JP2015003684A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アスピレータを用いて内気温度センサに車室内の空気を送風する場合に、内気温度センサ周辺の風速を十分に向上させる。【解決手段】アスピレータ30は、外管部材31と、内気温度センサに車室内の空気を供給する供給管部32とを備えている。アスピレータ30の外管部材31の上流側は、ケーシング46の温風生成通路R2に接続される一方、下流側は、送風ユニット2の車室内空気吸込口13cに接続されている。【選択図】図1
Description
本発明は、内気温度センサに車室内の空気を導くためのアスピレータを備えた車両用空調装置に関するものである。
従来から、車室内の状況や乗員の要求等に応じて空調風の吹出温度を自動で設定するように構成された車両用空調装置が知られている。この空調装置には、吹出目標温度を決定するための温度情報を得る内気温度センサと、内気温度センサに車室内の空気を導くためのアスピレータとが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
アスピレータは、空調装置の熱交換器を収容するケーシングに取り付けられる外筒部材と、外筒部材の端部に挿入される内筒部材とを備えている。外筒部材は、ケーシングの内部に連通しており、ケーシング内の空気が外筒部材へ流入するようになっている。内筒部材の一端部には、車室内に連通するホースが接続されている。ホースの上流端近傍に内気温度センサが配設されている。
そして、空調装置の作動時には、ケーシング内の空気が外筒部材に流れ込んで外筒部材と内筒部材との間を通って外筒部材から流出し、このときに外筒部材内で発生する負圧力によってホースに車室内の空気が吸い込まれる。これにより、内気温度センサに車室内の空気が導かれて温度検出が行われる。
ところで、内気温度センサによる内気温度の検出精度を向上させるためには、ホース内を流通する空気の流速を向上させて内気温度センサ周辺の風速を向上させるのが好ましい。しかしながら、アスピレータは、ケーシング内の圧力を利用してホース内の空気の流速を確保するようにしているので、内気温度センサ周辺の風速を十分に向上させるのは難しい。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、アスピレータを用いて内気温度センサに車室内の空気を送風する場合に、内気温度センサ周辺の風速を十分に向上させることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、アスピレータの負圧生成部の上流側をケーシングの温風生成通路に接続し、下流側を、送風ユニットにおいて車室内空気を常時吸い込んでいる部分に接続するようにした。
第1の発明は、
空調用空気を冷却する冷却用熱交換器と、
空調用空気を加熱する加熱用熱交換器と、
上記冷却用及び加熱用熱交換器を収容するとともに、内部に空気通路が形成されたケーシングと、
上記ケーシング内の空気通路に空調用空気を送るための送風ユニットと、
内気温度センサに車室内の空気を供給するためのアスピレータとを備えた車両用空調装置において、
上記ケーシングの空気通路は、上記冷却用熱交換器が配設される冷風生成通路と、上記加熱用熱交換器が配設される温風生成通路と、上記冷風及び温風生成通路の下流側が接続されて冷風及び温風を混合するエアミックス空間とを有し、
上記送風ユニットには、車室内の空気を常時吸い込むように構成された車室内空気吸込部が設けられ、
上記アスピレータは、負圧を生成する負圧生成部と、該負圧生成部に連通して車室内に開口し、上記内気温度センサに車室内の空気を供給する供給管部とを備え、
上記アスピレータの負圧生成部の上流側は、上記ケーシングの温風生成通路に接続される一方、下流側は、上記車室内空気吸込部に接続されていることを特徴とする。
空調用空気を冷却する冷却用熱交換器と、
空調用空気を加熱する加熱用熱交換器と、
上記冷却用及び加熱用熱交換器を収容するとともに、内部に空気通路が形成されたケーシングと、
上記ケーシング内の空気通路に空調用空気を送るための送風ユニットと、
内気温度センサに車室内の空気を供給するためのアスピレータとを備えた車両用空調装置において、
上記ケーシングの空気通路は、上記冷却用熱交換器が配設される冷風生成通路と、上記加熱用熱交換器が配設される温風生成通路と、上記冷風及び温風生成通路の下流側が接続されて冷風及び温風を混合するエアミックス空間とを有し、
上記送風ユニットには、車室内の空気を常時吸い込むように構成された車室内空気吸込部が設けられ、
上記アスピレータは、負圧を生成する負圧生成部と、該負圧生成部に連通して車室内に開口し、上記内気温度センサに車室内の空気を供給する供給管部とを備え、
上記アスピレータの負圧生成部の上流側は、上記ケーシングの温風生成通路に接続される一方、下流側は、上記車室内空気吸込部に接続されていることを特徴とする。
すなわち、ケーシングの空気通路において下流側へ行くほど内圧が低くなるので、温風生成通路は、温風生成通路よりも下流側のエアミックス空間に比べて内圧が高い。この内圧が比較的高い温風生成通路にアスピレータの負圧生成部の上流側を接続することで、負圧生成部に流入する空気量が増え、空気の流速が速まる。また、送風ユニットの車室内空気吸込部は車室内の空気を常時吸い込んでおり、この車室内空気吸込部にアスピレータの負圧生成部の下流側を接続することで、負圧生成部内の空気が送風ユニット内に吸い込まれることになるので、このことによっても負圧生成部内の空気の流速が速まる。
従って、本発明によれば、アスピレータの負圧生成部内の空気の流速を十分に速めることで生成される負圧力が高まるので、負圧生成部に連通する供給管部内の負圧力も高まり、その結果、内気温度センサ周辺の風速を十分に向上させることが可能になる。
また、温風生成通路の暖かい空気を送風ユニットに吸い込ませて空調ユニットに送ることができるので、暖房性能が向上する。
第1の発明によれば、アスピレータの負圧生成部の上流側をケーシングのエアミックス空間よりも上流側の温風生成通路に接続し、アスピレータの負圧生成部の下流側を送風ユニットの車室内空気吸込部に接続したので、負圧生成部内の空気の流速を速めて負圧力を高めることができる。これにより、アスピレータの供給管部内の負圧力も高めることができ、その結果、内気温度センサ周辺の風速を十分に向上させることができる。
また、温風生成通路に温風が流通している場合には、暖房性能を向上させることもできる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1〜図4は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置1を示すものである。この車両用空調装置1は、例えば乗用自動車の車室の前端部に配設されているインストルメントパネル(図示せず)の内部に収容されている。車両用空調装置1は、送風ユニット2と空調ユニット3とを備えている。この実施形態では、送風ユニット2が車体左側(助手席側)に搭載され、空調ユニット3が車幅方向中央部に搭載されるセミセンタタイプの車両用空調装置1である。尚、車両が左ハンドル車の場合には、送風ユニット2を車体右側に搭載するように構造変更すればよい。
この実施形態の説明では、説明の便宜を図るために、車両前側を「前」といい、車両後側を「後」といい、車幅方向左側を「左」といい、車幅方向右側を「右」というものとする。
送風ユニット2は、空調ユニット3に空調用空気を送風するためのユニットであり、遠心式送風ファン(図示せず)を収容した送風ケーシング10を備えている。送風ケーシング10の下半部は、送風ファンが配設されるファンハウジング11である。このファンハウジング11の下部には、送風ファンを回転駆動するためのファンモーター12が取り付けられている。
送風ケーシング10の上半部は、内外気切替部13である。送風ケーシング10と内外気切替部13との間には、フィルタ(図示せず)を配設するためのフィルタ配設部15が設けられている。
内外気切替部13は、車室内の空気と車室外の空気とを切り替えて導入するためのものであり、この実施形態では、車室外の空気を導入する場合であっても、車室内の空気を少量導入するように構成されている。
すなわち、図2や図4に示すように、内外気切替部13の前側には、車室外の空気を導入する外気導入口13aが形成されている。この外気導入口13aは、図示しない外気ダクトを介して車室外と連通している。内外気切替部13の上部には、車室内の空気を導入する内気導入口13bが形成されている。この内気導入口13bは、車室内で開口している。
図示しないが、内外気切替部13の内部には、内外気切替用のロータリーダンパが内蔵されている。このロータリーダンパは、外気導入口13aと内気導入口13bとの一方を開き、他方を閉じるように構成された周知の構造のものであるため、詳細な説明は省略する。ロータリーダンパの回動軸には、アクチュエータ14がリンク14aを介して連結されている。アクチュエータ14の動作によってロータリーダンパが外気導入口13aを開き、かつ、内気導入口13bを閉じた状態になると、外気導入モードとなる。一方、ロータリーダンパが外気導入口13aを閉じ、かつ、内気導入口13bを開いた状態になると、内気導入モードとなる。
図1や図3、図6に示すように、内外気切替部13の後側には、外気導入口13a及び内気導入口13bに接近して複数の車室内空気吸込口(車室内空気吸込部)13cが左右方向に並ぶように形成されている。車室内空気吸込口13cの全開口面積は、外気導入口13aや内気導入口13bの開口面積に比べて大幅に小さいので、車室内空気吸込口13cから吸い込まれる空気量は外気導入口13aや内気導入口13bから吸い込まれる空気量に比べて少ない。
車室内空気吸込口13cも車室内で開口している。車室内空気吸込口13cは、上記ロータリーダンパによっては開閉されないようになっていて、車室内の空気を常時吸い込むことができるように構成されている。
図8や図9に示すように、内外気切替部13の内部には、車室内空気吸込口13cを覆うようにシート材16が配設されている。シート材16は、例えばゴムシートのような柔軟性のある弾性材からなるものである。シート材16の上縁部が内外気切替部13の内面に固定され、下縁部及び両側縁部は非固定状態とされている。これにより、内外気切替部13の内部が負圧になると、シート材16が内外気切替部13の内部に向けて撓み変形して車室内空気吸込口13cが開放される。内外気切替部13の内部が大気圧のときには、シート材16によって車室内空気吸込口13cが内外気切替部13の内側から閉塞される。
内外気切替部13の右端に設けられた車室内空気吸込口13cには、車両用空調装置1の構成部材の一つであるアスピレータ30(図1等に示す)が接続されている。すなわち、図8や図9に示すように、内外気切替部13には、右端の車室内空気吸込口13cに接続される管部17が設けられている。この管部17は断面が略円形で内外気切替部13の後壁部から後方へ突出している。管部17には、該管部17とアスピレータ30とを接続するための接続管18が取り付けられている。接続管18の管部17側は、該管部17の外側に嵌合するように形成されており、嵌合状態で管部17と接続管18とが連通している。
内外気切替部13のファンハウジング11内の空気は、ファンハウジング11の右側から流出するようになっている。
空調ユニット3は、送風ユニット2から送風された空調用空気の温度を調節した後、車室の各部に供給するように構成されている。図5に示すように、空調ユニット3は、冷却用熱交換器としてのエバポレータ40と、加熱用熱交換器としてのヒータコア41と、エアミックスダンパ42と、デフロスタダンパ43と、ベントダンパ44と、ヒートダンパ45と、これらを収容する空調ケーシング46とを備えている。空調ケーシング46の右側壁の前部には、送風ユニット2に接続される空気導入口46aが形成されている。また、図1にも示すように、空調ケーシング46の上壁部には、前後方向中央部近傍にデフロスタ吹出口48が形成され、後部にベント吹出口49が形成されている。さらに、空調ケーシング46の後壁部下側には、ヒート吹出口50が形成されている。
空調ケーシング46の内部には、空気導入口46aからデフロスタ吹出口48、ベント吹出口49及びヒート吹出口50まで延びる空気通路Rが形成されている。空気通路Rは、冷風生成通路R1、温風生成通路R2、エアミックス空間R3、デフロスタ通路R4、ベント通路R5及びヒート通路R6とを有している。冷風生成通路R1は、空気通路Rの最上流部で構成されており、冷風生成通路R1の上流端は空気導入口46aに接続されている。冷風生成通路R1は空調ケーシング46内を後側へ延びている。冷風生成通路R1には、エバポレータ40が配設されている。エバポレータ40は、冷凍サイクルの一要素である蒸発器を構成するものであり、その空気通過面が冷風生成通路R1を横切るように配置される。冷風生成通路R1内の空気は、全量がエバポレータ40を通過する。
冷風生成通路R1の下流端は上下に2つに分岐している。冷風生成通路R1の上側の下流端開口46cは、エアミックス空間R3に接続されている。一方、冷風生成通路R1の下側の下流端は、温風生成通路R2の上流端開口46dに接続されている。温風生成通路R2は、下方へ湾曲した後、上方へ延びるように形成されている。温風生成通路R2の下流端開口46eはエアミックス空間R3に接続されている。
温風生成通路R2には、ヒータコア41が配設されている。ヒータコア41には車両のエンジンの冷却水が循環している。ヒータコア41を通過する空気をヒータコア41によって加熱することができるようになっている。ヒータコア41の空気通過面は温風生成通路R2を横切るように配置される。温風生成通路R2内の空気は、全量がヒータコア41を通過する。
エアミックス空間R3は、温風生成通路R2の上方に位置している。エアミックス空間R3は、冷風生成通路R1から流入した冷風及び温風生成通路R2から流入した温風を混合して所望温度の空調風を生成するための空間である。エアミックス空間R3には、エアミックスダンパ42が配設されている。エアミックスダンパ42は、温風生成通路R2の上流端開口46dと下流端開口46eとを同時に開閉することができるものである。エアミックスダンパ42は、温風生成通路R2の上流端開口46dと下流端開口46eと全閉にした状態で、冷風生成通路R1の下流端開口46cを全開にし、一方、温風生成通路R2の上流端開口46dと下流端開口46eと全開にした状態で、冷風生成通路R1の下流端開口46cを全閉にする。温風生成通路R2の上流端開口46d及び下流端開口46eと、冷風生成通路R1の下流端開口46cとの開度を変更することで、エアミックス空間R3に流入する冷風量及び温風量が変化して空調風の温度を変更することができる。
デフロスタ通路R4は、エアミックス空間R3に接続されてデフロスタ吹出口48まで延びており、エアミックス空間R3で生成された空調風を車室のフロントガラス内面に供給するためのものである。デフロスタ通路R4には、デフロスタダンパ43が配設されている。このデフロスタダンパ43は、デフロスタ通路R4を開閉する。
ベント通路R5は、エアミックス空間R3に接続されてベント吹出口49まで延びており、エアミックス空間R3で生成された空調風を車室の乗員の上半身に供給するためのものである。ベント通路R5には、ベントダンパ44が配設されている。このベントダンパ44は、ベント通路R5を開閉する。
ヒート通路R6は、エアミックス空間R3に接続されてヒート吹出口50まで延びており、エアミックス空間R3で生成された空調風を車室の乗員足元近傍に供給するためのものである。ヒート通路R6には、ヒートダンパ45が配設されている。このヒートダンパ45は、ヒート通路R6を開閉する。
空調ケーシング46の左側壁部には、アスピレータ30が接続される接続孔46bが形成されている。接続孔46bは、温風生成通路R2におけるヒータコア41よりも空気流れ方向下流側に開口している。
空調ケーシング46の内圧は、空気通路Rの下流側へ行くほど低くなる。例えば、エアミックス空間R3の内圧は、温風生成通路R2の内圧よりも低い。本実施形態では、エアミックス空間R3よりも内圧の高い温風生成通路R2にアスピレータ30を接続しているので、アスピレータ30内で発生する負圧力を高めることができる。
図10に示すように、アスピレータ30は、負圧発生部としての外管部材31と、供給管部としての内管部材32と、下流側ホース33と、上流側ホース34とを備えている。図1や図4に示すように、外管部材31は、空調ケーシング46の左側壁の外面に沿って略上下方向に延びている。外管部材31の本体部分の上下方向(中心線方向)中間部には、接続管部31bが設けられている。この接続管部31bは、外管部材31の本体部分の中心線に対して直交する方向に突出している。接続管部31bは空調ケーシング46の接続孔46bに挿入され、空調ケーシング46内の温風生成通路R2に連通している。接続管部31bには、空調ケーシング46の接続孔46bの周縁部に係合する爪31cが設けられている。また、外管部材31の内面には、接続管部31bよりも下流側に外管部材31の通路を絞る絞り部31aが設けられている。外管部材31の下流端には、下流側ホース33の上流端が接続されている。下流側ホース33は、図1等に示すように、外管部材31から下方へ延びた後、上方へ湾曲して延びている。下流側ホース33の下流端は、送風ユニット2の接続管18に接続されている。
内管部材32は、外管部材31の本体部分よりも小径に形成され、外管部材31の本体部分の上流側から挿入されている。内管部材32の下流端は、外管部材31の内部において絞り部31a近傍に臨むように開口し、外管部材31に連通している。内管部材32の上流端は、外管部材31の本体部分から突出している。内管部材32の上流端には、上流側ホース34の下流端が接続されている。図4に示すように、上流側ホース34の上流端部近傍には、内気温度センサA(図4にのみ仮想線で示す)が配設されている。内気温度センサAは、車室内の空気の温度を検出するセンサであり、例えば図示しないインストルメントパネル等に配設することができる。内気温度センサAは、車両用空調装置1の構成部材である。
内気温度センサAは、空調制御装置(図示せず)に接続されており、検出した温度に関する情報を空調制御装置に出力するように構成された周知のものである。尚、空調制御装置は、内気温度センサAからの出力信号や、乗員による設定温度、日射量等に基づいて空調風の目標温度を設定し、その目標温度となるようにエアミックスダンパ42を作動させるように構成されている。
次に、上記のように構成された車両用空調装置1の動作について説明する。車両用空調装置1のファンモーター12が作動すると送風ファンが回転し、内外気切替用のロータリーダンパの位置に応じて外気導入口13aまたは内気導入口13bから空調用空気が送風ケーシング10内に吸い込まれた後、空調ユニット3に送風される。このとき、送風ケーシング10内の送風ファンよりも上流側には負圧が発生している。車室内空気吸込口13cは、送風ケーシング10内の送風ファンよりも上流側に開口しているので、負圧力によってシート材16が内外気切替部13の内部に向けて撓み変形して車室内空気吸込口13cが開放される。従って、外気導入モード及び内気導入モードのいずれのモードであっても、車室内の空気が車室内空気吸込口13cから送風ケーシング10に吸い込まれることになる。
送風ユニット2から空調ケーシング46に送られた空調用空気は、冷風生成通路R1を流通することでエバポレータ40により冷却されて冷風となる。エアミックスダンパ42の作動状態に応じて、冷風生成通路R2からエアミックス空間R3に直接流れる冷風量と、温風生成通路R2へ流れる冷風量とが設定される。温風生成通路R2を流通する冷風は、ヒータコア41を通過することで加熱されて温風となり、エアミックス空間R3に流入する。エアミックス空間R3では、冷風と温風とが混合して所望温度の空調風が生成される。エアミックス空間R3内の空調風は、デフロスタダンパ43、ベントダンパ44及びヒートダンパ45の作動状態に応じてデフロスタ吹出口48、ベント吹出口49及びヒート吹出口50から車室の各部に供給される。
空調ケーシング46内は、送風ユニット2からの送風によって正圧となっている。アスピレータ30の接続管部31bが空調ケーシング46の温風生成通路R2のヒータコア41よりも下流側に連通しているので、温風生成通路R2のヒータコア41よりも下流側の空気がアスピレータ30の外管部材31の上流側へ流入する。このとき、温風生成通路R2は、エアミックス空間R3に比べて内圧が高い。この内圧が比較的高い温風生成通路R2にアスピレータ30の外管部材31の上流側を接続することで、外管部材31に流入する空気量が増え、外管部材31内の空気の流速が速まる。
また、アスピレータ30の外管部材31の下流側は、下流側ホース33を介して車室内空気吸込口13cに接続されている。車室内空気吸込口13cは空気を常時吸い込んでいるので、外管部材31内の空気が下流側ホース33を介して車室内空気吸込口13cに吸い込まれる。
これらのことにより、外管部材31内の空気の流速が十分に速まり、外管部材31内で生成される負圧力が高まる。そして、内管部材32の下流端が負圧力の高い部位に開口しているので、上流側ホース34内の負圧力も高まり、上流側ホース34の上流端から吸い込まれる空気量が増加する。その結果、内気温度センサA周辺の風速を十分に向上させることが可能になる。
また、アスピレータ30の接続管部31bが空調ケーシング46の温風生成通路R2のヒータコア41よりも下流側に連通しているので、アスピレータ30の外管部材31には温風が流入する。外管部材31内の温風は、下流側ホース33を流通して送風ユニット2の送風ケーシング10内に吸い込まれることになる。従って、暖かい空気が送風ケーシング10内に吸い込まれるので、暖房性能が向上する。
以上説明したように、この実施形態に係る車両用空調装置1によれば、アスピレータ30の外管部材31の上流側を空調ケーシング46のエアミックス空間R3よりも上流側の温風生成通路R2に接続し、アスピレータ30の外管部材31の下流側を送風ユニット2の車室内空気吸込口13cに接続したので、外管部材31内の空気の流速を速めて負圧力を高めることができる。これにより、アスピレータ30の内管部材32内の負圧力も高めることができ、その結果、内気温度センサA周辺の風速を十分に向上させることができ、車室内の温度を正確に検出できる。
尚、上記実施形態では、送風ユニット2と空調ユニット3とが車幅方向に間隔をあけて配設されたセミセンタタイプの車両用空調装置1に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明は、図示しないが送風ユニットと空調ユニットとを一体化して車幅方向中央部に配設するように構成したフルセンタタイプの車両用空調装置にも適用できる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る車両用空調装置は、例えば自動車に搭載することができる。
1 車両用空調装置
2 送風ユニット
3 空調ユニット
10 送風ケーシング
13c 車室内空気吸込口(車室内空気吸込部)
30 アスピレータ
31 外管部材(負圧発生部)
32 内管部材(供給管部)
A 内気温度センサ
R 空気通路
R1 冷風生成通路
R2 温風生成通路
R3 エアミックス空間
2 送風ユニット
3 空調ユニット
10 送風ケーシング
13c 車室内空気吸込口(車室内空気吸込部)
30 アスピレータ
31 外管部材(負圧発生部)
32 内管部材(供給管部)
A 内気温度センサ
R 空気通路
R1 冷風生成通路
R2 温風生成通路
R3 エアミックス空間
Claims (1)
- 空調用空気を冷却する冷却用熱交換器と、
空調用空気を加熱する加熱用熱交換器と、
上記冷却用及び加熱用熱交換器を収容するとともに、内部に空気通路が形成されたケーシングと、
上記ケーシング内の空気通路に空調用空気を送るための送風ユニットと、
内気温度センサに車室内の空気を供給するためのアスピレータとを備えた車両用空調装置において、
上記ケーシングの空気通路は、上記冷却用熱交換器が配設される冷風生成通路と、上記加熱用熱交換器が配設される温風生成通路と、上記冷風及び温風生成通路の下流側が接続されて冷風及び温風を混合するエアミックス空間とを有し、
上記送風ユニットには、車室内の空気を常時吸い込むように構成された車室内空気吸込部が設けられ、
上記アスピレータは、負圧を生成する負圧生成部と、該負圧生成部に連通して車室内に開口し、上記内気温度センサに車室内の空気を供給する供給管部とを備え、
上記アスピレータの負圧生成部の上流側は、上記ケーシングの温風生成通路に接続される一方、下流側は、上記車室内空気吸込部に接続されていることを特徴とする車両用空調装置。
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US20180056749A1 (en) * | 2016-08-23 | 2018-03-01 | Hyundai Motor Company | Incar sensor module for vehicle |
JP7471576B2 (ja) | 2020-04-23 | 2024-04-22 | 株式会社Sumco | 試料導入装置、誘導結合プラズマ分析装置および分析方法 |
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2013
- 2013-06-24 JP JP2013131436A patent/JP2015003684A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20180056749A1 (en) * | 2016-08-23 | 2018-03-01 | Hyundai Motor Company | Incar sensor module for vehicle |
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