JP2015142900A - ナノ微細化品の製造装置、ナノ微細化品の製造方法 - Google Patents

ナノ微細化品の製造装置、ナノ微細化品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い生産性で解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得ることができるナノ微細化品の製造装置及びナノ微細化品の製造方法を提供する。
【解決手段】 多糖スラリをチャンバー2を介して多糖スラリ供給経路3内を循環させる。具体的にはポンプ8を用いてタンク7内の多糖スラリをビニルホース、ゴムホース等を用いて形成された循環路9内を循環させる。一方、非多糖スラリをチャンバー2を介して第2の液状媒体供給経路4を循環させる。具体的にはポンプ11を用いてタンク10内の非多糖スラリを熱交換器12、プランジャ13を通過させて循環路内を循環させる。これにより、多糖スラリ供給経路3内を循環してチャンバー2内を流通する多糖スラリに対して第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリがオリフィス噴射される。
【選択図】 図1

Description

本発明はナノ微細化品の製造装置、ナノ微細化品の製造方法に関する。
セルロースは、天然で繊維形態として、植物、例えば、広葉樹や針葉樹などの木本植物、及び竹や葦などの草本植物、ホヤに代表される一部の動物、および酢酸菌に代表される一部の菌類等によって産生されることが知られている。このセルロース分子が繊維状に集合した構造を有するものをセルロースファイバーと呼ぶ。特に繊維幅が100nm以下でアスペクト比が100以上のセルロースファイバーは一般的にセルロースナノファイバー(CNF)と呼ばれ、軽量、高強度、低熱膨張率等の優れた性質を有する。
天然においてCNFは、酢酸菌に代表される一部の菌類等によって産生されたCNFを除くと、単繊維として存在しない。CNFの殆どはCNF間の水素結合に代表される相互作用によって強固に集合したマイクロサイズの繊維幅を有した状態で存在する。そのマイクロサイズの繊維幅を有した繊維もさらに高次の集合体として存在する。
製紙の過程では、これらの繊維集合体である木材を化学パルプ化法の一つであるクラフト蒸解法に代表されるパルプ化法によって、マイクロサイズの繊維幅を有するパルプの状態にまで解繊し、これを原料に紙を製造している。このパルプの繊維幅は、原料によって異なるが、広葉樹を原料とした晒クラフトパルプで5−20μm、針葉樹を原料とした晒クラフトパルプで20−80μm、竹を原料とした晒クラフトパルプで5−20μm程度である。
前述のとおりこれらマイクロサイズの繊維幅を有するパルプは、CNFが水素結合に代表される相互作用によって強固に集合した繊維状の形態を有する単繊維の集合体であり、さらに解繊を進めることによってナノサイズの繊維幅を有するCNFを得ることができる。
このCNFの物理的調製方法として特許文献1には破砕型ホモバルブシートを備えたホモジナイザーで原料繊維を溶媒に分散させた分散液を処理するホモジナイズ処理法が記載されている。図11に示されるようにこのホモジナイズ処理法によれば高圧でホモジナイザー内を圧送される原料繊維101が、狭い間隙である小径オリフィス102を通過する際に、小径オリフィス102の壁面(特にインパクトリング103の壁面)と衝突することにより、剪断応力又は切断作用を受けて分割され、均一な繊維径を有するミクロフィブリル化が行われる。特に、ホモバルブシート内の流路104を通過した分散液がホモバルブシート105とホモバルブ106とで形成された間隙を通過する際に、分散液の流速が急激に上昇するのに伴って、前記間隙を通過した分散液のキャビテーションが激しくなり、小径オリフィス102内での壁面との衝突力の上昇や気泡の崩壊により原料繊維101の均一なミクロフィブリル化を実現しているものとされる。
さらにCNFの物理的調製方法である水中対向衝突法は、特許文献2にも開示されているように、水に懸濁した天然セルロース繊維をチャンバー(図12:107)内で相対する二つのノズル(図12:108a,108b)に導入し、これらのノズルから一点に向かって噴射、衝突させる手法である(図12)。この手法によれば、天然微結晶セルロース繊維(例えば、フナセル)の懸濁水を対向衝突させ、その表面をナノフィブリル化させて引き剥がし、キャリアーである水との親和性を向上させることによって、最終的には溶解に近い状態に至らせることが可能となる。図12に示される装置は液体循環型となっており、タンク(図12:109)、プランジャ(図12:110)、対向する二つのノズル(図12:108a,108b)、必要に応じて熱交換器(図12:111)を備え、水中に分散させた微粒子を二つのノズルに導入し高圧下で合い対するノズル(図12:108a,108b)から噴射して水中で対向衝突させる。この手法では天然セルロース繊維の他には水しか使用せず、繊維間の相互作用のみを解裂させることによってナノ微細化を行うためセルロース分子の構造変化がなく、解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得ることが可能となる。
特開2012−36518 特開2005−270891
特許文献1に示すホモジナイズ処理法では、ホモバルブシート105とホモバルブ106との間の小径オリフィス102の部分にパルプが詰まりやすくホモバルブ106を挿入したり引き出したりする自動制御で圧力調整しているため品質が安定しないという問題がある。つまり超高圧で開放されるものと低圧力で開放されるものがあり、品質にバラつきが生じる。
特許文献2に示した水中対向衝突法による場合、ナノ微細化されていないパルプがプランジャ内など各部所を通過するためパルプ原料による閉塞が生じ、これがトラブルの原因となるという問題があった。また2本の相対するノズルから噴射して衝突させる水中対向衝突法の場合、片側のノズルが閉塞した場合でも、すぐにはプロセスの異常としての外観が生じることはなく、そのため発見が遅れ品質が悪化する問題があった。また、水中対向衝突法の場合、2本のノズルから噴射するため、高圧力を得るにはノズル径を細くする必要が生じ、原料による閉塞を生じやすくなっていた。そこで、この対策として予めパルプを粗粉砕する前処理が必要であった。しかし前処理により機械的なダメージを与えることで重合度の低下を招いていた。
本発明は、以上の従来技術に於ける問題に鑑み、高い生産性で解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得ることができるナノ微細化品の製造装置及びナノ微細化品の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明のナノ微細化品の製造装置は、第1の液状媒体供給経路と、前記第1の液状媒体供給経路と交差する方向に配置される第2の液状媒体供給経路とを有し、前記第1の液状媒体供給経路と交差する方向に液状媒体をオリフィス噴射するオリフィス噴射部を前記第2の液状媒体供給経路に設けてなり、前記第1の液状媒体供給経路に多糖スラリを供給する多糖スラリ供給部を設けると共に前記第2の液状媒体供給経路に水を供給可能にしてなることを特徴とする。
本発明のナノ微細化品の製造装置及びナノ微細化品の製造方法によれば、高い生産性で解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態で多糖由来のナノ微細化品を得ることができる。
本発明の一実施の形態のナノ微細化品の製造装置の概念図である。 図1に示す本実施の形態のナノ微細化品の製造装置の一部を拡大して示す概念図である。 図1に示す本実施の形態のナノ微細化品の製造装置の一部を拡大して示す他の概念図である。 本発明の他の実施の形態のナノ微細化品の製造装置の概念図である。 実施例1によって得られたサンプルを希釈したスラリ液を調整し、微細化処理前の多糖スラリと混濁状態を比較した結果を示す写真。 実施例1によって得られたスラリを乾燥して得られたシートを電子顕微鏡で観察した50倍に拡大した電子顕微鏡写真。 実施例1によって得られたスラリを乾燥して得られたシートを電子顕微鏡で観察した2,000倍に拡大した電子顕微鏡写真。 本発明の実施例3、比較例2によって得られたスラリの濾水量測定結果を対比して示すグラフ。 本発明の実施例3、比較例2によって得られたナノ微細化品の重合度測定結果を対比して示すグラフ。 スラリの沈降性を示す写真であり、aが比較例2によって得られたスラリ、bが実施例3によって得られたスラリを示す。 従来法の説明図。 従来法の他の説明図。
以下、本発明のナノ微細化品の製造装置の実施の形態につき説明する。
図1に示すように本実施の形態のナノ微細化品の製造装置1は、一のチャンバー2に対して多糖スラリを供給可能に配置される第1の液状媒体供給経路であるところの多糖スラリ供給経路3と、例えば水である非多糖スラリを一のチャンバー2を介して循環させる第2の液状媒体供給経路4とよりなる。一のチャンバー2内には第2の液状媒体供給経路4の非多糖スラリを多糖スラリ供給経路3からの多糖スラリ供給方向と交差する方向にオリフィス噴射するオリフィス噴射部5を備える。
本実施の形態では多糖スラリ供給経路3は、図1に示すように多糖スラリを一のチャンバー2を介して循環可能にされる。
本実施の形態では多糖スラリ供給経路3と第2の液状媒体供給経路4とは一のチャンバー2内に相互の交差部6を有する。
多糖スラリ供給経路3は多糖スラリ供給部であり多糖スラリを貯留するタンク7、ポンプ8を循環路9に配置してなり、一方、第2の液状媒体供給経路4はタンク10、ポンプ11、熱交換器12、プランジャ13を循環路である液状媒体供給経路4に配置してなる。
なお本発明の表現において非多糖スラリは、例えば水であり、当初タンク10に収納され、その後本発明のナノ微細化品の製造装置の作動に伴い交差部6を通過してタンク10に収納されたナノ微細化された多糖を操業の度合いに応じた濃度で含むことになった状態のものをも、包括的に指称する。かかる指称はタンク7に収納されて循環路9を循環する多糖スラリではないことを明確にするための指称であり、繊維状多糖若しくは微細化された繊維状多糖を含有しないということを意味するものではない。
図2に示すようにチャンバー2を貫通する態様で多糖スラリ供給経路3の循環路9が配置され、これと交差する方向に非多糖スラリをオリフィス噴射して循環路9を貫通させることができるように第2の液状媒体供給経路4のプランジャ13に接続されるオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口14がチャンバー2内側において開口する。チャンバー2のオリフィス噴射口14と対向する位置にチャンバー2の排出口15が設けられ、このチャンバー2の排出口15に第2の液状媒体供給経路4の循環路が接続されて、第2の液状媒体供給経路4が構成される。
以上の非多糖スラリをオリフィス噴射して循環路9を貫通させる角度は、循環路9を流通する多糖スラリの流れと対向しない方向に多糖スラリの流通方向に沿って、5°〜90°とすることによって、オリフィス噴射される非多糖スラリに循環路9を流通する多糖スラリを効率よく巻き込むことができる。15°〜85°とすることによってさらに効率が向上する。
一方、非多糖スラリをオリフィス噴射して循環路9を貫通させる角度を、循環路9を流通する多糖スラリの流れと対向する方向に多糖スラリの流通方向に対して、5°以上90°未満とした場合には、多糖スラリに非多糖スラリが衝突するエネルギを多糖の解繊に効率よく活用することができる。15°〜85°とすることによってさらに効率が向上する。
一方、多糖スラリ供給経路3の循環路9は例えばビニルホース、ゴムホース等を用いて形成され、その循環路9のチャンバー2への入り側にはチャンバー2方向にのみ開弁される一方向弁16が取りつけられる。さらに循環路9のチャンバー2からの出側にはチャンバー2からの排出方向にのみ開弁される一方向弁17が取りつけられる。加えてチャンバー2と一方向弁17の間の循環路9にはエア吸入弁18が取りつけられ、このエア吸入弁18は外部から循環路9へエアを吸入する方向にのみ開弁される。
図3に示すようにプランジャ13は中央に配したオイル室19の内側において摺動可能に配置された油圧作動部材20の両側に非多糖スラリの吸い込み排出用ピストン21a、21bを装着してなる。吸い込み排出用ピストン21a、21bは各々非多糖スラリ吸い込み排出室22a、22b内を摺動する。また非多糖スラリ吸い込み排出室22a、22bには各々一方向弁(図示せず)を備える非多糖スラリ吸い込み口23a、23bと非多糖スラリ排出口24a、24bが設けられる。さらにオイル室19には油圧作動部材20を介して対向する位置に一対のオイル出入り口25a、25bが設けられる。
したがって以上のプランジャ13によればオイル出入り口25aからオイル室19内側に油圧が加えられると油圧作動部材20が動作して非多糖スラリ吸い込み排出室22a内に非多糖スラリ吸い込み口23aから非多糖スラリが吸引される。それと同時に非多糖スラリ吸い込み排出室22b内の非多糖スラリが非多糖スラリ排出口24bから吐出される。次にオイル出入り口25bからオイル室19内側に油圧が加えられると油圧作動部材20が動作して非多糖スラリ吸い込み排出室22b内に非多糖スラリ吸い込み口23bから非多糖スラリが吸引される。それと同時に非多糖スラリ吸い込み排出室22a内の非多糖スラリが非多糖スラリ排出口24aから吐出される。
プランジャ13が以上のように動作する結果、本実施の形態のナノ微細化品の製造装置によれば非多糖スラリのプランジャ13への吸い込みと吐出とを同時に行い、プランジャ13からプランジャ13に接続されるオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口14へ間断なく、脈動の少ない態様で非多糖スラリが供給される。
以上の実施の形態のナノ微細化品の製造装置によれば以下のようにしてナノ微細化品が製造される。
非多糖スラリをチャンバー2を介して第2の液状媒体供給経路4を循環させる。具体的にはポンプ11を用いてタンク10内の非多糖スラリを熱交換器12、プランジャ13を通過させて液状媒体供給経路4内を循環させる。一方、多糖スラリをチャンバー2を介して多糖スラリ供給経路3内を循環させる。具体的にはポンプ8を用いてタンク7内の多糖スラリをビニルホース、ゴムホース等を用いて形成された循環路9内を循環させる。
これにより、多糖スラリ供給経路3内を循環してチャンバー2内を流通する多糖スラリに対して第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリがオリフィス噴射される。具体的にはプランジャ13に接続されるオリフィス噴射口14にプランジャ13から高圧水が供給され、これがオリフィス噴射口14から循環路9に向けてオリフィス噴射される。
その結果、例えばビニルホース、ゴムホース等を用いて形成された循環路9に予め形成された貫通孔26a、bを通過して、循環路9と交差する方向に循環路9内側を通過した非多糖スラリが循環路9内を循環する多糖スラリを巻き込みながらチャンバー2の排出口15に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。これによって、非多糖スラリが第2の液状媒体供給経路4内を再度循環する。
以上の過程において、プランジャ13は非多糖スラリの吸い込みと吐出とを同時に行うことを可能にしてなるため、プランジャ13が非多糖スラリの吸い込みと吐出とを交互に行う場合に比較して、プランジャ13に接続されるオリフィス噴射口14から循環路9に向けて間断や脈動のない連続的なオリフィス噴射が行われる。
また以上の実施の形態のナノ微細化品の製造装置によるナノ微細化品の製造は以下の各態様を組み合わせて行うことができる。
(A)一方向弁16及び一方向弁17を開弁状態とし、エア吸入弁18を閉止する。
この場合、多糖スラリをチャンバー2を介して多糖スラリ供給経路3内を連続的に循環させる状態で第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリが連続的にオリフィス噴射される。その第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリの流速をあらかじめ把握しておくことによって、操業時間との関係で循環回数を決定することができる。
(B)一方向弁16を開弁状態とし、一方向弁17及びエア吸入弁18を閉止する。
この場合、多糖スラリがチャンバー2内に流入可能な状態ではあるものの多糖スラリ供給経路3内を循環しない状態で第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリが連続的にオリフィス噴射される。その結果、非多糖スラリが循環路9内の多糖スラリを連続的に巻き込みながらチャンバー2の排出口15に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。巻き込まれて流出した分の多糖スラリは常時タンク7内から補給される。
(C)一方向弁17を開弁状態とし、一方向弁16及びエア吸入弁18を閉止する。
この場合、多糖スラリがチャンバー2内に流入不能で多糖スラリ供給経路3内を循環しない状態で第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリが連続的にオリフィス噴射される。その結果、非多糖スラリが循環路9内の多糖スラリを巻き込むことはなくチャンバー2の排出口15に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。
したがって前述の(A)の態様の操業を1パス以上行った後にこの(C)の態様の操業状態に切り替えることによって、(A)の態様の操業によって第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリに多糖スラリ供給経路3内を連続的に循環する多糖スラリから巻き込まれ微細化された繊維状多糖が、第2の液状媒体供給経路4を循環してオリフィス噴射口14から循環路9に向けて連続的にオリフィス噴射されて、そのオリフィス噴射のエネルギーによって徐々に微細化され、水のみを使用して繊維間の相互作用のみを解裂させることによって解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得る操業が可能となる。
(D)一方向弁16、一方向弁17及びエア吸入弁18を閉止する。
この場合、多糖スラリがチャンバー2内に流入不能で多糖スラリ供給経路3内を循環しない状態で第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリが連続的にオリフィス噴射される。その結果、非多糖スラリが循環路9内の多糖スラリを巻き込むことはなくチャンバー2の排出口15に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。
したがって前述の(C)の態様の操業と同様に前述の(A)の態様の操業を1パス以上行った後にこの(D)の態様の操業状態に切り替えることによって、(A)の態様の操業によって第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリに多糖スラリ供給経路3内を連続的に循環する多糖スラリから巻き込まれ微細化された繊維状多糖が、第2の液状媒体供給経路4を循環してオリフィス噴射口14から循環路9に向けて連続的にオリフィス噴射されて、そのオリフィス噴射のエネルギーによって徐々に微細化され、水のみを使用して繊維間の相互作用のみを解裂させることによって解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得る操業が可能となる。
(E)一方向弁16及び一方向弁17を閉止し、エア吸入弁18を開弁状態とする。
この場合、多糖スラリがチャンバー2内に流入不能で多糖スラリ供給経路3内を循環しない状態で第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリが連続的にオリフィス噴射される。その結果、非多糖スラリが循環路9内の多糖スラリを巻き込むことはなくチャンバー2の排出口15に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。その過程でオリフィス噴射口14から循環路9に向けて連続的に行われるオリフィス噴射によってビニルホース、ゴムホース等を用いて形成された循環路9の一方向弁16及び一方向弁17間には負圧が発生し、その負圧によってエア吸入弁18から外気が吸入されて第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリに外気の巻き込みが行われる。
したがって前述の(A)の態様の操業を1パス以上行った後にこの(E)の態様の操業状態に切り替えることによって、(A)の態様の操業によって第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリに多糖スラリ供給経路3内を連続的に循環する多糖スラリから巻き込まれ微細化された繊維状多糖が、第2の液状媒体供給経路4を循環してオリフィス噴射口14から循環路9に向けて連続的にオリフィス噴射されて、そのオリフィス噴射のエネルギーによって徐々に微細化される。その過程で、この(E)の態様の操業状態では水と水に巻き込まれた気泡の崩壊のみを使用して繊維間の相互作用のみを解裂させることによって解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態で効率よくナノ微細化品を得る操業が可能となる。
以上の本実施の形態のナノ微細化品の製造装置によれば、プランジャ13にナノ微細化前の繊維状多糖原料、すなわちタンク7内の多糖スラリを通す必要がなくなったため、原料による閉塞が解消する。しかも高圧水を噴射するノズル系を構成するオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口14が単一であるため、ノズル系を大きく設計することができるため、プランジャ13を備える第2の液状媒体供給経路4を微細化された繊維状多糖が循環し、若しくは何らかの原因で繊維状多糖原料が混入したとしても、ノズル系での閉塞の機会を減少することができる。
加えて、通常の運転ではノズル系を通過するのは水およびナノ微細化されたセルロースであり、繊維状多糖原料が混入することがなく、ノズルの閉塞を解消することができる。さらに、ノズル径すなわちオリフィス噴射口14の径は従来法では0.6mm以下とする必要があったのに対し、本実施の形態のナノ微細化品の製造装置では0.8mmとしても高圧状況を得ることができる。
なお以上の実施の形態では循環路9をビニルホース、ゴムホース等を用いて形成する態様を説明したが、循環路9をステンレス製とすることも可能であり、その材質に特段の制限はない。
図4は本発明の他の実施の形態のナノ微細化品の製造装置の概念図である。
図4に示すように本実施の形態では前述の実施の形態に於けるチャンバー2を貫通する多糖スラリ供給経路3の循環路9は配置されず、これに替わってチャンバー2に対して多糖スラリを供給可能な多糖スラリ供給経路として、多糖スラリ供給部27がチャンバー2内側において開口する。
本実施の形態にあっては多糖スラリ供給部27からの多糖スラリの供給方向Aと交差する方向Bに前記一のチャンバー2内に第2の液状媒体供給経路4の非多糖スラリをオリフィス噴射するオリフィス噴射口14が設けられる。
本実施の形態によれば前述の実施の形態における(B)一方向弁16を開弁状態とし、一方向弁17及びエア吸入弁18を閉止する操業を行うことが可能となる。また図示しない弁装置によって多糖スラリ供給部27からの多糖スラリの供給を停止することによって前述の実施の形態における(D)の態様の操業状態とすることができる。
したがって本実施の形態でも前述の実施の形態と同様に前述の(B)の態様の操業を1パス以上行った後に前述(D)の態様の操業状態に切り替えることによって、(B)の態様の操業によって第2の液状媒体供給経路4を循環する非多糖スラリに多糖スラリ供給部27から連続的に引き込まれる多糖スラリから巻き込まれ微細化された繊維状多糖が、第2の液状媒体供給経路4を循環してオリフィス噴射口14から循環路9に向けて連続的にオリフィス噴射されて、そのオリフィス噴射のエネルギーによって徐々に微細化され、水のみを使用して繊維間の相互作用のみを解裂させることによって解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得る操業が可能となる。

以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
以下のように本発明のナノ微細化品の製造装置を用いて本発明のナノ微細化品の製造方法を実施してナノ微細化品を製造した。
タンク10に水を準備し、ポンプ11を用いて、熱交換器12を経て、プランジャ13へ供給し、プランジャ13に50MPa〜400MPaの加圧を行い、チャンバー2のオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口14へ送り込んだ。
一方、1%〜10%の多糖スラリをタンク7に準備した。ポンプ8を用いてタンク7内の多糖スラリをチャンバー2を経て循環させた。
以上のように2つの循環ラインを準備することにより、チャンバー2内部で、多糖スラリに高圧水が衝突し、衝突時の圧力、およびそのキャビテーション力により、多糖スラリの繊維状多糖はナノ微細化されて、タンク7へと送られる。
その後、徐々にタンク7内の微細化繊維状多糖の濃度は上昇し、目的の濃度のセルロースナノファイバーを得ることができた。
実施例1
まず非多糖スラリの循環による高圧を利用して、ゴムホース9に貫通孔26a、bを形成した。次にゴムホース9の循環路を流れる多糖スラリに対して、高圧水を一度だけ処理して、ナノ微細化させた。供した繊維状多糖は広葉樹漂白パルプ(LBKP)で3%スラリに調整して循環を行った。噴射した高圧水の圧力は200MPaとした。得られたナノ微細化スラリの濃度は1.09%であった。この一度だけ処理したナノ微細化スラリ200ccをブフナーロートでろ過した。濾過に要した時間は、未処理のパルプの場合80秒であったが、ナノ微細化スラリでは25分を要した。このように脱水時間を要することから、パルプはナノ微細化されていることが確認できた。
次に、この実施例1によって得られたサンプルを希釈したスラリ液を調整し、微細化処理前の多糖スラリと混濁状態を比較した。その結果を図5に示す。図5は左から1%、0.1%、0.02%であり、実施例1によって得られたナノ微細化サンプルでより膨潤していることが確認できる。
実施例1によって得られたスラリを乾燥して得られたシートを電子顕微鏡で観察した画像を図6、図7に示す。図6に示すように電子顕微鏡による50倍観察では、微細化されたパルプでフィルム状に広がっていることが判る。この倍率で確認できる繊維は数本あるが、全て微細化されており、長い繊維でも0.5mm以下に微細化されていた。
また、図7に示すように2,000倍に拡大した電子顕微鏡写真では、よりナノ微細化された1μm以下の細い繊維が多数確認できる。
実施例2
実施例1と同様に、多糖スラリ供給経路3を流れる広葉樹漂白パルプ(LBKP)スラリに高圧水を第2の液状媒体供給経路4のオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口14から噴射して貫通させ回収した。噴射する高圧水の圧力は200MPaとした。回収して得られたナノ微細化スラリの濃度、濾水度、透過率(%)、重合度、沈降高さを測定した。濾水度は0.1%CeNF水溶液200ccから濾過されて落ちた水の量として評価した。透過率(%)は0.1%CeNF水溶液の透過率として評価し、波長400nm及び600nmの場合で測定した。また高圧水を第2の液状媒体供給経路4のオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口14から噴射して貫通させる処理を行う前の広葉樹漂白パルプ(LBKP)スラリの濃度、濾水度、透過率(%)、重合度も比較例1として測定した。
※1 濾水度は0.1%CeNF水溶液200ccが濾過された量、( )内はその時の時間を示している。
※2 0.1%CeNF水溶液の透過率 波長400nm/600nm
※3 沈降高さ 0.1%/0.02%CeNF水溶液の沈降繊維高さ
表2に見られるように粉砕することで200mlのCNF懸濁水が脱水される濾水時間が未処理(比較例1)で15分であったものが、粉砕後(実施例2)では26分と濾水時間が長くなった。これは粉砕で原料が微細化されたことを示している。
実施例3
実施例2によって得られたナノ微細化スラリを第2の液状媒体供給経路4のオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口14から噴射して第2の液状媒体供給経路4を循環させた。噴射する圧力は200MPaとした。その循環pass数毎に回収して得られたナノ微細化スラリの濃度、濾水度、透過率(%)、重合度、沈降高さを測定した。
比較例2
各実施例と比較するために図12に示す設備を用い、相対する二つのノズル(108a,108b)からの広葉樹漂白パルプ(LBKP)スラリの噴射圧力を200MPaとして、水中対向衝突法によって得られたナノ微細化スラリの濃度、濾水度、透過率(%)、重合度、沈降高さを実施例3と同様にして測定した。
以上の実施例3、比較例2の測定結果を図8〜図10に対比して示す。
<濾水度>
実施例3と比較例2のナノ微細化スラリの濾水度を比較すると、比較例2よりも実施例3のナノ微細化スラリがどの処理回数でも濾水量が多い。これは必要以上に微細化されていないことを示している。
実施例3によって得られるナノ微細化スラリでは脱水(濃縮)時間の短縮が可能となることがわかる。
<重合度>
実施例3によって得られたCNFはいずれも比較例2によって得られたCNFよりも高い重合度を保持している。
<沈降繊維>
沈降状況は比較例2と異なることが明らかであった。
比較例2の場合は、0.1%懸濁液の繊維の高さは徐々に低くなって0となる。それに対し、実施例3のナノ微細化スラリは水を吸着保持しながら膨潤分散して沈降高さが高くなり境界線が判断つきにくくなる。沈降繊維の境界線が無くなる処理回数が早いということは実施例3では比較例2よりも少ない処理回数で均一に微細化されていることがわかる。

2・・・チャンバー、4・・・液状媒体供給経路、8,11・・・ポンプ、7,10・・・タンク、12・・・熱交換器、13・・・プランジャ、9・・・循環路、3・・・多糖スラリ供給経路、14・・・オリフィス噴射口、26a、b・・・貫通孔。
本発明はナノ微細化品の製造装置、ナノ微細化品の製造方法に関する。
セルロースは、天然で繊維形態として、植物、例えば、広葉樹や針葉樹などの木本植物、及び竹や葦などの草本植物、ホヤに代表される一部の動物、および酢酸菌に代表される一部の菌類等によって産生されることが知られている。このセルロース分子が繊維状に集合した構造を有するものをセルロースファイバーと呼ぶ。特に繊維幅が100nm以下でアスペクト比が100以上のセルロースファイバーは一般的にセルロースナノファイバー(CNF)と呼ばれ、軽量、高強度、低熱膨張率等の優れた性質を有する。

天然においてCNFは、酢酸菌に代表される一部の菌類等によって産生されたCNFを除くと、単繊維として存在しない。CNFの殆どはCNF間の水素結合に代表される相互作用によって強固に集合したマイクロサイズの繊維幅を有した状態で存在する。そのマイクロサイズの繊維幅を有した繊維もさらに高次の集合体として存在する。

製紙の過程では、これらの繊維集合体である木材を化学パルプ化法の一つであるクラフト蒸解法に代表されるパルプ化法によって、マイクロサイズの繊維幅を有するパルプの状態にまで解繊し、これを原料に紙を製造している。このパルプの繊維幅は、原料によって異なるが、広葉樹を原料とした晒クラフトパルプで5−20μm、針葉樹を原料とした晒クラフトパルプで20−80μm、竹を原料とした晒クラフトパルプで5−20μm程度である。

前述のとおりこれらマイクロサイズの繊維幅を有するパルプは、CNFが水素結合に代表される相互作用によって強固に集合した繊維状の形態を有する単繊維の集合体であり、さらに解繊を進めることによってナノサイズの繊維幅を有するCNFを得ることができる。

このCNFの物理的調製方法として特許文献1には破砕型ホモバルブシートを備えたホモジナイザーで原料繊維を溶媒に分散させた分散液を処理するホモジナイズ処理法が記載されている。図10に示されるようにこのホモジナイズ処理法によれば高圧でホモジナイザー内を圧送される原料繊維101が、狭い間隙である小径オリフィス102を通過する際に、小径オリフィス102の壁面(特にインパクトリング103の壁面)と衝突することにより、剪断応力又は切断作用を受けて分割され、均一な繊維径を有するミクロフィブリル化が行われる。特に、ホモバルブシート内の流路104を通過した分散液がホモバルブシート105とホモバルブ106とで形成された間隙を通過する際に、分散液の流速が急激に上昇するのに伴って、前記間隙を通過した分散液のキャビテーションが激しくなり、小径オリフィス102内での壁面との衝突力の上昇や気泡の崩壊により原料繊維101の均一なミクロフィブリル化を実現しているものとされる。

さらにCNFの物理的調製方法である水中対向衝突法は、特許文献2にも開示されているように、水に懸濁した天然セルロース繊維をチャンバー(図11:107)内で相対する二つのノズル(図11:108)に導入し、これらのノズルから一点に向かって噴射、衝突させる手法である(図11)。この手法によれば、天然微結晶セルロース繊維(例えば、フナセル)の懸濁水を対向衝突させ、その表面をナノフィブリル化させて引き剥がし、キャリアーである水との親和性を向上させることによって、最終的には溶解に近い状態に至らせることが可能となる。図11に示される装置は液体循環型となっており、タンク(図11:109)、プランジャ(図11:110)、対向する二つのノズル(図11:108a,108b)、必要に応じて熱交換器(図11:111)を備え、水中に分散させた微粒子を二つのノズルに導入し高圧下で合い対するノズル(図11:108a,108b)から噴射して水中で対向衝突させる。この手法では天然セルロース繊維の他には水しか使用せず、繊維間の相互作用のみを解裂させることによってナノ微細化を行うためセルロース分子の構造変化がなく、解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得ることが可能となる。

特開2012−36518 特開2005−270891

特許文献1に示すホモジナイズ処理法では、ホモバルブシート105とホモバルブ106との間の小径オリフィス102の部分にパルプが詰まりやすくホモバルブ106を挿入したり引き出したりする自動制御で圧力調整しているため品質が安定しないという問題がある。つまり超高圧で開放されるものと低圧力で開放されるものがあり、品質にバラつきが生じる。

特許文献2に示した水中対向衝突法による場合、ナノ微細化されていないパルプがプランジャ内など各部所を通過するためパルプ原料による閉塞が生じ、これがトラブルの原因となるという問題があった。また2本の相対するノズルから噴射して衝突させる水中対向衝突法の場合、片側のノズルが閉塞した場合でも、すぐにはプロセスの異常としての外観が生じることはなく、そのため発見が遅れ品質が悪化する問題があった。また、水中対向衝突法の場合、2本のノズルから噴射するため、高圧力を得るにはノズル径を細くする必要が生じ、原料による閉塞を生じやすくなっていた。そこで、この対策として予めパルプを粗粉砕する前処理が必要であった。しかし前処理により機械的なダメージを与えることで重合度の低下を招いていた。

本発明は、以上の従来技術に於ける問題に鑑み、高い生産性で解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得ることができるナノ微細化品の製造装置及びナノ微細化品の製造方法を提供することを目的とする。

すなわち本発明のナノ微細化品の製造装置は、第1の液状媒体供給経路と、前記第1の液状媒体供給経路と交差する方向に配置される第2の液状媒体供給経路とを有し、前記第1の液状媒体供給経路に多糖スラリを供給する多糖スラリ供給部を設け、前記第2の液状媒体供給経路に水又は微細化多糖スラリをオリフィス噴射するオリフィス噴射部を設けてなり、前記オリフィス噴射部からのオリフィス噴射が前記第1の液状媒体供給経路を貫通することを特徴とする。

本発明のナノ微細化品の製造装置及びナノ微細化品の製造方法によれば、高い生産性で解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態で多糖由来のナノ微細化品を得ることができる。

本発明の一実施の形態のナノ微細化品の製造装置の概念図である。 図1に示す本実施の形態のナノ微細化品の製造装置の一部を拡大して示す概念図である。 図1に示す本実施の形態のナノ微細化品の製造装置の一部を拡大して示す他の概念図である。 実施例1によって得られたサンプルを希釈したスラリ液を調整し、微細化処理前の多糖スラリと混濁状態を比較した結果を示す写真。 実施例1によって得られたスラリを乾燥して得られたシートを電子顕微鏡で観察した50倍に拡大した電子顕微鏡写真。 実施例1によって得られたスラリを乾燥して得られたシートを電子顕微鏡で観察した2,000倍に拡大した電子顕微鏡写真。 本発明の実施例3、比較例2によって得られたスラリの濾水量測定結果を対比して示すグラフ。 本発明の実施例3、比較例2によって得られたナノ微細化品の重合度測定結果を対比して示すグラフ。 スラリの沈降性を示す写真であり、aが比較例2によって得られたスラリ、bが実施例3によって得られたスラリを示す。 従来法の説明図。 従来法の他の説明図。

以下、本発明のナノ微細化品の製造装置の実施の形態につき説明する。

図1に示すように本実施の形態のナノ微細化品の製造装置1は、一のチャンバー2に対して多糖スラリを供給可能に配置される第1の液状媒体供給経路であるところの多糖スラリ供給経路3と、水又は微細化多糖スラリを一のチャンバー2を介して循環させる第2の液状媒体供給経路4とよりなる。一のチャンバー2内には第2の液状媒体供給経路4の水又は微細化多糖スラリを多糖スラリ供給経路3からの多糖スラリ供給方向と交差する方向にオリフィス噴射するオリフィス噴射部5を備える。

本実施の形態では多糖スラリ供給経路3は、図1に示すように多糖スラリを一のチャンバー2を介して循環可能にされる。

本実施の形態では多糖スラリ供給経路3と第2の液状媒体供給経路4とは一のチャンバー2内に相互の交差部6を有する。

多糖スラリ供給経路3は多糖スラリ供給部であり多糖スラリを貯留するタンク7、ポンプ8を循環路9に配置してなり、一方、第2の液状媒体供給経路4はタンク10、ポンプ11、熱交換器12、プランジャ13を循環路である液状媒体供給経路4に配置してなる。

なお本発明の表現において水又は微細化多糖スラリは、当初は単に水であり、本発明のナノ微細化品の製造装置の作動に伴い交差部6を通過してタンク10に収納されたナノ微細化された多糖を操業の度合いに応じた濃度で含むことになった状態のものをも、包括的に指称する。かかる指称はタンク7に収納されて循環路9を循環する多糖スラリではないことを明確にするための指称であり、繊維状多糖若しくは微細化された繊維状多糖を含有しないということを意味するものではない。

図2に示すようにチャンバー2を貫通する態様で多糖スラリ供給経路3の循環路9が配置され、これと交差する方向に水又は微細化多糖スラリをオリフィス噴射して循環路9を貫通させることができるように第2の液状媒体供給経路4のプランジャ13に接続されるオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口15がチャンバー2内側において開口する。チャンバー2のオリフィス噴射口15と対向する位置にチャンバー2の排出口16が設けられ、このチャンバー2の排出口16に第2の液状媒体供給経路4の循環路が接続されて、第2の液状媒体供給経路4が構成される。

以上の水又は微細化多糖スラリをオリフィス噴射して循環路9を貫通させる角度は、循環路9を流通する多糖スラリの流れと対向しない方向に多糖スラリの流通方向に沿って、5°〜90°とすることによって、オリフィス噴射される水又は微細化多糖スラリに循環路9を流通する多糖スラリを効率よく巻き込むことができる。15°〜85°とすることによってさらに効率が向上する。

一方、水又は微細化多糖スラリをオリフィス噴射して循環路9を貫通させる角度を、循環路9を流通する多糖スラリの流れと対向する方向に多糖スラリの流通方向に対して、5°以上90°未満とした場合には、多糖スラリに水又は微細化多糖スラリが衝突するエネルギを多糖の解繊に効率よく活用することができる。15°〜85°とすることによってさらに効率が向上する。

一方、多糖スラリ供給経路3の循環路9は例えばビニルホース、ゴムホース等を用いて形成され、その循環路9のチャンバー2への入り側にはチャンバー2方向にのみ開弁される一方向弁1が取りつけられる。さらに循環路9のチャンバー2からの出側にはチャンバー2からの排出方向にのみ開弁される一方向弁1が取りつけられる。加えてチャンバー2と一方向弁1の間の循環路9にはエア吸入弁1が取りつけられ、このエア吸入弁1は外部から循環路9へエアを吸入する方向にのみ開弁される。

図3に示すようにプランジャ13は中央に配したオイル室20の内側において摺動可能に配置された油圧作動部材21の両側に水又は微細化多糖スラリの吸い込み排出用ピストン22a、22bを装着してなる。吸い込み排出用ピストン22a、22bは各々水又は微細化多糖スラリ吸い込み排出室2a、2b内を摺動する。また水又は微細化多糖スラリ吸い込み排出室2a、2bには各々一方向弁(図示せず)を備える水又は微細化多糖スラリ吸い込み口2a、2bと水又は微細化多糖スラリ排出口25a、25bが設けられる。さらにオイル室19には油圧作動部材20を介して対向する位置に一対のオイル出入り口26a、26bが設けられる。

したがって以上のプランジャ13によればオイル出入り口2aからオイル室20内側に油圧が加えられると油圧作動部材21が動作して水又は微細化多糖スラリ吸い込み排出室23a内に水又は微細化多糖スラリ吸い込み口24aから水又は微細化多糖スラリが吸引される。それと同時に水又は微細化多糖スラリ吸い込み排出室23b内の水又は微細化多糖スラリが水又は微細化多糖スラリ排出口25bから吐出される。次にオイル出入り口26bからオイル室20内側に油圧が加えられると油圧作動部材21が動作して水又は微細化多糖スラリ吸い込み排出室23b内に水又は微細化多糖スラリ吸い込み口24bから水又は微細化多糖スラリが吸引される。それと同時に水又は微細化多糖スラリ吸い込み排出室23a内の水又は微細化多糖スラリが水又は微細化多糖スラリ排出口25aから吐出される。

プランジャ13が以上のように動作する結果、本実施の形態のナノ微細化品の製造装置によれば水又は微細化多糖スラリのプランジャ13への吸い込みと吐出とを同時に行い、プランジャ13からプランジャ13に接続されるオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口15へ間断なく、脈動の少ない態様で水又は微細化多糖スラリが供給される。

以上の実施の形態のナノ微細化品の製造装置によれば以下のようにしてナノ微細化品が製造される。

水又は微細化多糖スラリをチャンバー2を介して第2の液状媒体供給経路4を循環させる。具体的にはポンプ11を用いてタンク10内の水又は微細化多糖スラリを熱交換器12、プランジャ13を通過させて液状媒体供給経路4内を循環させる。一方、多糖スラリをチャンバー2を介して多糖スラリ供給経路3内を循環させる。具体的にはポンプ8を用いてタンク7内の多糖スラリをビニルホース、ゴムホース等を用いて形成された循環路9内を循環させる。

これにより、多糖スラリ供給経路3内を循環してチャンバー2内を流通する多糖スラリに対して第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリがオリフィス噴射される。具体的にはプランジャ13に接続されるオリフィス噴射口15にプランジャ13から高圧水が供給され、これがオリフィス噴射口15から循環路9に向けてオリフィス噴射される。

その結果、例えばビニルホース、ゴムホース等を用いて形成された循環路9に予め形成された貫通孔26a、bを通過して、循環路9と交差する方向に循環路9内側を通過した水又は微細化多糖スラリが循環路9内を循環する多糖スラリを巻き込みながらチャンバー2の排出口16に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。これによって、水又は微細化多糖スラリが第2の液状媒体供給経路4内を再度循環する。

以上の過程において、プランジャ13は水又は微細化多糖スラリの吸い込みと吐出とを同時に行うことを可能にしてなるため、プランジャ13が水又は微細化多糖スラリの吸い込みと吐出とを交互に行う場合に比較して、プランジャ13に接続されるオリフィス噴射口15から循環路9に向けて間断や脈動のない連続的なオリフィス噴射が行われる。

また以上の実施の形態のナノ微細化品の製造装置によるナノ微細化品の製造は以下の各態様を組み合わせて行うことができる。

(A)一方向弁1及び一方向弁1を開弁状態とし、エア吸入弁1を閉止する。

この場合、多糖スラリをチャンバー2を介して多糖スラリ供給経路3内を連続的に循環させる状態で第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリが連続的にオリフィス噴射される。その第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリの流速をあらかじめ把握しておくことによって、操業時間との関係で循環回数を決定することができる。

(B)一方向弁1を開弁状態とし、一方向弁1及びエア吸入弁1を閉止する。

この場合、多糖スラリがチャンバー2内に流入可能な状態ではあるものの多糖スラリ供給経路3内を循環しない状態で第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリが連続的にオリフィス噴射される。その結果、水又は微細化多糖スラリが循環路9内の多糖スラリを連続的に巻き込みながらチャンバー2の排出口16に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。巻き込まれて流出した分の多糖スラリは常時タンク7内から補給される。

(C)一方向弁1を開弁状態とし、一方向弁1及びエア吸入弁1を閉止する。

この場合、多糖スラリがチャンバー2内に流入不能で多糖スラリ供給経路3内を循環しない状態で第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリが連続的にオリフィス噴射される。その結果、水又は微細化多糖スラリが循環路9内の多糖スラリを巻き込むことはなくチャンバー2の排出口16に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。

したがって前述の(A)の態様の操業を1パス以上行った後にこの(C)の態様の操業状態に切り替えることによって、(A)の態様の操業によって第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリに多糖スラリ供給経路3内を連続的に循環する多糖スラリから巻き込まれ微細化された繊維状多糖が、第2の液状媒体供給経路4を循環してオリフィス噴射口15から循環路9に向けて連続的にオリフィス噴射されて、そのオリフィス噴射のエネルギーによって徐々に微細化され、水のみを使用して繊維間の相互作用のみを解裂させることによって解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得る操業が可能となる。

(D)一方向弁1、一方向弁1及びエア吸入弁1を閉止する。

この場合、多糖スラリがチャンバー2内に流入不能で多糖スラリ供給経路3内を循環しない状態で第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリが連続的にオリフィス噴射される。その結果、水又は微細化多糖スラリが循環路9内の多糖スラリを巻き込むことはなくチャンバー2の排出口16に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。

したがって前述の(C)の態様の操業と同様に前述の(A)の態様の操業を1パス以上行った後にこの(D)の態様の操業状態に切り替えることによって、(A)の態様の操業によって第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリに多糖スラリ供給経路3内を連続的に循環する多糖スラリから巻き込まれ微細化された繊維状多糖が、第2の液状媒体供給経路4を循環してオリフィス噴射口15から循環路9に向けて連続的にオリフィス噴射されて、そのオリフィス噴射のエネルギーによって徐々に微細化され、水のみを使用して繊維間の相互作用のみを解裂させることによって解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得る操業が可能となる。

(E)一方向弁1及び一方向弁1を閉止し、エア吸入弁1を開弁状態とする。

この場合、多糖スラリがチャンバー2内に流入不能で多糖スラリ供給経路3内を循環しない状態で第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリが連続的にオリフィス噴射される。その結果、水又は微細化多糖スラリが循環路9内の多糖スラリを巻き込むことはなくチャンバー2の排出口16に向けて排出され、第2の液状媒体供給経路4に流入する。その過程でオリフィス噴射口15から循環路9に向けて連続的に行われるオリフィス噴射によってビニルホース、ゴムホース等を用いて形成された循環路9の一方向弁1及び一方向弁1間には負圧が発生し、その負圧によってエア吸入弁1から外気が吸入されて第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリに外気の巻き込みが行われる。

したがって前述の(A)の態様の操業を1パス以上行った後にこの(E)の態様の操業状態に切り替えることによって、(A)の態様の操業によって第2の液状媒体供給経路4を循環する水又は微細化多糖スラリに多糖スラリ供給経路3内を連続的に循環する多糖スラリから巻き込まれ微細化された繊維状多糖が、第2の液状媒体供給経路4を循環してオリフィス噴射口15から循環路9に向けて連続的にオリフィス噴射されて、そのオリフィス噴射のエネルギーによって徐々に微細化される。その過程で、この(E)の態様の操業状態では水と水に巻き込まれた気泡の崩壊のみを使用して繊維間の相互作用のみを解裂させることによって解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態で効率よくナノ微細化品を得る操業が可能となる。

以上の本実施の形態のナノ微細化品の製造装置によれば、プランジャ13にナノ微細化前の繊維状多糖原料、すなわちタンク7内の多糖スラリを通す必要がなくなったため、原料による閉塞が解消する。しかも高圧水を噴射するノズル系を構成するオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口15が単一であるため、ノズル系を大きく設計することができるため、プランジャ13を備える第2の液状媒体供給経路4を微細化された繊維状多糖が循環し、若しくは何らかの原因で繊維状多糖原料が混入したとしても、ノズル系での閉塞の機会を減少することができる。

加えて、通常の運転ではノズル系を通過するのは水およびナノ微細化されたセルロースであり、繊維状多糖原料が混入することがなく、ノズルの閉塞を解消することができる。

さらに、ノズル径すなわちオリフィス噴射口15の径は従来法では0.6mm以下とする必要があったのに対し、本実施の形態のナノ微細化品の製造装置では0.8mmとしても高圧状況を得ることができる。

なお以上の実施の形態では循環路9をビニルホース、ゴムホース等を用いて形成する態様を説明したが、循環路9をステンレス製とすることも可能であり、その材質に特段の制限はない。

以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。

以下のように本発明のナノ微細化品の製造装置を用いて本発明のナノ微細化品の製造方法を実施してナノ微細化品を製造した。

タンク10に水を準備し、ポンプ11を用いて、熱交換器12を経て、プランジャ13へ供給し、プランジャ13に50MPa〜400MPaの加圧を行い、チャンバー2のオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口15へ送り込んだ。

一方、1%〜10%の多糖スラリをタンク7に準備した。ポンプ8を用いてタンク7内の多糖スラリをチャンバー2を経て循環させた。

以上のように2つの循環ラインを準備することにより、チャンバー2内部で、多糖スラリに高圧水が衝突し、衝突時の圧力、およびそのキャビテーション力により、多糖スラリの繊維状多糖はナノ微細化されて、タンク7へと送られる。

その後、徐々にタンク7内の微細化繊維状多糖の濃度は上昇し、目的の濃度のセルロースナノファイバーを得ることができた。

実施例1 まず水又は微細化多糖スラリの循環による高圧を利用して、ゴムホース9に貫通孔26a、bを形成した。次にゴムホース9の循環路を流れる多糖スラリに対して、高圧水を一度だけ処理して、ナノ微細化させた。供した繊維状多糖は広葉樹漂白パルプ(LBKP)で3%スラリに調整して循環を行った。噴射した高圧水の圧力は200MPaとした。得られたナノ微細化スラリの濃度は1.09%であった。この一度だけ処理したナノ微細化スラリ200ccをブフナーロートでろ過した。濾過に要した時間は、未処理のパルプの場合80秒であったが、ナノ微細化スラリでは25分を要した。このように脱水時間を要することから、パルプはナノ微細化されていることが確認できた。


次に、この実施例1によって得られたサンプルを希釈したスラリ液を調整し、微細化処理前の多糖スラリと混濁状態を比較した。その結果を図4に示す。図4は左から1%、0.1%、0.02%であり、実施例1によって得られたナノ微細化サンプルでより膨潤していることが確認できる。

実施例1によって得られたスラリを乾燥して得られたシートを電子顕微鏡で観察した画像を図5、図6に示す。図5に示すように電子顕微鏡による50倍観察では、微細化されたパルプでフィルム状に広がっていることが判る。この倍率で確認できる繊維は数本あるが、全て微細化されており、長い繊維でも0.5mm以下に微細化されていた。

また、図6に示すように2,000倍に拡大した電子顕微鏡写真では、よりナノ微細化された1μm以下の細い繊維が多数確認できる。

実施例2 実施例1と同様に、多糖スラリ供給経路3を流れる広葉樹漂白パルプ(LBKP)スラリに高圧水を第2の液状媒体供給経路4のオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口15から噴射して貫通させ回収した。噴射する高圧水の圧力は200MPaとした。回収して得られたナノ微細化スラリの濃度、濾水度、透過率(%)、重合度、沈降高さを測定した。濾水度は0.1%CeNF水溶液200ccから濾過されて落ちた水の量として評価した。透過率(%)は0.1%CeNF水溶液の透過率として評価し、波長400nm及び600nmの場合で測定した。また高圧水を第2の液状媒体供給経路4のオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口15から噴射して貫通させる処理を行う前の広葉樹漂白パルプ(LBKP)スラリの濃度、濾水度、透過率(%)、重合度も比較例1として測定した。


※1 濾水度は0.1%CeNF水溶液200ccが濾過された量、( )内はその時の時間を示している。

※2 0.1%CeNF水溶液の透過率 波長400nm/600nm※3 沈降高さ 0.1%/0.02%CeNF水溶液の沈降繊維高さ

表2に見られるように粉砕することで200mlのCNF懸濁水が脱水される濾水時間が未処理(比較例1)で15分であったものが、粉砕後(実施例2)では26分と濾水時間が長くなった。これは粉砕で原料が微細化されたことを示している。



実施例3 実施例2によって得られたナノ微細化スラリを第2の液状媒体供給経路4のオリフィス噴射部5のオリフィス噴射口15から噴射して第2の液状媒体供給経路4を循環させた。

噴射する圧力は200MPaとした。その循環pass数毎に回収して得られたナノ微細化スラリの濃度、濾水度、透過率(%)、重合度、沈降高さを測定した。

比較例2 各実施例と比較するために図11に示す設備を用い、相対する二つのノズル(108a,108b)からの広葉樹漂白パルプ(LBKP)スラリの噴射圧力を200MPaとして、水中対向衝突法によって得られたナノ微細化スラリの濃度、濾水度、透過率(%)、重合度、沈降高さを実施例3と同様にして測定した。

以上の実施例3、比較例2の測定結果を図7〜図9に対比して示す。

<濾水度> 実施例3と比較例2のナノ微細化スラリの濾水度を比較すると、比較例2よりも実施例3のナノ微細化スラリがどの処理回数でも濾水量が多い。これは必要以上に微細化されていないことを示している。

実施例3によって得られるナノ微細化スラリでは脱水(濃縮)時間の短縮が可能となることがわかる。

<重合度> 実施例3によって得られたCNFはいずれも比較例2によって得られたCNFよりも高い重合度を保持している。
&<沈降繊維> 沈降状況は比較例2と異なることが明らかであった。

比較例2の場合は、0.1%懸濁液の繊維の高さは徐々に低くなって0となる。それに対し、実施例3のナノ微細化スラリは水を吸着保持しながら膨潤分散して沈降高さが高くなり境界線が判断つきにくくなる。沈降繊維の境界線が無くなる処理回数が早いということは実施例3では比較例2よりも少ない処理回数で均一に微細化されていることがわかる。



2・・・チャンバー、4・・・液状媒体供給経路、8,11・・・ポンプ、7,10・・・タンク、12・・・熱交換器、13・・・プランジャ、9・・・循環路、3・・・多糖スラリ供給経路、15・・・オリフィス噴射口、27a、b・・・貫通孔。

Claims (8)

  1. 第1の液状媒体供給経路と、前記第1の液状媒体供給経路と交差する方向に配置される第2の液状媒体供給経路とを有し、前記第1の液状媒体供給経路に多糖スラリを供給する多糖スラリ供給部を設け、前記第2の液状媒体供給経路に液状媒体をオリフィス噴射するオリフィス噴射部を設けてなり、前記オリフィス噴射部からのオリフィス噴射が前記第1の液状媒体供給経路を貫通することを特徴とするナノ微細化品の製造装置。
  2. 前記オリフィス噴射部からのオリフィス噴射が前記第1の液状媒体供給経路を貫通する角度が、前記第1の液状媒体供給経路を流通する多糖スラリの流れと対向しない方向に多糖スラリの流通方向に沿って、5°〜90°に設定される請求項1に記載のナノ微細化品の製造装置。
  3. 前記オリフィス噴射部からのオリフィス噴射が前記第1の液状媒体供給経路を貫通する角度が、前記第1の液状媒体供給経路を流通する多糖スラリの流れと対向する方向に多糖スラリの流通方向に対して、5°以上90°未満に設定される請求項1に記載のナノ微細化品の製造装置。
  4. 前記第1の液状媒体供給経路及び/又は前記第2の液状媒体供給経路が循環経路である請求項1〜請求項3のいずれか一に記載のナノ微細化品の製造装置。
  5. 前記オリフィス噴射部に液状媒体を供給するプランジャを備え、前記プランジャは中央に配した作動部の両側に液状媒体の吸い込み排出用ピストンを配してなり、液状媒体の吸い込みと吐出とを同時に行うことを可能にしてなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一に記載のナノ微細化品の製造装置。
  6. 第1の液状媒体供給経路に多糖スラリを供給して流通する工程と、第2の液状媒体供給経路から非多糖スラリをオリフィス噴射する工程と、を有し、第1の液状媒体供給経路を流通する多糖スラリを貫通して第2の液状媒体供給経路から非多糖スラリをオリフィス噴射することを特徴とするナノ微細化品の製造方法。
  7. 前記多糖が繊維状多糖であるパルプである請求項6に記載のナノ微細化品の製造方法。
  8. 前記パルプが、広葉樹や針葉樹といった木本植物、竹や葦といった草本植物を原料とした化学パルプ、機械パルプ及び古紙である請求項7に記載のナノ微細化品の製造方法。
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