JP2015128400A - 肺炎マイコプラズマの検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位検出および変異判別を迅速かつ正確に行うための方法および試薬を提供する。
【解決手段】肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を含む領域を特異的に増幅し得るように設計された一対のプライマーセットを用いることにより、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位検出および変異判別が可能になる。
【選択図】なし

Description

本発明は、迅速、確実かつ簡便な肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)の検出のためのオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドを利用する肺炎マイコプラズマの検出方法および/または当該検出した肺炎マイコプラズマのクラリスロマイシン耐性の判別方法ならびにそれらの検出および/または判別を行うための試薬に関する。
肺炎マイコプラズマは、大部分がヒトの気道にいる病原菌であり、気管支炎、咽頭炎、および非定型肺炎を引き起こし得る。この細菌は、年長児童および若年成人に最もよく感染する。肺炎マイコプラズマは細胞壁を持たないという構造的特徴を有する。この特徴のため、ペニシリン等の細胞壁合成阻害作用を発揮する抗生物質には耐性である。従って、肺炎マイコプラズマ性肺炎の治療にはクラリスロマイシンなどタンパク質合成阻害剤の投与が有効である。
しかし、肺炎マイコプラズマの中にはクラリスロマイシン等に耐性となった薬剤耐性菌が存在する。薬剤耐性の判別は治療方針を決定する上で非常に重要であり、肺炎マイコプラズマ検査においては菌検出および薬剤耐性判別を正確にかつ短時間で検査できる方法が望まれている。
肺炎マイコプラズマを診断するための標準的臨床検査法には、培養法、血清学的方法および遺伝子検査法が含まれる。このうち、血清学的方法は、菌検出の感度が鈍く非特異的であり、なおかつ薬剤耐性の有無を判別することができないという問題点を有する。
培養法は、薬剤耐性の有無を判別することができるが、培養に1〜3週間を要するため迅速性に欠けるという問題点を有する。
遺伝子検査法は、肺炎マイコプラズマに特異的な核酸領域を増幅して検出する方法が挙げられる。例えば、LAMP(Loop−mediated Isothermal Amplification)法によるもの(非特許文献1)、リアルタイムPCR法によるものが挙げられる(非特許文献2)。
肺炎マイコプラズマの薬剤耐性を検査する方法としては薬剤感受性試験と遺伝子検査法の2種類がある。薬剤感受性試験は薬剤を含む状況下で培養を行う方法であり、薬剤耐性の決定基準になっている。ただしマイコプラズマ属は培養に4日間以上を要する上に、雑菌混入による培養失敗が他の菌より起こりやすいため、正確な検査結果を得るにはある程度の環境や技術を要する。
一方で、マクロライド系の薬剤耐性発生は23SrRNA遺伝子変異と深い相関関係があることが明らかになっている(非特許文献3、非特許文献4)。従って遺伝子検査法で23SrRNA遺伝子変異を調べることで、クラリスロマイシン等のマクロライド系薬剤に対する耐性の有無を推測することができる。
薬剤耐性機序としては以下の説が提唱されている。すなわち、クラリスロマイシン等のマクロライド系薬剤はリボソーム中の23SrRNAに結合することでその機能を抑制し、タンパク質合成阻害を引き起こす。このマクロライド系薬剤が23SrRNAに結合する上で重要なのが2063位と2064位のアデニン(A)であり、これらの部位に塩基置換が生じるとマクロライド系薬剤が23SrRNAに結合できなくなる(非特許文献5)。したがって、これらの部位を検出でき、かつ、塩基置換が生じているか否かがわかれば、菌検出および薬剤耐性判別ができる。
2063位および2064位の他に、頻度としては少ないが2617位に変異が生じた場合にもマクロライド系薬剤への抵抗力が高まることが報告されている(非特許文献4)。
これまで、遺伝子検査法を用いて薬剤耐性を判別する具体的方法としては、2063、2064位を含む核酸領域をPCR法などで特異的に増幅し、シークエンスによって該塩基を解読する方法などが採られてきた(非特許文献3、非特許文献4)。また、2617位についても同様に当該核酸を含む領域を増幅し塩基配列を解読することで変異の確認が行われていた(非特許文献4)。しかし、この方法では、増幅に加えてシークエンスを行わなければならないため、操作が煩雑で、かつ、培養法よりは早いけれども時間がかかるという問題点があった。
もう一つの問題点として、23SrRNA遺伝子は保存性の高い遺伝子であることが挙げられる。従って、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子のみを特異的に増幅するためには、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子に特異的な塩基配列を同定し、その配列にオリゴヌクレオチドプライマーあるいはオリゴヌクレオチドプローブを設計しなければならなかった。
これらの問題点を解決する方法として、1対の核酸プライマーと1種類の核酸プローブを用いて、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子を検出する方法が提唱されている(特許文献1)。該方法では2063位および2064位を含む領域を核酸増幅し検出することで、遺伝子の検出と薬剤耐性変異の有無の識別を一度に実施することができる。この方法により、従来のシークエンス法よりも迅速かつ簡便な検査が可能になった。
しかし上記方法では検査可能な変異は2063位および2064位のみであり、2617位は対象外だった。また、その他の既存法で報告されているのはシークエンス法のみであり、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を1時間以内で解析する方法は報告されていない。
特願2012−184876
感染症誌, 2008, 第82巻、第168項 Journal of Medical Microbiology, 2006, 55 p.149-155 Microbiology and Immunology, 2001, 45, p.617-620 Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 2004, 48 p.4624-4630 Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 1995, 39, p.2770-2773
本発明は、上記従来の問題点を解決しようとするものであり、その目的は肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位検出および変異判別を迅速かつ正確に行うための方法および試薬を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、23SrRNA遺伝子の2617位を含む一部領域を特異的に増幅するための核酸プライマーおよび該核酸プライマーを用いた核酸増幅反応によって得られた増幅核酸を検出するための核酸プローブを用いて検出および変異判別を1時間以内に行う方法を見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明は以下のような構成からなる。
[項1]
以下の工程(1)〜(4)を含む、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を検出および変異解析する方法。
(1)フォワードプライマーが以下の(C)の特徴を有し、リバースプライマーが以下の(D)の特徴を有する1対の核酸プライマーセットを含む反応液によって試料中の被検核酸を増幅する工程
(C)配列番号1で示される塩基配列の2598番目を3´末端とし、該配列の2568番目〜2580番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列の核酸プライマー
(D)配列番号2で示される塩基配列の106番目を3´末端とし、該配列の80〜90番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列の核酸プライマー
(2)工程(1)によって得られた核酸増幅産物と、該核酸増幅産物の一部または全部と複合体を形成しうる1種類の核酸プローブであって、以下の(A)または(B)のいずれかに該当する核酸プローブとをハイブリダイズさせ、複合体を形成せしめる工程
(A)配列番号1で示される塩基配列の2622番目を3´末端とし、該配列の2599番目〜2605番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列と90%以上相同な塩基配列を有する核酸プローブ。
(B)配列番号2で示される塩基配列の296番目または297番目を3´末端とし、該配列の267番目〜280番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列と90%以上相同な塩基配列を有する核酸プローブ。
(3)工程(2)で得られた複合体を検出する工程
(4)工程(3)で測定または検出されるデータを解析することで2617位の変異の有無を判別する工程
[項2]
項1に記載の方法において、工程(3)(4)がそれぞれ以下の(3´)(4´)である方法。
(3´)工程(2)で得られた複合体を含む反応系の温度を段階的に上昇させて融解曲線分析を行い、複合体を形成していた核酸増幅産物と核酸プローブの解離の有無を検知する工程
(4´)工程(3)で解離が検知できた場合に肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子が存在していたと判断し、さらに複合体の融解温度の差から23SrRNA遺伝子の2617位が野生型であるか変異型であるかを判別する工程
[項3]
項1または項2に記載の方法において、工程(1)(2)(3)または工程(1)(2)(3´)が合わせて1時間以内に完了する方法。
[項4]
項1〜3のいずれかに記載の方法において、さらに工程(1)で用いられる被検核酸に対して、23SrRNA遺伝子の2063位および/または2064位に変異があるかを同時に確認する方法。
[項5]
項1〜4のいずれかに記載の方法において、前記試料が膿、胸水、鼻腔拭い液、咽頭拭い液、気管支洗浄液、喀痰、組織切片、およびこれらを適当な溶液で希釈したもの、のいずれかから選択される方法。
[項6]
項1〜5のいずれかに記載の方法において、前記核酸プローブの少なくとも一方の末端が蛍光標識されており、かつ、前記核酸プローブの蛍光標識されている核酸の塩基はシトシンである、項1〜5のいずれかに記載の方法。
[項7]
以下の(A)または(B)のいずれかの特徴を有する核酸プローブ。
(A)配列番号1で示される塩基配列の2622番目を3´末端とし、該配列の2599番目〜2605番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列と90%以上相同な塩基配列を有する核酸プローブ。
(B)配列番号2で示される塩基配列の296番目または297番目を3´末端とし、該配列の267番目〜280番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列と90%以上相同な塩基配列を有する核酸プローブ。
[項8]
前記核酸プローブが、配列番号3〜6、17〜20のいずれかで示される塩基配列を有する、項7に記載の核酸プローブ。
[項9]
1対の核酸プライマーからなる核酸プライマーセットであって、フォワードプライマーが以下の(C)の特徴を有し、リバースプライマーが以下の(D)の特徴を有する、核酸プライマーセット。
(C)配列番号1で示される塩基配列の2598番目を3´末端とし、該配列の2568番目〜2580番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列の核酸プライマー
(D)配列番号2で示される塩基配列の106番目を3´末端とし、該配列の80〜90番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列の核酸プライマー
[項10]
項9に記載の核酸プライマーセットと、項7または項8に記載の核酸プローブとを組み合わせてなる、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を検出および変異解析するためのプライマー・プローブのセット。
[項11]
項9に記載の核酸プライマーセット、項7または項8に記載の核酸プローブ、または、項10に記載のプライマー・プローブのセットを含む、項1〜6のいずれかに記載の方法を実施するためのキット。
本発明によれば、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位の検出および変異検出が1時間以内にかつ簡便に行える。
実施例1の結果を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例3の結果を示す図である。 実施例3の結果を示す図である。 実施例3の結果を示す図である。 実施例3の結果を示す図である。
本発明は、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を検出し変異の有無を判別するための核酸プライマー(プライマー)、核酸プローブ(プローブ)、ならびにこれらを用いて肺炎マイコプラズマの検出および変異判別を行うための方法、および該方法を実施するためのキット等に関する。
本発明における通常の23SrRNA遺伝子とは、NCBIのアクセションNo.NC_000912のRegion120057〜122961に掲載された塩基配列を有する23SrRNA遺伝子を指す。該遺伝子の全長が配列番号1である。また、本発明における2063位、2064位、2617位は、配列番号1で示される塩基配列においてそれぞれ2063番目、2064番目、2617番目の塩基であることを示す。また、配列番号2は配列番号1の相補的配列である。配列番号1の2617位は配列番号2では289番目の塩基に該当する。
[核酸プライマーセット]
本発明の肺炎マイコプラズマの検出方法において、肺炎マイコプラズマに特異的な23SrRNA遺伝子の領域を特異的に増幅する核酸プライマーセットは、1対の核酸プライマーからなる。
本明細書における「1対の核酸プライマーセット」は、1種類(1配列)のフォワードプライマーと1種類(1配列)のリバースプライマーとで構成される。
上記の核酸プライマーセットは、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を含む部分領域を核酸増幅するために用いられるものであれば特に限定されないが、好ましくはフォワードプライマーが以下の(C)からなり、リバースプライマーが以下の(D)からなる核酸プライマーセットである。
(C)配列番号1で示される塩基配列の2598番目を3´末端とし、該配列の2568番目〜2580番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列の核酸プライマー
(D)配列番号2で示される塩基配列の106番目を3´末端とし、該配列の80〜90番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列の核酸プライマー
前記(C)の核酸プライマーの塩基配列は3´末端が配列番号1で示される塩基配列の2598番目の塩基であるならば、5´末端は配列番号1の2568番目〜2580番目の中の任意の塩基にしてよい。好ましくは5´末端が配列番号1の2569番目〜2576番目である。
また、前記(D)の核酸プライマーの塩基配列は3´末端が配列番号2で示される塩基配列の106番目の塩基であるならば、5´末端は配列番号2の80番目〜90番目の中の任意の塩基にしてよい。好ましくは5´末端が配列番号2の81〜89番目であり、より好ましくは82〜87番目である。
このような核酸プライマーセットとして、特に、フォワードプライマーとして配列番号7〜9のいずれかで示される塩基配列、および、リバースプライマーとして配列番号10〜12のいずれかで示される塩基配列、の組合せが例示できる。
[核酸プローブ]
本発明で用いられる核酸プローブは、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を含む一部領域を検出するためのものであり、上記核酸プライマーセットによって核酸増幅された核酸増幅産物の一部または全部とハイブリダイズして複合体を形成しうるものであれば特に制限されない。より好ましくは、該核酸増幅産物のみと特異的に複合体を形成し、それ以外の塩基配列を有する核酸とは複合体を形成しない核酸プローブであり、より好ましくは該核酸増幅産物の一部または全部の塩基配列と同一または相補的な塩基配列を有する核酸プローブである。
そのような核酸プローブとして好ましくは(A)または(B)の特徴を備えた核酸プローブが挙げられる。
(A)配列番号1で示される塩基配列の2622番目を3´末端とし、該配列の2599番目〜2605番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列と90%以上相同な塩基配列を有する核酸プローブ。
(B)配列番号2で示される塩基配列の296番目または297番目を3´末端とし、該配列の267番目〜280番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列と90%以上相同な塩基配列を有する核酸プローブ。
前記(A)の核酸プローブの塩基配列は3´末端が配列番号1で示される塩基配列の2622番目の塩基であるならば、5´末端は配列番号1の2599番目〜2605番目の中の任意の塩基にしてよい。より好ましくは5´末端が配列番号1の2599番目〜2603番目である。
また、前記(B)の核酸プローブの塩基配列は3´末端が配列番号2で示される塩基配列の296番目または297番目の塩基であるならば、5´末端は配列番号2の267番目〜280番目の中の任意の塩基にしてよい。より好ましくは5´末端が配列番号2の275〜279番目である。
前記(A)および(B)の核酸プローブは、該核酸増幅産物と複合体を形成するのであれば、該核酸プローブ塩基配列の一部は配列番号1または2で示される塩基配列と異なっていてもよい。ただし、該核酸プローブの塩基配列が配列番号1または2と大きく異なる場合は該核酸プローブの特異性が低下し、該核酸増幅産物以外との複合体を形成しうる可能性が大きくなる。従って、該核酸プローブは配列番号1または配列番号2の一部塩基配列と85%以上の相同性があることが好ましい。より好ましくは86%、より好ましくは87%、より好ましくは88%、より好ましくは89%、より好ましくは90%、より好ましくは91%、より好ましくは92%、より好ましくは93%、より好ましくは94%、より好ましくは95%、より好ましくは96%、より好ましくは97%、より好ましくは98%、より好ましくは99%、より好ましくは100%である。
前記(A)の核酸プローブの中で2617位に相当する塩基は、2617位の野生型であるシトシンであってもよいし、変異型であるグアニンであってもよい。また、前記(B)の核酸プローブの中で2617位と相補的である塩基は、2617位の野生型の相補的塩基であるグアニンであってもよいし、野生型の相補的塩基であるシトシンであってもよい。本発明における核酸プローブの性能としては、2617位の塩基が野生型か変異型かの識別が可能であれば要件を満たすものであり、2617位に相当するまたは相補的な塩基が何であるかは重要ではない。
このような核酸プローブとして、配列番号3〜6、17〜20のいずれかの塩基配列で示される核酸プローブが例示できる。
上記核酸プローブは核酸が標識されていてもいなくてもよい。標識されている場合は、標識される核酸の位置および数に制限はないが、好ましくは核酸プローブ末端の核酸が標識されることであり、より好ましくはいずれか片方の末端が標識されることである。さらに好ましくは、標識される末端の核酸の塩基がシトシンであることである。
標識物質は特に制限されないが、好ましくは蛍光物質であり、より好ましくは単独では蛍光を示し、標的核酸とハイブリッドを形成した場合には消光する性質を有する蛍光物質である。前記蛍光物質は、制限されないが、フルオレセイン、リン光体、ローダミン、ポリメチン色素誘導体等があげられ、市販の蛍光色素としては、例えば、BODIPY FL(商標、モレキュラープローブ社製)、FluorePrime(商標、アマシャムファルマシア社製)、Fluoredite(商標、ミリポア社製)、FAM(ABI社製)、Cy3およびCy5(アマシャムファルマシア社製)、TAMRA(モレキュラープローブ社製)、カルボキシローダミン6G(CR6G)等が例示できる。
[肺炎マイコプラズマの検出方法]
本発明の肺炎マイコプラズマの検出方法は、試料中に含まれる肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を検出し、さらに2617位の変異を判別する方法であることを特徴とする。
該方法の一つの様態として、以下の工程(1)〜(4)からなることを特徴とする方法が挙げられる。
(1)1対の核酸プライマーセットを含む反応液によって試料中の被検核酸を増幅する工程
(2)工程(1)によって得られた核酸増幅産物と、該核酸増幅産物の一部または全部と複合体を形成しうる1種類の核酸プローブとをハイブリダイズさせ、複合体を形成せしめる工程
(3)工程(2)で得られた複合体を検出する工程
(4)工程(3)で測定または検出されるデータを解析することで2617位の変異の有無を判別する工程
該方法で用いられる核酸プライマーセットおよび核酸プローブとしては前記のものが使用できる。
本発明の23SrRNA遺伝子検出方法は、上記工程が含まれること以外は特に制限されない。23SrRNA遺伝子の検出が可能ならば上記工程に新たな工程を追加してもよい。
前記方法の「変異の有無を判別する」および本明細書にある「変異判別」とは、配列番号1の2617番目の塩基がシトシンであるか、それともシトシン以外であるかを判別することである。当該塩基がシトシンであれば当該塩基は変異しておらず、当該塩基がシトシン以外であれば当該塩基は変異している。当該塩基が変異している場合に具体的にそれがシトシン以外の何であるかは「変異の有無を判別する」または「変異判別」の範囲には含まれず、本発明の工程(4)においては塩基の特定までは要求されない。ただし前記方法の工程(4)で塩基の特定が可能ならば塩基の特定までを実施してもよい。
前記方法の工程(4)における「データ」とは工程(3)の結果得られる変化や生成物、測定値を内包する。測定値として具体的には工程(3)を実施したことにより生じるまたは観測される蛍光量、蛍光変化量、放射線量、放射線変化量、融解温度、融解速度、増幅産物濁度、増幅反応による副産物の濁度、吸光度、などが挙げられる。これらの測定値やその他の変化および生成物は公知の検出方法により測定できる。
前記測定値などは本発明を実施するための核酸増幅および核酸検出機能を備えた機器(例えばLightCycler)によって自動的に検出され、さらに機器に備わっている、あるいは別途計算機器等に用意されるアルゴリズムやプログラムによって自動的に計算、変換され、よりわかりやすい形で出力されてもよい。
前記方法の工程(3)および(4)の一つの様態として、以下の工程(3´)および(4´)が挙げられる。
(3´)工程(2)で得られた複合体を含む反応系の温度を段階的に上昇させて融解曲線分析を行い、複合体を形成していた核酸増幅産物と核酸プローブの解離の有無を検知する工程
(4´)工程(3)で解離が検知できた場合に肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子が存在していたと判断し、さらに複合体の融解温度の差から23SrRNA遺伝子の2617位が野生型であるか変異型であるかを判別する工程
ここで、2617位が野生型であるとは当該塩基がシトシンであることを示し、変異型であるとは当該塩基がシトシン以外であることを示す。
前記(1)(2)(3)の工程、あるいは(1)(2)(3´)の工程を開始してから完了するまでの時間は特に制限されないが、全ての工程を1時間以内に終えることが好ましい。より好ましくは50分間以内であり、さらに好ましくは45分間以内である。この時間は工程(1)の核酸増幅反応が開始されてから工程(3)の複合体検出または(3´)の解離の有無の検知が完了するまでの時間を指し、工程(1)に用いられる反応液の調製時間および工程(4)または(4´)に要する時間は含まれない。ただし工程(4)または(4´)が、例えば機器に備えられたアルゴリズム等によって自動的かつ極めて短時間のうちに完了できる場合は、工程(4)または(4´)が完了するまでの時間を含めて考えてもよい。
該方法で用いられる23SrRNA遺伝子を増幅し検出するための核酸プライマーセットおよび核酸プローブは、それぞれ前記したものを用いることができる。さらに、例えば23SrRNA遺伝子とは異なる遺伝子を増幅し検出する目的で、前記の核酸プライマーセットおよび核酸プローブとは異なる核酸プライマーや核酸プローブを追加することも特に制限されない。
[被検核酸の増幅]
本発明における被検核酸は、例えば、一本鎖でもよいし、二本鎖でもよい。二本鎖の場合は、例えば、被検核酸とプローブとをハイブリダイズさせてハイブリッド体を形成するために、加熱により前記二本鎖を一本鎖に解離させる工程を含むことが好ましい。
前記被検核酸の種類としては、特に制限されないが、例えば、DNAや、トータルRNA、mRNA等のRNA等があげられる。また、前記被検核酸は、例えば、肺炎マイコプラズマの培養試料、カテーテル洗浄液、生体試料等の試料に含まれる核酸があげられる。これらの試料はそのまま用いてもよいし、適当な溶液で希釈したものを用いてもよい。適当な溶液としては、水、生理食塩水、緩衝液、アルカリ性水溶液、酸性水溶液、核酸抽出試薬、界面活性剤、有機溶媒などが挙げられる
前記生体試料としては、特に制限されないが、例えば、膿、髄液、胸水、鼻腔拭い液、咽頭拭い液、喀痰、気管支洗浄液、組織切片、血液(全血)などが挙げられる。
試料の採取方法、DNAやRNA等の核酸の調製方法等は、制限されず、従来公知の方法が採用できる。
続いて、単離したゲノムDNAを鋳型として、上述の核酸プライマーセットを用いて、PCR等の核酸増幅法によって、検出目的の塩基部位を含む配列を増幅させる。具体的な核酸増幅方法としては特に限定されず、適宜公知の方法を用いることができる。例えば、PCR(Polymerase Chain Reaction)法、NASBA(Nucleic acid sequence based amplification)法、TMA(Transcription−mediated amplification)法、SDA(Strand Displacement Amplification)法、LAMP(Loop−Mediated Isothermal Amplification)等があげられるが、PCR法を用いることが好ましい。なお、これらの各方法において、増幅反応の条件は特に制限されず、従来公知の方法により行うことができる。
[DNAポリメラーゼ]
核酸増幅にPCR法を用いる場合、使用するDNAポリメラーゼは特に制限されないが、α型DNAポリメラーゼを用いることが好ましい。その理由を以下に説明する。
本発明プローブが含まれる反応系で23SrRNA遺伝子を増幅する場合、核酸増幅工程中に該核酸プローブが試料の23SrRNA遺伝子またはそれらの増幅産物と結合しうる。核酸増幅工程中に23SrRNA遺伝子と結合した該核酸プローブは、核酸プライマーとDNAポリメラーゼによる核酸増幅反応を阻害する。
Taq DNA PolymeraseなどPolI型のDNAポリメラーゼは5’− 3’エキソヌクレアーゼ活性を持つことが知られている。この活性のため、核酸増幅反応中に鋳型となる23SrRNA遺伝子と結合した核酸がある場合、該結合核酸はエキソヌクレアーゼ活性によって分解されてしまう。このため、反応系中の該核酸プローブが減少し核酸検出工程に問題が生じる可能性がある。従って、PolI型DNAポリメラーゼを用いて本発明を実施することは好ましくない。
他方、KOD DNA Polymerase(超好熱始原菌Thermococcus kodakaraensis KOD1由来)などα型のDNAポリメラーゼは5’−3’エキソヌクレアーゼ活性を持たず、3’−5’エキソヌクレアーゼ活性を持つ。従って、α型DNAポリメラーゼを用いれば上記問題を解決できるのみならず、3’−5’エキソヌクレアーゼ活性により核酸増幅工程において高い正確性が発揮される。
通常、α型DNAポリメラーゼは3’→ 5’エキソヌクレアーゼ活性のため、核酸増幅速度はPolI型酵素と比較して低い傾向がある。しかし、KOD DNA Polymeraseはα型DNAポリメラーゼでありながらDNA合成活性が高く100塩基/秒以上のDNA合成速度を有し伸長効率が優れている。従って、本発明の実施にはα型DNAポリメラーゼの中でも、KOD DNA Polymerase(東洋紡製、商標)を用いることが好ましい。
さらに、α型DNAポリメラーゼを変異させて100塩基/秒以上のデオキシリボ核酸合成速度を達成させた変異型、あるいは、野生型および/または変異型の組み合わせにより当該性能を達成させたDNAポリメラーゼ組成物も、本発明の実施に適したDNAポリメラーゼとして用いることができる。
例えば、上記KOD DNA Polymerase以外に100塩基/秒以上のデオキシリボ核酸合成速度を有するDNAポリメラーゼとして、「KOD FX(東洋紡製、商標)」、「KOD −Plus−(東洋紡製、商標)」、「KOD Dash(東洋紡製、商標)」、PrimeSTAR HS DNAポリメラーゼ(タカラバイオ製、商標)なども利用できる。
なかでも、高い正確性とDNA合成活性とをあわせ持つKOD −Plus−が望ましい。
[核酸増幅産物とプローブとの複合体形成]
本発明の23SrRNA遺伝子検出方法においては、工程(1)によって得られた核酸増幅産物と、該核酸増幅産物の一部と複合体を形成せしめるように設計された核酸プローブとをハイブリダイズさせ複合体を形成せしめる。
核酸増幅産物を含む試料に核酸プローブを添加するタイミングは、特に制限されず、例えば、前述の核酸増幅反応前、核酸増幅反応途中および核酸増幅反応後のいずれに、増幅反応の反応系に添加してもよい。
中でも、増幅反応と、後述の検出反応とを連続的に行うことができるため、増幅反応前に添加することが好ましい。このように核酸増幅反応の前に前記プローブを添加する場合は、例えば、後述のように、その3’末端に、蛍光色素を付加したり、リン酸基を付加したりすることが好ましい。
前記プローブは、核酸増幅産物を含む液体試料に添加してもよいし、溶媒中で核酸増幅産物と混合してもよい。前記溶媒としては、特に制限されず、例えば、Tris−HCl等の緩衝液、KCl、MgCl、MgSO、グリセロール等を含む溶媒、PCR反応液等、従来公知のものがあげられる。
[核酸増幅産物とプローブとの複合体の検出]
前記方法の(3)で示される工程において、得られた複合体を検出する方法は特に限定されない。例えば、前記(3´)のように融解曲線分析による方法が挙げられる。
融解曲線分析の場合は、例えば、以下のように行う。
二本鎖DNAを含む溶液を加熱していくと、260nmにおける吸光度が上昇する。これは、二本鎖DNAにおける両鎖間の水素結合が加熱によってほどけ、一本鎖DNAに解離(DNAの融解)することが原因である。そして、全ての二本鎖DNAが解離して一本鎖DNAになると、その吸光度は、加熱開始時の吸光度(二本鎖DNAのみの吸光度)の約1.5倍程度を示し、これによって融解が完了したと判断できる。
本発明において、融解曲線分析を行うための温度変化に伴うシグナル変動の測定は、前述のような原理から、260nmの吸光度測定により行うこともできるが、本発明のプローブに付加した標識のシグナルを測定することが好ましい。このため、本発明の23SrRNA遺伝子の検出方法に用いるプローブとしては、標識化プローブを使用することが好ましい。
標識化プローブとしては、例えば、単独でシグナルを示し且つハイブリッド形成によりシグナルを示さない標識化プローブ、または、単独でシグナルを示さず且つハイブリッド形成によりシグナルを示す標識化プローブがあげられる。前者のプローブであれば、検出対象配列とハイブリッド(二本鎖)を形成している際にはシグナルを示さず、加熱によりプローブが遊離するとシグナルを示す。また、後者のプローブであれば、検出対象配列とハイブリッド(二本鎖)を形成することによってシグナルを示し、加熱によりプローブが遊離するとシグナルが減少(消失)する。したがって、この標識によるシグナルをシグナル特有の条件(吸光度等)で検出することによって、前記260nmの吸光度測定と同様に、融解の進行を把握することができる。
標識化プローブの具体例として、例えば、蛍光色素で標識され、単独で蛍光を示し且つハイブリッド形成により蛍光が減少(例えば、消光)するプローブが好ましい。このような現象は、一般に、蛍光消光現象と呼ばれる。この蛍光消光現象を利用したプローブとしては、中でも、一般的にグアニン消光プローブとよばれるものが好ましい。このようなプローブは、いわゆるQProbe(登録商標)として知られている。グアニン消光プローブとは、例えば、オリゴヌクレオチドの3’末端もしくは5’末端の塩基がシトシンとなるように設計し、その末端の塩基シトシンが相補的な塩基グアニンに近づくと発光が弱くなる蛍光色素で前記末端を標識化したプローブである。本発明のプローブにおいては、例えば、蛍光消光現象を示す蛍光色素を、前記オリゴヌクレオチドの3’末端のシトシンに結合させてもよいし、前記オリゴヌクレオチドの5’末端をシトシンに設計し、これに結合させてもよい。
本発明の23SrRNA遺伝子の検出方法に用いるプローブは、例えば、3’末端にリン酸基が付加されてもよい。後述するように、遺伝子の有無を検出する被検核酸(標的核酸)は、PCR等の核酸増幅法によって調製することができ、この際、本発明のプローブを核酸増幅反応の反応系に共存させることができる。このような場合、プローブの3’末端にリン酸基を付加させておけば、プローブ自体が核酸増幅反応によって伸長することを十分に防止できる。また、3’末端に前述のような標識物質を付加することによっても、同様の効果が得られる。
得られたPCR増幅産物の解離、および、解離により得られた一本鎖DNAと前記標識化プローブとのハイブリダイズは、例えば、前記反応液の温度変化によって行うことができる。
前記解離工程における加熱温度は、前記増幅産物が解離できる温度であれば特に制限されないが、例えば、85〜98℃である。加熱時間も特に制限されないが、通常、1秒〜10分であり、好ましくは1秒〜5分である。
また、解離した一本鎖DNAと前記標識化プローブとのハイブリダイズは、例えば、前記解離工程の後、前記解離工程における加熱温度を降下させることによって行うことができる。温度条件としては、例えば、35〜50℃である。
ハイブリダイズ工程の反応系(反応系)における各組成の体積や濃度は、特に制限されない。具体例としては、前記反応系において、DNAの濃度は、例えば、0.01〜100μmol/Lであり、好ましくは0.1〜10μmol/L、前記標識化プローブの濃度は、例えば、前記DNAに対する添加割合を満たす範囲が好ましく、例えば、0.01〜100μmol/Lであり、好ましくは0.01〜10μmol/Lである。
そして、前記反応液の温度を変化させ、前記増幅産物と前記標識化プローブとのハイブリッド形成体の融解状態を示すシグナル値を測定する。具体的には、例えば、前記反応液(前記一本鎖DNAと前記標識化プローブとのハイブリッド形成体)を加熱し、温度上昇に伴うシグナル値の変動を測定する。前述のように、末端のC塩基が標識化されたプローブ(グアニン消光プローブ)を使用した場合、一本鎖DNAとハイブリダイズした状態では、蛍光が減少(または消光)し、解離した状態では、蛍光を発する。したがって、例えば、蛍光が減少(または消光)しているハイブリッド形成体を徐々に加熱し、温度上昇に伴う蛍光強度の増加を測定すればよい。
蛍光強度の変動を測定する際の温度範囲は、特に制限されないが、例えば、開始温度が室温〜85℃であり、好ましくは25〜70℃であり、終了温度は、例えば、40〜105℃である。また、温度の上昇速度は、特に制限されないが、例えば、0.05〜20℃/秒であり、好ましくは0.08〜5℃/秒である。
被検核酸の有無の決定は、例えば、ハイブリッド形成時におけるシグナル変動を測定することによって行いうる。すなわち、前記プローブを含む反応液の温度を降下させてハイブリッド形成体を形成する際に、前記温度降下に伴うシグナル変動を測定する。
具体例として、単独でシグナルを示し且つハイブリッド形成によりシグナルを示さない標識化プローブ(例えば、グアニン消光プローブ)を使用した場合、一本鎖DNAとプローブとが解離している状態では蛍光を発しているが、温度の降下によりハイブリッドを形成すると、前記蛍光が減少(または消光)する。したがって、例えば、前記反応液の温度を徐々に降下させて、温度下降に伴う蛍光強度の減少を測定すればよい。他方、単独でシグナルを示さず且つハイブリッド形成によりシグナルを示す標識化プローブを使用した場合、一本鎖DNAとプローブとが解離している状態では蛍光を発していないが、温度の降下によりハイブリッドを形成すると、蛍光を発するようになる。したがって、例えば、前記反応液の温度を徐々に降下させて、温度下降に伴う蛍光強度の増加を測定すればよい。
また、本発明においては、目的の塩基部位における遺伝子型の決定のために、前記シグナルの変動を解析してTm(melting temperature)値として決定してもよい。
[プライマー、プローブ、検出キット]
本発明はまた、上記で説明した23SrRNA遺伝子を検出するための方法において用いるプライマーセット、プローブ、または、該プライマーセットと該プローブとを組合せたセットに関する。
本発明はまた、23SrRNA遺伝子検出キットに関する。本発明のキットは、前記核酸プライマーセットを含み、前記23SrRNA遺伝子検出方法に用いることが出来る。該キットは、さらに前記核酸プローブを含み、そのほかに、核酸増幅反応および/または核酸増幅産物検出反応に必要な試薬を適宜含むことが好ましい。
本明細書で用いられる酵素の活性測定方法について、以下に記す。
[DNA合成活性]
本発明において、DNA合成活性とは鋳型DNAにアニールされたオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの3’−ヒドロキシル基にデオキシリボヌクレオシド5’−トリホスフェートのα−ホスフェートを共有結合せしめることにより、デオキシリボ核酸にデオキシリボヌクレオシド5’−モノホスフェートを鋳型依存的に導入する反応を触媒する活性をいう。
その活性測定法は、酵素活性が高い場合には、保存緩衝液でサンプルを希釈して測定を行う。本発明では、下記A液25μl、B液およびC液各5μlおよび滅菌水10μlをエッペンドルフチューブに加えて攪拌混合した後、上記酵素液5μlを加えて75℃で10分間反応する。その後、氷冷し、E液50μl、D液100μlを加えて、攪拌後、さらに10分間氷冷する。この液をガラスフィルター(ワットマンGF/Cフィルター)で濾過し、D液及びエタノールで充分洗浄し、フィルターの放射活性を液体シンチレーションカウンター(パッカード社製)で計測し、鋳型DNAへのヌクレオチドの取り込みを測定する。酵素活性の1単位はこの条件下で30分あたり10nモルのヌクレオチドを酸不溶性画分に取り込む酵素量とする。
A: 40mM Tris−HCl(pH7.5)
16mM 塩化マグネシウム
15mM ジチオスレイトール
100μg/ml BSA
B: 2μg/μl 活性化仔牛胸腺DNA
C: 1.5mM dNTP(250cpm/pmol〔3H〕dTTP)
D: 20% トリクロロ酢酸(2mMピロリン酸ナトリウム)
E: 1μg/μl キャリアーDNA
[3’−5’エキソヌクレアーゼ活性]
本発明において、3’−5’エキソヌクレアーゼ活性とは、DNAの3’末端領域を切除し、5’−モノヌクレオチドを遊離する活性をいう。
その活性測定法は、50μlの反応液(120mM Tris−HCl(pH8.8 at 25℃), 10mM KCl, 6mM 硫酸アンモニウム,1mM MgCl, 0.1% Triton X−100, 0.001% BSA,5 μg トリチウムラベルされた大腸菌DNA)を1.5mlのエッペンドルフチューブに分注し、DNAポリメラーゼを加える。75℃で10分間反応させた後、氷冷によって反応を停止し、次にキャリアーとして、0.1%のBSAを50μl加え、さらに10%のトリクロロ酢酸、2%ピロリン酸ナトリウム溶液を100μl加え混合する。氷上で15分放置した後、12,000回転で10分間遠心し沈殿を分離する。上清100μlの放射活性を液体シンチレーションカウンター(パッカード社製)で計測し、酸可溶性画分に遊離したヌクレオチド量を測定する。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
〔実施例1:核酸プローブの変異判別能力の確認〕
(1)試料の調製
配列番号2の279番目〜310番目の塩基で示される塩基配列からなり、かつ289番目がグアニンであるオリゴヌクレオチド(配列番号13)および289番目がシトシンであるオリゴヌクレオチド(配列番号14)、配列番号1の2607番目〜2630番目の塩基で示される塩基配列からなり、かつ2617番目がシトシンであるオリゴヌクレオチド(配列番号15)および2617番目がグアニンであるオリゴヌクレオチド(配列番号16)を用意し、試料とした。配列番号13および14は核酸プローブとして配列番号3を使用する場合の試料とし、配列番号15および16は核酸プローブとして配列番号5を使用する場合の試料とした。また陰性コントロール(NC)として精製水を用いた。
(2)核酸プローブとオリゴヌクレオチドとの複合体の検出
上記試料にそれぞれ下記試薬を添加して、下記条件により融解曲線分析を行い核酸プローブとオリゴヌクレオチドとの複合体を検出した。分析には東洋紡社製GENECUBE(登録商標)を用いた。なお、本発明の検出方法においては工程(3)および(4)に相当する。
[核酸増幅用試薬]
以下の試薬を含む溶液を調製した。
10μM核酸プローブ(配列番号3または5、3’末端をBODIPY−FL標識)0.3μl
KOD Mix(ジーンキューブ(R)テストベーシック、東洋紡製)3μl
PPD Mix(ジーンキューブ(R)テストベーシック、東洋紡製)3μl
精製水 2.7μl
試料 いずれかのオリゴヌクレオチド10pmolまたは精製水1μl
[融解曲線分析]
94℃・30秒
39℃・30秒
39℃〜75℃(0.09℃/秒で温度上昇)
[結果]
本実施例では核酸プローブとしてQ Probeを用いているため、核酸プローブと試料とが複合体を形成しうる場合、39℃30秒の反応完了時点では核酸プローブの蛍光は消光している。その後、連続的に反応系の温度を上昇させることで核酸プローブが試料から解離し蛍光が観測される。図1および図2では縦軸が蛍光変化量になっているため、図でピークが見られる試料は蛍光変化量が観測された試料であり、すなわち核酸プローブと複合体を形成していた試料である。
図1は核酸プローブとして配列番号3を用い、オリゴヌクレオチド(配列番号13または14)あるいは精製水を試料として融解曲線分析を行った結果である。図1によれば、精製水(NC)を試料として分析した場合は全くピークが得られていない。これに対して、野生型の2617位を模した配列番号13(WT)および変異型の2617位を模した配列番号14(mt)ではいずれもピークが得られており、かつピークの出現温度が異なっている。このことはすなわち、本発明の検出方法および核酸プローブは肺炎マイコプラズマ23SrRNA遺伝子の2617位の変異を判別できる能力が備わっていることを示している。
同様に図2は核酸プローブとして配列番号5を用い、オリゴヌクレオチド(配列番号15または16)あるいは精製水を試料として融解曲線分析を行った結果である。こちらも同様に配列番号15(WT)と配列番号16(mt)とでは得られたピークの出現温度が異なっている。
以上から、本発明の検出方法および該方法で用いられる核酸プローブは配列番号1の2617番目の塩基が置換変異を生じているか否かを判別できることが示された。
〔実施例2:本発明の検出方法による23SrRNA遺伝子の検出 例1〕
(1)試料の調製
Mycoplasma pneumoniaeのゲノム1000コピー/μlを試料とした(MP)。また、対照試料としてMycoplasma genitalium(MG)およびMycoplasma bovis(MB)のゲノム1000コピー/μlを用いた。
(2)核酸増幅および融解曲線分析
上記試料にそれぞれ下記試薬を添加して、下記条件により肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子を検出した。核酸増幅および融解曲線分析には東洋紡製GENECUBE(登録商標)を使用した。
[試薬]
以下の試薬を含む溶液を調製した。なお、核酸プライマーおよび核酸プローブの組合せは表1に示した。
100μM核酸プライマー(配列番号7、8、9のいずれか一つ)0.2μl
10μM核酸プライマー(配列番号10、11、12のいずれか一つ)0.4μl
10μM核酸プローブ(配列番号5、3’末端をBODIPY−FL標識)0.3μl
KOD Mix(ジーンキューブ(R)テストベーシック、東洋紡製)3μl
PPD Mix(ジーンキューブ(R)テストベーシック、東洋紡製)3μl
試料 MP、MG、MBのいずれか一つ(1μl)
精製水2.1μl
[核酸増幅および融解曲線分析]
94℃・2分
(以上1サイクル)
97℃・1秒
58℃・3秒
63℃・5秒
(以上60サイクル)
94℃・30秒
39℃・30秒
39℃〜75℃(0.09℃/秒で温度上昇)
[結果]
図3は、フォワードプライマーが配列番号7、リバースプライマーが配列番号10、核酸プローブが配列番号5からなる核酸プライマー・プローブの組合せを用いて、核酸増幅を行い、その後の温度上昇にともなう蛍光強度の変化を、グラフの横軸を温度、縦軸を蛍光シグナルの微分値として解析結果を表した図である。図3より明らかなように、試料MPから23SrRNA遺伝子が検出されている。一方で、同じマイコプラズマ属由来のゲノム試料であるMG、MBからはピークが見られず、本実施例で用いられた核酸プライマーセットおよび核酸プローブは肺炎マイコプラズマの核酸のみを特異的に増幅し検出できることが示された。
さらに、核酸増幅反応が開始されてから融解曲線分析が行われ試料の存在が検知されるまでの所要時間は約40分間だった。
図4〜11は核酸プライマーを表1に記載の組合せNo.2〜9にそれぞれ変更して核酸増幅および融解曲線分析を行った結果である(図3は、表1の組合せNo.1の結果である。)。いずれもMPは検出ピークが確認でき、MGとMBでは検出ピークは見られなかった。
以上から、本発明の核酸プライマーは2617位を含む肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の一部領域のみを核酸増幅可能であり、本発明の核酸プローブは該核酸増幅産物を検出できることが示された。また、本発明で用いられる核酸プライマーセットは1種類に限定されず、幅広い核酸プライマーの組合せが可能であることが示された。また、本発明の検出方法のうち工程(1)〜(3)は1時間以内に完了できることが示された。
〔実施例3:本発明の検出方法による23SrRNA遺伝子の検出 例2〕
(1)試料の調製
実施例2と同じ。
(2)核酸増幅および融解曲線分析
実施例2と同じ。
[試薬]
以下の試薬を含む溶液を調製した。なお、核酸プライマーおよび核酸プローブの組合せは表2に示した。
10μM核酸プライマー(配列番号7、8、9のいずれか一つ)0.4μl
100μM核酸プライマー(配列番号10、11、12のいずれか一つ)0.2μl
10μM核酸プローブ(配列番号3、3’末端をBODIPY−FL標識)0.3μl
KOD Mix(ジーンキューブ(R)テストベーシック、東洋紡製)3μl
PPD Mix(ジーンキューブ(R)テストベーシック、東洋紡製)3μl
試料 MP、MG、MBのいずれか一つ(1μl)
精製水 2.1μl
[結果]
図12は、フォワードプライマーが配列番号7、リバースプライマーが配列番号10、核酸プローブが配列番号3からなる核酸プライマー・プローブの組合せを用いて、核酸増幅を行い、その後の温度上昇にともなう蛍光強度の変化を、グラフの横軸を温度、縦軸を蛍光シグナルの微分値として解析結果を表した図である。図3より明らかなように、試料MPから23SrRNA遺伝子が検出されている。一方で、同じマイコプラズマ属由来のゲノム試料であるMG、MBからはピークが見られず、本実施例で用いられた核酸プライマーセットおよび核酸プローブは肺炎マイコプラズマの核酸のみを特異的に増幅し検出できることが示された。
また図13〜15は核酸プライマーを表2に記載の組合せNo.11〜13にそれぞれ変更して核酸増幅および融解曲線分析を行った結果である(図12は、表2の組合せNo.10の結果である。)。いずれもMPは検出ピークが確認でき、MGとMBでは検出ピークは見られなかった。
以上から、本発明の核酸プローブはその塩基配列が1種類に限定されることはなく、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位の検出および変異判別が可能な核酸プローブならば使用可能であることが示された。
本発明を肺炎マイコプラズマの遺伝子検査に利用することで、1時間以内に、なおかつ簡便に肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を検出し、同時に変異の判別を行うことができる。

Claims (11)

  1. 以下の工程(1)〜(4)を含む、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を検出および変異解析する方法。
    (1)フォワードプライマーが以下の(C)の特徴を有し、リバースプライマーが以下の(D)の特徴を有する1対の核酸プライマーセットを含む反応液によって試料中の被検核酸を増幅する工程
    (C)配列番号1で示される塩基配列の2598番目を3´末端とし、該配列の2568番目〜2580番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列の核酸プライマー
    (D)配列番号2で示される塩基配列の106番目を3´末端とし、該配列の80〜90番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列の核酸プライマー
    (2)工程(1)によって得られた核酸増幅産物と、該核酸増幅産物の一部または全部と複合体を形成しうる1種類の核酸プローブであって、以下の(A)または(B)のいずれかに該当する核酸プローブとをハイブリダイズさせ、複合体を形成せしめる工程
    (A)配列番号1で示される塩基配列の2622番目を3´末端とし、該配列の2599番目〜2605番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列と90%以上相同な塩基配列を有する核酸プローブ。
    (B)配列番号2で示される塩基配列の296番目または297番目を3´末端とし、該配列の267番目〜280番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列と90%以上相同な塩基配列を有する核酸プローブ。
    (3)工程(2)で得られた複合体を検出する工程
    (4)工程(3)で測定または検出されるデータを解析することで2617位の変異の有無を判別する工程
  2. 請求項1に記載の方法において、工程(3)(4)がそれぞれ以下の(3´)(4´)である方法。
    (3´)工程(2)で得られた複合体を含む反応系の温度を段階的に上昇させて融解曲線分析を行い、複合体を形成していた核酸増幅産物と核酸プローブの解離の有無を検知する工程
    (4´)工程(3)で解離が検知できた場合に肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子が存在していたと判断し、さらに複合体の融解温度の差から23SrRNA遺伝子の2617位が野生型であるか変異型であるかを判別する工程
  3. 請求項1または請求項2に記載の方法において、工程(1)(2)(3)または工程(1)(2)(3´)が合わせて1時間以内に完了する方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法において、さらに工程(1)で用いられる被検核酸に対して、23SrRNA遺伝子の2063位および/または2064位に変異があるかを同時に確認する方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法において、前記試料が膿、胸水、鼻腔拭い液、咽頭拭い液、気管支洗浄液、喀痰、組織切片、およびこれらを適当な溶液で希釈したもの、のいずれかから選択される方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の方法において、前記核酸プローブの少なくとも一方の末端が蛍光標識されており、かつ、前記核酸プローブの蛍光標識されている核酸の塩基はシトシンである、項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 以下の(A)または(B)のいずれかの特徴を有する核酸プローブ。
    (A)配列番号1で示される塩基配列の2622番目を3´末端とし、該配列の2599番目〜2605番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列と90%以上相同な塩基配列を有する核酸プローブ。
    (B)配列番号2で示される塩基配列の296番目または297番目を3´末端とし、該配列の267番目〜280番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列と90%以上相同な塩基配列を有する核酸プローブ。
  8. 前記核酸プローブが、配列番号3〜6、17〜20のいずれかで示される塩基配列を有する、項7に記載の核酸プローブ。
  9. 1対の核酸プライマーからなる核酸プライマーセットであって、フォワードプライマーが以下の(C)の特徴を有し、リバースプライマーが以下の(D)の特徴を有する、核酸プライマーセット。
    (C)配列番号1で示される塩基配列の2598番目を3´末端とし、該配列の2568番目〜2580番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列の核酸プライマー
    (D)配列番号2で示される塩基配列の106番目を3´末端とし、該配列の80〜90番目の任意の塩基を5´末端とする塩基配列の核酸プライマー
  10. 請求項9に記載の核酸プライマーセットと、請求項7または請求項8に記載の核酸プローブとを組み合わせてなる、肺炎マイコプラズマの23SrRNA遺伝子の2617位を検出および変異解析するためのプライマー・プローブのセット。
  11. 請求項9に記載の核酸プライマーセット、請求項7または請求項8に記載の核酸プローブ、または、項10に記載のプライマー・プローブのセットを含む、項1〜6のいずれかに記載の方法を実施するためのキット。
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