JP3313046B2 - 脱墨方法 - Google Patents

脱墨方法

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JP3313046B2
JP3313046B2 JP10312897A JP10312897A JP3313046B2 JP 3313046 B2 JP3313046 B2 JP 3313046B2 JP 10312897 A JP10312897 A JP 10312897A JP 10312897 A JP10312897 A JP 10312897A JP 3313046 B2 JP3313046 B2 JP 3313046B2
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  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は雑誌や新聞紙等の古
紙の脱墨方法に関し、詳しくはフロテーション法などを
用いて新聞、雑誌等の印刷古紙から再生パルプを得る際
に、白色度が高く高品質の再生パルプを得ることができ
る脱墨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】新聞、雑誌等の再生利用は古くから行わ
れて来ているが、最近の古紙は印刷技術、印刷方式の変
化、印刷インキ成分の変化、更には従来回収利用されな
かった古紙の利用等のために、より以上に脱墨を促進さ
せるための装置や方法が必要となっている。古紙からイ
ンキその他の不純物を分離除去するため従来から用いら
れてきた薬剤としては、苛性ソーダ、珪酸ソーダ、炭酸
ソーダ、リン酸ソーダ等のアルカリ剤、過酸化水素、次
亜硫酸塩、次亜塩素酸塩等の漂白剤、EDTA、DTPA等の金
属イオン封鎖剤と共に、脱墨剤として、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、α−
オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネー
ト等の陰イオン活性剤、高級アルコール、アルキルフェ
ノール及び脂肪酸のエチレンオキシド付加物、アルカノ
ールアマイド類等の非イオン活性剤が単独又は2種以上
配合されて使用されて来た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】今日用いられている脱
墨方法においては、脱墨剤として非イオン界面活性剤、
特に高級アルコールなどにエチレンオキシド付加したタ
イプの非イオン界面活性剤が汎用されている。その理由
は、例えばフロテーション法に用いられる脱墨剤には、
原料古紙からインキを剥離するためのインキ剥離力とフ
ロテーション工程で剥離インキを捕集するための起泡力
とのバランスが要求されるが、エチレンオキシド付加物
型の非イオン界面活性剤は、アルキル鎖長やエチレンオ
キシドの付加モル数などにより、容易に性質を変更で
き、目的に応じたインキ剥離力や起泡力を付与できるた
めである。
【0004】しかしながら、このようなエチレンオキシ
ド付加物型の非イオン界面活性剤を用いただけでは十分
な白色度の再生パルプを得るには限界があり、原料古紙
の多様化と相俟って高品質の再生パルプを得ることはま
すます困難になってきている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、特定の高級アルコールのア
ルキレンオキシド付加物又は特定の高級脂肪酸あるいは
エステルのアルキレンオキシド付加物を含有する脱墨剤
を用い、且つ洗浄工程の温度を40〜80℃とすることによ
り、脱インキ効果が下がらず、より高品質の再生パルプ
が得られ、しかも白水の循環率を高めることができるこ
とを見出し、本発明を完成するに到った。
【0006】即ち、本発明は、下記(a−1)〜(a−
2) から選ばれる一種以上の脱墨剤の存在下に原料古紙
からインキの剥離を行う工程と、脱インキ後のパルプの
洗浄を40〜80℃の温度下で行う工程とを含む脱墨方法を
提供するものである。 (a−1):下記一般式(a−1)で表される化合物 R1-O-(AO)p-H (a−1) 〔式中、R1は炭素数14〜24のアルキル基もしくはアルケ
ニル基又は炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキル
フェニル基を表し、AOはオキシエチレン基(EO)とオキ
シプロピレン基(PO)であり、EO平均付加モル数が20〜
300 、EO/PO付加モル比が1〜7である。p はEOとPOが
前記の関係を満たすような数である。〕 (a−2):下記一般式(a−2)で表される化合物 R2[-COO-(AO)m-R3]n (a−2) 〔式中、n は1以上の整数であり、R2はn 個の-COOH を
有する総炭素数14〜24のカルボン酸から全ての-COOH を
除いた残基を表し、R3は水素又は炭素数1〜20のアルキ
ル基もしくはアルケニル基を表し、AOはオキシエチレン
基(EO)とオキシプロピレン基(PO)であり、EO平均付
加モル数が20〜300 、EO/PO付加モル比が1〜7であ
る。m はEOとPOが前記の関係を満たすような数であ
る。〕 本発明に用いられる脱墨剤(a−1)〜(a−2)は、
アルキル鎖長、アルキレンオキシド付加モル数などが本
発明で規定する範囲内にあるものが脱墨性能により優れ
るため、好適に用いられる。
【0007】一般式(a−1)のR1がアルキル基、アル
ケニル基の場合、その炭素数が14より小さいと疎水性が
弱すぎるため、インキ凝集能が弱く、フローテーション
工程でのインキ除去効率が低下すると共にインクの分散
力が低いため高温での洗浄効率が特に低下し、高白色度
の脱墨パルプを得る事ができず、また、R1の炭素数が24
を越えると疎水性が強過ぎセルロースからのインク剥離
性が小さくなるため、未剥離インキの残存量が多くな
り、洗浄工程の負荷が増加すると共に高温での洗浄効率
が特に低下し、品質の悪い脱墨パルプしか得られない。
(a−1)のR1がアルキルフェニル基の場合も置換アル
キル基の炭素数が8より小さいと同様に洗浄効率が特に
低下し、高白色度の脱墨パルプを得る事ができず、ま
た、置換アルキル基の炭素数が14を越えると同様に洗浄
効率が特に低下し、品質の悪い脱墨パルプしか得られな
い。
【0008】また、一般式(a−1)で表される化合物
は従来公知の方法でアルコールにEOとPOを付加して製造
されるものである。一般式(a−1)で表される化合物
を製造するために用いられるアルコールとしては、炭素
数14〜24のアルキル基又はアルケニル基を有するもの、
或いは炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルフェ
ニル基を有するものであり、具体例としては、1−テト
ラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカ
ノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール
(ステアリルアルコール)、1−ノナデカノール、1−
エイコサノール、1−ヘンエイコサノール、1−ドコサ
ノール、1−トリコサノール、1−テトラコサノール、
2−テトラデカノール、2−ペンタデカノール、2−ヘ
キサデカノール、2−ヘプタデカノール、2−オクタデ
カノール、2−ノナデカノール、2−エイコサノール、
2−テトラデセン−1−オール、2−ペンタデセン−1
−オール、2−ヘキサデセン−1−オール、2−オクタ
デセン−1−オール、cis-9−オクタデセン−1−オー
ル(オレイルアルコール)、13−テトラデセン−1−オ
ール、15−ヘキサデセン−1−オール、オレイルアルコ
ール、エライジルアルコール、リノレイルアルコール、
リノレニルアルコール、エレオステアリルアルコール、
リシノイルアルコール、シクロテトラデカノール、シク
ロペンタデカノール、シクロヘキサデカノール、シクロ
ヘプタデカノール、シクロオクタデカノール、シクロノ
ナデカノール、シクロコサノール、オクチルフェノー
ル、ノニルフェノール等を挙げることができ、もちろん
これらのアルコールを2種類以上混合してもかまわな
い。
【0009】これらのうち、炭素数14〜24のアルキル基
又はアルケニル基を有するアルコールが好ましく、より
好ましくは炭素数16〜18のアルキル基又はアルケニル基
を有するアルコールであり、特に好ましくは炭素数16〜
18のアルキル基を有するアルコールである。
【0010】一般式(a−1)において、AOはオキシエ
チレン基(EO)とオキシプロピレン基(PO)の混合であ
り、EOの平均付加モル数は20〜300 、好ましくは30〜16
0 、特に好ましくは50〜90である。また、EO/PO付加モ
ル比は1〜7、好ましくは1.5 〜4.5 、特に好ましくは
1.7 〜3である。EOの平均付加モル数及びEO/PO付加モ
ル比がこの範囲にないと、白色度に優れた再生パルプが
得られない。なお、一般式(a−1)において、EOとPO
の付加はランダム付加でもブロック付加でも良い。
【0011】次に一般式(a−2)の脱墨剤について説
明する。一般式(a−2)で表される化合物は、従来公
知の方法で総炭素数14〜24のn 価のカルボン酸又はその
エステル(多価カルボン酸エステルの場合、完全エステ
ルである必要はない)にEOとPOを付加して製造されるも
のであり、一般式(a−1)で表される化合物の場合と
同様に、EOの平均付加モル数及びEO/PO付加モル比が本
発明で規定する特定範囲にある必要がある。すなわち、
一般式(a−2)において、AOはオキシエチレン基(E
O)とオキシプロピレン基(PO)の混合であり、EOの平
均付加モル数は20〜300 、好ましくは30〜160 、特に好
ましくは50〜90である。また、EO/PO付加モル比は1〜
7、好ましくは1.5 〜4.5 、特に好ましくは1.7 〜3で
ある。EOの平均付加モル数及びEO/PO付加モル比がこの
範囲にないと、白色度に優れた再生パルプが得られな
い。なお、一般式(a−2)において、EOとPOの付加は
ランダム付加でもブロック付加でも良い。
【0012】本発明に用いられる一般式(a−2)で表
される化合物のR2は、n 個の-COOHを有する総炭素数14
〜24のカルボン酸から全ての-COOH を除いた残基であ
る。カルボン酸の総炭素数が14未満の場合、インキ凝集
能が弱く高白色度の脱墨パルプを得る事ができず、ま
た、カルボン酸の総炭素数が24を越えるとセルロースか
らのインキ剥離性が小さくなるため未剥離インキの残存
量が多くなる。また、スティッキーも多い品質の悪い脱
墨パルプしか得られない。
【0013】一般式(a−2)で表される化合物を製造
するために用いられるカルボン酸としては、R2相当部分
の炭素数が13〜23のものであり、具体例としては、ミリ
スチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノー
ル酸、リノレイン酸、ステアロール酸、リシノール酸、
リシノエライジン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ヘ
ンエイコサン酸、べヘン酸、ブラシジン酸、エルカ酸、
トリコサン酸、テトラコサン酸、牛脂脂肪酸、なたね油
脂肪酸、魚油脂肪酸、トール油脂肪酸等を挙げることが
できる。
【0014】一般式(a−2)で表される化合物におい
て、式中のR2はアルキル多価カルボン酸残基であっても
よい。この場合、R2は該当するアルキル多価カルボン酸
に由来するものであり、炭素数14〜20の高級脂肪酸のダ
イマー酸及び/又はポリマー酸も含まれる。ここで言う
ダイマー酸及び/又はポリマー酸は、モノエン酸又はジ
エン酸、具体的にはオレイン酸、リノール酸、リノレイ
ン酸等の不飽和脂肪酸モノマーをディールス・アルダー
反応のような熱重合により反応させる方法又はその他の
反応方法によって合成できる。また、ここで言うポリマ
ー酸とは、1分子内にカルボキシル基を3個又はそれ以
上有するポリカルボン酸であり、ダイマー酸を含まな
い。生成したダイマー酸及び/又はポリマー酸中に本発
明の効果を損なわない範囲であれば未反応のモノマー酸
が残っていても構わない。また、本発明の(a−2)で
表される化合物は、脂肪酸又は多価アルキルカルボン酸
を2種類以上混合して製造されたものでも構わない。
【0015】一般式(a−2)中のR2としては、総炭素
数14〜24のモノカルボン酸残基が好ましく、より好まし
くは炭素数18〜24のモノカルボン酸残基である。
【0016】また、一般式(a−2)で表される化合物
において、式中、R3は水素、炭素数1〜20のアルキル基
もしくはアルケニル基である。これらは直鎖でも分岐鎖
でも構わない。炭素数1〜20のアルキル基もしくはアル
ケニル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、2−エチルヘキシル基、イソペンチル基、オクチ
ル基、ノニル基、デシル基、イソプロピル基、プロペニ
ル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、ラウ
リル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基等を挙
げることができる。
【0017】一般式(a−2)で表される化合物のR3
炭素数1〜20のアルキル基もしくはアルケニル基の場
合、これらの炭素数が20を越えるとセルロースからのイ
ンキ剥離性が小さくなるため未剥離インキの残存量が多
くなる。
【0018】一般式(a−2)で表される化合物のR3
しては、水素、炭素数6〜18のアルキル基もしくはアル
ケニル基が好ましく、より好ましくは水素、炭素数12〜
18のアルキル基である。
【0019】本発明の脱墨方法において、(a)成分
は、インキ剥離の目的が達成されれば何れの工程で添加
されてもよく、具体的には古紙離解工程、高濃度漂白工
程、フロテーション前工程等の脱墨処理工程中の少なく
とも1つの工程に添加すれば良いが、古紙離解工程に添
加するのが好ましい。又、(a)成分の添加量は原料古
紙に対して0.03〜1.0 重量%が好ましい。フロテーショ
ン前工程で(a)成分を添加する場合は、フロテーショ
ンに入る前に、タンク中に入れて行なう。
【0020】また、本発明においては、脱インキ後のパ
ルプの洗浄を40〜80℃の温度下で行うが、好ましくは50
〜70℃、より好ましくは50〜60℃である。洗浄工程の処
理温度が40℃未満であると脱墨剤の親水性が強過ぎ、イ
ンキ洗浄効率が悪くなる。一方、処理温度が80℃を超え
ると脱墨剤のインキに対する親和性が強すぎ、その結果
洗浄効果が悪くなり、見栄えの良い再生パルプが得られ
ない。
【0021】本発明において、脱インキ後のパルプの洗
浄工程とは、原料古紙からインキを剥離した後、フロテ
ーションなどによりインキを除去した後、さらに微細イ
ンキを取り除くための工程である。主要な脱墨方法とし
てはフロテーション法と洗浄法とがあるが、その何れに
おいてもこのような洗浄工程が行われる。フロテーショ
ン法においては、通常フロテーション工程の後で洗浄工
程が行われるが、一般の脱墨工程内において洗浄あるい
はパルプスラリーの濃縮工程がある場合、その工程で実
施しても構わない。例えば、パルピング後あるいはニー
ディング前あるいは漂白前における濃縮工程でも本発明
は有効である。また本発明は一般の脱墨工程内に複数の
洗浄あるいは濃縮工程があっても複数のうちいずれかも
しくはすべての洗浄あるいは濃縮工程にも有効である。
もちろん本発明は通常の洗浄法にも洗浄あるいは濃縮工
程にも適用できる。具体的には本発明において、洗浄工
程は、パルピング後或いはフロテーション後、適当な粗
さの篩等を用いて一部の水を除去しパルプを濃縮するこ
とにより、要すれば更に洗浄水を添加してパルプスラリ
ーを洗浄し、残存する剥離インキを水中に分散させた
後、前記と同様に洗浄水を除去してパルプスラリーを濃
縮する等の方法により行われる。
【0022】本発明においては、(a)成分を含有する
脱墨剤を単独で用いても優れた脱墨効果を示すが、従来
公知の脱墨剤を併用することもできる。公知の脱墨剤と
しては、例えば高級アルコール硫酸塩、ポリオキシアル
キレン高級アルコール硫酸塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、脂肪酸又はその塩、高級アルコール又はアルキ
ルフェノールのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アル
キレンオキシド付加物、油脂アルキレンオキシド付加
物、モノ、ジ、トリアルキルグリセライドアルキレンオ
キシド付加物、多価アルコール部分エステル又は完全エ
ステルアルキレンオキシド付加物(ただし本発明の
(a)成分に該当するものは除く)等が挙げられる。こ
れらの脱墨剤のうち、特に脂肪酸又はその塩を併用する
ことにより更に優れた脱墨性能が発現する。併用する脂
肪酸又はその塩は、炭素数が8〜24の脂肪酸又はその塩
であり、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸
等及びそれらの脂肪酸を含むやし油脂肪酸、大豆油脂肪
酸、菜種油脂肪酸、トール油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、
牛脂脂肪酸、パーム油脂肪酸、魚油脂肪酸等、及びそれ
らの脂肪酸の水素添加物の天然物より得られる脂肪酸及
び合成脂肪酸等を挙げることができる。塩としては、ナ
トリウム塩、カリウム塩が好ましい。脂肪酸又はその塩
を併用する場合は、(a)成分/脂肪酸又はその塩(重
量比)=30/70〜70/30が好ましい。
【0023】本発明の脱墨方法をフロテーション法を例
にして示すと、原料古紙を細断後、離解機に入れ、そこ
に苛性ソーダ、珪酸ソーダ、過酸化水素などのアルカリ
成分・漂白成分と水を加え離解する(離解工程)。必要
に応じて脱水、ケミカルミキシングを行い。熟成を行う
(熟成工程)。その後、水を加えてパルプ濃度を薄め、
フロテーション処理を行う(フロテーション工程)。熟
成工程とフロテーション工程の間にはニーディング(デ
ィスパージング)工程やリファイニング工程を設けても
良い。フロテーション後のパルプスラリーを適当な粗さ
の篩で濃縮することにより、脱インキ後のパルプの洗浄
を行う(洗浄工程)。本発明ではこの際のパルプスラリ
ー温度を40〜80℃の温度とする。また、洗浄工程は2回
以上行っても良い。その後の工程は通常の脱墨方法に準
ずる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、例中の%は特記しない限り重量基準である。
下記表1に、実施例1及び2で用いた脱墨剤を示した。
なお、表1中、R1、R2は原料となるアルコール又はカル
ボン酸を示した。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1 原料古紙として、雑誌/新聞紙=20/80(重量比)のも
のを用いて以下に示す脱墨処理を行った。なお、原料古
紙中には混合オフィス古紙が8%含まれている。
【0027】原料古紙を2×5cmに細断後卓上離解機に
入れ、そこに苛性ソーダ(対原料古紙)1%、珪酸ソー
ダ(対原料古紙)3%、30%過酸化水素(対原料古紙)
3%、表1に示す脱墨剤(対原料古紙) 0.4%、及び水
を加え、パルプ濃度5%、50℃で10分間離解した。50℃
にて60分間熟成を行った後、水を加えてパルプ濃度を1
%とし、50℃にて10分間フロテーション処理を施した
(フロテーション工程)。フロテーション後のパルプス
ラリーを80メッシュの篩で10%濃度にまで濃縮した(洗
浄工程)後、50℃の水を加えて1%濃度に再び戻し、タ
ッピシートマシンにてパルプシートを作製した。尚、本
例では洗浄工程は1回である。
【0028】フロテーション後のパルプシートと洗浄後
のパルプシートの白色度をそれぞれ測定した。また、洗
浄後パルプシートの白色度からフロテーション後パルプ
シートの白色度で差し引いたものを洗浄効率(%)とし
て評価した。これらの結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】表2からわかるように、本発明品は比較品
に比べ洗浄後におけるパルプ白色度が向上し、洗浄効率
が増大している。
【0031】実施例2 原料古紙(雑誌/新聞紙=30/70(重量比)混合オフィ
ス古紙を5%含有)を2×5cmに細断後卓上離解機に入
れ、そこに苛性ソーダ(対原料古紙)1%、珪酸ソーダ
(対原料古紙)3%、30%過酸化水素(対原料古紙)3
%、実施例1で用いた脱墨剤のうち数種類を選びそれを
(対原料古紙)0.35%、及び水を加え、パルプ濃度5
%、60℃で10分間離解した。60℃にて60分間熟成を行っ
た後、水を加えてパルプ濃度を1%とし、温度45℃で10
分間フロテーション処理を施した(フロテーション工
程)。フロテーション後のパルプスラリーを、スラリー
温度を30℃、60℃及び85℃と変えて、10%濃度まで濃縮
後(洗浄工程)、水を加えて1%濃度に再び戻し、タッ
ピシートマシンにてパルプシートを作製した。尚、本例
では洗浄工程は1回である。本例についても実施例1と
同様の評価を行った。その結果を結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】表3からわかるように、本発明例は比較例
に比べ洗浄後におけるパルプ白色度が向上し洗浄効率が
増大している。一方、洗浄工程の温度を60℃としても、
比較品の脱墨剤を用いた場合は洗浄効率の向上はほとん
ど認められない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21C 5/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a−1)〜(a−2)から選ばれ
    る一種以上の脱墨剤の存在下に原料古紙からインキの剥
    離を行う工程と、脱インキ後のパルプの洗浄を40〜80℃
    の温度下で行う工程とを含む脱墨方法。 (a−1):下記一般式(a−1)で表される化合物
    (ただし、R1が炭素数22のアルキル基、EO平均付加モル
    数が20、PO平均付加モル数が10の化合物を除く) R1-O-(AO)p-H (a−1) 〔式中、R1は炭素数14〜24のアルキル基もしくはアルケ
    ニル基又は炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキル
    フェニル基を表し、AOはオキシエチレン基(EO)とオキ
    シプロピレン基(PO)であり、EO平均付加モル数が30〜
    160、EO/PO付加モル比が1.5〜4.5である。pはEOとPOが
    前記の関係を満たすような数である。〕 (a−2):下記一般式(a−2)で表される化合物 R2[-COO-(AO)m-R3]n (a−2) 〔式中、n は1以上の整数であり、R2はn 個の-COOHを
    有する総炭素数14〜24のカルボン酸から全ての-COOHを
    除いた残基を表し、R3は水素又は炭素数1〜20のアルキ
    ル基もしくはアルケニル基を表し、AOはオキシエチレン
    基(EO)とオキシプロピレン基(PO)であり、EO平均付加モ
    ル数が30〜160、EO/PO付加モル比が1.5〜4.5である。m
    はEOとPOが前記の関係を満たすような数である。〕
  2. 【請求項2】 一般式(a−1)中のR1が炭素数14〜24
    のアルキル基又はアルケニル基である請求項1記載の脱
    墨方法。
  3. 【請求項3】 一般式(a−2)中のR2が総炭素数14〜
    24のモノカルボン酸残基であり、R3が水素もしくは炭素
    数6〜18のアルキル基もしくはアルケニル基である請求
    項1又は2記載の脱墨方法。
  4. 【請求項4】 脱インキ後のパルプの洗浄を50〜70℃の
    温度下で行う請求項1〜の何れか1項記載の脱墨方
    法。
  5. 【請求項5】 前記(a−1)〜(a−2)から選ばれ
    る一種以上の脱墨剤を古紙離解工程に添加する請求項1
    の何れか1項記載の脱墨方法。
  6. 【請求項6】 前記(a−1)〜(a−2)から選ばれ
    る一種以上の脱墨剤を原料古紙に対して0.03〜1.0 重量
    %使用する請求項1〜の何れか1項記載の脱墨方法。
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