JP2015128894A - 易開封性包装材料 - Google Patents
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Abstract
Description
(a)JIS K6922−1に基づき測定された密度が927〜947kg/m3
(b)JIS K6922−1に基づき測定されたメルトマスフローレート(以下、MFRと記す場合がある)が2〜30g/10分
(c)膜厚が5〜25μm
(d)125〜130℃のシール温度において、180度剥離(サンプル幅15mm、300mm/分の引張速度)でのヒートシール強度が、3〜20N/15mm幅
以下に本発明を詳細に説明する。
ポリエチレン(B)は、通常用いられる樹脂の混合装置により製造することができる。例えば、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダ−、回転ロールなどの溶融混練装置、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーなどが挙げられる。溶融混練装置を用いる場合、溶融温度はポリエチレン(B)の融点〜350℃程度が好ましい。
ポリエチレン(B)からなる層の膜厚は、5〜25μm、好ましくは15〜25μmである。ポリエチレン(B)からなる層の膜厚が5μm未満の場合はバリア性フィルム(A)との基材接着性と耐油性に劣り、25μmを超える場合は経済性が悪化するだけでなく、剥離外観が悪化する。
本発明の易開封性包装材料は、耐油性が優れており、バリア性フィルム(A)との基材接着性が高いことから、スナック菓子やインスタントラーメンなどの油性食品包装などの多岐にわたる易開封性包装材料として用いることが好ましい。
(1)メルトマスフローレート(MFR)
JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(2)密度
JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(3)耐油性
実施例により得られたペレット約20gを神藤工業(株)製50t自動プレス機を用いてプレス成形した。成形品のサイズは150mm×150mm×1mmとした。得られた成形品を60℃のサラダ油(商品名:日清サラダオイル)中に24時間浸漬し、浸漬前後での重量変化率を調査した。
(4)ヒートシール強度
実施例により得られたラミネートフィルムをテスター産業(株)製ホットタックテスターを用い、シール温度130℃、シール圧力0.2MPa、シール時間1秒にて上下加熱でヒートシールした後、引張試験機(ORIENTEC製 テンシロンRTE−1210)を用い、サンプル幅15mm、300mm/分の引張速度にて、180度剥離でのヒートシール強度を測定した。また剥離外観として、剥離面のデラミネーションの発生有無を観察した。
(5)成形性
押出ラミネート時において、膜切れや大きな幅変動などの成形不良が起こらず、安定したラミネートフィルムが得られるどうか確認した。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ポリエステル系ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン(株)製、商品名ニッポラン3228)とポリイソシアネート(日本ポリウレタン(株)製、商品名コロネートL)を重量比10/1で混合し、酢酸エチルを用いて固形分濃度を7%となるように希釈した。(以下、PUと記す場合がある。)
アンカーコート剤層厚み:0.6μm
ガラス転移温度:−10℃
実施例2
ポリエチレン(B)の厚みを15μmとした以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示す。
ポリエチレン(B)として、メルトマスフローレート20g/10分、密度964kg/m3のエチレン・α−オレフィン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロンハード1000)とメルトマスフローレート3g/10分、密度924kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン205)を重量比40/60の割合としたものを用いた以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示す。
ポリエチレン(B)として、メルトマスフローレート6g/10分、密度934kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン221)のみを用いた以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示す。
ポリエチレン(B)として、メルトマスフローレート20g/10分、密度964kg/m3のエチレン・α−オレフィン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロンハード1000)とメルトマスフローレート8g/10分、密度925kg/m3のエチレン・α−オレフィン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロンL M60)、メルトマスフローレート3g/10分、密度924kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン205)を重量比20/5/75の割合としたものを用いた以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示す。
ポリエチレン(B)として、メルトマスフローレート20g/10分、密度964kg/m3のエチレン・α−オレフィン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロンハード1000)とメルトマスフローレート3g/10分、密度936kg/m3のエチレン・α−オレフィン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロン―L M50)とメルトマスフローレート24g/10分、密度918kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン202)を重量比28/10/62の割合としたものを用いた以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示す。
アンカーコート剤の固形分濃度を3%とした以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成した。結果を表1および表2に示す。
アンカーコート剤層として以下に示す比率で配合したポリウレタン系接着剤を用いた以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示す。
ポリエステル系ポリウレタン樹脂(三井化学(株)製、商品名タケラックA−3210)とポリイソシアネート(三井化学(株)製、商品名タケネートA−3072)を重量比3/1で混合し、酢酸エチルを用いて固形分濃度7%となるように希釈した。(以下、PU2と記す場合がある)
アンカーコート剤層厚み:0.6μm
ガラス転移温度:5℃
実施例9
アンカーコート剤層として以下に示す比率で配合したポリエチレンイミン系接着剤を用いた以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示す。
ポリエチレンイミン(東ソー(株)製、商品名トヨバイン210K)を水/メタノール混合溶媒(重量比50/50)中に固形分濃度0.5%となるように希釈した。(以下、PEIと記す場合がある)
アンカーコート剤層厚み:0.1μm
実施例10
バリア性フィルム(A)層として第一給紙部から繰り出したアルミ蒸着ポリエステルフィルム((株)麗光製、商品名ダイアラスターST、厚み12μm、以下、VPETと記す場合がある)を用いた以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示す。
ポリエチレン(B)として、メルトマスフローレート8g/10分、密度919kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン203)のみを用いた以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示すが、ヒートシール強度が強く易開封性に劣っており、耐油性にも劣っていた。
ポリエチレン(B)として、メルトマスフローレート3g/10分、密度924kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン205)を用いた以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示すが、ヒートシール強度が強く易開封性に劣っていた。
ポリエチレン(B)として、メルトマスフローレート21g/10分、密度952kg/m3のエチレン・α−オレフィン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロンハード1200)のみを用いた以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成しようと試みたが、安定したラミネートフィルムを作成することができなかった。
ポリエチレン(B)の厚みを30μmとした以外は実施例1と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価した。結果を表1および表2に示すが、バリア性フィルムとポリエチレン(B)の間で剥離(デラミネーション)が生じており好ましくなかった。
Claims (8)
- 少なくともバリア性フィルム(A)にアンカーコート剤を介し、ポリエチレン(B)を押出ラミネートしたラミネートフィルムであって、ポリエチレン(B)が下記要件(a)および(b)を満たし、ポリエチレン(B)からなる層が下記要件(c)および(d)を満たす易開封性包装材料。
(a)JIS K6922−1に基づき測定された密度が927〜947kg/m3
(b)JIS K6922−1に基づき測定されたメルトマスフローレートが2〜30g/10分
(c)膜厚が5〜25μm
(d)125〜130℃のシール温度において、180度剥離(サンプル幅15mm、300mm/分の引張速度)でのヒートシール強度が、3〜20N/15mm幅 - ポリエチレン(B)が、直鎖状エチレン単独重合体(C)又はエチレン・α−オレフィン共重合体(D)10〜90重量%、および高圧法低密度ポリエチレン(E)10〜90重量%((C),(D)及び(E)の合計は100重量%)を含む組成物からなることを特徴とする請求項1に記載の易開封性包装材料。
- アンカーコート剤層の厚みが0.1〜1.0μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の易開封性包装材料。
- 前記アンカーコート剤がポリウレタン系接着剤又はイソシアネート系接着剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の易開封性包装材料。
- 前記バリア性フィルム(A)が、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物及びポリビニルアルコールからなる郡より選ばれる少なくとも1種以上のフィルム、及び/又は、アルミニウム、アルミナ、シリカの金属または金属酸化物からなる蒸着薄膜を有する上記バリア性フィルムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の蒸着フィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の易開封性包装材料。
- 前記バリア性フィルム(A)がアルミニウム蒸着層を有する二軸延伸ポリエステルフィルムまたはポリアミドフィルムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の易開封性包装材料。
- ポリエチレン(B)のプレス成形品(150mm×150mm×1mm)を60℃の食用油に24時間浸漬した時の重量変化率が、1.2%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の易開封性包装材料。
- 油脂成分含有内容物の包装用であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の易開封性包装材料。
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