JP2015142892A - 廃棄物処分施設 - Google Patents

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Abstract

【課題】津波による被害を防止できる廃棄物処分施設を提供する。【解決手段】廃棄物処分施設1では、廃棄物を収納したコンテナ12を埋設した貯蔵部10の上方に覆土30が設けられ、覆土30の表面に舗装層31が設けられる。貯蔵部10の上部と周辺部には、保護層としてアスファルトマスチック14とアスファルトマット20がそれぞれ設けられる。これにより、地震や津波によって覆土30が崩壊、流失した際にも、津波による貯蔵部10や貯蔵部10の周辺部の地盤100の洗掘、コンテナ12の外部への放出、貯蔵部10の崩壊などの被害が防がれる。さらに、舗装層31によって津波等に対して覆土30を保護でき、覆土30の崩壊、流失自体も抑制できる。【選択図】図1

Description

本発明は、廃棄物を処分する廃棄物処分施設に関する。
放射性廃棄物などの処分は、山間等の埋立地にて厳重に行われることが多い。しかしながら、放射性廃棄物のなかには人体との接触が許容される程度の極低レベルなものもある。このようなケースでは、地盤の掘削箇所に廃棄物を埋設するなど、比較的簡易な施設で処分ができる(特許文献1、2参照)。
その例が図12(a)に示す廃棄物処分施設50である。この廃棄物処分施設50は、土留壁11を地盤100に構築してその内側を掘削し、掘削箇所に廃棄物を収納したコンテナ12を配置し土砂で埋戻して貯蔵部10とし、その上に覆土30を設けたものである。
特開昭62−28698号公報 特開昭63−194789号公報
上記のような処分施設は、廃棄物の発生箇所の近くで構築するのが廃棄物輸送などの観点から好適であり、場合によっては海に近い箇所で処分施設を構築することも考えられる。しかしながら、この場合には地震に伴う津波による被害を考慮する必要がある。
例えば、地震や津波によって覆土が崩壊、流失すると、図12(b)に示すように、その後の津波(矢印Aで示す)によって貯蔵部10の埋戻し土砂13や貯蔵部10の周辺部の地盤100が洗掘されて洗掘部101、131が生じ、コンテナ12が外部へ放出されたり、貯蔵部10が崩壊したりする恐れがある。
本発明は、以上の問題を鑑みてなされたもので、津波による被害を防止できる廃棄物処分施設を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための第1の発明は、廃棄物を埋設した貯蔵部の上方に被覆部が設けられ、前記貯蔵部の上部と周辺部、もしくは上部に保護層が設けられ、前記被覆部の表面に舗装層が設けられることを特徴とする廃棄物処分施設である。
本発明では、地震や津波により覆土等の被覆部が崩壊、流失した場合でも、保護層により、津波による貯蔵部やその周辺部の地盤の洗掘、廃棄物の外部への放出、貯蔵部の崩壊などの被害を防止できる。また、被覆部により、風雨や紫外線等による保護層の劣化も抑制できる。さらに、舗装層によって津波等に対して被覆部を保護でき、被覆部の崩壊、流失自体も抑制できる。
前記保護層または前記舗装層の少なくとも一部にアスファルトを用いることが望ましい。
保護層等としてアスファルトを用いることで耐久性が向上する。
前記廃棄物は容器に収納して埋設され、最上段の容器に廃棄物と固化材が充填されることが望ましい。
これにより、最上段の容器の重量を大きくして外部へ放出されにくくできる。結果、貯蔵部全体の廃棄物の放出が防がれる。
また、前記保護層または前記舗装層の少なくとも一部にブロックまたは石を敷き詰めて用いることも望ましい。
ブロック等を敷き詰めて保護層等として用いる場合には、その重量により地盤や貯蔵部等の保護効果が高まる。
さらに、前記保護層または前記舗装層の少なくとも一部にブロックが用いられ、前記ブロックは、他の前記ブロックと相対回転可能に連結するための連結部と、所定位置の台部に近づくに従って表面高さが大きくなるように傾斜する傾斜部と、を有することも望ましい。
ブロックを上記のように構成すると、ブロックを確実に連結しつつ地盤等の表面の誤差を吸収してフラットに配置できる。また、地盤等の変形への追随性能も高いので損壊しにくい構造となる。さらに施工も簡単である。
前記保護層の少なくとも一部に空隙を有するシート材を用いることも望ましい。
保護層として空隙を有するシート材を用いる場合は、軽量かつ簡易な構成とできる利点がある。
前記保護層の少なくとも一部にフィルタ部が設けられることが望ましい。
フィルタ部を設けることにより、地盤等の土や砂の粒子を捕捉でき、津波時に地盤等の土や砂が外部へ吸い出されて保護層等が沈下したりするのを防ぐことができる。
前記貯蔵部の側壁部近傍では、前記保護層が前記側壁部の上端よりも低い位置に形成されることが望ましい。
こうして津波による地盤や貯蔵部の洗掘を見込んで保護層の配置を行うことで、保護層が損壊しにくくなり、廃棄物の放出や貯蔵部の崩壊等が抑制できる。
前記被覆部にエア抜き管が設けられることが望ましい。
エア抜き管により被覆部内の空気を好適に外部へ解放でき、例えば地震時に保護層が損壊するなどして被覆部内の水位が上昇した場合に、被覆部内の空気を逃がして空気圧により被覆部が崩壊するのを防止できる。
本発明により、津波による被害を防止できる廃棄物処分施設を提供することができる。
廃棄物処分施設1を示す図 覆土30が流失した状態を示す図 廃棄物処分施設1aを示す図 廃棄物処分施設1b、1cを示す図 ブロック19を示す図 ブロック19の連結を示す図 ブロック23を示す図 ブロック23の連結を示す図 廃棄物処分施設1dを示す図 廃棄物処分施設1eを示す図 廃棄物処分施設1f、1g、1hを示す図 従来の廃棄物処分施設50を示す図
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る廃棄物処分施設1を示す図である。この廃棄物処分施設1は、比較的海岸に近く、地震に伴う津波の影響を考慮すべき立地条件下で設けられるものとする。
廃棄物処分施設1は、地盤100に廃棄物を埋設した貯蔵部10を形成し、その上に覆土30を設けたものである。本実施形態では廃棄物を極低レベルの放射性廃棄物とするが、これに限らない。
貯蔵部10は、地盤100に土留壁11を構築してその間を掘削し、廃棄物を収納したコンテナ12(容器)を掘削箇所に配置して土砂で埋戻したものである。
コンテナ12としては、例えば特開2013−160754号公報にあるようなフレコンバッグ(フレキシブルコンテナバッグ)と呼ばれる容器などを用いることができるが、これに限らない。また、本実施形態では貯蔵部10にコンテナ12を複数段配置し、そのうち最上段のコンテナ12aでは、固化材であるセメントで廃棄物を固めて充填する。
貯蔵部10の上部にはアスファルトマスチック14(保護層)が設けられる。アスファルトマスチック14は、例えば、覆土30を形成する前に貯蔵部10の埋戻し土砂13の上部にアスファルト、ダスト、骨材を加熱混合したものを流し込んで形成される。
さらに、貯蔵部10の周辺部の地盤100の表面には、アスファルトマット20(保護層)が設けられる。アスファルトマット20は、例えばアスファルト合材を心材をいれた型枠に流し込んでマット状にしたものである。アスファルト合材は、粗骨材、細骨材、フィラー及びアスファルトを所定の割合で混合した材料である。
貯蔵部10のアスファルトマスチック14および貯蔵部10の周辺部のアスファルトマット20の上には、台形状の覆土30(被覆部)が形成される。覆土30は、土やセメント改良土などを盛って形成される。ただし、土以外の材料、例えば放射性廃棄物以外の廃棄物などを利用して覆土30と同様の被覆部を形成することも可能である。
覆土30の表面には舗装層31が設けられる。舗装層31にはアスファルトなどを用いることができる。なお、アスファルトマスチック14やアスファルトマット20、舗装層31に用いるアスファルトとしては、ポリマーや天然アスファルト等を加えた改質アスファルトを用いると長期耐久性、耐流動性、たわみ追従性等が向上するので好ましいが、これに限定されることはない。
図2は、地震や津波によって覆土30が崩壊、流失した後の状態を示す図である。本実施形態では、覆土30が崩壊、流失しても、アスファルトマスチック14やアスファルトマット20が保護層として機能し、その後の津波(矢印Aで示す)によって貯蔵部10の埋戻し土砂13や貯蔵部10の周辺部の地盤100が洗掘されるのを防止でき、コンテナ12の外部への放出や貯蔵部10の崩壊も防がれる。
以上説明したように、本実施形態によれば、地震や津波により覆土30が崩壊、流失した場合でも、保護層であるアスファルトマスチック14やアスファルトマット20により、津波による貯蔵部10やその周辺部の地盤100の洗掘、コンテナ12の外部への放出、貯蔵部10の崩壊などの被害を防止できる。また、覆土30により、風雨や紫外線等によるアスファルトマスチック14やアスファルトマット20の劣化も抑制できる。
また、覆土30の表面に舗装層31が設けられるので、津波等に対して覆土30を保護し、覆土30の崩壊、流失を抑制できる。また、覆土30への水の流入も防がれる。
さらに、本実施形態では廃棄物をコンテナ12に収納して埋設し、最上段のコンテナ12aには廃棄物とセメントの混合物を充填する。あるいはコンテナ12aに収納された廃棄物に流動性の高いセメントを流し込んでもよい。この場合、コンテナ12aの重量が大きくなり外部へ放出されにくくなり、結果、貯蔵部10全体のコンテナ12の放出が防がれる。
また、本実施形態では、保護層や舗装層31としてアスファルトを用いることで耐久性も向上し、数十年の間保護機能を維持することも可能である。
さらに、アスファルトマット20は地震時の地盤100の変位に追従して変形することも可能であり、損壊しにくい。また、アスファルトマット20は、地震時に上方の覆土30の変位を抑制する摩擦材としての効果や、覆土30の法尻部分を保護する効果もあり、これにより覆土30の崩壊を防ぐことができる。
ただし、本発明は上記の実施形態に限らない。例えば、貯蔵部10としては様々な形状が考えられ、例えばすり鉢状の貯蔵部10としてもよいし、土留壁11を設けない場合もある。さらに、必要に応じて貯蔵部10の底面や側面に止水層を設けることなども可能である。また、地震時等に地盤100や貯蔵部10の埋戻し土砂13などの液状化を防ぐため、ドレーン管など各種の排水材を埋設することも可能である。
また、保護層もアスファルトマスチック14やアスファルトマット20に限らず、例えば、セメントベントナイトを埋戻し土砂13や地盤100に吹き付けて用いてもよいし、コンクリート等のプレキャスト板などでもよい。
その他、廃棄物処分施設としては様々なものが考えられる。以下、その例を第2〜第11の実施形態として説明する。各実施形態は第1の実施形態と異なる点について主に説明し、同様の点については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。
[第2の実施形態]
図3(a)は本発明の第2の実施形態に係る廃棄物処分施設1aを示す図である。この廃棄物処分施設1aは、保護層として、貯蔵部10の上部に高耐久性のブロック15を敷き詰めるとともに、貯蔵部10の周辺部の地盤100に同じく高耐久性のブロック21を敷き詰めたものである。
ブロック15の下方にはフィルタ部18が設けられる。フィルタ部18は、例えば図3(b)に示すように、粒径の異なる砕石の層を上下に配置して構成したものであり、透水性を有する一方で土や砂の粒子を捕捉する。フィルタ部18では、小さな粒径の層が下方に配置され、その上方には、より粒径の大きい層が配置される。本実施形態では、ブロック21の下方にも同様のフィルタ部が設けられる。
廃棄物処分施設1aでは、ブロック15、21を敷き詰めることにより保護層が形成され、地震や津波によって覆土30が崩壊、流失した場合にも、前記と同様、津波による貯蔵部10やその周辺部の地盤100の洗掘、コンテナ12の外部への放出、貯蔵部10の崩壊などの被害を防止できる。ブロック15、21を用いることで、その重量により地盤100や貯蔵部10の保護効果も高まる。また、ブロック15、21やフィルタ部18は、ブロック間や砕石間の隙間が有する透水(排水)性により、液状化対策工としても有効である。なお、本実施形態ではブロック15、21を敷き詰めて保護層としたが、ブロック15、21のかわりに石を敷き詰めてもよい。
また、ブロック15、21の下方にフィルタ部18を設けることで土や砂の粒子を捕捉できるようになる。これにより、津波時に地盤100や埋戻し土砂13の土や砂が上方へ移動してブロック間の隙間から外部へ吸い出され、ブロック15、21が沈下するのを防止できる。なお、フィルタ部18は粒径の異なる砕石等を用いるものに限らず、例えば不織布のシートを用いることなども可能である。
[第3の実施形態]
図4(a)は本発明の第3の実施形態に係る廃棄物処分施設1bを示す図である。
この廃棄物処分施設1bは、保護層として、貯蔵部10の上部と周辺部に、前記したブロック15、21と同様の高耐久性のブロック16を敷き詰めたものである。ただし、ブロック16は、貯蔵部10の周辺部から貯蔵部10の内側へ向かって斜め上方に傾斜するように敷き詰められる。ブロック16の下方には前記と同様のフィルタ部18が設けられる。
この廃棄物処分施設1bでも、地震や津波によって覆土30が崩壊、流失した場合に、前記と同様、津波による被害を防止できる。さらに、上記のようにブロック16が傾斜して設けられるので、津波の水流をこの傾斜によって受け流すことができ、ブロック16による保護層が損壊しにくくなる。
[第4の実施形態]
図4(b)は本発明の第4の実施形態に係る廃棄物処分施設1cを示す図である。
この廃棄物処分施設1cは、貯蔵部10の上部と周辺部に前記したフィルタ部18を設け、その上の覆土30の表面の舗装層として、前記したブロック15、21と同様の高耐久性のブロック17を敷き詰めたものである。覆土30の法尻側の端部のブロック17は貯蔵部10の周辺部の地盤100内まで延長して設けられており、この端部のブロック17と、フィルタ部18とが保護層を構成している。
この廃棄物処分施設1cでは、覆土30の表面のブロック17により、津波等に対し覆土30が保護され、覆土30の崩壊、流失を抑制できる。また、地震や津波によって覆土30が崩壊、流失した場合にも、フィルタ部18等が保護層として機能し、前記と同様、津波による被害を防止できる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態は、第2〜第4の実施形態で用いるブロックを、互いに連結可能なブロックとする例である。図5は第5の実施形態に係るブロック19の例を示す図である。図5(a)はブロック19を上から見た図、図5(b)はブロック19を図5(a)の矢印aに示す方向から見た図である。
図5(a)、(b)に示すように、ブロック19は、同様の矩形平面を有する2枚の板状部191、192を上下に重ね、上方の板状部191を、対角線方向に矢印b(図5(a)参照)に示すようにずらした形状を有する。なお、図5(a)では板状部191の下方の板状部192の平面形状を点線で図示している。
上方の板状部191において、矢印bに示すずらし方向の終端に対応する隅部には、孔191aが設けられる。また、この隅部と横方向に隣り合う隅部にも、孔191aと同様の孔191bが設けられる。
下方の板状部192において、上記のずらし方向の始端に対応する隅部にはピン192aが設けられる。また、ピン192aと横方向に隣接する位置に、ピン192aと同様のピン192bが設けられる。
図6はブロック19(19a、19b等)の連結を示す図である。図6(a)、(c)、(d)は連結したブロック19を上から見た図、図6(b)は図6(a)の線c−cに沿った鉛直方向断面を示す図である。
この例では、図6(a)、(b)に示すように、一方のブロック19aの板状部192のピン192bを、他方のブロック19bの板状部191の孔191bに挿し込み、孔191bの残りの空間に充填材25を充填する。これにより、ブロック19(19a、19b)が縦方向に連結される。
また、図6(c)に示すように、ブロック19aの板状部192のピン192aを、ブロック19cの板状部191の孔191aに挿入し、孔191aの残りの空間に充填材(不図示)を充填することで、ブロック19(19a、19c)が斜め横方向に連結される。
以上のようなブロック19の連結を行うことで、ブロック19を図6(d)に示すように平面上に縦横に敷き詰めて配置することができる。
第2〜第4の実施形態のブロック15、16、17、21の代わりに上記のブロック19を用いることで、ブロックを確実に連結しつつフラットに配置でき、損壊しくい構造となる。さらに施工も簡単である。
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態として、互いに連結可能なブロックの別の例について説明する。図7は第6の実施形態に係るブロック23の例を示す図である。図7(a)はブロック23を上から見た図、図7(b)は図7(a)の線A−A〜線E−Eに沿った鉛直方向断面を示す図である。
図7(a)、(b)に示すように、ブロック23は、矩形平面を有する板状部232の上に、同様の矩形平面の隅部を円弧状に切欠いた略扇形平面を有する板状部231を重ね、上方の板状部231を、扇形の円弧部分2311から要部分2312に向かう方向に矢印d(図7(a)参照)に示すようにずらした形状を有する。なお、図7(a)では板状部231の下方の板状部232の平面形状、および後述する穴231aの部分を点線で図示している。
上方の板状部231において、要部分2312に対応する隅部では、下面に穴231aが設けられる。
また、板状部231では、略扇形平面の側辺部分2313と、要部分2312から側辺部分2313の途中までを側辺とする扇形部分2314の表面高さ(ブロック23の底面から表面までの距離)が大きく、台部231bとなっている。
さらに、板状部231は、円弧部分2311から上記所定位置の台部231bに近づくに従って表面高さが大きくなるように傾斜する傾斜部231cを有する。
一方、下方の板状部232において、矢印dに示すずらし方向の始端に対応する隅部には、ピン232a(連結部)が設けられる。
図8はブロック23(23a、23b等)の連結を示す図である。図8(a)、(c)、(d)は連結したブロック23を上から見た図、図8(b)は図8(a)の線F−Fによる鉛直方向断面図である。
本実施形態では、図8(a)、(b)に示すように、一方のブロック23aの板状部231の穴231aに、他方のブロック23bの板状部232のピン232aを挿し込むことにより、ブロック23(23a、23b)が縦方向に連結される。これらのブロック23は、ピン232aを用いて連結されるため、ピン232aを軸として相対回転可能である。ただし、ブロック23を相対回転可能に連結するための連結部は、ピン232aに限らない。
また、図8(c)に示すように、縦方向に連結したブロック23(23a、23b)の横に、ブロック23(23c)を噛み合わせて配置することができる。この際、ブロック23cの板状部232の側辺部分2321(図7(a)参照)を、前記のブロック23aの板状部231の側辺部分2313の下に配置し、ブロック23cの板状部231の側辺部分2313を、前記のブロック23bの板状部232の側辺部分2321(図7(a)参照)の上に配置する。
以上のようなブロック23の連結、配置を行うことで、ブロック23を図8(d)に示すように平面上に縦横に敷き詰めて配置することができる。
第2〜第4の実施形態のブロック15、16、17、21の代わりにこのようなブロック23を用いることで、ブロックを確実に連結しつつ配置でき、施工も簡単である。またブロック23の施工時には、施工面の不陸等の誤差も吸収できる。
さらに、ブロック23同士が相対回転可能に連結されるので、埋戻し土砂13や地盤100、覆土30等の変形に対する追従性も高く、より損壊しにくい構造となる。
また、図4(a)、(b)のように傾斜配置したブロック16、17の代わりとしてブロック23を用いる場合には、図8(d)に示すように、各ブロック23の台部231bが下側になるように配置する。すると、図8(d)の矢印eに示すようにブロック23の傾斜部231cに沿って水を流すことができ、逆流を防いで排水性を高めることができる。なお、第5、6の実施形態は、プレキャスト板などの薄いブロックを用いる場合でも同様に適用できる。
[第7の実施形態]
図9は本発明の第7の実施形態に係る廃棄物処分施設1dを示す図である。この廃棄物処分施設1dは、保護層として、貯蔵部10の上部と周辺部に網状シート材24を敷設したものである。網状シート材24は、例えば十分な強度を有する合成繊維等を網状に構成したものであり、空隙を有する。
貯蔵部10の周辺部では、網状シート材24の端部241の上にフィルタユニット22(フィルタ部)が設けられる。フィルタユニット22は、例えば、前記のフィルタ部18と同様、粒径の異なる砕石の層を上下に配置してユニット化したものを用いることができる。
本実施形態では、網状シート材24等が保護層として機能し、これにより、地震や津波によって覆土30が崩壊、流失した場合にも、前記と同様津波による被害が防がれる。網状シート材24を用いることで、軽量かつ簡易な構成となり、敷設も容易である。
また、網状シート材24を用いた敷網による補強効果により、地盤100等の液状化による側方流動などが生じた場合にも、覆土30の崩壊を抑制できる。貯蔵部10の周辺部では、フィルタユニット22により、前記した土や砂の吸い出しを抑制することもできる。さらに、フィルタユニット22によって網状シート材24の位置も固定できる。
なお、以上の実施形態で説明した保護層は互いに組み合わせて用いることもできる。例えば貯蔵部10の上部の保護層としてブロック15を敷き詰めて用い、貯蔵部10の周辺部の保護層としてアスファルトマット20を用いることも可能である。
[第8の実施形態]
第8の実施形態は、津波による地盤100や貯蔵部10の洗掘を見込んで保護層の配置を行う例である。すなわち、図12(a)のような従来の廃棄物処分施設では、地震や津波によって覆土30が崩壊、流失した場合、その後の図10(a)の矢印Aに示す津波や、図10(b)の矢印Bに示す引き波によって、貯蔵部10の側壁部である土留壁11の両側近傍で、地盤100や埋戻し土砂13が洗掘されて洗掘部101、131が生じる。
そこで、本実施形態では、図10(c)の廃棄物処分施設1eに示すように、貯蔵部10の上部と周辺部に保護層として高耐久性のブロック25、26を敷き詰めるが、少なくとも土留壁11の近傍では、土留壁11の上端より低い位置でブロック25、26を配置する。
本実施形態では、このようにして津波による地盤100や貯蔵部10の洗掘を見込んでブロック25、26の配置を行うことで、洗掘に対しブロック25、26による保護層が損壊しにくくなり、コンテナ12の放出や貯蔵部10の崩壊等が抑制できる。なお、ブロック25、26としては、前記したブロック15などと同様、単に敷き詰めて配置するタイプでもよいし、第5、第6の実施形態のブロック19、23と同様、互いに連結するタイプのものを用いてもよい。また、保護層はブロック25、26に限定されず、前記したようなアスファルトマスチックやアスファルトマットなども用いることができる。
[第9の実施形態]
図11(a)は本発明の第9の実施形態の廃棄物処分施設1fを示す図である。この廃棄物処分施設1fは、第1の実施形態の廃棄物処分施設1において、覆土30の上部を透気性フィルタ部301とし、覆土30の両側の法肩部分で、透気性フィルタ部301に下端部が位置するようにエア抜き管32を設けたものである。
透気性フィルタ部301は、気体を透過させるフィルタ部であり、礫層やポーラスコンクリートなど、既知の構成を適宜利用可能である。
本実施形態では、エア抜き管32によって覆土30内の空気を好適に外部へ解放できる。従って、例えば地震によりアスファルトマスチック14やアスファルトマット20等が損壊して覆土30内の水位が上昇した場合に、覆土30内の空気を逃がして覆土30内の空気圧により覆土30が崩壊するのを防止できる。
[第10の実施形態]
図11(b)は本発明の第10の実施形態の廃棄物処分施設1gを示す図である。この廃棄物処分施設1gは、第1の実施形態の廃棄物処分施設1に対し覆土30aの形状が異なり、海側(図の左側)が陸側(図の右側)よりも高く盛り上がっている。
本実施形態では、このように覆土30aの形状を定めることで、覆土30aの海側法面に到来した津波が、法面を乗り越えずに覆土30aの側方に流れる。従って、海側法面を乗り越えた津波の水流が覆土30aの頂面等にぶつかったりすることがなく、覆土30aが崩壊しにくくなる。
[第11の実施形態]
図11(c)は本発明の第11の実施形態の廃棄物処分施設1hを示す図である。この廃棄物処分施設1hも、第1の実施形態の廃棄物処分施設1に対し覆土30bの形状が異なり、覆土30bの海側の法肩部分近傍の頂面から陸側の法尻部分にかけて、海側法面の傾斜よりも緩やかに傾斜するようになっている。
本実施形態では、このように覆土30bの形状を定めることで、覆土30bの海側法面を乗り越えた津波の水流を陸側の傾斜によって受け流し、覆土30bにぶつかる際の衝撃を弱めることができる。従って、覆土30bが崩壊しにくくなる。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h;廃棄物処分施設
10;貯蔵部
11;土留壁
12、12a;コンテナ
13;埋戻し土砂
14;アスファルトマスチック
15、16、17、19、21、23、25、26;ブロック
18;フィルタ部
20;アスファルトマット
22;フィルタユニット
24;網状シート材
30、30a、30b;覆土
31;舗装層
32;エア抜き管
100;地盤
101、131;洗掘部
301;透気性フィルタ部

Claims (9)

  1. 廃棄物を埋設した貯蔵部の上方に被覆部が設けられ、
    前記貯蔵部の上部と周辺部、もしくは上部に保護層が設けられ、
    前記被覆部の表面に舗装層が設けられることを特徴とする廃棄物処分施設。
  2. 前記保護層または前記舗装層の少なくとも一部にアスファルトを用いることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処分施設。
  3. 前記廃棄物は容器に収納して埋設され、
    最上段の容器に廃棄物と固化材が充填されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃棄物処分施設。
  4. 前記保護層または前記舗装層の少なくとも一部にブロックまたは石を敷き詰めて用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の廃棄物処分施設。
  5. 前記保護層または前記舗装層の少なくとも一部にブロックが用いられ、
    前記ブロックは、
    他の前記ブロックと相対回転可能に連結するための連結部と、
    所定位置の台部に近づくに従って表面高さが大きくなるように傾斜する傾斜部と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の廃棄物処分施設。
  6. 前記保護層の少なくとも一部に空隙を有するシート材を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の廃棄物処分施設。
  7. 前記保護層の少なくとも一部にフィルタ部が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の廃棄物処分施設。
  8. 前記貯蔵部の側壁部近傍では、前記保護層が前記側壁部の上端よりも低い位置に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の廃棄物処分施設。
  9. 前記被覆部にエア抜き管が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の廃棄物処分施設。
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