JP4342293B2 - 脱墨剤の製造方法 - Google Patents

脱墨剤の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4342293B2
JP4342293B2 JP2003423163A JP2003423163A JP4342293B2 JP 4342293 B2 JP4342293 B2 JP 4342293B2 JP 2003423163 A JP2003423163 A JP 2003423163A JP 2003423163 A JP2003423163 A JP 2003423163A JP 4342293 B2 JP4342293 B2 JP 4342293B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deinking agent
fatty acid
alcohol
carbon atoms
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003423163A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005179835A (ja
Inventor
哲也 坂井
寿雄 角井
敦 山崎
浩介 吉田
昭範 金谷
光彦 竹居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2003423163A priority Critical patent/JP4342293B2/ja
Publication of JP2005179835A publication Critical patent/JP2005179835A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4342293B2 publication Critical patent/JP4342293B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Landscapes

  • Paper (AREA)

Description

本発明は、新聞、雑誌等の印刷古紙から再生パルプを得る際に用いられる古紙再生用脱墨剤に関するものであり、より詳細には、インキ捕集工程において適度な泡量を保ち、操業性に優れ、高白色度、低残インキの高品質再生パルプを得ることができる脱墨剤等の製造方法に関するものである。
一般に、新聞、雑誌等の印刷古紙からパルプを再生して、製紙原料として再利用することは古くから行われている。しかし、資源の有効利用と環境保護の立場から印刷古紙の再利用は重要性を増し、再生パルプの用途も拡大している。印刷古紙を再利用する場合、通常パルパー等の離解機を用い苛性ソーダ、炭酸ソーダ、ケイ酸ソーダ等のアルカリ剤、過酸化水素、次亜塩素酸ソーダ等の漂白剤、EDTA、DTPA等のキレート剤とともに、脱墨剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α―オレフィンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ジアルキルスルホサクシネートなどの陰イオン界面活性剤、高級アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸等のエチレンオキサイド付加物などの非イオン界面活性剤が単独または2種以上組み合わされて使用されてきた。
一方、脱墨処理の点から見ると、脱墨効率向上のため、ニーダー、リファイナー、ディスパーザー等の処理装置の改良により剥離されたインキが微細化される傾向にある。しかし、フローテーション時において前記脱墨剤は剥離されたインキを捕集する能力が不十分であり、高白色度で残インキの少ない高品質再生パルプを得ることはできなかった。さらに、操業中の泡コントロールが難しく、時に操業に支障をきたすものであった。
前記課題に対し、脂肪酸アルキルエステルアルコキシレートの構造をもつ脱墨剤が提案している(例えば、特許文献1を参照。)。かかる構造の脱墨剤は、インキ捕集能を保持し、残インキの少ない高白色度の再生パルプを得ることができるとともに、操業中も適度な泡量を保つものである。
脂肪酸アルキルエステルアルコキシレートを得るには、すなわち、脂肪酸アルキルエステルに金属触媒を用いて、直接アルキレンオキサイドを挿入反応させる方法がある。しかし該方法によると、反応終了後に濾過等で触媒を除去する必要がある。また、低級アルコールにアルキレンオキサイドを付加反応させた後、高級脂肪酸と縮合させて該構造の脱墨剤を得る方法もあるが、この場合は反応が二段階の煩雑なものになる。さらに、高級脂肪酸にアルキレンオキサイド付加した後、末端水酸基をアルキルクロライド等でアルキル化する方法もあるが、かかる方法も煩雑なものである。
上記のごとく煩雑な反応を行わずに脱墨剤を得るには、例えば、天然油脂と多価アルコールの混合物にアルキレンオキサイドを付加して脱墨剤を得るものが提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。しかし、このような方法では、確かに簡便な1段反応により脱墨剤を得ることはできるものの、得られた脱墨剤は十分なインキ捕集能を有せず残インキが多くなる。かかる理由は定かではないが、天然油脂に由来する脱墨剤自体の立体障害により、脱墨剤がパルプスラリー中のインキと十分に接触できないためと考えられる。
特開平6−57667号公報 特開平1−57194号公報
本発明の課題は、上記事情に鑑み、簡単な反応によって得られるインキ捕集能に優れている脱墨剤の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特定の高級脂肪酸モノアルキルエステルと、アルコール又は脂肪酸の少なくとも1とを混合して、アルカリ触媒の存在下で、所定の炭素数のアルキレンオキサイドを付加した反応生成物がインキ捕集能に優れた脱墨剤であることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明の脱墨剤の製造方法は、以下の(1)〜(4)の構成或いは構造からなることを特徴
とするものである。
(1).一般式(I)がRCOORで表される(A)高級脂肪酸モノアルキルエステルと、(B)(B−1)アルコール又は(B−2)脂肪酸の中の少なくとも1つとの混合物に、アルカリ触媒の存在下、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加して得られる反応生成物からなる脱墨剤の製造方法
一般式(I)中、Rは炭素数7〜21のアルキル基またはアルケニル基、Rは炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルケニル基を表すものである。
(2).上記(B−1)アルコールが炭素数8〜22の脂肪族アルコールである上記(1)記載の脱墨剤の製造方法
(3).上記(B−2)脂肪酸が炭素数8〜22の高級脂肪酸である上記(1)記載の脱墨剤の製造方法
(4).上記(A)/(B)のモル比が1/9〜9/1の範囲であり、アルキレンオキサイド付加モル数が(A)と(B)の合計の1モル当り、5〜100モルの範囲である上記(1)〜(2)記載の脱墨剤の製造方法
本発明のアルキレンオキサイド付加生成物の製造方法及びその方法による脱墨剤の製造方法は、上記の(A)高級脂肪酸モノアルキルエステルと、(B)(B−1)アルコール、及び/又は(B−2)脂肪酸との混合物に、アルカリ触媒の存在下で炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加して得られる反応生成物の製造方法であることから、煩雑な反応工程を必要としない1段反応で得られるアルキレンオキサイド付加生成物の製造方法及びその方法による脱墨剤の製造方法であり、かかる脱墨剤は、再生パルプの脱墨工程中の泡量を適度に保ち操業性に優れ、インキ捕集能が高く、低残インキ、高白色度の再生パルプを得ることができる。
以下、本発明に係る脱墨剤の最良の形態を詳説する。尚、本発明の脱墨剤は以下の形態に限るものではない。
本発明の脱墨剤は、一般式(I)がR1COOR2で表される(A)高級脂肪酸モノアルキルエステルと、(B)(B−1)アルコール又は(B−2)脂肪酸の中の少なくとも1つとの混合物に、アルカリ触媒の存在下、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加して得られる反応生成物からなる。ここで、一般式(I)中、R1は炭素数7〜21のアルキル基またはアルケニル基、R2は炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルケニル基を表すものである。
本発明の脱墨剤は、アルキレンオキサイドの付加反応によって得られるものであるが、それに際してはアルカリ触媒を用いる。アルカリ触媒としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコラートなどの強アルカリ、アルキルアミン等が挙げられる。特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、及びソジウムメチラート等のアルカリ金属のアルコラートが好ましい。
上記(A)高級脂肪酸モノアルキルエステルは一般式(I)で表され、その式中、R1は炭素数が7〜21の範囲にあるアルキル基またはアルケニル基であり、より好ましくは、炭素数が11〜21の範囲にあるものである。R2は炭素数が1〜6の範囲にあるアルキル基もしくはアルケニル基である。
1におけるアルキル基またはアルケニル基の炭素数が6以下になると、得られる反応生成物(脱墨剤)は、再生パルプからのインキ捕集能が低下し、また炭素数が22を超えると、再生パルプの脱墨工程中の適度な泡量が得られ難くなる。(A)の高級脂肪酸モノアルキルエステルは、高級脂肪酸と1価アルコールのエステル体の化学構造を有するが、これらのエステル化反応、又は、該高級脂肪酸を含有する天然油脂と1価アルコールとのエステル交換反応等により得ることができる。
上記高級脂肪酸原料の具体例としては、豚油、牛脂等の動植物油、オリーブ油、パーム油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、ヤシ油等の植物油、及び魚油から得られる天然油脂由来の脂肪酸等を挙げることができる。具体的には、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ヘキサデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸等があげられ、これらは混合原料としてもよい。また合成脂肪酸でもよい。
またR2は、炭素数が1〜6の範囲にある一価アルコールからなるエステルが好ましい。このようなアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ヘキサノール等が挙げられる。
上記の混合する(B−1)のアルコールは、アルコールであれば本発明において特に限定するものではないが、好ましくは炭素数が8〜22の範囲、より好ましくは、8〜18の範囲の一価アルコールである。例えば、2−エチルヘキサノール、オクタノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ヒドロキシステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘプタノール、ノナノール、ウンデカノール、トリデカノール、ペンタデカノール、ヘプタデカノール、ノナデカノール、ヘンエイコサノール等の天然アルコール、合成アルコール、分岐アルコール等が挙げられる。
上記の混合する(B−2)の脂肪酸は、脂肪酸であれば本発明において特に制限するものではないが、好ましくは炭素数が8〜22の範囲、より好ましいくは8〜18の範囲の高級脂肪酸であり、(A)の原料となる脂肪酸と同じであることが好ましい。
このような(A)と(B−1)ないし(B−2)の少なくとも1つの混合物に、アルカリ触媒で、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加させる訳であるが、(A)/(B−1)ないし、(A)/(B−2)、ないし(A)/((B−1)+(B−2))、すなわち、(A)/(B)のモル比は1/9〜9/1の範囲、特に、2/9〜9/2の範囲であることが好ましい。1/9未満であると脱墨性能に劣り、9/1を越えると反応がスムースに進行しなくなる。
アルカリ触媒の量は、(A)、(B−1)、及び(B−2)の合計質量に対し、0.01〜10質量%の範囲で使用することが好ましい。
上記の炭素数が2〜4のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、及びブチレンオキサイド(BO)があるが、好ましくは、EO単独、ないしEO、POの混合アルキレンオキサイドである。EO、PO混合系の場合、POの割合は、EO、PO合計に対して、50質量%以下が好ましい。EO、PO混合系の場合、ブロック付加、ランダム付加のいずれでもよい。
このようなアルキレンオキサイド付加での付加モル数は、(A)、(B−1)、及び(B−2)の合計の1モル当り5〜100モルが好ましく、さらに好ましくは7〜70モルである。
次に、反応工程を簡単に説明とすると、上記の(A)と(B−1)ないし(B−2)の少なくとも1つの混合物にあらかじめアルカリ触媒を所定量添加し、窒素置換等により空気を追い出し、80〜200℃の温度で、アルキレンオキサイドを所定量添加して、アルキレンオキサイドの付加反応を進行させることが好ましい。反応は、スムースに進行し、通常数時間で終了するので、温度を100℃以下までに下げた後、必要な場合は、酢酸、硫酸等の酸でアルカリを中和して、本発明の反応生成物を得ることができる。なお、脱墨操作は通常アルカリ性で行うので、上記の中和工程は省いてもかまわない。
上記の(A)の高級脂肪酸モノアルキルエステルに、単にアルカリ触媒を添加してアルキレンオキサイドを上記の方法に準拠して付加させても反応は進行しないのに対し、(B−1)ないし(B−2)を共存させると反応がスムースに進行する。この場合、(B−1)ないし(B−2)のみに反応が行われているのでないことは、反応終了後、減圧下で(A)を蒸留回収するべく、減圧高温下で蒸留しても、ほとんど(A)は回収されないことからも明らかである。
現在のところ、反応経路は推測としてではあるが、まず、(B−1)、又は(B−2)とアルキレンオキサイドが反応し、この(B−1)又は(B−2)のアルキレンオキサイド付加体が触媒となって、(A)のエステル結合の中に、アルキレンオキサイドが挿入付加して反応が進むものと思われる。
従って、反応生成物は、(A)のエステル結合へのアルキレンオキサイドの挿入付加体、(B−1)ないし(B−2)のアルキレンオキサイド付加体、及び、これらのエステル交換体等の複雑な混合物となっているものと思われる。そして、これらの混合物が、全体として所望の脱墨効果を発揮しているものと思われる。
本発明の脱墨剤は公知の脱墨剤、例えば、高級アルコール硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコールやアルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物等と併用して使用することもできる。また、本発明の目的を達成する範囲において、必要に応じてアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、酵素、高分子凝集薬剤等を使用することもできる。
本発明の脱墨剤は古紙離解工程、熟成工程、もしくは両工程に分割添加して使用するのが好ましく、その添加量は原料古紙に対し0.1〜3.0質量%が好ましい。また本発明の脱墨剤とともに離解工程に必要に応じて、水酸化ナトリウム、珪酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ剤、過酸化水素などの漂白剤を併用することもできる。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の製造条件で反応生成物(脱墨剤)を得た。尚、実施例サンプルとなる原料組成等を表1に、比較例サンプルとなる原料組成等を表2に示す。
<製造例>
オレイン酸メチルエステル150g(0.5モル)とオレイン酸140g(0.5モル)と、反応触媒として水酸化カリウム3.5gとをオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換した。その後、温度140℃、圧力5MPa以下でエチレンオキサイド530g(12モル)を付加し、実施例1のサンプル1を得た。
ステアリン酸メチルエステル210g(0.7モル)とステアリルアルコール80g(0.3モル)をオートクレーブに仕込み、70℃で溶解して撹拌混合した後、反応触媒として水酸化ナトリウム4.5gを加えて窒素置換した。その後、温度130℃、圧力5MPa以下でエチレンオキサイド530g(12モル)とプロピレンオキサイド116g(2モル)の混合液を導入し、EO、POをランダム付加反応させて実施例2のサンプル2を得た。
実施例3、及び4のサンプル3、及び4も同様に、表1に記した各原料を用いて反応を行うことにより得た。また、比較例2のサンプル2は、実施例1のサンプル1のオレイン酸メチルエステルを除いた場合に対応しており、同様に、表2に記した各原料を用いて反応を行うことにより得た。また、比較例3のサンプル3は、実施例2のサンプル2に対応して、同様に得た。
比較例1として、オレイン酸メチルエステル300g(1.0モル)と、反応触媒として水酸化カリウム3.5gとをオートクレーブに仕込み窒素置換した。その後、温度140℃で圧力5MPaに達するまでエチレンオキサイドを導入した。この時のエチレンオキサイドの導入量は120gであった。その後、温度140℃、圧力5MPaのまま2時間保持したが、圧力の低下がみられなかったため反応を中止した。
Figure 0004342293
表1中、EOはエチレンオキサイド基を、POはプロピレンオキサイド基を表す。
*1)(高級脂肪酸モノアルキルエステル/アルコール又は脂肪酸)のモル比
*2)脂肪酸モノアルキルエステルと、アルコール又は脂肪酸との混合物の合計モル数を1モルとした場合のアルキレンオキサイドの付加モル数
Figure 0004342293
上記の実施例サンプル及び比較例サンプルを使用して、以下に示す脱墨性能を評価した。その結果を表3に示した。
<脱墨性能>
原料の印刷古紙(オフセット印刷古紙/チラシ=7/3)を3×3cmに切断後、パルプ離解機に入れ、原料古紙質量に対し、苛性ソーダ1.5質量%、3号珪酸ソーダ3.0質量%、過酸化水素(有効成分)1.5質量%、及び表1または表2の脱墨剤を、原料古紙に対し0.3質量%添加した。続いてパルプ濃度15質量%となるように温水を加え、50℃で15分間離解処理を行った。その後脱水し、得られたパルプスラリーに水を加えてパルプ濃度20質量%に希釈した後、50℃で180分ソーキングした。その後温水を加えてパルプ濃度質量1%に希釈し、40℃で5分間フローテーション処理を行った。このパルプスラリーを水で0.3質量%に希釈し80メッシュのふるいで自重脱水した。抄紙はタッピマシーン(株式会社東洋精機製作所製)により行った。得られたシートの白色度を側色色差計(日本電色工業株式会社製)で測定し、残インキ面積率を画像解析装置(株式会社ニレコ製)で測定した。結果を表3に示した。
また、フローテーション時の操作性(泡量)は、次の官能評価により評価した。
A:操業性良好
B:泡やや多いが操作性問題なし
C:泡やや少ないが操作性問題なし
D:泡が多すぎて操作困難
E:泡が少なすぎて操作困難
Figure 0004342293
上記に示す如く、各実施例1〜4は、白色度、残インキ面積率も優れ、良好な脱墨性を示している。また、操作性(泡量)も良好であった。なお、フローテーション時の泡量は、少なすぎると脱墨したインキ凝集物を泡と共に系外に除去することが困難となり、また、多すぎると、系内が泡立ちすぎてあふれてしまう等の不都合が生じるので、泡量は少なすぎず、また、多過ぎないことが重要であるが、各実施例は、このような意味で、良好な泡量を示し適度な操作性を示した。
本発明のアルキレンオキサイド付加生成物の製造方法の脱墨剤は、新聞、雑誌等の印刷古紙に使用して脱墨処理を行うと、インク捕集工程の際に適度な泡量を保ち、操業性に優れ、且つ、高白色度、低残インキの高品質再生パルプを提供することができる。さらに、かかる脱墨剤を得るに際し、煩雑な反応工程を必要としない1段反応で得られ、コストも従来に比べて安価となり、産業上の利用可能性の高いものである。
本発明の脱墨剤は、新聞、雑誌等の印刷古紙に使用して脱墨処理を行うと、インク捕集工程の際に適度な泡量を保ち、操業性に優れ、且つ、高白色度、低残インキの高品質再生パルプを提供することができる。さらに、かかる脱墨剤を得るに際し、煩雑な反応工程を必要としない1段反応で得られ、コストも従来に比べて安価となり、産業上の利用可能性の高いものである。

Claims (4)

  1. 一般式(I)で表される(A)高級脂肪酸モノアルキルエステルと、(B)(B−1)アルコール又は(B−2)脂肪酸の中の少なくとも1つとの混合物に、アルカリ触媒の存在下、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加して得られる反応生成物からなる脱墨剤の製造方法。
    COOR・・・(I)
    (式中、Rは炭素数7〜21のアルキル基またはアルケニル基、Rは炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルケニル基を表す)
  2. 上記(B−1)アルコールが炭素数8〜22の脂肪族アルコールである請求項1記載の脱墨剤の製造方法
  3. 上記(B−2)脂肪酸が炭素数8〜22の高級脂肪酸である請求項1記載の脱墨剤の製造方法
  4. 上記(A)/(B)のモル比が1/9〜9/1の範囲であり、アルキレンオキサイド付加モル数が(A)と(B)の合計の1モル当り、5〜100モルの範囲である請求項1〜3の何れかの項に記載の脱墨剤の製造方法
JP2003423163A 2003-12-19 2003-12-19 脱墨剤の製造方法 Expired - Fee Related JP4342293B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003423163A JP4342293B2 (ja) 2003-12-19 2003-12-19 脱墨剤の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003423163A JP4342293B2 (ja) 2003-12-19 2003-12-19 脱墨剤の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005179835A JP2005179835A (ja) 2005-07-07
JP4342293B2 true JP4342293B2 (ja) 2009-10-14

Family

ID=34783786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003423163A Expired - Fee Related JP4342293B2 (ja) 2003-12-19 2003-12-19 脱墨剤の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4342293B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5830313B2 (ja) * 2011-09-08 2015-12-09 日華化学株式会社 脱墨剤及び脱墨方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005179835A (ja) 2005-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5100574A (en) Deinking agent
US5120397A (en) Deinking agent
US5281358A (en) Deinking agent
KR960007320B1 (ko) 폐지 재생 탈묵제 및 이를 사용하는 방법
JP2992120B2 (ja) 脱墨方法
JP4342293B2 (ja) 脱墨剤の製造方法
US5840157A (en) Deinking agent and method of deinking through flotation using the deinking agent
JP3313046B2 (ja) 脱墨方法
JP4256524B2 (ja) 古紙再生処理用添加剤
JPH05186985A (ja) フローテーション用脱墨剤及び脱墨方法
JPH0159393B2 (ja)
JP5129693B2 (ja) 古紙再生用脱墨剤組成物、古紙再生用脱墨剤キット及び古紙再生方法
JP4035725B2 (ja) 脱墨剤
JP3225143B2 (ja) 古紙再生用脱墨剤
JP2627042B2 (ja) 古紙の脱墨方法
JP3041140B2 (ja) 古紙再生用脱墨剤
JPH0423036B2 (ja)
CA2047182C (en) Deinking agent
JP2810537B2 (ja) 古紙再生用脱墨剤
JP3824214B2 (ja) 脱墨剤組成物
JP2951737B2 (ja) 脱墨剤
JP2944513B2 (ja) フローテーション用脱墨剤
JPH06257085A (ja) 古紙再生用脱墨剤
JPH064946B2 (ja) 脱墨剤
JP2002069875A (ja) 脱墨剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090422

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090707

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090707

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130717

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130717

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140717

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees