JP2017077709A - 積層体及びこれよりなる包装体 - Google Patents
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Abstract
Description
(a)JIS K6922−1に基づき測定された密度が900〜970kg/m3
(b)JIS K6922−1に基づき測定されたメルトマスフローレート(MFR)が2〜30g/10分
(c)膜厚が5〜25μm
(d)20℃の貯蔵弾性率E’が1.0×106〜2.5×107Pa
以下に本発明を詳細に説明する。
(B)層を構成する接着剤の塗布量は、特に限定されるものではなく0.002〜0.20g/m2の範囲が接着性、易開封性に優れ好ましく、0.02〜0.10g/m2の範囲がさらに好適であり、さらに好ましくは0.025〜0.075g/m2である。
(1)メルトマスフローレート(MFR)
JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(2)密度
JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(3)耐油性
ペレット約20gを神藤工業(株)製50t自動プレス機を用いてプレス成形した。成形品のサイズは150mm×150mm×1mmとした。得られた成形品を60℃のサラダ油(商品名:日清サラダオイル)中に24時間浸漬し、浸漬前後での重量変化率を調査した。
(4)貯蔵弾性率
貯蔵弾性率は、株式会社ユービーエム製Rheogel E4000を用い、引張モードで測定した。
(5)成形性
押出ラミネート時において、膜切れや大きな幅変動などの成形不良が起こらず、安定したラミネートフィルムが得られるどうか確認した。
(6)カール量
実施例より得られた(A)層/(B)層/(C)層/(D)層/(E)層/(F)層の6層の順に構成された積層体の流れ方向(MD方向)が長辺になるように、フィルム巾方向の中央部からA4サイズのサンプルを各1枚切り出した。これを水平な台の上に凹状に置いた時の最大高さを、切り出し1時間後に測定した。1時間後に50mm以下であれば○、切り出し直後から50mmを越える場合は×とした。なお、サンプルが筒状に丸まってしまう場合についても×とした。
(7)臭気
実施例より得られた(A)層/(B)層/(C)層/(D)層/(E)層/(F)層の6層の順に構成された積層体20gを200mLのガラス瓶に封入し、50℃で1時間加熱した後にガラス瓶中の空気をパネラーに嗅いでもらった。板紙20gのみを入れて50℃で1時間加熱したもの(比較対照試料)と比較して、においの強さをパネラーにより判定した。判定基準は、1:同等、2:やや臭う、3:はっきり臭う、の3段階とし、5名のパネラーの平均値で評価した。
(8)開封強度/開封外観
実施例より得られた(A)層/(B)層/(C)層/(D)層/(E)層/(F)層の6層の順に構成された積層体をテスター産業(株)製ホットタックテスターを用い、シール温度140℃、シール圧力0.2MPa、シール時間1秒にて上下加熱でヒートシールし 100cm2のピロー袋を作成した後、引張試験機(ORIENTEC製 テンシロンRTE−1210)を用い、300mm/分の引張速度にて、ピロー袋の開封を行い開封強度を測定した。また剥離外観は、積層体に破れがないか有無を確認した。(A)層のフィルムが層状に剥離した場合も外観不良(×)とした。
(A)層のポリオレフィン(A−1)として、メルトマスフローレート20g/10分、密度964kg/m3の高密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ニポロンハード1000)とメルトマスフローレート3g/10分、密度924kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン205)を重量比80/20の割合ドライブレンドし、50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機((株)プラコー製)を用いて設定温度180℃、吐出量25kg/時でストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとした。このポリオレフィン(A−1)のMFR、密度および耐油性を評価した。結果を表1に示す。
(A)層のポリオレフィン(A−2)として、メルトマスフローレート20g/10分、密度964kg/m3の高密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ニポロンハード1000)とメルトマスフローレート3g/10分、密度924kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン205)を重量比22/78の割合ドライブレンドした以外は(A−1)の製造例と同様の方法で製造した。このポリオレフィン(A−2)のMFR、密度、耐油性を評価した。結果を表1に示す。
(A)層のポリオレフィン(A−3)として、メルトマスフローレート20g/10分、密度964kg/m3の高密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ニポロンハード1000)とメルトマスフローレート24g/10分、密度918kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン202)とメルトマスフローレート3g/10分、密度924kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン205)を重量比25/55/20の割合ドライブレンドした以外は(A−1)の製造例と同様の方法で製造した。このポリオレフィン(A−3)のMFR、密度、耐油性を評価した。結果を表1に示す。
(A)層のラミネート用樹脂組成物(A−4)として、メルトマスフローレート20g/10分、密度964kg/m3の高密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ニポロンハード1000)とメルトマスフローレート2g/10分、密度936kg/m3のエチレン・1−ヘキセン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロンZ ZF260)とメルトマスフローレート70g/10分、密度916kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン249)とメルトマスフローレート3g/10分、密度924kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン205)を重量比30/10/40/20の割合でドライブレンドした以外は(A−1)の製造例と同様の方法で製造した。このラミネート用樹脂組成物(A−4)のMFR、密度、耐油性を評価した。結果を表1に示す。
(A)層のポリオレフィン(A−5)として、メルトマスフローレート20g/10分、密度964kg/m3の高密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ニポロンハード1000)とメルトマスフローレート50g/10分、密度930kg/m3のエチレン・1−ブテン共重合体(東ソー(株)製、商品名ニポロン―L M80)とメルトマスフローレート3g/10分、密度924kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン205)を重量比10/80/10の割合ドライブレンドした以外は(A−1)の製造例と同様の方法で製造した。このポリオレフィン(A−5)のMFR、密度、耐油性を評価した。結果を表1に示す。
ポリオレフィン(D)として、メルトマスフローレート8g/10分、密度919kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン203)を、90mmφのスクリューを有する押出ラミネーター((株)ムサシノキカイ製)へ供給し、基材の引取速度を100m/分として、開口幅を600mmとしたTダイより320℃の温度で押出し、(F)層として第一給紙部から繰り出した二軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製 商品名東洋紡エステルフィルムE−5100、厚み25μm、以下、PETと記す場合がある)のコロナ処理面に、接着剤(E)として以下に示す比率で配合した接着剤を塗布し、溶剤を乾燥した上に10μmの厚さのポリオレフィン(D)を介して、(C)層であるPETをサンドイッチラミネートし、当該フィルム層に、接着剤(B)として以下に示す比率で配合した接着剤を塗布し、溶剤を乾燥した上にポリオレフィン(A)として、メルトマスフローレート8g/10分、密度919kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン203)を、90mmφのスクリューを有する押出ラミネーター((株)ムサシノキカイ製)へ供給し、
開口幅を600mmとしたTダイより320℃の温度で15μmの厚さになるように押出ラミネートした積層体を得た。この積層体を使って成形性、カール量、臭気、開封強度、開封外観を評価した。結果を表2に示す。
ポリブタジエン接着剤(大日精化(株)製、商品名セイカダイン4300)を、メタノール/水(1/1)を用いて固形分濃度を0.25%となるように希釈した。
ポリエチレンイミン接着剤(東ソー(株)製、商品名トヨバイン210K)を、メタノール/水(1/1)を用いて固形分濃度を1%となるように希釈した。
ポリオレフィン(A)としてポリオレフィン(A−1)を用い、(A)層の厚みを20μmとし、接着剤(B)として以下に示す比率で配合した接着剤を用いた以外は実施例1と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価した。結果を表2に示す。
ポリブタジエン接着剤(大日精化(株)製、商品名セイカダイン4300)を、メタノール/水(1/1)を用いて固形分濃度を0.5%となるように希釈した。
ポリオレフィン(A)としてポリオレフィン(A−2)を用いた以外は実施例2と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価した。結果を表2に示す。
ポリオレフィン(A)としてポリオレフィン(A−3)を用いた以外は実施例2と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価した。結果を表2に示す。
ポリオレフィン(A)としてポリオレフィン(A−4)を用いた以外は実施例2と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価した。結果を表2に示す。
接着剤(B)として以下に示す比率で配合した接着剤を用いた以外は実施例5と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価した。結果を表2に示す。
ポリブタジエン接着剤(大日精化(株)製、商品名セイカダイン4300)を、メタノール/水(1/1)を用いて固形分濃度を2.0%となるように希釈した。
接着剤(B)として以下に示す比率で配合した接着剤を用いた以外は実施例5と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価した。結果を表2に示す。
ポリエステル系ポリウレタン樹脂(東ソー(株)製、商品名ニッポラン3228)とポリイソシアネート(東ソー(株)製、商品名コロネートHL)を重量比100/5で混合し、酢酸エチルを用いて固形分濃度を7%となるように希釈した。
(C)層としてアルミ蒸着ポリエステルフィルム((株)麗光製、商品名ダイアラスターST、厚み12μm、以下、VM−PETと記す場合がある)を用いた以外は実施例5と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価した。結果を表2に示す。
(C)層としてナイロンフィルム(東洋紡績(株)製 商品名東洋紡ハーデンフィルムN−1100、厚み25μm、以下、Nyと記す場合がある)を用いた以外は実施例5と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価した。結果を表2に示す。
接着剤(E)として以下に示す比率で配合した接着剤を用いた以外は実施例5と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価した。結果を表2に示す。
ポリブタジエン接着剤(大日精化(株)製、商品名セイカダイン4300)を、メタノール/水(1/1)を用いて固形分濃度を1.0%となるように希釈した。
(F)層として二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績(株)製 商品名パイレンフィルム−OT P2161、厚み20μm、以下、OPPと記す場合がある)を用いた以外は実施例5と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価した。結果を表2に示す。
ポリオレフィン(A)としてポリオレフィン(A−5)を用い、(A)層の厚みを20μmとした以外は実施例2と同様の方法で積層体を作成しようと試みたが、安定した積層体を作成することができなかった。結果を表3に示す。
(A)層の厚みを30μmとした以外は実施例2と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価したが、開封強度が高く、開封外観も不良であった。結果を表3に示す。
接着剤(B)として以下に示す比率で配合した接着剤を用いた以外は実施例5と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価したが、開封外観が不良であった。結果を表3に示す。
ポリブタジエン接着剤(大日精化(株)製、商品名セイカダイン4300)を、メタノール/水(1/1)を用いて固形分濃度を2.5%となるように希釈した。
接着剤(B)として以下に示す比率で配合した接着剤を用いた以外は実施例5と同様の方法で積層体を作成し、得られた積層体の物性を評価したが、開封強度が高く、開封外観も不良であった。結果を表3に示す。
ポリエチレンイミン接着剤(東ソー(株)製、商品名トヨバイン210K)を、メタノール/水(1/1)を用いて固形分濃度を1%となるように希釈した。
ポリオレフィン(A)としてポリオレフィン(A−3)を用い、接着剤として以下に示す比率で配合した接着剤を用いた以外は実施例5と同様の方法でラミネートフィルムを作成し、得られたラミネートフィルムの物性を評価したが、開封強度が高かった。結果を表3に示す。
ポリエステル系ポリウレタン樹脂(東ソー(株)製、商品名ニッポラン3228)とポリイソシアネート(東ソー(株)製、商品名コロネートL)を重量比100/10で混合し、酢酸エチルを用いて固形分濃度を7%となるように希釈した。
Claims (14)
- 少なくとも(A)層、(B)層、(C)層、(D)層、(E)層、(F)層の順に6層から構成され、(A)層が下記要件(a)から(c)を満たすポリオレフィン、(B)層が下記要件(d)を満たす接着層、(C)層が少なくとも1層以上の基材、(D)層がポリオレフィン、(E)層が接着層、(F)層が少なくとも1層以上の基材からなることを特徴とする積層体。
(a)JIS K6922−1に基づき測定された密度が900〜970kg/m3
(b)JIS K6922−1に基づき測定されたメルトマスフローレート(MFR)が2〜30g/10分
(c)膜厚が5〜25μm
(d)20℃の貯蔵弾性率E’が1.0×106〜2.5×107Pa - 前記(A)層のポリオレフィンのJIS K6922−1に基づき測定された密度が927〜942kg/m3であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
- 前記(A)層のポリオレフィンのJIS K6922−1に基づき測定されたMFRが10〜30g/10分であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体。
- 前記(A)層のポリオレフィンが、高密度ポリエチレン(1)及び/又は密度が940kg/m3未満であるエチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体(2)10〜90重量%、並びに高圧法低密度ポリエチレン(3)10〜90重量%((1),(2)及び(3)の合計は100重量%)を含む組成物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
- 前記(A)層のポリオレフィンが、(a)高密度ポリエチレン(1)10〜70重量%、密度が940kg/m3未満であるエチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体(2)5〜80重量%、並びに高圧法低密度ポリエチレン(3)10〜85重量%((1),(2)及び(3)の合計は100重量%)を含む組成物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
- 前記(B)層の接着剤が、下記要件(1)および(2)を満たすことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
(1)接着剤がポリブタジエン接着剤
(2)接着剤の塗布量が0.002〜0.20g/m2 - 前記(C)層および(F)層の基材が、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物及びポリビニルアルコールからなる郡より選ばれる少なくとも1種以上のフィルムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層体。
- 前記(C)層の基材が、アルミニウム、アルミナ又はシリカの金属または金属酸化物からなる蒸着薄膜を有する少なくとも1種以上の蒸着フィルムであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層体。
- 前記(D)層を構成するポリオレフィンが、炭素数2〜12のα−オレフィンの単独重合体及びこれらの共重合体、並びにエチレンとビニルエステル、アクリル酸エステル又はアクリル酸との共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種以上のポリオレフィンであることを特徴とする請求1〜8のいずれかに記載の積層体。
- 前記(F)層に(E)層を塗布した後、(D)層を介して(C)層をサンドイッチラミネート成形によりフィルムを形成し、当該フィルム層が(B)層を介して(A)層を押出ラミネート成形により形成されたフィルムであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の積層体の製造方法。
- 前記(A)層のポリオレフィンのプレス成形品(150mm×150mm×1mm)を60℃の食用油に24時間浸漬した時の重量変化率が、1.2%以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の積層体。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の積層体からなる包装体。
- 請求項12に記載の包装体からなり、前記(A)層同士を125℃〜140℃でヒートシールしたピロー袋の開封強度が、5〜25Nであることを特徴とする請求項12に記載の包装体。
- 油脂成分含有内容物の包装用であることを特徴とする請求項12又は13に記載の包装体。
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