JP2004240548A - ペン入力装置用カバーガラス - Google Patents

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正己 金子
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Abstract

【課題】強度、板厚および重量のバランスに優れ、書き味に優れ、さらにアンチグレア効果(AG効果)を有するペン入力装置用カバーガラスの提供。
【解決手段】ガラス基板と、該ガラス基板上に形成された透明層とを有するペン入力装置用カバーガラスであって、該透明層の表面に凹部および凸部を有し、該透明層の表面における凸部間の平均ピッチSが20〜70μmであり、表面平均粗さRが0.10〜0.30μmであるペン入力装置用カバーガラス。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペン入力装置用カバーガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
ペン入力装置としては、個人向け携帯情報端末(例えば、PDA等)が従来から知られており、最近ではタブレットと表示装置とを一体に積層してなるタブレット付きの液晶表示装置等(例えば、ペン入力タブレット付液晶表示装置、タブレットPC等)が知られている。
これらのペン入力装置の表面カバーには、アクリル板もしくはアクリル板表面にアンチグレア処理(AG処理)を施したもの、AG処理を施したフィルムをガラス基板上に形成したもの(例えば、特許文献1参照。)、または微粒子をゾルゲル法による調整後のゾル液に混合し、それを基板上にコーティングし、焼成することにより形成された反射防止膜(例えば、特許文献2参照。)を用いることが提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−75213号公報
【特許文献2】
特開平10−133002号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記PDAの用途はタッチパネルを利用した電話帳やスケジュールの閲覧等に限られているため抵抗または超音波を利用した入力システムが採用されており、ペン入力内容の回路における検出の感度が後述するタブレット付きの液晶表示装置等に比べて劣っていても大きな問題は生じない。そのため、上記タッチパネルの表面カバーには、ペン入力時における入力のしやすさ(書き味)が考慮されることはなく、上述したアクリル板、アクリル板表面にAG処理を施したもの、上記特許文献1および2記載のAG処理を施したフィルムをガラス基板上に形成したもの、反射防止膜のいずれも用いることができる。
【0005】
一方、上記タブレット付きの液晶表示装置等では、ペン自体に回路を有する電磁誘導を利用した入力システムを採用しているため、液晶の裏側にある制御回路により高感度でペン入力位置を検出することが可能となってきている。そのため、従来のペン入力より細かな表現を記入・表示させることができる。
ここで、本発明者は、タブレット付きの液晶表示装置等の表面カバーには、ペン入力時の書き味が優れることが要求特性として生じうると考えた。
【0006】
そこで、本発明者が従来の表面カバーについて検討した結果、上述したアクリル板もしくはアクリル板表面にAG処理を施したものをタブレット付きの液晶表示装置等の表面カバーに用いた場合では、ペン入力時の書き味が劣り、さらにその強度が劣るため板厚が増加し、そのため重量も増加するという問題を有していることが明らかになり、また、上記特許文献1記載のAG処理を施したフィルムをガラス基板上に形成したものをタブレット付きの液晶表示装置等の表面カバーに用いた場合では、該フィルムの耐摩耗性が低く、徐々に劣化するため書き味が悪くなるという問題を有し、上記特許文献2記載の反射防止膜をタブレット付きの液晶表示装置等の表面カバーに用いた場合では、シリカガラスバインダーを用いているため耐磨耗性が劣り、さらに表面粗さの問題から書き味が悪くなるという問題を有していることが明らかとなった。
【0007】
したがって、本発明は、強度、板厚および重量のバランスに優れ、書き味に優れ、さらにアンチグレア効果(AG効果)を有するペン入力装置用カバーガラスを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究した結果、ガラス基板と該ガラス基板上に形成された特定の凹凸を有する透明層とを有するペン入力装置用カバーガラスが、強度、板厚および重量のバランスに優れ、書き味に優れ、ペン入力装置用カバーガラスとして用いるのに充分な透過率を有し、さらにヘイズ率を低くしつつAG効果を有することを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下に示す(1)〜(6)のペン入力装置用カバーガラスを提供する。
【0009】
(1)ガラス基板と、該ガラス基板上に形成された透明層とを有するペン入力装置用カバーガラスであって、該透明層の表面に凹部および凸部を有し、該透明層の表面における凸部間の平均ピッチSが20〜70μmであり、表面平均粗さRが0.10〜0.30μmであるペン入力装置用カバーガラス。
【0010】
(2)上記透明層がシリカ層である上記(1)に記載のペン入力装置用カバーガラス。
【0011】
(3)さらに、上記凸部の最大凸部高さRが0.50〜2.00μmである上記(1)または(2)に記載のペン入力装置用カバーガラス。
【0012】
(4)ヘイズ率が、380〜780nmの波長全域にわたって1. 0〜3. 0%である上記(1)〜(3)のいずれかに記載のペン入力装置用カバーガラス。
【0013】
(5)上記透明層が、有機溶剤と、ケイ酸エステルと、水と、酸とを含有する処理液を用いて形成される上記(1)〜(4)のいずれかに記載のペン入力装置用カバーガラス。
【0014】
(6)上記ペン入力装置が、ペン入力タブレット付液晶表示装置またはタブレットPCである上記(1)〜(5)のいずれかに記載のペン入力装置用カバーガラス。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のペン入力装置用カバーガラス(以下、「本発明のカバーガラス」ともいう)は、ガラス基板と、該ガラス基板上に形成された透明層とを有するペン入力装置用カバーガラスであって、該透明層の表面に凹部および凸部を有し、該透明層の表面における凸部間の平均ピッチS(隣接する凸部山頂間の平均間隔)が20〜70μmであり、表面平均粗さRが0.10〜0.30μmであるペン入力装置用カバーガラスである。
以下に、本発明のカバーガラスの構成を示す好適な一例を図1および図2を用いて説明するが、本発明のカバーガラスはこれに限定されない。
【0016】
図1は、本発明のペン入力装置用カバーガラスを備えたペン入力装置の一例を示す概略断面図である。
図1に示されるように、ペン1による入力が可能なペン入力装置2は、ガラス基板3と該ガラス基板3上に形成された透明層4とを有する本発明のペン入力装置用カバーガラス5、液晶表示パネル6、および、電極7とスペーサー8とグリッド9と検出回路10とで構成されるデジタイザー回路で構成されている。
また、ペン入力装置用カバーガラス5の拡大図である図2に示すように、ペン入力装置用カバーガラス5は、ガラス基板3と、表面に凹部および凸部を有する透明層4とを有している。
【0017】
上記ガラス基板としては、具体的には、例えば、無色透明なソーダライムシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、リチウムアルミノシリケートガラス、石英ガラス、無アルカリガラス、その他の各種ガラスからなる透明ガラス板等を用いることができる。これらのうち、ソーダライムシリケートガラスを用いることが膜密着性の観点から好ましい。
このようなガラス基板の板厚は0.3〜0.7mmであることが好ましく、0.4〜0.55mmであることがより好ましい。ガラス基板の板厚がこの範囲であると、得られる本発明のカバーガラスの強度、板厚および重量のバランスに優れることから好ましい。
また、上記ガラス基板は、特に平面状のものである必要はなく、本発明の効果を奏する範囲において、曲面状のガラス基板を用いてもよい。
【0018】
上記透明層としては、透明材料もしくは透明物質によって形成される屈折率が1.3〜1.5の低屈折率膜(層)が好適に用いられ、具体的には、シリカ層が好適に例示される。また、導電性微粒子であるSnドープIn(ITO)、アンチモンドープSnO(ATO)等を混合させたシリカ層を用いることが、上記透明層の導電性の向上の観点からより好ましい。
【0019】
上記透明層の表面の凹凸は、例えば、該透明層の表面(以下、「対象面」という)からランダムに抜き取った各部分における表面粗さを表すパラメータである表面平均粗さR、最大高さR(最大凸部高さR、最大凹部深さR)および凸部間の平均ピッチSにより規定することができる。この表面平均粗さR、最大高さR(最大凸部高さR、最大凹部深さR)および凸部間の平均ピッチSは、図3に示すようにJIS B0601−1994 に準拠する算術平均粗さ(R)、最大高さ(R)および局部山頂の平均間隔(S)からそれぞれ求めることができる。
ここで、図3において、粗さ曲線20は、対象面に直角な平面で対象面を切断した時にその切り口に現れる輪郭(断面曲線)から、所定の波長より長い表面うねり成分を位相補償形高域フィルタで除去した曲線である。
粗さ曲線の基準長さ(スキャン長さ)Lは、粗さ曲線20から、位相補償形高域フィルタの利得が50%になる周波数に対応する波長(カットオフ値)の長さを抜き取った部分の長さ(以下、「基準長さL」という)である。
粗さ曲線の平均線mは、断面曲線の抜き取り部分において、断面曲線から所定の波長より短い表面粗さの成分を位相補償形高域フィルタで除去した曲線(ろ波うねり曲線)を直線におきかえた線(以下、「平均線m」という)である。
【0020】
表面平均粗さRは、粗さ曲線20からその平均線mの方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線20をy=f(x)で表したときに、下記式によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものである。
【0021】
【数1】
Figure 2004240548
【0022】
最大高さRは、粗さ曲線20からその平均線mの方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の山頂線21と谷底線22との間隔を粗さ曲線20の縦倍率の方向に測定し、この値をマイクロメートル(μm)で表したものである。ここで、山頂線21とは、粗さ曲線20から抜き取った基準長さLの中の最も高い山頂を通る平均線mに平行な線であり、谷底線22とは、粗さ曲線20から抜き取った基準長さLの中の最も低い谷底を通る平均線mに平行な線である。
また、最大凸部高さRは山頂線21と平均線mとの間隔を表し、最大凹部深さRは谷底線22と平均線mとの間隔を表す。
【0023】
凸部間の平均ピッチSは、粗さ曲線20からその平均線mの方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分において隣合う凸部山頂間に対応する平均線mの長さを求め、この多数の凸部山頂の間隔の算術平均値を下記式により求め、マイクロメートル(μm)で表したものである。下記式中、Sは凸部山頂の間隔を表し、nは基準長さL内での凸部山頂の間隔の個数を表す。
【0024】
【数2】
Figure 2004240548
【0025】
本発明者は、鋭意検討した結果、書き味が上記透明層の表面における凸部間の平均ピッチS、表面平均粗さR、最大凸部高さRに関係することを見出し、特にこれらを以下の範囲にすることにより書き味が優れたものになることを見出した。
すなわち、本発明のペン入力装置用カバーガラスにおける上記透明層は、上記凸部間の平均ピッチSが20〜70μm、好ましくは20〜50μmであり、上記表面平均粗さRが0.10〜0.30μm、好ましくは0.10〜0.20μmであって、上記最大凸部高さRが0.50〜2.00μm、好ましくは0.60〜1.00μmである。
【0026】
このような透明層を上記ガラス基板上に形成してなる本発明のペン入力装置用カバーガラスは、ヘイズ率が380〜780nmの波長全域にわたって1. 0〜3. 0%であることが好ましく、1.5〜2.5%であることがより好ましい。ヘイズ率が1. 0〜3. 0%の範囲にあれば、適当なAG効果が得られることから好ましい。
また、本発明のペン入力装置用カバーガラスは、全光線透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。全光線透過率が85%以上であれば、入力装置として適度な透明性が得られることから好ましい。
ここで、ヘイズ率とは、透過光における散乱成分の割合を示すものである。また、ヘイズ率は波長に依存し、ヘイズ率をHz(λ)、全透過率をTtotal (λ)、透過光の直進成分をTdirect(λ)、透過光の散乱成分をTdiffuse (λ)とすると、下記式に示す関係が成り立つ。
total (λ)=Tdirect(λ)+Tdiffuse (λ)
Hz(λ)=Tdiffuse (λ)/Ttotal (λ)×100[%]
【0027】
本発明のペン入力装置用カバーガラスは、上記ガラス基板上に形成される透明層が、有機溶媒と、ケイ酸エステルと、水と、酸とを含有する処理液を用いて形成されることが好ましい。
上記有機溶媒としては、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル等のカルボン酸エステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、エタノールとイソプロパノールとの混合溶媒を用いることが、処理液の粘度や膜(層)質の観点から好ましい。
上記ケイ酸エステルとしては具体的には、一般式、Si(OR)・R′4−y (式中、yは3または4の整数を表し、RおよびR′はアルキル基を表す。)で表される加水分解性ケイ素基含有化合物(例えば、メチルシリケート、エチルシリケート、イソプロピルシリケート等)が例示される。これらのうち、エチルシリケートを用いることが、コストの観点から好ましい。
【0028】
また、上記処理液としては、具体的には、エタノールとイソプロパノールとの混合溶媒100mlに対してエチルシリケートを0.0028〜0.1molの割合で含有させ、該エチルシリケートに対して水を12倍以上のmol比で含有させ、酸として塩酸および/または硝酸を触媒量含有させてなる処理液が好適に例示される。
エチルシリケートの含有割合がこの範囲であれば、透明層の形成時間を短縮することができ、さらに透明層形成時における膜(層)ムラや光沢性の制御が容易となることから好ましい。
水の含有割合がこの範囲であれば、形成される透明層の表面の表面平均粗さRが上述した0.10〜0.30μmの範囲となることから好ましい。
【0029】
上記透明層の形成方法は特に限定されないが、例えば、40〜90℃の範囲内になるように予熱したガラス基板のフェース面に上記処理液をスプレーで吹き付けて塗布し、塗布後に100〜400℃、好ましくは250〜350℃にて5〜60分、好ましくは20〜30分程度加熱焼成することにより上記透明層を形成することが好ましい。
ガラス基板の予熱温度がこの範囲であれば、スプレーで塗布した処理液が、フェース面上で適当な濡れ状態となるため膜厚が均一な層が形成されやすく、さらに加熱焼成後に形成される透明層とフェース面との固着力が強くなることから好ましい。
加熱焼成の温度および加熱時間がこの範囲であれば、AG効果を有する凹凸の微粒子よりなる透明層を形成することができ、またフェース面と該透明層との固着力が強くなり、さらに得られる本発明のカバーガラスが実用上充分な強度を有することから好ましい。
【0030】
本発明のペン入力装置用カバーガラスは、上述した形成方法により透明層をガラス基板のフェース面上に形成した後に、用途等の必要に応じて該透明層が形成されたガラス基板を切断・面取することで製造することができる。なお、この切断・面取は、上記透明層を形成する前のガラス基板に対して行うこともできる。
【0031】
このような構成を有する本発明のペン入力装置用カバーガラスは、強度、板厚および重量のバランスに優れ、書き味に優れ、さらにAG効果を有するため有用である。これは、ガラス基板を用いることにより、アクリル板を用いるよりも強度が強くなることからその板厚を薄くすることができ重量を軽減することが可能となり、また凸部間の平均ピッチS、表面平均粗さR、最大凸部高さRが上述した範囲にあることからペンによる入力時にカバーガラスに対してペン先が滑らず、かつスムーズに動かすことが可能となり、さらにヘイズ率および透過率が上述した範囲にあり表面がギラつかないためであると考えられる。
また、本発明のペン入力装置用カバーガラスは、ガラス基板を用いていることから耐熱性、耐薬品性にも優れており、使用環境における温度の影響を受けず、アルコール洗浄が可能であるという効果を有している。
【0032】
そのため、本発明のペン入力装置用カバーガラスは、図4に示される公知のタブレット回路41および位置指示器(ペン)42を構成とするペン入力タブレット付液晶表示装置、タブレットPC等のカバーガラスとして好適に用いることができ、さらにタッチパネルの表面カバーとしても用いることができる。特に、電磁誘導を利用したペン入力タブレット付液晶表示装置、タブレットPC等のカバーガラスとして有用である。
【0033】
ここで、図4におけるタブレット回路41は、以下に示す符号30〜40で示されるデバイスにより構成される。
30は位置検出部であり、複数のループコイルがX軸方向およびY軸方向にそれぞれ、ループコイルX〜X40およびループコイルY〜Y40として配置されている。これらのループコイルは各ループコイルを選択する選択回路31に接続されている。
上記選択回路31は送受切替回路32に接続され、該送受切替回路32の受信側(R)は加算増幅回路(加算回路)34の一方の入力端子に接続され、この加算増幅回路34の出力は検波回路35に接続されている。検波回路35の出力はAD変換回路36に接続され、AD変換回路36の出力はCPU(中央処理装置)37に接続されている。
【0034】
発振器33は一定周波数fの交流信号を発生するものであり、この交流信号は送受切替回路32の送信側(T)に接続されており、位置検出部30中の選択された1本のループコイルから周波数fの交流磁界が放射される。
また、38はノイズ検出コイルであり、可変利得増幅回路39に接続されている。可変利得増幅回路39の出力は加算増幅回路34の他方の入力端子に接続されている。
さらに、CPU37にはメモリ40が接続されていおり、該CPU37は制御信号(情報)を、選択回路31、送受切替回路32および可変利得増幅回路39にそれぞれ送出する。
【0035】
一方、位置指示器(ペン)42は、その内部にコイルおよびコンデンサを含む、周波数fで共振する共振回路が設けられている。
【0036】
このような構成を有するタブレット回路41および位置指示器(ペン)42において、指示位置の座標値は、該位置指示器(ペン)42からの信号は検波回路35により直流電圧に変換され、AD変換回路36によりデジタル値に変換された後、CPU37において座標計算されて求めることができる。
【0037】
【実施例】
以下に、実施例を用いて本発明のペン入力装置用カバーガラスについて詳細に説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
エタノール80mlとイソプロパノール20mlとの混合溶媒100mlに対し、エチルシリケート(商品名:エチルシリケート40、多摩化学工業社製)を6ml、水を6ml、36%塩酸を0.3ml含有させた処理液を、50℃の面温になるように予熱したソーダライムシリケートガラス(厚さ:0.5mm)のフェース面に、スプレーで吹き付けて塗布した。スプレーによる吹き付けにより上記処理液を合計3回塗布(3コート)した後、300℃で30分間加熱焼成することによりシリカ層を形成させ、実施例1のペン入力装置用カバーガラスを製造した。
上記スプレーによる吹き付けにおいて、1回塗布(1コート)とは、900cmのフェース面に対し、8mlの上記処理液を塗布することである。
【0038】
(実施例2)
上記処理液を合計6回塗布(6コート)させた以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2のペン入力装置用カバーガラスを製造した。
【0039】
(比較例1および2)
比較例1:上記処理液を合計4回塗布(4コート)させた以外は、実施例1と同様の方法により、ペン入力装置用カバーガラスを製造した。
比較例2:ガラス基板そのものを用いた。
【0040】
得られたペン入力装置用カバーガラスおよびガラス基板の表面粗さ(凸部間の平均ピッチS、表面平均粗さR、最大凸部高さR)、ヘイズ率を測定し、書き味について評価した。結果を下記表1に示す。また、表面粗さおよびヘイズ率は下記の方法で測定し、書き味は下記の方法で評価した。
【0041】
(表面粗さ)
表面粗さ(凸部間の平均ピッチS、表面平均粗さR、最大凸部高さR)の測定は、表面粗さ測定機(サーフテスト SV624、ミツトヨ社製)を用いて、スキャン長さ=2.5mm、カットオフ値=0.25mm、触針=5μmR、4mNの測定条件下で、4つの測定点(比較例2のガラス基板では2つの測定点)で測定した。
【0042】
(ヘイズ率)
ヘイズ率の測定は、ヘイズメーター(直読ヘイズコンピューター HGM−3DP、スガ試験機社製)を用い、測定波長範囲380〜780nm、測定間隔20nmで、3つの測定点で測定した値の平均値を求めた。
【0043】
(書き味)
書き味は、以下に示す官能試験を行い評価した。
HBの鉛筆で普通紙に書いた時の感触とほぼ同じものを○とし、近い場合を△とし、それよりも滑りやすいもしくは滑りにくく書きづらい場合を×とした。
【0044】
【表1】
Figure 2004240548
【0045】
表1に示す結果から、実施例1のペン入力装置用カバーガラスは、比較例と比べ、凸部間の平均ピッチSが大きな値となり、また表面平均粗さRおよび最大凸部高さRも適当な範囲に入っていることから書き味が良好となっていることが分かる。また、ヘイズ率も比較例2と比べ、実施例1では2.5%程度と適度であるため、AG効果も有していることが分かる。
【0046】
【発明の効果】
本発明のペン入力装置用カバーガラスは、強度、板厚および重量のバランスに優れ、書き味に優れ、さらにAG効果を有するため有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のペン入力装置用カバーガラスを備えたペン入力装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】図2は、図1に示すペン入力装置用カバーガラスの拡大図である。
【図3】図3は、表面粗さを表すパラメータの説明図である。
【図4】図4は、タブレット回路および位置指示器(ペン)の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 ペン
2 ペン入力装置
3 ガラス基板
4 透明層
5 ペン入力装置用カバーガラス
6 液晶表示パネル
7 電極
8 スペーサー
9 グリッド
10 検出回路
表面平均粗さ
最大高さ
最大凸部高さ
最大凹部深さ
S 凸部間の平均ピッチ
L 粗さ曲線の基準長さ
m 粗さ曲線の平均線
20 粗さ曲線
21 山頂線
22 谷底線
30 位置検出部
31 選択回路
32 送受切替回路
33 発振器
34 加算増幅回路
35 検波回路
36 AD変換回路
37 CPU(中央処理装置)
38 ノイズ検出コイル
39 可変利得増幅回路
40 メモリ
41 タブレット回路
42 位置指示器(ペン)

Claims (6)

  1. ガラス基板と、該ガラス基板上に形成された透明層とを有するペン入力装置用カバーガラスであって、該透明層の表面に凹部および凸部を有し、該透明層の表面における凸部間の平均ピッチSが20〜70μmであり、表面平均粗さRが0.10〜0.30μmであるペン入力装置用カバーガラス。
  2. 前記透明層がシリカ層である請求項1に記載のペン入力装置用カバーガラス。
  3. さらに、前記凸部の最大凸部高さRが0.50〜2.00μmである請求項1または2に記載のペン入力装置用カバーガラス。
  4. ヘイズ率が、380〜780nmの波長全域にわたって1. 0〜3. 0%である請求項1〜3のいずれかに記載のペン入力装置用カバーガラス。
  5. 前記透明層が、有機溶剤と、ケイ酸エステルと、水と、酸とを含有する処理液を用いて形成される請求項1〜4のいずれかに記載のペン入力装置用カバーガラス。
  6. 前記ペン入力装置が、ペン入力タブレット付液晶表示装置またはタブレットPCである請求項1〜5のいずれかに記載のペン入力装置用カバーガラス。
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