JP2023107235A - 乗物用シート - Google Patents

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Masahito Aoki
拓馬 紺野
Takuma Konno
亮祐 小島
Ryosuke Kojima
祐一郎 星
Yuichiro Hoshi
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Abstract

【課題】乗物用シートにおいて、通気袋の位置を規制する。【解決手段】乗物用シート1は、フレーム8と、フレームに支持されたパッド10と、パッドに被せられた表皮材12と、パッドに設けられた第1送風装置40とを有する。パッドには、パッドの表面から裏面に貫通する第1挿通孔22が形成されている。第1送風装置は、パッドの裏面側に配置された第1ブロア41と、第1ブロアから第1挿通孔を通過してパッドの表面側に延びる空気通路部材42と、空気通路部材に接続され、空気を吐出する複数の吐出口43が形成された通気袋44とを有する。通気袋の幅W2は第1挿通孔の幅W1より大きく、且つ空気通路部材の幅W2は第1挿通孔の幅より小さい。【選択図】図6

Description

本発明は、空調装置を備えた乗物用シートに関する。
車両に搭載されるシートであって、シート表面から風を吹き出すための通気路を備えたものが公知である(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載のシートは、着座部となるシートクッションを構成するシートクッションパッドを有する。
シートクッションパッドは、内部に形成された通気路と、シートクッションパッドの上面に形成された複数の送風口を有する。通気路は、ブロワに接続されている。ブロワから送り込まれた空気は、送風口を通過することにより、下方から乗員に向けて送風される。
特開2019-181245号公報
特許文献1に記載の通気路は、乗員の着座時に、乗員の臀部及び大腿部が当接する部分に設けられている。ブロワによって送風される風が温風又は冷風である場合、送風口近傍に配置される乗員の臀部及び大腿部が過度に温められる、或いは冷やされることとなる。これにより、乗員に不快感を与える虞がある。
そこで本願の発明者は、乗員の臀部及び大腿部が当接し難いシートクッションパッドの左右両側の部分に着目した。シートクッションパッドの左右両側の部分は、上方に向けて隆起し、その上端から左右内方に向けて下方に傾斜した傾斜面を有する。
また発明者は、乗員が着座するとき、シートクッションパッドの変形によって通気路が塞がれることを抑制するため、ブロワに接続された通気袋を通気路に収容した。
しかし、着座によってシートクッションが沈み込むと共に、通気袋も沈み込む方向に移動するため、通気袋を配置する位置が定まらない。
そこで、本発明は以上の背景に鑑み、乗物用シートにおいて、通気袋の位置を規制することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、乗物用シート(1)であって、フレーム(8)と、前記フレームに支持されたパッド(10)と、前記パッドに被せられた表皮材(12)と、前記パッドに設けられた第1送風装置(40)とを有し、前記パッドには、前記パッドの表面から裏面に貫通する第1挿通孔(22)が形成され、前記第1送風装置は、前記パッドの前記裏面側に配置された第1ブロア(41)と、前記第1ブロアから前記第1挿通孔を通過して前記パッドの前記表面側に延びる空気通路部材(42)と、前記空気通路部材に接続され、空気を吐出する複数の吐出口(43)が形成された通気袋(44)とを有し、前記通気袋の幅(W2)は前記第1挿通孔の幅(W1)より大きく、且つ前記空気通路部材の幅(W3)は前記第1挿通孔の幅より小さい。
この態様によれば、通気袋は第1挿通孔をパッドの表面側から裏面側へ通過できない。また空気通路部材は、第1挿通孔に受容され、且つパッドの、第1挿通孔を画定する部分によって移動が抑制される。したがって、通気袋の位置が規制される。
上記の態様において、前記通気袋及び前記空気通路部材が、重ね合わされた2枚の同形のシート材(49)の外輪郭を互いに結合された構造を有してもよい。
この態様によれば、通気袋及び空気通路部材がコンパクトになる。
上記の態様において、2つの前記シート材の間には、通気性を有する繊維マット材(50)が配置されていてもよい。
この態様によれば、シート材の間には厚みが確保されるため、空気の通路が確保される。
前記空気通路部材は、前記第1ブロワに接続された空気通路部材下部(42A)と、前記空気通路部材下部に結合した上側空気通路部材(42B)とを有し、前記空気通路部材下部は、前記パッドの前記裏面側に配置され、前記上側空気通路部材は、前記第1挿通孔を通過し、前記空気通路部材下部の幅(W4)は、前記第1挿通孔の幅より大きくてもよい。
この態様によれば、空気通路部材下部は、第1挿通孔をパッドの裏面側から表面側へ通過できない。したがって、通気袋の位置がより規制される。
上記の態様において、該車両シートは、着座者の臀部及び大腿部を支持するシートクッション(4)と、前記着座者の背部を支持するシートバック(5)とを有し、前記パッドは、前記シートクッションを構成するシートクッションパッド(14)と、前記シートバックを構成するシートバックパッド(15)とを有し、前記シートクッションパッドは、左右方向の中央部を構成する基部(16)と、前記基部の左右の端部から上方に隆起する左右の隆起部(17)とを有し、前記第1挿通孔は、左右の前記隆起部の少なくとも一方と前記基部との間に設けられ、前記通気袋は、前記隆起部の上面に配置されてもよい。
この態様によれば、着座者の側方から空気を送り出すことができる。
上記の態様において、左右の前記隆起部と前記基部との間には、前記表皮材と係合し、前後に延びる左右一対の第1吊り込み溝(20)が設けられ、前記第1挿通孔は、前記第1吊り込み溝よりも左右外側に配置されてもよい。
この態様によれば、第1吊り込み溝と表皮材との係合に干渉せず、通気袋が配置される。
上記の態様において、左右の前記隆起部は、左右外端に設けられ、左右外方を向く外端面(17A)と、前記外端面のそれぞれの上端から左右内方に向けて下る傾斜面(17B)とを有し、前記通気袋は、前記傾斜面に配置されてもよい。
この態様によれば、通気袋はシートクッションパッドの裏面側をなす隆起部の外端面を避けて配置されるため、より効果的に着座者の側方から空気を送り出すことができる。
上記の態様において、前記傾斜面には、下方に向けて凹んだ収容凹部(24)が形成され、前記第1挿通孔を通過した前記空気通路部材、及び前記通気袋は、前記収容凹部に収容されてもよい。
この態様によれば、通気袋の面、より詳しくは吐出口を有する面が、隆起部の傾斜面と同一面上に配置されるため、表皮材によって隆起部が覆われたときの美観が保たれる。
上記の態様において、前記通気袋が前後に延びる内縁部(56)を有し、前記空気通路部材が、前記内縁部に隣接し、且つ前記前後方向に直交する向きに延びる前縁部(57)を有し、前記内縁部及び前記前縁部間に形成される隅部(58)に前記パッドの一部が配置されてもよい。
この態様によれば、通気袋の、下方及び前方の移動が抑制される。したがって通気袋の位置がより規制される。
上記の態様において、前記収容凹部は、前記隅部に当接する縁部(85)を有してもよい。
この態様によれば、通気袋の、下方及び前方の移動が抑制される。したがって通気袋の位置がより規制される。
上記の態様において、前記基部には、前記表皮材と係合し、左右に延びて、左右の前記第1吊り込み溝に接続した複数の第2吊り込み溝(21)を有し、前記通気袋は、複数の前記第2吊り込み溝のそれぞれを延長した仮想線(21A)と重ならない位置に配置されてもよい。
この態様によれば、通気袋は、着座者が着座するとき、基部の撓みがより小さい部分に配置される。
上記の態様において、前記第1挿通孔は、複数の前記第2吊り込み溝のそれぞれを延長した前記仮想線と重ならない位置に配置されてもよい。
この態様によれば、通気袋は、着座者が着座するとき、基部の撓みがより小さい部分に配置される。
上記の態様において、前記フレームは、前記シートクッションを構成するシートクッションフレーム(25)と、前記シートバックを構成するシートバックフレーム(26)とを有し、前記シートクッションフレームは、前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ(27)と、左右方向に延び、左右の前記サイドメンバの前端に結合した前メンバ(28)と、左右方向に延び、左右の前記サイドメンバの後端に結合した後メンバ(29)とを有し、前記前メンバは、前後に幅を有する板状部材によって形成され、前記通気袋は、前記前メンバの後端よりも前方に延びてもよい。
この態様によれば、通気袋は前後方向の長さが確保されるため、より広い範囲をもって着座者の側方から空気を送り出すことができる。
上記の態様において、前記前メンバの左右の端部のそれぞれは、対応する前記サイドメンバの前端の前方に延び、上方から見て前記通気袋と前記前メンバとは重なりを有してもよい。
この態様によれば、通気袋は前後方向の長さが確保されるため、より広い範囲をもって着座者の側方から空気を送り出すことができる。
上記の態様において、前記シートクッションフレームは、前記前メンバと前記後メンバとの間に配置され、左右方向に延び、左右の前記サイドメンバに結合した中間メンバ(30)を有し、前記空気通路部材は、前記中間メンバの後方を上下に延びてもよい。
この態様によれば、空気通路部材は、中間メンバに干渉せず配置される。したがって空気通路部材の取り付け作業が容易である。
上記の態様において、前記シートクッションは、前記中間メンバと前記後メンバとの間に配置された受圧部材を有し、前記受圧部材(32)は、上下に向く面を有する板状部材によって形成され、前記受圧部材は、前後に幅を有する板状部材によって形成され、前記受圧部材には、上下に貫通する第1開口(39)が形成され、前記第1ブロワは、上方から見て前記第1開口に整合する位置に配置されてもよい。
この態様によれば、受圧部材の剛性が確保される。
上記の態様において、該乗物用シートは、第2送風装置(70)を更に有し、前記第2送風装置は、第2ブロワ(71)と、一端が前記第2ブロワに接続されたダクト(72)とを有し、前記受圧部材には、上下に貫通する第2開口(73)が形成され、前記基部には、前記基部の前記裏面側から前記表面側を貫通し、前記ダクトの他端を受容する第2挿通孔(74)が、上方から見て前記第2開口に整合する位置に設けられ、前記第1挿通孔は、上方から見て矩形状に画定され、前記第2挿通孔は、上方から見て矩形状に画定され前記第1挿通孔の長手方向が前後方向に対応し、前記第2挿通孔の長手方向が左右方向に対応してよい。
この態様によれば、空気通路部材及びダクトが互いに干渉しないように配置される。したがって第1送風装置及び第2送風装置の取り付け作業が容易である。
上記課題を解決するために、本発明は、乗物用シート(1)であって、フレーム(8)と、前記フレームに支持されたパッド(10)と、前記パッドに被せられた表皮材(12)と、前記パッドに設けられた第1送風装置(40)とを有し、前記パッドには、前記パッドの表面から裏面に貫通する第1挿通孔(22)が形成され、前記第1送風装置は、前記パッドの前記裏面側に配置された第1ブロア(41)と、前記第1ブロアから前記第1挿通孔を通過して前記パッドの前記表面側に延びる空気通路部材(42)と、前記空気通路部材に接続され、空気を吐出する複数の吐出口(43)が形成された通気袋(44)とを有し、前記通気袋の幅(W2)は前記第1挿通孔の幅(W1)より大きく、且つ前記空気通路部材の幅(W3)は前記第1挿通孔の幅より小さい。
この態様によれば、通気袋は第1挿通孔をパッドの表面側から裏面側へ通過できない。また空気通路部材は、第1挿通孔に受容され、且つパッドの、第1挿通孔を画定する部分によって移動が抑制される。したがって、通気袋の位置が規制される。
上記の態様において、前記通気袋及び前記空気通路部材が、重ね合わされた2枚の同形のシート材(49)の外輪郭を互いに結合された構造を有してもよい。
この態様によれば、通気袋及び空気通路部材がコンパクトになる。
上記の態様において、2つの前記シート材の間には、通気性を有する繊維マット材(50)が配置されていてもよい。
この態様によれば、シート材の間には厚みが確保されるため、空気の通路が確保される。
前記空気通路部材は、前記第1ブロワに接続された空気通路部材下部(42A)と、前記空気通路部材下部に結合した上側空気通路部材(42B)とを有し、前記空気通路部材下部は、前記パッドの前記裏面側に配置され、前記上側空気通路部材は、前記第1挿通孔を通過し、前記空気通路部材下部の幅(W4)は、前記第1挿通孔の幅より大きくてもよい。
この態様によれば、空気通路部材下部は、第1挿通孔をパッドの裏面側から表面側へ通過できない。したがって、通気袋の位置がより規制される。
上記の態様において、該車両シートは、着座者の臀部及び大腿部を支持するシートクッション(4)と、前記着座者の背部を支持するシートバック(5)とを有し、前記パッドは、前記シートクッションを構成するシートクッションパッド(14)と、前記シートバックを構成するシートバックパッド(15)とを有し、前記シートクッションパッドは、左右方向の中央部を構成する基部(16)と、前記基部の左右の端部から上方に隆起する左右の隆起部(17)とを有し、前記第1挿通孔は、左右の前記隆起部の少なくとも一方と前記基部との間に設けられ、前記通気袋は、前記隆起部の上面に配置されてもよい。
この態様によれば、着座者の側方から空気を送り出すことができる。
上記の態様において、左右の前記隆起部と前記基部との間には、前記表皮材と係合し、前後に延びる左右一対の第1吊り込み溝(20)が設けられ、前記第1挿通孔は、前記第1吊り込み溝よりも左右外側に配置されてもよい。
この態様によれば、第1吊り込み溝と表皮材との係合に干渉せず、通気袋が配置される。
上記の態様において、左右の前記隆起部は、左右外端に設けられ、左右外方を向く外端面(17A)と、前記外端面のそれぞれの上端から左右内方に向けて下る傾斜面(17B)とを有し、前記通気袋は、前記傾斜面に配置されてもよい。
この態様によれば、通気袋はシートクッションパッドの裏面側をなす隆起部の外端面を避けて配置されるため、より効果的に着座者の側方から空気を送り出すことができる。
上記の態様において、前記傾斜面には、下方に向けて凹んだ収容凹部(24)が形成され、前記第1挿通孔を通過した前記空気通路部材、及び前記通気袋は、前記収容凹部に収容されてもよい。
この態様によれば、通気袋の面、より詳しくは吐出口を有する面が、隆起部の傾斜面と同一面上に配置されるため、表皮材によって隆起部が覆われたときの美観が保たれる。
上記の態様において、前記通気袋が前後に延びる内縁部(56)を有し、前記空気通路部材が、前記内縁部に隣接し、且つ前記前後方向に直交する向きに延びる前縁部(57)を有し、前記内縁部及び前記前縁部間に形成される隅部(58)に前記パッドの一部が配置されてもよい。
この態様によれば、通気袋の、下方及び前方の移動が抑制される。したがって通気袋の位置がより規制される。
上記の態様において、前記収容凹部は、前記隅部に当接する縁部(85)を有してもよい。
この態様によれば、通気袋の、下方及び前方の移動が抑制される。したがって通気袋の位置がより規制される。
上記の態様において、前記基部には、前記表皮材と係合し、左右に延びて、左右の前記第1吊り込み溝に接続した複数の第2吊り込み溝(21)を有し、前記通気袋は、複数の前記第2吊り込み溝のそれぞれを延長した仮想線(21A)と重ならない位置に配置されてもよい。
この態様によれば、通気袋は、着座者が着座するとき、基部の撓みがより小さい部分に配置される。
上記の態様において、前記第1挿通孔は、複数の前記第2吊り込み溝のそれぞれを延長した前記仮想線と重ならない位置に配置されてもよい。
この態様によれば、通気袋は、着座者が着座するとき、基部の撓みがより小さい部分に配置される。
上記の態様において、前記フレームは、前記シートクッションを構成するシートクッションフレーム(25)と、前記シートバックを構成するシートバックフレーム(26)とを有し、前記シートクッションフレームは、前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ(27)と、左右方向に延び、左右の前記サイドメンバの前端に結合した前メンバ(28)と、左右方向に延び、左右の前記サイドメンバの後端に結合した後メンバ(29)とを有し、前記前メンバは、前後に幅を有する板状部材によって形成され、前記通気袋は、前記前メンバの後端よりも前方に延びてもよい。
この態様によれば、通気袋は前後方向の長さが確保されるため、より広い範囲をもって着座者の側方から空気を送り出すことができる。
上記の態様において、前記前メンバの左右の端部のそれぞれは、対応する前記サイドメンバの前端の前方に延び、上方から見て前記通気袋と前記前メンバとは重なりを有してもよい。
この態様によれば、通気袋は前後方向の長さが確保されるため、より広い範囲をもって着座者の側方から空気を送り出すことができる。
上記の態様において、前記シートクッションフレームは、前記前メンバと前記後メンバとの間に配置され、左右方向に延び、左右の前記サイドメンバに結合した中間メンバ(30)を有し、前記空気通路部材は、前記中間メンバの後方を上下に延びてもよい。
この態様によれば、空気通路部材は、中間メンバに干渉せず配置される。したがって空気通路部材の取り付け作業が容易である。
上記の態様において、前記シートクッションは、前記中間メンバと前記後メンバとの間に配置された受圧部材を有し、前記受圧部材(32)は、上下に向く面を有する板状部材によって形成され、前記受圧部材は、前後に幅を有する板状部材によって形成され、前記受圧部材には、上下に貫通する第1開口(39)が形成され、前記第1ブロワは、上方から見て前記第1開口に整合する位置に配置されてもよい。
この態様によれば、受圧部材の剛性が確保される。
上記の態様において、該乗物用シートは、第2送風装置(70)を更に有し、前記第2送風装置は、第2ブロワ(71)と、一端が前記第2ブロワに接続されたダクト(72)とを有し、前記受圧部材には、上下に貫通する第2開口(73)が形成され、前記基部には、前記基部の前記裏面側から前記表面側を貫通し、前記ダクトの他端を受容する第2挿通孔(74)が、上方から見て前記第2開口に整合する位置に設けられ、前記第1挿通孔は、上方から見て矩形状に画定され、前記第2挿通孔は、上方から見て矩形状に画定され前記第1挿通孔の長手方向が前後方向に対応し、前記第2挿通孔の長手方向が左右方向に対応してよい。
この態様によれば、空気通路部材及びダクトが互いに干渉しないように配置される。したがって第1送風装置及び第2送風装置の取り付け作業が容易である。
第1実施形態に係る車両シートの斜視図 シートクッションを上方から見た平面図 シートクッションの断面図(図2のIII―III断面図) シートクッションフレームの斜視図 シートクッションフレームを上方から見た平面図 第1実施形態に係る第1送風装置の斜視図 シートクッションフレームを下方から見た平面図 シートクッションの取付構造を示す斜視図 第2実施形態に係るシートクッションを上方から見た平面図 第3実施形態に係るシートクッションを下方から見た平面図 第3実施形態に係るシートクッションを上方から見た平面図 第4実施形態に係るシートクッションを上方から見た平面図 第5実施形態に係るシートバックフレームの斜視図 第5実施形態に係るシートバックパッドの斜視図 第5実施形態に係る第1送風装置の斜視図 第5実施形態に係る第1送風装置の取付構造を示す断面図
以下、本発明の乗物用シートを自動車等の車両に搭載される車両シート1に適用した例について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、車両シート1は、車両の車室の底部を画定するフロア3に車両前方を向くように載置されている。本実施形態では、車両シート1は前列シートを構成する。以下、車両を基準として、前後、左右、及び、上下の各方向を定めて説明を行う。
車両シート1は、フロア3に結合されたシートクッション4と、シートクッション4の後部に結合されたシートバック5と、シートバック5の上側に設けられたヘッドレスト6とを有する。シートクッション4は、着座者の臀部及び大腿部を支持する。シートバック5は、着座者の腰部及び背部を支持する。車両シート1は、これらの骨格を形成するフレーム8と、フレーム8に支持されたパッド10と、パッド10に被せられた表皮材12とを有する。
表皮材12は、伸縮可能な布地などからなり、フレーム8及びパッド10を覆うことにより、車両シート1の意匠面を構成する。
パッド10は、ウレタンフォームなどの発泡樹脂からなる。パッド10は、シートクッション4を構成するシートクッションパッド14と、シートバック5を構成するシートバックパッド15とを有する。
シートクッションパッド14は、左右方向の中央部を構成する基部16を有する。基部16は、板状をなし、上下方向を向く面を有する。基部16の上面16Aは、着座者の着座面をなし、左右方向の中央において下方に凹み、後方に向かって下方に傾斜している。着座者が着座すると、着座者の臀部は基部16の上面16Aの後部に配置され、着座者の大腿部は基部16の上面16Aの前部に配置される。
シートクッションパッド14は、基部16の左右の端部から上方に隆起する左右の隆起部17を更に有する。左右の隆起部17は、左右外端に設けられ、左右外方を向く外端面17Aと、外端面17Aのそれぞれの上端から左右内方に向けて下る傾斜面17Bとを有する。左右の外端面17Aの上端のそれぞれは、基部16の上面16Aより上方にある。左右の傾斜面17Bのそれぞれは、対応する外端面17Aの上端から基部16の上面16Aに向かって下方に傾斜している。これにより左右の傾斜面17Bのそれぞれは、着座者の臀部及び大腿部の側方、より詳しくは左右内方且つ上方を向くように配置されている。基部16の上面16A及び隆起部17の傾斜面17Bは、着座者を向くシートクッションパッド14の表面をなし、基部16の下面及び隆起部17の外端面17Aは、シートクッションパッド14の裏面をなす。
図2及び図3に示すように、左右の隆起部17の傾斜面17Bと基部16の上面16Aとの間には、前後に延びる左右一対の第1吊り込み溝20が設けられている。左右の第1吊り込み溝20のそれぞれは、基部16の上面16Aよりも下方に凹むように形成されている。また基部16には、左右に延びて、左右の第1吊り込み溝20に接続した2つの第2吊り込み溝21が設けられている。2つの第2吊り込み溝21は、前後に互いに離間して配置されている。前側の第2吊り込み溝21は、基部16の前後方向の中央部に配置されている。後側の第2吊り込み溝21は、前側の第2吊り込み溝21より後方の基部16の前後方向の中央に配置されている。また、基部16の、前側の第2吊り込み溝21より前方の部分は、下方に凹んでいる。
第1吊り込み溝20の底部及び第2吊り込み溝21の底部には、各吊り込み溝の延びる方向沿って延びる図示しないクリップが設けられている。表皮材12は、クリップに係合する図示しない係合部を有する。表皮材12は、係合部とクリップとの係合により、第1吊り込み溝20及び第2吊り込み溝21に吊り込まれる。これにより、表皮材12がシートクッションパッド14に固定される。
左右の隆起部17と基部16との間には、上下方向に延び、シートクッションパッド14の表面とシートクッションパッド14の裏面とを貫通するシートクッション側第1挿通孔22が形成されている。左右のシートクッション側第1挿通孔22のそれぞれは、上方から見て矩形状に画定されている。左右のシートクッション側第1挿通孔22のそれぞれの長手方向が、前後方向に対応する。左右のシートクッション側第1挿通孔22は、第1吊り込み溝20よりも左右外側に配置されている。またシートクッション側第1挿通孔22は、2つの第2吊り込み溝21のそれぞれを延長した仮想線21Aと重ならない位置に配置されている。即ちシートクッション側第1挿通孔22は、前側の第2吊り込み溝21よりも前方、且つ基部16の前後方向の中央近傍に配置されている。なお、他の実施形態では、シートクッション側第1挿通孔22は、2つの第2吊り込み溝21のそれぞれを延長した仮想線21Aと重なってもよい。
隆起部17の傾斜面17Bには、下方に向けて凹んだシートクッション側収容凹部24が形成されている。シートクッション側収容凹部24は、シートクッション側第1挿通孔22と連通している。即ちシートクッション側収容凹部24は、シートクッション側第1挿通孔22の前後の幅W1と等しい前後の幅をもって、シートクッション側第1挿通孔22から上方に延びた後、前方に向かって延びている。前方に向かって延びるシートクッション側収容凹部24の左右の幅は、シートクッション側第1挿通孔22の前後の幅W1よりも大きい。
図4及び図5に示すように、フレーム8は、シートクッション4を構成するシートクッションフレーム25と、シートバック5を構成するシートバックフレーム26(図13参照)とを有する。シートクッションフレーム25は、シートクッション4の裏面側、即ちシートクッション4の下に配置され、シートクッション4を下方から支持する。
シートクッションフレーム25は、前後方向に延びる左右一対のシートクッション側サイドメンバ27を有する。左右のシートクッション側サイドメンバ27は、金属製の板状部材によって形成されている。左右のシートクッション側サイドメンバ27は、主面が互いに向くように、左右に離間して配置されている。
シートクッションフレーム25は、左右方向に延び、左右のシートクッション側サイドメンバ27の前端に結合した前メンバ28と、左右方向に延びて、左右のシートクッション側サイドメンバ27の後端に結合した後メンバ29とを更に有する。前メンバ28は、前後に幅を有する板状部材によって形成されている。前メンバ28は、金属製の板状部材によって形成されてよい。また前メンバ28の左右の端部のそれぞれは、対応するシートクッション側サイドメンバ27の前端の前方に延びている。後メンバ29は、金属製の管状部材によって形成されている。
シートクッションフレーム25は、前メンバ28と後メンバ29との間に配置され、左右方向に延び、左右のサイドメンバに結合した中間メンバ30を有する。中間メンバ30は、金属製の管状部材によって形成されている。
シートクッション4は、中間メンバ30と、後メンバ29との間に配置されたシートクッション側受圧部材32を有する。シートクッション側受圧部材32は、板状部材によって形成されたシートクッション側受圧部材本体33と、シートクッション側受圧部材本体33の周囲に結合された管状部材によって形成された周囲フレーム34とを有する。シートクッション側受圧部材本体33及び周囲フレーム34は、硬質の樹脂によって形成されてよい。シートクッション側受圧部材本体33は、その前後の中央部が、左右のシートクッション側サイドメンバ27のそれぞれの前後の中央部に整合するように設けられている。シートクッション側受圧部材本体33の前部の左右の幅は、シートクッション側受圧部材本体33の後部の左右の幅よりも狭い。
左右の周囲フレーム34は、シートクッション側受圧部材本体33の左右両縁に沿って前後に延びている。周囲フレーム34の前端は、シートクッション側受圧部材本体33の前端から前方に延び、上方に向けて凹んだ第1凹部35を有する。周囲フレーム34の後端は、シートクッション側受圧部材本体33の後端から後方に延び、上方に向けて凹んだ第2凹部36を有する。
シートクッション側受圧部材32は、第1凹部35に中間メンバ30が受容され、第2凹部36に後メンバ29が受容されることにより、シートクッションフレーム25に固定される。シートクッション側受圧部材32の前部の左右の縁と、対応するシートクッション側サイドメンバ27との間には、隙間38が形成されている。隙間38は、後述するように、上方から見てシートクッションパッド14に形成されたシートクッション側第1挿通孔22に整合する。
シートクッション側受圧部材本体33の中央部後部には、上下に貫通し、左右に並列して配置された2つの第1開口39が形成されている。左右の第1開口39により、第1開口39を画定するシートクッション側受圧部材本体33の周囲近傍の部分が、シートクッション側受圧部材本体33の他の部分に比べ撓みやすくなる。着座者が着座するとき、第1開口39を画定する周囲近傍の部分が撓むことにより、シートクッション側受圧部材本体33は、その中央部が下方に凹むこととなる。これにより、表皮材12を介して着座者の臀部又は大腿部に接する基部16の上面16Aの面積を大きくすることができ、着座者に快適な座り心地を与えることができる。
図1及び図6に示すように車両シート1は、着座者に対して空気を送り込む2つの第1送風装置40を有する。着座者に対して空気を送り込むことにより、着座時に発生する蒸れが抑制される。2つの第1送風装置40のそれぞれは、シートクッションパッド14の裏面側に配置された第1ブロワ41と、第1ブロワ41に接続された空気通路部材42と、空気通路部材42に接続され、空気を吐出する複数の吐出口43が形成された通気袋44とを有する。
第1ブロワ41は、シロッコファンであってよく、図示しない羽根車と、羽根車を回転させるモータと、羽根車及びモータを収容する直方体をなすケーシング45とを有する。ケーシング45には、空気を吸気するための図示しない吸気口と、空気を送り出すための送気口が設けられている。第1ブロワ41は、ケーシング45から左右外方に突出した、上下方向に向く面を有する板状に形成された2つの突片46と、2つの突片46のそれぞれに設けられた、上下方向に貫通する篏合孔48とを更に有する。
空気通路部材42及び通気袋44は、一体に形成された同一の部材から形成される。具体的には、空気通路部材42及び通気袋44は、重ね合わされた2枚の同形のシート材49の外輪郭を互いに結合された構造を有する。2枚のシート材49は、合成樹脂から形成されてよく、通気性を有さない。2枚のシート材49の間には、板状をなす繊維マット材50が配置されている。繊維マット材50は、天然繊維や合成繊維を3次元に編成した、繊維51の網目間に空間52を有する構造体であって、通気性及び弾性を有する。繊維マット材50は、2枚のシート材49に接着されている。
空気通路部材42は、第1ブロワ41に接続された空気通路部材下部42Aと、空気通路部材下部42Aに結合し、且つシートクッションパッド14に設けられたシートクッション側第1挿通孔22を通過する空気通路部材上部42Bとを有する。左右の空気通路部材下部42Aのそれぞれは、上下を向く面を有し、対応する左右の第1ブロワ41から左右外方に向けて延びた後、前方に向けて延びている。左右の空気通路部材上部42Bのそれぞれは、左右を向く面を有し、対応する左右の空気通路部材下部42Aの端部から上方に向けて延びている。通気袋44は、上方を向く面を有し、空気通路部材上部42Bに対して直交するように、左右の空気通路部材上部42Bの端部から前方に向けて延びている。これにより通気袋44は、前後に延びる内縁部56を有する。また空気通路部材上部42Bは、内縁部56に隣接し、且つ直交する上下方向に延びる前縁部57を有する。前縁部57と内縁部56との間には隅部58が形成されている。
左右の通気袋44の左右の幅W2は、シートクッション側第1挿通孔22の前後の幅W1より大きく、且つ空気通路部材上部42Bの前後の幅W3は、シートクッション側第1挿通孔22の前後の幅W1よりも小さい。また、左右の空気通路部材下部42Aのうち、前方に向けて延びた部分の左右の幅W4は、シートクッション側第1挿通孔22の前後の幅W1よりも大きい。
左右の通気袋44のそれぞれには、空気を吐出する3つの吐出口43が形成されている。3つの吐出口43のそれぞれは、2枚のシート材49のうち、上方を向く面をなすシート材49に形成されている。
図1及び図7に示すように車両シート1は、着座者に対して空気を送り込む第2送風装置70を更に有する。第2送風装置70は、シートクッションパッド14の裏面側に配置された第2ブロワ71と、一端が第2ブロワ71に接続されたダクト72とを有する。第2ブロワ71は、シロッコファンであってよく、図示しない羽根車と、羽根車を回転させるモータとを有する。ダクト72は、断面視で矩形状をなす。
図4及び図5に示すように、シートクッション側受圧部材本体33の前部には、上下に貫通し、上方から見て矩形状に画定された2つの第2開口73が形成されている。2つの第2開口73のそれぞれの長手方向は左右方向に対応する。第2開口73の前後方向の長さは、ダクト72の短手方向の長さよりも大きく設けられている。第2開口73の左右方向の長さは、ダクト72の長手方向の長さよりも大きく設けられている。
図2及び図3に示すように、シートクッションパッド14の基部16には、上下に貫通する第2挿通孔74が形成されている。第2挿通孔74は上方から見て矩形状に画定され、ダクト72の外寸法よりも小さく設けられている。上方から見た第2挿通孔74の長手方向が、左右方向に対応する。第2挿通孔74は、シートクッションパッド14に設けられた前側の第2吊り込み溝21よりも前方の部分に設けられている。
基部16の凹んだ部分、即ち前側の第2吊り込み溝21よりも前方の部分には、ロアカバー75、及びロアカバー75を覆う通気カバー81が嵌め込まれている。ロアカバー75及び通気カバー81が嵌め込まれることにより、通気カバー81の上面が、基部16の、前側の第2吊り込み溝21よりも後方の上面16Aと同一平面上に配置される。
ロアカバー75は、シートクッションパッド14と同一の部材であってよく、板状をなす。ロアカバー75には、ロアカバー75の面の方向に沿って延びる通気路形成溝76が設けられている。通気路形成溝76は、ロアカバー75の上下に貫通している。
図3に示すように、通気路形成溝76は、第2挿通孔74に整合する位置から前方且つ左方に延びる第1通気路形成溝77と、第1通気路形成溝77から前方に湾曲するように形成された第2通気路形成溝78とを有する。また通気路形成溝76は、第1通気路形成溝77の中央部から前方且つ右方に延びる第3通気路形成溝79と、第3通気路形成溝79から前方に湾曲するように形成された第4通気路形成溝80とを有する。
通気カバー81は、シートクッションパッド14と同一の部材であってよく、板状をなす。図1及び図3に示すように、通気カバー81には、上下に貫通し、且つ通気路形成溝76に連通する複数の通気口82が形成されている。
図8に示すように、2つの第1送風装置40の第1ブロワ41のそれぞれは、シートクッションパッド14の裏面側、より詳しくは、シートクッション側受圧部材32の下に配置されている。2つの第1送風装置40の第1ブロワ41のそれぞれは、上方から見て、シートクッション側受圧部材本体33に設けられた対応する第1開口39に整合する。各第1開口39は、シートクッションパッド14に設けられた2つの第2吊り込み溝21の間に整合する。
左右の第1送風装置40のそれぞれは、吸気口を下方に向け、送気口を左右外方に向けて配置される。例えばシートクッション側受圧部材本体33には、左右の第1開口39の外側の位置に図示しない貫通孔が形成されている。左右の第1送風装置40は、シートクッション側受圧部材本体33の貫通孔の下方から、篏合孔48を貫通孔と同中心軸上に配置させた後、篏合孔48と貫通孔とを貫通する図示しないボルト、及びナットにより螺合することによって取り付けられてよい。
左右の第1ブロワ41に接続された対応する空気通路部材42の空気通路部材下部42Aは、シートクッションパッド14の裏面側、より詳しくは、シートクッション側受圧部材32の下に配置されている。空気通路部材42の空気通路部材下部42Aの前端は、中間メンバ30の後方、且つシートクッション側受圧部材本体33の前端に整合する。左右の空気通路部材42の空気通路部材下部42Aの前端の左右外縁は、シートクッション側受圧部材32の前部と、左右のシートクッション側サイドメンバ27との間に設けられた対応する隙間38に整合する。
なお、他の実施形態では、空気通路部材下部42Aの前端は、中間メンバ30の前方に整合して配置されてもよい。中間メンバ30は、その中央部が、後方へ屈曲した構造を有してもよい。左右の空気通路部材下部42Aの前端のそれぞれは、対応する屈曲した部分に整合するとよい。
左右の隙間38のそれぞれは、対応するシートクッション側第1挿通孔22に整合する。左右の空気通路部材42の空気通路部材上部42Bは、隙間38及び、シートクッション側第1挿通孔22を通過する。
左右の通気袋44及び空気通路部材42を車両シート1に取り付けるとき、作業者は左右の空気通路部材42の空気通路部材下部42Aを、圧縮した状態で、対応するシートクッション側第1挿通孔22に上から下へ通過させる。次に作業者は、左右の空気通路部材42の空気通路部材下部42Aを、対応する隙間38を上から下へ通過させる。このとき作業者は、空気通路部材下部42Aの圧縮を解除してよい。その後作業者は、左右の空気通路部材42の空気通路部材下部42Aを、対応する第1ブロワ41の送気口に接続する。更にその後作業者は、シートクッション側第1挿通孔22の上方にある左右の通気袋44及び空気通路部材42の空気通路部材上部42Bを、対応するシートクッション側収容凹部24に受容させる。
左右の通気袋44、及び左右のシートクッション側第1挿通孔22を通過した空気通路部材上部42Bは、対応する隆起部17の斜面に設けられたシートクッション側収容凹部24に、受容される。このとき、吐出口43は、左右内方を向くように配置されている。
隆起部17には、シートクッション側収容凹部24を画定し、通気袋44の内縁部56に当接する部分と空気通路部材上部42Bの前縁部57に当接する部分とが隣接する部分をなす縁部85が形成されている。縁部85は、通気袋44及び空気通路部材42によって形成された隅部58に当接する。
通気袋44は、前メンバ28の後端よりも前方に延びており、上方から見て前メンバ28と重なりを有する。また通気袋44は、2つの第2吊り込み溝21のそれぞれを延長した仮想線21Aと重ならない位置に配置されることとなる。
第2送風装置70の第2ブロワ71は、前メンバ28の下に配置される。シートクッション側受圧部材32に設けられた右の第2開口73は、第2挿通孔74に整合する。この状態において、第2挿通孔74の前後の幅と第2開口73の前後の幅とが、上方から見て合致する。
図3及び図7と併せて示すように、第2送風装置70のダクト72の一端は第2ブロワ71に接続されている。ダクト72の他端は、中間メンバ30の下を通過した後、第2開口73を下から上に通過して、更に第2挿通孔74を下から上に通過して、第2挿通孔74の上端に配置されている。第2挿通孔74は、ダクト72の寸法よりも小さく設けられているため、第2挿通孔74に配置されるダクト72の部分には、第2挿通孔74を画定する基部16の付勢力が作用する。これにより、ダクト72は基部16に取り付けられる。
図2及び図6に示すように、第1送風装置40から送り出された空気を吐出させる通気袋44の左右の幅W3は、シートクッションパッド14に設けられたシートクッション側第1挿通孔22の前後の幅W1より大きい。第1ブロワ41に接続された空気通路部材42の空気通路部材下部42Aの左右の幅W4は、シートクッション側第1挿通孔22の前後の幅W1よりより大きい。シートクッション側第1挿通孔22に配置される空気通路部材42の空気通路部材上部42Bの前後の幅W3は、シートクッション側第1挿通孔22の前後の幅W1より小さい。これらにより、通気袋44はシートクッション側第1挿通孔22を上から下へ通過できない。また、空気通路部材下部42Aはシートクッション側第1挿通孔22を下から上へ通過できない。更に空気通路部材上部42Bは、シートクッション側第1挿通孔22に受容され、且つシートクッションパッド14の、シートクッション側第1挿通孔22を画定する部分によって前後方向及び左右方向の移動が抑制される。したがって通気袋44の位置が規制される。
図1及び図3に示すように、隆起部17の傾斜面17Bには、下方に向けて凹んだシートクッション側収容凹部24が形成されている。通気袋44及びシートクッション側第1挿通孔22を通過した空気通路部材42の空気通路部材上部42Bは、シートクッション側収容凹部24に受容されている。これにより、左右内方から着座者に向けて空気を送り出すことができる。また、通気袋44はシートクッションパッド14の裏面側をなす隆起部17の外端面17Aを避けて配置されるため、より効果的に左右内方から着座者に向けて空気を送り出すことができる。更に、通気袋44の、吐出口43を有する面が、隆起部17の傾斜面17Bと同一面上に配置されるため、表皮材12によって隆起部17が覆われた時の美観が保たれる。
図5及び図8に示すように、通気袋44は、前メンバ28の後端よりも前方に延びており、上方から見て前メンバ28と重なりを有する。これにより、通気袋44は前後方向の長さが確保されるため、より広い範囲をもって着座者の側方から空気を送り出すことができる。
図2及び図3に示すように、左右のシートクッション側第1挿通孔22のそれぞれは、上方から見て前後方向に長い矩形状に画定され、対応する第1吊り込み溝20よりも左右外側に配置されている。これにより、シートクッション側第1挿通孔22を通過した通気袋44及び空気通路部材42が第1吊り込み溝20を覆うことなく、即ち第1吊り込み溝20と表皮材12との係合に干渉せず、配置される。
シートクッション側第1挿通孔22は、基部16の前後方向の中央部近傍且つ、前側の第2吊り込み溝21よりも前方に配置されている。また通気袋44は、2つの第2吊り込み溝21のそれぞれを延長した仮想線21Aと重ならない位置に配置されることとなる。第2吊り込み溝21が形成された基部16の付近では、第2吊り込み溝21が形成されない基部16の他の部分に比べ剛性が弱くなる。換言すれば、着座者が着座するとき、第2吊り込み溝21が形成された基部16の付近は、第2吊り込み溝21が形成されない基部16の他の部分に比べより撓みやすくなる。一方、通気袋44は、基部16の撓みと共に、その撓む方向、即ち下方に向かう移動する。したがって、通気袋44は、着座者が着座するとき、基部16の撓みがより小さい部分に配置される。
図2及び図8に示すように、通気袋44は前後方向に延びる内縁部56を有し、空気通路部材上部42Bは、内縁部56に隣接、且つ直交する上下方向に延びる前縁部57を有する。前縁部57と内縁部56との間には隅部58が形成されている。隆起部17には、シートクッション側収容凹部24を画定する部分であって、且つ通気袋44の内縁部56に当接する部分と空気通路部材上部42Bの前縁部57に当接する部分とが隣接する部分をなす縁部85が形成されている。これにより、通気袋44の下方及び前方の移動が抑制される。したがって、通気袋44の位置がより規制される。
図6に示すように、空気通路部材42及び通気袋44は、一体に形成された同一の部材からなり、重ね合わされた2枚の同形のシート材49の外輪郭を互いに結合された構造を有する。2枚のシート材49の間には、板状に形成された繊維マット材50が配置されている。これらにより、空気通路部材42及び通気袋44はコンパクトになり、配置の自由度が増す。加えて繊維マット材50を配置することにより、2枚のシート材49の間に厚みが確保されることとなり、空気の通路が確保される。
図5及び図7に示すように、左右の空気通路部材42の空気通路部材上部42Bのそれぞれは、中間メンバ30の後方を上下に延びている。これにより、左右の空気通路部材42の空気通路部材上部42Bのそれぞれは、中間メンバ30に干渉せず配置される。したがって左右の空気通路部材42の取り付け作業が容易である。
図8に示すように、2つの第1送風装置40の第1ブロワ41のそれぞれは、シートクッション側受圧部材本体33に設けられた対応する第1開口39に整合して、受圧部材に取り付けられている。これにより、第1開口39を画定する周囲近傍の部分の剛性が確保される。したがって、着座者が着座するときシートクッション側受圧部材32の過度な凹みが抑制される。
なお、他の実施形態では、2つの第1ブロワ41のそれぞれは、シートクッション側受圧部材本体33に設けられた対応する第1開口39よりも前方に取り付けられてもよい。これにより、空気通路部材42の長さを短くすることができる。
図2に示すように、空気通路部材42を受容する左右のシートクッション側第1挿通孔22のそれぞれは、その長手方向が前後方向に対応する、矩形状に画定されている。ダクト72を受容する第2挿通孔74は、その長手方向が左右方向に対応する、上方から見て矩形状に画定されている。これらにより、着座者の側方から風を送り込む第1送風装置40と、着座者の下方から風を送り込む第2送風装置70とが配置される。したがって、第1送風装置40及び第2送風装置70の取り付け作業が容易である。
なお、第1送風装置40は、第1ブロワ41の給気口側又は送気口側のどちらか一方の側に、加熱源又は冷却源を有してもよい。加熱源は、例えばヒートシンク又はPTCヒータ(Positive Temperature Coefficientヒータ)であってよい。冷却源は、例えばペルチェ素子であってよい。これにより、第1送風装置40は、温風又は冷風を着座者の側方から送り出す。第1送風装置40と第2送風装置70を併用することによって、着座者に対してより快適な座り心地を与えることができる。第2送風装置70から送り込まれる複数の通気口82は、基部16に設けられている。基部16は、着座者が着座するとき、着座者の臀部及び大腿部が表皮材12を介して当接する。一方、第1送風装置40から送り込まれる複数の吐出口43は、隆起部17に設けられている。隆起部17は、着座者が着座するとき、着座者の臀部及び大腿部が当接し難い。したがって、温風又は冷風が着座者に対して直接当たり難いため、着座者に対してより快適な座り心地を与えることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る車両シート1は、第1実施形態に係る車両シート1と比較して、シートクッション側第1挿通孔22の配置のみが異なる。第1実施形態に係る車両シート1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、シートクッションパッド14の表面とシートクッションパッド14の裏面とを貫通するシートクッション側第1挿通孔22は、第1吊り込み溝20の左右内側に配置されている。この場合、シートクッション側第1挿通孔22の上に配置される空気通路部材上部42Bは、表皮材12を通過して、シートクッション側収容凹部24に受容されてもよい。具体的には、表皮材12の、第1吊り込み溝20に吊り込まれた部分は、左右に向く面と、この面に形成された、左右に貫通する図示しない貫通孔とを有する。空気通路部材上部42Bは、貫通孔を通過することによって、シートクッション側収容凹部24に受容される。これにより、空気通路部材上部42Bを上下方向に延長した仮想線は、シートクッション側第1挿通孔22を上下方向に延長した仮想線から左右外方にオフセットする。したがって、空気通路部材42の、基部16の撓みと共に、その撓む方向、即ち下方に向かう移動が抑制される。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る第1送風装置40は、第1実施形態に係る第1送風装置40と比較して、通気袋44及び空気通路部材42の構成のみが異なる。第1実施形態に係る第1送風装置40と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図10及び図11に示すように、第1送風装置40は、後空気通路部材60と、後空気通路部材60に接続された後通気袋62とを更に有する。第1ブロワ41から送り出される風は、空気通路部材42と後空気通路部材60とのそれぞれを通過して、通気袋44と後通気袋62とから着座者に向けて吐出される。
後空気通路部材60は、空気通路部材42と同一の材質によって形成されてよい。後空気通路部材60は、第1ブロワ41に接続された後空気通路部材下部60Aと、後空気通路部材下部60Aに接続され、シートクッション側第1挿通孔22を通過する後空気通路部材上部60Bとを有する。
空気通路部材下部42Aの前後の幅及び、後空気通路部材下部60Aの前後の幅は、第1ブロワ41の送気口の前後の幅の半分である。空気通路部材上部42Bの前後の幅W3及び、後空気通路部材上部60Bの前後の幅は、シートクッション側第1挿通孔22の前後の幅の半分である。
図11に示すように、後通気袋62は、後空気通路部材上部60Bに対して直交するように、後空気通路部材上部60Bの端部から後方に向けて延びている。これにより通気袋44は、前後に延びる後内縁部と、後内縁部に隣接し、且つ直交する上下方向に延びる後前縁部との間に形成された後隅部68を有する。
隆起部17の傾斜面17Bには、下方に向けて凹んだ後シートクッション側収容凹部63が形成されている。後シートクッション側収容凹部63は、シートクッション側第1挿通孔22から上方に延びた後、後方に向かって延びている。
後通気袋62及び、シートクッション側第1挿通孔22を通過した後空気通路部材上部60Bは、後シートクッション側収容凹部63に受容される。このとき、隆起部17には、後通気袋62の後隅部68に当接する後縁部67が形成されている。
後通気袋62によって、より広い範囲をもって、左右内方から着座者に向けて空気を送り出すことができる。また、後通気袋62に設けられた後隅部68及び、隆起部17に設けられ、後隅部68に当接する後縁部67によって、後通気袋62の下方に向かう移動が抑制される。
なお、他の実施形態では、空気通路部材下部42Aと、後空気通路部材下部60Aとが一体に形成されてよい。加えて空気通路部材上部42Bと、後空気通路部材上部60Bとが一体に形成されてよい。この場合、後通気袋62は、空気通路部材上部42Bの端部から後方に延びている。
(第4実施形態)
図12に示すように、第4実施形態に係る車両シート1には、第2送風装置70が設けられていない。基部16の、前側の第2吊り込み溝21より前方の部分の上面16Aは、前側の第2吊り込み溝21より後方の部分の上面16Aと同一平面上に配置されている。
シートクッション側第1挿通孔22は、第1吊り込み溝20の左右内側に設けられている。また基部16の、前側の第2吊り込み溝21より前方の部分の上面16Aには、下方に凹む下シートクッション側収容凹部66が形成されている。下シートクッション側収容凹部66は、シートクッション側第1挿通孔22の前後の幅W1と同じ前後の幅をもって、左右内方に延びた後、前方に向けて延びている。下シートクッション側収容凹部66の、前方に向けて延びた部分は、上方から見て矩形状をなし、その長手方向が前後方向に対応している。
第1送風装置40は、下通気袋65及び下空気通路部材上部64を更に有する。下空気通路部材上部64は、空気通路部材上部42Bの、シートクッション側第1挿通孔22を通過した部分から左右内方に向けて延びている。下通気袋65は、下空気通路部材上部64から前方に延びている。
下通気袋65及び下空気通路部材上部64は、下シートクッション側収容凹部66に受容されている。これにより、下通気袋65及び下空気通路部材上部64は基部16の上面16Aの一部をなす。したがって、第1ブロワ41から下通気袋65に送り出された風は、下方から着座者に向けて送り出される。即ち、第2送風装置70を設けることなく、より広い範囲に亘って、着座者に向けて風が吐出される。
(第5実施形態)
第5実施形態に係る第1送風装置40は、シートバック5に取り付けられている。以下の説明において、第1実施形態に係る第1送風装置40と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図13に示すように、シートバック5を構成するシートバックフレーム26は、上下方向に延びる左右一対のシートバック側サイドメンバ90と、左右方向に延び、左右のシートバック5の下端に結合した下メンバ91とを有する。左右のシートバック側サイドメンバ90は、金属製の断面溝形状に形成されている。左右のシートバック側サイドメンバ90は、溝の部分を互いに対向させて配置されている。下メンバ91は、金属製の板状部材から形成されている。下メンバ91は、左右のシートバック側サイドメンバ90の下端同士を接続している。
シートバックフレーム26は、左右のシートバック5の上端部同士を連結する上メンバ92を更に有する。上メンバ92は、金属製の管状部材によって形成されている。上メンバ92は、左右のシートバック側サイドメンバ90の上部のそれぞれの溝部分に受容され、上方に延びた後、上方且つ左右の内方に延びる左右一対の上メンバ側部92Aと、左右方向に延び、左右の上メンバ側部92Aの上端に結合した上メンバ上部92Bとを有する。上メンバ上部92Bには、ヘッドレスト6が設けられている。
シートバックフレーム26は、左右方向に延び、左右の上メンバ側部92Aの上部を接続する架橋フレーム93を更に有する。架橋フレーム93は、金属製の板状部材によって形成され、前後方向を向く面を有する。また架橋フレーム93は、左右の上メンバ側部92Aよりも後方に凹むように配置されている。
左右のシートバック側サイドメンバ90の間には、シートバック側受圧部材94が配置されている。シートバック側受圧部材94は、硬質の樹脂製の板状部材によって形成されている。シートバック側受圧部材94は、前後方向に向く面を有するシートバック側受圧部材中央部94Aと、シートバック側受圧部材中央部94Aの左右の縁から左右外方に向かって延びた左右一対のシートバック側受圧部材側部94Bとを有する。シートバック側受圧部材中央部94Aの左右の幅は、架橋フレーム93の左右の幅よりも狭い。
架橋フレーム93と下メンバ91とは、左右一対の連結ワイヤ95を介して接続されている。左右の連結ワイヤ95は、架橋フレーム93の対応する左右の端部からシートバック側受圧部材94の上方の位置まで下方に延びた後、下方且つ左右方向の内方に向かって延びている。その後更に、連結ワイヤ95は、下方に延びて下メンバ91に至る。正面視でシートバック側受圧部材中央部94Aの上端に整合する左右の連結ワイヤ95の離間長さは、シートバック側受圧部材中央部94Aの左右の幅よりも狭い。正面視でシートバック側受圧部材中央部94Aの上端に整合する位置において、受圧部材は図示しない結束バンドによって左右の連結ワイヤ95に留められている。
図14に示すように、シートバックフレーム26の前に配置されるシートバックパッド15には、前後方向に貫通するシートバック側第1挿通孔98が形成されている。シートバック側第1挿通孔98は、正面視で左右に長い矩形状に画定されている。シートバック側第1挿通孔98は、正面視で架橋フレーム93よりも下方の位置、且つ左右のシートバック側サイドメンバ90の間の左右方向の中央の位置に整合するように設けられている。
シートバックパッド15の表面、即ち着座者を向く面には、上下方向に延び、後方に向けて凹んだシートバック側収容凹部99が形成されている。シートバック側収容凹部99は、正面視で左右方向に長い矩形状に画定されたシートバック側収容凹部上部99Aと、シートバック側収容凹部上部99Aの下に一体に形成され、下方に向けて左右の幅が狭くなるテーパ状に画定されたシートバック側収容凹部下部99Bとを有する。シートバック側収容凹部下部99Bの下端は、シートバック側第1挿通孔98の左右の幅と等しい幅をもって、シートバック側第1挿通孔98に連通している。したがって、シートバック側収容凹部上部99Aの左右の幅は、シートバック側第1挿通孔98の左右の幅よりも大きい。
図15に示すように、空気通路部材42の空気通路部材下部42Aは、板状をなし、その左右の幅はシートバック側第1挿通孔98の左右の幅よりも小さく設けられている。空気通路部材42の空気通路部材上部42Bは、空気通路部材下部42Aから外方に延びるにつれて、左右の幅が広くなる逆テーパ状をなしている。即ち、空気通路部材42の空気通路部材上部42Bは、空気通路部材下部42Aの左右の縁から上方且つ左右外方に向けて延びる左右一対の側縁部100を有する。通気袋44は板状をなしている。
図16に示すように、第1ブロワ41は、吸気口を後方に向け、送気口を下方に向けて架橋フレーム93に取り付けられている。架橋フレーム93には、第1ブロワ41に配置された篏合孔48(図6参照)と同径の図示しない貫通孔が設けられている。貫通孔と篏合孔48とを同軸上に配置した後、貫通孔と篏合孔48とを貫通する図示しないボルト、及びナットによって螺合することにより、第1ブロワ41は架橋フレーム93に取り付けられているとよい。
通気袋44及び空気通路部材42の取り付けにおいて、作業者は空気通路部材42の空気通路部材下部42Aを、シートバック側第1挿通孔98に前から後へ通過させる。次に作業者は、空気通路部材42の空気通路部材下部42Aを、第1ブロワ41の送気口に接続する。更にその後、作業者は、通気袋44をシートバック側収容凹部上部99Aに、空気通路部材42の空気通路部材上部42Bをシートバック側収容凹部下部99Bに受容させる。
シートバックパッド15は、シートバック側収容凹部下部99Bを画定し、且つ空気通路部材42の空気通路部材上部42Bの左右の側縁部100に当接する左右一対の縁部102を有する。
このように通気袋44の左右の幅、及び空気通路部材42の空気通路部材上部42Bの左右の幅は、シートバック側第1挿通孔98の左右の幅よりも大きい。したがって通気袋44及び空気通路部材42の空気通路部材上部42Bの、シートバック側第1挿通孔98の後方への通過が抑制される。また、シートバックパッド15に設けられた縁部102によって、通気袋44の上下の変位が規制される。したがって、通気袋44の位置が規制される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば通気袋44は、2つの第2吊り込み溝21のそれぞれを延長した仮想線21Aと重ならない位置に配置されているが、通気袋44は、第2吊り込み溝21のそれぞれを延長した仮想線21Aのうち、少なくとも1つと重なって配置されてもよい。
1 :車両シート(乗物用シート)
4 :シートクッション
5 :シートバック
8 :フレーム
10 :パッド
12 :表皮材
14 :シートクッションパッド
15 :シートバックパッド
16 :基部
17 :隆起部
17A :外端面
17B :傾斜面
20 :第1吊り込み溝
21 :第2吊り込み溝
21A :仮想線
22 :シートクッション側第1挿通孔(第1挿通孔)
24 :シートクッション側収容凹部(収容凹部)
25 :シートクッションフレーム
26 :シートバックフレーム
27 :シートクッション側サイドメンバ(サイドメンバ)
28 :前メンバ
29 :後メンバ
30 :中間メンバ
40 :第1送風装置
41 :第1ブロワ
42 :空気通路部材
42A :空気通路部材下部
42B :空気通路部材上部
43 :吐出口
44 :通気袋
49 :シート材
50 :繊維マット材
56 :内縁部
57 :前縁部
58 :隅部
70 :第2送風装置
71 :第2ブロワ
72 :ダクト
73 :第2開口
74 :第2挿通孔
85 :縁部
W1 :シートクッション側第1挿通孔の前後の幅(第1挿通孔の幅)
W2 :通気袋の左右の幅
W3 :空気通路部材上部の前後の幅(空気通路部材の幅)
W4 :空気通路部材下部の左右の幅

Claims (17)

  1. 乗物用シートであって、
    フレームと、
    前記フレームに支持されたパッドと、
    前記パッドに被せられた表皮材と、
    前記パッドに設けられた第1送風装置とを有し、
    前記パッドには、前記パッドの表面から裏面に貫通する第1挿通孔が形成され、
    前記第1送風装置は、前記パッドの前記裏面側に配置された第1ブロアと、前記第1ブロアから前記第1挿通孔を通過して前記パッドの前記表面側に延びる空気通路部材と、前記空気通路部材に接続され、空気を吐出する複数の吐出口が形成された通気袋とを有し、
    前記通気袋の幅は前記第1挿通孔の幅より大きく、且つ前記空気通路部材の幅は前記第1挿通孔の幅より小さい、乗物用シート。
  2. 前記通気袋及び前記空気通路部材が、重ね合わされた2枚の同形のシート材の外輪郭を互いに結合された構造を有する請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 2枚の前記シート材の間には、通気性を有する繊維マット材が配置されている請求項2に記載の乗物用シート。
  4. 前記空気通路部材は、前記第1ブロワに接続された空気通路部材下部と、前記空気通路部材下部に結合した空気通路部材上部とを有し、
    前記空気通路部材下部は、前記パッドの前記裏面側に配置され、
    前記空気通路部材上部は、前記第1挿通孔を通過し、
    前記空気通路部材下部の幅は、前記第1挿通孔の幅より大きい請求項1に記載の乗物用シート。
  5. 着座者の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、前記着座者の背部を支持するシートバックとを有し、
    前記パッドは、前記シートクッションを構成するシートクッションパッドと、前記シートバックを構成するシートバックパッドとを有し、
    前記シートクッションパッドは、左右方向の中央部を構成する基部と、前記基部の左右の端部から上方に隆起する左右の隆起部とを有し、
    前記第1挿通孔は、左右の前記隆起部の少なくとも一方と前記基部との間に設けられ、
    前記通気袋は、前記隆起部の上面に配置される請求項3又は請求項4に記載の乗物用シート。
  6. 左右の前記隆起部と前記基部との間には、前記表皮材と係合し、前後に延びる左右一対の第1吊り込み溝が設けられ、
    前記第1挿通孔は、前記第1吊り込み溝よりも左右外側に配置されている請求項5に記載の乗物用シート。
  7. 左右の前記隆起部は、左右外端に設けられ、左右外方を向く外端面と、前記外端面のそれぞれの上端から左右内方に向けて下る傾斜面とを有し、
    前記通気袋は、前記傾斜面に配置される請求項6に記載の乗物用シート。
  8. 前記傾斜面には、下方に向けて凹んだ収容凹部が形成され、
    前記第1挿通孔を通過した前記空気通路部材、及び前記通気袋は、前記収容凹部に収容される請求項7に記載の乗物用シート。
  9. 前記通気袋が前後に延びる内縁部を有し、
    前記空気通路部材が、前記内縁部に隣接し、且つ前記前後方向に直交する向きに延びる前縁部を有し、
    前記内縁部及び前記前縁部間に形成される隅部に前記パッドの一部が配置されている請求項8に記載の乗物用シート。
  10. 前記収容凹部は、前記隅部に当接する縁部を有する請求項9に記載の乗物用シート。
  11. 前記基部には、前記表皮材と係合し、左右に延びて、左右の前記第1吊り込み溝に接続した複数の第2吊り込み溝を有し、
    前記通気袋は、複数の前記第2吊り込み溝のそれぞれを延長した仮想線と重ならない位置に配置されている請求項6に記載の乗物用シート。
  12. 前記第1挿通孔は、複数の前記第2吊り込み溝のそれぞれを延長した前記仮想線と重ならない位置に配置されている請求項11に記載の乗物用シート。
  13. 前記フレームは、前記シートクッションを構成するシートクッションフレームと、前記シートバックを構成するシートバックフレームとを有し、
    前記シートクッションフレームは、前後方向に延びる左右一対のサイドメンバと、左右方向に延び、左右の前記サイドメンバの前端に結合した前メンバと、左右方向に延び、左右の前記サイドメンバの後端に結合した後メンバとを有し、
    前記前メンバは、前後に幅を有する板状部材によって形成され、
    前記通気袋は、前記前メンバの後端よりも前方に延びている、請求項5に記載の乗物用シート。
  14. 前記前メンバの左右の端部のそれぞれは、対応する前記サイドメンバの前端の前方に延び、
    上方から見て前記通気袋と前記前メンバとは重なりを有する、請求項13に記載の乗物用シート。
  15. 前記シートクッションフレームは、前記前メンバと前記後メンバとの間に配置され、左右方向に延び、左右の前記サイドメンバに結合した中間メンバを有し、
    前記空気通路部材は、前記中間メンバの後方を上下に延びる、請求項14に記載の乗物用シート。
  16. 前記シートクッションは、前記中間メンバと前記後メンバとの間に配置された受圧部材を有し、
    前記受圧部材は、上下に向く面を有する板状部材によって形成され、
    前記受圧部材には、上下に貫通する第1開口が形成され、
    前記第1ブロワは、上方から見て前記第1開口に整合する位置に配置される、請求項15に記載の乗物用シート。
  17. 第2送風装置を更に有し、
    前記第2送風装置は、第2ブロワと、一端が前記第2ブロワに接続されたダクトとを有し、
    前記受圧部材には、上下に貫通する第2開口が形成され、
    前記基部には、前記基部の前記裏面側から前記表面側を貫通し、前記ダクトの他端を受容する第2挿通孔が、上方から見て前記第2開口に整合する位置に設けられ、
    前記第1挿通孔は、上方から見て矩形状に画定され、
    前記第2挿通孔は、上方から見て矩形状に画定され
    前記第1挿通孔の長手方向が前後方向に対応し、
    前記第2挿通孔の長手方向が左右方向に対応する請求項16に記載の乗物用シート。
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