JP5830313B2 - 脱墨剤及び脱墨方法 - Google Patents

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Description

本発明は、脱墨剤及び脱墨方法に関し、より詳細には古紙を脱墨処理して再生パルプを得るために用いられる脱墨剤及び脱墨方法に関する。
近年、資源の有効利用及び環境保護の立場から、古紙の再利用は重要性を増し、古紙から得られる再生パルプの用途も拡大している。古紙から再生パルプを得る際は、通常、古紙に付着したインキを取り除く脱墨処理が施される。今日、印刷技術及び印刷方法が多様化し、印刷に用いられるインキの組成も変化している。したがって、多様なインキの組成に対応可能であり、バージンパルプに近い高品質の再生パルプを得ることができる脱墨処理の技術が求められている。
従来から用いられている脱墨処理の方法として、洗浄法、フローテーション法等が知られている。洗浄法は、以下に説明する工程によって古紙からインキを除去する方法である。まずパルパー等で古紙を離解してパルプ繊維とする(離解工程)。次に、得られたパルプ繊維にアルカリ剤、漂白剤及び脱墨剤を混合して、パルプ繊維からインキを離脱させパルプスラリーを得る(熟成工程)。その後、得られたパルプスラリーをろ過洗浄(洗浄工程)することによって、インキ成分をパルプスラリーから除去する。他方、フローテーション法は、離解工程及び熟成工程を経てパルプスラリーを得るまでは、上記洗浄法と同様である。次いで、このパルプスラリー中に空気を吹き込んで泡を形成させ、この泡にインキ成分を吸着させて、泡と共にインキ成分を取り除く(フローテーション工程)。
しかしながら、最近は新聞等のオフセット印刷化が進み、さらには記録方式にトナーを用いたPPC(plain paper copier)複写及びノンインパクト記録等が使用されることが増えている。そのため、樹脂成分を多く含むインキ及びトナー(以下、インキ等という場合がある)を使用することが多くなり、離解工程及び熟成工程においてインキ等がパルプ繊維から十分に剥離及び分散しにくい場合がある。このような場合は、剥離性及び分散性を向上させるために、脱墨処理の工程中に、パルプ繊維又はパルプスラリーに機械的な揉みや練りを加える工程(ニーディング工程又はディスパージング工程)を加えることが多い。
現在行われている脱墨処理の方法は、上述の洗浄法及びフローテーション法がほとんどを占めている。洗浄法及びフローテーション法を組み合わせることも可能であり、脱墨処理の方法は各製紙工場によってそれぞれ異なる。近年の傾向としては、使用する水の量が少ない、各工程に用いる機械がコンパクトにできる、更に除去したインキ等の成分を含んだ排水が少ない等の理由から、フローテーション法によって脱墨処理を行うことが増加している。
洗浄法に使用される脱墨剤として、種々の界面活性剤が用いられている。代表的なものとしては、ノニルフェノールのアルキレンオキシド付加物が従来から用いられている。しかし、近年環境ホルモン及び生分解性の観点から、ノニルフェノールのアルキレンオキシド付加物は、徐々に使用されなくなってきている。その他にアルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩及びジアルキルスルホサクシネート等の陰イオン界面活性剤、アルキルフェノール、高級アルコール、合成アルコール、脂肪酸及び多価アルコールのアルキレンオキシド付加物等の非イオン界面活性剤、これらの非イオン界面活性剤の硫酸エステル塩等が使用されている。しかしながら、これらのような従来の脱墨剤では、脱墨処理によって得られる再生パルプの白色度が未だ不十分である。
他方、フローテーション法に使用される脱墨剤としても、種々の界面活性剤が用いられている。代表的なものとしては、高級脂肪酸の石鹸(高級脂肪酸石鹸)が従来から知られている。しかしながら、高級脂肪酸石鹸は、インキ等の凝集性能に優れているものの、発泡性の点で十分でない傾向がある。そのために、浮上凝集したインキ等のフローテーターからの除去が不完全となってインキ等がパルプ中に残存したり、脱墨処理の装置にインキ等が吸着したりする傾向がある。また、発泡性を高めるために他の発泡剤を併用しなければならない。
近年では、高級脂肪酸石鹸以外に、脱墨剤として、高級アルコール、合成アルコール、脂肪酸のアルキレンオキシド付加物及びその脂肪酸エステル化物等の非イオン界面活性剤が脱墨剤として使用されている。しかしながら、このような脱墨剤は、フローテーション法において、インキ等の凝集性能及び除去性能が不十分である。すなわち、フローテーション法における泡のインキ等の吸着能が低く、インキ等を効率よく除去することができない。そのため、目的とする十分高い白色度(高白色度)でパルプに残存するインキ等の量(残インキ量)が少ない再生パルプが得られない傾向がある。その上、脱墨処理中に必要なパルプまで除去してしまい、歩留まりを低下させる等の課題を有している。また、インキ等を吸着した泡がいつまでも消えず、泡に吸着したインキ等がフローテーター内に残存することになり、インキスポットの原因となる。
このような点を改良すべく、様々な提案がなされている。例えば、下記特許文献1及び2には、特定のポリオキシアルキレン基を持つ高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物を含有する脱墨剤を使用する脱墨方法が開示されている。また、特許文献3には、特定のポリオキシアルキレン基を持つ高級アルコール等のアルキレンオキサイド付加物を含有する脱墨剤が開示されている。
特開昭55−51891号公報 特開昭55−51892号公報 特開平7−3681号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載の脱墨剤では未だインキ等の吸着能が不十分であり、特に、熱劣化古紙(熱と酸素によってインキ等が変質し、インキ等と紙の結着が強固になり、インキ等の剥離が非常に困難となった古紙)に対してはインキ等を十分に除去することができない。さらに、フローテーション時の発泡性が高くなり過ぎる傾向にあり、脱墨処理を行うための操業中、泡の量のコントロールが難しいという課題もある。
特許文献3には、発明に係る脱墨剤が熱劣化古紙の脱墨処理にも対応できると記載されている。しかしながら、熱劣化古紙に対するインキ等の吸着能は未だ不十分である。さらに、脱墨処理方法がフローテーション法である場合には、フローテーション時の発泡性が高くなり過ぎる傾向にあり、操業中、泡の量のコントロールが難しく、時には回収タンクで泡がオーバーフローして、脱墨処理を行うための操業に支障をきたすという課題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、熱劣化古紙であっても高白色度で残インキ量の少ない再生パルプを得ることが可能であり、脱墨処理がフローテーション法である場合には、適度な発泡性と速やかな破泡性を併せ持つ泡を発生させることができて操業を良好に行うことができる脱墨剤及びこれを用いた脱墨方法を提供することを目的とする。
本発明は、下記一般式(1)で表される化合物からなる(I)成分と、下記一般式(2)で表される化合物、並びに/又は、炭素数14〜20の脂肪酸及び/若しくはその塩と炭素数6〜10の1価のアルコールとの組合せ、からなる(II)成分と、を含有する、脱墨剤を提供する。
−O−(PO)−(AO)−H (1)
−COO−R (2)
式(1)中、Rは炭素数12〜22の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、mは1〜12の整数を示し、AOはエチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基を示し、nは38〜99の整数を示し、複数あるAOのうちの少なくとも1つはエチレンオキシ基であり少なくとも一つはプロピレンオキシ基であり、(m+n)は50〜100である。式(2)中、Rは炭素数13〜19の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、Rは炭素数6〜10の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示す。
本発明に係る脱墨剤は、このような構成とすることによって、熱劣化古紙であっても高白色度で残インキ量の少ない再生パルプを得ることが可能であり、脱墨処理がフローテーション法である場合には、適度な発泡性と速やかな破泡性を併せ持つ泡を発生させることができて操業を良好に行うことができる。
上記脱墨剤は、(I)成分と、(II)成分との質量比が、70:30〜95:5であることが好ましい。
また、本発明は、古紙と、上記脱墨剤と、を混合する工程を含む、古紙の脱墨方法を提供する。
本発明によれば、熱劣化古紙であっても高白色度で残インキ量の少ない再生パルプを得ることが可能であり、脱墨処理がフローテーション法である場合には、適度な発泡性と速やかな破泡性を併せ持つ泡を発生させることができて操業を良好に行うことができる脱墨剤及びこれを用いた脱墨方法を提供することが可能になる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る脱墨剤は、下記一般式(1)で表される化合物からなる(I)成分と、下記一般式(2)で表される化合物、並びに/又は、炭素数14〜20の脂肪酸及び/若しくはその塩と炭素数6〜10の1価のアルコールとの組合せ、からなる(II)成分と、を含有する。
−O−(PO)−(AO)−H (1)
−COO−R (2)
式(1)中、Rは炭素数12〜22の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、mは1〜12の整数を示し、AOはエチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基を示し、nは38〜99の整数を示し、複数あるAOのうちの少なくとも1つはエチレンオキシ基であり少なくとも一つはプロピレンオキシ基であり、(m+n)は50〜100である。式(2)中、Rは炭素数13〜19の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、Rは炭素数6〜10の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示す。
まず、(I)成分である一般式(1)で表される化合物について説明する。式(1)におけるRは、炭素数12〜22の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
上記炭素数が12未満であると、インキとの親和性が低下し、十分な白色度を有し且つパルプに残存するインキの量(残インキ量)の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。上記炭素数が22を超えると、疎水性が高くなり過ぎて脱墨剤同士の凝集が起こり、インキを十分吸着しなくなる傾向がある。インキとの親和性の観点から、Rの炭素数は14〜20であることが好ましく、16〜18であることがより好ましい。
インキとの親和性がより良く、白色度がより高く且つ残インキ量のより少ない再生パルプが得られるという観点から、上記Rが不飽和の脂肪族炭化水素基である場合には、不飽和結合の数は1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
炭素数12〜22の不飽和の脂肪族炭化水素基としては、例えば、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、エイコセニル基、ヘンエイコセニル基及びドコセニル基が挙げられる。
また、インキとの親和性の観点から、上記一般式(1)で表される化合物の中でも、Rが飽和の脂肪族炭化水素基であるものが好ましい。
炭素数12〜22の飽和の脂肪族炭化水素基としては、例えば、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンエイコシル基及びドコシル基が挙げられる。
POはプロピレンオキシ基を示し、mは、POの平均付加モル数であって、1〜12の整数を示す。mが1未満であると、脱墨剤の流動性が十分でなく、脱墨処理の処理浴中(以下、単に処理浴中という場合がある)での分散性が低下する傾向がある。そのため、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。mが12を超えると、疎水性が高くなり過ぎて脱墨剤同士の凝集が起こり、インキを十分吸着しなくなる傾向がある。脱墨剤の流動性及びインキへの吸着性の観点から、mは3〜10の整数であることが好ましい。
AOは、エチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基を示し、nはAOの平均付加モル数であり、38〜99の整数を示す。複数あるAOには、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基とが必ず含まれる。上記複数のAOの付加形態は、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基とのランダム付加であってもブロック付加であってもよい。白色度がより高く、且つ残インキ量のより少ない再生パルプが得られるという観点から、複数のAOの付加形態はランダム付加であることが好ましい。
(m+n)は50〜100である。(m+n)が50未満である場合、インキとの親和性が低下し、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。(m+n)が100を超える場合、脱墨剤の流動性が十分でなく、処理浴中での分散性が低下する傾向がある。そのため、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。また、脱墨処理がフローテーション法である場合には、必要以上に発泡してしまう傾向があり、フローテーション時の泡の量のコントロールが難しくなる傾向がある。さらに、フローテーターから除去した泡が消えずに残り、回収タンクにてオーバーフローしたりする等の泡のトラブルが起こり、脱墨処理を行うための操業(以下、単に操業という場合がある)に支障をきたす傾向がある。脱墨剤のインキとの親和性と処理浴における分散性の観点及び脱墨処理がフローテーション法である場合には、速やかな泡の壊れやすさ(破泡性)の観点から、(m+n)は60〜90であることが好ましく、75〜85であることがより好ましい。
また、白色度がより高く、残インキ量がより少ない再生パルプが得られるという観点から、上記一般式(1)で表される化合物におけるプロピレンオキシ基の平均付加モル数の総数は、15〜50が好ましく、20〜40がより好ましい。また、上記一般式(1)で表される化合物におけるエチレンオキシ基の平均付加モル数の総数は、25〜70が好ましく、30〜65がより好ましく、40〜50が特に好ましい。
また、エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基の平均付加モル数の総数に対するエチレンオキシ基の平均付加モル数の総数の割合は、50〜70%であることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物の数平均分子量は、白色度がより高く、且つ残インキ量がより少ない再生パルプが得られるという観点から、3000〜5000であることが好ましい。なお、上記数平均分子量とは、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法(ポリエチレングリコール(PEG)換算法)によって測定される値である。
一般式(1)で表される化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
一般式(1)で表される化合物の製造方法としては、まず炭素数12〜22の1価のアルコールにプロピレンオキサイドを付加し、次いでエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを、ブロック付加又はランダム付加させる方法が挙げられる。上述のアルキレンオキサイドの付加反応は、従来公知の方法によって行うことができ、特に限定されるものではない。
次に一般式(2)で表される化合物(以下、(II−1)成分という場合がある)について説明する。式(2)におけるRは、炭素数13〜19の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。炭素数が13未満であると、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。また、脱墨処理方法がフローテーション法である場合には、泡の破泡性が低下し、フローテーター等から除去した泡が回収タンク等にてオーバーフローしたりする等の泡のトラブルになり、操業に支障をきたす傾向がある。他方、炭素数が19を超えると、脱墨剤の流動性が十分でなく、処理浴中での分散性が低下する傾向がある。そのため、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。白色度がより高く、且つ残インキ量のより少ない再生パルプが得られるという観点、脱墨剤の流動性の観点及び脱墨処理がフローテーション法である場合には、速やかな破泡性の観点から、上記炭素数は15〜17であることが好ましい。
脱墨剤の流動性の観点及び脱墨処理がフローテーション法である場合には、速やかな破泡性の観点から、Rが不飽和の脂肪族炭化水素基である場合には、不飽和結合数は1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
炭素数13〜19の不飽和の脂肪族炭化水素基としては、例えば、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基及びノナデセニル基が挙げられる。
さらに、脱墨剤の流動性の観点及び脱墨処理がフローテーション法である場合には、速やかな破泡性の観点から、Rは飽和の脂肪族炭化水素基であることが好ましい。
炭素数13〜19の飽和の脂肪族炭化水素基としては、例えば、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基及びノナデシル基が挙げられる。
は、炭素数6〜10の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
炭素数6〜10の飽和又は不飽和の炭化水素基としては、例えば、ヘキシル基、4−メチル−1−ペンチル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基及びデセニル基が挙げられる。
炭素数が6未満又は10を超えると、脱墨剤の流動性が十分でなく、処理浴中での分散性が低下する傾向がある。そのため、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。また、脱墨処理がフローテーション法である場合には、泡の破泡性が低下し、フローテーター等から除去した泡が回収タンク等にてオーバーフローしたりする等の泡のトラブルになり、操業に支障をきたす傾向がある。
脱墨剤の流動性の観点及び脱墨処理がフローテーション法である場合には、速やかな破泡性の観点から、Rはオクチル基又は2−エチルヘキシル基が好ましく、2−エチルヘキシル基がより好ましい。
一般式(2)で表される化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記一般式(2)で表される化合物の製造方法としては、炭素数14〜20の脂肪酸と炭素数6〜10の1価のアルコールとのエステル化反応によって合成する方法が挙げられる。このエステル化反応は、従来公知の方法によって行えばよく、特に限定されるものではない。
次に、炭素数14〜20の脂肪酸及び/若しくはその塩と炭素数6〜10の1価のアルコールとの組合せ(以下、(II−2)成分という場合がある)について説明する。上記組合わせは、炭素数14〜20の脂肪酸と炭素数6〜10の1価のアルコールとの組合わせでもよいし、炭素数14〜20の脂肪酸の塩と炭素数6〜10の1価のアルコールとの組合わせでもよい。これらは、1組又は2組以上で用いることができる。
上記(II−2)成分における炭素数14〜20の脂肪酸は、飽和であっても不飽和であってもよく、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。炭素数が14未満であると、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。また、脱墨処理方法がフローテーション法である場合には、泡の破泡性が低下し、フローテーター等から除去した泡が回収タンク等にてオーバーフローしたりする等の泡のトラブルになり、操業に支障をきたす傾向がある。他方、炭素数が20を超えると、脱墨剤の流動性が十分でなく、処理浴中での分散性が低下する傾向がある。そのため、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。白色度がより高く、且つ残インキ量のより少ない再生パルプが得られるという観点、脱墨剤の流動性の観点、及び脱墨処理がフローテーション法である場合には、速やかな破泡性の観点から、炭素数16〜18の脂肪酸が好ましい。
また、脱墨剤の流動性の観点及び脱墨処理がフローテーション法である場合には、速やかな破泡性の観点から、上記脂肪酸が不飽和脂肪酸である場合には、不飽和結合数は1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
炭素数14〜20の不飽和脂肪酸としては、例えば、テトラデセン酸、ペンタデセン酸、ヘキサデセン酸、ヘプタデセン酸、オクタデセン酸及びノナデセン酸が挙げられる。
さらにまた、脱墨剤の流動性の観点及び脱墨処理がフローテーション法である場合には、速やかな破泡性の観点から、上記脂肪酸は、飽和脂肪酸であることがより好ましい。
上記炭素数14〜20の飽和脂肪酸としては、例えば、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸及びエイコサン酸が挙げられる。
上記炭素数14〜20の脂肪酸の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられる。白色度がより高く、且つ残インキ量のより少ない再生パルプが得られるという観点から、アルカリ金属塩が好ましい。
上記(II−2)成分における炭素数6〜10の1価のアルコールは、飽和であっても不飽和であってもよく、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。炭素数が6未満又は10を超えると、脱墨剤の流動性が十分でなく、処理浴中での分散性が低下する傾向がある。そのため、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。また、脱墨処理がフローテーション法である場合には、泡の破泡性が低下し、フローテーター等から除去した泡が回収タンク等にてオーバーフローしたりする等の泡のトラブルになり、操業に支障をきたす傾向がある。
脱墨剤の流動性の観点及び脱墨処理がフローテーション法である場合には、速やかな破泡性の観点から、上記1価のアルコールは飽和であり、炭素数8であることが好ましい。さらに、上記1価のアルコールは分岐鎖状であることがより好ましい。
炭素数6〜10の1価のアルコールとしては、例えば、ヘキサノール、4−メチル−1−ペンタノール、ヘプタノール、2−ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、6−メチル−1−ヘプタノール、ノニルアルコール、7−メチル−1−オクタノール、デシルアルコール及び2−プロピルヘプタノールが挙げられる。
上記(II−2)成分において、炭素数14〜20の脂肪酸及び/又はその塩を基準とした、上記炭素数6〜10の1価のアルコールのモル比は、0.5〜1.5であることが好ましく、0.8〜1.2であることがより好ましい。上記炭素数6〜10の1価のアルコールのモル比が0.5未満であると、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られない傾向がある。また、上記炭素数6〜10の1価のアルコールのモル比が1.5を超えると、十分な白色度を有し且つ残インキ量の十分少ない再生パルプが得られず、さらに、脱墨処理方法がフローテーション法である場合には、泡の破泡性が低下し、フローテーター等から除去した泡が回収タンク等にてオーバーフローしたりする等の泡のトラブルになり、操業に支障をきたす傾向がある。
白色度がより高く、且つ残インキ量のより少ない再生パルプが得られるという観点及び脱墨処理がフローテーション法である場合には、速やかな破泡性の観点から、炭素数14〜20の脂肪酸及び/又はその塩を基準とした、上記炭素数6〜10の1価のアルコールのモル比は、0.9〜1.1であることが特に好ましい。
(II)成分において、白色度がより高く、且つ残インキ量のより少ない再生パルプが得られるという観点、及び、(I)成分との相溶性がより良いことによって脱墨剤の安定性がより良好となるという観点から、主として(II−1)成分を用いることが好ましく、(II−1)成分を単独で用いることがより好ましい。
本実施形態に係る脱墨剤における(I)成分と(II)成分との質量比は、70:30〜95:5であることが好ましい。上記質量比が上記範囲内であると、(I)成分と(II)成分との相溶性がより良好となり、脱墨剤の安定性がより向上する傾向がある。さらに、白色度がより高く、且つ残インキ量のより少ない再生パルプが得られる傾向がある。
脱墨剤の安定性及びより白色度が高く、より残インキ量の少ない再生パルプが得られるという観点から、脱墨剤における(I)成分と(II)成分との質量比は、75:25〜93:7であることがより好ましく、80:20〜90:10であることが更により好ましい。
本実施形態に係る脱墨剤には、従来脱墨処理において使用される公知の薬剤、水、有機溶剤等を必要に応じて添加することができる。
上記公知の薬剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム及び炭酸ナトリウム等のアルカリ剤、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、ハイドロサルファイト及び二酸化チオ尿素等の漂白剤、キレート剤、過酸化水素安定剤、脂肪酸等のインク凝集剤、発泡剤、ピッチコントロール剤、離解促進剤、並びに、他の公知の脱墨剤等が挙げられる。
本実施形態に係る脱墨剤は、水や有機溶剤等に溶解又は分散して使用することができる。
次に、本実施形態に係る脱墨剤を用いた古紙の脱墨方法を説明する。本実施形態に係る脱墨方法は、古紙と、上記脱墨剤とを混合する工程を含む。
古紙としては、特に制限されず、あらゆる古紙を対象とすることができる。適用対象となる古紙としては、例えば、新聞、雑誌、OA古紙、ちらし、書籍、感熱記録紙及び感圧記録紙等の印刷物、並びに、紙コップ及び包装紙等の紙製品が挙げられる。また、適用対象となる古紙に用いられた印刷方法も特に制限はなく、例えば、凸版印刷、オフセット印刷及びグラビア印刷等の印刷方法が挙げられる。
脱墨処理の手法に特に制限はなく、例えば、洗浄法、フローテーション法及びそれらを組み合わせた方法が挙げられる。特にフローテーション法が好ましく、適度な発泡性と速やかな破泡性とを併せ持つ泡を生成させることが可能となり、操業に支障をきたさずに脱墨処理を行うことができる。
本実施形態に係る脱墨剤の使用量は、必要に応じて適宜選択され得るが、例えば、用いる古紙の乾燥質量に対して、0.001〜20質量%とすることが好ましく、0.01〜5質量%とすることがより好ましい。
また、本実施形態に係る脱墨方法では、上記脱墨剤を構成する(I)成分及び(II)成分を別々に古紙に混合してもよい。(I)成分及び(II)成分を古紙に混合する順序は特に制限はなく、古紙に(I)成分を混合した後に(II)成分を混合してもよいし、古紙に(II)成分を混合した後に(I)成分を混合してもよい。また、古紙に(I)成分と(II)成分とを交互に混合してもよいし、同時に混合してもよい。
(I)成分と(II)成分との使用量の質量比は、70:30〜95:5の範囲であることが好ましい。上記範囲内であると、白色度がより高く、且つ残インキ量のより少ない再生パルプが得られる傾向にある。より白色度が高く、より残インキ量の少ない再生パルプが得られるという観点から、上記使用量の質量比は、75:25〜93:7の範囲であることがより好ましく、80:20〜90:10の範囲であることが更により好ましい。
(I)成分と(II)成分との総量は、必要に応じて適宜選択され得るが、例えば、用いられる古紙の乾燥質量に対して、0.001〜20質量%とすることが好ましく、0.01〜5質量%とすることがより好ましい。
また、(I)成分及び(II)成分のそれぞれには、従来脱墨処理において使用される公知の薬剤や、水、有機溶剤等を必要に応じて添加することができる。このような薬剤の例としては、上述したものが挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
〔脱墨処理方法〕
市中で回収した古紙を60℃、1ヶ月間加熱処理したもの(熱劣化古紙)を細断後、試験用パルパー(熊谷理機工業(株)社製、商品名:高濃度離解機)に入れて、水酸化ナトリウムを熱劣化古紙の乾燥質量に対して1質量%、3号ケイ酸ナトリウムを熱劣化古紙の乾燥質量に対して3質量%、過酸化水素水(濃度35質量%)を熱劣化古紙の乾燥質量に対して1質量%、表1又は2に示す組成の脱墨剤を熱劣化古紙の乾燥質量に対して0.3質量%となるように、それぞれ適量の水と混合して加えた。さらに適量の水を加えてパルプ濃度(熱劣化古紙の濃度)を15質量%として、40℃にて10分間離解した後、60℃で2時間熟成処理を行った。次いで、水を加えてパルプ濃度が1質量%になるように希釈し、試験用フローテーター(熊谷理機工業(株)社製、商品名:実験用フローテーター)を用いて、40℃にて5分間フローテーションを行い、パルプスラリーを得た。得られたパルプスラリーを手抄きにて抄紙し、パルプシートを作製した。
フローテーション時の泡の発泡性、フローテーターから除去された泡の破泡性、得られたパルプシートの白色度及び残インキ量を次のように評価した。
〔フローテーション時の泡の発泡性〕
フローテーション時の泡の発泡性を以下の基準の基づき評価した。その結果を表3に示す。
A :操業性が良好
B1:泡がやや少ないが、操業性に問題なし
B2:泡がやや多いが、操業性に問題なし
C1:泡が少なすぎて、操業が困難
C2:泡が多すぎて、操業が困難
〔フローテーターから除去された泡の破泡性〕
フローテーターから除去された泡の破泡性を以下の基準の基づき評価した。その結果を表3に示す。
A:泡が消えやすく、操業性が良好
B:泡がやや消えにくいが、操業性に問題なし
C:泡が消えにくく、操業が困難
〔白色度〕
得られたパルプシートの白色度の測定を、測色計CM−3700d(コニカミノルタ(株)製、商品名)及び解析ソフトCM−S100Wを用いて行った。その結果を表3に示す。この数値が高いほど、白色度は良好である。
〔残インキ量〕
得られたパルプシートの残インキ数の測定を、デジタルHDマイクロスコープVH−7000((株)キーエンス製、商品名)にて200倍に写し出された画像について、Media Cybernetics社製画像解析ソフトImage−Pro Plus ver.4を用いて行った。測定したインキの粒子は、1.22μm以上の大きさのものを1つとカウントし、1回の測定面積は4.14mmであった。2か所測定して得られたインキの個数の合計を残インキ数とした。その結果を表3に示す。
〔脱墨剤〕
以下に示す化合物を用いて、表1及び表2に示す組成の脱墨剤を調製した。エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの付加数は平均付加モル数を表す。
「C1837O(8PO)(46EO/26PO)H」:n−オクタデシルアルコールのプロピレンオキサイド8モル付加物に、エチレンオキサイド46モルとプロピレンオキサイド26モルをランダム付加させた化合物。
「C1837O(8PO)(46EO)(26PO)H」:n−オクタデシルアルコールのプロピレンオキサイド8モル付加物に、エチレンオキサイド46モルとプロピレンオキサイド26モルを、この順にブロック付加させた化合物。
「C1837O(8PO)(34EO/19PO)H」:n−オクタデシルアルコールのプロピレンオキサイド8モル付加物に、エチレンオキサイド34モルとプロピレンオキサイド19モルをランダム付加させた化合物。
「C1837O(8PO)(52EO/29PO)H」:n−オクタデシルアルコールのプロピレンオキサイド8モル付加物に、エチレンオキサイド52モルとプロピレンオキサイド29モルをランダム付加させた化合物。
「C1429O(8PO)(46EO/26PO)H」:n−テトラデシルアルコールのプロピレンオキサイド8モル付加物に、エチレンオキサイド46モルとプロピレンオキサイド26モルをランダム付加させた化合物。
「C2041O(8PO)(46EO/26PO)H」:n−エイコサニルアルコールのプロピレンオキサイド8モル付加物に、エチレンオキサイド46モルとプロピレンオキサイド26モルをランダム付加させた化合物。
「C1837O(4PO)(46EO/26PO)H」:n−オクタデシルアルコールのプロピレンオキサイド4モル付加物に、エチレンオキサイド46モルとプロピレンオキサイド26モルをランダム付加させた化合物。
「C1837O(12PO)(46EO/26PO)H」:n−オクタデシルアルコールのプロピレンオキサイド12モル付加物に、エチレンオキサイド46モルとプロピレンオキサイド26モルをランダム付加させた化合物。
「C1837O(8PO)(23EO/13PO)H」:n−オクタデシルアルコールのプロピレンオキサイド8モル付加物に、エチレンオキサイド23モルとプロピレンオキサイド13モルをランダム付加させた化合物。
「C1837O(14PO)(46EO/20PO)H」:n−オクタデシルアルコールのプロピレンオキサイド14モル付加物に、エチレンオキサイド46モルとプロピレンオキサイド20モルをランダム付加させた化合物。
「C1837O(8PO)(62EO/35PO)H」:n−オクタデシルアルコールのプロピレンオキサイド8モル付加物に、エチレンオキサイド62モルとプロピレンオキサイド35モルをランダム付加させた化合物。
「C1531COOC17」:ヘキサデカン酸と2−エチルヘキサノールのエステル化物。
「C1327COOC17」:テトラデカン酸と2−エチルヘキサノールのエステル化物。
「C1939COOC17」:エイコサン酸と2−エチルヘキサノールのエステル化物。
「C1531COO(n−)C17」:ヘキサデカン酸とn−オクタノールのエステル化物。
「C1123COOC17」:ドデカン酸と2−エチルヘキサノールのエステル化物。
「C1531COOC」:ヘキサデカン酸とn−ブタノールのエステル化物。
「C1531COOC1225」:ヘキサデカン酸とn−ドデシルアルコールのエステル化物。
Figure 0005830313
Figure 0005830313
Figure 0005830313
表3から分かるように、実施例の脱墨剤は、得られたパルプシートが高い白色度と小さい残インキ数を示しており、発生する泡についても、破泡性が良好であり、操業時にコントロールし易く、かつ泡のトラブルが生じにくいことが分かった。一方比較例1及び7の脱墨剤は、発泡性が不十分であり、所望の白色度及び残インキ量であるパルプシートを得ることができなかった。また比較例2〜6、8及び9の脱墨剤は、発泡性又は破泡性が不十分であり、操業に支障がでることが分かった。
本発明の脱墨剤は、様々な古紙を脱墨処理する際に用いられ、熱劣化古紙である場合でも、高白色度で残インキ量の少ない再生パルプを得ることが可能である。また、本発明の脱墨剤は、脱墨処理がフローテーション法であった場合には、適度な発泡性と速やかな破泡性とを併せ持つ泡を発生させることができ、操業に支障をきたさずに高白色度で残インキ量の少ない再生パルプを得ることができる。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物からなる(I)成分と、
    素数14〜20の脂肪酸及び/若しくはその塩と炭素数6〜10の1価のアルコールとの組合せ、からなる(II−2)成分と、
    を含有する、脱墨剤。
    −O−(PO)−(AO)−H (1)
    式(1)中、Rは炭素数12〜22の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、mは1〜12の整数を示し、AOはエチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基を示し、nは38〜99の整数を示し、複数あるAOのうちの少なくとも1つはエチレンオキシ基であり少なくとも一つはプロピレンオキシ基であり、(m+n)は50〜100である。]
  2. 下記一般式(1)で表される化合物からなる(I)成分と、
    下記一般式(2)で表される化合物、並びに/又は、炭素数14〜20の脂肪酸及び/若しくはその塩と炭素数6〜10の1価のアルコールとの組合せ、からなる(II)成分と、
    を含有する、脱墨剤であって、
    前記(I)成分と、前記(II)成分との質量比が、70:30〜95:5である、脱墨剤。
    −O−(PO) −(AO) −H (1)
    −COO−R (2)
    [式(1)中、R は炭素数12〜22の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、mは1〜12の整数を示し、AOはエチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基を示し、nは38〜99の整数を示し、複数あるAOのうちの少なくとも1つはエチレンオキシ基であり少なくとも一つはプロピレンオキシ基であり、(m+n)は50〜100である。式(2)中、R は炭素数13〜19の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、R は炭素数6〜10の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を示す。]
  3. 古紙と、請求項1又は2に記載の脱墨剤と、を混合する工程を含む、古紙の脱墨方法。
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