JP2015147376A - ガラス複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温加熱処理の際に、樹脂層の発泡や着色が抑制されると共に、樹脂層にクラックが生じにくいガラス複合体を提供する。【解決手段】ガラス基板と、ガラス基板上に配置されたシリコーン樹脂層と有し、シリコーン樹脂層中のシリコーン樹脂が、下記T3で表されるオルガノシロキシ単位を有し、全オルガノシロキシ単位に対する下記T3で表されるオルガノシロキシ単位の合計割合が80〜100モル%であり、下記T3中のRがフェニル基であるオルガノシロキシ単位(A−1)と、下記T3中のRがメチル基であるオルガノシロキシ単位(B−1)とのモル比((A−1)/(B−1))が80/20〜20/80である、ガラス複合体。T3:R−SiO3/2(式中、Rは、フェニル基またはメチル基を表す。)【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス複合体に係り、特に、所定のシリコーン樹脂層を備えるガラス複合体に関する。
近年、太陽電池(PV)、液晶パネル(LCD)、有機ELパネル(OLED)などのデバイス(電子機器)の薄型化、軽量化が進行しており、これらのデバイスに用いるガラス基板の薄板化が進行している。薄板化によりガラス基板の強度が不足すると、デバイスの製造工程において、ガラス基板のハンドリング性が低下する。
そこで、樹脂層などをガラス基板上に配置して、ガラス基板を補強する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
特表2002−542971号公報
一方で、太陽電池、液晶パネル、および有機ELパネルなどの高機能化の要求に伴い、それらの製造プロセスでの処理温度が高まっている。そのため、これらの製造に使用されるガラス基板に対してもより高い耐熱性が要求されるようになってきた。
それに対して、特許文献1に記載されるような、樹脂層を備えるガラス基板を用いた場合、高温処理(400〜450℃、1時間)の際に樹脂層の発泡や着色、さらには樹脂層中にクラック(ひび割れ)が生じてしまい、樹脂層の耐熱性が不十分であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、高温加熱処理の際に、樹脂層の発泡や着色が抑制されると共に、樹脂層にクラックが生じにくいガラス複合体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の態様は、厚み0.20mm以下のガラス基板と、ガラス基板上に配置されたシリコーン樹脂層とを有し、シリコーン樹脂層中のシリコーン樹脂が、後述するT3で表されるオルガノシロキシ単位を有し、全オルガノシロキシ単位に対するT3で表されるオルガノシロキシ単位の合計割合が80〜100モル%であり、T3中のRがフェニル基であるオルガノシロキシ単位(A−1)と、T3中のRがメチル基であるオルガノシロキシ単位(B−1)とのモル比((A−1)/(B−1))が80/20〜20/80である、ガラス複合体。
第1の態様において、シリコーン樹脂が、さらに、後述するQで表されるオルガノシロキシ単位を有することが好ましい。
第1の態様において、シリコーン樹脂層が、硬化性シリコーンを含む組成物を用いて形成され、硬化性シリコーンが、後述するT1〜T3で表されるオルガノシロキシ単位を、単位の個数の割合で、T1:T2:T3=0〜5:20〜50:50〜80(ただし、T1+T2+T3=100の関係を満たす)の割合で含むオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
第1の態様において、オルガノポリシロキサンの数平均分子量が500〜2000であることが好ましい。
第1の態様において、オルガノポリシロキサンの質量平均分子量/数平均分子量が1.00〜2.00であることが好ましい。
第1の態様において、オルガノポリシロキサンが、後述する式(1)で表されるフェニルトリクロロシラン、および、後述する式(2)で表されるメチルトリクロロシランを、加水分解することにより得られるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
第1の態様において、シリコーン樹脂層の厚みが0.1〜15μmであることが好ましい。
本発明によれば、高温加熱処理の際に、樹脂層の発泡や着色が抑制されると共に、樹脂層にクラックが生じにくいガラス複合体を提供することができる。
本発明に係るガラス複合体の模式的断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、本発明は、以下の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、以下の実施形態に種々の変形および置換を加えることができる。
本発明のガラス複合体の特徴点としては、シリコーン樹脂層中のシリコーン樹脂が、後述するT3で表されるオルガノシロキシ単位を所定量含むと共に、T3中のRがフェニル基であるオルガノシロキシ単位(A−1)と、T3中のRがメチル基であるオルガノシロキシ単位(B−1)とのモル比((A−1)/(B−1))が所定の範囲である点が挙げられる。より具体的には、シリコーン樹脂がT3で表されるオルガノシロキシ単位を所定量含むことにより、シリコーン樹脂層の耐熱性が向上する。また、上記モル比((A−1)/(B−1))を制御することにより、樹脂層内部の収縮応力を調整することができ、クラックの発生が抑制されている。
図1は、本発明に係るガラス複合体の模式的断面図である。
図1に示すように、ガラス複合体10は、ガラス基板12の層とシリコーン樹脂層14とが存在する積層体である。以下、ガラス基板12およびシリコーン樹脂層14について詳述する。
[ガラス基板]
ガラス基板12は、第1主面12aがシリコーン樹脂層14と接する基板であり、各種デバイスの製造の際には、シリコーン樹脂層14側とは反対側の第2主面12bに電子デバイス用部材が設けられる場合がある。
ガラス基板12の種類は、一般的なものであってよく、各種デバイスの製造の際には、例えば、LCD、OLEDといった表示装置用のガラス基板などが挙げられる。ガラス基板12は、耐薬品性、耐透湿性に優れ、且つ、熱収縮率が低い。
ガラス基板12の線膨張係数が大きいと、部材形成工程は加熱処理を伴うことが多いので、様々な不都合が生じやすい。例えば、ガラス基板12上にTFTを形成する場合、加熱下でTFTが形成されたガラス基板12を冷却すると、ガラス基板12の熱収縮によって、TFTの位置ずれが過大になるおそれがある。
ガラス基板12は、ガラス原料を溶融し、溶融ガラスを板状に成形して得られる。このような成形方法は、一般的なものであってよく、例えば、フロート法、フュージョン法、スロットダウンドロー法、フルコール法、ラバース法などが用いられる。また、特に厚さが薄いガラス基板12は、いったん板状に成形したガラスを成形可能温度に加熱し、延伸などの手段で引き伸ばして薄くする方法(リドロー法)で成形して得られる。
ガラス基板12のガラスの種類は特に限定されないが、無アルカリホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、高シリカガラス、その他の酸化ケイ素を主な成分とする酸化物系ガラスが好ましい。酸化物系ガラスとしては、酸化物換算による酸化ケイ素の含有量が40〜90質量%のガラスが好ましい。
ガラス複合体が各種デバイスの製造に使用される場合、ガラス基板12のガラスとしては、電子デバイス用部材の種類やその製造工程に適したガラスが採用される。例えば、液晶パネル用のガラス基板は、アルカリ金属成分の溶出が液晶に影響を与えやすいことから、アルカリ金属成分を実質的に含まないガラス(無アルカリガラス)からなる(ただし、通常アルカリ土類金属成分は含まれる)。このように、ガラス基板12のガラスは、適用されるデバイスの種類およびその製造工程に基づいて適宜選択される。
ガラス基板12の厚さは、ガラス基板12の薄型化および/または軽量化の観点から、0.20mm以下であり、好ましくは0.15mm以下である。0.20mm以下の場合、ガラス基板12に良好なフレキシブル性を与えることが可能である。0.15mm以下の場合、ガラス基板12をロール状に巻き取ることが可能である。
また、ガラス基板12の厚さは、ガラス基板12の製造が容易であること、ガラス基板12の取り扱いが容易であることなどの理由から、0.03mm以上であることが好ましい。
なお、ガラス基板12は2層以上からなっていてもよく、この場合、各々のガラス基板の層を形成する材料は同種材料であってもよいし、異種材料であってもよい。また、この場合、「ガラス基板12の厚さ」は全ての層の合計の厚さを意味するものとする。
[シリコーン樹脂層]
シリコーン樹脂層14は、ガラス基板12上に配置され、ガラス基板12の機械的強度を補強するための層である。
シリコーン樹脂層14の厚さは特に限定されないが、0.1〜30μmであることが好ましく、0.1〜20μmであることがより好ましく、0.1〜15μmであることがさらに好ましい。シリコーン樹脂層14の厚さがこのような範囲であると、クラックが生じにくく、ガラス基板12の補強の点から好ましい。
上記厚さは平均厚さを意図し、5点以上の任意の位置におけるシリコーン樹脂層14の厚みを測定し、それらを算術平均したものである。
なお、シリコーン樹脂層14は2層以上からなっていてもよい。この場合「シリコーン樹脂層14の厚さ」は全てのシリコーン樹脂層の合計の厚さを意味するものとする。
通常、硬化性シリコーンが塗布された基材は、常温〜基材の熱変形温度未満の温度条件下で材料中に含まれる溶媒を乾燥、除去した後、加熱することによって硬化性シリコーンを熱硬化し、シリコーン樹脂層14となる。かかる熱硬化の過程で、硬化性シリコーンに含まれるシラノール基(−Si−OH)同士が脱水縮合反応を起こしてシロキサン結合(−Si−O−Si−)を形成し、シリコーン樹脂層となる。昇温過程で、溶媒の蒸発により発生する毛管力と膜中で進行する脱水縮合反応によってゲル膜はち密化し、膜の体積減少率は数十%に達する。ゲル膜は完全弾牲体ではないが、これを弾性体であると近似すると、基材によって面内方向に拘束された状態で膜が収縮する際、膜の面内方向にはひずみが蓄積されることになる。その結果、膜の面内方向には引張応力(以下、“収縮応力”ともいう)が発生する。
本発明におけるシリコーン樹脂層の収縮応力とは、周囲温度25℃で、薄膜応力測定装置によって測定された、該シリコーン樹脂層形成前後のシリコンウエハの曲率半径の値と、該シリコーン樹脂層の膜厚の値を用いて下式(1)で表される式によって算出されるシリコーン樹脂層の面内方向に働く引張応力値である。なお、測定手順は実施例に詳述する。
式中、E/(1−ν)は、シリコンウエハの二軸弾性係数(結晶面(100):1.805×1011Pa)であり、hは、シリコンウエハの厚さ[m]であり、tは、シリコーン樹脂層の厚さ[m]であり、Rは、シリコーン樹脂層を形成する前のシリコンウエハの曲率半径と、シリコーン樹脂層を形成した後のシリコンウエハの曲率半径との差[m]である。
そして、シリコーン樹脂層を形成する前後のシリコンウエハの曲率半径の差Rは、シリコンウエハの厚さh、シリコンウエハの弾性率E、シリコンウエハのポアソン比ν、膜厚t、引張応力σによって決まる。シリコンウエハの片面に形成された膜の面内方向に引張応力σが発生すれば、上記式(1)から読み取れるように、膜の面内方向に発生する応力σが大きいほど、上記曲率半径の差Rは大きくなる、つまりシリコンウエハの反りが大きくなる。
よって、シリコーン樹脂層を形成する前後のシリコンウエハの曲率半径Rと、シリコーン樹脂層の膜厚tを調べれば、シリコーン樹脂層の収縮応力が求められる。なお、曲率半径Rは、単結晶シリコンウエハの片面にシリコーン樹脂層を形成し、薄膜応力測定装置を使用して、シリコーン樹脂層が形成されたシリコンウエハ表面上をレーザー光で走査し、反射光の方向からRを読み取ることによって求めることができる。
シリコーン樹脂層14の収縮応力の大きさは特に制限されないが、シリコーン樹脂層14を硬化するプロセス後、冷却する過程でクラックが入るのを防止でき、形成されたガラス複合体10の反りをより抑制できる点から、50MPa以下が好ましく、45MPa以下がより好ましい。下限は特に制限されないが、通常、15MPa以上の場合が多い。
シリコーン樹脂層14の収縮応力の測定方法は、後述する実施例に記載の方法に準じて測定される
シリコーン樹脂層14は、所定のオルガノシロキシ単位を含むシリコーン樹脂からなる。また、シリコーン樹脂は、通常、該シリコーン樹脂層を形成し得る硬化性シリコーンを架橋硬化して得られる。
硬化性シリコーンは、モノマーである加水分解性オルガノシラン化合物の混合物(モノマー混合物)であるか、またはモノマー混合物を部分加水分解縮合反応させて得られる部分加水分解縮合物(オルガノポリシロキサン)である。また、部分加水分解縮合物とモノマーの混合物であってもよい。本発明における硬化性シリコーンとしては、モノマー混合物の部分加水分解縮合物が好ましい。
硬化性シリコーンを架橋硬化させるためには、通常、加熱により架橋反応を進めて硬化させる(すなわち、熱硬化させる)。そして、硬化性シリコーンを熱硬化させることにより、シリコーン樹脂が得られる。ただし、硬化に必ずしも加熱を必要としない場合もあり、室温硬化させることもできる。
一般的なシリコーン樹脂(オルガノポリシロキサン)は、M単位と呼ばれる1官能オルガノシロキシ単位や、D単位と呼ばれる2官能オルガノシロキシ単位や、T単位と呼ばれる3官能オルガノシロキシ単位や、Q単位と呼ばれる4官能オルガノシロキシ単位を含むこともある。なお、Q単位はケイ素原子に結合した有機基(ケイ素原子に結合した炭素原子を有する有機基)を有しない単位であるが、本発明においてはオルガノシロキシ単位(含ケイ素結合単位)とみなす。T単位を形成するモノマーを以下Tモノマーという。M単位、D単位、Q単位を形成するモノマーも同様にMモノマー、Dモノマー、Qモノマーという。
オルガノシロキシ単位において、シロキサン結合は2個のケイ素原子が1個の酸素原子を介して結合した結合であることより、シロキサン結合におけるケイ素原子1個当たりの酸素原子は1/2個とみなし、式中O1/2と表現される。より具体的には、例えば、1つのD単位においては、その1個のケイ素原子は2個の酸素原子と結合し、それぞれの酸素原子は他の単位のケイ素原子と結合していることより、その式は−O1/2−(R)2Si−O1/2−となる。O1/2が2個存在することより、D単位は(R)2SiO2/2(言い換えると、(R)2SiO)と表現されるのが通常である。
なお、以下の説明において、他のケイ素原子に結合した酸素原子Oは、2個のケイ素原子間を結合する酸素原子であり、Si−O−Siで表される結合中の酸素原子を意図する。したがって、Oは、2つのオルガノシロキシ単位のケイ素原子間に1個存在する。
一般的に、T単位とは、R−SiO3/2(Rは、水素原子または有機基を表す)で表されるオルガノシロキシ単位を意図する。つまり、T単位は、1個のケイ素原子を有し、そのケイ素原子に結合した1個の水素原子または1価の有機基と、他のケイ素原子に結合した酸素原子Oを3個有する単位である。
しかし、本明細書においては、他のケイ素原子に結合した酸素原子Oの一部または全部の代わりに、他のケイ素原子に結合できる官能基を有する場合もT単位とみなす。他のケイ素原子に結合できる官能基は、水酸基または加水分解により水酸基となる基(以下、加水分解性基という)である。より具体的には、本明細書において、T単位は、他のケイ素原子に結合した酸素原子Oと他のケイ素原子に結合できる官能基との合計が3個であり、他のケイ素原子に結合した酸素原子Oと他のケイ素原子に結合できる官能基の数の違いにより、T単位はT1単位、T2単位、T3単位と呼ばれる3種の単位に分類される。T1単位は他のケイ素原子に結合した酸素原子Oの数が1個、T2単位はその酸素原子Oの数が2個、T3単位はその酸素原子Oの数が3個である。なお、本明細書においては、他のケイ素原子に結合できる1価の官能基をZで表す。
モノマー(加水分解性オルガノシラン化合物)は、通常、(R’−)Si(−Z)4−aで表される。ただし、aは0〜3の整数、R’は水素原子または1価の有機基、Zは水酸基または加水分解性基を表す。この化学式において、a=3の化合物がMモノマー、a=2の化合物がDモノマー、a=1の化合物がTモノマー、a=0の化合物がQモノマーである。モノマーにおいて、Z基は通常加水分解性基である。また、R’が2または3個存在する場合(aが2または3の場合)、複数のR’は異なっていてもよい。
部分加水分解縮合物である硬化性シリコーンは、モノマーのZ基の一部を酸素原子Oに変換する反応により得られる。モノマーのZ基が加水分解性基の場合、Z基は加水分解反応により水酸基に変換され、次いで別々のケイ素原子に結合した2個の水酸基の間における脱水縮合反応により、2個のケイ素原子が酸素原子Oを介して結合する。硬化性シリコーン中には水酸基(または加水分解しなかったZ基)が残存し、硬化性シリコーンの硬化の際にこれら水酸基やZ基が上記と同様に反応して硬化する。硬化性シリコーンの硬化物は、通常、3次元的に架橋したポリマー(シリコーン樹脂)となる。硬化の際、硬化性シリコーンのZ基がOに変換されるが、Z基(特に水酸基)の一部は残存し、水酸基を有する硬化物となると考えられる。硬化性シリコーンを高温で硬化させた場合は水酸基がほとんど残存しない硬化物となることもある。
モノマーのZ基が加水分解性基である場合、そのZ基としては、アルコキシ基、塩素原子、アシルオキシ基、イソシアネート基等が挙げられる。多くの場合、モノマーとしてはZ基がアルコキシ基のモノマーが使用される。アルコキシ基は塩素原子などと比較すると反応性の比較的低い加水分解性基であり、Z基がアルコキシ基であるモノマーを使用して得られる硬化性シリコーン中にはZ基として水酸基とともに未反応のアルコキシ基が存在することが多い。モノマーのZ基が反応性の比較的高い加水分解性基(例えば塩素原子)の場合、そのモノマーを使用して得られる硬化性シリコーン中のZ基はそのほとんどが水酸基となる。
(シリコーン樹脂)
シリコーン樹脂層14を構成するシリコーン樹脂は、T3で表されるオルガノシロキシ単位(以後、単にT3単位とも称する)を有し、全オルガノシロキシ単位に対するT3で表されるオルガノシロキシ単位の合計割合が80〜100モル%であり、シリコーン樹脂層14の発泡、着色、または、ひび割れが生じにくい(以後、単に「シリコーン樹脂層14の耐熱性がより優れる」とも称する)点で、85〜100モル%が好ましく、90〜100モル%がより好ましい。
つまり、シリコーン樹脂は、T3で表されるオルガノシロキシ単位を主成分として含む。
T3:R−SiO3/2
式中、Rは、フェニル基またはメチル基を表す。
なお、T3で表されるオルガノシロキシ単位は、上述したT単位の一つに該当する。シリコーン樹脂は、T3で表されるオルガノシロキシ単位以外に他の単位を含んでいてもよく、他の単位としてはM単位、D単位、T1単位、T2単位、および、Q単位が挙げられる。
なかでも、シリコーン樹脂層14の機械的強度に優れ、耐熱性がより優れる点で、下記のQで表されるオルガノシロキシ単位(いわゆる、Q単位)を含むことが好ましい。Q単位の含有量は特に制限されないが、全オルガノシロキシ単位に対して、1モル%以上が好ましい。上限は特に制限されないが、架橋度が増すことでシリコーン樹脂層14の脆性が低下し、シリコーン樹脂層14が剥離時に凝集破壊を伴って起こすおそれがある点、また、硬化収縮に伴う収縮応力の増大によるガラス複合体10の反りが引き起こされるおそれがある点で、20モル%以下が好ましい。
Q:SiO2
なお、上記全オルガノシロキシ単位とは、シリコーン樹脂中に含まれるM単位、D単位、T単位、および、Q単位の合計を意図する。M単位、D単位、T単位(T1〜T3単位)、Q単位の数の割合は、29Si−NMRによるピーク面積比の値から計算できる。
シリコーン樹脂層14中のシリコーン樹脂においては、T3中のRがフェニル基であるオルガノシロキシ単位(A−1)と、T3中のRがメチル基であるオルガノシロキシ単位(B−1)とのモル比((A−1)/(B−1))が80/20〜20/80である(なお、(A−1)+(B−1)=100の関係を満たす)。なかでも、シリコーン樹脂層14の表面の平滑性に優れ、シリコーン樹脂層14の耐熱性がより優れる点で、モル比((A−1)/(B−1))は、78/18〜18/78が好ましく、75/25〜25/75がより好ましい。
Rがフェニル基であるオルガノシロキシ単位(A−1)とは、以下P−T3で表されるオルガノシロキシ単位を意図する。Phはフェニル基を表す。
P−T3:Ph−SiO3/2
また、Rがメチル基であるオルガノシロキシ単位(B−1)とは、以下M−T3で表されるオルガノシロキシ単位を意図する。Meはメチル基を表す。
M−T3:Me−SiO3/2
上記シリコーン樹脂は、公知の材料を用いて製造することができる。
上述したように、硬化処理により上記シリコーン樹脂となり得る硬化性シリコーンとしては、例えば、モノマーである加水分解性オルガノシラン化合物の混合物(モノマー混合物)、および/または、モノマー混合物を部分加水分解縮合反応させて得られる部分加水分解縮合物(オルガノポリシロキサン)が使用される。該モノマーとしては、より具体的には、(Me−)Si(−Z)で表される加水分解性オルガノシラン化合物と、(Ph−)Si(−Z)で表される加水分解性オルガノシラン化合物とが使用される。なお、Z基は水酸基または加水分解性基を示し、例えば、加水分解性基としては、塩素原子などのハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、アミノ基、アルコキシアルコキシ基などが挙げられる。
なお、加水分解縮合反応はTモノマーからT1単位が生成し、T1単位からT2単位が生成し、T2単位からT3単位が生成する反応である。加水分解性基の1個以上が水酸基に変換されたTモノマーからT1単位が生成する縮合反応、T1単位からT2単位が生成する縮合反応、T2単位からT3単位が生成する縮合反応、の反応速度はこの順に遅くなると考えられる。加水分解性基の加水分解反応を考慮しても、反応が進むにしたがって各単位の存在量のピークはTモノマーからT3単位へ移動していくと考えられる。反応条件が比較的温和である場合には存在量のピークの移動は比較的整然と進行すると考えられる。
上記シリコーン樹脂となり得る硬化性シリコーンとしては、上述したように、反応の制御や取り扱いなどの面から、加水分解性オルガノシラン化合物の混合物から得られる部分加水分解縮合物(オルガノポリシロキサン)が好ましい。部分加水分解縮合物は、加水分解性オルガノシラン化合物を上記各オルガノシロキシ単位の割合となるように混合したモノマー混合物を部分的に加水分解縮合させて得られる。部分的に加水分解縮合させる方法は、特に限定されない。通常は、加水分解性オルガノシラン化合物の混合物を溶媒中、触媒存在下で反応させて製造される。触媒としては、酸触媒やアルカリ触媒が使用しうる。また、加水分解反応には通常、水を使用することが好ましい。本発明に使用する部分加水分解縮合物は、溶媒中で加水分解性オルガノシラン化合物の混合物を酸またはアルカリ水溶液の存在下で反応させて製造された物が好ましい。
使用される加水分解性オルガノシラン化合物としては、上述した(Me−)Si(−Z)で表される加水分解性オルガノシラン化合物と、(Ph−)Si(−Z)で表される加水分解性オルガノシラン化合物とが挙げられ、なかでも、得られる硬化性シリコーンの取扱い性に優れ、シリコーン樹脂層14の耐熱性がより優れる点で、下式(1)で表されるフェニルトリクロロシラン、および、下式(2)で表されるメチルトリクロロシランを使用することが好ましい。なお、式(1)中のPhはフェニル基を表す。
上記硬化性シリコーンの好適態様の一つとしては、下記T1〜T3で表されるオルガノシロキシ単位の少なくともいずれか1つを有し、全オルガノシロキシ単位に対する下記T1〜T3で表されるオルガノシロキシ単位の合計割合が80〜100モル%であり、下記T1〜T3中のRがフェニル基であるオルガノシロキシ単位(A−2)と、下記T1〜T3中のRがメチル基であるオルガノシロキシ単位(B−2)とのモル比((A−2)/(B−2))が80/20〜20/80であるオルガノポリシロキサン(以後、オルガノポリシロキサンXとも称する)が挙げられる。該オルガノポリシロキサンであれば、容易に所望のシリコーン樹脂が得られる。
T1:R−Si(−OX)21/2
T2:R−Si(−OX)O
T3:R−SiO3/2
なお、式中、Rは、フェニル基またはメチル基を表す。Xは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
上記式におけるRは1種に限定されず、T1、T2、T3において、それぞれRが異なっていてもよい。
また、−OXはT1単位およびT2単位の間で同一であっても異なっていてもよい。T1単位における2つの−OXは異なっていてもよく、例えば、一方が水酸基で他方がアルコキシ基であってもよい。また、2つの−OXがいずれもアルコキシ基である場合、それらのアルコキシ基は異なるアルコキシ基であってもよい。
2個のケイ素原子を結合する酸素原子(O)を有しない、−OXのみを3個有するT単位を以下T0という。T0は、実際には、未反応のTモノマーに相当し、オルガノシロキシ単位(含ケイ素結合単位)ではない。このT0は、T1〜T3の単位の解析においてT1〜T3と同様に測定される。
オルガノポリシロキサンX中のT1〜T3は、核磁気共鳴分析(29Si−NMR)によりケイ素原子の結合状態を測定して解析できる。T0〜T3の数(モル量)の比は、29Si−NMRのピーク面積比から求める。
なお、オルガノポリシロキサンXの質量平均分子量Mw、数平均分子量Mn、および分散度Mw/Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により、ポリスチレンを標準物質として測定した値をいう。このようなオルガノポリシロキサンXの特性は、分子1個の特性をいうものではなく、各分子の平均の特性として求められるものである。
オルガノポリシロキサンX中における上記T1〜T3で表されるオルガノシロキシ単位の合計割合は、上述したように、全オルガノシロキシ単位に対して、80〜100モル%であることが好ましく、シリコーン樹脂層14の耐熱性が優れる点で、82〜100モル%が好ましく、85〜100モル%がより好ましい。
なお、オルガノポリシロキサンXにおいては、取扱い性の点から、上記T3単位が少なくとも含まれることが好ましく、上記T2単位およびT3単位が少なくとも含まれることがより好ましい。種々検討の結果、Ph基が多くなると、T1単位の割合が多くなることが分かっている。T1単位の割合が多くなると、シリコーン樹脂層作製過程における硬化時に収縮応力が大きくため、T1単位が少ないほうが、収縮応力を低下でき、より好ましい。
また、オルガノポリシロキサンXは、上記T1〜T3で表されるオルガノシロキシ単位以外に他の単位を含んでいてもよく、他の単位としてはM単位、D単位、および、Q単位が挙げられる。
オルガノポリシロキサンXにおいては、T1〜T3中のRがフェニル基であるオルガノシロキシ単位(A−2)と、T1〜T3中のRがメチル基であるオルガノシロキシ単位(B−2)とのモル比((A−2)/(B−2))が80/20〜20/80である(なお、(A−2)+(B−2)=100の関係を満たす)。なかでも、オルガノシロポリキサンの溶解性に優れ、洗浄されたガラス基板に対して適度な表面張力を有する(つまり塗れ性のよい)塗工液を調製でき、硬化時の収縮応力が低減でき、シリコーン樹脂層14の耐熱性がより優れる点で、モル比((A−2)/(B−2))は、75/25〜20/80が好ましく、70/30〜20/80がより好ましい。
Rがフェニル基であるオルガノシロキシ単位(A−2)とは、Rがフェニル基であるT1単位(以下のP−T1)、Rがフェニル基であるT2単位(以下のP−T2)、および、Rがフェニル基であるT3単位(以下のP−T3)を含む概念を意図する。以下、式P−T1〜P−T3中、Phはフェニル基を表す。
P−T1:Ph−R−Si(−OX)21/2
P−T2:Ph−Si(−OX)O
P−T3:Ph−SiO3/2
従って、上記オルガノシロキシ単位(A−2)の含有量は、上記P−T1で表される単位の含有量、上記P−T2で表される単位の含有量、および、上記P−T3で表される単位の含有量の合計量を意図する。
また、Rがメチル基であるオルガノシロキシ単位(B−2)とは、Rがメチル基であるT1単位(以下のM−T1)、Rがメチル基であるT2単位(以下のM−T2)、および、Rがメチル基であるT3単位(以下のM−T3)を含む概念を意図する。以下、式M−T1〜M−T3中、Meはメチル基を表す。
M−T1:Me−Si(−OX)21/2
M−T2:Me−Si(−OX)O
M−T3:Me−SiO3/2
従って、上記オルガノシロキシ単位(B−2)の含有量は、上記M−T1で表される単位の含有量、上記M−T2で表される単位の含有量、および、上記M−T3で表される単位の含有量の合計量を意図する。
硬化性シリコーン(特に、上記オルガノポリシロキサンX)は、上記T1〜T3で表されるオルガノシロキシ単位を、単位の個数の割合(モル%)で、T1:T2:T3=0〜5:20〜50:50〜80(なおT1+T2+T3=100の関係を満たす。)の割合で含むことが好ましい。上記範囲であれば、シリコーン樹脂層14の耐熱性がより優れる。上記T1:T2:T3の比は、言い換えると、T1単位の割合が0〜5モル%で、T2単位の割合が20〜50モル%で、T3単位の割合が50〜80モル%であるともいえる。
なかでも、シリコーン樹脂層14の耐熱性がより優れる点で、T1:T2:T3の比の好適な範囲としては、0〜3:30〜50:50〜70である。
なかでも、シリコーン樹脂層14の耐熱性がさらに優れる点で、硬化性シリコーン(特に、上記オルガノポリシロキサンX)における(A−2)単位と(B−2)単位の比((A−2)/(B−2))が80/20〜20/80であり、かつT1:T2:T3=0〜5:20〜50:50〜80であることが好ましい。
なお、オルガノポリシロキサンXを用いてシリコーン樹脂層を形成する際に、硬化条件によって、T1〜T3中のメチル基やフェニル基が脱離して、Q単位が形成される場合がある。
硬化性シリコーン(特に、上記オルガノポリシロキサンX)の数平均分子量は、硬化性シリコーンの塗布性に優れ、シリコーン樹脂層14の耐熱性がより優れる点で、そのGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定による、ポリスチレン換算の数平均分子量は、500〜2000であることが好ましく、600〜2000であることがより好ましく、800〜1800がさらに好ましい。
また、硬化性シリコーン(特に、上記オルガノポリシロキサンX)の質量平均分子量/数平均分子量は、硬化性シリコーンの塗布性に優れ、異物欠陥のないシリコーン樹脂層14が形成でき、シリコーン樹脂層14の耐熱性がより優れる点で、1.00〜2.00が好ましく、1.00〜1.70がより好ましく、1.00〜1.50がさらに好ましい。
硬化性シリコーン(特に、上記オルガノポリシロキサンX)の分子量の調節は、反応条件を制御することにより行うことができる。例えば、硬化性オリゴマーを製造する際の溶媒量を調節し、加水分解性オルガノシラン化合物の濃度を高くすると高分子量物が得られ、濃度を低くすると低分子量物が得られる。
硬化性シリコーン(特に、上記オルガノポリシロキサンX)の形状は特に制限されず、粒状であってもよい。つまり、硬化性シリコーン(特に、上記オルガノポリシロキサンX)を溶媒中に加えた場合、微粒子として存在していてもよい。
この場合、動的光散乱法により測定した硬化性シリコーン(特に、上記オルガノポリシロキサンX)の粒子径は特に制限されないが、硬化性シリコーンの塗布性がより優れ、異物欠陥の少ないシリコーン樹脂層14が形成でき、シリコーン樹脂層14の耐熱性がより優れる点で、0.5〜100nmが好ましく、0.5〜40nmがより好ましい。
なお、上記動的光散乱法の測定方法としては、オルガノポリシロキサンXをPEGMEA溶液(プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセタート)に20質量%となるように調整してサンプルを作製し、濃厚系粒径アナライザー(大塚電子社製、FPAR−1000)を用いて、ヒストグラム平均粒子径(D50)を求め、粒子径とする。
上述したシリコーン樹脂層14の製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。
シリコーン樹脂層14の製造方法としては、ガラス基板12とシリコーン樹脂層14との密着性が優れる点で、ガラス基板12上に上記シリコーン樹脂となる硬化性シリコーンの層を形成し、その硬化性シリコーンを架橋硬化させてシリコーン樹脂層14とすることが好ましい。ガラス基板12上に硬化性シリコーンの層を形成するためには、硬化性シリコーンを溶媒に溶解させた溶液(硬化性シリコーンを含む組成物)を使用し、この溶液をガラス基板12上に塗布して溶液の層を形成し、次いで溶媒を除去して硬化性シリコーンの層とすることが好ましい。溶液の濃度の調整などにより硬化性シリコーンの層の厚さを制御することができる。なかでも、取扱い性に優れ、シリコーン樹脂層の膜厚の制御がより容易である点から、硬化性シリコーンを含む組成物中における硬化性シリコーンの含有量は、組成物全質量に対して、1〜100質量%が好ましく、1〜50質量%がより好ましい。
溶媒としては、作業環境下で硬化性シリコーンを容易に溶解でき、かつ、容易に揮発除去できる溶媒であれば、特に限定されない。具体的には、例えば、酢酸ブチル、2−ヘプタノン、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート等を例示できる。
また、組成物中での硬化性シリコーンの安定性をより高める点で、組成物中のpHを制御することが好ましい。一般的にシラノール基が安定に存在できるpHにはある範囲があり、中性付近では、ゲル化が進行しやすく、酸性側(pH2〜4)あるいは塩基性側(pH11〜14)でより安定に存在することが知られている。硬化性シリコーンの安定性をより高め、かつ硬化性シリコーンが硬化する際の硬化触媒として作用する点で、pH制御には酸が好ましく用いられる。添加酸として、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜硝酸、過塩素酸、スルファミン酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられ、酢酸が好ましい。酸の使用量は、硬化性シリコーン組成物100質量部に対して、0.1〜50質量部が好ましく、1〜20質量部が特に好ましい。
さらに、組成物中での硬化性シリコーンの安定性をより高める点で、塗工溶媒よりも高沸点のアルコールを添加することもできる。使用されるアルコールの種類は特に制限されず、1−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、ジアセトンアルコール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール等が挙げられる。これらのうち、硬化性シリコーンの溶解性が良好な点から、1−メトキシ−2−プロパノール、ジアセトンアルコール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノールが好ましい。
また、基材への塗工性向上の目的で、消泡剤、粘性調整剤を含んでいてもよく、基材への密着性向上の目的で密着性付与剤等の添加剤をさらに含んでもよく、塗工性および得られる塗膜の平滑性を向上させる目的でレベリング剤を配合してもよい。これらの添加剤の配合量は硬化性シリコーン100質量部に対して各成分それぞれ0.01〜2質量部となる量が好ましい。また、本発明の目的を損なわない範囲でフィラーなどを添加してもよい。
なお、硬化性シリコーンを用いてシリコーン樹脂層を形成する手順に関しては、後段において詳述する。
ガラス基板12上に硬化性シリコーンを含む組成物を塗布する方法は特に限定されず、公知の方法を使用することができる。例えば、スプレーコート法、ダイコート法、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法、バーコート法、スクリーン印刷法、グラビアコート法などが挙げられる。
次いで、ガラス基板12上の硬化性シリコーンを硬化させて、シリコーン樹脂層14を形成する。
硬化の方法は特に制限されないが、通常、熱硬化処理により行われる。
熱硬化させる温度条件は特に制限されないが、生産性および得られるシリコーン樹脂層14の耐熱性の点から、150〜550℃が好ましく、200〜450℃がより好ましい。また、加熱時間は、通常、10〜300分が好ましく、20〜120分がより好ましい。なお、加熱条件は、温度条件を変えて段階的に実施してもよい。上記温度範囲および、加熱時間の範囲とすることにより、T1単位、T2単位およびT3単位、さらに250℃以上の加熱によって生成しやすいQ単位の生成割合を制御することができる。
なお、熱硬化処理においては、プレキュア(予備硬化)を行った後硬化(本硬化)を行って硬化させることが好ましい。プレキュアを行うことにより、より耐熱性に優れたシリコーン樹脂層14を得ることができる。プレキュアは溶媒の除去に引き続き行うことが好ましく、その場合、層から溶媒を除去して架橋物の層を形成する工程とプレキュアを行う工程とは特に区別されない。溶媒の除去は100℃以上に加熱して行うことが好ましく、150℃以上に加熱することにより引き続きプレキュアを行うことができる。溶媒の除去とプレキュアを行う温度および加熱時間は、100〜420℃、5〜60分が好ましく、150〜300℃、10〜30分がより好ましい。
[ガラス複合体]
上記ガラス複合体10は、種々の用途に使用することができ、例えば、後述する表示装置用パネル、PV、薄膜2次電池、表面に回路が形成された半導体ウェハ等の電子部品を製造する用途などが挙げられる。
ここで、表示装置用パネルとは、LCD、OLED、電子ペーパー、プラズマディスプレイパネル、フィールドエミッションパネル、量子ドットLEDパネル、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)シャッターパネル等が含まれる。
以下に、実施例等により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例1〜4が実施例、例5〜6が比較例である。
また、本製造例においては、硬化性シリコーンの評価を以下に示す項目および方法によって行った。
(1)硬化性シリコーン中のケイ素原子の結合状態の解析(T単位の割合)
核磁気共鳴分析装置(溶液29Si−NMR:JEOL RESONANCE株式会社製、ECP400)を用いてT1〜T3の比を求めた。
T1〜T3の比は、溶液29Si−NMRのピーク面積比からそれぞれ求めた。測定条件は、パルス幅20μsec、パルス繰り返しの待ち時間30sec、積算回数256scanとした。溶媒にはトルエンを用い、濃度30wt%に調製したものに緩和試薬として、Cr(acac)を0.1wt%添加した。化学シフトの基準はTMS由来のピークを0ppmとした。
各構造の積分算出範囲は以下のとおりである。
T1(Me基):−44〜−49ppm、T1(Ph基):−60〜−61ppm
T2(Me基):−50〜−60ppm、T2(Ph基):−67〜−74ppm
T3(Me基):−61〜−67ppm、T3(Ph基):−74〜−83ppm
(2)硬化性シリコーン中のフェニル基モル%/メチル基モル%(上記(A−2)/(B−2)組成比の解析
核磁気共鳴分析装置(溶液H−NMR:JEOL RESONANCE株式会社製、ECP400)を用いてフェニル基モル%/メチル基モル%(上記(A−2)/(B−2)組成比を求めた。
フェニル基モル%/メチル基モル%(上記(A−2)/(B−2))組成比は、H−NMRのピーク面積からそれぞれ求めた。測定条件はパルス幅6.7μsec、パルス繰り返しの待ち時間5sec、積算回数16scanとした。溶媒には重水素化クロロホルムを用い、濃度1wt%に調製した。化学シフトの基準はクロロホルム由来のピークを7.26ppmとした。また、各構造に由来するH−NMRの化学シフトは、以下のとおりである。
A−2(Ph基):8.2〜6.4ppm
B−2(Me基):0.6〜−0.7ppm
(3)数平均分子量Mn、質量平均分子量Mw、および分散度Mw/Mnの評価
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、東ソー社製のHLC8220、RI検出、カラム:TSK−GEL SuperHZ、溶離液:テトラヒドロフラン)によって求めた。
(4)動的光散乱法による粒子径の評価
硬化性シリコーンを20質量%のPGMEA(プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセタート)溶液とし、濃厚系粒径アナライザー(大塚電子社製、FPAR−1000)を用いて、ヒストグラム平均粒子径(D50)を求め、粒子径とした。
以下の例では、ガラス基板として、無アルカリホウケイ酸ガラスからなるガラス板(縦200mm、横200mm、板厚0.1mm、線膨張係数38×10-7/℃、旭硝子社製商品名「AN100」)を使用した。
<製造例1:硬化性シリコーン(P1)の製造>
5Lの四つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン(1380mL)および1.5M炭酸ナトリウム水溶液(1380mL)を加え、メチルトリクロロシラン(129g、0.865mol)およびフェニルトリクロロシラン(183g、0.865mol)の混合物を40℃で滴下し、次に、60℃で1時間反応させた。その後、有機相をイオン交換水で洗浄し、溶媒を除去し、硬化性シリコーン(P1)を得た。
<製造例2〜6>
硬化性シリコーン(P2)〜(P6)について、製造例1と同様にして、表1に示す組成比で製造した。
表1中、「フェニル基モル%/メチル基モル%」欄は、T1〜T3中のRがフェニル基であるオルガノシロキシ単位と、T1〜T3中のRがメチル基であるオルガノシロキシ単位とのモル比を表す。
また、「T単位の割合」欄では、T1〜T3の各単位の個数の割合(モル%)を示し、T1〜T3の合計が100となるように示す。
「粒子径」欄は、上述した動的光散乱法により測定した硬化性シリコーンの粒径であり、「<40」とは粒径が40nm未満であったことを意図し、「>100」とは粒径が100nm超であったことを意図する。
なお、上記各単位の含有量は、29Si−NMRやH−NMRより算出した。
<例1>
得られた硬化性シリコーン(P1)をPGMEA(プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセタート)に溶解させ、溶液(P1)(固形分40質量%)を得た。
ガラス基板を純水洗浄した後、さらにUV洗浄して清浄化した。
次に、上記溶液(P1)をスピンコータ(回転数:600rpm、15秒)にてガラス基板に塗布して、硬化性シリコーンを含む塗膜を形成した。
次に、大気中、350℃で60分間、塗膜を加熱してシリコーン樹脂層を製造して、ガラス複合体S1を得た。
得られたガラス複合体S1においては、シリコーン樹脂層に気泡が発生することもなく、シリコーン樹脂層とガラス基板とが密着しており、歪み状欠点(光学ひずみ)もなく、シリコーン樹脂層の平滑性にも優れていた。
[耐熱性評価]
次に、ガラス複合体S1を大気下にて400℃で60分間加熱処理を行い、その後、室温まで冷却した。加熱処理が施されたガラス複合体S1を目視にて観察したところ、シリコーン樹脂層のクラックや、発泡や着色(例えば、白化)などの発生は認められず、シリコーン樹脂層とガラス基板との剥離も認められなかった。
なお、加熱条件を「大気下にて400℃で60分間」から「窒素下にて450℃で60分間」に変更した場合は、上記と同様に、シリコーン樹脂層のクラックや、発泡や着色(例えば、白化)などの発生は認められず、シリコーン樹脂層とガラス基板との剥離も認められなかった。
[構造評価]
上記ガラス複合体S1におけるシリコーン樹脂層の構造に関しては、以下の方法で解析した。
表2中、「シリコーン樹脂層」欄においては、29Si−NMRによるピーク面積比より算出したT3単位およびQ単位のモル%を示す。
また、本製造例および比較例においては、シリコーン樹脂層の解析を以下に示す項目および方法によって行った。
(1)シリコーン樹脂層のケイ素原子の結合状態の解析
核磁気共鳴分析装置(固体29Si−NMR:JEOL RESONANCE株式会社製、ECP600)を用いてT3単位およびQ単位の含有量(モル%)を求めた。
T3単位およびQ単位の含有量(モル%)は、固体29Si−NMRのピーク面積比からそれぞれ求めた。シリコーン樹脂層は、ガラス基材上に各実施例および比較例で使用する硬化性シリコーンを含む液状物を、スピンコータにて塗工し、各実施例および比較例の加熱条件にて加熱硬化して、ガラス基材にシリコーン樹脂層を形成後、該シリコーン樹脂層をカミソリ刃で削りとった固体サンプルを使用した。測定法はDDMAS法とし、測定条件はパルス幅1.9μsec、パルス繰り返しの待ち時間300sec、積算回数300scan以上、MAS回転速度10KHzとした。化学シフトの基準はジメチルシリコーン由来のピークを−22ppmとした。また、各構造に由来する固体29Si−NMRの化学シフトは、以下のとおりである。
T3:−48〜−88ppm
Q:−96〜−116ppm
(2)シリコーン樹脂層の(A−1)/(B−1)比の解析
核磁気共鳴分析装置(固体H−NMR:JEOL RESONANCE株式会社製、ECP600)を用いてPh基およびMe基に由来するピーク面積比から求めた。シリコーン樹脂層は、ガラス基材上に各実施例および比較例で使用する硬化性シリコーンを含む液状物を、スピンコータにて塗工し、各実施例および比較例の加熱条件にて加熱硬化して、ガラス基材にシリコーン樹脂層を形成後、該シリコーン樹脂層をカミソリ刃で削りとった固体サンプルを使用した。測定法にはDepth2を用い、測定条件はパルス幅2.3μsec、パルス繰り返しの待ち時間15sec、積算回数16scan、MAS回転速度22KHzとした。化学シフトの基準はアダマンタン由来のピークを1.7ppmとした。また、各構造に由来する固体H−NMRの化学シフトは、以下のとおりである。
A−1(Ph基):18〜4ppm
B−1(Me基):4〜−10ppm
(3)シリコーン樹脂層の膜厚
シリコーン樹脂層の膜厚は表面粗さ・輪郭形状測定機(東京精密社製 サーフコム1400G−12)を用いて測定した。
(4)シリコーン樹脂層の収縮応力
外径が4インチ、厚さが525±25μmのシリコンウエハのオリエンテーションフラットを基準とし、薄膜応力測定装置FLX−2320(KLA Tencor社製)内の所定位置に収容した後、周囲温度25℃で、シリコンウエハの曲率半径を計測した。
次に、シリコンウエハを取り出し、スピンコート法を用いて、シリコンウエハ上に各実施例および比較例で使用する硬化性シリコーンを含む液状物を塗布した後、各実施例および比較例の加熱条件にて加熱硬化して、シリコーン樹脂層を形成した。シリコーン系硬化被膜を形成する前と同様にして、周囲温度25℃で、シリコーン樹脂層が形成されたシリコンウエハの曲率半径を計測した。
(式中、E/(1−ν)は、シリコンウエハの二軸弾性係数(結晶面(100):1.805×1011Pa)であり、hは、シリコンウエハの厚さ[m]であり、tは、シリコーン樹脂層の厚さ[m]であり、Rは、シリコーン樹脂層を形成する前のシリコンウエハの曲率半径とシリコーン樹脂層を形成した後のシリコンウエハとの曲率半径の差[m]である。)から、シリコーン樹脂層の25℃における収縮応力を算出した。
<例2〜6>
硬化性シリコーン(P1)の代わりに、下記表2に示す、硬化性シリコーン(P2)〜(P6)をそれぞれ使用した以外は、例1と同様の手順に従って、ガラス複合体S2〜S6を製造した。
得られたガラス複合体S2〜S6を用いて、上記[耐熱性評価]、[構造評価]、[収縮応力評価]を実施した。結果を表2にまとめて示す。
なお、表2中、「(A−1)/(B−1)」欄は、T3中のRがフェニル基であるオルガノシロキシ単位(A−1)と、T3中のRがメチル基であるオルガノシロキシ単位(B−1)とのモル比((A−1)/(B−1))を示す。
表2中、「Q単位/T3単位」は、各シリコーン樹脂層中におけるQ単位とT3単位とのモル比(ただし、T3単位の量を「1」とした相対的な表記)を示す。なお、ガラス複合体S1〜S6中のシリコーン樹脂層のオルガノシロキシ単位は、Q単位とT3単位とで構成されていた。なお、表2中、例6においては、Q単位は検出されなかった。
表2中、「初期クラックの有無」欄は、硬化処理を実施した後に、シリコーン樹脂層を目視にて観察した際に、シリコーン樹脂層にクラックがない場合を「無し」、ある場合を「有り」として示す。なお、「有り」の場合は、上記[耐熱性評価]は実施しなかった。
表中、「耐熱性1」は、「大気下にて400℃で60分間」での加熱処理を実施した場合の評価を意図し、「クラック」「着色」「発泡」のいずれも見られない場合を「○」、いずれか一つでもあった場合を「×」とする。また、「耐熱性2」は、「窒素下にて450℃で60分間」での加熱処理を実施した場合の評価を意図し、「クラック」「着色」「発泡」のいずれも見られない場合を「○」、いずれか一つでもあった場合を「×」とする。
上記表2に示すように、本発明のガラス複合体においては、高温処理後においても、シリコーン樹脂層にクラック、着色、および発泡が確認されず、シリコーン樹脂層とガラス基板との剥離も見られなかった。
一方、所定のシリコーン樹脂層を使用しなかった比較例1および2では、所望の効果が得られなかった。
10 ガラス複合体
12 ガラス基板
14 シリコーン樹脂層

Claims (7)

  1. 厚み0.20mm以下のガラス基板と、前記ガラス基板上に配置されたシリコーン樹脂層とを有し、
    前記シリコーン樹脂層中のシリコーン樹脂が、下記T3で表されるオルガノシロキシ単位を有し、全オルガノシロキシ単位に対する下記T3で表されるオルガノシロキシ単位の合計割合が80〜100モル%であり、
    下記T3中のRがフェニル基であるオルガノシロキシ単位(A−1)と、下記T3中のRがメチル基であるオルガノシロキシ単位(B−1)とのモル比((A−1)/(B−1))が80/20〜20/80である、ガラス複合体。
    T3:R−SiO3/2
    (式中、Rは、フェニル基またはメチル基を表す。)
  2. 前記シリコーン樹脂が、さらに、下記Qで表されるオルガノシロキシ単位を有する、請求項1に記載のガラス複合体。
    Q:SiO2
  3. 前記シリコーン樹脂層が、硬化性シリコーンを含む組成物を用いて形成され、
    前記硬化性シリコーンが、下記T1〜T3で表されるオルガノシロキシ単位を、前記単位の個数の割合で、T1:T2:T3=0〜5:20〜50:50〜80(ただし、T1+T2+T3=100の関係を満たす)の割合で含むオルガノポリシロキサンである、請求項1または2に記載のガラス複合体。
    T1:R−Si(−OX)21/2
    T2:R−Si(−OX)O
    T3:R−SiO3/2
    (式中、Rは、フェニル基またはメチル基を表す。Xは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
  4. 前記オルガノポリシロキサンの数平均分子量が500〜2000である、請求項3に記載のガラス複合体。
  5. 前記オルガノポリシロキサンの質量平均分子量/数平均分子量が1.00〜2.00である、請求項3または4に記載のガラス複合体。
  6. 前記オルガノポリシロキサンが、下式(1)で表されるフェニルトリクロロシラン、および、下式(2)で表されるメチルトリクロロシランを、加水分解することにより得られるオルガノポリシロキサンである、請求項3〜5のいずれか1項に記載のガラス複合体。
    (式中、Phはフェニル基を表す。)
  7. 前記シリコーン樹脂層の厚みが0.1〜15μmである、請求項1〜6のいずれか1項に記載にガラス複合体。
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