JP5377895B2 - 通気装置を備える車両用シート - Google Patents

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本発明は、通気装置を備える車両用シート(以下、単にシートと称する場合がある。)に関する。より詳しくは、シートクッションまたはシートバックの少なくとも一方に、着座者が着座した際に着座者を支持する表面側に空気を吹出す通気装置を備える車両用シートに関する。
この種の車両用シートは、下記特許文献1に開示されている。このシートは、シートクッションの裏面側にファンを有し、そのファンから送られた空気がシートパッドに形成された通気溝を通って、シートクッションの表面側に吹出す構成となっている。シートパッドは、ウレタン樹脂等の高弾性の樹脂で形成された第一パッド部材と第二パッド部材とからなる。表面側を形成する第一パッド部材の裏面に凹部が形成されるとともに、凹部の底面(第一パッド部材の裏面)には溝が形成されており、平板状の第二パッド部材が凹部に嵌合されることで、第一パッド部材の溝と第二パッド部材の表面との間に通気溝が形成されている。第二パッド部材にはファンから送られた空気を通気溝に導入するための導入孔が形成されており、第一パッド部材には通気溝から表面に貫通する吹出孔が複数形成されている。導入孔から通気溝に送り込まれた空気は通気溝に案内されて第一パッド部材の裏面に沿って分散し、複数の吹出孔から表側に吹出す。このシートでは、第二パッド部材を第一パッド部材の凹部に嵌合するという容易な構成により、シートパッド内で空気を分散させて表面側に吹出すことが可能となっている。
特開2004−8334号公報 特開平11−123124号公報
上記従来のシートでは、空気を複数の吹出孔に分配する通気溝に対して着座者の荷重が略直交して加わることとなるが、この通気溝が高弾性の樹脂で形成された第一パッド部材の溝と第二パッド部材の表面とで構成されているため、着座者の荷重によりシートパッドが圧縮されることにより潰れやすく、空気を吹出しにくくなるという問題があった。特に、近年では、車室内スペースの有効活用や軽量化等を目的としてシートパッドが薄型化される傾向にある。その場合、シートパッドが厚み方向の全体にわたり圧縮されながら着座者を支持する場合があり、上記問題がより顕著になるおそれがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、空気をシートパッドの面方向に分配し、複数の吹出孔から表面側に吹出すことのできる通気装置を備えた車両用シートにおいて、空気の通路を閉塞しにくくすることにある。
上記課題を解決するために本発明に係る通気装置を備える車両用シートは次の手段を採用する。
第1の発明は、シートクッションまたはシートバックの少なくとも一方に、着座者が着座した際に着座者を支持する表面側に空気を吹出す通気装置を備える車両用シートであって、前記通気装置を備えるシートクッションまたはシートバックは、前記表面側を形成するシートパッドを備え、該シートパッドの前記表面側とは反対側の裏面側には前記表面側で空気を吹出す面積に対応する凹部が形成されているとともに、該シートパッドには、該凹部から前記表面側に貫通する複数の吹出孔が設けられており、前記シートパッドの裏面側に形成された凹部には内部に空気分配空間を形成した硬質樹脂製の蓋部材が嵌合して配設されており、該蓋部材にはその内部に形成した空気分配空間に送風機等の送風発生手段からの空気を導入するための導入孔が設けられているとともに、該空気分配空間と前記吹出孔とが連通形成されており、前記導入孔から導入された空気が、前記硬質樹脂製の蓋部材の空気分配空間を通じて前記複数の吹出孔に分散され、該複数の吹出孔から吹出す構成になっていることを特徴とする。
この通気装置を備える車両用シートによれば、硬質樹脂製の蓋部材の内部に形成された空気分配空間においてシートパッドの面方向に空気が分配される。シートパッドが着座者の荷重により圧縮されても空気分配空間が保持されるため、空気の通路は閉塞しにくい。
第2の発明は、上記第1の発明にかかる通気装置を備える車両用シートにおいて、前記シートパッドの裏面側に形成されている凹部は、シートパッドの表面側を被覆する表皮の吊り込み構造を跨いで形成されていることを特徴とする。
この通気装置を備える車両用シートによれば、吹出孔を吊り込み構造を跨いで形成することができるため、シートパッドに表皮を被覆したときのシートバックまたはシートクッションの外観意匠性を高めながらも、広範囲に空気を吹出させることが可能である。
上記第1の発明によれば、着座者の荷重によりシートパッドが圧縮されても空気の通路は閉塞しにくい。
上記第2の発明によれば、吊り込み構造によりシートバックまたはシートクッションの外観意匠性を高めながらも広範囲に空気を吹出させることが可能である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。本実施形態にかかるシート10は自動車等の車両に設置されるものであって、図1に示されるように、背凭れとなるシートバック12、座面となるシートクッション14及びヘッドレスト20を備えている。各図において矢印で示すF,Uはシート10の前方,上方を示している。本実施形態の説明においては、着座者が着座した際に着座者を支持する面を「表面」と称する。シートバック12の表面12aとは、着座者の背中を支持する前面であり、シートクッション14の表面14aとは、着座者の臀部を支持する上面である。また、シート外表面に露出しない部材については、「表面側」は着座者の背中を支持する前面側、「裏面側」は「表面側」の反対側を意味し、表面側の面を「表面」、「表面」とは反対側の面を「裏面」と称する。このシート10は、シートバック12に、その表面12a側に空気を吹出す通気装置18を備えている。本実施形態のシート10においては、通気装置18を備えるシートバック12に特徴を有している。その他の部分については特に変更を要しないのでその説明は省略する。
シートバック12は、その表面12aの外形形状は着座者の背中が当たる中央位置が略平らで両側部が盛り上がっている。シートバック12は、骨組みであるフレーム31と表面12aの外形形状を形作り着座者を弾性支持するシートパッド40とを主体として構成されており、通気装置18を構成する送風発生手段としての送風機51を備えている(図2,3参照)。
図2に示されるように、フレーム31は金属パイプが適宜に折り曲げ加工ないし溶接されて形成されたものである。具体的には、フレーム31は、U字形状に折曲加工されたアッパーフレーム311と、上方を絞り加工されたサイドフレーム312とを備え、これらアッパーフレーム311とサイドフレーム312とを適宜のスポット溶接により接続して構成される。フレーム31の上部には、両側部(アッパーフレーム311とサイドフレーム312との接続個所37の上方)に架け渡して上ブラケット32が固定されている。上ブラケット32は、金属板が適宜に折曲加工されて形成されたものであり、中心個所に送風機51が固定されている。フレーム31の下部には、両側部に架け渡して下ブラケット33が固定されている。下ブラケット33は金属板が適宜に折曲加工されて形成されたものである。フレーム31には、上ブラケット32と下ブラケット33とを介して支持ばね部材34が取り付けられている。支持ばね部材34は、ばね弾性を有する適宜のワイヤが折曲加工されて形成されたものであり、その上端が上ブラケット32に取り付けられるとともに下端が下ブラケット33に取り付けられてフレーム31のU字形状の内側に配設されている。なお、図3に示されるように、フレーム31にはシートパッド40の端部が被さっており、裏面側は樹脂製のバックボード30で覆われているが、図2においては、フレーム31の形状を示すため、バックボード30及びシートパッド40を一部省略して示した。
図3に示されるように、シートパッド40は、発泡ウレタン等の弾性材料で形成されている。シートパッド40はフレーム31に被せ付けられており、図2に示されるように、その裏面40bが支持ばね部材34により支持されている。シートパッド40の表面40aはシートバック12の表面(背凭れ面)12aの外形形状として形成されており、表皮42で被覆されている。表皮42は、シートパッド40の外形形状に沿うことができるように立体的に縫製されているとともに、吊り込み構造44によりシートパッド40の外形形状に追従している。吊り込み構造44は、表皮42の裏面側に設けられた吊り込みワイヤ(図示省略)をシートパッド40に埋設されたインサートワイヤ(図示省略)に係止することにより、シートパッド40の表面40aに形成された吊り込み溝46に表皮42を吊り込む構成となっている。
シートパッド40には、通気装置18に係る構成として、裏面40b側から送風機51により導入された空気を表面40aから吹出すための空気の経路が設けられている。図4に示されるように、着座者の背中を支持するシートパッド40の中央位置には、表面40aから空気を吹出すために複数の吹出孔48a〜hが設けられている。シートパッド40の裏面40bには表面40a側で空気を吹出す面積に対応する凹部60が形成されており、該凹部60に蓋部材62が嵌合して配設されて空気の経路が設けられている。図1等に示されるように、本実施形態においては、吊り込み構造44を跨いで合計8つの吹出孔48a〜hが設けられている。吹出孔48a〜hはそれぞれ独立形成されており、シートパッド40の表面40aに対して略垂直な方向に貫通している。シートパッド40の裏面40bにおいて、これらの複数の吹出孔48a〜hを内側の位置に含むように、平面視で長方形の凹部60が形成されている。吹出孔48a〜hは吊り込み構造44を跨いだ位置に形成されているが、シートパッド40の裏面40bに設けられた凹部60は、表面40aに形成された吊り込み溝46とは干渉しない深さに形成されている(図3参照)。
蓋部材62は、例えば、ポリプロピレン、POM(ポリアセタール)、EPM,EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、各種エラストマ等の樹脂で形成された硬質な部材である。ここでの硬質とは、少なくともシートパッド40よりも変形しにくく、シートバック12に着座者の荷重が作用しても変形しない程度に硬いことを意味している。蓋部材62は、凹部60に嵌合して吹出孔48a〜hを覆い隠すことのできるものである。本実施形態の蓋部材62においては、図4に示されるように、その外形は「H」のような形状である。蓋部材62は凹部60の深さと同程度の厚みで立体的に形成されおり内部に空間64を有する。図6,7に示されるように、蓋部材62の裏面側は、基本的には内部の空間64と外部とを区切る平面として形成されているが、中央には空間64に空気を導入するための導入孔66が設けられている。蓋部材62の表側の吹出孔48a〜hに対応する位置は開放されており、空間64と吹出孔48a〜hとが連通している(図5参照)。そして、蓋部材62の表面側の中央には、シートパッド40が空間64内に陥没するのを防ぐことのできる陥没防止部68が架設されている。陥没防止部68は吹出孔48a〜hとは干渉しない位置に設けられており、凹部60内におけるシートパッド40の裏面60aに当接する。この蓋部材62を凹部60に嵌合させることにより、導入孔66から空間64を経て吹出孔48a〜hに連通する空気の経路が形成されている。なお、図5においては、空気の経路を分かりやすく示すために凹部60及び蓋部材62の外形を示す線を一部省略して示し、矢印で空気の流れを模式的に示している。本実施形態における空間64が本発明の空気分配空間に相当する。蓋部材62は凹部60内に接着により固定されている。この固定状態において、蓋部材62はシートパッド40の裏面40bから突出せず凹部60内に収容されている。
シートパッド40の表面40aを被覆する表皮42は、少なくとも吹出孔48a〜hを覆う位置は通気性に優れる表皮材で形成されている。例えば、皮革に穿孔して通気性に優れる表皮材とすることができる。
送風発生手段としての送風機51は、本実施形態においては遠心式送風機であるシロッコファンが選択されている。図3等に示されるように、送風機51は、着座者の背中が当たるシートクッション14の中央位置に設けられた吹出孔48a〜hとは離れた上部位置においてシートパッド40の裏面側に設けられている。そして、ダクト55を介し、吸気を導入孔66から蓋部材62の内部の空間64へ空気を送り込むことができるようになっている。本実施形態においては、着座者の背中を支持するため撓みやすいシートパッド40の中央位置とはずれた位置に送風機51が設けられているため、吸気スペースを設けるにあたりシートパッド40の撓みを考慮してスペースを付加する必要がなく、シートバック12をより薄型化することが可能となっている。
とりわけ、本実施形態においては、送風機51の配設構成においてヘッドレスト20との位置関係が規定されていることによって、送風機51の設置個所におけるシートパッド40の撓みを少なくし、撓みを考慮したスペースを削減しやすくなっている。
すなわち、ヘッドレスト20は、シートバック12に対して上下にスライド移動するように構成されるものであって、図2および図3に示すように、着座者の頭もたれとなるヘッドレスト本体21と、ヘッドレスト本体21の下部に設けられヘッドレスト本体21を支持するステー22とを備えて構成される。ヘッドレスト本体21は、適宜のウレタン樹脂により形成されたパッドを備えて構成される。ステー22は、ヘッドレスト本体21の下部から鉛直下方に延びる金属棒により構成されており、適宜の間隔(この例では、150mm)で2本設けられている。この2本のステー22は、パッドに埋没した上端部は接続形成され全体として逆U字形状をなしており、下端部がサポートホルダ36内に嵌挿入されたステー用サポート361に、上下方向にスライド移動可能に嵌め込まれ、このステー用サポート361にて上下の位置が決められて固定されるようになっている。ここで、図2および図3に記載のヘッドレスト20は、シートバック12に対して最も下げられた際のものを示すものであり、この状態のステー22の下端がシートバック12に対する最下端位置となる。つまり、ヘッドレスト20は、シートバック12に対して、使用上、図示の状態より下方に下げることはできない、つまり最も下げた位置に位置している。なお、ヘッドレスト20は、シートバック12に対して、図示の状態より上方にはスライド移動させることができ、ステー用サポート361にて適宜の位置に位置を決めされて固定支持されるようになっている。
送風機(シロッコファン)51は、上記した2本のステー22の間隔(この例では、150mm)に収まる大きさのものが選択されている。図3に示されるように、送風機51は、その回転の中心511位置が、ヘッドレスト20を最も下げた際のステー22の下端となる、ステー22の最下端221位置よりも上方に位置するように、上記した上ブラケット32の中心個所に(図2参照)、適宜の螺子部材321を介して固定されて設置されている。
また、この送風機51は、空気を吸気する吸気口52が表面側に位置するように、且つ吸気した空気を吐出する吐出口53が下側に位置するように、上ブラケット32に設置されている。この下側に配置された吐出口53には、ダクト55の吸い込み口56が接続されている。ここで、この送風機51は、ヘッドレスト20のステー22の後方に位置するように、さらに言えば、フレーム31に対して後方に位置するように、上ブラケット32の中心個所に設置されている。つまり、吸気口52の表面側には、このステー22とフレーム31とにより、この遠心式送風機51において吸気するに適した吸気スペースが確保されたものとなっている。このように、送風機51の配設に関し、ヘッドレスト20のステー22との位置関係が規定されることによって、送風機51の設置個所におけるシートパッド40の撓みを少なくし、撓みを考慮したスペースを削減しやすくなっている。
ダクト55は、上記した送風機51の吐出口53に接続される吸い込み口56を上方に位置させ、上記したパッド35の導入孔66に接続される吐き出し口57を下方に位置させ、内部断面形状が長方形で形成されるものである。このダクト55は、材料として、弾性復元力を有し且つ柔軟性に富んだ適宜のエラストマー系樹脂が選択された成形部材となっている。なお、このダクト55の吸い込み口56および吐き出し口57には、吐出口53および導入孔66に接続させるためのフランジ58が形成されている。
シート10に備えられた通気装置18によれば、送風機51によりダクト55を介して導入孔66から蓋部材62の内部の空間64に空気が送り込まれ、空間64内に広がった空気が吹出孔48a〜hに分かれて案内されて通気性に優れる表皮42を通ってシートバック12の表面側へ吹出す。それにより着座者の背中に送風し、着座者に冷涼感を与えることが可能となっている。
以上の構成の車両用シート10によれば以下の作用効果を奏する。
すなわち、着座者の荷重によりシートパッド40が圧縮されても、送風機51から送られた空気をシートパッド40の面方向へ拡げて吹出孔48a〜hへ案内する通路が閉塞されにくい。より詳しくは、空気をシートパッド40の面方向へ拡げる通路は硬質な蓋部材62の内部に形成された空間64により構成されているため、該通路が着座者の荷重により潰されにくく、空気を吹出孔48a〜hへ分配することができる。
また、硬質樹脂製の蓋部材62はシートパッド40の裏面40b側に形成された凹部60に嵌合してシートパッド40の裏面40b側に収容されているため、薄型のシートバック12においても適用することができる。
また、吊り込み構造44を跨いで凹部60を設定することにより、吊り込み構造44を跨いだ広範囲に形成された吹出孔48a〜hに空気を分配することが可能となっている。それにより、シート10の意匠性を高め、表皮42のシートパッド40に対する追従性を確保しつつも、広範囲に空気を吹出すことができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内でその他種々の実施形態が考えられるものである。
例えば、蓋部材の形状は上記実施形態で例示した形状に限定されるものではない。蓋部材は、内部に空気分配空間を保持可能なものであって、その空気分配空間の表面側の少なくともシートパッドの吹出孔に対応する位置が開放されており、空気分配空間と吹出孔とを連通させ、送風手段により送られた空気を吹出孔へ分配することが可能であればよい。内部に空気分配空間を保持するにあたっては、シートパッドの裏面に当接してシートパッドの空気分配空間への落ち込みを防ぐ陥没防止部を形成するのが望ましい。例えば、図8に示される蓋部材80を用いることもできる。図8においては、紙面上方が蓋部材80の表面側であり、下方が裏面側である。この蓋部材80は表面側が開放された容器状であり、裏面側には内部に形成された空気分配空間82に空気を導入するための導入孔84が形成されている。この蓋部材80の内部に形成された空気分配空間82は、複数の立て壁86で区切られており、導入孔84から空気分配空間82に導入された空気は立て壁86で区切られた各区画82a,b・・・へ分配されるようになっている。各区画82a,b・・・をシートパッドに形成された吹出孔に対応させ、蓋部材80をシートパッドの裏面に形成された凹部に嵌合すると、空気分配空間82がシートパッドの裏面により閉じられて空気の経路が形成される。立て壁86がシートパッドの裏面に当接し、空気分配空間82(82a,b・・・)にシートパッドが落ち込むのが防止され、空気の経路が確保される。
なお、シートパッドの成形上、凹部の裏面に、例えば三井化学株式会社製のタフネル(登録商標)等の厚物の不織布が貼設されている場合は、シートパッドの裏面が硬くなっており、シートパッドが蓋部材80に落ち込みにくくなっている。
また、本発明は、シートバック12のみならずシートクッション14に適用することも可能である。
本発明の実施形態に係る車両用シートの斜視図である。 図1に示される車両用シートのシートバックの背面図である。 図2に示されるシートバックのIII−III線拡大断面図である。 図3に示される車両用シートのシートバックのシートパッドと蓋部材の斜視図である。 図1に示される車両用シートのV−V線拡大断面図である。 図4に示される蓋部材のVI−VI線拡大断面図である。 図4に示される蓋部材のVII−VII線拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る蓋部材の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
10 (車両用)シート
12 シートバック
12a 表面
14 シートクッション
18 通気装置
40 シートパッド
40a 表面
40b 裏面
42 表皮
44 吊り込み構造
46 吊り込み溝
48a〜h 吹出孔
51 送風機
60 凹部
62 蓋部材
64 空間(空気分配空間)
66 導入孔
68 陥没防止部
80 蓋部材
82 空気分配空間
84 導入孔
86 立て壁(陥没防止部)

Claims (1)

  1. シートクッションまたはシートバックの少なくとも一方に、着座者が着座した際に着座者を支持する表面側に空気を吹出す通気装置を備える車両用シートであって、
    前記通気装置を備えるシートクッションまたはシートバックは、前記表面側を形成するシートパッドを備え、該シートパッドの前記表面側とは反対側の裏面側には前記表面側で空気を吹出す面積に対応する凹部が形成されているとともに、該シートパッドには、該凹部から前記表面側に貫通する複数の吹出孔が設けられており、
    前記シートパッドの裏面側に形成された凹部には内部に空気分配空間を形成した硬質樹脂製の蓋部材が嵌合して配設されており、該蓋部材にはその内部に形成した空気分配空間に送風機等の送風発生手段からの空気を導入するための導入孔が設けられているとともに、該空気分配空間と前記吹出孔とが連通形成されており、
    前記導入孔から導入された空気が、前記硬質樹脂製の蓋部材の空気分配空間を通じて前記複数の吹出孔に分散され、該複数の吹出孔から吹出す構成になっており、
    前記シートパッドの裏面側に形成されている凹部は、シートパッドの表面側を被覆する表皮の吊り込み構造を跨いで形成されていることを特徴とする通気装置を備え、
    蓋部材はシートパッド裏面に形成された凹部におけるシートパッド裏面に当接するように嵌合されている車両用シート。
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