JP2018104233A - ガラス物品及びその製造方法 - Google Patents
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Description
上記ガラス物品において、前記樹脂層は、シリコーン樹脂層であることが好ましい。
上記課題を解決するガラス物品の製造方法は、ガラス板とアンチグレア膜とを有するガラス物品の製造方法であって、前記ガラス板上に樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層上にアンチグレア膜を形成する工程と、を備える。
ガラス物品11を製造するには、まずガラス板12の第1主面12aに樹脂層14を形成する(樹脂層形成工程)。樹脂層14の形成方法としては、例えば、スリットコート法、スピンコート法、ディップコート法等が挙げられる。具体的には、樹脂層14は、ガラス板12の第1主面12aに樹脂層14を形成する化合物を、例えば、スピンコート法により塗布し、200〜300℃程度の温度条件下で10〜100分間加熱することで得られる。
[R3SiO1/2]a[R2SiO]b[R1SiO3/2]c[SiO2]d…(1)
一般式(1)中、a、b、c、及びdは、それぞれ括弧内の繰り返し単位数を表し、a、b、c、及びdは、それぞれ0以上の整数であり、2<(a+2b+3c+4d)/(a+b+c+d)<4で表される関係式を満たす。
上記一般式(1)で表される化合物から形成された樹脂層14は、ガラス板12及びアンチグレア膜13との密着性が良好である。また、上記一般式(1)で表される化合物から形成された樹脂層14は、ガラス板12及びアンチグレア膜13との熱膨張率差が小さいため、アンチグレア膜13を形成する際に熱を受けたとしても、ガラス板12から樹脂層14が剥離し難く、しかもアンチグレア膜13も樹脂層14から剥離し難い。
液状媒体としては、例えば、水、アルコール類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、エステル類、グリコールエーテル類、含窒素化合物、及び含硫黄化合物が挙げられる。
液状媒体としては、アンチグレア膜13の前駆体を加水分解させるために、少なくとも水が用いられる。液状媒体は、水と水以外の液状媒体との混合液であってもよい。混合液中の水以外の液状媒体としては、アルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、及びブタノールから選ばれる少なくとも一種がより好ましい。
ガラス物品11の主な用途としては、例えば、ディスプレイ用途、タッチパネル用途、及び電子デバイス用途が挙げられるが、窓ガラス用途、建材用途、車両用途等であってもよい。ガラス物品11は、映像等の視認性が良好であり、電子デバイス用途として好適に使用できる。なお、ガラス物品11のアンチグレア膜13には、さらにアンチリフレクション(AR)膜、防汚(AF)膜等を積層することもできる。AR膜及びAF膜を積層する場合、ガラス板12側から、アンチグレア膜13、AR膜、及びAF膜の順に積層することが好ましい。
図3(a)に示すように、従来のガラス物品10では、ガラス板12の第1主面12aにアンチグレア膜13が直接設けられている。ここで、アンチグレア膜13は、塗膜を加熱することによって形成される。すなわち、アンチグレア膜13は、塗膜の収縮を伴って形成される。このように形成されたアンチグレア膜13に接するガラス板12の第1主面12aには、内部応力(引張応力)が生じていると考えられる。
(1)ガラス物品11は、ガラス板12とアンチグレア膜13とを有している。ガラス物品11は、ガラス板12とアンチグレア膜13との間に設けられた樹脂層14とをさらに有している。この構成によれば、上述した作用が得られるため、アンチグレア膜13が設けられたガラス板12の第1主面12aが凸となる曲げに対する強度を確保することが可能となる。
(4)ガラス物品11の製造方法は、ガラス板12上に樹脂層14を形成する工程と、樹脂層14上にアンチグレア膜13を形成する工程とを備えている。この方法によれば、上述した作用が得られるため、アンチグレア膜13が設けられたガラス板12の第1主面12aが凸となる曲げに対する強度を確保することが可能となる。
ガラス物品11のアンチグレア膜13は、例えば、スパッタリング法や化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition:CVD)法等により形成したものであってもよい。このガラス物品11では、ガラス板12の第1主面12aが凸となるように湾曲した場合、アンチグレア膜13に生じたクラックの進展を樹脂層14によって抑制し、ガラス板12にクラックが進展することを阻止することが可能となる。従って、アンチグレア膜13が設けられたガラス板12の第1主面12aが凸となる曲げに対する強度を確保することが可能となる。
(実施例1)
ガラス板(無アルカリガラス板、日本電気硝子社製、OA−10G、幅50mm、長さ50mm、厚さ0.5mm)上に、樹脂層を形成するための化合物(シリコーン樹脂系コーティング剤、ハニー化成社製、商品名:ハニセランPI)をスピンコート法で塗布した。その後、加熱温度180℃、加熱時間30分間の条件で塗膜を硬化させることで、厚さ1μmのシリコーン樹脂層が設けられたガラス板を得た。
比較例1では、樹脂層を省略した以外は、実施例1と同様にしてガラス板の第1主面にアンチグレア膜を設けることでガラス物品のサンプルを得た。
比較例2では、実施例1と同様にして樹脂層を設けたガラス板を得た後、ガラス板において樹脂層とは反対側の第2主面に実施例1と同様にしてアンチグレア膜を設けることでガラス物品のサンプルを得た。
参考例1では、実施例1と同様のガラス板をサンプルとして準備し、樹脂層及びアンチグレア膜のいずれも省略した。
各例のサンプルの周縁部全体を固定治具によって押さえ、重さ130g、直径31.8mmの鉄球を所定の高さから各サンプルにおけるガラス板の第2主面側に落下させ、各サンプルが破壊される高さを比較することにより行った。
Claims (5)
- ガラス板とアンチグレア膜とを有するガラス物品であって、
前記ガラス板と前記アンチグレア膜との間に設けられた樹脂層をさらに有することを特徴とするガラス物品。 - 前記樹脂層は、シリコーン樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載のガラス物品。
- 前記ガラス板は、表面に圧縮応力層を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガラス物品。
- ガラス板とアンチグレア膜とを有するガラス物品の製造方法であって、
前記ガラス板上に樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層上にアンチグレア膜を形成する工程と、を備えることを特徴とするガラス物品の製造方法。 - 前記アンチグレア膜を形成する工程は、前記アンチグレア膜の前駆体を含有する塗布用溶液を前記樹脂層上に塗布することで前記樹脂層上に塗膜を形成した後、前記塗膜を加熱する工程であることを特徴とする請求項4に記載のガラス物品の製造方法。
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