JP2015117340A - セルロースナノファイバー水性分散体の製造方法及び高濃度化助剤 - Google Patents

セルロースナノファイバー水性分散体の製造方法及び高濃度化助剤 Download PDF

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Abstract

【課題】セルロースナノファイバー水性分散体を効率的に製造する方法及びこの助剤を提供することである。【解決手段】HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)の存在下、セルロースを微細化して、セルロースナノファイバー水性分散体を得る微細化工程;又はHLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)の存在下、低濃度のセルロースナノファイバー水性分散体を濃縮して高濃度のセルロースナノファイバー水性分散体を得る濃縮工程を含むことを特徴とするセルロースナノファイバー水性分散体の製造方法を用いる。HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)を必須成分としてなることを特徴とするセルロースナノファイバー水性分散体用の高濃度化助剤を用いる。【選択図】なし

Description

本発明はセルロースナノファイバー水性分散体の製造方法及び高濃度化助剤に関する。
近年、セルロース繊維、特に木材由来のセルロース繊維(パルプ)を種々の方法で微細化したセルロースナノファイバーが、その優れた特性とリサイクル性から注目を集めている。セルロースナノファイバーは水性分散体の状態で製造されるが、製造効率(微細化処理効率、歩留まり、ろ水性)が不十分であり、かつ取扱い性が悪いため、種々の用途へ応用する際の大きな障害となっている。
この問題を解決するため、セルロースナノファイバーの製造工程において、陰イオン性分散剤を使用する方法が知られている(特許文献1)。
特開2012−51991号公報
陰イオン性分散剤を使用する方法でも、セルロースナノファイバー水性分散体の製造効率(微細化処理効率、歩留まり、ろ水性)が不十分であるという問題がある。
本発明の目的は、セルロースナノファイバー水性分散体を効率的に製造する方法及びこの助剤を提供することである。
本発明のセルロースナノファイバー水性分散体の製造方法の特徴は、HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)の存在下、セルロースを微細化して、セルロースナノファイバー水性分散体を得る微細化工程;又は
HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)の存在下、低濃度のセルロースナノファイバー水性分散体を濃縮して高濃度のセルロースナノファイバー水性分散体を得る濃縮工程を含む点を要旨とする。
本発明のセルロースナノファイバー水性分散体用の高濃度化助剤の特徴は、HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)を必須成分としてなる点を要旨とする。
本発明の製造方法を用いると、セルロースナノファイバー水性分散体を効率的に製造できる。
本発明のセルロースナノファイバー水性分散体用の高濃度化助剤は、セルロースナノファイバー水性分散体を製造する際、高い製造効率(微細化処理効率、歩留まり、ろ水性)を発揮する。したがって、本発明のセルロースナノファイバー水性分散体用の高濃度化助剤を用いると、セルロースナノファイバー水性分散体を効率的に製造できる。
本発明において、セルロースナノファイバーとは、平均繊維径が10〜100nm程度(好ましくは10〜50nm、さらに好ましくは15〜40nm、特に好ましくは20〜25nm)のセルロース微細繊維を意味する。
セルロースナノファイバー水性分散体とは、水を必須成分とする水性媒体にセルロースナノファイバーを分散させたものを意味する。
水性媒体としては、水以外に、低級アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノール等)、グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール及びジエチレングリコール等)、グリセリン、アセトン等が含まれる。これらは1種又は2種以上を混合して用いることができ、水及び水とその他の媒体との混合液が好ましい。
HLBは、「新・界面活性剤入門」(藤本武彦著、三洋化成工業株式会社、昭和60年11月1日発行)の128〜129頁に記載されているグリフィンのHLBを意味する。
セルロースの微細化方法としては、公知の方法が使用でき、例えば、セルロース繊維の水分散液を高圧ホモジナイザー、ビーズミル等により機械的に微細化する方法や、化学処理によってセルロースを微細化しやすい状態にした後に機械的な微細化を行なう方法等が使用できる。
セルロースの濃縮方法としては、公知の方法が使用でき、例えば、ろ過、プレス脱水及び水性媒体の留去(蒸留、減圧蒸留、浸透膜法等)等が使用できる。
HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)としては、ポリオキシアルキレン鎖を有するHLB8〜18の化合物が含まれる。
HLBとしては、8〜18が好ましく、さらに好ましくは8.5〜17.5、特に好ましくは9〜17、最も好ましくは10〜16.5である。
ポリオキシアルキレン化合物(A)としては、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A1)、一般式(2)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A2)、一般式(3)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A3)及び一般式(4)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A4)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。

{-(AO)-H} (1)

{H-(AO)-}{-(AO)-R (2)

{-R-(AO)-H} (3)

{R2-}p1{-(AO)-H}r (4)
は炭素数1〜25の活性水素化合物の反応残基、Rは炭素数1〜24の1価の有機基、Rは炭素数1〜24の2価の有機基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、nは1〜100の整数で一分子中に複数のnが存在する場合、それぞれ同じでも異なっていてもよく、sは1〜5の整数、pは1〜5の整数、rは0〜4の整数、p+rは1〜5の整数である。
ポリオキシアルキレン化合物(A1)としては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリコールの脂肪酸モノエステル及びアルキルアミンのアルキレンオキシド付加物等が含まれる。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーとしては、エチレンオキシド5〜200モルとプロピレンオキシド5〜200モルとの共重合体が含まれ、ポリオキシエチレン(48モル)ポリオキシプロピレン(35モル)ブロックポリマー(たとえば、ニューポールPE−75;HLB10.1、三洋化成工業株式会社)等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルとしては、炭素数6〜18のアルキル基を有するアルキルフェノールのエチレンオキシド付加物が含まれ、ポリオキシエチレン(8.5モル)ノニルフェノールエーテル(たとえば、ノニポール85;HLB12.6、三洋化成工業株式会社、「ノニポール」は同社の登録商標である。)、ポリオキシエチレン(10モル)ノニルフェノールエーテル(たとえば、ノニポール100;HLB13.3、三洋化成工業株式会社)等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、炭素数6〜22のアルカノールのアルキレンオキシド2〜100モル付加物が含まれ、1級アルカノールのアルキレンオキシド付加物(たとえば、ナロアクティーCL−70;HLB11.7、三洋化成工業株式会社、「ナロアクティー」は同社の登録商標である。エマルミンCO−200;HLB15.3、三洋化成工業株式会社、「エマルミン」は同社の登録商標である。ブラウノンEH−11;15.8、青木油脂工業)、2級アルカノールのエチレンオキシド付加物(たとえば、サンノニックSS−90;HLB13.2、三洋化成工業株式会社、「サンノニック」は同社の登録商標である。)等が挙げられる。
ポリオキシアルキレングリコールの脂肪酸モノエステルとしては、数平均分子量200〜1000のポリオキシアルキレングリコールと炭素数6〜22の脂肪酸とのモノエステルが含まれ、数平均分子量600のポリオキシエチレングリコールとオレイン酸とのモノエステル(たとえば、イオネットMO−600;HLB13.7、三洋化成工業株式会社)等が挙げられる。
アルキルアミンのアルキレンオキシド付加物としては、炭素数6〜22の脂肪族アミンのアルキレンオキシド2〜100モル付加物が含まれ、ラウリルアミンのエチレンオキシド付加物(たとえばブラウノンL−205;HLB10.4、青木油脂工業株式会社)等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン化合物(A2)としては、ポリオキシアルキレングリコールの脂肪酸ジエステル等が含まれる。
ポリオキシアルキレンの脂肪酸ジエステルとしては、数平均分子量200〜1000のポリオキシアルキレングリコールと炭素数6〜22の脂肪酸とのジエステルが含まれ、数平均分子量600のポリオキシエチレングリコールとオレイン酸とのジエステル(たとえば、イオネットDO−600;HLB10.4、三洋化成工業株式会社)等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン化合物(A3)としては、植物油のアルキレンオキシド付加物等が含まれる。
植物油のエチレンオキシド付加物としては、植物油のエチレンオキシド9〜200モル付加物が含まれ、ひまし油のエチレンオキシド付加物(たとえば、ユニオックスHC−40;HLB−13.3、日油株式会社、「ユニオックス」は同社の登録商標である。)、硬化ひまし油のエチレンオキシド付加物(たとえば、SURFRIC HCO−20;HLB=10、伊東製油)等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン化合物(A4)としては、ソルビタン脂肪酸部分エステルのアルキレンオキシド付加物及びグリセリン脂肪酸部分エステルのエチレンオキシド付加物等が含まれる。
ソルビタン脂肪酸部分エステルのアルキレンオキシド付加物としては、ソルビタン脂肪酸部分エステルのエチレンオキシド2〜40モル付加物が含まれ、ソルビタンモノラウリン酸エステルのエチレンオキシド付加物(たとえば、ノニオンLT−221;HLB16.7、日油株式会社)、ソルビタンモノステアリン酸エステルのエチレンオキシド付加物(たとえば、ノニオンST−221;HLB15.7、日油株式会社)及びソルビタンモノオレイン酸エステルのエチレンオキシド付加物(たとえば、ノニオンOT−221;HLB15.7、日油株式会社)等が挙げられる。
グリセリン脂肪酸部分エステルのエチレンオキシド付加物としては、グリセリン脂肪酸部分エステルのエチレンオキシド1〜100モル付加物が含まれ、グリセリンヤシ油脂肪酸部分エステルのエチレンオキシド付加物(たとえば、ユニグリMK−207;HLB13.0、日油株式会社、「ユニグリ」は同社の登録商標である。)等が挙げられる。
これらのポリオキシアルキレン化合物のうち、ポリオキシアルキレン化合物(A1)及びポリオキシアルキレン化合物(A2)が好ましく、さらに好ましくはポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリコールの脂肪酸モノエステル及びポリオキシアルキレングリコールの脂肪酸ジエステル、特に好ましくはポリオキシアルキレンアルキルエーテルである。
セルロースナノファイバーの含有量(重量%)は、セルロースナノファイバー水性分散体の重量に基づいて、0.1〜15が好ましく、さらに好ましくは0.5〜13、特に好ましくは1〜10である。
HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)の使用量(重量%)は、セルロースナノファイバーの乾燥重量に基づいて、0.1〜3が好ましく、さらに好ましくは0.12〜2.5、特に好ましくは0.15〜2、最も好ましくは0.2〜1である。この範囲であると、セルロースナノファイバー水性分散体の製造効率がさらに良好となる。
乾燥重量は、ハロゲン・赤外線水分計(たとえば、HR−83P、メトラー・トレド株式会社製)}にて、セルロースナノファイバー水性分散体2gを130℃に加熱して、重量変化が50秒間で1mg以下となるまで130℃を保った後、残った重量を測定して求める値である。
微細化工程において、HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)は、どの段階で添加してもよいが、微細化の初期から存在させることが好ましい。添加の仕方は、一括添加、連続添加又は分割添加のいずれでもよい。
濃縮工程において、HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)は、どの段階で添加してもよいが、濃縮の初期から存在させることが好ましい。添加の仕方は、一括添加、連続添加又は分割添加のいずれでもよい。
本発明のセルロースナノファイバー水性分散体用の高濃度化剤は、上記のHLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)を必須成分としていればよく、水性媒体や公知の消泡剤が含まれていてもよい。
水性媒体を含有する場合、水性媒体の含有量(重量%)は、HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)の重量に基づいて、1〜2000が好ましく、さらに好ましくは10〜1000である。
消泡剤を含有する場合、消泡剤の含有量(重量%)は、HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)の重量に基づいて、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは1〜10である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特記しない限り、部は重量部を、%は重量%を意味する。
粘度(25℃、Pa・s)は、ANTONPAAR社製粘弾性測定装置MCR301にて、コーンプレート(CP25−2;プレート径25mm、コーン角度2°)を用い、ずり速度を0.01/sから1000/sまで200秒かけて上昇させた際の粘度を測定して、ずり速度10/sでの粘度を読み取った。
<実施例1〜17、比較例1〜7>
セルロースナノファイバーの2%水分散液(BiNFi−s、株式会社スギノマシン)に表1に記載した添加剤{ポリオキシアルキレン化合物等}を添加してゴーリンホモジナイザー(マントンゴーリン社製)を用いて6000psi(41.3MPa)で微細化処理を行い、粘度(25℃、Pa・s)を測定した。
また、添加剤を添加しないこと以外、上記と同様にして、微細化処理して粘度を測定した(ブランクとして表1に示した。)。
なお、表中、添加量はセルロースナノファイバーの乾燥重量に対する濃度である(以下同様である。)。
Figure 2015117340

ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(A11):ナロアクティーCL−85、HLB12.6、三洋化成工業株式会社。「ナロアクティー」は同社の登録商標である。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(A12):ナロアクティーCL−200、HLB16.0 、三洋化成工業株式会社。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(A13):ナロアクティーCL−400、HLB17.8、三洋化成工業株式会社。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(A14):ナロアクティーCL−40、HLB8.9、三洋化成工業株式会社。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(A15):エマルミン240、HLB16.1、三洋化成工業株式会社。「エマルミン」は同社の登録商標である。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(A16):サンノニックSS−90、HLB13.3、三洋化成工業株式会社。「サンノニック」は同社の登録商標である。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(A17):ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル(ブラウノンEH−11)、HLB15.8、青木油脂工業株式会社。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(A18):ポリオキシエチレンイソデシルエーテル(セフティカットID−1061)、HLB13.3、青木油脂工業株式会社。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー(A19):ニューポールPE−108、HLB15.5、三洋化成工業株式会社。「ニューポール」は同社の登録商標である。
ソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(A31):ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(ノニオンST−221)、HLB15.7、日油株式会社。「ノニオン」は同社の登録商標である。
植物油のエチレンオキシド付加物(A32):ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(ブラウノンCW−100)、HLB16.5、青木油脂工業株式会社。
ポリオキシエチレンの脂肪酸エステル(A21):イオネットMO−600、HLB13.7、三洋化成工業株式会社。「イオネット」は同社の登録商標である。
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル(A110):ノニポール100、HLB13.3、三洋化成工業株式会社。「ノニポール」は同社の登録商標である。
グリセリン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(A33):ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリル(ユニグリMK−207)、HLB13.0、日油株式会社、「ユニグリ」は同社の登録商標である。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(H1):ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル(ブラウノンEH−30)、HLB18.2、青木油脂工業株式会社。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(H2):ナロアクティーCL−20、HLB5.7、三洋化成工業株式会社。
ポリアクリル酸ナトリウム(H3):重量平均分子量13,000。
テトラアルキルアンモニウムクロライド(H4):ニッサンカチオン2ABT、日油株式会社。
<実施例18〜20、比較例8、9>
セルロースナノファイバーの2%水分散液(BiNFi−s、株式会社スギノマシン)に表1に記載した添加剤{ポリオキシアルキレン化合物等}を添加してゴーリンホモジナイザー(マントンゴーリン社製)を用いて6000psi(41.3MPa)で微細化処理を行った後、80℃に加熱しつつ攪拌してセルロースナノファイバーの濃度が6%になるまで濃縮し、得られた6%水分散液の粘度(25℃、Pa・s)を測定した。
また、添加剤を添加しないこと以外、上記と同様にして、微細化処理及び濃縮してから粘度を測定した(ブランクとして表2に示した。)。
Figure 2015117340
<実施例21〜22、比較例10>
セルロースナノファイバーの2%水分散液(BiNFi−s、株式会社スギノマシン)に表1に記載した添加剤{ポリオキシアルキレン化合物等}を添加してゴーリンホモジナイザー(マントンゴーリン社製)を用いて6000psi(41.3MPa)で微細化処理して調製したサンプル1.7gを保水性試験機(AA−GWR、KALTEC SCIENTIFIC,INC.社製)を用いて、加圧ろ過(孔径5.0μmのメンブレンフィルター、圧力1bar、加圧時間3分間)して、濃縮セルロースナノファイバーを得た。
そして、メンブランフィルターを抜けてろ過された水の量から、ろ過後のセルロースナノファイバー水分散液の濃度を算出し、下表に示した。
また、添加剤を添加しないこと以外、上記と同様にして、微細化処理及び加圧ろ過してから濃度を算出した(ブランクとして表3に示した。)。
Figure 2015117340
本発明の製造方法を用いると、ブランクや比較用の方法を用いるものに比べて低粘度のセルロースナノファイバー水性分散体が得られた。すなわち、本発明の製造方法は、セルロースナノファイバー水性分散体の粘度を大幅に低下できるので、生産効率や取り扱い性等が向上し、種々の用途への応用も容易になることが期待できる。また、本発明の高濃度化助剤を用いると、より高濃度のセルロースナノファイバー水性分散体が容易に得られた。

Claims (5)

  1. HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)の存在下、セルロースを微細化して、セルロースナノファイバー水性分散体を得る微細化工程;又は
    HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)の存在下、低濃度のセルロースナノファイバー水性分散体を濃縮して高濃度のセルロースナノファイバー水性分散体を得る濃縮工程を含むことを特徴とするセルロースナノファイバー水性分散体の製造方法。
  2. HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)が、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A1)、一般式(2)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A2)、一般式(3)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A3)及び一般式(4)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A4)からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のセルロースナノファイバー水性分散体の製造方法。

    {-(AO)-H} (1)

    {H-(AO)-}{-(AO)-R (2)

    {-R-(AO)-H} (3)

    {R2-}p1{-(AO)-H}r (4)

    は炭素数1〜25の活性水素化合物の反応残基、Rは炭素数1〜24の1価の有機基、Rは炭素数1〜24の2価の有機基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、nは1〜100の整数で一分子中に複数のnが存在する場合、それぞれ同じでも異なっていてもよく、sは1〜5の整数、pは1〜5の整数、rは0〜4の整数、p+rは1〜5の整数である。
  3. HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)の使用量が、セルロースナノファイバーの乾燥重量に基づいて、0.1〜3重量%である請求項1〜3のいずれかに記載のセルロースナノファイバー水性分散体の製造方法。
  4. HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)を必須成分としてなることを特徴とするセルロースナノファイバー水性分散体用の高濃度化助剤。
  5. HLB8〜18のポリオキシアルキレン化合物(A)が、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A1)、一般式(2)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A2)、一般式(3)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A3)及び一般式(4)で表されるポリオキシアルキレン化合物(A4)からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の高濃度化助剤。

    {-(AO)-H} (1)

    {H-(AO)-}{-(AO)-R (2)

    {-R-(AO)-H} (3)

    {R2-}p1{-(AO)-H}r (4)

    は炭素数1〜25の活性水素化合物の反応残基、Rは炭素数1〜24の1価の有機基、Rは炭素数1〜24の2価の有機基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、nは1〜100の整数で一分子中に複数のnが存在する場合、それぞれ同じでも異なっていてもよく、sは1〜5の整数、pは1〜5の整数、rは0〜4の整数、p+rは1〜5の整数である。
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