JP2014533963A - グラム陰性菌中のカルバペネムに対する高レベル耐性に関与するkpc遺伝子を増幅および検出するための分子アッセイ - Google Patents

グラム陰性菌中のカルバペネムに対する高レベル耐性に関与するkpc遺伝子を増幅および検出するための分子アッセイ Download PDF

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Abstract

カルバペネマーゼコード核酸を含む、カルバペネム耐性菌を検出および同定するために有用な方法及びキットを提供する。前記方法は、Klebsiella pneumoniaeのカルバペネマーゼ遺伝子(blaKPC)及びそのバリアントをコードするβ−ラクタマーゼの標的領域を、配列番号1及び2並びにそのバリアントを含むプライマー対でPCR増幅することを含む。【選択図】図1

Description

配列表、表、またはコンピュータープログラムリストへの参照
本願は、電子形式での配列表とともに出願されている。配列表は、サイズが13KBである、2012年11月30日に作成したGENOM.102WO.txtという表題のファイルとして提供されている。配列表の電子形式での情報は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
本明細書に開示の実施形態は、分子診断、および特に、抗生物質耐性微生物を検出するための診断アッセイの分野に関する。
抗生物質耐性病原体は、臨床状況において深刻化する問題となっている。β−ラクタムは、ペニシリン、セフェム、モノバクタム、およびカルバペネムを含む抗生物質の一クラスである。カルバペネムは、広域スペクトルの抗菌活性を呈し、図1に示した共通の骨格構造を共有し、この構造により、カルバペネムはβ−ラクタマーゼに対して高度に耐性となる。したがって、カルバペネムに対する耐性機構を獲得した細菌についての強い選択圧がある。(Rasmussenら、(1997)Antimicrob.Agents Chemother.、41:223〜232)。
カルバペネム耐性は、様々な機構から生じることが知られている。ある場合には、カルバペネム耐性は、膜透過性を変化させる、細菌ポリン遺伝子中の突然変異によって生じる。他の場合には、カルバペネム耐性は、カルバペネマーゼをコードするカルバペネム可動性遺伝子エレメントの取得によって生じ得る。カルバペネマーゼは、カルバペネム加水分解β−ラクタマーゼである。カルバペネマーゼを有する単離株およびポリン突然変異を有する単離株の感受性パターンは同一である場合があり、したがって、従来の抗生物質感受性アッセイを使用してこれを区別することは不可能である。
述べたように、カルバペネム耐性の一機構は、blaKPCとしても公知のセリンカルバペネマーゼ、KPCの生成である。KPCは、2001年にKlebsiella pneumoniaeの株中で最初に検出および同定された。Yigitら、(2001)Antimicrob.Ag.Chemother.、45(4):1151〜1161は、1996年に病院環境で単離されたK.pneumoniae株1534に由来するKPC−1遺伝子のクローニングおよび配列を記載している。K.pneumoniaeは、様々な病理、例えば、腸内感染、尿路感染、創傷または手術部位感染、肺炎、および血液感染などの原因物質である。K.pneumoniaeは、院内感染(HAI)にも関わっている。
2001年のK.pneumoniaeに由来するKPC−1の最初の記述の後に、Klebsiellaにおけるカルバペネム耐性が急速に増大している。KPC酵素は、米国の北東大西洋/中部大西洋領域において固有となり、New York Cityエリア内の病院の監視培養では、K.pneumoniae単離株中のカルバペネム耐性の割合は、最大24%に及ぶことが報告されている。Woodfordら(2004)、Antimicrob.Agents Chemother.、48:4793〜4799を参照。したがって、カルバペネマーゼ産生生物の検出および監視は、適切な治療スキームの選択および感染制御対策の実施にとって主な重要事項となっている。Yigitら(2001)、Antimicrob.Agents Chemother.、45:1151〜1161を参照。blaKPC産生細菌は、通常、実質的にすべてのクラスの抗生物質、つまり、ペニシリン、セファロスポリン、モノバクタム、およびカルバペネムを含めたβ−ラクタム剤に耐性であり、感染患者を治療するために医師が抗生物質を選択するのを制限している。
K.pneumoniaeの株の中でカルバペネム耐性が急速に広がっていることに加えて、1996年以来、kpc遺伝子は、Klebsiella oxytoca、Salmonella enterica、Enterobacter cloacae、大腸菌(Escherichia coli)、およびCitrobacter freundiiを含めた他の臨床的に関連するEnterobacteriaceae種、ならびにPseudomonas aeruginosaにおいて単離および同定されている。kpc保有微生物の多くは一般に、ヒトおよび他の動物の腸内細菌叢、ならびに水または土壌中に見つかる。Manual of Microbiology、8版、P.R.Murrayら編、ASM Press、Washington,D.C.、2003を参照。blaKPC酵素をコードする遺伝子は、通常、伝達性プラスミド上で同定されたトランスポゾン関連配列が隣接しており、したがってこれらの遺伝子には臨床状況において急速に伝播する潜在的可能性がある。
前述のことを考慮すると、カルバペネマーゼ産生微生物の検出および監視は、決定的に重要となっている。慣例的なマニュアルの抗菌剤感受性試験は、この必要性に十分な解決策をもたらすことができない。マニュアル感受性試験は、時間がかかる(一般に48〜96時間の間を必要とする)だけでなく、任意の数の状況、例えば、抗生物質ディスクの不適切な貯蔵、いくつかの抗生物質ディスクの不適切な拡散、およびプロセスの規格化の欠如などから生じ得る不正確さに悩まされている。問題をさらに悪化させることに、カルバペネム耐性菌(カルバペネマーゼ遺伝子を保有する)によって産生される酵素のレベルは低いことが多い。したがって、抗生物質の最小阻害濃度に基づく日常の感受性試験法は、KPCβ−ラクタマーゼ産生生物の存在を検出することに失敗し得る。したがって、KPC遺伝子を有する生物は、現在のCLSI(CLSI、M100−S18)によって示唆されたブレイクポイントを使用するとき、in vitro感受性を実証するが、カルバペネム処置に対して耐性であり得る。最後に、一般に使用される確認試験は、極めて類似しているので、臨床検査室は、カルバペネマーゼ産生微生物を拡張型β−ラクタマーゼ(ESBL)を有する微生物と区別する問題を有し得る。具体的には、両試験は、セフトリアキソン、セフタジジム、セフェピム、およびアズトレオナムのクラブラネート増強活動を含む。カルバペネム加水分解β−ラクタマーゼは、ESBLプロデューサーと誤認される場合がある。
Yigitら(2001)、上記は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)産物の配列決定を要する、プローブを用いない特異的プライマーを使用してKPC−1遺伝子を特異的に増幅するためのPCR法を記載している(Yigitら、2001)。この方法は、感受性試験より短い時間でKPC遺伝子の検出を可能にするが、依然として、配列決定し、PCRによって生じる結果を分析するための余分の時間を要する。さらに、Yigitらの文献が公開されて以来、いくつかの異なるカルバペネムが同定されており、Yigitらの方法は、後に同定されるKPC遺伝子の検出にとって最適でない。
国際特許出願公開第WO2008/124670号は、KPCカルバペネマーゼ遺伝子を検出するための核酸増幅に基づく方法を開示しており、この方法では、Yigitらのアッセイと対照的に、増幅産物のより迅速な検出を可能にするためにプローブが使用された。さらに、WO2008/124670に記載のアッセイは、2つの追加のKPC遺伝子、blaKPC−2、blaKPC−3の検出を可能にした。
これまで、少なくとも8つの追加のblaKPC遺伝子、すなわち、blaKPC−4〜blaKPC−11が報告されており、これらは、追加のヌクレオチド配列差異を有する追加のバリアントを代表する。新しく同定されるカルバペネマーゼアイソフォームを保有するものを含めた、新興カルバペネマーゼ耐性の病原体を検出および同定するための高感度で特異的な診断ツールが引き続き必要とされている。カルバペネム耐性菌を検出および同定するための改善された組成物および方法を本明細書で提供する。
KPCβラクタマーゼの公知のアイソフォームを検出するのに使用することができる、特に、有利には、KPCβ−ラクタマーゼのアイソフォーム1〜11(blaKPC1〜11)を検出する方法およびキットを本明細書で提供する。キットは、増幅プライマー、または増幅プライマー対を含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、少なくとも順方向および逆方向増幅プライマーを含み、ここで、順方向および逆方向増幅プライマーは、プライマー配列全体にわたって、配列番号19〜28またはその相補配列に実質的に相補的、または完全に相補的である。順方向および逆方向プライマーは一緒に、例えば、標準的なPCR条件下で、配列番号19〜28から標的アンプリコンを増幅することができる。したがって、いくつかの実施形態では、順方向プライマーおよび逆方向プライマーはそれぞれ、10〜45の間のヌクレオチドを含む。順方向プライマーは、配列番号1の少なくとも10の連続したヌクレオチドを含むことができ、逆方向プライマーは、配列番号2の少なくとも10の連続したヌクレオチドを含むことができる。いくつかの実施形態では、前記順方向プライマーは、配列番号1またはそのバリアントからなり、前記バリアントは、その5’末端、その3’末端、または両方における1〜5のヌクレオチドの付加または欠失、および1〜5の縮重塩基を含むことができ、前記逆方向プライマーは、配列番号2またはそのバリアントからなり、前記バリアントは、その5’末端、その3’末端、または両方における1〜5のヌクレオチドの付加または欠失、および1〜5の縮重塩基を含むことができる。
いくつかの実施形態では、キットは、標的アンプリコンの少なくとも一部に実質的に相補的である核酸配列を含むプローブも含むことができる。いくつかの実施形態では、プローブは、その3’末端に検出可能部分を含む。いくつかの実施形態では、プローブは、その5’末端に検出可能部分を含む。プローブは、長さが10〜45塩基の間のオリゴヌクレオチドとすることができ、オリゴヌクレオチドの少なくとも15の連続した塩基は、標的アンプリコン内の配列に実質的に相補的である。いくつかの実施形態では、プローブは、長さが10〜45塩基の間のオリゴヌクレオチドを含み、前記オリゴヌクレオチドは、配列番号3を含む。例えば、いくつかの実施形態では、プローブは、オリゴヌクレオチドを含み、このオリゴヌクレオチドは、配列番号15からなる。いくつかの実施形態では、プローブは、配列番号3を含むTaqMan(登録商標)プローブである。いくつかの実施形態では、プローブは、配列番号3を含む分子ビーコンプローブである。
本明細書に開示のキットのプライマーおよびプローブは、乾燥させる、例えば、凍結乾燥させることができる。いくつかの実施形態では、キットは、核酸増幅反応用試薬を含む。いくつかの実施形態では、例えば、キットは、dNTPを含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、反応緩衝液を含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、ポリメラーゼを含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、試薬の任意の組合せ、例えば、緩衝液、酵素、dNTPなどの任意の組合せを含み得る。
いくつかの実施形態では、キットは、陽性対照核酸を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態は、順方向プライマーに実質的に相補的な配列、および逆方向プライマーに実質的に相補的である配列を含む陽性対照核酸であって、陽性対照核酸の残りは、配列番号19〜28のいずれか1つ、またはその相補配列に実質的に相補的でない、陽性対照核酸を含むキットを提供する。
試料中のカルバペネム耐性病原体の存在を判定するための方法、およびKPCβ−ラクタマーゼのアイソフォーム1〜11のKPC配列(blaKPC1〜11)の存在を判定するための方法も、本明細書で提供する。これらの方法は、試料を準備するステップと、試料を順方向増幅プライマーおよび逆方向増幅プライマーと接触させるステップとを含むことができ、前記順方向および逆方向増幅プライマーは、プライマーの長さを通じて、配列番号19〜29またはその相補配列に実質的に相補的、または完全に相補的であり、順方向および逆方向増幅プライマーは一緒に、配列番号19〜29から標的アンプリコンを特異的に増幅することができる。接触ステップは、標的アンプリコンが生成されるような標準的な核酸増幅条件、例えば、PCR条件などの下で行うことができ、ただし、試料は、増幅された試料を生成するために、カルバペネム耐性病原体、またはKPCβ−ラクタマーゼのアイソフォーム1〜11のKPC配列(blaKPC1〜11)を含む。これらの方法は、標的アンプリコンが増幅された試料中に存在するか否かを判定するステップも含むことができる。増幅された試料の生成がリアルタイムPCRを含む、請求項15に記載の方法。
いくつかの実施形態では、標的アンプリコンが増幅された試料中に存在するか否かを判定する方法は、増幅された試料をプローブと接触させるステップを含むことができ、プローブは、検出可能部分を含み、前記検出可能部分は、標的アンプリコンの存在下で信号を生成する。
いくつかの実施形態では、これらの方法は、順方向プライマーに実質的に相補的な配列、および逆方向プライマーに実質的に相補的である配列を含む陽性内部対照核酸であって、陽性対照核酸の残りは、配列番号19〜29のいずれか1つ、またはその相補配列に実質的に相補的でない、陽性内部対照核酸を準備するステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、この方法は、標準的な核酸増幅条件下で、順方向および前記逆方向増幅プライマーと前記陽性対照核酸を接触させて、陽性対照アンプリコンを生成するステップをさらに含む。陽性対照アンプリコンは、検出することができる。
カルバペネムの共通骨格の化学構造を示す図である。 本明細書に記載の増幅反応のアガロースゲルを示す図である。 blaKPC−1〜blaKPC−11との配列番号1〜3のアラインメントを示す図である。
例えば、臨床試料からカルバペネマーゼ遺伝子を検出するための、改善された高度に特異的で高感度の組成物、およびこれらを使用する方法を本明細書で提供する。
検体および試料
本明細書に開示の実施形態は、検体中のカルバペネマーゼ保有細菌を検出および/または同定するのに使用することができる。本明細書において、用語「検体」は、それだけに限らないが、実質的に任意の生物の体液(それだけに限らないが、血液、尿、血清、リンパ、唾液、肛門および膣分泌物、汗、腹膜液、胸膜液、浸出液、腹水、化膿性分泌物、洗浄液、排液、ブラシ細胞診検体、生検組織、外植された医療用デバイス、感染したカテーテル、膿汁、生物膜、ならびに精液を含む)を含めた、1つまたは任意の数の供給源からの臨床検体または試料を指すことができ、哺乳動物試料、特にヒト試料、および環境試料(それだけに限らないが、空気、農業、水、および土壌の試料を含む)は、本発明で用途を見出す。さらに、試料は、食品加工から採取することができ、これらは、入力試料(例えば、穀物、乳、または動物の枝肉)、加工の中間ステップ、および消費者に向けて整った完成食品中の試料の両方を含み得る。最もカルバペネム耐性の微生物は、Enterobacteriaciaeであるので、本明細書に開示の実施形態は、血液、糞便、尿、および鼻腔スワブからの検体および試料の分析において特に有用であり、カルバペネム耐性グラム陰性微生物の検出に特に有用である。
本明細書に開示の実施形態は、有利には、血液(例えば、創傷試料)、尿、糞便試料、および鼻腔スワブ中にあるカルバペネマーゼ保有病原体の高度に特異的な検出をもたらすように適合している。いくつかの実施形態では、カルバペネム耐性病原体を含有すると疑われる試料を直接的に分析することができる。好適な実施形態では、試料は、直接試料である。「直接試料」は、対象から収集され、試料から細菌を単離または培養することなく、本明細書に開示の方法を使用してスクリーニングされた試料である。直接試料は一般に、スクリーニングの前に最小限に処理されるだけである。様々な実施形態では、試料は、当技術分野で公知の任意の許容できる方法を使用して溶解し、遠心分離して細胞残屑を除去することができる。上清がスクリーニングのために保持される。別の実施形態では、核酸は、本明細書に開示の方法において、スクリーニングの前に、適切な緩衝液中で、ペレット化、洗浄、および再懸濁される。言い換えれば、直接試料は、本明細書に開示の核酸増幅アッセイを実施するために、培養する必要なく、最小の試料操作で、要求される成分と接触させることができる。
プライマーおよびプローブ
いくつかの実施形態では、検体または試料を一連の増幅プライマーと接触させることができる。いくつかの実施形態では、検体または試料をプローブと接触させることができる。本明細書において、用語「プライマー」および「プローブ」としては、それだけに限らないが、オリゴヌクレオチドまたは核酸がある。用語「プライマー」および「プローブ」は、ヌクレオチドの類似体である分子、およびヌクレオチドを包含する。ヌクレオチドおよびポリヌクレオチドは、本明細書において、ポリデオキシリボヌクレオチド(2−デオキシ−D−リボースを含有)、ポリリボヌクレオチド(D−リボースを含有)、プリンまたはピリミジン塩基のN−またはC−グリコシドである任意の他のタイプのポリヌクレオチド、ならびに非ヌクレオチド骨格を含有する他のポリマー、例えば、ポリアミド(例えば、ペプチド核酸(PNA))およびポリモルホリノ(NEUGENE(商標)ポリマーとしてAnti−Virals,Inc.、Corvallis、Oreg.から市販されている)、ならびにDNAおよびRNA中に見つかるものなどの、ポリマーが塩基対合および塩基スタッキングを可能にする立体配置中に核酸塩基を含有することを条件として、他の合成配列特異的核酸ポリマーの総称であるものとする。
用語ヌクレオチドおよびポリヌクレオチドは、例えば、3’−デオキシ−2’,5’−DNA、オリゴデオキシリボヌクレオチドN3’→P5’ホスホルアミデート、2’−O−アルキル置換RNA、二本鎖および一本鎖DNA、ならびに二本鎖および一本鎖RNA、DNA:RNAハイブリッド、ならびにPNAとDNAまたはRNAとのハイブリッドを含む。この用語は、公知のタイプの修飾、例えば、当技術分野で公知である標識、メチル化、「キャップ」、類似体との天然に存在するヌクレオチドの1つまたは複数の置換、ヌクレオチド間修飾、例えば、非荷電連結(例えば、ホスホン酸メチル、ホスホトリエステル、ホスホルアミデート、カルバメートなど)、負に帯電した連結(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートなど)、および正に帯電した連結(例えば、アミノアルキルホスホルアミデート、アミノアルキルホスホトリエステル)を有するものなど、ペンダント部分、例えば、タンパク質(ヌクレアーゼ、毒素、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リシンなどを含む)などを含有するもの、インターカレーター(例えば、アクリジン、ソラレンなど)を有するもの、キレーター(例えば、金属、放射性金属、ホウ素、酸化金属など)を含有するもの、アルキル化剤を含有するもの、修飾された連結を有するもの(例えば、αアノマー核酸など)、ならびにポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの無修飾形態も含む。
本明細書において、用語「ヌクレオシド」および「ヌクレオチド」は、既知のプリンおよびピリミジン塩基だけでなく、修飾された他の複素環塩基も含有する部分も含むことになることが理解されるであろう。このような修飾としては、メチル化プリンもしくはピリミジン、アシル化プリンもしくはピリミジン、または他の複素環がある。修飾ヌクレオシドまたはヌクレオチドは、例えば、ヒドロキシル基の1つまたは複数が、ハロゲン、脂肪族基と置き換えられ、またはエーテル、アミンなどとして官能化された、糖部分の修飾も含むことになる。ヌクレオチドまたはポリヌクレオチドへの他の修飾は、それぞれの相補的なピリミジンまたはプリンと水素結合を形成するプリンまたはピリミジン塩基の官能基を再配列、付加、置換、または他の方法で変更することを伴う。結果として生じる修飾ヌクレオチドまたはポリヌクレオチドは、他のこのような修飾ヌクレオチド単位と塩基対を形成することができるが、A、T、C、G、またはUと塩基対を形成することができない。例えば、グアノシン(2−アミノ−6−オキシ−9−β−D−リボフラノシル−プリン)を修飾して、イソグアノシン(2−オキシ−6−アミノ−9−β−D−リボフラノシル−プリン)を形成することができる。このような修飾は、シトシンと標準的な塩基対をもはや有効に形成しないヌクレオシド塩基をもたらす。しかし、シトシン(1−β−D−リボフラノシル−2−オキシ−4−アミノ−ピリミジン)を修飾してイソシトシン(1−β−D−リボフラノシル−2−アミノ−4−オキシ−ピリミジン)を形成すると、グアノシンと有効に塩基対合しないが、イソグアノシンと塩基対を形成する修飾ヌクレオチドがもたらされる。イソシトシンは、Sigma Chemical Co.(St.Louis、Mo.)から入手可能であり、イソシチジンは、Switzerら(1993)Biochemistry、32:10489〜10496およびこの中で引用された参考文献により記載された方法によって調製することができ、2’−デオキシ−5−メチル−イソシチジンは、Torら(1993)J.Am.Chem.Soc.、115:4461〜4467およびこの中で引用された参考文献の方法によって調製することができ、イソグアニンヌクレオチドは、Switzerら、上記およびMantschら(1993)Biochem.、14:5593〜5601によって記載された方法を使用して、またはCollinsらの米国特許第5,780,610号に記載された方法によって調製することができる。κおよびπと呼ばれる非天然塩基対は、2,6−ジアミノピリミジンおよびその相補体(1−メチルピラゾロ[4,3]−ピリミジン−5,7−(4H,6H)−ジオン)を合成するためにPiccirilliら(1990)Nature、343:33〜37に記載された方法によって合成することができる。ユニークな塩基対を形成する他のこのような修飾ヌクレオチド単位は、Leachら(1992)J.Am.Chem.Soc.、114:3675〜3683およびSwitzerら、上記に記載されており、または当業者に明らかとなるであろう。
好ましくは、増幅プライマーのセットは、1つまたは複数のユニバーサル塩基をそれぞれが含有する少なくとも1、2、3、もしくは4つ、またはそれ以上のプライマーおよび/またはプローブを含む。本明細書において、用語「ユニバーサル塩基」は、A、T、C、およびGから選択される1つを超えるヌクレオチドにハイブリダイズすることができるヌクレオチド類似体を指す。いくつかの実施形態では、ユニバーサル塩基は、デオキシイノシン、3−ニトロピロール、4−ニトロインドール、6−ニトロインドール、5−ニトロインドールからなる群から選択することができる。好ましくは、ユニバーサル塩基は、デオキシイノシンである。いくつかの実施形態では、増幅プライマーのセットおよび本明細書に開示のプローブは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のユニバーサル塩基を有する少なくとも1つのプライマーおよび/またはプローブを含む。
オリゴヌクレオチドプライマーおよび/またはプローブは、好ましくは、長さが10〜45の間のヌクレオチドであり得る。例えば、プライマーおよび/またはプローブは、長さが少なくとも10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、またはそれ以上のヌクレオチドであり得る。プライマーおよび/またはプローブは、例えば、固体支持体に結合した形態、液体形態、および凍結乾燥した形態を含めた、任意の適当な形態で提供することができる。本明細書に開示のプライマーおよびプローブ配列は、5’または3’末端に追加のヌクレオチドを含有するように修飾することができる。しかし、増幅プライマー(必ずしもプローブではない)の3’末端への追加の塩基は、標的配列に相補的でなければならないことを、当業者は理解するであろう。
プライマーおよびプローブ配列は、オリゴヌクレオチド配列内にヌクレオチド置換を有する(標的配列と比べて)ことによって修飾されている場合があり、ただし、オリゴヌクレオチドは、標的核酸配列に特異的にハイブリダイズするのに十分な相補性を含有する。このようにして、少なくとも1、2、3、4つ、または最大約5つのヌクレオチドが置換されていてもよい。本明細書において、用語「相補的な」は、2本のポリヌクレオチド鎖の領域間、または同じポリヌクレオチド鎖の2つの領域間の配列相補性を指す。ポリヌクレオチドの第1領域は、同じまたは異なるポリヌクレオチドの第2領域と、2つの領域が逆平行様式で配列されるとき、第1領域の少なくとも1つのヌクレオチドが、第2領域の塩基と塩基対合することができる場合、相補的である。したがって、2つの相補的なポリヌクレオチドがヌクレオチド位置毎に塩基対合する必要はない。「完全に相補的な」は、第2ポリヌクレオチドに100%または「完全に」相補的であり、したがってヌクレオチド位置毎に塩基対を形成する第1ポリヌクレオチドを指す。「部分的に相補的な」は、100%相補的でなく(例えば、90%、または80%、または70%相補的であり)、1つまたは複数のヌクレオチド位置でミスマッチしたヌクレオチドを含有する第1ポリヌクレオチドも指す。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示のオリゴヌクレオチドは、標的配列または標的ポリヌクレオチドに完全にまたは実質的に相補的である。本明細書において、用語「標的ポリヌクレオチド」および「標的核酸」は、その存在が試料中で判定されるべきであるポリヌクレオチドを指す。本明細書に開示の実施形態では、標的核酸は、カルバペネマーゼのいずれかをコードする核酸に対応する。以下の表1は、blaKPC−1〜blaKPC−11を含めた、これまでに公知のblaKPCの様々なアイソフォームの配列に関する情報を提供する。好適な実施形態では、本明細書に示したプライマーおよびプローブは、任意の腸内細菌および/もしくはシュードモナス菌、または本明細書に記載のblaKPCアイソフォームのいずれかを保有することが判明した任意の他の微生物内の様々なカルバペネマーゼ配列を特異的に増幅および検出することができる。
Figure 2014533963
好適な実施形態では、本明細書に開示の増幅プライマーは、本明細書に開示のKPCアイソフォームのすべてに100%相補的である。これは、例えば、Yigitら、上記、および国際特許出願公開第WO08/124670号に記載された、カルバペネマーゼ遺伝子を検出するための他の分子アッセイと対照的である。実際に、WO08/124670に記載されたアッセイのそれぞれにおける少なくとも1つのプライマーは、blaKPC−9、および/またはblaKPC−10、および/またはblaKPC−11の配列と比較したとき、1つのミスマッチを保有する。
本明細書において、用語「ハイブリダイゼーション」は、相補的な(部分的に相補的を含む)ポリヌクレオチド鎖の対形成を参照して使用される。ハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションの強度(すなわち、ポリヌクレオチド鎖同士間の会合の強度)は、ポリヌクレオチド同士間の相補性の程度、塩の濃度などの条件によって影響される、伴われる条件のストリンジェンシー、形成されるハイブリッドの溶融温度(T)、他の成分の存在(例えば、ポリエチレングリコールの存在または非存在)、ハイブリダイジング鎖のモル濃度、およびポリヌクレオチド鎖のG:C含量などを含めて、当技術分野で周知の多くの要因によってインパクトを受ける。一実施形態では、プライマーは、セット内の1つのプライマーのTが、そのセット内の他のプライマーのTの2℃以内であるように設計される。核酸のハイブリダイゼーションの広範な指針は、Tijssen(1993)Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology−Hybridization with Nucleic Acid Probes、I部、2章(Elsevier、New York);およびAusubelら編(1995)Current Protocols in Molecular Biology、2章(Greene Publishing and Wiley−Interscience、New York)に見つかる。Sambrookら(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual(2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Plainview、New York)を参照。本明細書でさらに論じるように、用語「特異的なハイブリダイゼーション」または「特異的にハイブリダイズする」は、核酸増幅に一般に使用される条件下での、ポリヌクレオチド、例えばオリゴヌクレオチドプライマーまたはプローブなどの、無関係な配列へではなく、標的配列、例えば、blaKPC標的配列、陽性対照標的核酸配列などへのハイブリダイゼーションを指す。
本明細書に記載のプライマーは、それだけに限らないが、適切な配列のクローニングおよび消化、ならびに直接化学合成を含めた当技術分野で公知の技法を使用して調製することができる。本明細書に記載したもののプライマーを作製するのに使用することができる化学合成法としては、それだけに限らないが、Narangら(1979)Methods in Enzymology、68:90が記載したホスホトリエステル法、Brownら(1979)Methods in Enzymology、68:109が開示したホスホジエステル法、Beaucageら(1981)Tetrahedron Letters 22:1859が開示したジエチルホスホルアミデート法、および米国特許第4,458,066号に記載の固体支持体法がある。本明細書に記載の合成オリゴヌクレオチドプライマーを調製するための自動オリゴヌクレオチドシンセサイザーの使用も、本明細書で企図されている。さらに、必要に応じて、プライマーは、当技術分野で公知の技法および以下に記載する技法を使用して標識することができる。
いくつかの実施形態では、プライマーおよび/またはプローブは、オリゴヌクレオチド配列の全長にわたって標的核酸配列にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを含む。このような配列は、互いに対して「完全に相補的」と呼ぶことができる。オリゴヌクレオチドが本明細書で核酸配列に対して「実質的に相補的」と呼ばれる場合、2つの配列は、完全に相補的であり得、またはハイブリダイゼーションの際にミスマッチを形成するが、以下に論じるストリンジェントな条件もしくは標準的なPCR条件下でハイブリダイズする能力を保持することができる。本明細書において、用語「実質的に相補的」は、2つの核酸の間の相補性、例えば、オリゴヌクレオチドおよび標的配列の相補性領域を指す。相補性は、完全である必要はなく、2つの核酸の間に任意の数の塩基対ミスマッチが存在し得る。しかし、ミスマッチの数が非常に多く、ハイブリダイゼーションが最低のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でさえ、まったく起こり得ない場合、配列は、実質的に相補的な配列でない。2つの配列が本明細書で「実質的に相補的」と呼ばれるとき、それは、配列が、選択された反応条件下でハイブリダイズするのに互いに十分に相補的であることを意味する。特異性を実現するのに十分な、核酸相補性とハイブリダイゼーションのストリンジェンシーとの関係は、当技術分野で周知であり、配列同一性、溶融温度、およびハイブリダイゼーション条件を参照して以下にさらに記載する。したがって、実質的に相補的な配列を、本発明の検出法のいずれにおいても使用することができる。このようなプローブは、例えば、完全に相補的であり得、またはハイブリダイゼーション条件が、例えば、標的配列と非標的配列との識別を可能にするのに十分である限り、1つのミスマッチ〜多くのミスマッチを含有し得る。したがって、実質的に相補的な配列は、参照配列と比較して、100、99、98、97、96、95、94、93、92、91、90、89、85、80、75、もしくはそれ未満、またはこれらの間の任意の数値のパーセント同一性の範囲の配列を指すことができる。例えば、本明細書に開示のオリゴヌクレオチドは、このオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする標的配列と比較して、1、2、3、4、5、またはそれ以上のミスマッチおよび/または縮重塩基を含有することができ、ただし、オリゴヌクレオチドは、例えば、標準的な核酸増幅条件下で標的配列に特異的にハイブリダイズすることができる。
プライマー対
いくつかの実施形態では、増幅プライマーのセットは、1つまたは複数の、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、またはそれ以上のプライマー対を含む。本明細書において、用語「プライマー対」は、標的核酸、例えば、KPCコード核酸もしくは遺伝子またはこれらの断片などの反対の鎖に個々にハイブリダイズする2つのプライマーを指すことができ、各プライマーは、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)において、その3’末端で伸長されて標的増幅産物を形成することができる。プライマー対は、順方向および逆方向プライマーを含むことができる。好ましくは、本明細書に開示の組成物、方法、およびキットは、1つのKPC特異的プライマー対を含む。いくつかの実施形態では、以下でさらに詳細に論じるように、KPC特異的プライマー対は、blaKPC核酸に特異的であることに加えて、陽性対照配列(例えば、blaKPC核酸と無関係であるが、それでも、KPC特異的プライマー対に相補的な配列を含むように操作されている組換え核酸)に特異的である。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の組成物および方法は、blaKPC遺伝子にハイブリダイズする増幅プライマーの少なくとも1つのセットを含むプライマー対を含む。例えば、本明細書に開示の組成物および方法は、表1に列挙した細菌に由来するblaKPCβ−ラクタマーゼを検出および/または同定するのに使用することができる。いくつかの実施形態では、本組成物および方法は、複数の増幅プライマーを含み、これらは共同で、表1に列挙した細菌のすべてに由来するblaKPCカルバペネマーゼの検出および同定を可能にする。いくつかの実施形態では、単一のプライマー対を使用して、表1に列挙した細菌のすべてに由来する様々なblaKPCカルバペネマーゼアイソフォームのすべてを検出および同定することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示の組成物および方法は、blaKPC−1、blaKPC−2、blaKPC−3、blaKPC−4、blaKPC−5、blaKPC−6、blaKPC−7、blaKPC−8、blaKPC−9、blaKPC−10、およびblaKPC−11から選択される少なくとも2つの(例えば、11すべての)blaKPCアイソフォームの核酸に、共同で、ハイブリダイズし、これらを増幅するプライマー対(または単一プライマー対)を含む。blaKPCの様々な単離物の検出および同定に有用なプライマーとしては、例えば、配列番号1〜14またはその相補配列の少なくとも10の連続した核酸を有するオリゴヌクレオチドを含む。
本明細書に開示のblaKPCプライマーは、有利には、いずれのミスマッチも有さず、blaKPC1〜11に100%相補的である。Yigitら、上記には、すべてのblaKPCアイソフォームに100%相補的でないプライマーを使用するPCR増幅反応が記載されている。WO08/124670には、カルバペネム耐性病原体を増幅および検出するための7つの異なるプライマーとプローブの組合せが記載されている。本アッセイと対照的に、7つの異なるプライマーとプローブの組合せのいずれも、アイソフォーム1〜11を含むblaKPCの現在公知のアイソフォームのすべてに100%相補的でない。したがって、本実施形態のプライマーおよびプローブは、カルバペネム耐性病原体を検出するのに改善された特異性および感度を呈する。
いくつかの実施形態では、プライマーは、例えば、PCRアッセイにおいて、対で使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、以下の順方向および逆方向プライマーが増幅アッセイにおいて一緒に使用される:配列番号1と2、配列番号1と13、配列番号1と14、配列番号10と2、配列番号10と13、配列番号10と14、配列番号4と5、および配列番号7と8。いくつかの実施形態では、1つを超えるプライマー対を、本明細書に記載のアッセイで使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、2、3、4、またはそれ以上の本明細書に開示のプライマー対を一緒に使用することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示のプライマーおよびプローブのバリアントを、本明細書に記載のアッセイで使用することができ、ただし、増幅プライマーは、標的配列を特異的に増幅するこれらの能力を保持し、かつオリゴヌクレオチドプローブは、これらの標的配列に特異的にハイブリダイズするこれらの能力を保持する。単なる例として、本明細書に開示の実施形態で有用なプライマーおよび/またはプローブのバリアントは、5’または3’末端に追加の塩基を含むことができる。例として、追加の塩基を含む配列番号1のバリアントは、3’末端に追加の塩基を含み得る。追加の塩基が配列番号1の3’末端に付加される場合、この塩基は、標的KPC配列に100%相補的であるべきである。増幅プライマーの5’末端に塩基を付加することとの関連で、プライマーは、その3’末端から依然として伸長され得るので、追加の塩基が標的KPC配列に100%相補的であることが不可欠ではないことを、当業者は理解するであろう。例えば、いくつかの実施形態では、増幅プライマーおよび/またはプローブは、3’または5’末端に、最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上の追加の塩基を含み得る。
5’または3’末端に追加の塩基を含むバリアントに加えて、いくつかの実施形態は、本明細書に記載のプライマーおよび/またはプローブより短いプライマーおよび/またはオリゴヌクレオチドプローブを提供する。例えば、いくつかの実施形態では、プライマーおよび/またはプローブは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20ヌクレオチド、配列番号1〜17の配列より短い場合があり、ただし、これらのプライマーおよび/またはプローブは、これらの同族の標的配列に特異的にハイブリダイズする能力を依然として保持する。さらに、より短いプライマーバリアントは、本明細書に開示の方法で増幅プライマーとして機能する能力を依然として保持しなければならない。プライマーおよび/またはプローブは、3’末端がより長く、5’末端がより短い場合があり、逆の場合も同様であることも、当業者は容易に理解するであろう。
本明細書に開示のプライマーおよびプローブのさらに他のバリアントとしては、本明細書に他で論じたように、塩基ミスマッチを有する、または縮重塩基を含むプライマーおよびプローブがある。
いくつかの実施形態では、増幅プライマー対の増幅プライマーは、10℃未満、9℃未満、8℃未満、7℃未満、6℃未満、5℃未満、4℃未満、3℃未満、2℃未満、または1℃未満、互いに離れているTを有する。好適な実施形態では、本明細書に開示のプライマー対は、第1および第2プライマーを含み、第1および第2プライマーの間のTの差異は、約3℃未満である。
本明細書において、用語「T」および「溶融温度」は、二本鎖ポリヌクレオチド分子の集団の50%が、一本鎖に解離した状態になる温度を指す互換性の用語である。特定の核酸、例えば、プライマーまたはオリゴヌクレオチドプローブなどのTmは、以下の式、すなわち、T=69.3+0.41×(G+C)%−650/Lによって容易に計算することができ、式中、Lは、核酸の長さを指す。ハイブリッドポリヌクレオチドのTも、1Mの塩中のハイブリダイゼーションアッセイから採用され、PCRプライマーのTを計算するのに一般に使用される式、すなわち、[(A+Tの数)×2℃+(G+Cの数)×4℃]を使用して推定することができる。例えば、Newtonら(1997)PCR(2版;Springer−Verlag、New York)を参照。構造的特徴および配列特性をTの計算に考慮に入れる、他のより洗練された計算が当技術分野で存在する。計算されたTは、単に推定値であり、最適温度は一般に、経験的に求められる。
いくつかの実施形態では、プライマーおよび/またはプローブの標的核酸配列への結合またはアニーリングは、ハイブリダイゼーションによって達成される。特異的なハイブリダイゼーションは、標的または参照核酸配列に少なくとも実質的に相補的である配列を選択することによって実現されることを、当業者は理解するであろう。これは、オリゴヌクレオチド配列の全長にわたるオリゴヌクレオチド標的核酸配列の塩基対合を含む。このような配列は、互いに対して「完全に相補的」と呼ぶことができる。オリゴヌクレオチドが本明細書で核酸配列に対して「実質的に相補的」と呼ばれる場合、2つの配列は、完全に相補的であり得、またはハイブリダイゼーションの際にミスマッチを形成するが、以下に論じるストリンジェントな条件もしくは標準的なPCR条件下でハイブリダイズする能力を保持することができる。
いくつかの実施形態では、試料または検体は、一連の増幅プライマーおよびプローブと接触させられる。好ましくは、増幅プライマーおよびプローブは、単一セットの条件、すなわち、以下に論じる標準的なPCR条件を含めた、ストリンジェントな条件下で標的核酸にハイブリダイズする。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、変更することができ(例えば、約1M未満の塩濃度から、より通常には約500mM未満、好ましくは約200mM未満)、ハイブリダイゼーション温度は、プローブの長さおよび/または核酸組成に応じて、変動し得る(例えば、0℃という低さから、22℃超、約30℃超まで、および(ほとんどの場合)約37℃を超える)。より長い断片は、特異的なハイブリダイゼーションのためにより高いハイブリダイゼーション温度を必要とする場合がある。いくつかの要因がハイブリダイゼーションのストリンジェンシーに影響するので、パラメータの組合せが単一要因の絶対尺度より重要である。したがって、例として、用語「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、以下のうちのいずれかまたは両方を指すことができる:a)約45℃で6×SSC、その後の65℃で0.2×SSC、0.1%のSDS中の1回または複数の洗浄、およびb)12〜16時間にわたって、400mMのNaCl、40mMのPIPES、pH6.4、1mMのEDTA、50℃または70℃、その後の洗浄。いくつかの実施形態では、用語「ストリンジェントな条件」は、標準的なPCR条件を指すことができる。
いくつかの実施形態では、試料または検体は、以下でさらに詳細に論じる標準的なPCR条件下で、一連の増幅プライマーと接触させられる。臨床微生物学に適用される標準的なPCR条件を含めたPCR技術の総説については、Dordrecht;Boston:Kluwer Academic(2000)が出版したDNA Methods in Clinical Microbiology、Singleton P.、Methods in Molecular Biology 67:Humana Press、Totowa(1997)におけるMolecular Cloning to Genetic Engineering White、B.A.編、および「PCR Methods and Applications」、1991〜1995(Cold Spring Harbor Laboratory Press)を参照。「PCR条件」の非限定例としては、本明細書に引用した参考文献に開示された条件、例えば、72℃のアニーリング温度で、50mMのKCl、10mMのTris−HCl(pH9.0)、0.1%のTriton X−100、2.5mMのMgCl;または59℃のアニーリング温度で、4mMのMgCl、100mMのTris、pH8.3、10mMのKCl、5mMの(NHSO、0.15mgのBSA、4%のトレハロース、または55℃のアニーリング温度で、50mMのKCl、10mMのTris−HCl(pH9.0)、0.1%のTriton X−100、2.5mMのMgClなどがある。
プローブ
本明細書に開示の組成物および方法は、1種または複数のプローブを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に他で記載するように、標識プローブを使用して、標的(および任意選択により、内部対照)核酸の増幅から生成される伸長産物またはアンプリコンを検出することができる。本発明の配列を含む標識プローブを利用する任意のプローブ形式を使用することができ、例えば、分子ビーコンプローブ、SCORPION(商標)プローブ、サンライズプローブ、FRETプローブ、TAQMAN(登録商標)プローブなどは、当技術分野で公知であり、または本明細書に他で記載されている。好適な実施形態では、プローブは、分子ビーコンプローブである。いくつかの実施形態では、1種を超えるプローブが、標的および/または内部対照アンプリコンの検出および同定に使用される。
いくつかの実施形態では、プローブは、オリゴヌクレオチド配列および検出可能部分を含む。いくつかの実施形態では、以下に論じるように、プローブは、オリゴヌクレオチド配列を含まない。いくつかの実施形態では、プローブは、検出可能標識を含むことができる。対象とする標識には、蛍光色素などの直接検出可能な、および間接検出可能な放射性または非放射性標識が含まれる。直接検出可能な標識は、1種または複数の追加の化学的因子との相互作用を用いることなく、直接検出可能な信号をもたらす検出可能部分を指す。直接検出可能な標識の例としては、蛍光標識がある。間接検出可能な標識は、検出可能な信号をもたらすために、1種または複数の追加のメンバーと相互作用する標識である。この後者の実施形態では、標識は、検出可能な信号をもたらすのに一緒に働く2種以上の化学的因子を含む信号生成系のメンバーである。間接検出可能な標識の例としては、ビオチンまたはジゴキシゲニンがあり、これらは、蛍光色素、またはアルカリホスファターゼなどの酵素にカップリングした適当な抗体によって検出され得る。多くの好適な実施形態では、標識は、直接検出可能な標識である。特に対象とする直接検出可能な標識には、蛍光標識が含まれる。本主題発明で用途を見出す蛍光標識は、フルオロフォア部分を含む。対象とする具体的な蛍光色素としては、キサンテン色素、例えば、フルオレセインおよびローダミン色素、例えば、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、2−[エチルアミノ)−3−(エチルイミノ)−2−7−ジメチル−3H−キサンテン−9−イル]安息香酸エチルエステルモノヒドロクロリド(R6G)(約500〜560nmに及ぶ波長の応答放射線(response radiation)を放射する)、1,1,3,3,3’,3’−ヘキサメチルインドジカルボシアニンヨージド(HIDC)(約600〜660nmに及ぶ波長の応答放射線を放射する)、6−カルボキシフルオレセイン(一般に、略語FAMおよびFによって公知)、6−カルボキシ−2’,4’,7’,4,7−ヘキサクロロフルオレセイン(HEX)、6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン(JOEまたはJ)、N,N,N’,N’−テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRAまたはT)、6−カルボキシ−X−ローダミン(ROXまたはR)、5−カルボキシローダミン−6G(R6G5またはG5)、6−カルボキシローダミン−6G(R6G6またはG6)、およびローダミン110など;シアニン色素、例えば、Cy3、Cy5、およびCy7色素;クマリン、例えば、ウンベリフェロン;ベンズイミド色素、例えば、Hoechst 33258;フェナントリジン色素、例えば、テキサスレッド;エチジウム色素;アクリジン色素;カルバゾール色素;フェノキサジン色素;ポルフィリン色素;ポリメチン色素、例えば、シアニン色素、例えば、Cy3(約540〜580nmに及ぶ波長の応答放射線を放射する)、Cy5(約640〜680nmに及ぶ波長の応答放射線を放射する)など;BODIPY色素およびキノリン色素がある。対象とする具体的なフルオロフォアとしては、ピレン、クマリン、ジエチルアミノクマリン、FAM、フルオレセインクロロトリアジニル、フルオレセイン、R110、エオシン、JOE、R6G、HIDC、テトラメチルローダミン、TAMRA、リッサミン、ROX、ナフトフルオレセイン、テキサスレッド、ナフトフルオレセイン、Cy3、およびCy5などがある。
好適な実施形態では、本明細書に開示の組成物および方法は、分子ビーコンプローブ、TAQMAN(商標)プローブ、またはSCORPION(商標)プローブを含む。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に開示の組成物および方法は、1種または複数の分子ビーコンプローブを含み、プローブは、配列番号3、6、または9の少なくとも10の連続したヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、1種を超えるプローブ、例えば、1種を超える分子ビーコンを、単一増幅反応で使用することができる。例えば、第1分子ビーコンは、カルバペネム配列、例えば、本明細書に開示の方法を使用して生成されるカルバペネムアンプリコンに相補的なオリゴヌクレオチド配列を有するように設計することができる。第2分子ビーコンは、本明細書に他で論じるように、無関係の陽性対照配列に相補的なオリゴヌクレオチド配列を含むように設計することができる。単一反応で1種を超える分子ビーコンプローブを使用して、分子ビーコンの各蛍光標識は、他の蛍光標識(複数可)と非重複発光波長を有するように選ばれる。
いくつかの実施形態では、プローブは、二本鎖DNAの存在下で蛍光を発し、検出可能な信号を生成する二本鎖DNA結合部分、例えば、臭化エチジウム、SYBERグリーン、LCグリーン、SYTO9、EVAGREEN(登録商標)蛍光色素、CHROMOFY(登録商標)、BEBOなどであり得る。
好ましくは、本明細書に開示の実施形態では、分子ビーコンプローブなどの配列特異的なプローブを使用する。分子ビーコンプローブは、4つの部分、すなわち、ループ、ステム、5’フルオロフォア、および3’クエンチャー色素を含む。ループは、本明細書に他で記載するように、標的および/または対照アンプリコンに相補的であり、または実質的に相補的であるオリゴヌクレオチドセグメントを含む。ステムは、ループの5’および3’側に位置し、標的および/または対照アンプリコンの配列に実質的に相補的でない、ループに隣接する配列を指す。ステムの5’および3’フランキング配列は、互いに相補的、または実質的に相補的である。いくつかの実施形態では、例えば、ステムは、標的アンプリコンまたは対照アンプリコンに相補的でなく、または実質的に相補的でない、ループ(標的および/または対照アンプリコンに実質的に相補的であるセグメント)の5’末端および3’末端のそれぞれに3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のヌクレオチドを含むことができる。例えば、配列番号3に由来する分子ビーコンは、配列番号15に示したフランキング配列を含むことができ、配列番号6に由来する分子ビーコンは、配列番号16に示したフランキング配列を含むことができ、配列番号9に由来する分子ビーコンは、配列番号17に示したフランキング配列を含むことができる。本明細書に開示の分子ビーコンは、5’フルオロフォアおよび3’クエンチャーを含み、これらは、プローブのフランキング配列の5’および3’末端にカップリングされている。本明細書に開示の組成物および方法で有用なフルオロフォア/クエンチャー対は、当技術分野で周知であり、見つけることができ、例えば、ワールドワイドウェブサイトmolecular−beacons.org/download/marras,mmb06%28335%293.pdfで入手可能なS.Marras、「Selection of Fluorophore and Quencher Pairs for Fluorescent Nucleic Acid Hybridization Probes」に記載されている。本明細書に開示の実施形態で有用な好適な分子プローブとして、例えば、同じ分子ビーコンの3’Dabcyl部分と対形成した5’TET部分、または代わりに、同じ分子ビーコンの3’Dabcl部分と対形成した5’FAM部分を挙げることができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示のオリゴヌクレオチドプローブは、本明細書に開示の方法で使用される増幅プライマー対のプライマーのTより高いTを有する。例えば、いくつかの実施形態では、プローブ、例えば、分子ビーコンプローブなどは、オリゴヌクレオチドプローブがハイブリダイズするアンプリコンを生成するのに使用されるいずれかの増幅プライマーより4℃、5℃、6℃、7℃、8℃、9℃、10℃、11℃、12℃、13℃、14℃、15℃、16℃、17℃、18℃、19℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、または25℃、またはそれ以上高いTを有する。例えば、分子ビーコンプローブは、分子ビーコンがハイブリダイズするアンプリコンを生成するのに使用されるいずれかの増幅プライマー対より少なくとも5〜10℃高いTを有し得る。
いくつかの実施形態では、以下の分子ビーコンは、以下の増幅プライマー対と一緒に使用することができる:
Figure 2014533963
図3は、blaKPCの公知の11のアイソフォームのそれぞれに由来する配列と比較した、本明細書に開示の配列番号1、2、および3のアラインメントを示す。示したように、配列番号1〜3は、11すべてのblaKPCアイソフォームに完全に相補的である。配列がblaKPCのすべての公知のアイソフォームに完全に相補性であると、アッセイの特異性が最大になり、それによって、本明細書に開示のアッセイが、他のアッセイより優れたものになる。
増幅
本明細書に提供される実施形態のいくつかでは、試料からKPC核酸を特異的に増幅する。したがって、KPCカルバペネマーゼコード核酸を特異的に増幅するための方法が本明細書で提供される。標的核酸を特異的に増幅するためのいくつかの方法は、当技術分野で公知であり、本明細書に開示の実施形態で有用である。増幅法の非限定例としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR;参照により本明細書に組み込まれている、Saikiら、1985、Science、230:1350〜1354を参照)、リガーゼ連鎖反応(LCR;すべて、参照により本明細書に組み込まれている、Wuら、1989、Genomics、4:560〜569;Barringerら、1990、Gene、89:117〜122;Barany、1991、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、88:189〜193を参照)、in situハイブリダイゼーション、転写媒介増幅(TMA;参照により本明細書に組み込まれている、Kwohら、1989、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、86:1173〜1177を参照)、自立配列複製(3SR;参照により本明細書に組み込まれている、Guatelliら、1990、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、87:1874〜1878を参照)、ローリングサークル増幅(RCA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、Qβレプリカーゼシステム(参照により本明細書に組み込まれている、Lizardiら、1988、BioTechnology、6:1197〜1202)、ならびに好熱性SDA(tSDA)を含めた鎖置換増幅(SDA;すべて、参照により本明細書に組み込まれているWalkerら、1992、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、89:392〜396;Walkerら、1992、Nuc.Acids.Res.、20:1691〜1696;およびEP0497272を参照))がある。
様々な実施形態では、本明細書に開示の方法は、生理的範囲内である細菌の濃度(すなわち、細菌に感染した対象から収集された試料中の細菌の濃度)を有する試料中のblaKPC核酸の存在を検出するのに有用である。したがって、blaKPC核酸の存在を検出するための細菌集団を単離、濃縮、または拡大(例えば、培養)する必要なく、試料を直接スクリーニングすることができる。様々な実施形態では、本明細書に開示の方法は、約1CFU/ml、10CFU/ml、100CFU/ml、1×10CFU/ml、1×10CFU/ml、約1×10CFU/ml、約1×10CFU/ml、または約1×10CFU/ml、またはその間の任意の数値の細菌濃度を有する試料から、カルバペネム耐性病原体の存在を検出することができる。以下でさらに詳細に論じるように、本明細書に開示の組成物および方法は、カルバペネム耐性病原体についての公知のアッセイより感受性が高く、有利には、試料中のこれまでに公知の任意のアイソフォームのカルバペネマーゼ核酸を検出するのに使用することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、例えば、PCRまたはQPCRアッセイにおいて、本明細書に開示のプライマーおよびプローブを使用して、リアルタイムで、本明細書に開示のカルバペネマーゼ遺伝子保有病原体の検出および同定をもたらす。多数の異なるPCRまたはQPCRプロトコールが当技術分野で公知であり、以下で本明細書に例示されており、試料中のカルバペネム耐性微生物を検出するための本記載組成物を使用して使用するのに直接適用し、または適合させることができる。
一般に、PCRでは、標的ポリヌクレオチド配列は、少なくとも1種のオリゴヌクレオチドプライマーまたはオリゴヌクレオチドプライマーの対との反応によって増幅される。プライマー(複数可)は、標的核酸の相補性領域に特異的にハイブリダイズし、DNAポリメラーゼは、プライマー(複数可)を伸長して標的配列を増幅する。ポリメラーゼベースの核酸増幅産物をもたらすのに十分な条件下で、1つのサイズの核酸断片が反応生成物(増幅産物である標的ポリヌクレオチド配列)を支配する。単一標的ポリヌクレオチド配列の濃度を増大させるために、増幅サイクルが繰り返される。反応は、PCRに一般に使用される任意のサーモサイクラーで実施することができる。しかし、リアルタイム蛍光測定能力を有するサイクラー、例えば、BD MAX(登録商標)(Becton Dickinson and Co.、Franklin Lakes、NJ)、VIPER(登録商標)(Becton Dickinson and Co.、Franklin Lakes、NJ)、VIPER LT(登録商標)(Becton Dickinson and Co.、Franklin Lakes、NJ)、SMARTCYCLER(登録商標)(Cepheid、Sunnyvale、CA)、ABI PRISM 7700(登録商標)(Applied Biosystems、Foster City、CA)、ROTOR−GENE(商標);(Corbett Research、Sydney、オーストラリア)、LIGHTCYCLER(登録商標)(Roche Diagnostics Corp、Indianapolis、IN)、ICYCLER(登録商標)(BioRad Laboratories、Hercules、CA)、およびMX4000(登録商標)(Stratagene、La Jolla、CA)が好適である。
いくつかの実施形態では、定量的PCR(QPCR)(リアルタイムPCRとも呼ばれる)を含む方法を提供する。QPCRは、定量的な測定をもたらすことができ、時間および汚染の低減という利益ももたらすことができる。本明細書において、「定量的PCR」(または「リアルタイムQPCR」)は、反応生成物のサンプリングの繰り返しを必要とすることなく、PCR増幅が行われている際のPCR増幅の進行の直接監視を指す。QPCRでは、反応生成物は、これらが、信号がバックグラウンドレベルを超えて上昇し、しかし反応がプラトーに到達する前に生成および追跡される際に、シグナル伝達機構(例えば、蛍光)を介して監視することができる。蛍光の検出可能または「閾値」レベルを実現するのに要求されるサイクルの数(サイクル閾値または「CT」と本明細書で呼ぶ)は、PCRプロセス開始時の増幅可能標的の濃度とともに直接に変化し、シグナル強度の尺度が、リアルタイムで、試料中の標的核酸の量の尺度をもたらすことを可能にする。
PCRおよびQPCRを設定するための方法は、当業者に周知である。反応混合物は、鋳型核酸(以下に記載する陰性対照の場合を除く)、ならびに適当な緩衝液、塩などと組み合わせたオリゴヌクレオチドプライマーおよび/またはプローブ、ならびに適切な濃度の核酸ポリメラーゼを最小限含む。本明細書において、「核酸ポリメラーゼ」は、ヌクレオシド三リン酸の重合を触媒する酵素を指す。一般に、酵素は、標的配列にアニールされたプライマーの3’末端で合成を開始し、合成が終了するまで鋳型に沿って5’方向に進行する。適切な濃度には、本記載方法においてこの反応を触媒するものが含まれる。本明細書に開示の方法で有用な公知のDNAポリメラーゼとしては、例えば、大腸菌DNAポリメラーゼI、T7 DNAポリメラーゼ、Thermus thermophilus(Tth)DNAポリメラーゼ、Bacillus stearothermophilus DNAポリメラーゼ、Thermococcus litoralisDNAポリメラーゼ、Thermus aquaticus(Taq)DNAポリメラーゼ、およびPyrococcusfuriosus(Pfu)DNAポリメラーゼがある。
上記成分に加えて、本方法の反応混合物は、プライマー、プローブ、およびデオキシリボヌクレオシド三リン酸(dNTP)を含む。
通常、反応混合物は、4種の天然に存在するヌクレオシド塩基に対応する4つの異なるタイプのdNTP、すなわち、dATP、dTTP、dCTP、およびdGTPをさらに含むことになる。本発明の方法では、各dNTPは一般に、約10〜5000μΜ、通常、約20〜1000μΜ、約100〜800μΜ、または約300〜600μΜの範囲の量で存在することになる。
本発明の方法の第1ステップで調製される反応混合物は、一価イオンの供給源、二価陽イオンの供給源、および緩衝剤を含む水性緩衝媒体をさらに含む。一価イオンの任意の好都合な供給源、例えば、塩化カリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、グルタミン酸カリウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウムなどを使用することができる。二価陽イオンは、マグネシウム、マンガン、亜鉛などであり得、この場合、陽イオンは典型的には、マグネシウムとなる。塩化マグネシウム、酢酸マグネシウムなどを含めたマグネシウム陽イオンの任意の好都合な供給源を使用することができる。緩衝液中に存在するマグネシウムの量は、0.5〜10mMの範囲であってもよく、約1〜約6mM、または約3〜約5mMの範囲であり得る。緩衝液中に存在し得る代表的な緩衝剤または塩としては、Tris、Tricine、HEPES、MOPSなどがあり、この場合、緩衝剤の量は一般に、約5〜150mM、通常、約10〜100mM、より通常には、約20〜50mMの範囲となり、この場合、ある特定の好適な実施形態では、緩衝剤は、約6.0〜9.5の範囲のpH、例えば、約6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、または9.5のpHをもたらすのに十分な量で存在することになる。緩衝媒体中に存在し得る他の作用物質としては、キレート化剤、例えば、EDTA、EGTAなどがある。いくつかの実施形態では、反応混合物は、BSAなどを含むことができる。さらに、いくつかの実施形態では、反応物は、特に、試薬がマスターミックスとして準備される場合、トレハロースなどの凍結保護物質を含むことができ、それは、時間をかけて貯蔵することができる。
反応混合物の調製において、様々な構成成分を任意の好都合な順序で組み合わせることができる。例えば、緩衝液をプライマー、ポリメラーゼ、次いで鋳型核酸と組み合わせてもよく、または様々な構成成分のすべてを同時に組み合わせて反応混合物を生成することができる。
代わりに、例えば、TAQMAN(登録商標)Universal PCR Master Mix(Applied Biosystems)、OMNIMIX(登録商標)もしくはSMARTMIX(登録商標)(Cepheid)、IQ™Supermix(Bio−Rad Laboratories)、LIGHTCYCLER(登録商標)FastStart(Roche Applied Science、Indianapolis、IN)、またはBRILLIANT(登録商標)QPCR Master Mix(Stratagene、La Jolla、CA)を含めた、市販のプレミックス試薬を、製造者の指示に従って本発明の方法で利用し、または反応条件を改善するように改変することができる(例えば、必要に応じて、緩衝液濃度、陽イオン濃度、またはdNTP濃度の改変)。
反応混合物を調製した後、反応混合物を、プライマー伸長反応条件(「ポリメラーゼベースの核酸増幅産物をもたらすのに十分な条件」)、すなわち、鋳型として鋳型鎖を使用してプライマー分子の末端にヌクレオチドを付加することによってポリメラーゼ媒介プライマー伸長を可能にする条件に付すことができる。多くの実施形態では、プライマー伸長反応条件は、増幅条件であり、これらの条件は、複数の反応サイクルを含み、各反応サイクルは、(1)変性ステップ、(2)アニーリングステップ、および(3)重合ステップを含む。以下に論じるように、いくつかの実施形態では、増幅プロトコールは、アニーリングに専念された特定の時間を含まず、代わりに、変性および伸長に専念された特定の時間のみを含む。反応サイクルの数は、実施される用途に応じて変化することになるが、通常、少なくとも15、より通常には、少なくとも20となり、60以上もの多くである場合があり、異なるサイクルの数は一般に、約20〜40の範囲となる。約25超、通常、約30超のサイクルが実施される方法については、酵素プライマー伸長に適した条件が維持されるように、追加のポリメラーゼを反応混合物中に導入することが好都合であり、または望ましい場合がある。
変性ステップは、反応混合物を高温に加熱するステップ、および反応混合物中に存在する任意の二本鎖核酸またはハイブリダイズした核酸が解離するのに十分な時間、その高温で混合物を維持するステップを含む。変性に関して、反応混合物の温度は通常、約85〜100℃、通常、約90〜98℃、より通常には、約93〜96℃の範囲の温度に上昇され、これらの温度で約3〜120秒、通常、約3秒からの範囲の時間維持されることになる。
変性後、反応混合物は、混合物中に存在する鋳型核酸(存在する場合)へのプライマーアニーリングにとって、かつプライマーが、これが鋳型としてハイブリダイズされる核酸を使用して5’から3’方向に伸長される様式でプライマー末端にヌクレオチドを重合するのに十分な条件、すなわち、プライマー伸長産物の酵素産生に十分な条件に付されることになる。いくつかの実施形態では、アニーリングおよび伸長プロセスは、同じステップ内で行われる。これらの条件を実現するために反応混合物が下げられる温度は、通常、最適な効率および特異性をもたらすように選ばれることになり、一般に、約50〜75℃、通常約55〜70℃、より通常には、約60〜68℃、より具体的には、約60℃の範囲となる。アニーリング条件は、約15秒〜30分、通常、約20秒〜5分、もしくは約30秒〜1分、または約30秒の範囲の時間にわたって維持される。
このステップは、各ステップについて温度および時間の長さのバリエーションおよび最適化を伴ったアニーリングステップおよび伸長ステップのそれぞれの1つを任意選択により含み得る。2ステップのアニーリングおよび伸長では、アニーリングステップは、上記のように進行させられる。鋳型核酸にプライマーをアニールした後、反応混合物は、上記のようにプライマー末端にヌクレオチドを重合するのに十分な条件にさらに付される。重合条件を実現するために、反応混合物の温度は、一般に、約65〜75℃、通常、約67〜73℃の範囲に上昇され、またはこの温度で維持され、約15秒〜20分、通常、約30秒〜5分の範囲の時間維持される。
変性、アニーリング、および重合の上記サイクルは、サーマルサイクラーとして一般に公知の自動デバイスを使用して実施することができる。使用することができるサーマルサイクラーは、本明細書に他で、ならびに米国特許第5,612,473号、同第5,602,756号、同第5,538,871号、および同第5,475,610号に記載されており、これらの特許の開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
本明細書に記載の方法は、標的核酸配列であって、このような標的が固体支持体に固定化されている場合のある、配列を検出するために非PCRベース用途において使用することもできる。固体支持体に核酸配列を固定化する方法は、当技術分野で公知であり、Ausubelら編(1995)Current Protocols in Molecular Biology(Greene Publishing and Wiley−Interscience、NY)に、ならびに製造者、例えば、膜について:Pall Corporation、Schleicher &Schuell、磁気ビーズについて:Dynal、培養プレートについて:Costar、Nalgenunc、ビーズアレイプラットフォームについて:LuminexおよびBecton Dickinson、および本明細書に提供される実施形態によって有用な他の支持体について、CPG,Incによって提供されているプロトコールに記載されている。
様々な試薬の正確な量、およびPCR、または同様の増幅もしくは検出/定量化結果をもたらす他の適当な増幅手順の条件(例えば、緩衝液条件、サイクリング時間など)に対するバリエーションは、当業者に公知であり、等価であるとみなされる。一実施形態では、対象とするQPCR検出は、試料中の標的核酸(すなわち、KPC核酸)の50コピー未満(好ましくは、25コピー未満、より好ましくは15コピー未満、さらにより好ましくは10コピー未満、例えば、5、4、3、2、または1コピー)を検出する感度を有する。一実施形態では、非特異的な増幅からのバックグラウンドを減少させることよってPCR反応を改善し、所望の伸長産物の増幅を増大させるように、ホットスタートPCR反応が実施される(例えば、ホットスタートTaq DNAポリメラーゼを使用して)。本明細書に開示の方法は、有利には、ユーザーが、試料中のカルバペネム耐性病原体の臨床的に関連するレベルを検出することを可能にする。例えば、本明細書に開示の方法は、好適な実施形態では、10CFU/ml未満、好ましくは、10CFU/ml未満、より好ましくは、10、10、10、10未満、および10CFU/ml未満を検出することができる。
対照
本明細書に開示のアッセイは、対照を任意選択により含み得る。本発明のPCRまたはQPCR反応は、様々な対照を含有し得る。このような対照は、プライマー、緩衝液、酵素(複数可)、および他の必要な試薬(例えば、MgCl、ヌクレオチドなど)が、添加される検査試料の非存在下でサイクルされる「鋳型なし」陰性対照を含むことができる。これは、試薬が、プライマーと反応性であり、疑わしい増幅産物を生成するポリヌクレオチドで汚染されていないことを保証する。「鋳型なし」対照に加えて、陰性対照は、反応物中に含まれる非特異的標的核酸との増幅反応物も含むことができ、または検査試料を添加することなく、試料調製の任意もしくはすべてのステップ(核酸抽出から増幅調製まで)(例えば、各ステップは、検査試料をまったく使用しないか、もしくはカルバペネム耐性微生物を含まないことが分かっている試料を使用する)を使用して調製される試料とすることができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示の方法は、例えば、方法および試薬が予期されたように機能していることを保証するために、陽性対照を含むことができる。陽性対照は、本明細書に開示のblaKPC標的核酸と無関係である公知の標的を含み得る。増幅の前に、陽性対照核酸(例えば、直線化した、または非直線化したプラスミドの形態での)を増幅反応物に添加することができる。単一反応物は、陽性対照鋳型、陰性対照、もしくは試料鋳型を含有することができ、または単一反応物は、試料鋳型および陽性対照の両方を含有することができる。好ましくは、陽性対照は、本明細書に開示のblaKPC配列に由来するblaKPC順方向および逆方向増幅プライマーに実質的に相補的な配列を含み、その結果、blaKPC配列を増幅するのに使用される増幅プライマー対は、同じアッセイ条件下で対照核酸も増幅することになる。いくつかの実施形態では、陽性対照鋳型核酸から生成されるアンプリコンは、標的アンプリコンより大きい。好ましくは、順方向および逆方向プライマーに相補的または実質的に相補的である陽性対照核酸中の配列は別として、陽性対照核酸は、本明細書に開示の標的アンプリコン/blaKPC配列と実質的な類似性を共有しない。言い換えれば、順方向および逆方向プライマーから外側で、陽性対照アンプリコンは、例えば、配列同一性がNCBI BLAST ALIGNツールを使用して比較されるとき、陽性対照ポリヌクレオチドと、好ましくは、80%未満、70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、30%未満、20%未満、さらにより好ましくは10%未満、同一である。
例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に開示の方法は、順方向および逆方向blaKPCプライマー配列番号1および2が完全に相補的である配列番号18またはそのバリアントからなり、これから本質的になり、またはこれを含む陽性対照を準備するステップを含む。対照的に、配列番号3のblaKPCプローブは、配列番号18と有意な相同性をまったく共有せず、これに特異的にハイブリダイズしない。いくつかの実施形態では、陽性対照核酸配列、例えば、陽性対照アンプリコンに特異的にハイブリダイズする陽性対照プローブを提供することができる。例として、いくつかの実施形態では、本明細書に開示の組成物および方法は、配列番号18から増幅される陽性対照アンプリコンの配列に特異的にハイブリダイズする配列番号19に実質的に同一である陽性対照プローブを含む。
陽性および陰性対照は、パラメータであって、その範囲内で検査試料がカルバペネム耐性の付与に関与するblaKPC遺伝子を有する、または有さないと分類される、パラメータの設定に使用することができる。
例えば、QPCR反応では、アンプリコンが陽性対照試料中で検出されるサイクル閾値を、試料を「陽性」と分類するための閾値を設定するのに使用することができ、アンプリコンが陰性対照試料中で検出されるサイクル閾値を、試料を「陰性」と分類するための閾値を設定するのに使用することができる。単一反応からのCTを各対照に使用することができ、または複製試料の中央値または平均を使用することができる。さらに別の実施形態では、ヒストリカル対照値(historical control value)を使用することができる。陰性および陽性対照のそれぞれの検出の最低レベルは、一般に、複数の反応にわたる平均CTの95%信頼区間の下端で設定される。この値は、診断アッセイの要求事項に応じて調整することができる。
好ましくは、PCR対照は、同じ増幅反応内で、同じ試薬を使用して、検査試料と同時に実施されるべきである。
いくつかの実施形態は、増幅反応の間に、例えば、リアルタイムで、標的増幅産物の素性および/または量の判定をもたらす。例えば、いくつかの実施形態は、例えば、標的アンプリコン核酸、および/または陽性対照アンプリコンに特異的に結合しているプローブの測定(例えば、蛍光によって示される)を行うことに関する。測定は、増幅反応の各サイクルの間の指定時点で、例えば、各伸長ステップの後(各変性ステップの前)に行うことができる。代替の実施形態では、標的アンプリコン核酸、および/または陽性対照アンプリコンに特異的に結合しているプローブの量の測定は、各サイクル全体にわたって連続的に行うことができる。
代わりに、いくつかの実施形態では、アンプリコン(例えば、標的および/または陽性対照)の素性/量は、増幅反応が完了した後、(例えば)サザンブロット法、ドットブロット法などを含めた標準的な分子技法を使用して確認することができる。
キット
本明細書に記載の方法を実施するための試薬および組成物を含有するキットも本明細書に提供される。このようなキットは、チューブまたはバイアルなどの、内部に厳重に閉じ込められた1つまたは複数の容器を受け入れるように区切られたキャリアを含むことができる。容器の1つは、本明細書に開示の少なくとも1種の標識されていない、または検出可能な程度に標識されたプライマーまたはプローブを含有し得る。1種または複数のプライマーは、必要に応じて凍結乾燥形態で、または適切な緩衝液中に存在し得る。1つまたは複数の容器は、PCR反応で利用される1種または複数の酵素または試薬を含有し得る。これらの酵素は、それら自体で、または混合物中に、凍結乾燥形態で、または適切な緩衝液中に存在することができる。
最後に、キットは、本明細書に開示の方法を実施するのに必要な追加の要素、例えば、緩衝液、抽出試薬、酵素、ピペット、プレート、核酸、ヌクレオシド三リン酸、濾紙、ゲル材料、転写材、オートラジオグラフィー用品などのすべてを含み得る。
本発明によるキットは、少なくとも、(a)標識オリゴヌクレオチド(この場合、キットは、例えば、カルバペネマーゼ遺伝子をコードするヌクレオチド配列にハイブリダイズする2種以上の区別可能なオリゴヌクレオチドを含む)、および(b)高忠実度増幅、例えば、PCRや、QPCRなどの反応において、提供された標識オリゴヌクレオチド(複数可)を使用するための指示書を含むことになる。一実施形態では、2種の区別可能なオリゴヌクレオチドは、配列番号1〜17、および19からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、キットは、本明細書に開示の方法の間に調製される反応混合物に要求され、またはその中に含むことが好都合な、かつ/もしくは望ましい追加の試薬を含み、この場合、このような試薬は、1種または複数のポリメラーゼ、水性緩衝媒体(調製され、あるいは成分の1種もしくは複数が予め混合されている場合があり、または成分のすべてが分離している場合がある場合、その構成成分中に存在する)などを含む。キットの様々な試薬成分は、別個の容器内に存在する場合があり、または鋳型核酸と組み合わせるための試薬混合物中にすべて予め組み合わされている場合がある。
上記成分に加えて、いくつかの実施形態では、キットは、本明細書に開示の方法を実行するための指示書も含むことができる。これらの指示書は、様々な形態でキット中に存在することができ、これらの1種または複数がキット中に存在する場合がある。これらの指示書が存在し得る一形態は、適当な媒体または基板に印刷された情報としてのもの、例えば、情報が印刷された1枚または複数枚の紙、キットの包装中のもの、添付文書中のものなどである。さらに別の手段は、情報が記録された、コンピュータ可読媒体、例えば、ディスケット、CDなどである。存在し得るさらに別の手段は、離れた場所で情報にアクセスするためにインターネットを介して使用することができるウェブサイトアドレスである。任意の好都合な手段がキット中に存在し得る。
以下の実施例は、本技術を適用することができる特定の状況および設定を実証するために示されており、本開示に含まれる本発明の範囲および特許請求の範囲を制限することを意図するものではない。
第1の実施例は、本明細書に開示の組成物および方法が、公知のアイソフォームのいずれかのカルバペネマーゼ遺伝子を保有する病原体の存在を検出および同定するのに有用であり、極めて感受性の高いツールであることを実証する。以下に実証するように、本明細書に開示の組成物および方法により、様々な試料マトリックス中で、様々な細菌種からカルバペネマーゼ核酸が有利に検出される。
細胞溶解物および単離ゲノムDNAからのKPC遺伝子の最初の増幅
粗製細胞溶解物および精製ゲノムDNA試料を、blaKPC陽性またはblaKPC陰性であると以前に判定された、Klebsiella pneumoniae、Enterobacter cloacae、Pseudomonas aeruginosa、Enterobacter aerogenes、およびKlebsiella oxytocaを含む、以下に列挙した20(20)の菌株から抽出した。使用した株を表2に列挙する。
Figure 2014533963
精製ゲノムDNA試料の調製:
フレッシュな培養液から単離したコロニーをTSB10mL中に懸濁させ、37℃で23時間インキュベートした。これらの細菌懸濁液から、プレ溶解ステップを以下の通り実施した:細菌懸濁液を3860rpmで10分遠心分離し、ペレットをPBS1mLで懸濁させ、3860rpmで5分遠心分離した。
大腸菌以外の種について:細胞ペレットをPBS 100μLで懸濁させた。懸濁液を溶解管(BD Diagnostics、Quebec、カナダ)中に移し、高速で10分間ボルテックスした。クイックスピンステップの後、PBS 120μLを各管中に添加し、溶解物を95℃で2分間インキュベートした。溶解物190μLのボリュームをRNAse 10μLに混合し、ボルテックスし、遠心分離し、37℃で10分加熱した。
大腸菌について:細胞ペレットをPBS 150μLで懸濁させた。懸濁液を95℃で2分加熱した。RNAse 10μLを各管中に添加した。管をボルテックスし、急速に遠心分離した。溶解物を37℃で5分加熱した。プロテイナーゼK 20μLを各管に添加した。管を再びボルテックスし、急速に遠心分離し、その後55℃で30分間加熱した。
DNA抽出を、製造元の指示に従ってMAGTRATION(登録商標)核酸抽出器具(PSS Bio Instruments、Pleasanton、CA)で実施した。精製ゲノムDNAの量および質を、分光光度計およびアガロースゲル電気泳動を使用して分析した。
直接分析のための粗製試料溶解物の調製:
フレッシュな培養液から単離したコロニーを、約1×10コピー/μLに対応するMcFarland 0.5標準物質に等価であるODまでTE(1×)中に懸濁させた。細胞懸濁液50μLを溶解管に移し、高速で5分間ボルテックスし、95℃で2分間インキュベートした。溶解物を、後に使用するために−20℃で貯蔵した。
QPCRマスターミックスの調製:
上述したように調製したDNAおよび/または溶解物を、以下の濃度で、QPCR反応で試験した:10,000コピー/μL、100コピー/μL、30コピー/μL、および約21コピー/μL。
さらに、試料に、異なる濃度の内部対照(「IC」)核酸をスパイクした。アッセイで使用される内部対照核酸は、アッセイで使用される順方向および逆方向KPC増幅プライマーの両方に相補的である配列、ならびにKPC順方向および逆方向プライマーの結合部位同士間に位置した無関係な配列であって、標準的なPCR条件下で、プライマーで増幅可能である、無関係な配列を含むベクターである。IC核酸を使用して生成される内部対照アンプリコンの予期されるサイズは、KPC標的アンプリコンの予期されるサイズより長い。
以下の成分を有するQPCR準備完了試料を提供するためにマスターミックスを調製した:1×Fast Start PCR緩衝液(Roche、Mannheim、ドイツ);2〜5mMのMgCl、0.15mMのdNTP、0.4μΜのKPC順方向プライマー;0.4μΜのKPC逆方向プライマー;0.35μΜのKPC分子ビーコン;0.2〜0.6μΜのIC分子ビーコン;3〜36コピーのIC DΝΑ/μL;0.15mg/mLのBSA;0〜4%のトレハロース。FastStart Taqポリメラーゼを、0.09ユニットの最終濃度まで添加した。
増幅反応を、Rotor−Gene(商標)6000計測器(Corbett Life Sciences)で実施した。試料を、以下の通りサイクルした:
Figure 2014533963
KPC遺伝子標的の検出は、FAMチャネルで監視し、一方、内部対照は、TETチャネルで監視した。
増幅された試料のそれぞれの一部を、上記に列挙した増幅プロトコールに従って、ゲル電気泳動を介して分析した。結果を図2Aおよび図2Bに示す。結果は、本明細書に記載の方法が、1反応当たりわずか30コピーの鋳型DNAを検出することができることを実証する。陽性対照鋳型および陽性対照プローブを含めても、blaKPC標的配列の増幅に悪影響しなかった。
直腸、創傷、および尿の検体からのPCR増幅
直腸検体および創傷検体の試料調製は、セクションA−1、A−2(i、ii、iii、およびv)に提供された製造者のプロトコールに従ってBD GeneOhm(商標)Lysis Kitを使用して実施し、試料の調製に使用したE.Swabは、BBL(商標)CultureSwab(商標)Liquid Stuart(Becton Dickinson、Franklin Lakes、NJ)、およびBBL(商標)CultureSwab(商標)Liquid Amiesシングルまたはダブルスワブ(Becton Dickinson、Franklin Lakes、NJ)であった。尿検体の試料調製は、セクションB(濃縮方法)、D(洗浄方法)、およびE(溶解方法)における製造者のプロトコールに従って、BD GeneOhm(商標)Lysis Kitを使用して実施した。希釈した懸濁液の実際の濃度は、コロニー計数法(IT−040−032)によって求めた。簡単に言えば、3つの最低濃度の懸濁液(それぞれn=3)50μLをBAPにスプレッドし、35℃で一晩インキュベートした。これらの希釈液は、1プレート当たり30〜300CFUを得るように選択した。増殖期間の後、濃度当たりの複製物のカウントおよび平均を実施した。
直腸試料および創傷試料を使用して検出限界(「LOD」)を求めるために、10の異なる濃度の細菌懸濁液75μLのボリューム中に一連の30のスワブを浸漬した。尿マトリックスのLODに関して、10の異なる濃度の細菌懸濁液75μLを陰性尿マトリックス1mLに添加した。細菌懸濁液がスワブによって適切に吸収された後(直腸検体および創傷検体に対するLODの場合)、試料調製を上述したように実施した。結果は、以下の通りであった:
Figure 2014533963
データは、本明細書に開示の方法が、試験したすべてのマトリックスおよび細菌種に対して、極めて高い分析感度をもたらすことを示す。内部対照核酸および内部対照プローブが存在しても、反応の感度に悪影響しなかった。
本明細書に記載および主張した発明は、本明細書に開示の特定の実施形態によって範囲が限定されるべきでなく、その理由は、これらの実施形態が、本発明のいくつかの態様の例示として意図されているためである。任意の等価な実施形態が本発明の範囲内に意図されている。実際に、本明細書に示し、記載したものに加えて、実施形態の様々な改変が、前述の記述から当業者に明らかとなるであろう。添付の特許請求の範囲は、このような改変に及ぶように意図されている。

Claims (24)

  1. KPCβ−ラクタマーゼのアイソフォーム1〜11(blaKPC1〜11)を検出するためのキットであって、
    順方向増幅プライマー、および
    逆方向増幅プライマーを含み、該順方向および逆方向増幅プライマーは、該プライマーの全長にわたって、配列番号19〜29、またはその相補配列に実質的に相補的であり、該順方向および逆方向増幅プライマーは一緒に、配列番号19〜29から標的アンプリコンを特異的に増幅することができる、キット。
  2. 前記標的アンプリコンの少なくとも一部に実質的に相補的である核酸配列を含むプローブをさらに含む、請求項1記載のキット。
  3. 前記オリゴヌクレオチドプローブが、その3’末端に検出可能部分を含む、請求項1記載のキット。
  4. 前記オリゴヌクレオチドプローブが、その5’末端に検出可能部分を含む、請求項1記載のキット。
  5. 前記順方向および逆方向増幅プライマーが凍結乾燥されている、請求項1記載のキット。
  6. 前記プローブが凍結乾燥されている、請求項2記載のキット。
  7. デオキシヌクレオチドをさらに含む、請求項1記載のキット。
  8. PCR緩衝液をさらに含む、請求項1記載のキット。
  9. 前記順方向プライマーに実質的に相補的な配列、および前記逆方向プライマーに実質的に相補的である配列を含む陽性対照核酸であって、該陽性対照核酸の残りは、配列番号19〜29のいずれか1つ、またはその相補配列に実質的に相補的でない、陽性対照核酸をさらに含む、請求項1記載のキット。
  10. 前記順方向プライマーおよび前記逆方向プライマーがそれぞれ、10〜45の間のヌクレオチドを含み、前記順方向プライマーが、配列番号1の少なくとも10の連続したヌクレオチドを含み、前記逆方向プライマーが、配列番号2の少なくとも10の連続したヌクレオチドを含む、請求項1記載のキット。
  11. 前記順方向プライマーが、配列番号1またはそのバリアントからなり、該バリアントが、その5’末端、その3’末端、または両方における1〜5のヌクレオチドの付加または欠失、および1〜5の縮重塩基を含むことができ、
    前記逆方向プライマーが、配列番号2またはそのバリアントからなり、該バリアントが、その5’末端、その3’末端、または両方における1〜5のヌクレオチドの付加または欠失、および1〜5の縮重塩基を含むことができる
    請求項1記載のキット。
  12. 前記プローブが、長さが10〜45塩基の間のオリゴヌクレオチドを含み、該オリゴヌクレオチドの少なくとも15の連続した塩基が、前記標的アンプリコン内の配列に実質的に相補的である、請求項2記載のキット。
  13. 前記プローブが、長さが10〜45塩基の間のオリゴヌクレオチドを含み、該オリゴヌクレオチドが配列番号3を含む、請求項11記載のキット。
  14. 前記プローブが、オリゴヌクレオチドを含み、該オリゴヌクレオチドが配列番号15からなる、請求項11記載のキット。
  15. 試料中のカルバペネム耐性病原体の存在を判定するための方法であって、
    該試料を準備するステップと、
    該試料を順方向増幅プライマーおよび逆方向増幅プライマーと接触させるステップであって、該順方向および逆方向増幅プライマーは、該プライマーの全長にわたって、配列番号19〜29またはその相補配列に実質的に相補的であり、該順方向および逆方向増幅プライマーは一緒に、配列番号19〜29から標的アンプリコンを特異的に増幅することができ、該接触ステップは、標準的なPCR条件下で行われ、該標的アンプリコンは、該試料が増幅された試料を生成するためにカルバペネム耐性病原体を含むという条件で生成される、ステップと、
    該標的アンプリコンが、該増幅された試料中に存在するか否かを判定するステップと
    を含む方法。
  16. 前記判定ステップが、前記増幅された試料をプローブと接触させるステップを含み、該プローブは、検出可能部分を含み、該検出可能部分は、前記標的アンプリコンの存在下で信号を生成する、請求項15記載の方法。
  17. 前記プローブが、前記標的アンプリコンの少なくとも一部に実質的に相補的であるオリゴヌクレオチド配列を含む、請求項16記載の方法。
  18. 前記増幅された試料の前記生成が、リアルタイムPCRを含む、請求項15記載の方法。
  19. 前記順方向プライマーが、配列番号1またはそのバリアントからなり、該バリアントが、その5’末端、その3’末端、または両方における1〜5のヌクレオチドの付加または欠失、および1〜5の縮重塩基を含むことができ、
    前記逆方向プライマーが、配列番号2またはそのバリアントからなり、該バリアントが、その5’末端、その3’末端、または両方における1〜5のヌクレオチドの付加または欠失、および1〜5の縮重塩基を含むことができる、請求項15記載の方法。
  20. 前記プローブが、長さが10〜45塩基の間のオリゴヌクレオチドを含み、該オリゴヌクレオチドの少なくとも15の連続した塩基が、前記標的アンプリコン内の配列に実質的に相補的である、請求項16記載の方法。
  21. 前記プローブが、長さが10〜45塩基の間のオリゴヌクレオチドを含み、該オリゴヌクレオチドが配列番号3を含む、請求項16記載の方法。
  22. 前記プローブが、オリゴヌクレオチドを含み、該オリゴヌクレオチドが配列番号15からなる、請求項21記載の方法。
  23. 前記順方向プライマーに実質的に相補的な配列、および前記逆方向プライマーに実質的に相補的である配列を含む陽性内部対照核酸であって、該陽性対照核酸の残りは、配列番号19〜28のいずれか1つ、またはその相補配列に実質的に相補的でない、陽性内部対照核酸を準備するステップと、
    前記標準的なPCR条件下で、前記順方向および前記逆方向増幅プライマーと該陽性対照を接触させて、陽性対照アンプリコンを生成するステップと
    をさらに含む、請求項15記載の方法。
  24. KPCβ−ラクタマーゼのアイソフォーム1〜11(blaKPC1〜11)をコードする核酸、またはKPCβ−ラクタマーゼのアイソフォーム1〜11(blaKPC1〜11)をコードする該核酸の断片の配列の存在を判定するための方法であって、
    KPCβ−ラクタマーゼ(blaKPC1〜11)の存在について試験される試料を準備するステップと、
    該試料を順方向増幅プライマーおよび逆方向増幅プライマーと接触させるステップであって、該順方向および逆方向増幅プライマーは、該増幅プライマーの全長にわたって、配列番号19〜29またはその相補配列に実質的に相補的であり、該順方向および逆方向増幅プライマーは一緒に、配列番号19〜29から標的アンプリコンを特異的に増幅することができ、該接触ステップは、標準的なPCR条件下で行われ、該標的アンプリコンは、該試料が増幅された試料を生成するためにカルバペネム耐性病原体を含むという条件で生成される、ステップと、
    該標的アンプリコンが、該増幅された試料中に存在するか否かを判定するステップと
    を含む方法。
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