JP5184475B2 - シート空調装置 - Google Patents
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Description
請求項1に係る発明は、シートバック(例えば、後述する実施例におけるシートバック3)と、該シートバックの上部に上下動可能に支持されたヘッドレスト(例えば、後述する実施例におけるヘッドレスト4)と、前記シートバックと前記ヘッドレストの間に空気を吹き出す吹出口(例えば、後述する実施例における吹出口29)とを備えたシート空調装置において、前記吹出口をシート(例えば、後述する実施例におけるシート1)の前方に向けて開口させるとともに、前記シートバックの上表面に近接した位置に配置し、前記ヘッドレストが前記吹出口との距離を所定寸法以下に接近するのを阻止する規制部材(例えば、後述する実施例におけるストッパプレート30、ストッパ31a、ヘッドレストストッパ32a、ベースプレート42)を備えることを特徴とするシート空調装置である。
請求項3に係る発明によれば、吹出口の位置決めが容易にできる。
請求項4に係る発明によれば、吹出口から吹き出された空気を確実にシートバックの表面に沿って流れるようにすることができる。
初めに、この発明に係るシート空調装置の実施例1を図1および図2の図面を参照して説明する。
図1に示すように、車両用シート(以下、シートと略す)1は、着座する乗員Pの臀部P1および大腿部P2を受ける座部としてのシートクッション2と、前記乗員の腰部P3および背中を受ける背もたれ部としてのシートバック3と、前記乗員の頭部P5を受けるヘッドレスト4とを備えている。ヘッドレスト4は、シートバック3に着脱可能で、且つ上下動可能に設けられている。
なお、クッション体10において、冷やすと不快を感じる臀部P1が乗る部位に凹部12が設けられていないので、空気通路孔16から凹部12内に空気が供給されても、着座した乗員Pが臀部P1に不快感を感じることはない。
送風機25の上側の第2の吹出口25bに接続されたダクト27は、クッション体20の上壁部20Bおよび表皮21を貫通して直ぐにシート1の前方へ向かって屈曲し、上壁部20Bを覆う表皮21の上面に沿って前方へ延び、その先端が上壁部20Bの前縁近くに位置している。
換言すると、シートバック3の上部(上表面)の中央には、ダクト27が収容される凹部40が形成されており、凹部40に対してその左右両側が一段高い高台部41になっている。
ダクト27は凹部40にぴったりと収まる幅寸法を有し、正面視で横方向に細長い矩形状をなし、ダクト27の先端には、シート1の前方に向けて開口した矩形の吹出口29が多数設けられている。また、ダクト27の先端上部には所定高さの板状をなすストッパプレート30が固定されている。
一対のヘッドレストステイ32は、ダクト27と干渉しないように、ダクト27の幅方向外側を通るように配置されている。
前述したストッパプレート30は、ヘッドレスト4を下げていったときに、ヘッドレスト4の下面4aがストッパプレート30の上面に突き当たり、それ以上はヘッドレスト4が下がらないように規制している。ここで、ストッパプレート30の高さ寸法を、ヘッドレスト4をストッパプレート30に突き当てて下限位置にしたときに、吹出口29から送風される空気にヘッドレスト4に対するコアンダ効果が生じない寸法に、予めに設定しておく。
なお、クッション体20において、冷やすと不快を感じる腰部P3と対向する部位に凹部22が設けられていないので、空気通路孔24から凹部22内に空気が供給されても、着座した乗員Pが腰部P3に不快感を感じることはない。
次に、この発明に係るシート空調装置の実施例2を図3、図4の図面を参照して説明する。実施例2のシート空調装置が実施例1のものと相違する点は、ストッパプレート30に開口が設けられているということだけである。
実施例1のストッパプレート30は全面が塞がれていたが、実施例2におけるストッパプレート30には、図3に示すように、多数の開口30aが設けられている。
このストッパプレート30を備えた実施例2のシート空調装置では、図4に示すように、吹出口29からの空気の吹き出し流によって、ストッパプレート30の前方に存在する空気が吸い込まれるだけでなく、ストッパプレート30の後方に存在する空気も開口30aを通って吸い込まれるようになる。その他の構成、作用は、実施例1と同じであるので説明を省略する。
次に、この発明に係るシート空調装置の実施例3を図5の図面を参照して説明する。実施例3のシート空調装置が実施例2のものと相違する点は、ヘッドレスト4の下限位置を規制する規制部材にある。
実施例2では、前記規制部材としてストッパプレート30を用いているが、実施例3では、図5に示すように、ストッパプレート30の代わりにステイホルダ31の下端にストッパ(規制部材)31aを設け、図中二点鎖線で示すように、ヘッドレストステイ32の下端がストッパ31aに突き当たる位置でヘッドレスト4が下限位置となり、これ以上はヘッドレスト4が下がらないように規制する。そして、この下限位置において、ヘッドレスト4の下面4aとダクト27との間に前記ストッパプレート30の高さに相当する隙間が形成されるように設定する。その他の構成、作用は、実施例2と同じであるので説明を省略する。
次に、この発明に係るシート空調装置の実施例4を図6の図面を参照して説明する。実施例4のシート空調装置が実施例2のものと相違する点は、ヘッドレスト4の下限位置を規制する規制部材にある。
実施例2では、前記規制部材としてストッパプレート30を用いているが、実施例4では、図6に示すように、ストッパプレート30の代わりにヘッドレストステイ32の基部(上部)にヘッドレストストッパ(規制部材)32aを設け、図中二点鎖線で示すように、ヘッドレストストッパ32aの下端がシートバック3の上面に突き当たる位置でヘッドレスト4が下限位置となり、これ以上はヘッドレスト4が下がらないように規制する。そして、この下限位置において、ヘッドレスト4の下面4aとダクト27との間に前記ストッパプレート30の高さに相当する隙間が形成されるように設定する。その他の構成、作用は、実施例2と同じであるので説明を省略する。
次に、この発明に係るシート空調装置の実施例5を図7の図面を参照して説明する。実施例5のシート空調装置が実施例1のものと相違する点は、ダクト27とストッパプレート30とステイホルダ31を一体化して1つのユニットとしてまとめたところにある。
詳述すると、図7に示すように、シートバック3の上部には、ベースプレート42が凹部40を跨ぐようにして高台部41,41に架け渡されている。高台部41に載置されるベースプレート42の左右端部には左右のヘッドレストステイ32を挿通させる挿通孔43が設けられており、この挿通孔43に連通するようにベースプレート42の裏面に左右一対のステイホルダ31が固定されている。そして、ベースプレート42の下面に、凹部40に収容されるダクト27が固定されている。ベースプレート42と左右一対のステイホルダ31とダクト27は1ユニットに一体化されていて、このユニットがシートバック3の図示しないシートバックフレームに固定されている。そして、実施例5では、ベースプレート42が、実施例1におけるストッパプレート30と同様、規制部材として機能する。
実施例5では、ベースプレート42と左右一対のステイホルダ31とダクト27を1ユニットに一体化しているので、吹出口29の位置決めが容易であるという効果がある。その他の構成、作用は、実施例1と同じであるので説明を省略する。
3 シートバック
4 ヘッドレスト
27 ダクト
29 吹出口
30 ストッパプレート(規制部材)
31 ステイホルダ
31a ストッパ(規制部材)
32 ヘッドレストステイ
32a ヘッドレストストッパ(規制部材)
40 凹部
42 ベースプレート(規制部材)
Claims (4)
- シートバックと、該シートバックの上部に上下動可能に支持されたヘッドレストと、前記シートバックと前記ヘッドレストの間に空気を吹き出す吹出口とを備えたシート空調装置において、
前記吹出口をシートの前方に向けて開口させるとともに、前記シートバックの上表面に近接した位置に配置し、
前記ヘッドレストが前記吹出口との距離を所定寸法以下に接近するのを阻止する規制部材を備えることを特徴とするシート空調装置。 - 前記シートバックの上表面に下方に凹んだ凹部を形成し、該凹部に前記吹出口を配置したことを特徴とする請求項1に記載のシート空調装置。
- 前記シートバックの上部に、前記ヘッドレストから下方に延びる一対のヘッドレストステイを保持する一対のステイホルダを備え、該一対のステイホルダと前記吹出口に連通したダクトとを一体的に形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート空調装置。
- 前記吹出口と前記シートバックの上表面との距離を前記所定寸法よりも小さくしたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシート空調装置。
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