JP2015143497A - 小型車両のマフラー取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】マフラーブラケットとマフラーとの溶着箇所を外観から目立たないようにしながら、マフラーブラケットの取付剛性などを確保し易くした小型車両のマフラー取付構造を提供する。【解決手段】マフラーブラケット51は、マフラーボディ29Aにおける外観意匠面を構成する一外側面に対する反対側面のみに溶着固定される取付ブラケット71と、フロントキャップ29B(キャップ部)における外観意匠面を構成する一外側面に対する反対側面のみに溶着固定されるとともに、取付ブラケット71に固着される補強ブラケット81とを備えるようにした。【選択図】図8

Description

本発明は、排気管の下流に接続されるマフラーを、マフラーブラケットを介して車体側に固定した小型車両のマフラー取付構造に関する。
自動二輪車などの小型車両には、排気管の下流に接続されるとともにマフラーブラケットを介して車体側に接続されるマフラーを備え、このマフラーが、筒状のマフラーボディと、マフラーボディの前端を閉塞するフロントキャップと、後端を閉塞するエンドキャップとを有する構造が知られている。この種の車両のマフラー取付構造には、マフラーブラケットを、左右半割りで形成し、相互に重合して一体化し、マフラーボディからマフラーの前端部(フロントキャップ)、さらに排気管に至るまで延出させてマフラー側に溶着固定した構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−276005号公報
しかし、従来の構成は、溶着箇所がマフラーの長手方向(前後方向)に渡って延びるため、溶着箇所が外観から見え易く、目立ってしまうことがある。一方、マフラーの振動対策を考慮すると、マフラーブラケットのマフラーへの取付剛性の要求は高いため、目立たないように溶着箇所を少なくすることは難しい。
このため、従来の構成では、マフラーブラケットとマフラーとの間の外観性の確保と取付剛性の確保とを両立することが難しかった。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、マフラーブラケットとマフラーとの溶着箇所を外観から目立たないようにしながら、マフラーブラケットの取付剛性などを確保し易くした小型車両のマフラー取付構造を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、排気管(30)の下流に接続されるとともにマフラーブラケット(51)を介して車体側に接続されるマフラー(29)を備え、前記マフラー(29)が、筒状のマフラーボディ(29A)と、前記マフラーボディ(29A)の一端を閉塞するキャップ部(29B)とを有する小型車両のマフラー取付構造において、前記マフラーブラケット(51)は、前記マフラーボディ(29A)における外観意匠面を構成する一外側面に対する反対側面のみに溶着固定される取付ブラケット(71)と、前記キャップ部(29B)における外観意匠面を構成する一外側面に対する反対側面のみに溶着固定されるとともに、前記取付ブラケット(71)に固着される補強ブラケット(81)とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、取付ブラケットと排気マフラーとの溶着箇所、及び、補強ブラケットと排気マフラーとの溶着箇所が、排気マフラーの外観意匠面に露出しない。また、補強ブラケットの補強効果によりマフラーブラケットの取付剛性やマフラー支持剛性などを向上し易くなる。従って、マフラーブラケットとマフラーとの溶着箇所を外観から目立たないようにしながら、マフラーブラケットの取付剛性などを確保し易くなる。
上記構成において、前記補強ブラケット(81)の車体側の取付位置から前記マフラー(29)との溶着箇所までの長さが、前記取付ブラケット(71)に比べて短くなるように構成されるようにしても良い。この構成によれば、補強ブラケットの剛性を確保して補強効果を高めることができる。
また、上記構成において、前記マフラー(29)は、左右の長さに比べて上下に長い扁平形状であっても良い。この構成によれば、排気マフラーの外観意匠面に対する反対側面を広く確保することができ、各ブラケットの溶着位置を確保し易くなる。
また、上記構成において、前記取付ブラケット(71)の車体側の取付部(73,74)が上下に離れて配置され、前記取付部(73,74)には、それぞれ前記マフラー(29)側に締付ボス部(91,92)が一体に設けられ、各締付ボス部(91,92)を介して前記取付部(73,74)が車体側に連結されるようにしても良い。この構成によれば、マフラーブラケットの車体への溶着箇所を多く確保できるとともに、締付ボス部を利用する分、取付ブラケットの構造の簡易化や大型化回避が可能になる。
また、上記構成において、前記締付ボス部(91,92)を個別に含むように独立した複数の前記補強ブラケット(82,83)を備え、各補強ブラケット(82,83)が前記取付ブラケット(71)に溶着固定されるようにしても良い。この構成によれば、適正な補強効果を確保しつつ各補強ブラケットを小型化し易くなるので、マフラーの外観意匠面からの補強ブラケットの投影面積の拡大を抑え、外観性を向上することができる。
また、上記構成において、複数の前記補強ブラケット(82,83)のうち前記排気管(30)寄りの補強ブラケット(83)は、前記排気管(30)の一部を上下から囲うように前記排気管(30)に対して上下位置で前記キャップ部(29B)に溶着固定されるようにしても良い。この構成によれば、排気管寄りの補強ブラケットにより排気管を含めた支持が可能となり、排気管専用の支持箇所を削減することができる。
また、上記構成において、複数の前記補強ブラケット(82,83)のうち前記排気管(30)から離れた補強ブラケット(82)は、前記キャップ部(29B)に対して上下に間隔を空けて溶着固定される上下の第1溶着箇所(W2B,W2C)と、上下の第1溶着箇所(W2B,W2C)の間で上下に延びて前記キャップ部(29B)に溶着固定される第2溶着箇所(W2A)とによって前記キャップ部(29B)に固定されるようにしても良い。この構成によれば、溶着箇所が排気管の影響を受けないことを利用して溶着箇所を増やすことができ、マフラーブラケットの取付剛性などを高め易くなる。
また、上記構成において、前記取付ブラケット(71)と前記補強ブラケット(81)とは、車体側への連結に用いる締付ボス部(91,92)側において周縁が張り合わせにより溶着される一方で、前記マフラー(29)側に向かって途中の位置から離反して両ブラケット(71,81)間に隙間(SA,SB)を設け、前記隙間(SA,SB)に、前記マフラーボディ(29A)と前記キャップ部(29B)との接合部(W4)を位置させるようにしても良い。この構成によれば、マフラーブラケットの車体側への取付部の剛性を確保しながら補強ブラケットを小型化でき、マフラーボディとキャップ部との接合部が補強ブラケットなどの取付に邪魔にならない。これにより、補強ブラケットなどの大型化を回避するとともに、接合部の溶接範囲を抑えることができ、重量増大や溶接範囲増大によるコスト増大を回避し易くなる。
また、上記構成において、前記キャップ部(29B)は、前記マフラーボディ(29A)の前端を閉塞するフロントキャップであっても良い。この構成によれば、フロントキャップの外観から視認し難いエリアを利用して補強ブラケットを溶着固定することができ、溶着箇所を外観からより目立たない位置にすることができる。
本発明では、マフラーブラケットは、マフラーボディにおける外観意匠面を構成する一外側面に対する反対側面のみに溶着固定される取付ブラケットと、マフラーボディの一端を閉塞するキャップ部における外観意匠面を構成する一外側面に対する反対側面のみに溶着固定されるとともに、前記取付ブラケットに固着される補強ブラケットとを備えるので、マフラーブラケットとマフラーとの溶着箇所を外観から目立たないようにしながら、マフラーブラケットの取付剛性などを確保し易くなる。
また、前記補強ブラケットの車体側の取付位置からマフラーとの溶着箇所までの長さが、前記取付ブラケットに比べて短くなるように構成されるようにすれば、補強ブラケットの剛性を確保して補強効果を高めることができる。
また、前記マフラーは、左右の長さに比べて上下に長い扁平形状であれば、排気マフラーの外観意匠面に対する反対側面を広く確保し、各ブラケットの溶着位置を確保し易くなる。
また、前記取付ブラケットの車体側の取付部が上下に離れて配置され、前記取付部には、それぞれ前記マフラー側に締付ボス部が一体に設けられ、各締付ボス部を介して前記取付部が車体側に連結されるようにすれば、マフラーブラケットの車体への溶着箇所を多く確保できるとともに、取付ブラケットの構造の簡易化などが可能になる。
また、前記締付ボス部を個別に含むように独立した複数の前記補強ブラケットを備え、各補強ブラケットが前記取付ブラケットに溶着固定されるようにすれば、各補強ブラケットを小型化し易くなり、マフラーの外観意匠面からの補強ブラケットの投影面積の拡大を抑え、外観性を向上することができる。
また、前記排気管寄りの補強ブラケットは、前記排気管の一部を上下から囲うように前記排気管に対して上下位置で前記キャップ部に溶着固定されるようにすれば、排気管寄りの補強ブラケットにより排気管を含めた支持が可能となり、排気管専用の支持箇所を削減することができる。
また、複数の前記補強ブラケットのうち前記排気管から離れた補強ブラケットは、前記キャップ部に対して上下に間隔を空けて溶着固定される上下の第1溶着箇所と、上下の第1溶着箇所の間で上下に延びて前記キャップ部に溶着固定される第2溶着箇所とによって前記キャップ部に固定されるようにすれば、溶着箇所が排気管の影響を受けないことを利用して溶着箇所を増やし、マフラーブラケットの取付剛性などを高め易くなる。
また、前記取付ブラケットと前記補強ブラケットとは、車体側への連結に用いる締付ボス部側において周縁が張り合わせにより溶着される一方で、前記マフラー側に向かって途中の位置から離反して両ブラケット間に隙間を設け、前記隙間に、前記マフラーボディと前記キャップ部との接合部を位置させるようにすれば補強ブラケットなどの大型化を回避するとともに、接合部の溶接範囲を抑えることができ、重量増大や溶接範囲増大によるコスト増大を回避し易くなる。
また、前記キャップ部を、前記マフラーボディの前端を閉塞するフロントキャップにすれば、フロントキャップの外観から視認し難いエリアを利用して補強ブラケットを溶着固定することができ、溶着箇所を外観からより目立たない位置にすることができる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の右側面図である。 排気マフラーの右側面図である。 排気マフラーの内部構造を示す縦断面図である。 図3のIV−IV断面図である。 触媒コンバータ及び下流側排気管を後方から見た図である。 排気マフラーを車体内側(左側)から見た図である。 排気マフラーを車体上方から見た図である。 排気マフラーを前方から見た図である。 排気マフラーを下方から見た図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る自動二輪車について図面を参照して説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LEは車体左方を示している。
図1は自動二輪車1の右側面図である。
図1に示すように、自動二輪車1は、乗員がシート10(乗員用シート)に跨るように着座する鞍乗り型のスクータ型小型車両である。この自動二輪車1の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク11ならびに該フロントフォーク11に連結される操向ハンドル12を操向可能に支承するヘッドパイプ13と、該ヘッドパイプ13から後下がりに延びるダウンチューブ14と、車幅方向に延びてダウンチューブ14の後端に固着されるクロスメンバ15と、該クロスメンバ15の左右両側に前端が固着されて後上がりに延びる左右一対のリヤフレームパイプ16とを備える。
車体フレームFにおける両リヤフレームパイプ16の前端部には、ブラケット17が設けられる。このブラケット17には、パワーユニットPの前部がリンク機構18を介して上下に揺動可能に支承されており、該パワーユニットPの後部右側に配置される後輪WRがパワーユニットPの後部に軸支される。
車体フレームFは、該車体フレームFと協働して車体を構成する合成樹脂製の車体カバー19で覆われる。この車体カバー19は、ヘッドパイプ13を前方から覆うフロントカバー20と、運転者の足の前方を覆うようにして前記フロントカバー20に連なるレッグシールド21と、レッグシールド21の下部から後方に延びるステップフロア22に連なって車体左右を覆う左右一対のサイドカバー23とを備える。
サイドカバー23上には、前後に延びて2人乗車可能なシート10が設けられる。このシート10の前部に着座した乗員(運転者)の足置き部は上記ステップフロア22であり、後部に着座した乗員(搭乗者)の足置き部は、ステップフロア22の後方にてサイドカバー23の左右に設けられたステップバー27である。
パワーユニットPは、内燃機関Eと、内燃機関Eおよび後輪WR間に設けられる伝動装置(図示せず)とを備え、内燃機関Eにおける機関本体25のシリンダヘッド26に排気管30の上流端が接続される。
排気管30は、シリンダヘッド26から下方へ延びた後に車体側方(右側)へ屈曲してパワーユニットPの側方(右側)を後方に延び、内燃機関Eの後方、且つ、後輪WRの側方であって、サイドカバー23の下方に設けられた排気マフラー(消音装置とも言う)29に接続される。
図2は排気マフラー29の右側面図であり、図3は排気マフラー29の内部構造を示す縦断面図である。
排気マフラー29は、排気管30から排出された排気ガスの圧力を下げて排出管31から外部に排出する排気系部品である。この排気マフラー29は、図2に示すように、前後に開放する筒状のマフラーボディ29Aと、マフラーボディ29Aの前端を閉塞するフロントキャップ29B(キャップ部)と、マフラーボディ29Aの後端を閉塞するエンドキャップ29Cとを備え、これら部品29A〜29Cは溶着固定される。
フロントキャップ29Bは、前方凸に湾曲する湾曲形状に形成され、エンドキャップ29Cは、後方凸に湾曲する湾曲形状に形成される。湾曲形状にすることにより、各キャップ29B,29Cの強度向上、空気抵抗の低減及び外観性の向上が可能である。
図2及び図3に示すように、フロントキャップ29Bの前下部には、前方に向けて開口する排気管挿入口36が設けられ、この排気管挿入口36に、排気管30が挿入される。
マフラーボディ29Aは、左右の長さに比べて上下に長い扁平形状に形成される。このマフラーボディ29Aには、マフラーボディ29Aの車幅方向外側下部の外表面を覆うプロテクタ32(図1)が取り付けられる。また、排気管30のパワーユニットPと排気マフラー29との間に露出する上流側排気管33(第1排気管)には、上流側排気管33の車幅方向外側の外表面を覆うプロテクタ34が取り付けられる。
図3に示すように、排気管30は、パワーユニットPと排気マフラー29との間の上流側排気管33と、排気マフラー29内に収容される下流側排気管35とを備える。上流側排気管33は、上流端が内燃機関Eのシリンダヘッド26に接続され、シリンダヘッド26から後輪WRの右側方まで延出し、その下流端に下流側に向かって拡径する拡径管37が接続される。
拡径管37は、径が異なる上流側排気管33と触媒コンバータ41とを接続するための段差管に形成され、上流端(小径側)が排気マフラー29の内側から排気管挿入口36に挿入されて排気マフラー29外(フロントキャップ29Bの前方)に露出する。これにより、排気マフラー29外から上流側排気管33を容易に接続可能である。また、拡径管37の下流端(大径側)は、排気マフラー29内の前下部にて後方に開口し、触媒コンバータ41の上流端が溶着固定される。
触媒コンバータ41は、排気ガスを酸化・還元反応によって浄化する触媒を担持した触媒担体42と、触媒担体42を収容する円筒状の筒体43とを備える。この筒体43の上流端が拡径管37に接続されることによって、触媒コンバータ41が排気マフラー29内の前下部に支持される。
触媒コンバータ41の筒体43は、排気マフラー29の底面M1に沿って後方へ延び、その後端に、下流側に向かって縮径する縮径管44が接続される。この縮径管44は、排気マフラー29内を前後に仕切る仕切り板(セパレータとも言う)45を貫通し、この仕切り板45に支持される。
図4は、排気マフラー29の断面構造(図3のIV−IV断面に相当)を示している。排気マフラー29は、左右の長さに比べて上下に長い扁平形状に形成され、仕切り板45は、排気マフラー29内を左右及び上下に渡って延在する。この仕切り板45には、上下に間隔を空けて複数(本構成では3つ)の開口部45A,45B,45Cが設けられ、最も下の開口部45Aには、縮径管44が挿通されて溶着固定される。また、最も上の開口部45Cには、縮径管44の下流端に接続された下流側排気管35が挿通されて溶着固定され、上下中央の開口部45Bには、後述する連通管47が挿通されて溶着固定される。
同図4に示すように、排気マフラー29は、外側ケース29Mと内側ケース29Nとを有する二重構造に形成される。内側ケース29Nは、多数の細孔29Hを有するパンチングメタルにより形成され、これらケース29M,29N間にはグラスウールなどの吸音材29Pが充填され、排気マフラー29内の音が外部に漏れにくい構造に形成されている。
本構成では、図3に示すように、触媒コンバータ41が、仕切り板45で仕切られた前側の室R1内に配置されるので、排気マフラー29の重心が前寄りの位置となる。このため、車体部品の中でも最も重量を有するパワーユニットPに近接させることができ、マスの集中化に有利である。また、触媒コンバータ41を収容しない分、排気管挿入口36を有する後側の室R2を大容量化できる。従って、下流側排気管35の配置スペースの確保や排気ガスの圧力低減に有利である。
下流側排気管35は、触媒コンバータ41側(縮径管44)から後方に延びた後に屈曲して前方に延び、仕切り板45を貫通してその下流端35Eが、仕切り板45で仕切られた前側の室R1内に開口する。この下流側排気管35は、上流側と下流側とで2分割されており、上流側の管35A(以下、第2排気管と言う)は、触媒コンバータ41側(縮径管44)から後方に延びた後に前方に屈曲する屈曲管に形成される。一方、下流側の管35B(以下、第3排気管と言う)は、第2排気管35Aから前方へ直線状に延びた後に前側の室内で下方に屈曲する側面視でJ形状のJ字管に形成される。
第3排気管35Bは、仕切り板45に加えて、仕切り板45の前方に間隔を空けて配置された管支持板46を貫通し、これら仕切り板45と管支持板46とに溶着固定されることによって支持される。より具体的には、第3排気管35Bの直線部分が、仕切り板45と管支持板46とを貫通して支持される。このため、第3排気管35Bの取付作業が容易である。
また、管支持板46は、第3排気管35Bよりも下方に延在し、その下方に、仕切り板45の前側の室R1と後側の室R2とを連通させる連通管47を支持する。なお、管支持板46の下端は、触媒コンバータ41の上方位置までとされる。つまり、管支持板46は、前側の室R1を完全には仕切らない。
以上の構成により、下流側排気管35は、排気マフラー29の底面M1、背面M2、上面M3及び前面M4に沿って排気マフラー29内を環状に延在し、下流端35Eが、触媒コンバータ41の前上方に配置される。これによって、排気管30を可及的に長くし、排気圧力を低減できるとともに、排気管30から排出される排気ガスを触媒コンバータ41に向けて流すことができる。なお、図3中、符号Gは、排気ガス導出口44Aの指向方向を示している。
従って、触媒コンバータ41を通過した後の比較的高温の排気ガスによって、触媒コンバータ41の昇温を早め、触媒の早期活性化を図ることができる。しかも、排気マフラー29内に配置される下流側排気管35や連通管47などから発せられる熱によっても、触媒コンバータ41の昇温を早めることができる。従って、これらの相乗効果により、より迅速な触媒の活性化を図ることができる。
内燃機関Eの排気ガスは、排気管30の下流端35Eから前側の室R1に排出された後に、前側の室R1内に一端が開口する連通管47を通って、後側の室R2に排出され、排出管31から外部に排出される。これにより、前側の室R1が、排気ガスの圧力を低減させる第1膨張室として機能し、後側の室R2が、排気ガスの圧力を更に低減させる第2膨張室として機能し、排気圧を低減することができる。
図5は触媒コンバータ41及び下流側排気管35を後方から見た図である。
図5に示すように、触媒コンバータ41は、排気マフラー29内の下部において車幅方向外側(後輪WRの反対側)に寄せて配置され、排気マフラー29と触媒コンバータ41との間に隙間S1を形成する。
下流側排気管35の上流部分を構成する第2排気管35Aは、触媒コンバータ41側(縮径管44)から下流側に行くほど車幅方向内側(後輪WR側)に近づき、下流側排気管35の下流部分を構成する第3排気管35Bは、触媒コンバータ41よりも車幅方向内側(後輪WR側)に配置される。また、下流側排気管35の下流端35Eの指向方向Gは、下方に行くに従って車幅方向外側に向かう斜め方向とされる。これによって、下流端35Eから排出される排気ガスを、触媒コンバータ41に向けて流すとともに、触媒コンバータ41の車幅方向内側に空いた隙間S1を通して円滑に連通管47に導入させることが可能になる。
次に、マフラー取付構造を説明する。
図6は排気マフラー29を車体内側から見た図(左側面図に相当)であり、図7は排気マフラー29を車体上方から見た図である。図8は排気マフラー29を前方から見た図であり、図9は排気マフラー29を下方から見た図である。
図6に示すように、排気マフラー29には、マフラーブラケット51が取り付けられ、このマフラーブラケット51を介して排気マフラー29が車体側(本構成ではパワーユニットP)に取り付けられる。このマフラーブラケット51は、車体側方(車体右側)から見た外観視で(図1、図2参照)、排気マフラー29よりも前方に延出する上下一対のアーム部52,53を有し、上下一対のアーム部52,53の前端が、パワーユニットPの後端部に、図1に示す締結ボルト61,62(締結部材)で締結される。このため、ボルト締結部分(アーム部52,53の前端)が外部に露出し、車体外側(右側)から排気マフラー29の着脱作業を容易に行うことができる。
排気マフラー29は、車体右側から外観視されるため、右側面29R(図2)が外観意匠面を構成する。一方、車体内側(車幅方向内側)を向く左側面29L(図6)は、車体左側からは殆ど外観視できない。その理由は、図1に示すように、排気マフラー29の左側面29Lの内側(左側)には、車体構成部品である後輪WRが位置するからである。特に、排気マフラー29の左側面29Lの前領域(車体内側前領域)については、その内側の前後及び上下に渡って後輪WRが位置するため、排気マフラー29下方から覗き込んだりしない限り、外観から視認することが困難である。
本実施形態では、図6及び図7に示すように、マフラーブラケット51を、排気マフラー29の左側面29Lの前領域に溶着固定されるブラケット構造とし、車体外観面を構成する右側面29Rには、マフラーブラケット51の溶着箇所が存在しないように構成している。
詳述すると、マフラーブラケット51は、左右分割構造で形成されており、図8に示すように、車体内側(左側)のブラケット半体が、排気マフラー29の左側面29Lの前領域に溶着固定される相対的に大型の取付ブラケット71に形成される。また、車体外側のブラケット半体が、排気マフラー29の左側面29Lの前領域と取付ブラケット71との間を架橋するように溶着固定される相対的に小型の補強ブラケット81に形成される。
取付ブラケット71は、図6に示すように、マフラーボディ29Aの左側面29Lの前領域に溶着固定される板状の溶着固定部72(マフラー29側の取付部)と、この溶着固定部72から車体内側かつ前方に向かって斜めに延びる上下一対の板状の延長部73,74(車体側の取付部)とを一体に備える。例えば、この取付ブラケット71は、金属製の板部材を折り曲げ成型することによって製作される。
溶着固定部72は、マフラーボディ29Aの上下幅内で上下に延在する縦長の板状に形成され、その上縁、後縁及び下縁が、マフラーボディ29Aに溶着固定される。ここで、図6〜図9中、上縁、後縁及び下縁の溶着箇所を、符号W1A,W1B,W1Cを付して示している。
このため、溶着固定部72及び溶着箇所W1A〜W1Cは、図2に示すように、車体外側(車体右側)からは外観視されず、外観から目立たない。溶着箇所としては、図6及び図9に示すように、上下の溶着箇所W1A,W1C(第1溶着箇所)と、この間で上下に延びる溶着箇所W1B(第2溶着箇所)とを備えるので、溶接長を十分に確保することができ、取付ブラケット71の接合強度を十分に確保することができる。
図8に示すように、上下一対の延長部73,74は、車体内側に凹んだ凹型断面に形成され、マフラーボディ29Aの車体内側(車体右側)を、マフラーボディ29Aとの間に間隔を空けて前方に延びる。これら延長部73,74は、上述した上下一対のアーム部52,53の一部を構成している。
また、上下一対の延長部73,74のそれぞれは、図6に示すように、その前端に、締結ボルト61(図1)を通す貫通孔61A,62Aを有するとともに、取付ブラケット71を軽量化するための開口部76を有する。
一方、上側の延長部73は、下側の延長部74よりも車体内側に位置するように車体内側に傾斜して延び、その前端が、下側の延長部74よりも車体内側(右側)、上方、且つ、前方にオフセットした位置に設けられる(図6〜図9参照)。
図7及び図9に示すように、これら前端に設けられた貫通孔61A,62Aは、互いに平行であって、車幅方向に沿う孔に形成され、締結ボルト61,62を挿通する締付ボス部91,92が同軸上に溶着固定される。このため、車体外側から締付ボス部91,92に締結ボルト61,62(締結部材)を挿入し、締結ボルト61,62を車体側に締結することによって、マフラーブラケット51を車体に固定することができる。
この場合、マフラーブラケット51の車体への固定箇所が前後左右及び上下に離間するので、マフラーブラケット51の取付強度を高め、排気マフラー29の支持強度を高め易くなる。しかも、上下一対の延長部73,74を、凹側断面に形成しているため、単純な平板形状に形成する場合と比べて、アーム部52,53の剛性を効率よく高めることができる。これによっても、排気マフラー29の支持強度を高め易くなる。
図8に示すように、補強ブラケット81は、フロントキャップ29Bの左側面29Lに溶着固定されるブラケットであり、上下一対の延長部73,74の各々を独立して補強する上下一対の補強ブラケット82,83で構成される。なお、これら補強ブラケット82,83は、上述した上下一対のアーム部52,53の残部を構成している。これら補強ブラケット82,83は、例えば、金属製の板部材を折り曲げ成型することによって製作される。
上側の補強ブラケット82は、フロントキャップ29Bの左側面29Lから車体内側かつ前方に向けて斜めに延びる前板84と、前板84の上縁から車体内側(左側)及び車体後方に延びる上板85と、前板84の下縁から車体内側(左側)及び車体後方へ延びる下板86とを備える。そして、前板84、上板85及び下板86には、フロントキャップ29Bの左側面29Lに沿って延長する延長部84A,85A,86Aが設けられ、これら延長部84A〜86Aが、フロントキャップ29Bの左側面29Lに面接触した状態で溶着固定される。
ここで、図6〜図9中、前板84、上板85及び下板86の溶着箇所を、符号W2A,W2B,W2Cを付して示している。
この構成により、これら延長部84A〜86Aを含む前板84、上板85及び下板86は、図2に示すように、車体外側(車体右側)からは外観視されない。また、溶着箇所W2A〜W2Cについても、車体外側からは外観視されない。
また、図8に示すように、上下の溶着箇所W2B,W2C(第1溶着箇所)と、この間で上下に延びる溶着箇所W2A(第2溶着箇所)とを備えるので、溶接長を十分に確保することができ、補強ブラケット82の接合強度を十分に高めることができる。
さらに、上側の補強ブラケット82は、前板84、上板85及び下板86によって、車体外側に凹んだ凹型断面に形成されるため、単純な平板形状に形成する場合と比べて、補強ブラケット82自体の剛性を効率良く高めることができる。従って、補強効果を効率高めることができる。
さらに、この補強ブラケット82の凹型断面を有する先端部(マフラー側の取付部)は、取付ブラケット71の上側の延長部73との間に締付ボス部91が要着固定されるとともに、締付ボス部91を挟むように周縁(上板85及び下板86)が張り合わせにより溶着される。この上下の溶着箇所W3A,W3C(図8,図9)は、前後方向に延びるとともに、前後方向に間隔を空けて複数設けられる。
このようにして、補強ブラケット82と取付ブラケット71との接合強度を高めることができる。しかも、マフラーブラケット51の車体側への取付部を筒状断面に形成することができるので、マフラーブラケット51の剛性、特に、締付ボス部91周りの剛性を効率よく高めることが可能である。
さらに、上側の補強ブラケット82は、排気マフラー29側に行くに従って、取付ブラケット71から離れ、取付ブラケット71の溶着箇所W1A〜W1Cよりも前方にて、排気マフラー29に溶着される。このため、上側の補強ブラケット82の車体側の取付位置から排気マフラー29との溶着箇所までの長さが、取付ブラケット71の車体側の取付位置から排気マフラー29との溶着箇所までの長さに比べて短くなる。
このように相対的に短い補強ブラケット82によって、排気マフラー29と取付ブラケット71との間を架橋するので、相対的に長い取付ブラケット71を効率よく補強することが可能である。
図7及び図8に示すように、上側の補強ブラケット82は、排気マフラー29側に行くに従って取付ブラケット71から離れるため、補強ブラケット82の後方には、取付ブラケット71及び排気マフラー29との間に上下の開放する隙間SAが形成される。
この隙間SAには、マフラーボディ29Aとフロントキャップ29Bとの接合部W4(図9参照)が位置する。このため、マフラーブラケット51の車体側への取付部の剛性を確保しながら、接合部W4が各ブラケット71,82の取付に邪魔にならないようにすることができる。これにより、補強ブラケット82などの大型化を回避するとともに、接合部W4の溶接範囲を抑えることができる。
さらに、この隙間SAや上述した開口部76によって、排気マフラー29の左側面29Lの熱を上方などに放出し易くし、且つ、前方からの走行風で左側面29Lを空冷し易くすることができる。
下側の補強ブラケット83は、上側の補強ブラケット82とほぼ同様の構造である。つまり、下側の補強ブラケット83は、フロントキャップ29Bの左側面29Lから車体内側かつ前方に向けて斜めに延びる前板87と、前板87の上縁から車体内側(左側)及び車体後方に延びる上板88と、前板87の下縁から車体内側(左側)及び車体後方へ延びる下板89とを備える。そして、前板87、上板88及び下板89には、フロントキャップ29Bの左側面29Lに沿って延長する延長部87A,88A,89Aが設けられ、これら延長部88A,89Aが、フロントキャップ29Bの左側面29Lに溶着固定される。
ここで、図6〜図9中、上下の延長部88A,89Aの溶着箇所を、符号W5A,W5Bを付して示している。
本構成では、図8に示すように、前板87、上板88及び下板89の延長部87A〜89Aが、上流側排気管33(第1排気管)の周囲に沿って延在し、上流側排気管33の上下及び車体内側を囲うように形成されている。このように排気管30を上下から囲い、その上下位置の溶着箇所W5A,W5Bでフロントキャップ29Bに接合するので、補強ブラケット83を上流側排気管33に近づけて接合でき、上流側排気管33を含めて支持が可能となる。これによって、上流側排気管33専用の支持箇所を削減できる。
より具体的には、本構成では、上流側排気管33下方の延長部87A,89Aが、排気管30上方の延長部88Aよりも車体外側(右側)に張り出し、その下縁がフロントキャップ29Bに溶着固定(溶着箇所W5Bに相当)される。
この場合、上流側排気管33の下方に溶着箇所W5Bが位置するため、上方から溶着箇所W5Bを視認することは困難である。
しかも、上流側排気管33上方の延長部88Aは、排気管30よりも車体内側に奥まった位置で溶着固定されるので、その溶着箇所W5A(図8)も外観から視認することは困難である。従って、補強ブラケット83とフロントキャップ29Bとの溶着箇所W5A,W5Bを効果的に目立たないようにすることができる。
下側の補強ブラケット83についても、上側の補強ブラケット82と同様に、前板87、上板88及び下板89によって、車体外側に凹んだ凹型断面に形成されるため、補強ブラケット83自体の剛性を効率良く高めることができる。
さらに、この補強ブラケット83の凹型断面を有する先端部(マフラー側の取付部)は、取付ブラケット71の下側の延長部74との間に締付ボス部92が要着固定されるとともに、締付ボス部92を挟むように周縁(上板88及び下板89)が張り合わせにより溶着される。この上下一対の溶着箇所W6A,W6C(図8,図9)は、前後方向に延びるとともに、前後方向に間隔を空けて複数設けられている。
このようにして、補強ブラケット83と取付ブラケット71との接合強度を高めることができるとともに、マフラーブラケット51の車体側への取付部を筒状断面に形成することができるので、特に、締付ボス部92周りの剛性を効率よく高めることが可能である。
さらに、下側の補強ブラケット83は、上側の補強ブラケット82と同様に、排気マフラー29側に行くに従って取付ブラケット71から離れ、取付ブラケット71の溶着箇所W1A〜W1Cよりも前方にて、排気マフラー29に溶着される。このため、下側の補強ブラケット83の車体側の取付位置から排気マフラー29との溶着箇所までの長さが、取付ブラケット71の車体側の取付位置から排気マフラー29との溶着箇所までの長さに比べて短くなり、相対的に長い取付ブラケット71を効率よく補強することができる。
また、補強ブラケット83の後方には、取付ブラケット71及び排気マフラー29との間に上下の開放する隙間SB(図8,図9)が形成される。この隙間SBには、マフラーボディ29Aとフロントキャップ29Bとの接合部W4(図9参照)が位置する。このため、マフラーブラケット51の車体側への取付部の剛性を確保しながら、接合部W4が各ブラケット71,83の取付に邪魔にならないようにすることができる。これにより、補強ブラケット83などの大型化を回避するとともに、接合部W4の溶接範囲を抑えることができる。
以上説明したように、本実施形態のマフラーブラケット51は、マフラーボディ29Aにおける外観意匠面を構成する一外側面(右側面29R)に対する反対側面(左側面29L)のみに溶着固定される取付ブラケット71と、フロントキャップ29B(キャップ部)における外観意匠面を構成する一外側面(右側面29R)に対する反対側面(左側面29L)のみに溶着固定されるとともに、取付ブラケット71に固着される補強ブラケット81とを備えている。
この構成によれば、取付ブラケット71と排気マフラー29との溶着箇所W1A〜W1C、及び、補強ブラケット81と排気マフラー29との溶着箇所W2A〜W2C,W5A,W5Bが、排気マフラー29の外観意匠面に露出せず、且つ、補強ブラケット81の補強効果によりマフラーブラケット51自体の剛性、や排気マフラー29への取付剛性及びマフラー支持剛性などを向上し易くなる。
従って、マフラーブラケット51と排気マフラー29との溶着箇所を外観から目立たないようにしながら、マフラーブラケット51に望まれる各種剛性を確保し易くなる。
しかも、取付ブラケット71はマフラーボディ29Aに溶着固定し、補強ブラケット81はフロントキャップ29Bに溶着固定しているので、取付ブラケット71及び補強ブラケット81を同一部品(例えば、マフラーボディ29A)に溶着固定する場合と比較して、溶着領域を確保し易く、且つ、設計自由度も向上する。
また、フロントキャップ29Bにおける外観意匠面の反対側面(左側面29L)は、その内側(車幅方向内側)に、後輪WRやパワーユニットPや車体フレームFなどが存在するため、特に外観から視認し難いエリアとなる。本構成では、このフロントキャップ29Bの外観から視認し難いエリアを利用して、補強ブラケット81を溶着固定するので、溶着箇所を外観からより目立たない位置にすることができる。
取付ブラケット71についても、マフラーボディ29Aにおける外観意匠面の反対側面(左側面29L)の前領域に溶着固定されるので、後輪WRなどによって特に外観から視認し難いエリアを利用して、溶着箇所を外観からより目立たない位置にすることができる。
また、補強ブラケット81の車体側の取付位置から排気マフラー29との溶着箇所までの長さが、取付ブラケット71に比べて短くなるように構成したので、補強ブラケット81の剛性を確保して補強効果を高めることができる。
また、本構成の排気マフラー29は、左右の長さに比べて上下に長い扁平形状に構成されるため、排気マフラー29の外観意匠面に対する反対側面(左側面29L)を広く確保することができる。従って、各ブラケット81,71の溶着位置を確保し易くなる。
また、図6及び図8に示したように、取付ブラケット71の車体側の取付部である延長部73,74が上下に離れて配置され、各延長部73,74には、それぞれ排気マフラー29側に締付ボス部91,92が一体に設けられ、各締付ボス部91,92を介して各延長部73,74が車体側に連結される。この構成によれば、マフラーブラケット51の車体への溶着箇所を多く確保できるとともに、締付ボス部91,92を利用する分、取付ブラケット71の構造の簡易化や大型化回避が可能になる。
また、締付ボス部91,92を個別に含むように独立した複数の補強ブラケット82,83を備え、各補強ブラケット82,83が取付ブラケット71に溶着固定されるので、補強ブラケットを単一部品とした場合と比べて、適正な補強効果を確保しつつ補強ブラケット82,83を小型化し易くなる。これにより、排気マフラー29の外観意匠面からの補強ブラケット82,83の投影面積の拡大を抑え、外観性を向上することができる。
また、複数の補強ブラケット82,83のうち排気管30寄りの補強ブラケット83は、図8に示したように、排気管30の一部を上下から囲うように排気管30に対して上下位置でフロントキャップ29Bに溶着固定される。これにより、排気管30寄りの補強ブラケット83により排気管30を含めた支持が可能となる。従って、排気管30専用の支持箇所を削減することができる。
また、排気管30から離れた補強ブラケット82は、フロントキャップ29Bに対して上下に間隔を空けて溶着固定される上下の溶着箇所W2B,W2C(第1溶着箇所)と、上下の溶着箇所W2B,W2Cの間で上下に延びてフロントキャップ29Bに溶着固定される溶着箇所W2A(第2溶着箇所)とによってフロントキャップ29Bに固定される。これにより、溶着箇所が排気管30の影響を受けないことを利用して溶着箇所を増やすことができ、マフラーブラケット51の取付剛性やマフラー支持剛性などを高め易くなる。
また、取付ブラケット71と補強ブラケット82,83とは、車体側への連結に用いる締付ボス部91,92側において周縁が張り合わせにより溶着される一方で、排気マフラー29側に向かって途中の位置から離反して取付ブラケット71との間に隙間SA,SBを設け、これら隙間SA,SBに、マフラーボディ29Aとフロントキャップ29B(キャップ部)との接合部W4(図9)を位置させている。
これにより、マフラーブラケット51の車体側への取付部の剛性を確保しながら補強ブラケット82,83を小型化でき、且つ、接合部W4が各ブラケット71,82の取付に邪魔にならない。従って、補強ブラケット82,83などの大型化を回避するとともに、接合部W4の溶接範囲を抑えることができ、重量増大や溶接範囲増大によるコスト増大を回避し易くなる。
上述の実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、補強ブラケット81をフロントキャップ29Bに溶着固定する場合を説明したが、これに限らない。例えば、エンドキャップ29C(キャップ部)における外観意匠面を構成する一外側面に対する反対側面に溶着固定しても良いし、マフラーボディ29Aにおける外観意匠面を構成する一外側面に対する反対側面に溶着固定しても良い。
また、上述の実施形態では、排気マフラー29が上下に長い扁平形状の場合を説明したが、これに限らず、様々な形状を適用しても良い。要は、マフラーブラケット51と排気マフラー29との溶着箇所が外観意匠面に露出しないように構成すれば良く、公知の排気管及び排気マフラーに広く適用可能である。
上述の実施形態では、自動二輪車1のマフラー取付構造に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、自動二輪車以外も含む小型車両のマフラー取付構造に本発明を広く適用可能である。なお、この小型車両には、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)やトライクなどに分類される三輪車両や四輪車両を含む。
1 自動二輪車(小型車両)
29 排気マフラー
29A マフラーボディ
29B フロントキャップ(キャップ部)
29C エンドキャップ(キャップ部)
30 排気管
51 マフラーブラケット
61,62 締結ボルト(締結部材)
71 取付ブラケット
73,74 延長部(車体側の取付部)
81,82,83 補強ブラケット
91,92 締付ボス部
S1,SA,SB 隙間

Claims (9)

  1. 排気管(30)の下流に接続されるとともにマフラーブラケット(51)を介して車体側に接続されるマフラー(29)を備え、前記マフラー(29)が、筒状のマフラーボディ(29A)と、前記マフラーボディ(29A)の一端を閉塞するキャップ部(29B)とを有する小型車両のマフラー取付構造において、
    前記マフラーブラケット(51)は、前記マフラーボディ(29A)における外観意匠面を構成する一外側面に対する反対側面のみに溶着固定される取付ブラケット(71)と、前記キャップ部(29B)における外観意匠面を構成する一外側面に対する反対側面のみに溶着固定されるとともに、前記取付ブラケット(71)に固着される補強ブラケット(81)とを備えることを特徴とする小型車両のマフラー取付構造。
  2. 前記補強ブラケット(81)の車体側の取付位置から前記マフラー(29)との溶着箇所までの長さが、前記取付ブラケット(71)に比べて短くなるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の小型車両のマフラー取付構造。
  3. 前記マフラー(29)は、左右の長さに比べて上下に長い扁平形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の小型車両のマフラー取付構造。
  4. 前記取付ブラケット(71)の車体側の取付部(73,74)が上下に離れて配置され、
    前記取付部(73,74)には、それぞれ前記マフラー(29)側に締付ボス部(91,92)が一体に設けられ、各締付ボス部(91,92)を介して前記取付部(73,74)が車体側に連結されることを特徴とする請求項3に記載の小型車両のマフラー取付構造。
  5. 前記締付ボス部(91,92)を個別に含むように独立した複数の前記補強ブラケット(82,83)を備え、各補強ブラケット(82,83)が前記取付ブラケット(71)に溶着固定されることを特徴とする請求項4に記載の小型車両のマフラー取付構造。
  6. 複数の前記補強ブラケット(82,83)のうち前記排気管(30)寄りの補強ブラケット(83)は、前記排気管(30)の一部を上下から囲うように前記排気管(30)に対して上下位置で前記キャップ部(29B)に溶着固定されることを特徴とする請求項5に記載の小型車両のマフラー取付構造。
  7. 複数の前記補強ブラケット(82,83)のうち前記排気管(30)から離れた補強ブラケット(82)は、前記キャップ部(29B)に対して上下に間隔を空けて溶着固定される上下の第1溶着箇所(W2B,W2C)と、上下の第1溶着箇所(W2B,W2C)の間で上下に延びて前記キャップ部(29B)に溶着固定される第2溶着箇所(W2A)とによって前記キャップ部(29B)に固定されることを特徴とする請求項5又は6に記載の小型車両のマフラー取付構造。
  8. 前記取付ブラケット(71)と前記補強ブラケット(81)とは、車体側への連結に用いる締付ボス部(91,92)側において周縁が張り合わせにより溶着される一方で、前記マフラー(29)側に向かって途中の位置から離反して両ブラケット(71,81)間に隙間(SA,SB)を設け、前記隙間(SA,SB)に、前記マフラーボディ(29A)と前記キャップ部(29B)との接合部(W4)を位置させたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の小型車両のマフラー取付構造。
  9. 前記キャップ部(29B)は、前記マフラーボディ(29A)の前端を閉塞するフロントキャップであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の小型車両のマフラー取付構造。
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