JP2014156154A - 車両用暖房装置及び暖房付きインストルメントパネルモジュール - Google Patents

車両用暖房装置及び暖房付きインストルメントパネルモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】乗員の足を局所的かつ効率的に温めることができる乗物用暖房装置を提供する。
【解決手段】本開示の乗物用暖房装置100Aは、インストルメントパネル20の下面BSと上下方向において隣り合う位置でインストルメントパネル20に装着されるべき車両用暖房装置100Aである。乗物用暖房装置100Aは、吸気口2、吹出口3、及び吸気口2から吹出口3への空気の流路としての内部空間4を有する筐体10と、内部空間4に設けられているファン5と、内部空間4に設けられているヒータ6と、を備えている。使用状態において、筐体10は、車両の幅方向におけるインストルメントパネル20の中央から幅方向におけるインストルメントパネル20の端部に片寄って配置されている、また、空気の流路4は、吹出口3以外の開口に向かって分岐することなく吸気口2から吹出口3まで延びている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両のインストルメントパネルに装着されるべき車両用暖房装置に関する。また、本発明は、その車両用暖房装置を備える暖房付きインストルメントパネルモジュールに関する。
従来、車両のインストルメントパネルの内側に配置された車両用空調装置が知られている。このような車両用空調装置はHVAC(Heating and Ventilating Air Conditioning)とも呼ばれている。
図14Aに示すように、特許文献1には、車両のインストルメントパネル320とダッシュパネル360との間の空間、すなわち、インストルメントパネル320の内側に配置されている車両用空調装置300が開示されている。図14Bに示すように、車両用空調装置300は、ケース310、吸込口302、外気導入口302A、ブロワ305、エバポレータ308、及びヒータコア306を有している。また、図14Aに示すように、車両用空調装置300は、足下吹出口303A、センタレジスタ吹出口303B、及びサイドレジスタ吹出口303Cを有している。
ブロワ305は、ブロワモータ305A、ファン305B、及びファン305Cを有している。ブロワ305が作動することによって、車室内の空気(内気)が吸込口302から車両用空調装置300の内部に導入され、又は、車室外の空気(外気)が外気導入口302Aから車両用空調装置300の内部に導入される。エバポレータ308は、ブロワ305の送風方向の下流側に配置されている。ブロワ305によって送風された空気はエバポレータ308で冷却及び除湿される。ヒータコア306は、エバポレータ308の送風方向の下流側に配置されている。ヒータコア306は、エンジン冷却水を熱源として、ヒータコア306を流れている空気を加熱する。ヒータコア306を通過した空気(温風)は、足下吹出口303A、センタレジスタ吹出口303B、又はサイドレジスタ吹出口303Cから吹出される。
例えば、冬の暖房時に車両用空調装置300の空調風の吹出モードがFOOTモードに設定されていると、図14Aに示すように、足下吹出口303Aから車室内へ吹出された温風は、車室の内部空間の下部(概ね下半分)を大きく回ってから吸込口302に至る。
特開2011−168214号公報
上記の車両用空調装置によって、インストルメントパネルの下方で乗員の足を局所的かつ効率的に温めることは困難である。そこで、本発明は、インストルメントパネルの下方で乗員の足を局所的かつ効率的に温めることができる車両用暖房装置、及びその車両用暖房装置を備える暖房付きインストルメントパネルモジュールを提供する。
本開示は、
車両のインストルメントパネルの下面と上下方向において隣り合う位置でインストルメントパネルに装着されるべき車両用暖房装置であって、
吸気口、吹出口、及び前記吸気口から前記吹出口への空気の流路としての内部空間を有する筐体と、
前記内部空間に設けられているファンと、
前記内部空間に設けられているヒータと、を備え、
当該車両用暖房装置が前記インストルメントパネルに装着された使用状態において、前記筐体は、前記車両の幅方向における前記インストルメントパネルの中央から前記幅方向における前記インストルメントパネルの端部に片寄って配置されており、
前記使用状態において、前記吸気口は前記車両の前後方向における前記筐体の一方の端部で開口しており、かつ前記吹出口は前記車両の前後方向における前記筐体の他方の端部で下方に向かって開口しており、
前記使用状態において、前記車両の前後方向における前記吸気口と前記吹出口との距離は前記幅方向における前記筐体の幅よりも短く、
前記空気の流路は、前記吹出口以外の開口に向かって分岐することなく前記吸気口から前記吹出口まで延びている、
車両用暖房装置を提供する。
上記の車両用暖房装置によれば、インストルメントパネルの下方で乗員の足を局所的かつ効率的に温めることができる。
第1実施形態に係る暖房付きインストルメントパネルモジュールの正面図 図1の暖房付きインストルメントパネルモジュールの断面図 第1実施形態に係る車両用暖房装置の斜視図 第1実施形態に係る車両用暖房装置の側面図 第1実施形態に係る車両用暖房装置の正面図 温風の循環流について説明する断面図 温風の循環流について模式的に説明する図 変形例に係る暖房付きインストルメントパネルモジュールの断面図 別の変形例に係る車両用暖房装置の斜視図 図8の車両用暖房装置の輻射部材の斜視図 第2実施形態に係る車両用暖房装置の斜視図 第2実施形態に係る車両用暖房装置の側面図 第2実施形態に係る車両用暖房装置の背面図 温風の循環流について説明する断面図 温風の循環流について模式的に説明する図 従来の車両用空調装置による空調風の流れを説明する図 従来の車両用空調装置の一部を示す構成図
特許文献1の車両用空調装置300のブロワ305及びヒータコア306は、車室の内部空間の下部を大きく回るように足下吹出口303Aから温風を車室内へ吹出すために、比較的高い出力を有している。また、ブロワ305から送り出されてエバポレータ308を通過した空気をヒータコア306で加熱するので、ヒータコア306は高い出力を有している必要がある。このように、ブロワ305及びヒータコア306の出力は大きいので、車両用空調装置300の消費電力は大きい。
インストルメントパネルの下方で乗員の足を局所的かつ効率的に温めるためには、温風が乗員の足に供給され、かつ車室の下部全体に温風が強制的に送風されないように、吹出口から乗員の足へ吹出される温風の風量を少なく設定することが望ましい。しかしながら、車両用空調装置300において、ブロワ305の送風量は車室の下部全体の暖房に適切な範囲に設定されているので、上記の様な少ない送風量でブロワ305を作動させるのは困難である。
車両用空調装置300において、ヒータコア306の下流側の空気の流路は、足下吹出口303Aに加えて、センタレジスタ吹出口303B及びサイドレジスタ吹出口303Cまで形成されている必要がある。このため、足下吹出口303Aまでの空気の流路を短くする構成を採用しにくく、ヒータコア306から足下吹出口303Aまでの空気の流路はある程度の長さを要する。その結果、ケース310の、ヒータコア306から足下吹出口303Aまでの空気の流路を形成する部分での放熱量が大きくなる。
本開示の第1態様は、
車両のインストルメントパネルの下面と上下方向において隣り合う位置でインストルメントパネルに装着されるべき車両用暖房装置であって、
吸気口、吹出口、及び前記吸気口から前記吹出口への空気の流路としての内部空間を有する筐体と、
前記内部空間に設けられているファンと、
前記内部空間に設けられているヒータと、を備え、
当該車両用暖房装置が前記インストルメントパネルに装着された使用状態において、前記筐体は、前記車両の幅方向における前記インストルメントパネルの中央から前記幅方向における前記インストルメントパネルの端部に片寄って配置されており、
前記使用状態において、前記吸気口は前記車両の前後方向における前記筐体の一方の端部で開口しており、かつ前記吹出口は前記車両の前後方向における前記筐体の他方の端部で下方に向かって開口しており、
前記使用状態において、前記車両の前後方向における前記吸気口と前記吹出口との距離は前記幅方向における前記筐体の幅よりも短く、
前記空気の流路は、前記吹出口以外の開口に向かって分岐することなく前記吸気口から前記吹出口まで延びている、
車両用暖房装置を提供する。
第1態様の車両用暖房装置の筐体は、使用状態において、インストルメントパネルの中央から幅方向におけるインストルメントパネルの端部に片寄って配置されている。また、空気の流路は、吹出口以外の開口に向かって分岐することなく吸気口から吹出口まで延びている。これらの特徴から明らかなように、第1態様の車両用暖房装置は、乗員の足を局所的に温めるために、従来の車両用のHVACから独立して設けられた暖房装置である。このため、第1態様によれば、少ない風量で吹出口から温風を吹出すことができるようにファンを構成できる。これにより、第1態様の車両用暖房装置は、乗員の足を局所的に温めることができる。また、吹出口と吸気口とが上記の位置関係であることと相まって、温風が吹出口と吸気口との間で局所的に循環するように、吹出口から温風を吹出すことができる。このような温風の循環によって、吸気口に吸い込まれる空気の温度が高まるので、ヒータに要求される加熱量を低減することができる。第1態様によれば、ファンの消費電力及びヒータに要求される加熱量を低減できるので、インストルメントパネルの下方で乗員の足を局所的かつ効率的に温めることができる。また、第1態様によれば、吸気口と吹出口の距離が筐体の幅より短いので、筐体からの放熱を小さくすることができる。
本開示の第2態様は、第1態様に加えて、前記筐体は、前記空気の流路の一部として、前記吹出口の近傍の位置と前記吹出口との間に吹出流路を有し、前記吹出流路の流路断面積は、前記吹出流路よりも前記吸気口に近い位置での前記空気の流路の断面積より小さい、車両用暖房装置を提供する。第2態様によれば、吹出口から吹出される温風の流速を適切に高めることができる。
本開示の第3態様は、第1態様又は第2態様に加えて、前記吸気口は、前記使用状態において下方に向かって開口している、車両用暖房装置を提供する。第3態様によれば、吸気口は下方の空気を吸込みやすい。これにより、温風が吹出口と吸気口との間で局所的に循環しやすくなる。その結果、ヒータに要求される加熱量を低減できる。
本開示の第4態様は、第1態様〜第3態様のいずれか1つの態様に加えて、前記吹出口は、前記使用状態において、前記吸気口から前記車両の後方に離れた位置で開口している、車両用暖房装置を提供する。第4態様によれば、吹出口から吹出された温かい空気はインストルメントパネルの下方に溜まりやすい。これにより、乗員の足の温感を高めることができる。
本開示の第5態様は、第4態様に加えて、前記吹出口は、前記使用状態において、前記車両の前方かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている、車両用暖房装置を提供する。第5態様によれば、吹出口から吹出された温かい空気がインストルメントパネルの下方により溜まりやすい。これにより、乗員の足の温感を高めることができる。
本開示の第6態様は、第1態様〜第3態様のいずれか1つの態様に加えて、前記吹出口は、前記使用状態において、前記吸気口から前記車両の前方に離れた位置で開口している、車両用暖房装置を提供する。第6態様によれば、車両の後方に向かって温風が流れやすいので、乗員の足に加えて、乗員の下腿及び上腿を温めることができる。
本開示の第7態様は、第6態様に加えて、前記吹出口は、前記使用状態において、前記車両の後方かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている、車両用暖房装置を提供する。第7態様によれば、車両の後方に向かって温風がより流れやすいので、乗員の足に加えて、乗員の下腿及び上腿を温めることができる。
本開示の第8態様は、第1態様〜第7態様のいずれか1つの態様に加えて、前記吹出口は、前記使用状態において、前記幅方向の前記筐体の一端側と他端側とのそれぞれに形成されており、前記一端側の前記吹出口を左吹出口と、前記他端側の前記吹出口を右吹出口と定義したとき、前記左吹出口と前記右吹出口とは互いに前記幅方向に離れている、車両用暖房装置を提供する。第8態様によれば、左吹出口又は右吹出口から吹出される温風の流速を高めることができるので、乗員の両足を効率的に温めることができる。
本開示の第9態様は、第8態様に加えて、前記吸気口は前記使用状態における前記筐体の前記幅方向の中央に形成されている、又は、前記筐体は、前記吸気口の近傍に位置し前記吸気口の開口面積よりも小さい開口面積を有する内部吸込口をさらに有し、前記内部吸込口は、前記使用状態における前記筐体の前記幅方向の中央に形成されている、車両用暖房装置を提供する。第9態様によれば、左吹出口及び右吹出口から吹出された温風を効率的に吸い込むことができる。
本開示の第10態様は、第9態様に加えて、前記左吹出口の近傍の位置から前記左吹出口までの前記空気の流路の一部である左吹出流路及び前記右吹出口の近傍の位置から前記右吹出口までの前記空気の流路の一部である右吹出流路は、前記筐体の前記幅方向の中央側かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている、車両用暖房装置を提供する。第10態様によれば、左吹出口及び右吹出口から吹出された温風は、筐体の幅方向中央に集まりやすい。このため、左吹出口及び右吹出口から吹出された温風が吸気口又は内部吸込口の周辺に到達しやすい。その結果、温風が吸気口又は内部吸込口から吸い込まれやすいので、温風を効率的に循環させることができる。
本開示の第11態様は、第1態様〜第10態様のいずれか1つの態様に加えて、前記ファンは、前記吹出口から0.4〜2.0m/秒の流速で空気を吹出すことが可能である、車両用暖房装置を提供する。第11態様によれば、乗員の足を局所的かつ効率的に温めるために適切な風量で吹出口から温風を吹出すことができる。
本開示の第12態様は、第1態様〜第11態様のいずれか1つの態様に加えて、前記筐体に取り付けられ前記空気の流路における前記ヒータと前記吹出口との間の温風と熱交換して前記筐体の外部に熱を輻射する輻射部材をさらに備え、前記輻射部材は、前記使用状態において、下方に向かって熱を輻射する、車両用暖房装置を提供する。第12態様によれば、乗員の温感を高めることができる。
本開示の第13態様は、
車両のインストルメントパネルと、
前記インストルメントパネルの下面と上下方向において隣り合う位置で前記インストルメントパネルに装着されている第1態様〜第12態様のいずれか1つの態様の車両用暖房装置と、を備える、
暖房付きインストルメントパネルモジュールを提供する。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明の一例に関するものであり、本発明はこれらによって限定されるものではない。以下の説明において、車両は水平面に載置されているものとする。
<第1実施形態>
図1に示すように、暖房付きインストルメントパネルモジュール1は、車両のインストルメントパネル20と、車両用暖房装置100Aとを備えている。図2に示すように、インストルメントパネル20は、車両の車室と車両の機関室とを隔てているダッシュパネル60の後方に設けられている。インストルメントパネル20は、上面部21、前面部22及び下面部23を有している。上面部21は、ダッシュパネル60の上端から車両の後方に向かって延びている。前面部22は、上面部21と連続しつつ下方に向かって延びている。前面部22は、車両の前後方向において乗員席40と対向している面を形成している。下面部23は、前面部22と連続しつつ車両の前方に向かって延びている。下面部23は、フロアパネル50と上下方向において対向しているインストルメントパネル20の下面BSを形成している。上面部21、前面部22及び下面部23は一体的に形成されていてもよいし、別部材で構成されていてもよい。下面部23は、アンダーカバーともいう。なお、添付の図面において、XY平面が水平面である。X軸正方向が車両の前方である。Y軸方向が車両の幅方向であり、Y軸正方向は乗員席40に着座している乗員を基準に左から右に向かう方向である。Z軸が車両の上下方向であり、Z軸負方向が鉛直方向である。本明細書において、「左」及び「右」は車両の乗員を基準に定めている。
図2に示すように、車両用暖房装置100Aは、車両のインストルメントパネル20の下面BSと上下方向(Z軸方向)において隣り合う位置でインストルメントパネル20に装着されている。すなわち、暖房付きインストルメントパネルモジュール1は、インストルメントパネル20と、インストルメントパネル20の下面BSと上下方向(Z軸方向)において隣り合う位置でインストルメントパネル20に装着されている車両用暖房装置100Aとを備えている。図2に示すように、車両用暖房装置100Aは、インストルメントパネル20の内側に配置されている。この構成によれば、車両用暖房装置100Aがインストルメントパネル20によって保護される。このため、車両用暖房装置100Aは外部からの衝撃によって損傷しにくい。
図1に示すように、車両の運転ハンドル30は、インストルメントパネル20の中央より右側の位置に設けられている。インストルメントパネル20は、運転ハンドル30の前方に速度メータ等の各種メータを有している。インストルメントパネル20とダッシュパネル60との間の空間には、HVACシステム200が配置されている。インストルメントパネル20は、サイド吹出口24及び中央吹出口26を有している。サイド吹出口24は、インストルメントパネル20の左端部及びインストルメントパネル20の右端部に1つずつ形成されている。中央吹出口26は、インストルメントパネル20の中央の上方の位置に形成されている。HVACシステム200で生成された空調風は、サイド吹出口24又は中央吹出口26から車両の後方に向かって吹出される。これにより、車室の全体又は車室の前席部分の空間全体の空調が行われる。HVACシステム200は公知の車両用HVACシステムと同様に構成されるので、その詳細な説明を省略する。
図3に示すように、車両用暖房装置100Aは、筐体10と、ファン5と、ヒータ6とを備えている。図4Aに示すように、筐体10は、吸気口2、吹出口3、及び吸気口2から吹出口3への空気の流路としての内部空間4を有する。ファン5は内部空間4に設けられている。ヒータ6は内部空間4に設けられている。図1に示すように、車両用暖房装置100AはHVACシステム200から独立して構成されている。具体的に、車両用暖房装置100Aがインストルメントパネル20に装着された使用状態(以下、単に「使用状態」という)において、筐体10は、車両の幅方向(Y軸方向)におけるインストルメントパネル20の中央から幅方向におけるインストルメントパネル20の端部に片寄って配置されている。本実施形態では、幅方向におけるインストルメントパネル20の中央からインストルメントパネル20の左端側及びその右端側にそれぞれ1つの車両用暖房装置100Aが配置されている。すなわち、暖房付きインストルメントパネルモジュール1は、運転席に対応するようにインストルメントパネル20に装着されている車両用暖房装置100A及び助手席に対応するようにインストルメントパネル20に装着されている車両用暖房装置100Aを備えている。また、車両用暖房装置100Aは、乗員席40に着座した乗員の足が置かれるためのフロアパネル50上の位置と上下方向において対向する位置に設けられている。
図2に示すように、使用状態において、吸気口2は車両の前後方向(X軸方向)における筐体10の一方の端部で開口しており、かつ吹出口3は車両の前後方向における筐体10の他方の端部で下方に向かって開口している。また、図3に示すように、使用状態において、車両の前後方向における吸気口2と吹出口3との距離Lは、幅方向における筐体10の幅Wより短い。このため、吸気口2から吹出口3への空気の流路4は短い。さらに、空気の流路4は、吹出口3以外の開口に向かって分岐することなく吸気口2から吹出口3まで延びている。図4Aに示すように、筐体10は、吹出口3の近傍の位置から吹出口3までの部分が吸気口2側に傾くように形成されている。
ファン5が作動することによって、吸気口2の周辺の空気が吸気口2から吸い込まれ内部空間4(流路)に供給される。この空気は、ファン5によって吹出口3に向って送られる。ファン5よりも流路4の下流側には、ヒータ6が配置されている。ヒータ6を通過する空気がヒータ6によって加熱される。このようにして生じた温風が吹出口3から筐体10の外部へ吹出される。
図5に示すように、吹出口3から吹出された温風は乗員の下腿の前面(すね)に沿うようにして乗員の足に供給される。乗員の足に到達した温風は、吹出口3からさらに吹出された温風に押出されるように上方に向かって流れる。これにより、温風が吸気口2の周辺に到達する。この温風の一部が吸気口2に吸い込まれて筐体10の内部空間4に供給される。このようにして、吹出口3から吹出された温風は、インストルメントパネル20の下方で循環流を形成するように流れる。すなわち、車両用暖房装置100Aは、インストルメントパネル20の下方で乗員の足を局所的に温めることができる。このような循環流によって吸気口2に吸い込まれる空気の温度が高まるので、ヒータ6に要求される加熱量を低減できる。車両用暖房装置100Aはインストルメントパネル20の下方で乗員の足を局所的に温めればよいので、ファン5の送風量はHVAC200のブロワ(図示省略)の送風量より少なくてよい。このため、ファン5の消費電力を低減することができる。その結果、インストルメントパネル20の下方で乗員の足を局所的かつ効率的に温めることができる。
ファン5としては、軸流ファン又は遠心ファンを用いることができる。インストルメントパネル20の下方で乗員の足を局所的に温める暖房を効率良く実現する観点から、ファン5は、吹出口3から0.4〜2.0m/秒の流速で空気を吹出すことが可能な作動域を有しているとよい。ファン5の送風量は例えば、1.8〜10m3/時であるとよい。
ヒータ5は、例えばPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ、セラミックヒータ等の電気ヒータである。この場合、ヒータ5は、電源(図示省略)から電力の供給を受けることによって発熱して流路4を流れている空気を加熱する。ヒータ5の出力は、例えば、50〜300Wである。ヒータ5は、筐体10の外部の熱源(例えば、水冷式エンジン)と熱交換したクーラントによって加熱を行う温水ヒータ等であってもよい。
図4Aに示すように、本実施形態において、吸気口2は下方に向かって開口している。このため、吸気口2は吸気口2の下方の空気を吸い込みやすい。その結果、図5に示すような温風の循環流が生じやすい。
図4Aに示すように、吹出口3は、使用状態において、吸気口2から車両の後方(X軸負方向)に離れた位置で開口している。また、吹出口3は、使用状態において、車両の前方(X軸正方向)かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている。具体的に、筐体10は、筐体10の吹出口3の近傍の部分より車両の前方に吹出口3が位置するように形成されている。筐体10は、例えば、吹出口3の開口面と交わり車両の幅方向に(Y軸方向)に延びる仮想的な鉛直面に対して車両の前方に0°より大きく、かつ50°以下である角度をなす方向に吹出口3から空気を吹出すように形成されている。このような構成によれば、図5に示すような温風の循環流が生じやすい。また、インストルメントパネルの20の前方にはダッシュパネル60が存在しているので、吹出口3から吹出された温かい空気がインストルメントパネル20の下方の空間に溜まりやすい。このため、乗員の足の温感を高めることができる。
筐体10は、鉛直方向に吹出口3から空気を吹出すように構成されていてもよい。筐体10は、上記の仮想的な鉛直面に対して車両の後方に0°より大きく、かつ50°以下である角度をなす方向に吹出口3から空気を吹出すように形成されていてもよい。このような構成によっても、乗員の下腿の前面(すね)に当たった温風の一部が乗員の下腿の前面(すね)に沿って車両の前方に流れることによって、吸気口2への温風の循環をある程度生じさせることができる。
図4Aに示すように、ファン5は、ヒータ6よりも吸気口2の近くに位置している。本実施形態においては、ファン5よりも流路4の上流側の部分にヒータ6が存在しない。このような構成によれば、ファン5よりも上流側の流路4での空気の流れの圧力損失が低減されるので、ファン5の吸引力が低下することが抑制される。また、ヒータ6は流路4のファン5よりも下流側の部分に位置するので、ヒータ6と吹出口3との間の流路4の長さが比較的短い。このため、ヒータ6によって加熱された空気の熱が筐体10から放熱することを抑制できる。さらに、ファン5から吹出された空気がヒータ6を必ず通過するので、吹出口3から吹出される温風の流速分布がばらつくことを抑制できる。
筐体10は、空気の流路4の一部として、吹出口3の近傍の位置と吹出口3との間に吹出流路4Aを有している。吹出流路4Aの流路断面積は、吹出流路4Aよりも吸気口2に近い位置、例えば、ファン5又はヒータ6が配置されている位置での空気の流路4の流路断面積よりも小さい。吹出流路4Aの流路断面積をS1、吹出流路4Aよりも吸気口2に近い位置での空気の流路4の流路断面積S2とすると、S2/S1は、例えば2〜10である。このような構成によれば、吹出口3から吹出される温風の流速を高めることができる。その結果、乗員の足の温感を高めることができる。なお、吹出口3の近傍の位置とは、例えば、ファン5又はヒータ6よりも下流側の位置を意味する。
図3に示すように、本実施形態において、吹出口3は、使用状態において、幅方向(Y軸方向)の筐体10の一端側と他端側とのそれぞれに形成されている。ここで、一端側の吹出口3を左吹出口3Aと、他端側の吹出口3を右吹出口3Bと定義したとき、左吹出口3Aと右吹出口3Bとは幅方向に互いに離れている。このため、筐体10の幅方向において吹出口が形成されている部分が限られているので、左吹出口3A又は右吹出口3Bから吹出される温風の流速を高めることができる。また、左吹出口3Aが乗員の左足を主に温め、右吹出口3Aが乗員の右足を主に温める。これにより、乗員の両足を効率的に温めることができる。
図4Bに示すように、吸気口2は、筐体10の幅方向(Y軸方向)全体にわたって形成されている。また、筐体10は、吸気口2の近傍に位置する内部吸込口2Aを有する。内部吸込口2Aの開口面積は吸気口2の開口面積よりも小さい。内部吸込口2Aは、使用状態における筐体10の幅方向の中央に形成されている。内部吸込口2Aの開口面積は、例えば、吸気口2の開口面積の0.01〜0.8倍である。ここで、吸気口2の近傍とは、ファン5又はヒータ6よりも上流側の位置を意味する。
空気の流路4は、吸気口2から吸気口2の開口面積にほぼ等しい流路断面積で内部吸込口2Aまで延びている上流部分4Eを有する。また、空気の流路4は、内部吸込口2Aから内部吸込口2Aの開口面積にほぼ等しい流路断面積で後方(X軸負方向)にストレートに延びている中間部分4Fを有する。中間部分4Fに、ファン5が設けられている。さらに、空気の流路4は、そのストレートに延びている部分から幅方向に拡がるように分岐して左吹出口3A又は右吹出口3Bまで延びている分岐部分4Gを有する。この分岐部分4Gにおいて、一対のヒータ6が、左吹出口3Aへ延びている流路と右吹出口3Bへ延びている流路とに設けられている。上流部分4E、中間部分4F及び分岐部分4Gを形成する筐体10は、平面視においてH形状を有している。
図4Bに示すように、左吹出口3Aの近傍の位置から左吹出口3Aまでの空気の流路4の一部である左吹出流路4Aは、筐体10の幅方向の中央側かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている。また、右吹出口3Bの近傍の位置から右吹出口3Bまでの空気の流路4の一部である右吹出流路4Aも、筐体10の幅方向の中央側かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている。筐体10は、例えば、左吹出口3Aの幅方向(Y軸方向)の中心を通る車両の前後方向(X軸方向)に延びる仮想的鉛直面に対して車両の幅方向の中央側に0°より大きく60°以下の角度をなす方向に左吹出口3Aから空気を吹出すように形成されている。また、筐体10は、例えば、右吹出口3Bの幅方向(Y軸方向)の中心を通る車両の前後方向(X軸方向)に延びる仮想的鉛直面に対して車両の幅方向の中央側に0°より大きく60°以下の角度をなす方向に右吹出口3Bから空気を吹出すように形成されている。
図6に示すように、左吹出口3Aから吹出された温風は、乗員の左足Fに到達する。その後、この温風は、内部吸込口2Aに向かうように流れる。また、右吹出口3Bから吹出された温風は、乗員の右足Fに到達する。その後、この温風は、内部吸込口2Aに向かうように流れる。このように、本実施形態によれば、左吹出口3A及び右吹出口3Bから吹出された温風は、乗員の足を経由して筐体10の幅方向の中央に位置する内部吸込口2Aに向かって流れる。このため、温風を効率的に循環させることができる。
<変形例>
本実施形態は、様々な観点から変形が可能である。例えば、図7に示すように、車両用暖房装置100Aは、インストルメントパネル20の下面BSに取り付けられるようにインストルメントパネル20に装着されていてもよい。このような構成によれば、乗員の足と車両用暖房装置100Aとの距離が小さくなるので、乗員の足をより効率的に温めることができる。
図8に別の変形例に係る車両用暖房装置100Bを示している。車両用暖房装置100Bは、筐体10に取り付けられた輻射部材7を備えている。この点を除き、車両用暖房装置100Bは上記の実施形態と同様に構成されている。輻射部材7は、空気の流路4におけるヒータ6と吹出口3との間の温風と熱交換して筐体10の外部に熱を輻射する。輻射部材7は、使用状態において、下方に向かって熱を輻射する。輻射部材7は、アルミニウム、鉄等の金属材料で作られた板状の部材である。大きな輻射面積を確保するために、輻射部材7の表面には、凹凸が形成されている。輻射部材7の裏面が筐体10と接触することによってヒータ6と吹出口3との間の温風によって輻射部材7が加熱される。また、筐体10に輻射部材7の大きさに応じた開口が形成されており、この開口を塞ぐように輻射部材7が取り付けられていてもよい。この場合、輻射部材7の裏面が流路4の一部を構成している。このような構成によれば、輻射部材7によって下方に熱を輻射することができるので、乗員の足の温感を迅速に高めることができる。
ヒータ6は、ファン5よりも吸気口2の近くに位置してもよい。このような構成によれば、ファン5と吹出口3との距離が比較的短いので、吹出口3から吹出される温風の流速を高めることができる。その結果、乗員の足の温感を高めることができる。
左吹出口3Aから吹出される温風の温度と右吹出口3Bから吹出される温風の温度とは異なっていてもよい。すなわち、一対のヒータ6のうち一方のヒータ6の加熱量は、他方のヒータ6の加熱量より高くてもよい。例えば、左吹出口3A及び右吹出口3Bのうち、車両の窓の近くに位置する吹出口3からより高温の温風を吹出すことができる。これにより、乗物の窓からの冷気輻射の影響を低減させて乗員の温感を官能的にバランスさせることができる。
吸気口2は、使用状態における筐体10の幅方向(Y軸方向)の全体にわたって形成されているのではなく、筐体10の幅方向の中央に形成されていてもよい。
<第2実施形態>
本開示の第2実施形態の乗物用暖房装置100Cについて説明する。なお、特に説明する場合を除き、第2実施形態は第1実施形態と同様に構成される。第1実施形態と第1実施形態の構成要素と同一又は対応する第2実施形態の構成要素には、第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明を省略することがある。すなわち、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、本実施形態にも適用される。
図10に示すように、乗物用暖房装置100Cの吹出口3は、使用状態において、吸気口2から車両の前方に離れた位置で開口している。また、図11Aに示すように、吹出口3は、使用状態において、車両の後方(X軸負方向)かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている。さらに、吸気口2は、車両の後方かつ斜め下に向かって開口するように形成されている。図12に示すように、吹出口3から吹出された温風は、乗員の足に到達する。乗員の足に到達した温風は吹出口3からさらに吹出される温風によって押し出されて、車両の後方かつ上方に向かって流れ、吸気口2の周辺に到達する。吸気口2の周辺に到達した温風は、吸気口2に吸い込まれる。このようにして、図12に示すような温風の循環流が形成される。
温風の一部は、吸気口2で吸い込まれずに、乗員の下腿及び上腿に到達する。これにより、本実施形態の車両用暖房装置100Cは、乗員の足に加え、乗員の下腿及び上腿を温めることができる。
なお、吹出口3は車両の前方かつ斜め下に向かって開口していてもよい。この場合、吹出口3から吹出された温風が乗員のつま先に到達しやすい。また、吹出口3から吹出されてダッシュパネル60に到達した温風が車両の後方に向きを変えて流れることによって、乗員の足を温めることができる。
図11Bに示すように、空気の流路4は、左吹出口3Aの近傍の位置から左吹出口3Aまでの空気の流路4の一部である左吹出流路4Aを有している。左吹出流路4Aは、筐体10の幅方向の中央側かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている。また、空気の流路4は、右吹出口3Bの近傍の位置から右吹出口3Bまでの空気の流路4の一部である右吹出流路4Aを有している。右吹出流路4Aも、筐体10の幅方向の中央側かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている。筐体10は、例えば、左吹出口3Aの幅方向(Y軸方向)の中心を通る車両の前後方向(X軸方向)に延びる仮想的鉛直面に対して車両の幅方向の中央側に0°より大きく60°以下の角度をなす方向に左吹出口3Aから空気を吹出すように形成されている。また、筐体10は、例えば、右吹出口3Bの幅方向(Y軸方向)を通る車両の前後方向(X軸方向)に延びる仮想的鉛直面に対して車両の幅方向の中央側に0°より大きく60°以下の角度をなす方向に右吹出口3Bから空気を吹出すように形成されている。
筐体10は、吸気口2の近傍に位置し吸気口2の開口面積よりも小さい開口面積を有する内部吸込口2Aを有している。内部吸込口2Aは、使用状態における筐体10の幅方向(Y軸方向)の中央に形成されている。このような構成によれば、図13に示すように、左吹出口3Aから乗員の左足Fに到達した温風が内部吸込口2Aに向かって流れる。また、右吹出口3Bから乗員の右足Fに到達した温風が内部吸込口2Aに向かって流れる。このため、温風を効率的循環させることができる。
<その他の変形例>
車両用暖房装置100A〜100Cの使用状態における姿勢は、添付の図面においてXY平面が水平である場合の車両用暖房装置100A〜100Cの姿勢に限られない。使用状態における車両用暖房装置100A〜100Cの姿勢は、添付の図面におけるXY平面が水平面に対して例えば5°以下の角度をなすように傾いた場合の車両用暖房装置100A〜100Cの姿勢であってもよい。
本明細書に開示された車両用暖房装置は、自動車等の車両のインストルメントパネルに適用できる。
1 暖房付きインストルメントパネルモジュール
2 吸気口
3 吹出口
3A 左吹出口
3B 右吹出口
4 内部空間(空気の流路)
4A 吹出流路(左吹出流路、右吹出流路)
5 ファン
6 ヒータ
7 輻射部材
10 筐体
20 インストルメントパネル
100A〜100C 車両用暖房装置
BS インストルメントパネルの下面

Claims (13)

  1. 車両のインストルメントパネルの下面と上下方向において隣り合う位置でインストルメントパネルに装着されるべき車両用暖房装置であって、
    吸気口、吹出口、及び前記吸気口から前記吹出口への空気の流路としての内部空間を有する筐体と、
    前記内部空間に設けられているファンと、
    前記内部空間に設けられているヒータと、を備え、
    当該車両用暖房装置が前記インストルメントパネルに装着された使用状態において、前記筐体は、前記車両の幅方向における前記インストルメントパネルの中央から前記幅方向における前記インストルメントパネルの端部に片寄って配置されており、
    前記使用状態において、前記吸気口は前記車両の前後方向における前記筐体の一方の端部で開口しており、かつ前記吹出口は前記車両の前後方向における前記筐体の他方の端部で下方に向かって開口しており、
    前記使用状態において、前記車両の前後方向における前記吸気口と前記吹出口との距離は前記幅方向における前記筐体の幅よりも短く、
    前記空気の流路は、前記吹出口以外の開口に向かって分岐することなく前記吸気口から前記吹出口まで延びている、
    車両用暖房装置。
  2. 前記筐体は、前記空気の流路の一部として、前記吹出口の近傍の位置と前記吹出口との間に吹出流路を有し、
    前記吹出流路の流路断面積は、前記吹出流路よりも前記吸気口に近い位置での前記空気の流路の断面積より小さい、請求項1に記載の車両用暖房装置。
  3. 前記吸気口は、前記使用状態において下方に向かって開口している、請求項1又は2に記載の車両用暖房装置。
  4. 前記吹出口は、前記使用状態において、前記吸気口から前記車両の後方に離れた位置で開口している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用暖房装置。
  5. 前記吹出口は、前記使用状態において、前記車両の前方かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている、請求項4に記載の車両用暖房装置。
  6. 前記吹出口は、前記使用状態において、前記吸気口から前記車両の前方に離れた位置で開口している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用暖房装置。
  7. 前記吹出口は、前記使用状態において、前記車両の後方かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている、請求項6に記載の車両用暖房装置。
  8. 前記吹出口は、前記使用状態において、前記幅方向の前記筐体の一端側と他端側とのそれぞれに形成されており、
    前記一端側の前記吹出口を左吹出口と、前記他端側の前記吹出口を右吹出口と定義したとき、前記左吹出口と前記右吹出口とは互いに前記幅方向に離れている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用暖房装置。
  9. 前記吸気口は前記使用状態における前記筐体の前記幅方向の中央に形成されている、又は、前記筐体は、前記吸気口の近傍に位置し前記吸気口の開口面積よりも小さい開口面積を有する内部吸込口をさらに有し、前記内部吸込口は、前記使用状態における前記筐体の前記幅方向の中央に形成されている、請求項8に記載の車両用暖房装置。
  10. 前記左吹出口の近傍の位置から前記左吹出口までの前記空気の流路の一部である左吹出流路及び前記右吹出口の近傍の位置から前記右吹出口までの前記空気の流路の一部である右吹出流路は、前記筐体の前記幅方向の中央側かつ斜め下に向かって空気を吹出すように形成されている、請求項9に記載の車両用暖房装置。
  11. 前記ファンは、前記吹出口から0.4〜2.0m/秒の流速で空気を吹出すことが可能である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の車両用暖房装置。
  12. 前記筐体に取り付けられ前記空気の流路における前記ヒータと前記吹出口との間の温風と熱交換して前記筐体の外部に熱を輻射する輻射部材をさらに備え、
    前記輻射部材は、前記使用状態において、下方に向かって熱を輻射する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の車両用暖房装置。
  13. 車両のインストルメントパネルと、
    前記インストルメントパネルの下面と上下方向において隣り合う位置で前記インストルメントパネルに装着されている請求項1〜12のいずれか1項に記載の車両用暖房装置と、を備える、
    暖房付きインストルメントパネルモジュール。
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