JP2015171890A - 車載暖房装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者の足元に適切に送風されると共に、使用者の重量や物体との接触による変形等がおきない車載暖房装置の提供。【解決手段】車両用シート30の着座部であるシートクッション31の下部前方に、外気を内部に吸い込むための吸込口11aが設けられている送風部11を配置すると共に、連設する温風形成部内部にヒータ22を備えて送風部11からの送風を加熱して生成した温風を後続する吹出部13の吹出部13aからシートクッション31の前方に吹き出すようにする。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載される暖房装置に関し、特に、車両用シートの下方に設置される車載暖房装置に関する。
従来、自動車等の車両に搭載される暖房装置(車載暖房装置)としては、車両用シート(座席)の下方に設置され、使用者の足元を暖房するタイプのものが知られている。
例えば、特許文献1には、シートに着座した使用者の足元等を小さなエネルギーで冷暖房し得る乗物用シートが開示されている。この乗物用シートは、シートクッションまたはシートバックに設けられる送風機と、この送風機から延出する吸気ダクトおよび排気ダクトと、熱供給装置とを備えている。吸気ダクトはシートクッションの前方に開口される吸気口を有し、排気ダクトはシートクッションの前方に開口される排気口を有し、熱供給装置は、吸気口から排気口に流れる空気に温熱エネルギーまたは冷熱エネルギーを供給する。
特開2011−254882号公報
ところで、乗物用シートにおいては、その外観をより向上する目的で、シートクッションの前方に装飾用のフロントシールドが取り付けられることが多い。特許文献1に開示される乗物用シートもフロントシールドを備えている。
ここで、特許文献1に開示される乗物用シートでは、フロントシールドに開口が形成され、送風機から延出する吸気ダクトおよび排気ダクトがフロントシールドの開口部に接続されている。それゆえ、乗物用シートを製造するに当たって、フロントシールドに開口を形成したり、フロントシールドにダクトを接続したりする等の工程が発生し、製造工程の煩雑化を招くおそれがあるという第1の課題があった。なお、フロントシールドは、車載暖房装置を備えていても備えていなくても単に装飾用として用いられるのみである。
また、特許文献1に開示される乗物用シートでは、吸気口および排気口は、シートクッションの前方で略同一平面内に設けられている。そのため、シートに着座した使用者の足元を冷暖房する場合に、暖気(温風)または冷気(冷風)が使用者の足元に適切に送風されないおそれがあるという第2の課題があった。
また、特許文献1に開示される乗物用シートでは、排気口は、シートクッションの前方で略一平面内に設けられ、かつ、吹出し方向も、すべてシートの前方方向に向かって吹出すようになっている。そのため、吹出し気流はシートの前方にしか供給されず、シートより幅方向寸法が広い足元空間全体に暖気(温風)または冷気(冷風)が十分にいきわたらないおそれがあるという第3の課題があった。
また、特許文献1に開示される乗物用シートにおいて装飾用として用いられるフロントシールドを設けない場合には、吸気口及び排気口に物体が当接して破損するおそれがあるという第4の課題があった。
さらに、特許文献1に開示される乗物用シートでは、吸気口と吹出口がフロントシールドに形成されているため、吹出口と使用者の足元との距離が広がることになる。このため、使用者の足元を昇温させるためには、出力及び/又は風量を上昇させる必要があり、車両のバッテリーに負担となる問題がある。
当該問題を避けるために、吹出口を形成した吹出部をシートクッションの前方に延設することが考えられるが、使用者がシートに着座した際に、シートクッションが使用者の重量で変形し、吹出部を押圧して吹出部が破損するおそれがあるという第5の課題があった。
本発明は、上記第1〜第5の課題のうち、少なくとも1の課題を解決することが可能な車載暖房装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車載暖房装置は、前記の課題を解決するために、車両用シートの着座部であるシートクッションの裏側前方に位置し、外気を内部に吸い込むための吸込口が下側に向いて設けられている送風部と、前記送風部よりも下流に位置し、内部にヒータを備え、前記送風部からの空気流を加熱して温風を形成する温風形成部と、当該温風形成部の前側に位置し、前記温風形成部からの前記温風を前記シートクッションの前方に吹き出す吹出部と、を備え、当該吹出部は、前記吸込口よりも上方となる位置から、前方に吹き出すよう構成されていることを特徴とする。
本発明では、以上の構成により、吹出部は、吸込口よりも上方からシートクッションの前方に幅方向に広げて温風を吹き出し、使用者の足元に好適に温風を送風することが可能な車載暖房装置を提供できる、という効果を奏する。
図1は、本実施の形態1に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示す車載暖房装置を側方から示すとともに、車載暖房装置の内部構成の一例を示す模式図である。 図3は、図1に示す車載暖房装置の構成の一例を示す平面図、側面図および正面図である。 図4は、図1に示す車載暖房装置を車両用シートに取り付ける状態の一例を下方から示す模式図である。 図5は、図1に示す車載暖房装置による使用者の足元の暖房状態の一例を示す模式図である。 図6は、本実施の形態2に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を模式的に示す斜視図である。 図7は、図6に示す車載暖房装置を側方から示すとともに、車載暖房装置の内部構成の一例を示す模式図である。 図8は、図6に示す車載暖房装置による温風の吹き出しと外気の吸い込みの状態の一例を示す模式図である。 図9は、本実施の形態3に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を側方から示すとともに、車載暖房装置の内部構成の一例を示す模式図である。 図10は、本実施の形態4に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態を側方から示すとともに、車載暖房装置の内部構成の一例を示す模式図である。 図11は、図10に示す車載暖房装置の構成の一例を示す平面図、側面図および正面図である。 図12は、本実施の形態5に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を模式的に示す斜視図である。 図13は、図12に示す車載暖房装置を側方から示すとともに、車載暖房装置の内部構成の一例を示す模式図である。 図14は、本実施の形態6に係る車載用暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を模式的に示す断面図である。 図15は、図14に示す車載用用暖房装置と車両用シートのフレームを分離した状態を模式的に示す斜視図である。 図16は、図14に示す車載用暖房装置を装着した状態の車両用シートを示す斜視図である。 図17は、本実施の形態7に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を模式的に示す断面図である。 図18は、図17に示す車載暖房装置と車両用シートのフレームを分離した状態を模式的に示す斜視図である。 図19は、図17に示す車載暖房装置を装着した状態の車両用シートを示す斜視図である。 図20は、本実施の形態7に係る車載暖房装置をシートに取り付けた状態の他の例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、全ての図面において、本発明を説明するために必要となる構成要素を抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態1に係る車載暖房装置は、車両用シートの着座部であるシートクッションの下部前方に設けられ、外気を内部に吸い込むための吸込口が設けられている送風部と、内部にヒータを備え、送風部からの送風を加熱して温風を形成する温風形成部と、温風形成部からの温風をシートクッションの前方に吹き出す吹出部と、を備え、当該吹出部は、少なくとも一部がシートクッションの前面に位置して装飾部材であるフロントシールドを兼ねている。
また、本実施の形態1に係る車載暖房装置では、吹出部における前面に位置する部位は、温風により加熱されて輻射熱を発するよう構成されていてもよい。
また、本実施の形態1に係る車載暖房装置では、送風部および温風形成部は、シートクッションの裏側に位置し、吹出部は、その内部が、温風形成部からの温風を流通させる温風風路となっており、吹出部の前端であって、シートクッションの前面となる位置には、温風を吹き出す吹出口が設けられており、吹出部の前面がフロントシールドを兼ねていてもよい。
また、本実施の形態1に係る車載暖房装置では、吹出口が、シートクッションの前面で斜め下方に向いて設けられていてもよい。
かかる構成により、従来の車載暖房装置に比して、製造工程の煩雑化の回避または部品点数の増加の抑制を図ることができる。
また、本実施の形態1に係る車載暖房装置は、車両用シートの着座部であるシートクッションの裏側前方に位置し、外気を内部に吸い込むための吸込口が下側に向いて設けられている送風部と、送風部よりも下流に位置し、内部にヒータを備え、送風部からの空気流を加熱して温風を形成する温風形成部と、当該温風形成部の前側に位置し、温風形成部からの温風をシートクッションの前方に吹き出す吹出部と、を備え、当該吹出部は、吸込口よりも上方となる位置から、前方に吹き出すよう構成されている。
また、本実施の形態1に係る車載暖房装置では、吹出部は、シートクッションの幅方向に広がる平坦形状であり、吹出部は、温風形成部よりも厚みが小さく、その内部が、温風形成部からの温風を流通させる温風風路となっており、吹出部の前端は、吸込口よりも上方で、かつ、シートクッションの前面となる位置に配置され、この前端に、温風を吹き出す吹出口が設けられていてもよい。
また、本実施の形態1に係る車載暖房装置では、吹出口が、前記シートクッションの前面で斜め下方に向いて設けられていてもよい。
また、本実施の形態1に係る車載暖房装置では、吹出口が、シートクッションの幅方向に広がるスリット状の開口として構成されていてもよい。
また、本実施の形態1に係る車載暖房装置は、ヒータは、送風部からの送風方向に交差する状態で、温風形成部内に設けられ、温風形成部におけるヒータよりも後側の位置には、送風部からヒータに向けて空気流を指向させる整流部材が設けられている。
かかる構成により、吹出部は、吸込口よりも上方からシートクッションの前方に幅方向に広げて温風を吹き出すことになる。そのため、シートクッションに着座した使用者の足元全体に、好適に温風を送風することが可能となる。
また、本実施の形態1に係る車載暖房装置は、車両用シートの着座部であるシートクッションの裏側前方に位置し、外気を内部に吸い込み温風形成部に送り込む送風部と、送風部よりも下流に位置し、送風部からの空気流を加熱して温風を形成する温風形成部と、温風形成部の下流側に位置し、温風形成部からの温風をシートクッションの前方に吹き出す吹出口とを備え、吹出口は、車両用シートを上方から見て、車両用シート両端部分が両端側になるに従って後方になる略円弧状に形成されている。
また、本実施の形態1に係る車載暖房装置では、温風形成部内部のヒータ幅よりも、吹出口幅の方が広くてもよい。
かかる構成により、吹出風は、シート上方から見て、前方に向かって放射状に広がる形で進むことになる。そのため、シート幅より幅の広い足元空間全体に、好適に温風を送風することが可能となる。
[車載暖房装置の構成例]
図1は、本実施の形態1に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示す車載暖房装置を側方から示すとともに、車載暖房装置の内部構成の一例を示す模式図である。図3は、図1に示す車載暖房装置の構成の一例を示す平面図、側面図および正面図である。また、図4は、図1に示す車載暖房装置を車両用シートに取り付ける状態の一例を下方から示す模式図である。
まず、本実施の形態1に係る車載暖房装置10の構成の一例について、図1〜図4を参照して具体的に説明する。図1および図2に示すように、本実施の形態に係る車載暖房装置10は、車両用シート30のシートクッション31の下部前方に設けられている。
まず車両用シート30について説明すると、図1および図2に示す車両用シート30は、シートクッション31、シートバック32、およびスライド装置33等を備えており、シートクッション31が着座部となりシートバック32が背もたれ部となる。シートバック32は、図示しないリクライニング装置を介してシートクッション31に取り付けられており、シートクッション31に対して傾斜角度が変更可能となっている。
また、スライド装置33は、操作レバー34を備え、これを使用者(着座者)が操作することにより、シートクッション31の前後の位置を変化させることができる。シートクッション31は、公知のブラケット35,36を介してスライド装置33に取り付けられており、本実施の形態に係る車載暖房装置10は、前方のブラケット35に取り付けられることで、シートクッション31の下部前方に設けられている。
車載暖房装置10は、図1〜図3に示すように、送風部11、温風形成部12、および吹出部13等を備えている。送風部11は、シートクッション31の裏側前方に位置し、内部にファンモータ21が設けられているとともに、外気を内部に吸い込むための吸込口11a(ベルマウス)が下側に向いて設けられている。本実施の形態における送風部11の形状は、内部に収容されるファンモータ21の形状に応じた略円板状であって、その一部が突出して温風形成部12に連通するように接続されている。なお、送風部11の具体的な構成は特に限定されず、例えば、公知の樹脂製筐体内に公知のファンモータ21が設けられ、公知の形状の吸込口11aが形成されている構成であればよい。
本実施の形態では、吸込口11aは送風部11の下面に設けられていればよいが、これに限定されず、送風部11の側面または前面等に設けられていても、下側に向いていればよい。例えば、送風部11の側面または前側の面(温風形成部12に連結している付近の面)において、下側に向くように吸込口11aが設けられてもよい。吸込口11aを下側に向けることで、吹出口13aからの温風がそのまま吸込口11aから吸い込まれることを確実に防止することができる。なお、吸込口は、下側に向いているだけでなく、前側または側方に向けてもよい。
温風形成部12は、シートクッション31の裏側で送風部11よりも下流に位置し、送風部11からの送風を加熱して温風を形成する。また、温風形成部12の内部には、シートクッション31の幅方向に広がるヒータ22および整流板23が設けられている。したがって、温風形成部12の形状は、シートクッション31の幅方向に広がる平坦形状となっている。
ヒータ22は、図3に示すように、略棒状であって、送風部11からの送風方向に交差する状態で温風形成部12内に設けられている。また、整流板23は、温風形成部12におけるヒータ22よりも後側の位置(送風方向を基準とすれば上流側の位置)に設けられ、送風部11から発生した空気流をヒータ22に向けて指向させる。なお、温風形成部12の具体的な構成は特に限定されず、例えば、公知の樹脂製筐体内に、公知の棒状のヒータ22と公知の整流板23とが設けられる構成であればよい。また、温風形成部12は、ヒータ22の上流側でシートクッション31の幅方向に広がる構成であってもよい。
ここで、本実施の形態では、略円板状の送風部11から送風される空気流をヒータ22全体(シートクッション31の幅方向全体)に広げるために、前述した整流板23等の整流部材が用いられている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、送風部11または温風形成部12の種類または形状によって、送風部11からの空気流を幅方向に十分に広げることが可能となっていれば、整流部材は必ずしも設けられていなくてもよい。
吹出部13は、温風形成部12の前側に位置し、温風形成部12からの温風をシートクッション31の前方に吹き出すための部材であり、本実施の形態では、その内部が温風を流通させる温風風路となっており、その前端には、温風を吹き出す吹出口13aが設けられている「風路部材」として構成されている。
吹出部13は、本実施の形態では、図3に示すように、平坦形状の温風形成部12と一体的につながって構成される平坦形状であるが、図2にも模式的に示すように、温風形成部12よりも厚みが小さくなっている。また、吹出部13の前端には吹出口13aが設けられているが、この前端は、図2に示すように、送風部11の吸込口11aの高さ位置(図中破線L参照)よりも上方で、かつ、シートクッション31の前面となる位置に配置されている。
また、吹出口13aは、図3に示すように、車両用シート30を上方から見て、車両用シート30両端部分が両端側になるに従って後方になる略円弧状に湾曲するよう形成している。
また、吹出口13aは、シートクッション31の前面で斜め下方に向いて設けられており、本実施の形態では、幅方向に広がるスリット状の開口として構成されている。なお、吹出口13aの形状はスリット状に限定されず、例えば、多数の小さな開口が幅方向に一列に並列配置された形状であってもよいし、2〜3個程度のスリット状の開口が幅方向に並列配置された形状であってもよい。
さらに、吹出部前面13bはフロントシールドとなっている。それゆえ、吹出部前面13bは、シートクッション31(または車両用シート30)の前面を装飾するために、光沢のある平滑面となっていたり、種々の装飾形状が形成されていたりしている。
ここで、車載暖房装置10の幅は、図4に示すように、スライド装置33が備える一対のスライドレール37の間隔以下となっている。スライドレール37の間隔以下であれば、車載暖房装置10の送風部11および温風形成部12は、シートクッション31の裏面に収容可能となる。また、操作レバー34が、図1に示すように、スライドレール37と同程度の間隔を有しシートクッション31の前面に配置される略U字状であっても、吹出部13は、スライドレール37間に収容することが可能となる。
また、操作レバー34が図1に示すような略U字状であると、シートクッション31の前面が稼動領域となるので、車載暖房装置10の設置位置と操作レバー34の稼動軌跡とが重なってしまい、車載暖房装置10の存在によって操作レバー34の操作が妨げられるおそれがある。これに対して、本実施の形態では、図2および図3に示すように、操作レバー34の稼動軌跡またはその延長線上には吹出部13が位置しており、さらにこの吹出部13は温風形成部12よりも薄くなっている。吹出部13がこのような構成を有していれば、略U字状の操作レバー34を操作しても、吹出部13に当接する可能性を十分低減することができる。その結果、操作レバー34の稼動範囲を広く確保することになり、スライド装置33の操作性の低下を回避することができる。
なお、吹出部13の具体的な構成は特に限定されず、公知の樹脂製であって、内部が温風風路となっており、前述した吹出口13aとフロントシールドを兼ねる吹出部前面13bとを有する構成であればよい。ここで、吹出部13のうち少なくとも吹出部前面13bは、特に熱輻射しやすい材料(例えば、公知の樹脂材料)で形成されてもよい。この点については後述する。
ここで、本実施の形態に係る車載暖房装置10について、その幅方向の寸法を、送風部11から吹出部13に向かう変化として見れば、図3に示すように、温風形成部12の幅方向は送風部11よりもヒータ22の設置位置の寸法まで急拡大しており、吹出部13の幅方向は、温風形成部12のヒータ22の設置部位からやや拡大して幅広の吹出口13aに至る構成となっている。このため、気流は、送風部11から下流の吹出口13aに向かって拡がりながら流れるため、吹出口13aから排出される温風は、扇状に拡がって使用者の足元空間全体に送風される。
なお、例えば、温風形成部12の幅方向は、前記と同様に、送風部11から急拡大してヒータ22の設置部位の寸法に達し、さらに吹出部13の幅方向は、温風形成部12からさらに急拡大して、より幅広の吹出口13aに至る構成となっていてもよい。
[車載暖房装置の動作例]
次に、本実施の形態1に係る車載暖房装置10による使用者の足元を暖房する動作の一例について、図1〜図4に加えて、図5を参照して具体的に説明する。
図5は、図1に示す車載暖房装置による使用者の足元の暖房状態の一例を示す模式図である。
まず、自動車等の車両に設けられている図示しない操作部等を操作することにより、車載暖房装置10の動作が開始されると、送風部11のファンモータ21が回転して空気流が形成され、図3のブロック矢印F1に示すように、送風部11から温風形成部12に向かって流れる空気流が形成される。この空気流は、整流板23によって送風部11から温風形成部12の幅方向に広がるように流れる。温風形成部12は、図3に示すように、幅方向に交差(図3では直交)する棒状のヒータ22を備えているので、空気流はヒータ22によって暖められて温風となり、図3のブロック矢印F2に示すように、温風形成部12から吹出部13に向かって流れる。
吹出部13は、前述した通り、図2に示すように、送風部11の吸込口11aよりも上方で、かつ、シートクッション31の前面となる位置に温風を吹き出す吹出口13aが設けられている。そして、この吹出口13aは、幅方向に広がるスリット状の開口となっている。それゆえ、図3のブロック矢印F3に示すように、吹出部13は、吸込口11aよりも上方となる位置から、温風をシートクッション31の幅方向に広げた状態で、前方に吹き出すことができる。
これによって、図5に示すように、上方の吹出口13aから前方に吹き出した温風(ブロック矢印F3)は、使用者40のふくらはぎ付近に向けて吹き出される。その後、温風は、使用者40の足先で図中ブロック矢印F4に示すように下降しながら前方から後方に方向転換し、さらにブロック矢印F5に示すように、下方から斜め上方の送風部11に向かって流れることになる。これによって、使用者40の足元では上から下に向かう還流が形成されるので、シートクッション31に着座した使用者40の足元全体に、温度ムラが発生することを有効に回避した状態で、好適に温風を送風することが可能となる。
しかも、吹出部13は、前述したように温風形成部12よりも厚みが小さい風路部材となっているので、温風形成部12からの温風(ブロック矢印F2)は、狭い風路を通過してから吹出口13aから吹き出される(ブロック矢印F3)。それゆえ、温風を付勢して速い風速で吹き出すことが可能になる。これにより、図5においてブロック矢印F3に示す温風の流れは、前側下方に向かって良好な指向性を発揮できるため、還流をより一層形成しやすくすることができる。したがって、吹出部13が温風形成部12よりも薄く形成されることは、前述した操作レバー34の操作性の低下を回避できる構成となっていることに加え、使用者40の足元で還流を形成させやすくする構成ともなっている。
また、還流の形成により、使用者40の足先から送風部11に帰ってきた温風は、送風部11の下方に位置する吸込口11aから送風部11内に吸い込まれることになる。これによって、使用者40の足元を暖めた空気流が送風部11に吸い込まれて再び温風形成部12で加熱されて吹出部13から吹き出されるので、効率的な暖房が可能となる。
加えて、吹出部前面13bは、前述したようにフロントシールドを兼ねているだけでなく、熱輻射しやすい材料で構成されているため、温風により加熱されて図5の矢印Rに示すように輻射熱を発することができる。これにより、吹出部13におけるフロントシールドを兼用する部位(吹出部前面13b)が、熱輻射面となるので、シートクッション31の前面においては、温風による暖房と熱輻射面からの輻射熱による暖房とを併用することができる。その結果、暖房効率をさらに向上させることができる。
しかも、吹出部前面13bが熱輻射面でなくても、吹出部13がフロントシールドを兼ねることで熱損失の発生を抑制することができる。具体的には、例えば、特許文献1に開示される乗物用シートであれば、フロントシールドには、送風機から排気ダクトが接続されて排気口が形成されている。ここで、排気ダクト内には熱供給装置が設けられているので、熱供給装置からの熱エネルギーは、フロントシールド(シートクッションの前面)に達するまでに排気ダクトを介して周囲に逃げてしまう。これによって熱損失が発生し、暖房効率が低下することになる。
これに対して、本実施の形態では、吹出部前面13bがフロントシールドとなっているので、送風部11からシートクッション31の前面までを接続する吹出用のダクトを、フロントシールドとは別の部材として設けなくてよい。そのため、シートクッション31の前面以外の領域に、ダクトから熱エネルギーが放出されることが回避される。したがって、吹出部前面13bが熱輻射面でなくても、暖房に際してのダクトからの熱損失を抑制できるので、暖房効率を向上させることが可能となる。
また、吹出部前面13bがフロントシールドを兼ねていれば、車載暖房装置10を車両用シート30に取り付けるに際して、フロントシールドへの開口の形成またはフロントシールドへのダクトの接続等といった工程が不要となる。そのため、製造工程の煩雑化を回避することができる。また吹出部13をフロントシールドとして用いることができるので、部品点数の増加の抑制を図ることができる。
なお、本実施の形態1においては、吹出部13は、その少なくとも一部がシートクッション31の前側に位置してフロントシールドを兼ねていればよい。それゆえ、吹出部13においてフロントシールドを兼用している部位としては、本実施の形態1の吹出部前面13bにのみ限定されない。また、図5に示す還流を説明する例では、車載暖房装置10を自動車等の運転席に設けている場合を挙げているが、もちろん本実施の形態はこれに限定されず、車載暖房装置10は、助手席または後部座席等においてシートクッション31の下部前方に設けられていてもよいことは言うまでもない。
また、本実施の形態1では、吹出口13aは、図3に示すように、車両用シート30を上方から見て、車両用シート30中央部分が最も前方に突出する略円弧状に形成されているが、中央部分が直線状で、両端部分が両端側になるに従って後方になる略円弧状に形成してもよい。
さらに、吹出部13に吹出口13aから排出される温風を、幅方向に放射状に拡散させるためのガイドを形成してもよい。ガイドを形成することにより、吹出口13aからの温風を一層幅方向に広がりながら吹き出させることができ、温風が扇状に拡がって使用者の足元空間全体に送風される。
(実施の形態2)
本実施の形態2に係る車載暖房装置は、実施の形態1に係る車載暖房装置において、温風形成部の前方には、吸込口よりも上方の位置に、温風を吹き出す吹出口が設けられ、吹出部は、吹出口の上縁から、シートクッションの前面に達する位置まで延伸する板状であり、その前面に吹出口からの温風を沿わせてシートクッションの前面にまで導く温風ガイド板として構成され、当該温風ガイド板がフロントシールドを兼ねている。
また、本実施の形態2に係る車載暖房装置では、送風部および温風形成部は、シートクッションの裏側に位置し、温風ガイド板の先端は、シートクッションの前面で斜め下方に向かって湾曲していてもよい。
また、本実施の形態2に係る車載暖房装置は、実施の形態1に係る車載暖房装置において、温風形成部の前方には、吸込口よりも上方の位置に、温風を吹き出す吹出口が設けられ、吹出部は、吹出口の上縁から、シートクッションの前面に達する位置まで延伸する板状であり、その前面に吹出口からの温風を沿わせてシートクッションの前面にまで導く温風ガイド板として構成されている。
また、本実施の形態2に係る車載暖房装置では、温風ガイド板の先端は、前記シートクッションの前面で斜め下方に向かって湾曲していてもよい。
なお、本実施の形態2に係る車載暖房装置は、上記特徴以外は、実施の形態1に係る車載暖房装置と同様に構成してもよい。
[車載暖房装置の構成例]
図6は、本実施の形態2に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を模式的に示す斜視図である。図7は、図6に示す車載暖房装置を側方から示すとともに、車載暖房装置の内部構成の一例を示す模式図である。
前記実施の形態1に係る車載暖房装置10では、吹出部13が、内部が温風風路である風路部材となっていたが、本実施の形態2では、吹出部13は、温風をガイドする板状部材となっている点が異なっている。
具体的には、図6および図7に示すように、本実施の形態2に係る車載暖房装置10は、基本的な構成については前記実施の形態1に係る車載暖房装置10と同様であるが、温風形成部12の前方であって吸込口11aよりも上方の位置に、温風を吹き出す吹出口12aが設けられており、吹出部14は、吹出口12aの上縁から、シートクッション31の前面に達する位置まで延伸する板状部材となっている。
吹出口12aは、前記実施の形態1の吹出口13aと同様に、シートクッション31の幅方向に広がるスリット状であって、シートクッション31の下方に位置している。この吹出口12aから吹き出される温風は、幅方向に広がった状態で、板状部材である吹出部14の前面に沿ってシートクッション31の前面にまで導かれる。したがって、吹出部14は「温風ガイド板」ということができる。また、吹出部14の先端は、シートクッション31の前面で斜め下方に向かって湾曲している。この先端を便宜上「ガイド板前縁14a」と称する。また、吹出部14の前面も、前記実施の形態1における吹出部13と同様に、フロントシールドを兼ねている。この吹出部14の前面も便宜上「ガイド板前面14b」と称する。
また、ガイド板前縁14aは、車両用シート30を上方から見て、車両用シート30両端部分が両端側になるに従って後方になる略円弧状に湾曲するよう形成している。ガイド板前縁14aは、中央部分が直線状で、両端部分が両端側になるに従って後方になる略円弧状に湾曲するよう形成してもよい。
なお、送風部11の具体的構成は前記実施の形態1と同様であり、送風部11はファンモータ21を備え、下面に吸込口11aが形成されている(図3参照)。また、温風形成部12の具体的構成も、吹出部14との連結部位が吹出口12aとなっている以外は前記実施の形態1と同様であり、棒状のヒータ22および整流板23を備えている(図3参照)。
[車載暖房装置の動作例]
次に、本実施の形態2に係る車載暖房装置10による使用者の足元を暖房する動作の一例について、図6および図7に加えて、図8を参照して具体的に説明する。
図8は、図6に示す車載暖房装置による温風の吹き出しと外気の吸い込みの状態の一例を示す模式図である。
本実施の形態2に係る車載暖房装置10が動作した場合、基本的には前記実施の形態1に係る車載暖房装置10と同様に、送風部11からの空気流は、整流板23によって温風形成部12の幅方向に広がるように流れ、ヒータ22によって暖められて温風となって、吹出部14に向かって流れる(図8参照)。ここで吹出部14は、図7に示すように、吹出口12aの上縁から、シートクッション31の前面に達する位置まで延伸する板状であって、その先端であるガイド板前縁14aは、シートクッション31の前面で斜め下方に向かって湾曲している。それゆえ、図8のブロック矢印F3に示すように、吹出口12aから吹き出される温風は、吹出部14の前面(ガイド板前面14b)に沿ってシートクッション31の前面にまで導かれ、使用者40のふくらはぎ付近に向けて吹き出される。
これにより、吹出部14は、吸込口11aよりも上方となる位置から、温風をシートクッション31の幅方向に広げた状態で、前方に吹き出すことができるとともに、前記実施の形態1で説明した還流が使用者40の足元に形成される。その結果、シートクッション31に着座した使用者40の足元全体に、温度ムラが発生することを有効に回避した状態で、好適に温風を送風することが可能となる。
また、吹出部14は、板状部材(温風ガイド板)となっているため、温風形成部12よりも厚みが小さくなっている。それゆえ、前記実施の形態1の吹出部13と同様に、操作レバー34を操作したときに吹出部14に当接する可能性が低減されるので、操作レバー34の稼動範囲を広く確保することになり、スライド装置33の操作性の低下を回避することができる。
また、図8のブロック矢印F5に示すように、還流の形成によって使用者40の足先から送風部11に帰ってきた温風は、送風部11の下方に位置する吸込口11aから送風部11内に吸い込まれることになる。これによって、前記実施の形態1と同様に、使用者40の足元を暖めた空気流が送風部11に吸い込まれて再び温風形成部12で加熱されて吹出部14から吹き出されるので、効率的な暖房が可能となる。
また、ガイド板前縁14aは、車両用シート30を上方から見て、車両用シート30両端部分が両端側になるに従って後方になる略円弧状に構成されているため、ガイド板前縁14aからの温風は、幅方向に放射状に広がりながら吹き出され、扇状に拡がって使用者の足元空間全体に送風される。
加えて、ガイド板前面14bが前記実施の形態1と同様に熱輻射しやすい材料で構成されていれば、ガイド板前面14bは、温風の加熱により図8の矢印Rに示すように輻射熱を発することができる。これにより、シートクッション31の前面において、温風による暖房と熱輻射面からの輻射熱による暖房とを併用することができるので、暖房効率をさらに向上させることができる。
また、フロントシールドとは別にダクトを設ける必要がないため、ガイド板前面14bが熱輻射面でなくても、暖房に際してのダクトからの熱損失を抑制できるので、暖房効率を向上させることが可能となる。また、ガイド板前面14bがフロントシールドを兼ねていれば、前記実施の形態1と同様に、製造工程の煩雑化を回避することができるとともに、部品点数の増加の抑制を図ることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3に係る車載暖房装置は、実施の形態1又は2に係る車載暖房装置において、送風部、温風形成部および吹出部は、上下方向に一体化されて、シートクッションの前面に設けられており、その前面がフロントシールドを兼ねている。なお、本実施の形態3に係る車載暖房装置は、上記特徴以外は、実施の形態1又は2に係る車載暖房装置と同様に構成されていてもよい。
[車載暖房装置の構成例]
図9は、本実施の形態3に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を側方から示すとともに、車載暖房装置の内部構成の一例を示す模式図である。
前記実施の形態1に係る車載暖房装置10および前記実施の形態2に係る車載暖房装置10は、いずれも送風部11および温風形成部12がシートクッション31の裏側に位置していたが、本実施の形態3では、送風部11、温風形成部12および吹出部13が一体化された上で、シートクッション31の前面に配置される構成となっている。
具体的には、図9に示すように、本実施の形態3に係る車載暖房装置10は、前記実施の形態1または2の送風部11、温風形成部12および吹出部13または吹出部14が、一体型筐体15により上下方向に一体化されて、シートクッション31の前面に取り付けられている。また、一体型筐体15の前面である筐体前壁部15cはフロントシールドを兼ねている。
車載暖房装置10は、シートクッション31の前面を覆うような平坦形状であり、前面下部に幅方向に広がるスリット状の吸込口15aが設けられ、前面上部に幅方向に広がるスリット状の吹出口15bが設けられている。吹出口15bは、前記実施の形態1の吹出口13aと同様に斜め下方に向いて設けられている。吸込口15aと吹出口15bとの間には、下方にシロッコファン等の円筒状ファン25が設けられ、その上に、前述した棒状のヒータ22が設けられている。したがって、車載暖房装置10においては、円筒状ファン25近傍が送風部に相当し、ヒータ22近傍が温風形成部に相当し、ヒータ22より上側で吹出口15bに達するまでの部位が吹出部に相当する。
なお、前記実施の形態1または2と同様に、円筒状ファン25とヒータ22との間に整流部材を設けてもよいし、円筒状ファン25ではなくファンモータ21を用いて、前記実施の形態1または2と同様に整流板23を設けて、空気流を幅方向に広げてもよい。また、本実施の形態では、車載暖房装置10は、前方のブラケット35に取付部材26を介して取り付けられることによって、シートクッション31の前面に設置されているが、本発明はこれに限定されず、他の公知の手法によってシートクッション31の前面に設置されてもよい。
一体型筐体15の前面である筐体前壁部15cは、前記の通りフロントシールドを兼ねており、また、前記実施の形態1または2と同様に熱輻射面となっている。一方、一体型筐体15の背面には、背面断熱材16が設けられている。さらに、一体型筐体15の上面後方(背面断熱材16の上側)には押圧部17が設けられている。背面断熱材16を設けることにより、一体型筐体15の背面側(シートクッション31側)に熱エネルギーが放散され難くなるので、熱効率の低下を回避できるとともに、前面(筐体前壁部15c)からの輻射熱量を維持することにも寄与することができる。
また、押圧部17については、車載暖房装置10をシートクッション31に設置する際に、押圧部17がシートクッション31の前面を幅方向にわたって押圧することにより、押圧部17とシートクッション31の前面との間には隙間が開くことがない。これにより、シートクッション31と車載暖房装置10との一体感がでて見栄えが向上するとともに、隙間に異物が入ったりすることもないので、掃除の手間を省くことができる。
[車載暖房装置の動作例]
次に、本実施の形態3に係る車載暖房装置10による使用者の足元を暖房する動作の一例について、図9を参照して具体的に説明する。
次に、本実施の形態に係る車載暖房装置10が動作した場合について説明すると、円筒状ファン25の回転により下方の吸込口15aから外気が導入されて(図9のブロック矢印F5参照)空気流が形成される。この空気流はヒータ22によって暖められて温風となって、上方の吹出口15bに向かって流れ(図9のブロック矢印F2参照)、当該吹出口15bから温風が斜め下方に吹き出される。
これにより、吸込口15aよりも上方の吹出口15bから、シートクッション31の幅方向に広げた状態で前方に温風を吹き出すことができるとともに、前記実施の形態1で説明した還流が使用者40の足元に形成される。その結果、シートクッション31に着座した使用者40の足元全体に、温度ムラが発生することを有効に回避した状態で、好適に温風を送風することが可能となる。
また、還流の形成によって、使用者40の足先から送風部11に帰ってきた温風(図9のブロック矢印F5参照)は、一体型筐体15の下方の吸込口15aから内部に吸い込まれることになる。これによって、前記実施の形態1と同様に、使用者40の足元を暖めた空気流が内部に吸い込まれて再びヒータ22で加熱されて吹出口15bから吹き出されるので、効率的な暖房が可能となる。
加えて、筐体前壁部15cが前記実施の形態1と同様に熱輻射しやすい材料で構成されていれば、筐体前壁部15cは、温風の加熱により図9の矢印Rに示すように輻射熱を発することができる。特に、前述したように背面断熱材16が設けられていれば、温風による加熱は前側に伝達しやすくなる。これにより、シートクッション31の前面において、温風による暖房と熱輻射面からの輻射熱による暖房とを併用することができるので、暖房効率をさらに向上させることができる。
また、本実施の形態では、フロントシールドが車載暖房装置10の本体(一体型筐体15)に一体化されているので、別途ダクトを設ける必要がない。そのため、筐体前壁部15cが熱輻射面でなくても、暖房に際してのダクトからの熱損失を抑制できるので、暖房効率を向上させることが可能となる。また、本実施の形態では、フロントシールドだけでなく、送風部、温風形成部、および吹出部が全て一体化されているので、暖房装置としての構成が簡素化され、部品点数の増加の抑制を図ることが可能となる。
(実施の形態4)
本実施の形態4に係る車載暖房装置は、実施の形態1〜3に係る車載暖房装置のいずれかの車載暖房装置において、吸込口に対して、外気の吸込方向をガイドする吸込用ガイド部材が設けられている。
なお、本実施の形態4に係る車載暖房装置は、上記特徴以外は、実施の形態1〜3に係る車載暖房装置のいずれかの車載暖房装置と同様に構成されていてもよい。
図10は、本実施の形態4に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態を側方から示すとともに、車載暖房装置の内部構成の一例を示す模式図である。図11は、図10に示す車載暖房装置の構成の一例を示す平面図、側面図および正面図である。
本実施の形態4に係る車載暖房装置10は、基本的には前記実施の形態1に係る車載暖房装置10と同様の構成を有しているが、図10および図11に示すように、吸込口11aに対して、外気の吸込方向をガイドする吸込用ガイド部材27が設けられている点が異なっている。
具体的には、本実施の形態の吸込用ガイド部材27は、車載暖房装置10の送風部11および温風形成部12の下方に位置しており、方形断面を有するとともに前面のみが開口するダクト部材となっている。この吸込用ガイド部材27は、車載暖房装置10の前方(すなわちシートクッション31の前方)と送風部11の下方の吸込口11aとをつなぐように設けられている。これによって、車載暖房装置10は、シートクッション31の前方から、図11においてブロック矢印F5で示す空気流(帰還した温風)を吸込口11aから吸い込みやすくなるので、暖房効率を向上させることができる。
吸込用ガイド部材27は、本発明において必須構成ではないが、車両用シート30の形状または設置状況等に応じて、車載暖房装置10に適宜設けることができる。また、この吸込用ガイド部材27の具体的な形状は、図10および図11に示すようなダクト形状に限定されず、もっと幅広のダクト形状であってもよいし、前面に加えて側面が開口してもよいし、その他、空気流を導入する分野で公知の構成が採用されてもよい。
(実施の形態5)
本実施の形態5に係る車載暖房装置は、実施の形態1〜4に係る車載暖房装置のいずれかの車載暖房装置において、温風形成部の前方には、吸込口よりも上方の位置に、温風を吹き出す吹出口が設けられることにより、当該温風形成部が吹出部を兼ねており、送風部の下側には、シートクッションの前方からの外気を、吸込口に導入する吸込用ガイド部材が設けられている。なお、本実施の形態5に係る車載暖房装置は、上記特徴以外は、実施の形態1〜4に係る車載暖房装置のいずれかの車載暖房装置と同様に構成されていてもよい。
図12は、本実施の形態5に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を模式的に示す斜視図である。図13は、図12に示す車載暖房装置を側方から示すとともに、車載暖房装置の内部構成の一例を示す模式図である。
前記実施の形態1に係る車載暖房装置10は風路部材としての吹出部13を備えており、前記実施の形態2に係る車載暖房装置10は板状部材(温風ガイド板)としての吹出部14を備えていたが、本実施の形態5では、温風形成部12の前方に、吸込口11aよりも上方の位置に吹出口12aを設けることにより、温風形成部12が吹出部を兼ねている構成となっている。
具体的には、図12および図13に示すように、本実施の形態5に係る車載暖房装置10は、その基本的な構成は、前記実施の形態1に係る車載暖房装置10または前記実施の形態2に係る車載暖房装置10と同様であるが、前記実施の形態1における吹出部13または前記実施の形態2における吹出部14を実質的に備えていない構成となっている。
本発明においては、前述したように、温風形成部12の前側に位置し、吸込口11aよりも上方となる位置から、温風をシートクッション31の幅方向に広げた状態で前方に吹き出す構成の吹出部13または吹出部14を備えていることが好ましいが、図13に示すように、温風形成部12の吹出口12a(図7および図8も参照)が、吸込口11aよりも上方となる位置からシートクッション31の幅方向に広げた状態で、温風を前方に吹き出すことができるのであれば、吹出部13または吹出部14は無くてもよい。この場合、温風形成部12は吹出部を兼ねているということができる。
また、温風形成部12の吹出口12aは、車両用シート30を上方から見て、車両用シート30両端側が後方になるように略円弧状に形成されている。吹出口12aは、中央部分が直線状で、両端部分が両端側になるに従って後方になる略円弧状に湾曲するよう形成してもよい。
ここで、本実施の形態では、図13に示すように、送風部11の下側に前方吸込用ガイド部材24を備えていることが好ましい。この前方吸込用ガイド部材24は、シートクッション31の前方からの外気を吸込口11aに導入するための部材であり、図13に示す構成では、吸込口11aの下側および後方を覆った板状の部材となっている。前方吸込用ガイド部材24は必須構成ではないが、これを設けることにより、吸込口11aには、前方および側方から外気が導入されるので、前述した還流が使用者40の足元に形成されている場合、前方から帰還した温風(図5または図8のブロック矢印F5)を吸込口11aに導入させやすくなるので、暖房効率を向上させることができる。
特に本実施の形態では、実質的に吹出部13または吹出部14に相当する構成を省いているので、吹出口12aからの温風は、シートクッション31の幅方向に広げた状態にできるものの、温風の実質的な吹出位置(図5または図8のブロック矢印F3で示される温風の吹出位置)は、前記実施の形態1または2に比べると低い位置となる。そのため、前記実施の形態1または2に比べて、図5においてブロック矢印F3、F4およびF5で示される還流が相対的に形成されにくい場合があり得る。しかしながら、前方吸込用ガイド部材24を設けることで、ブロック矢印F5に示される空気流(帰還した温風)が形成されやすくなるので、結果として良好に還流を形成することが可能となる。
また、吹出口12aは、車両用シート30を上方から見て、車両用シート30両端部分が両端側になるに従って後方になる略円弧状に形成されているため、吹出口12aの温風は、幅方向に放射状に広がりながら吹き出され、扇状に拡がって使用者の足元空間全体に送風される。
(実施の形態6)
本実施の形態6に係る車載暖房装置は、実施の形態1〜5に係る車載暖房装置のいずれかの車載暖房装置において、吹出部の前端を、シートクッションの前面側端部より後方となる位置に配置する。
また、本実施の形態6に係る車載暖房装置では、吹出部は、前面が温風により加熱されて輻射熱を発するように構成されていてもよい。
また、本実施の形態に係る車載暖房装置は、シートの着座部であるシートクッションの下部に設けられ、外気を内部に吸い込むための吸込口が設けられている送風部と、内部にヒータを備え、送風部からの送風を加熱して温風を形成する温風形成部と、温風形成部からの温風を前記シートクッションの前方に吹き出す吹出部と、を備え、吹出部の前端を、シートクッションの前面側端部より後方となる位置に配置する。
また、本実施の形態6に係る車載暖房装置では、吹出部は、前面が装飾部材であるフロントシールドを兼用してもよい。
なお、本実施の形態6に係る車載暖房装置は、上記特徴以外は、実施の形態1〜5係る車載暖房装置のいずれかの車載暖房装置と同様に構成されていてもよい。
[車載暖房装置の構成例]
図14は、本実施の形態6に係る車載用暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を模式的に示す断面図である。図15は、図14に示す車載用用暖房装置と車両用シートのフレームを分離した状態を模式的に示す斜視図である。図16は、図14に示す車載用暖房装置を装着した状態の車両用シートを示す斜視図である。
図16に示すように、車両用シート30は、シートバック32、シートクッション31、ヘッドレスト41から構成されており、シートバック32及びシートクッション31は、シートフレームにクッションパッド(図示せず)を載置して、表皮材32a及び表皮材31aにより、それぞれ覆われている。
車両用シート30のシートフレームは、シートバック32を構成するシートバックフレーム(図示せず)、シートクッション31を構成する着座フレーム42から構成されている。
シートバック32は、シートバックフレームに、クッションパッド(図示せず)を載置して、クッションパッドの上から表皮材32aで被覆して形成しており、使用者の背中を後方から支持するものである。
シートクッション31は、着座フレーム42に、クッションパッド43を載置して、クッションパッド43の上から表皮材31aによって被覆しており、使用者を下方から支持する構成となっている。また、着座フレーム42の後端部は、リクライニング機構(図示せず)を介してシートバックフレームに連結されている。
図15に示すように、着座フレーム42は、略矩形状の枠体に形成されており、左右方向に離間したサイドフレーム44と、サイドフレーム44の前方側(前端)に架設される板状フレームとしてのパンフレーム45と、サイドフレーム44の後方側に配設される連結部材としてのメンバーパイプ46と、サイドフレーム44に架設される弾性部材としての複数のスプリング47とを備えている。
パンフレーム45は、サイドフレーム44の前方側に固着接合され、メンバーパイプ46は、サイドフレーム44の後方側に架設接合され、パンフレーム45とメンバーパイプ46によりサイドフレーム44を連結している。
パンフレーム45は、主として使用者の大腿部を支持するように、金属により形成され、上面がほぼ平坦な略矩形形状に形成されている。パンフレーム45は、前方端部が下方に折曲された前方折曲部45aが形成されており、前方折曲部45aの下方端部に表皮材31aの端部が係止される。
図14及び図15に示すように、車両用シート30には、着座フレーム42のパンフレーム45下面に図示しないネジ等により車載暖房装置10が固定されている。
車載暖房装置10は、図14及び図15に示すように、送風部11、温風形成部12、及び吹出部13等を備えている。送風部11は、シートクッション31のパンフレーム45下面側前方位置にネジ等により固定され、内部にファンモータ21が設けられているとともに、外気を内部に吸い込むための吸込口(ベルマウス)(図示せず)が下側に向いて設けられている。本実施の形態における送風部11の形状は、内部に収容されるファンモータ21の形状に応じた略円板状であって、その一部が突出して温風形成部12に連通するように接続されている。なお、送風部11の具体的な構成は特に限定されず、例えば、公知の樹脂製筐体内に公知のファンモータ21が設けられ、公知の形状の吸込口が形成されている構成であればよい。
本実施の形態では、吸込口は送風部11の下面に設けられていればよいが、これに限定されず、送風部11の側面または前面等に設けられていても、下側に向いていればよい。例えば、送風部11の側面または前側の面(温風形成部12に連結している付近の面)において、下側に向くように吸込口が設けられてもよい。吸込口を下側に向けることで、吹出口13aからの温風がそのまま吸込口から吸い込まれることを確実に防止することができる。なお、吸込口は、吹出口13aからの温風がそのまま吸込口に吸い込まれない構成であれば、下側だけでなく、前側または側方に向けてもよい。
温風形成部12は、シートクッション31の裏側で送風部11よりも下流に位置し、送風部11からの送風を加熱して温風を形成する。また、温風形成部12の内部には、シートクッション31の幅方向に広がるヒータ22が設けられている。温風形成部12の形状は、シートクッション31の幅方向に広がる平坦形状となっており、温風形成部12内部には送風部11からの送風を均一に吹出部13に送風するために整流板(図示せず)が設けられている。
ヒータ22は、送風部11からの送風方向に交差する状態で温風形成部12内に設けられている。本実施の形態では、ヒータ22は、PTCセラミックヒータを用いている。PTCセラミックヒータは、衝撃などが加わった場合に破損する虞がある。PTCセラミックヒータを吹出部13に配置した場合、吹出部13は使用者に誤って蹴られ、PTCセラミックヒータが破損する虞があるが、本実施の形態では、車両用シート30の下方に位置する温風形成部12に配置しているため、使用者に誤って蹴られることがなく、破損を防止することができる。また、整流板は、温風形成部12におけるヒータ22よりも上流側の位置に設けられ、送風部11から発生した空気流をヒータ22に向けて指向させる。
なお、温風形成部12の具体的な構成は特に限定されず、例えば、公知の樹脂製筐体内に、公知のヒータ22が設けられる構成であればよい。また、温風形成部12は、ヒータ22の上流側でシートクッション31の幅方向に広がる構成であってもよい。
ここで、本実施の形態では、略円板状の送風部11から送風される空気流をヒータ22全体(シートクッション31の幅方向全体)に広げるために、前述した整流板等の整流部材が用いられている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、送風部11または温風形成部12の種類または形状によって、送風部11からの空気流を幅方向に十分に広げることが可能となっていれば、整流部材は必ずしも設けられていなくてもよい。
吹出部13は、温風形成部12の前側に位置し、温風形成部12からの温風をシートクッション31の前方に吹き出すための部材であり、本実施の形態では、その内部が温風を流通させる温風風路となっており、その前端には、温風を吹き出す吹出口13aが設けられている風路部材として構成されている。
吹出部13は、本実施の形態では、平坦形状の温風形成部12と一体的につながって構成される平坦形状である。また、吹出部13は、送風部11の吸込口よりも上方で、かつ、シートクッション31の前面となる位置に温風を吹き出す吹出口13aが設けられている。そして、吹出部13の上端は、図14に示すように、パンフレーム45よりも少許低く形成され、吹出部13の前端は、シートクッション31の前面側端部より後方となる位置に配置されている。
また、吹出口13aは、シートクッション31の前面で斜め下方に向いて開口しており、本実施の形態では、幅方向に広がるスリット状の開口として構成されている。なお、吹出口13aの形状はスリット状に限定されず、例えば、多数の小さな開口が幅方向に一列に並列配置された形状であってもよいし、2〜3個程度のスリット状の開口が幅方向に並列配置された形状であってもよい。
さらに、吹出部13前面はシートクッション31の前面を装飾するために、光沢のある平滑面となっているが、種々の装飾形状を形成してもよい。
[車載暖房装置10の動作例]
次に、車載暖房装置10による使用者の足元を暖房する動作の一例について説明する。
自動車等の車両に設けられている図示しない操作部等を操作することにより、車載暖房装置10が動作を開始すると、送風部11のファンモータ21が回転して空気流が形成され、図14のブロック矢印に示すように、送風部11から温風形成部12に向かって流れる空気流が形成される。この空気流は、整流板によって送風部11から温風形成部12の幅方向に広がるように流れる。温風形成部12は、ヒータ22を備えているので、空気流はヒータ22によって暖められて温風となり、温風形成部12から吹出部13に向かって流れる。
吹出部13は、送風部11の吸込口よりも上方で、かつ、シートクッション31の前面となる位置に温風を吹き出す吹出口13aが設けている。そして、この吹出口13aは、幅方向に広がるスリット状の開口となっている。それゆえ、図14のブロック矢印に示すように、吹出部13は、吸込口よりも上方となる位置から、温風をシートクッション31の幅方向に広げた状態で、前方に吹き出すことができる。
これによって、上方の吹出口13aから前方に吹き出した温風(ブロック矢印)は、使用者のふくらはぎ付近に向けて吹き出される。その後、温風は、使用者の足先で下降しながら前方から後方に方向転換し、さらに、下方から斜め上方の送風部11に向かって流れることになる。これによって、使用者の足元では上から下に向かう還流が形成されるので、シートクッション31に着座した使用者の足元全体に、温度ムラが発生することを有効に回避した状態で、好適に温風を送風することが可能となる。
吹出部13は、温風形成部12よりも厚みが薄い風路部材となっているので、温風形成部12からの温風は、狭い風路を通過してから吹出口13aから吹き出される。従って、温風を付勢して速い風速で吹き出すことが可能になる。これにより、吹出口13aから吹き出される温風の流れは、前側下方に向かって良好な指向性を発揮でき、還流をより一層形成しやすくすることができる。吹出部13を薄く形成することにより、使用者の足元で吹出部13が邪魔になるのを抑制することができる。
また、還流の形成により、使用者の足先から送風部11に帰ってきた温風は、送風部11の下方に位置する吸込口から送風部11内に吸い込まれることになる。これによって、使用者の足元を暖めた空気流が送風部11に吸い込まれて再び温風形成部12で加熱されて吹出部13から吹き出されるので、効率的な暖房が可能となる。
加えて、吹出部13前面は、車両用シートの装飾を兼ねているだけでなく、熱輻射しやすい材料で構成されているため、温風により加熱されて輻射熱を発することができる。これにより、吹出部13前面が、熱輻射面となるので、シートクッション31の前面においては、温風による暖房と熱輻射面からの輻射熱による暖房とを併用することができる。その結果、暖房効率をさらに向上させることができる。
吹出部13前面が熱輻射面でなくても、熱損失の発生を抑制することができる。具体的には、例えば、特許文献1に開示される乗物用シートであれば、フロントシールドには、送風機から排気ダクトが接続されて排気口が形成されている。ここで、排気ダクト内には熱供給装置が設けられているので、熱供給装置からの熱エネルギーは、フロントシールド(シートクッションの前面)に達するまでに排気ダクトを介して周囲に逃げてしまう。これによって熱損失が発生し、暖房効率が低下することになる。
これに対して、本実施の形態では、吹出部13前面が装飾部材(フロントシールド)となっているので、送風部11からシートクッション31の前面までを接続する吹出用のダクトを、フロントシールドとは別の部材として設けなくてよい。そのため、シートクッション31の前面以外の領域に、ダクトから熱エネルギーが放出されることが回避される。従って、吹出部13前面が熱輻射面でなくても、暖房に際してのダクトからの熱損失を抑制できるので、暖房効率を向上させることが可能となる。
また、吹出部13前面が装飾部材(フロントシールド)を兼ねていれば、車載暖房装置10を車両用シート30に取り付けるに際して、フロントシールドへの開口の形成またはフロントシールドへのダクトの接続等といった工程が不要となる。そのため、製造工程の煩雑化を回避することができる。また吹出部13をフロントシールドとして用いることができるので、部品点数の増加の抑制を図ることができる。
使用者が車両用シート30に着座すると、シートクッション31のクッションパッド43が使用者の体重により変形し、変形したクッションパッド43が吹出部13を押圧して、著しい場合には吹出部13が破損する虞がある。本実施の形態では、吹出部13の上端は、図1に示すように、パンフレーム45よりも少許低く形成しているので、体重の重い使用者が着座してクッションパッド43が大きく変形した場合でも、クッションパッド43の変形が吹出部13に影響することはなく、吹出部13の破損を防止することができる。
また、吹出口13aの前端は、シートクッション31の前面側端部より後方となる位置に配置し、吹出口13aがシートクッション31により上方から覆われるので、物体が吹出口13aに当接しにくくなり、吹出口13aの破損を防止することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態7に係る車載暖房装置は、実施の形態1〜6に係る車載暖房装置のいずれかの車載暖房装置において、吹出部とシートクッションの前面側端部との間に間隙を形成し、間隙の上方を覆うカバー部材を設けている。
また、本実施の形態7に係る車載暖房装置では、カバー部材をシートクッションの両側面に固定してもよい。
また、本実施の形態7に係る車載暖房装置では、シートクッションの両側面に装飾部材を配設し、カバー部材を装飾部材に固定してもよい。
また、本実施の形態7に係る車載暖房装置では、カバー部材のシートクッション側端縁に樹脂及び/又は金属からなる芯材を縫い込み、芯材をシートクッション両側面に固定してもよい。
また、本実施の形態7に係る車載暖房装置では、前記吹出部は、前面が前記温風により加熱されて輻射熱を発するように構成してもよい。
また、本実施の形態7に係る車載暖房装置は、シートの着座部であるシートクッションの下部に設けられ、外気を内部に吸い込むための吸込口が設けられている送風部と、内部にヒータを備え、送風部からの送風を加熱して温風を形成する温風形成部と、温風形成部からの温風をシートクッションの前方に吹き出す吹出部と、を備え、吹出部とシートクッションの前面側端部との間に間隙を形成し、間隙の上方を覆うカバー部材を設けている。
また、本実施の形態7に係る車載暖房装置では、カバー部材のシートクッション側端縁をシートクッションに食い込ませてもよい。
また、本実施の形態7に係る車載暖房装置では、カバー部材の表面に装飾部材と同様の装飾を施してもよい。
また、本実施の形態7に係る車載暖房装置では、シートクッションの両側面に装飾部材を配設すると共に、カバー部材をシートクッションの表皮材と同様の部材にて形成し、カバー部材のシートクッション側端縁に樹脂及び/又は金属からなる芯材を縫い込み、芯材を装飾部材に固定してもよい。
さらに、本実施の形態7に係る車載暖房装置では、吹出部は、前面が装飾部材であるフロントシールドを兼用してもよい。
なお、本実施の形態7に係る車載暖房装置は、上記特徴以外は、実施の形態1〜6係る車載暖房装置のいずれかの車載暖房装置と同様に構成されていてもよい。
[車載暖房装置の構成例]
図17は、本実施の形態7に係る車載暖房装置を車両用シートに取り付けた状態の一例を模式的に示す断面図である。図18は、図17に示す車載暖房装置と車両用シートのフレームを分離した状態を模式的に示す斜視図である。図19は、図17に示す車載暖房装置を装着した状態の車両用シートを示す斜視図である。
図17〜図19に示すように、本実施の形態7に係る車載暖房装置は、実施の形態6に係る車載暖房装置と基本的構成は同じであるが、吹出部13とシートクッション31の前面側端部との間に間隙を形成し、間隙の上方を覆うカバー部材48を設けている点が異なる。以下、具体的に説明する。
吹出部13は、シートクッション31の前面側端部との間に間隔を有して配設される。吹出部13とシートクッション31との間隔は、使用者がシートクッション31に着座、あるいは膝をつくなどした際に、シートクッション31が変形してもシートクッション31が吹出部13に接触しない寸法に設定されている。図17にシートクッション31が変形した状態を二点差線にて図示している。
また、図19に示すように、吹出部13とシートクッション31との間隔を覆ってカバー部材48が配設されており、カバー部材48の両端は、シートクッション31の両側面に装着される合成樹脂性の装飾部材49に固定されている。
カバー部材48は、本実施の形態では合成樹脂にて形成されており、カバー部材48のシートクッション31側端縁が少許、本実施の形態では、1〜5mm程度シートクッション31に食い込むように装飾部材49に固定されている。使用者が車両用シート30に着座した場合、固定されたカバー部材48に対してシートクッション31が滑るように変形し、カバー部材48とシートクッション31との間に隙間が生じることはない。
カバー部材48とシートクッション31との間に隙間が生じないので、カバー部材48とシートクッション31の間に外観上違和感なく見せることができると共に、ゴミや異物等の混入を防ぐことができる。
シートクッション31内には、クッションパッド43が収納されており、クッションパッド43は発泡部材製であるため、シートクッション31の寸法公差は大きく形成されている。寸法公差の大きいシートクッション31が変形した場合でも、カバー部材48はシートクッション31との間に隙間が生じることがないように、本実施の形態では、カバー部材48が1〜5mm程度シートクッション31に食い込むようにして、シートクッション31の寸法公差を吸収するように構成している。
カバー部材48は、装飾部材49と同様の装飾を施すことにより、違和感のない外観とすることができ、外観を損なうことがない。また、カバー部材48は、使用者が車両用シート30に着座する際に接触し、カバー部材48が破損するおそれがあるため、カバー部材48の破損を抑制するために、PP(ポリプロピレン)又はPE(ポリエチレン)等の粘性を有する材料を用いることが好ましい。PP又はPE等の材質は成形性がよく外観部材として適していることは言うまでもない。
上記実施の形態では、カバー部材48は、合成樹脂にて形成したが、皮等のシートクッション31の表皮材31aと同様の素材を用いてもよい。表皮材31aと同様の素材を用いる場合には、カバー部材48のシートクッション31側端縁と車載暖房装置10の吹出部13側端縁に合成樹脂又は金属等からなる線状もしくは板状の芯材を縫い込み、その芯材をシートクッション31両側面の装飾部材49に固定することによりカバー部材48の移動を阻止するように構成することが好ましい。この構成により、使用者が車両用シート30に着座してシートクッション31が変形した場合でも、カバー部材48とシートクッション31との間に隙間が生じるのを防止することができる。
また、上記実施の形態では、カバー部材48を装飾部材49に固定する構成としたが、装飾部材49をなくし、シートクッション31に固定する構成としてもよい。
[車載暖房装置の作用効果]
ところで、使用者が車両用シート30に着座すると、シートクッション31のクッションパッド43が使用者の体重により変形し、変形したクッションパッド43が吹出部13を押圧して、著しい場合には吹出部13が破損するおそれがある。
しかしながら、本実施の形態7に係る車載暖房装置10では、吹出部13がシートクッション31との間に間隔を有して配設され、間隔はシートクッション31が使用者の着座等により変形してもシートクッション31が吹出部13に接触しない寸法に設定しているので、シートクッション31の変形により吹出部13が破損することがない。
吹出部13とシートクッション31との間隔は、カバー部材48により覆われるので、美観が損なわれることがなく、吹出部13とシートクッション31との間にごみ等が入ることもない。
なお、上記実施の形態では、吹出部13とシートクッション31との間隔を、シートクッション31が使用者の着座等により変形してもシートクッション31が吹出部13に当接しない寸法に設定したが、これに限定されない。
図20は、本実施の形態7に係る車載暖房装置をシートに取り付けた状態の他の例を模式的に示す断面図である。なお、図20では、シートクッションが変形した状態を二点差線にて図示している。
例えば、図20に示すように、シートクッション31の変形によりシートクッション31が吹出部13に接触する寸法に設定し、シートクッション31の変形により吹出部13が前方側に撓む構成としてもよい。なお、吹出部13が撓む構成とする際には、温風形成部12と吹出部13との接続部分を円弧状に形成し、撓み易く構成することが好ましい。
なお、本発明は前記実施の形態の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態や複数の変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、自動車等の車両用シートに取り付ける暖房装置の分野に広く好適に用いることができる。
10 車載暖房装置
11 送風部
11a 吸込口
12 温風形成部
12a 吹出口
13 吹出部(風路部材)
13a 吹出口
13b 吹出部前面(フロントシールド)
14 吹出部(板状部材、温風ガイド板)
14a ガイド板前縁
14b ガイド板前面(フロントシールド)
15 一体型筐体
15a 吸込口
15b 吹出口
15c 筐体前壁部(フロントシールド)
16 背面断熱材
21 ファンモータ
22 ヒータ
23 整流板
25 円筒状ファン
27 吸込用ガイド部材
30 車両用シート
31 シートクッション
33 スライド装置
34 操作レバー
37 スライドレール
40 使用者
42 着座フレーム
43 クッションパッド
44 サイドフレーム
45 パンフレーム
45a 前方折曲部
46 メンバーパイプ
47 スプリング
48 カバー部材
49 装飾部材

Claims (8)

  1. 車両用シートの着座部であるシートクッションの裏側前方に位置し、外気を内部に吸い込むための吸込口が下側に向いて設けられている送風部と、
    前記送風部よりも下流に位置し、内部にヒータを備え、前記送風部からの空気流を加熱して温風を形成する温風形成部と、
    当該温風形成部の前側に位置し、前記温風形成部からの前記温風を前記シートクッションの前方に吹き出す吹出部と、を備え、
    当該吹出部は、前記吸込口よりも上方となる位置から、前方に吹き出すよう構成されていることを特徴とする、
    車載暖房装置。
  2. 前記吹出部は、前記シートクッションの幅方向に広がる平坦形状であり、
    前記吹出部は、前記温風形成部よりも厚みが小さく、その内部が、前記温風形成部からの前記温風を流通させる温風風路となっており、
    前記吹出部の前端は、前記吸込口よりも上方で、かつ、前記シートクッションの前面となる位置に配置され、この前端に、前記温風を吹き出す吹出口が設けられていることを特徴とする、
    請求項1に記載の車載暖房装置。
  3. 前記吹出口が、前記シートクッションの前面で斜め下方に向いて設けられていることを特徴とする、
    請求項2に記載の車載暖房装置。
  4. 前記吹出口が、前記シートクッションの幅方向に広がるスリット状の開口として構成されていることを特徴とする、
    請求項2または3に記載の車載暖房装置。
  5. 前記温風形成部の前方には、前記吸込口よりも上方の位置に、前記温風を吹き出す吹出口が設けられ、
    前記吹出部は、前記吹出口の上縁から、前記シートクッションの前面に達する位置まで延伸する板状であり、その前面に前記吹出口からの温風を沿わせて前記シートクッションの前面にまで導く温風ガイド板として構成されていることを特徴とする、
    請求項1に記載の車載暖房装置。
  6. 前記温風ガイド板の先端は、前記シートクッションの前面で斜め下方に向かって湾曲していることを特徴とする、
    請求項5に記載の車載暖房装置。
  7. 前記温風形成部の前方には、前記吸込口よりも上方の位置に、前記温風を吹き出す吹出口が設けられることにより、当該温風形成部が前記吹出部を兼ねており、
    前記送風部の下側には、前記シートクッションの前方からの外気を、前記吸込口に導入する吸込用ガイド部材が設けられていることを特徴とする、
    請求項1に記載の車載暖房装置。
  8. 前記ヒータは、前記送風部からの送風方向に交差する状態で、前記温風形成部内に設けられ、
    前記温風形成部における前記ヒータよりも後側の位置には、前記送風部から前記ヒータに向けて前記空気流を指向させる整流部材が設けられていることを特徴とする、
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載の車載暖房装置。
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