JP2009114883A

JP2009114883A - 自動二輪車の排気装置

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Publication number: JP2009114883A
Application number: JP2007286184A
Authority: JP
Inventors: Tomoki Nishijima; 智樹西島
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 2007-11-02
Filing date: 2007-11-02
Publication date: 2009-05-28
Anticipated expiration: 2027-11-02
Also published as: US8033357B2; US20090114477A1; EP2055908A2; JP4700041B2; EP2055908B1; AU2008212086A1; AU2008212086B2; AU2008212086B9; EP2055908A3

Abstract

【課題】排気管長を可及的に長く確保したい、とする要請と、排気装置の全長を短縮化したい、という相反する要請を、合理的にマッチングさせて解決し、且つエンジン下方に配置した排気装置の車幅方向における左右のバランスを均衡させ、エンジン下方に配置した排気装置のマスの集中を可能とした自動二輪車の排気装置を提供することを課題とする。
【解決手段】エンジンの下方に位置し、エンジンの排気口から延びるエキゾーストパイプを集合させ、エンジン排気が流入する第１の消音室２４と、第１の消音室の車体幅方向に並置され、エンジン下方の位置に、第１の消音室からの排気が流入する第２の消音室３０と、第２の消音室内の車体前後方向の後方に位置し、第２の消音室に流入した排気を流入させ、外部に排出するサイレンサ３５ｂを設けた自動二輪車の排気装置。
【選択図】図２

Description

本発明は、自動二輪車の排気装置の改良に関するものである。

自動二輪車の排気装置は、前後輪間に配設されたエンジンの排気ガスを、エキゾーストパイプ並びにサイレンサを介して大気に放出するようにしたものである。

従来技術として、エンジン下方にエキゾーストパイプ及び第１消音器、第２消音器を並置して配設した自動二輪車が知られている（例えば、特許文献１参照。）。
特開２００７−９１１８０号公報

特許文献１に開示される排気装置は、同公報の図４に示されているとおりで、同公報の符号を用いて説明すると、複数本（４本）のエキゾーストパイプ（３９Ａ〜３９Ｄ）を車体前後方向に延出し、後部でＵ字形の折り曲げた第２接続管５２を介して車体の前後方向に配設した第２消音器５５に接続し、更にこれに直列的に配置した第１消音器５４に接続し、更に、第１消音器５４の下流（車体後方でＵ字形部前方）を膨張室６９に連通させ、第２接続管から車体後方に配置した第３消音器５７（図１参照）に接続する構造である。

以上の特許文献１の排気装置は、車幅方向の左右の一側にエキゾーストパイプ及び集合管を配置し、車幅方向の他側に容量のある第１消音器、第２消音器を直列的に配置した構成であり、車幅方向において一側が管体、他側がチャンバーであり、排気装置の前後方向に長さが必然的に長くなり、自動二輪車のエンジン下方に排気装置を配設するに際し、排気装置の長さが一層大きくなる。
排気装置の前後長が大きくなると、結果的に自動二輪車のホイールベースが長くなってしまう。
本発明は、自動二輪車の排気装置における以上に鑑み、なされたものである。

本発明は、エンジンの下方に排気装置を配置する場合において、排気管長を可及的に長く確保したい、とする要請と、排気装置の全長を短縮化したい、という相反する要請を、合理的にマッチングさせて解決し、且つエンジン下方に配置した排気装置の車幅方向における左右のバランスを均衡させ、エンジン下方に配置した排気装置のマスの集中を可能とした自動二輪車の排気装置を提供することを課題とする。

上記課題を解決するために請求項１は、前後輪間にエンジンを配置し、エンジンから延ばしたエキゾーストパイプ並びにこのエキゾーストパイプに接続したサイレンサを介して排気ガスを排出する自動二輪車の排気装置において、エンジンの下方で後輪との間に位置し、エンジンの排気口から延びるエキゾーストパイプを集合させ、エンジン排気が流入する第１の消音室と、第１の消音室の車体幅方向に並置され、エンジン下方に位置に、第１の消音室からの排気が流入する第２の消音室と、第２の消音室内の車体前後方向の後方に位置し、第２の消音室に流入した排気を流入させ、外部に排出するサイレンサを設けたことを特徴とする。

請求項２は、請求項１に加えるに、前記第２の消音室は、前記第１の消音室の後方で車体幅方向から排気ガスを流入させ、第２の消音室内を車体前後方向の前方に向かって排気ガスを流し、第２の消音室の車体前後方向の前方で折り返し、車体前後方向の後方に向かって排気ガスを流し、前記サイレンサの車体前後方向の前方から排気ガスを流入させてサイレンサ後方から排出するようにしたことを特徴とする。

請求項３は、請求項１に加えるに、前記第１の消音室内に複数のエキゾーストパイプを挿入して一つに集合し、集合部に触媒を配置したことを特徴とする。

請求項４は、請求項１に加えるに、前記第１の消音室と第２の消音室とは、車幅方向の中心線に対して車幅方向の左右に振り分けて配置したことを特徴とする。

請求項１に係る発明では、エンジンの下方にエキゾーストパイプを集合させて排気を流入させる第１の消音室を設け、第１の消音室と並置するように第２の消音室を設け、第２の消音室内にサイレンサを室内において車体前後方向の後方に配置し、第２の消音室に流入した排気を流入させ、外部に排出するように設けたので、先ず、消音室を左右に並置することで、排気管長を確保しつつ排気管、サイレンサの長さを可及的に短くすることができる。これにより、サイレンサを含む排気装置の長さが短くなる結果、自動二輪車のホイールベースを短くすることができる。
また、第１の消音室と第２の消音室とを並置したので、エンジン下方に配置した排気装置のマスの集中化が図れ、バランスの良いエンジン下方に配置する排気装置を得ることができる。
更に本発明では、第１の消音室と第２の消音室とを並置するように配設したので、各消音室の前後長を上記の通り短くしつつ左右方向の幅を大きくすることができ、従って消音室の容量を必要且つ十分に確保しつつ、その全高を抑えることができ、エンジン下方に配置しつつ最低地上高を十分に確保することができる。

請求項２に係る発明では、請求項１の効果に加えるに、前記第２の消音室は、消音室の後方で車体幅方向から排気ガスを流入させ、第２の消音室内を車体前後方向に向かって排気ガスを流し、第２の消音室の車体前後方向の前方で折り返し、車体前後方向の後方に向かって排気ガスを流し、サイレンサの車体前後方向の前方から排気ガスを流入させてサイレンサ後方から排出するようにしたので、排気管長を必要且つ十分の長さに確保することができ、効率の良い、出力上も優れ、消音効果に優れるエンジン下方に配置した排気装置を得ることができる。

請求項３に係る発明では、第１の消音室内に複数のエキゾーストパイプを挿入して一つに集合し、この集合部に触媒を配置したので、エンジン下方におけるマスの集中化を図ることができる。

請求項４に係る発明では、第１の消音室と第２の消音室とは、車幅方向の中心線に対して車幅方向の左右に振り分けて配置したので、排気装置の左右の配置のバランスが均衡し、また、第１の消音室と第２の消音室とを車幅方向の中心線に対して車幅方向の左右に振り分けて配置することで、各消音室の前後長を上記の通り短くしつつ左右方向の幅を大きくすることができ、従って消音室の容量を必要且つ十分に確保しつつ、その全高を抑えることができ、エンジン下方に配置しつつ最低地上高を十分に確保することができるとする効果を実効あらしめることができる。

本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、図において、Ｆｒは車両の前方、Ｒｒは後方、乗員を基準にしてＲは右側、Ｌは左側を示す。
図１は、本発明に係る排気装置を備えた自動二輪車の概略側面図である。
自動二輪車１は、フレーム２の前端部のヘッドパイプ２ａに、前輪３をフロントフォーク４を操行自在に支持し、フレーム２の前半部上に燃料タンク５を配設し、前後方向の中間部にリヤフレーム２ｃを垂下し、ダウンチューブ２ｂとリヤフレーム２ｃ間にエンジン６を配置し、エンジン６は、実施の形態では複数のシリンダ６ａ…（…は複数を表す。以下同じ）を車幅方向に並置した水冷式直列４気筒エンジンを搭載している。

リヤフレーム２ｃの中間部〜上部には、先部を＜形としたシートレール７を後方に延出し、実施の形態ではタンデム式のシート８を支持するとともに、リヤフレーム２ｃの下半部の中央部から後方に、後輪１０を支持するリヤスイングアーム９を揺動自在に枢着、延出する。
スイングアーム９とフレームとの間にはリヤクッションユニット１１を介設し、１２は、シートレール７に設けたパッセンジャー用のピリオンステップであり、シートレール７は左右の部材からなり、後端部にはリヤフェンダ後部１３が延設され、これの後部には左右のウインカー、ライセンスランプ等の灯火類、ライセンスプレートを支持したエンドプレート１４が延設されている。
以上の他、図１において１５はヘッドライト、１６はハンドル、１７はエンジンのシリンダ６ａ…の後方に配設された気化器等の燃料供給装置、１８はエアクリーナー、１９はラジエータである。

図１において２０は排気装置であり、排気装置２０の詳細は図３及び図４で示した。
図３は、排気装置の全体を示す外観斜視図であり、図４は、排気装置の横断平面図である。
排気装置２０は、エンジン６のシリンダ６ａ…排気口部分６ｂ…に接続するエキゾーストパイプ２１…、実施の形態では４気筒エンジンなので４本のエキゾーストパイプ２１…を有し、エキゾーストパイプ２１…は、側面視で排気ガスの受け入れる入口部２１ａ…からエンジン前方に前半部２１ｂ…が垂下し、下部２１ｃ…で後方に略Ｌ形に屈曲する形状である。

４本のエキゾーストパイプ２１…は、隣接するもの同士が下流部２１ｄ…で２本づつ束ねられて合流管２２，２２で夫々合流、集合され、合流管２２，２２は上流部２２ａ，２２ａが２本づつのエキゾーストパイプ２１…の下流部２１ｄ…を束ねるので径が大きく、下流部はこれに比較し径が小さい。
また、４本のエキゾーストパイプ２１…は、最上流部（上端部）の入口部２１ａ…が、エンジンの４気筒シリンダの左右に並設されている排気口部分６ｂ…の夫々に接続されるため、車幅方向に左右に広がる。

実施の形態では、図４に示すように最右側のもの２１Ａから中間のもの２１Ｂ，２１Ｃを経て、最左側のもの２１Ｄにかけて左右に離間して並置した状態にあり、前半部２１ｂ…は平面視で左側方向に曲がり、下部２１ｃ、下流部２１ｄ…で車幅方向の左側に偏寄して配置される。

合流管２２，２２は、第１の消音器２３の上流部に設けた２本の導入管部２３ａ，２３ａに嵌合し、第１の消音器２３は左右方向の幅が大きく、前後方向の長さは比較的短く、上下方向の寸法は比較的小さく、内部に所定容積の第１の消音室２４が形成されている。
第１の消音室２４を形成する第１の消音器２３は、図４の通り車幅方向の左側に偏寄して配置されている。

第１の消音室２４の内部には、中間部〜上流部で、左右方向の中間部に排気ガスの導入室２５を内装、設置し、導入室２５は、上流部２５ａが下流方向に平面視Ｕ字形の二股状導入部２５ｂ，２５ｂとし、これを接続パイプ２６，２６を介して２本の合流管下流端部と接続し、二股状導入部２５ｂ，２５ｂの直後は少しく狭窄し、下流側に拡径し、拡径部２５ｃ内に触媒２７を配設する。
これにより、エキゾーストパイプ２１…内に流れ込んだ排気ガスは、合流管２２，２２を通って導入室２５内に流入し、導入室２５の下流部の触媒で浄化され、ボリュームの大きい第１の消音室２４の下流側（車体後方の部分）に向けて流入する。

第１の消音器２３に近接、隣接して車幅方向の右側には第２の消音器２９を並置して配設する。
第２の消音器２９内には第２の消音室３０が形成されており、第２の消音室３０は、消音器２９の一部の側壁が第１の消音器２３の向かい合う側壁の一部と近接しており、第２の消音室３０（第２の消音器２９）は、第１の消音室２４（第１の消音器２３）よりも車体前後方向の長さが大きい。

第２の消音器２９（第２の消音室３０）は、その前部２９ａが第１の消音器２３の前端部よりも前方に延出されており、後部２９ｂは、第１の消音器２３の後端部よりも後方に延出されている。
第２の消音器２９の中間後部と第１の消音器２３の後部の向かい合う壁面間を、連通管２８で接続し、第１の消音室２４内と第２の消音室３０内とを連通接続する。
第２の消音室３０内は、前後方向中間部に設けた区画板３１で前後の室３２，３３に区画し、区画板３１には前後の室３２，３３を連通する連通管３４を設けて双方３２，３３を連通させる。

後室３３内にはサイレンサ３５を前後方向に内装、設置し、サイレンサ３５は、前端部（上流端部）３５ａを区画板３１を貫通して前室３２と連通させ、後端部（下流端部）３５ｂは、第２の消音器２９の後端板２９ｃを通して後方に開放する。
第１の消音室２４の排気ガスは連通管２８を通して第２の消音室３０の後室３３内に流入し、連通管３４を通って前室３２内に流入する。前室３２内に流入した排気ガスは、サイレンサ３５の上流端部３５ａに流入し、サイレンサ３５内を通って下流端部３５ｂから大気に放出される。

以上のように、第１の消音室２４は前後方向の長さが短く、第２の消音室３０はこれに比較して前後方向の長さが大きく、第１の消音室２４と第２の消音室３０とは、車幅方向において左右に近接して配置されている。
ところで、図３に示したように、実施の形態では第１の消音器２３の上面に取付ブラケット３６を、第２の消音器２９の上面に、前後に離して取付ブラケット３７，３８を設け、また、第２の消音器２９の前端部にも取付片３９を設けた。

以上の排気装置２０の配置構成について述べる。
図２は、排気装置を太い実線で表し、自動二輪車の外形線を細線で表した自動二輪車の説明的平面図である。
排気装置２０は、エンジン６の下方に配設されている。具体的には、側面視では図１に示す通りで、４本のエキゾーストパイプ２１…は、エンジン６の各シリンダ６ａ…の前方に開口した排気口部分６ｂ…の夫々に入口部２１ａ…が接続され、前半部２１ｂ…はエンジン前方にあって下方に垂下され、エキゾーストパイプ２１Ａは、図２のように車幅方向において最も右側寄りで、２１Ｄが最も左側寄りである。

エキゾーストパイプ２１…の下流部、合流管２２，２２、第１の消音室２４を構成する第１の消音器２３及び第２の消音室３０を構成する第２の消音器２９は、エンジン６のクランクケース６ｃの下方、並びにこれの後方に連設されるミッションケースの下方に配置されている。
実施の形態では、第１の消音器２３及び第２の消音器２９は、その後半部が、エンジン下方にあって更に後方に延設されており、第２の消音器２９から後方に突出するサイレンサ３５の後端部３５ａは、図１に示した通りピリオンステップ１２の後方に位置し、排気のパッセンジャーへの影響を防止した。

図２で明らかな通り、排気装置２０は、自動二輪車の平面視において、第１の消音器２３（第１の消音室２４）と第２の消音器２９（第２の消音室３０）は、自動二輪車１の車幅内に配置されており、車幅から各消音室２４，３０は突出することがない。
そして、第１、第２消音室２４，３０は、車幅方向の左右に配置されて並置されており、自動二輪車の車幅方向を前後方向に通り中心線ＣＬの左右に、前後長が短い第１の消音器２３（第１の消音室２４）と、前後長が大きい第２の消音器２９（第２の消音室３０）は、振り分けるように配置されている。

尚、図４において、排気ガスの流れを矢印で示した。
エンジン６のシリンダ６ａ…排気口部分６ｂ…から排出された排気ガスは、エキゾーストパイプ２１…に流入し、合流管２２，２２を介して集合部である排気ガスの導入室２５に入り、触媒２７を経て第１の消音室２４に流入する。
第１の消音室２４に流入した排気ガスは、矢印のように、連通管２８を経て第２の消音室３０の区画板３１で区画された後室３３内に流入し、連通管３４を通って前室３２内に流入する。
前室３２内に流入した排気ガスは、矢印で示したようにサイレンサ３５に流入し、この内部を通って後端部（下流端部）３５ｂから大気に放出される。

本発明に係る排気装置は、排気量の大きい多気筒エンジンを搭載した自動二輪車に好適である。

本発明に係る排気装置を備えた自動二輪車の概略側面図である。排気装置を太い実線で表し、自動二輪車の外形線を細線で表した自動二輪車の説明的平面図である。排気装置の全体を示す外観斜視図である。排気装置の横断平面図である。

符号の説明

１…自動二輪車、３…前輪、６…エンジン、１０…後輪、２０…排気装置、２１…エキゾーストパイプ、２３…第１の消音器、２４…第１の消音室、２７…触媒、２９…第２の消音器、３０…第２の消音室、３５…サイレンサ、ＣＬ…車幅方向の中心線。

Claims

前後輪間にエンジンを配置し、エンジンから延ばしたエキゾーストパイプ並びにこのエキゾーストパイプに接続したサイレンサを介して排気ガスを排出する自動二輪車の排気装置において、
前記エンジンの下方で後輪との間に位置し、エンジンの排気口から延びるエキゾーストパイプを集合させ、エンジン排気が流入する第１の消音室と、
前記第１の消音室の車体幅方向に並置され、エンジン下方に位置に、第１の消音室からの排気が流入する第２の消音室と、
前記第２の消音室内の車体前後方向の後方に位置し、第２の消音室に流入した排気を流入させ、外部に排出するサイレンサを設けた、
ことを特徴とする自動二輪車の排気装置。
前記第２の消音室は、前記第１の消音室の後方で車体幅方向から排気ガスを流入させ、第２の消音室内を車体前後方向の前方に向かって排気ガスを流し、第２の消音室の車体前後方向の前方で折り返し、車体前後方向の後方に向かって排気ガスを流し、前記サイレンサの車体前後方向の前方から排気ガスを流入させてサイレンサ後方から排出するようにしたことを特徴とする請求項１に記載の自動二輪車の排気装置。
前記第１の消音室内に複数のエキゾーストパイプを挿入して一つに集合し、集合部に触媒を配置したことを特徴とする請求項１に記載の自動二輪車の排気装置。
前記第１の消音室と第２の消音室とは、車幅方向の中心線に対して車幅方向の左右に振り分けて配置したことを特徴とする請求項１に記載の自動二輪車の排気装置。