光学材料
の用途に有用であり、例えばスピンコート法により表面
に塗布し、低圧又は高圧水銀灯やキセノン灯等を用いて
紫外線を照射して硬化させるか、若しくは、ホットプレ
ート、オーブン、赤外線加熱炉等を用いて加熱して硬化
させ、光学材料等の表面にコーティング膜を形成せしめ
る。
【0028】また、カラーフィルター用材料について
は、上記本発明の光学材料用アクリレート樹脂に必須成
分として前記と同様の重合開始剤を配合し、更に必要に
応じて、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジス
アゾ系顔料、イソインドリン系顔料、ハロゲン化フタロ
シアニン系顔料、カーボン、チタンカーボン、酸化鉄等
の顔料や、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメ
タン系エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等の他のエポキシ
樹脂や、更にはこれらエポキシ樹脂と(メタ)アクリル
酸とを反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレー
ト、このエポキシ(メタ)アクリレートと前記多塩基性
カルボン酸又はその無水物とを反応させて得られる反応
生成物等の高分子不飽和基含有樹脂や、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ベンジルアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート等の重合可能な単官能並び
に多官能(メタ)アクリル酸エステル類や、前述した2
−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−
モルホリノプロパン−1−オン等の光重合開始剤や、イ
ソブチルパーオキサイド等の過酸化物類や、N,N−ジ
メチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチ
ルアミノ安息香酸イソアミルエステル、トリエタノール
アミン、トリエチルアミン等の光増感剤や、その他シラ
ンカップリング剤、光安定剤、酸化防止剤等の公知のカ
ラーフィルター用の添加剤が添加される。
【0029】本発明のカラーフィルター用材料は、顔料
を添加することなくカラーフィルターの保護膜用の樹脂
組成物として用いることができるほか、顔料を添加して
カラーフィルターのインキとして用いることもできる。
そして、これらカラーフィルター用の保護膜用樹脂組成
物やインキは、従来公知の保護膜用樹脂組成物やインキ
と同様に使用することができ、耐熱性、平坦性に優れた
保護膜や微細パターンを形成することができる。
【0030】更に、光学材料用接着剤については、本発
明の光学材料用アクリレート樹脂に必須成分として前記
と同様の重合開始剤を添加し、更に必要に応じて密着性
や靱性を与える反応性希釈剤、ガラス基板との密着性を
与えるシランカップリング剤、粘度調整のための溶剤、
増感剤等が添加される。
【0031】この光学材料用接着剤中に必要に応じて添
加される反応性希釈剤としては、2−ヒドロキシエチル
アクリレート(HEA)、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート(HEMA)、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレー
ト、N−ビニルピロリドン等の密着性付与や粘性調整を
目的とするものや、トリエチレングリコールジアクリレ
ート(3EGA)、ウレタンアクリレート、エステルア
クリレート、エポキシアクリレート等の靱性付与を目的
とするもの等を挙げることができ、これらは1種のみを
単独で用いてもよいほか、2種以上を併用してもよい。
この反応性希釈剤の配合割合は、通常、5〜95重量
%、好ましくは10〜80重量%の範囲である。
【0032】また、ガラス基板との密着性を与えるシラ
ンカップリング剤としては、γ−(メタ)アクロイロキ
シプロピルトリメトキシシラン(γ−aSi)、γ−グ
リシロキシプロピルトリメトキシシラン(γ−Ep)、
γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができ、
これらは1種のみを単独で用いてもよいほか、2種以上
を併用してもよい。これらのシランカップリング剤の配
合割合は、重合性樹脂分総量に対して、通常、0.1〜
10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の範囲であ
る。
【0033】更に、必要に応じて添加される粘性調整剤
としての溶剤としては、エチルセロソルブアセテート
(ECA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート(PGMEA)、酢酸ブチル等のエステル
系、シクロヘキサン、ジイソブチルケトン等のケトン
系、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル系、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系、イソ
プロパノール等のアルコール系等のものを挙げることが
でき、これらは1種のみを単独で用いてもよいほか、2
種以上を併用してもよい。この溶剤の配合割合は、重合
性樹脂分100重量部に対して10〜400重量部、好
ましくは10〜200重量部の範囲であり、この溶剤に
ついては、塗布後張り合わせ前に乾燥等により塗膜から
除去しておくのが好ましい。
【0034】以上のようにして得られた透明プラスチッ
ク保護用コーティング材料、カラーフィルター用材料あ
るいは光学材料用接着剤には、実際に光学材料として使
用する際にその耐候性や耐熱性の向上を目的として、紫
外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、熱重合防止剤等か
ら選ばれた添加剤の1種又は2種以上が添加される。
【0035】この目的で使用される紫外線吸収剤として
は、特に限定されるものではないが、本発明の光学材料
用アクリレート樹脂組成物中に均一に分散し、耐候性を
改良しクラックの発生を効果的に防止できるものであれ
ばよく、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾー
ル系、サリチル酸フェニル系、安息香酸フェニル系、シ
アノアクリレート系等から誘導される化合物で、その最
大吸収波長が240〜380nmの範囲にあるものが好
適に使用される。
【0036】この紫外線吸収剤の具体例としては、2−
ヒドロキシベンゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキ
シベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4
−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベ
ンゾフェノン、フェニルサリシレート、p−tert−
ブチルフェニルサリシレート、p−81,1,3,3−
テトラメチルブチル)フェニルサリシレート、3−ヒド
ロキシフェニルベンゾエート、フェニレン−1,3−ジ
ベンゾエート、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5
−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリ
アゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−ter
t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−
ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられ、これらは
1種のみを単独で用いてもよいほか、2種以上を併用し
てもよい。この紫外線吸収剤の配合割合は、樹脂組成物
の用途、膜厚、基板のフィルム等によっても異なるが、
通常、1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%の範
囲である。
【0037】また、光安定剤としては、代表的には高分
子用として用いられているヒンダードアミン系のもの、
特に環状ヒンダードアミン構造を有するものを挙げるこ
とができ、具体的には、4−ベンゾイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ヘキサノイ
ルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−オクタノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、コハク酸−ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)、セバシ
ン酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)、フタル酸−ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)、トリメシン酸−トリス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)等があ
る。これらは1種のみを単独で用いてもよいほか、2種
以上を併用してもよい。この光安定剤の配合割合は、樹
脂組成物の用途、膜厚、基板のフィルム等によっても異
なるが、通常、1〜20重量%、好ましくは2〜10重
量%の範囲である。
【0038】更に、加熱時の変色や熱重合を抑制する目
的で添加される酸化防止剤や熱重合防止剤としては、公
知のヒンダードフェノール系、チオエーテル系、有機リ
ン系等の化合物が挙げられ、例えば、アデカアーガス社
製のイルガノックス1010のようなイルガノックスシ
リーズ、亜リン酸トリフェニル等が例示される。これら
酸化防止剤や熱重合防止剤の配合割合は、樹脂組成物の
用途、製造時の熱履歴等によっても異なるが、通常、
0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%
の範囲である。
【0039】
【発明の実施の形態】9,9−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フルオレンとエピクロルヒドリンとを塩基触媒
の存在下に反応させてジグリシジルエーテル(エポキシ
化合物)を合成し、このエポキシ化合物と(メタ)アク
リル酸とを反応させ、色相APHA300以下のアクリ
レート樹脂からなる光学材料用アクリレート樹脂を得
る。
【0040】このアクリレート樹脂に重合開始剤と必要
に応じて添加される耐候性や耐熱性を改善するための添
加剤やその他の添加剤を配合し、透明プラスチック保護
用コーティング材料を調製する。また、上記アクリレー
ト樹脂に重合開始剤と必要に応じて添加される耐候性や
耐熱性を改善するための添加剤や顔料等のその他の添加
剤を配合し、カラーフィルター用材料を調製する。更
に、上記アクリレート樹脂に重合開始剤と必要に応じて
添加される耐候性や耐熱性を改善するための添加剤やそ
の他の添加剤を配合し、光学材料用接着剤を調製する。
【0041】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
を具体的に説明する。なお、以下の実施例及び比較例で
得られたアクリレート樹脂組成物について、色相APH
Aの測定は、測定対象物質の50重量%エチルセロソル
ブアセテート溶液を調製してJIS K−6901の規
格に準じて行った。また、黄変度(YI)の測定は、標
準C光源を使用した色度計(スガ試験機社製)を用い、
透過光における3刺激値からYI=(1.06X−1.
28Z)÷100Yの式により求めた。
【0042】製造例1 エポキシ当量257及び色相APHA30の一般式
(2)で示されるエポキシ化合物75.0gと、アクリ
ル酸20.1gと、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシトルエン0.029gと、トリエチルベンジルア
ンモニウムクロライド0.13gとを還流冷却管付き5
00mlフラスコ中に仕込み、25ml/分の速度で乾
燥空気を吹き込みながら100℃に加熱して均一な粘稠
溶液を得た。
【0043】更に引き続き、116〜118℃に加熱し
ながら攪拌を行い、随時エポキシ当量と酸価を測定して
反応系外に飛散したアクリル酸約0.45gを補い、1
4時間後に色相APHA50の一般式(1)で示される
アクリレート樹脂(以下「FHPA」と略称する)を得
た。
【0044】実施例1 上記製造例1で得られたFHPA5gに架橋剤としてジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA、
日本化薬社製)60g及び反応性希釈剤としてエチレン
グリコールジメタクリレート(EGDM、共栄社化学社
製)35gを添加し、更に光重合開始剤として2−メチ
ル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリ
ノプロペン−1−オン(チバガイギー社製:イルガキュ
アー907)3gとを配合し、透明プラスチック保護用
コーティング材料として組成Aのハードコート剤を調製
した。
【0045】この組成Aのハードコート剤をポリカーボ
ネート板上にスピンコーターにより塗布して7μmの厚
さの塗膜を形成し、光照射して硬化膜とした後、250
g/cm2 の荷重、10往復のラビング条件で#000
0のスチールウールテストを行った結果、全く傷が付か
ないという良好な結果が得られた。
【0046】また、この組成Aのハードコート剤をポリ
カーボネート板上にスピンコートを用いて塗布し、次い
で光照射をして膜厚7μmの塗膜を形成し、得られた塗
膜についてスガ試験機社製強エネルギーキセノンウエザ
ーメーターSC700−WA型により耐候性試験を行っ
た。この耐候性試験前後の黄変度及びクラック発生時間
をそれぞれ測定した。結果は、耐候性試験前の黄変度
(YI)が0.31で、600hr耐候性試験後の黄変
度(YI)が0.8であって、クラック発生時間が75
0時間であった。
【0047】製造例2及び3並びに比較製造例1及び2 表1に示すエポキシ当量及び色相APHAを有するエポ
キシ化合物を用い、製造例1と同様にして表1に示す色
相APHAを有する製造例のFHPA及び比較製造例の
Co−FHPAをそれぞれ調製した。
【0048】
【表1】
【0049】実施例2〜9及び比較例1〜6 製造例1〜3並びに比較製造例1及び2でそれぞれ得ら
れたFHPA及びCo−FHPAを用い、添加剤として
6官能性架橋剤のジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート(DPHA、日本化薬社製)、3官能性架橋剤の
トリス(アクロキシエチル)イソシアヌレート(M31
5、東亜合成社製)、反応性希釈剤のエチレングリコー
ルジメタクリレート(EGDM、共栄社化学社製)、反
応性希釈剤のイソボルニルアクリレート(IB−X
A)、及び、光重合開始剤のイルガキュアー907を使
用し、透明プラスチック保護用コーティング材料として
表2に示す組成A〜Cのハードコート剤を調製した。こ
れらの組成A〜Cのハードコート剤はその何れも、チー
ルウールテストにおいて、数本から数十本の傷が入ると
いう結果が得られた。
【0050】
【表2】
【0051】このようにして得られた各組成A〜Cを有
する各実施例2〜9及び比較例1〜6のハードコート剤
について、上記実施例1と同様にして耐候性試験を行
い、この耐候性試験前後の黄変度及びクラック発生時間
をそれぞれ測定した。結果を上記実施例1の結果と共に
表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】実施例10〜17及び比較例7〜10 上記製造例1及び3並びに比較製造例1で得られたFH
PA1及び3並びにCo−FHPA1を用い、添加剤と
して反応性希釈剤の2−ヒドロキシエチルアクリレート
(HEMA)、反応性希釈剤のトリエチレングリコール
ジアクリレート(3EGA)、3官能性架橋剤のトリス
(アクロキシエチル)イソシアヌレート(M315、東
亜合成社製)、ガラスとの密着性を与えるシランカップ
リング剤のγ−アクロイロキシプロピルトリメトキシシ
ラン(γ−aSi)、及び、光重合開始剤のイルガキュ
アー907を使用し、光学材料用接着剤として表4に示
す組成D〜Gの接着剤を調製した。
【0054】
【表4】
【0055】このようにして得られた各組成D〜Gを有
する各実施例10〜17及び各比較例7〜10の接着剤
について、各接着剤を2枚の厚さ5mmのガラス板の間
に接着面積12.5mm×25mmで40μmの厚さと
なるように塗布して挟み込み、高圧水銀灯(400W)
を用いて500mjの光を照射し、更に、100℃で2
時間熱処理して接着させ、次いで強エネルギーキセノン
サンシャインウエザーメーター(スガ試験機社製)を用
いてブラックパネル温度63℃、降雨12分及び乾燥4
8分のサイクルで200時間放置する耐候性試験を行
い、この耐候性試験の前後における接着初期の黄変度と
接着強度(23℃での引張剪断強度)と耐候性試験20
0時間後の黄変度と接着強度とを調べた。結果を表5に
示す。
【0056】
【表5】
【0057】実施例18〜23及び比較例11〜14 上記各製造例並びに比較製造例で得られたFHPA1〜
3並びにCo−FHPA1、2を用い、添加剤として6
官能性架橋剤のジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート(DPHA、日本化薬社製)、3官能性架橋剤のト
リス(アクロキシエチル)イソシアヌレート(M31
5、東亜合成社製)、溶剤のエチルセロソルブアセテー
ト(ECA)、ガラスとの密着性を与えるシランカップ
リング剤のγ−アクロイロキシプロピルトリメトキシシ
ラン(γ−aSi)、増感剤のミヒラーケトン(M
K)、及び、光重合開始剤のイルガキュアー907を使
用し、カラーフィルター用保護膜剤として表6に示す組
成H及びIの保護膜剤を調製した。なお、これらの保護
膜剤は、0.2ミクロンテフロンフィルターを用いて
0.2kg/cm2 の圧力で加圧濾過されたものであ
る。
【0058】
【表6】
【0059】このようにして得られた各実施例及び各比
較例の保護膜剤をSiO2 コーティングしたガラス基板
上にスピンコートにて塗布し、80℃で3分間乾燥し、
次いで得られた塗膜を365nmの光で200mjの露
光を行い、続いて200℃で1時間の熱処理をした。得
られた塗膜は膜厚2μmで非常に均一であり、ゲル状物
は観察されなかった。
【0060】得られた各実施例及び各比較例の塗膜につ
いて、クリーンオーブン中250℃で1時間の熱処理を
行う耐熱性試験を行い、この耐熱性試験の前後における
黄変度を測定して比較した。結果を表7に示す。
【0061】
【表7】
【0062】
【発明の効果】本発明の光学材料用アクリレート樹脂組
成物は、耐候性試験時や耐熱性試験時における黄変が少
なく、これによって安定剤等の添加剤を添加する量的自
由度が増し、また、同じ添加量であれば硬化膜の黄変の
程度を低減でき、しかも、クラックの発生も可及的に防
止できる。このため、透明プラスチック保護用コーティ
ング材料、カラーフィルター用材料、光学材料用接着剤
等の光学材料の用途に好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺本 武郎 神奈川県川崎市中原区井田1618番地、新日 本製鐵株式会社技術開発本部内 (72)発明者 白石 和人 神奈川県川崎市麻生区千代ケ丘1−3−1

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (但し、式中Rは水素原子又はメチル基の何れかを示
    し、nは0〜20の整数である)で表される色相APH
    A300以下のアクリレート樹脂からなることを特徴と
    する光学材料用アクリレート樹脂。
  2. 【請求項2】 アクリレート樹脂が、色相APHA20
    0以下の下記一般式(2) 【化2】 (但し、式中nは0〜20の整数である)で表されるジ
    グリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とを反応させ
    て得られたものである請求項1に記載の光学材料用アク
    リレート樹脂。
  3. 【請求項3】 必須成分として請求項1又は2に記載の
    光学材料用アクリレート樹脂と重合開始剤とを含むこと
    を特徴とする透明プラスチック保護用コーティング材
    料。
  4. 【請求項4】 必須成分として請求項1又は2に記載の
    光学材料用アクリレート樹脂と重合開始剤とを含み、か
    つ、必要に応じて顔料を含むことを特徴とするカラーフ
    ィルター用材料。
  5. 【請求項5】 必須成分として請求項1又は2に記載の
    光学材料用アクリレート樹脂と重合開始剤とを含むこと
    を特徴とする光学材料用接着剤。
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