JP4445892B2 - 軽量盛土貯水構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、地下貯水槽と軽量盛土構造体の双方の機能を備えた軽量盛土貯水構造体に関する。
近年、排水能力を上回る規模の降雨が短期間に集中して生じたときに、雨水を一時的に貯水して浸水などの災害を未然に防止する目的で、地中に貯水槽を設けることが都市部などで行われている。コンクリート構造物で貯水槽を造る場合には、詳細な設計、それに基づく基礎工事などを必要とし、長い施工期間を要する。また、施工費も高くなる。そのために、大規模な貯水槽を設計施工する場合には、コンクリート構造物が適しているが、比較的中小規模の貯水槽の構築には、必ずしも最適な施工法とはいえない。また、貯水槽を造る場所の地盤が軟弱地盤の場合は、コンクリート構造物の場合は、重量設計などにおいて、特に慎重な計画と設計が必要とされる。
それに対する一つの解決策として、特許文献1あるいは特許文献2には、縦方向構造体の間に空隙を有する構造の成形品の複数個を多段に積み上げた積層構造体とその周囲に配した遮水材とからなる貯水槽を地中に構築し、該構築した貯水槽に雨水を導入する集水部と、貯水槽内の雨水を取り出す利水部とを取り付けるとともに、その上に、土などを盛って、地下部分に貯水槽を備えた公園、道路、駐車場とすることが提案されている。
この構造の貯水槽構造物では、コンクリート構造物での場合のような基礎工事が不要であり、所定深さに地表面を掘削した後、掘削領域の周面に遮水材を設置し、その中に縦方向構造体の間に空隙を有する構造の成形品の複数個を多段に積み上げて積層構造体とするだけで貯水槽を造り上げることができる。そして、その上に土盛りをするだけで、地下部に貯水槽を備えた公園、道路あるいは駐車場となるので、全体として短時間かつ低コストでの施工が可能となる。
特開平11−36383号公報 特開2002−339383号公報
特許文献1あるいは2に記載される貯水槽構造物は、貯水槽構造がコンクリート構造物でないことから、比較的軟弱地盤においても施工することができる。しかし、貯水槽にかかる上載荷重が大きくなると、構造物全体の沈み込みや貯水槽を形成する成形品の破損などが生じる恐れがある。そのために、貯水槽の高さ、すなわち成形品の積み上げ高さには限界があり、大容量の貯水槽を設計する場合には、横幅方向に面積を広げることが必要となり、用地確保の問題が起こる。
軟弱地盤での盛土工法の一つとして、EPS工法のように、発泡ポリスチレン(EPS)のような樹脂発泡体ブロックを軽量盛土として用いる軽量盛土工法が知られている。支持地盤の上に樹脂発泡体ブロックを積み上げて所定高さの軽量盛土層とし、その上に、コンクリート床版が配置され、仕上げ施工として路盤やアスファルト舗装などの道路構造物が造られる。
このような軽量盛土構造体の下に上記のような貯水槽を配置して、用地の有効利用を図ることが考えられる。都市部のように用地確保が困難な場所では、この方法はきわめて有効性が高い。しかし、特許文献1や2に記載されるような、成形品の多数個を支持地盤の上に敷き並べ、かつ多段に配置する場合、最上位の成形品群の表面高さにばらつきが生じやすく、水平面を確保するので容易でない。特許文献1や2に記載のように、その上を直接土などで覆って盛土構造体とする場合には、大きな問題は生じないが、その上に、樹脂発泡体ブロックを多段に積層して軽量盛土層とする場合には、大きな困難を伴う。
すなわち、多段に配置した場合の最上位の成形品群の上表面は平面性を確保することが困難であり、その上に多段に積み上げる樹脂発泡体ブロックの姿勢および方向を安定させることができない。また、成形品の上表面部分が、積み上げる樹脂発泡体ブロック内にめり込んでしまい、さらに上方に積み上げる樹脂発泡体ブロックの姿勢を不安定にすることも起こり得る。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、雨水用の貯水槽を地中に形成するに際し、底面積が同じであっても、従来のものよりも貯水槽の高さを安定的に大きくすることができるようにした軽量盛土貯水構造体を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、雨水用の貯水槽の上に従来知られた構造の軽量盛土構造体を安定的に構築した軽量盛土貯水構造体を提供することを目的とする。
本発明による軽量盛土貯水構造体の第1の形態は、縦方向構造体の間に空隙を有する構造の成形品の複数個を多段に積み上げた積層構造体とその周囲に配した遮水材とからなる貯水槽が地中に埋設されており、貯水槽の上表面にはレベリング層が形成されており、レベリング層の上には樹脂発泡体ブロックによる軽量盛土層が形成されており、その上に覆土層が形成されており、さらに、貯水槽に雨水を導入する集水部と、貯水槽内の雨水を取り出す利水部とを少なくとも備えていることを特徴とする。
上記の軽量盛土貯水構造体では、貯水槽の上に樹脂発泡体ブロックによる軽量盛土層が形成され、その上に、土砂などである覆土層が形成されている。そのために、貯水槽の上をすべて土砂などで覆土するものと較べて上載荷重が小さくなる。その低減した重量に見合う分だけ貯水槽の高さ、すなわち縦方向構造体の間に空隙を有する構造の成形品の積み上げ高さを高くしても、構造物全体としての安定性は確保される。結果として、より容量の大きい貯水槽を形成することができる。
また、上記の軽量盛土貯水構造体では、貯水槽の上表面にはレベリング層が形成されており、樹脂発泡体ブロックの積み上げを安定的に行うことができる。すなわち、本発明において、レベリング層とは、下面側で成形品群の上表面に存在する不陸を吸収することができ、上面側は平坦面を形成することのできる層を総称するものとして用いており、このようなレベリング層を上記のように表面に不陸のある貯水槽の上表面に形成することにより、樹脂発泡体ブロックの積み上げ面基準面は平坦面となるので、樹脂発泡体ブロックの積み上げを容易かつ安定的に行うことができる。
レベリング層の具体例として、貯水槽の上表面に現場施工で造られるコンクリート層あるいはモルタル層が挙げられる。より具体的には、従来の軽量盛土構造体において積層した樹脂発泡体ブロックの上に現場施工されるコンクリート床版を挙げることができる。現場で打設するコンクリートの下面側は、貯水槽の上表面に存在する不陸を吸収しながら貯水槽を形成する成形品群と一体化するとともに、上面側は平坦面となる。
レベリング層の他の形態として、砕石や敷砂のような粒状部材をシートで覆ったものを挙げることができる。この場合には、自重により、下面は形成品群の上表面に存在する不陸に倣った形状となって不陸を吸収し、また、上面は積層される樹脂発泡体ブロックなどからの上載荷重によって、樹脂発泡体ブロックの下面に倣った形状、すなわち平坦面となる。
本発明において、貯水槽を構成する成形品の素材は、縦荷重に対する所要の強度を備えることを条件に任意であるが、非発泡合成樹脂、金属などを用いることができる。中でも、成形性と強度の観点から非発泡合成樹脂が好ましい。樹脂材料にはポリプロピレン系樹脂などが挙げられる。
貯水槽を構成する成形品の形状にも特に制限はなく、成形品全体としての上面と下面が実質的に平行をなしていることを条件に、縦方向構造体の形状や個数、空隙の形状や個数や方向などは任意である。前記した各特許文献に記載される形状のものであってよい。また、成形品群が方向性を持つ形状である場合には、90度方向を変えながら多段に配置することが積み上げの安定性を確保する観点から好ましい。
本発明において、積層構造体の周囲に配する遮水材は、貯水槽内に貯留した雨水が漏れ出るのを防止するものであり、合成ゴムシートなどの合成樹脂材料が用いられる。遮水材の外側をポリエステル繊維のような材料である保護シートで被覆することもできる。貯水を徐々に地下に浸透させるような貯水槽の使用態様も可能であり、この場合には、遮水材の一部を不織布のような透水性材料に置き換える。
本発明において、貯水槽にそなえる雨水を導入する集水部および貯水槽内の雨水を取り出す利水部は、従来のこの種の貯水槽で使用されている集水部および利水部をそのまま用いることができる。利水部には必要な場合には排水ポンプが備えられる。
上記した第1形態の軽量盛土貯水構造体は、主に公園や駐車場などに設置される。公園の場合には、覆土層の上に芝が植えられたり、遊歩道が形成される。駐車場の場合には、必要に応じて、覆土層の上に簡易舗装が施される。
本発明による軽量盛土貯水構造体の第2の形態は、レベリング層の上に形成した軽量盛土層の上に、コンクリート床版および道路構造物が形成されていることを特徴とする。他の構成は、第1の形態と同じである。第2の形態による軽量盛土貯水構造体では、軟弱地盤などで構築される軽量盛土構造を備えた道路構造物の下部領域を貯水槽として利用することができ、貯水槽のための用地を確保するのが困難な都市部などにおいて、有効なものとなる。
コンクリート床版および道路構造物は、従来知られた軽量盛土構造体の場合と同様であってよい。より好ましくは、軽量盛土層とコンクリート床版と道路構造物は両直型構造体をなすようにされる。それにより、必要な幅員を小さくしながら、路長方向に貯水槽を延設することによって、必要な容積を持つ貯水槽を確実に形成することができる。
第2の形態において、軽量盛土層の下端レベルを地表面近傍に位置させるようにしてもよく、地表面より下方に位置させるようにしてもよい。後者の場合、上載荷重をさらに低減できるので、軟弱地盤に与える影響をさらに小さくすることができる。
本発明によれば、雨水用の貯水槽を地中に形成するに際し、底面積が同じであっても、従来のものよりも貯水槽の高さを安定的に高くすることができ、容量の大きな貯水槽構造物が得られる。また、雨水用の貯水槽の上に従来知られた構造の軽量盛土構造体を安定的に構築することができ、用地の有効利用を図ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は本発明による軽量盛土貯水構造体で用いられる、貯水槽を形成するための成形品を多段に積み上げてブロックとした状態を斜視図で示している。図2はレベリング層の一例としてのコンクリート層を示す斜視図である。図3〜5は本発明による軽量盛土貯水構造体の異なった形態を断面で示している。
成形品10は、この例では、非発泡合成樹脂の成形品であり、多数枚の縦方向構造体11が断面ハ字状にかつ山形をなすようにして連続した形状を有している。成形品10は、全体としての上面と下面は実質的に平行をなしている。隣接する縦方向構造体11の上端縁同士は、長手方向に凹凸を有する上端面12で接続しており、下端縁同士は、上端面12に形成された凹部領域が入り込むことのできる開口を有する下端面13で連続している。各縦方向構造体11の間に存在する空隙14は、施工後の軽量盛土貯水構造体Aで、貯水空間として機能する。
成形品10は、図1に示すように、90度向きを変えながら多段(図示のものでは6段)に積み上げられ、単位積層構造体20とされる。本発明による軽量盛土貯水構造体Aでは、このような単位積層構造体20の多数個が、所要面積にわたって、所要高さに多段に積み上げられて、積層構造体20Aとされる。単位積層構造体20における上表面を形成する成形品10の逆山形をなす凹所には、そこを埋める形状であり上端が平坦面をなす埋め込み材21が挿入されることもある。なお、この単位積層構造体20は、前記した特許文献3に記載されるものと同じものである。
本発明による第1の形態の軽量盛土貯水構造体Aを、その施工手順とともに説明する。図3は第1の形態の軽量盛土貯水構造体Aを示す概略断面図である。最初に、所定幅と所定深さに地表面を掘削し、掘削面に合成ゴムシートのような遮水材31を配置する。遮水材31の外側をポリエステル繊維のような材料の保護シート(不図示)を配置することは望ましい。遮水材31を配置した支持地盤32の上に、図1に示す成形品10を多数敷き詰め、また多段に配置して、積層構造体20Aとする。図3に示す例では、単位積層構造体20は幅方向および長手方向に多数個が配置され、かつ上下方向に4段積みとされている。この積層構造体20Aとその周囲を覆う遮水材31とで貯水槽40が構成される。図3に示す例では、貯水槽40は地表面から深さHのところに埋め込むようにして形成されている。
貯水槽40の一側に、貯水槽40の上縁よりやや下方にまで達する深さの集水溝41を形成し、雨水の流入路42をそこに接続する。また、集水溝41内の雨水を貯水槽40に導入する導水管43を貯水槽40内に向けて配管する。貯水槽40の他側には、貯水槽40の底部近傍にまで達する深さの利水溝44を形成する。適宜深さのところに流出管45を取り付けて、図示しない所要の利水部まで配管する。利水溝44の底部に貯水槽40の底部につながる導水管46を設ける。好ましくは、流出管45には吸い上げポンプ(不図示)を備えるようにし、利水溝44内の雨水を積極的に排出できるようにする。なお、この集水溝41や利水溝44などの構成は、従来のこの種の貯水槽で採用されているものと同様なものである。
ところで、単位積層構造体20を縦横および高さ方向に多数配置すると、下地面が軟弱地盤である場合は特に、積層構造体20Aを形成する最上段の成形品10の上面は平坦面とはなりがたく、不陸な面となる。そこで、本発明による軽量盛土貯水構造体Aでは、積層構造体20Aの上にレベリング層35を形成する。この例で、レベリング層35は図2に示すようなコンクリート層である。
コンクリート層35を形成するには、積層構造体20Aの上表面に、下型枠として機能するポリ塩化ビニル、合成ゴムなどからなる者水シートを敷き詰め、必要な場合には配筋を行い、また周囲の型枠を設置した後、コンクリートを流し込む。打設されたコンクリートは、下面側では、積層構造体20A上表面に存在する不陸を吸収するように挙動しながら、積層構造体20Aの上表面と一体化する。また、打設したコンクリートの上面側は平坦面となる。コンクリートの硬化後に、周囲の型枠を取り外す。それにより、図2に示すように、上面側が平坦面となったコンクリート層35がレベリング層として形成される。
その後、コンクリート層(レベリング層)35の上に、EPSのような樹脂発泡体ブロックを多段に積み上げて軽量盛土層50とする。図3の例では、2段に積み上げた樹脂発泡体ブロックで軽量盛土層50としており、軽量盛土層50の上面はまだ地表面に達していない。軽量盛土層50の上面に、コンクリート床版51を作り、その上に土あるいは土砂52を入れて覆土とし、その上をアスファルト舗装53とすることにより、地表面と同じ高さの軽量盛土貯水構造体Aとされる。
上記の軽量盛土貯水構造体Aは、その地表面を駐車場などとして有効に利用することができる。アスファルト舗装53に代えて、芝生を植えたり、遊歩道を整備することもできる。いずれの場合でも、樹脂発泡体ブロックからなる軽量盛土層50を設けたことにより、地表面から貯水槽40までの深さHの領域(空間)を、すべて土あるいは土砂52を入れて覆土するのと比較して、貯水槽40にかかる上載荷重は低減する。上載荷重が低減した分だけ、貯水槽40の高さを高くしても、軽量盛土貯水構造体Aの沈み込みなどに対する安定性は確保されるので、同じ平面積の敷地内に、より大きな容積を持つ貯水槽40を形成することができる。そのことから、この構造体は、支持基盤32が軟弱地盤である場合に、特に有効となる。
次ぎに、本発明による第2の形態の軽量盛土貯水構造体A1を、図4を参照して説明する。図4に示す軽量盛土貯水構造体A1では、貯水槽40の上に道路構造体が造られており、両直型構造をなしている。貯水槽40および集水溝41と利水溝44などの構成は、図3に基づき説明したものと同じであるが、貯水槽40の上面が地表面にまで達している点で、図3のものと相違している。また、貯水槽40は道路構造体の路長方向に所要距離にわたって延設されている。貯水槽40の両側には基礎コンクリート36が打ち込まれ、そこに支柱37が立てられる。
貯水槽40の上面、すなわち地表面近傍には、コンクリート層(レベリング層)35が図3のものと同様にして構築される。この例で、このコンクリート層35は支柱37の近傍まで達する横幅とされている。そのようにして造られたコンクリート層35を積み上げ基盤面として、支柱37,37の間に、EPSのような樹脂発泡体ブロックを多段(図では3段)に積み上げて軽量盛土層50とする。この場合も、コンクリート層(レベリング層)35の上面は平坦面であり、樹脂発泡体ブロックの積み上げは容易でありかつ安定的に積み上げることができる。支柱37には、樹脂発泡体ブロックを保護などの目的で壁面材38が取り付けられる。
軽量盛土層50の上面に、従来の軽量盛土構造体の場合と同様にして、コンクリート床版51を作り、その上に、地覆コンクリート52、路盤53、アスファルト舗装54などからなる道路構造物が造られて、本発明による軽量盛土貯水構造体A1となる。この軽量盛土貯水構造体A1では、軟弱地盤などで構築される軽量盛土構造を備えた道路構造物の下部領域を、貯水槽40として利用することができ、貯水槽40のための用地を確保するのが困難な都市部などにおいて、有効なものとなる。また、いわゆる両直型構造物であることから、必要な幅員を小さくしながら、路長方向に貯水槽40を延設することによって、必要な容積を持つ貯水槽40を確実に形成することができる。
図5は、第2の形態の軽量盛土貯水構造体A1の他の態様を示している。ここでは、貯水槽40は、地表面から深さHのところに造られており、貯水槽40の上面と地表面との間には、樹脂発泡体ブロックが軽量盛土層50aとして積み上げられている点で、図4に示したものと相違している。図4に示すものと同じ部材には同じ符号を付し、その説明は省略する。この構造の軽量盛土貯水構造体A1では、貯水槽40の有効容積は軽量盛土層50aの分だけ小さくなるが、地表面までの容積を持つ貯水槽40と比較した場合、満水時の貯水槽の重量が小さくなるので、より軟弱地盤に軽量盛土貯水構造体を構築するときに適した形態となる。
図示しないが、レベリング層35はモルタル層であってもよい、また、貯水槽40の上面にポリプロピレン繊維などの樹脂繊維からなる不織布あるいはネットのようなシート材を置き、その上に、砕石や敷砂のような粒状部材を所要厚さに敷き込んだ後、全体をシート材で覆うことによっても、レベリング層35を形成することができる。そのようにした形成したレベリング層の上に、樹脂発泡体ブロックを積み上げることにより、その上載荷重でレベリング層の上面は容易に平坦面となり、その後は安定して樹脂発泡体ブロックを多段に積み上げることができる。
本発明による軽量盛土貯水構造体で用いられる成形品を多段に積み上げて単位積層構造体とした状態を示す斜視図。 本発明による軽量盛土貯水構造体で用いられるレベリング層の一例としてのコンクリート層を示す斜視図。 本発明による軽量盛土貯水構造体の一例を示す断面図 本発明による軽量盛土貯水構造体の他の形態を示す断面図。 本発明による軽量盛土貯水構造体のさらに他の形態を示す断面図。
符号の説明
A、A1…軽量盛土貯水構造体、10…成形品、11…縦方向構造体、12…上端面、13…下端面、14…成形品の貯水空間として機能する空隙、20…単位積層構造体、20A…積層構造体、31…遮水材、32…支持地盤、35…レベリング層(コンクリート層)、36…基礎コンクリート、37…支柱、38…壁面材、40…貯水槽、41…集水溝、44…利水溝、50…軽量盛土層、51…コンクリート床版、52…地覆コンクリート、53…路盤、54…アスファルト舗装

Claims (5)

  1. 縦方向構造体の間に空隙を有する構造の非発泡合成樹脂成形品の複数個を多段に積み上げた積層構造体とその周囲に配した遮水材とからなる貯水槽が地中に埋設されており、貯水槽の上表面には、下面側で前記非発泡合成樹脂成形品群の上表面に存在する不陸を吸収することができ、上面側は平坦面を形成することのできる層であるレベリング層が形成されており、レベリング層の上には樹脂発泡体ブロックによる軽量盛土層が形成されており、その上に覆土層が形成されており、さらに、貯水槽に雨水を導入する集水部と、貯水槽内の雨水を取り出す利水部とを少なくとも備えていることを特徴とする軽量盛土貯水構造体。
  2. 縦方向構造体の間に空隙を有する構造の非発泡合成樹脂成形品の複数個を多段に積み上げた積層構造体とその周囲に配した遮水材とからなる貯水槽が地中に埋設されており、貯水槽の上表面には、下面側で前記非発泡合成樹脂成形品群の上表面に存在する不陸を吸収することができ、上面側は平坦面を形成することのできる層であるレベリング層が形成されており、レベリング層の上には樹脂発泡体ブロックによる軽量盛土層が形成されており、その上面にはコンクリート床版および道路構造物が形成されており、さらに、貯水槽に雨水を導入する集水部と、貯水槽内の雨水を取り出す利水部とを少なくとも備えていることを特徴とする軽量盛土貯水構造体。
  3. 軽量盛土層とコンクリート床版と道路構造物は両直型構造体をなしていることを特徴とする請求項2に記載の軽量盛土貯水構造体。
  4. レベリング層はコンクリート層またはモルタル層であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軽量盛土貯水構造体。
  5. レベリング層は砕石や敷砂のような粒状部材をシートで覆ったものであることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軽量盛土貯水構造体。
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