JP3007465B2 - 脱墨剤 - Google Patents

脱墨剤

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JP3007465B2
JP3007465B2 JP2661592A JP2661592A JP3007465B2 JP 3007465 B2 JP3007465 B2 JP 3007465B2 JP 2661592 A JP2661592 A JP 2661592A JP 2661592 A JP2661592 A JP 2661592A JP 3007465 B2 JP3007465 B2 JP 3007465B2
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新聞、雑誌等の古紙再生
時に用いられる脱墨剤に関する。更に詳しくは新聞、雑
誌等をフロテーション法及びフロテーション/洗浄コン
ビネーションシステムで脱墨処理を行うに際し、フロー
テーションリジェクトの泡切れ性が良く、そして高白色
度で残インキ数の少ない脱墨パルプを得ることのできる
脱墨剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】新聞、
雑誌等の再生利用は古くから行われてきているが、特に
最近はパルプ資源の不足やその価格の高騰、更にはゴミ
対策、森林資源保護といった地球環境問題の観点からも
その有効利用は益々重要性を帯びてきている。その強ま
るニーズに応えるように脱墨パルプの用途も高度利用技
術開発にも拍車がかかっている。一方、最近の古紙は印
刷技術、印刷方式の変化、印刷インキ成分の変化により
脱墨という点から見れば一層険しい状況になってきてい
る。
【0003】そこで、より以上に脱墨を促進させるた
め、装置へも改良が加えられてきている。例えば、タワ
ーの設置による高濃度熟成処理、物理力によってより一
層インキ剥離を促進させるためのディスパーザー、ニー
ダーの導入、更には高濃度融解パルパーの設置等が挙げ
られる。また、フローテーターにおいても、高気泡型フ
ローテーターの導入が盛んになりつつある。
【0004】古紙からインキその他の不純物を分離除去
するため従来から用いられてきた薬剤としては、苛性ソ
ーダ、珪酸ソーダ、炭酸ソーダ、リン酸ソーダ等のアル
カリ剤、過酸化水素、次亜硫酸塩、次亜塩素酸塩等の漂
白剤、EDTA、DTPA等の金属イオン封鎖剤と共
に、脱墨剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高
級アルコール硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン
酸塩、ジアルキルスルホサクシネート等の陰イオン活性
剤、高級アルコール、アルキルフェノール及び脂肪酸の
エチレンオキサイド付加物、アルカノールアマイド類等
の非イオン活性剤が単独又は2種以上配合されて使用さ
れてきた。しかしこれらの脱墨剤ではフロテーション処
理における起泡性は大きいもののインキ捕集能が小さ
く、また、洗浄法においてもその洗浄力が弱いゆえ、高
起泡性のため排水処理での泡トラブルを引き起こし、結
果として低品質の脱墨パルプしか得られなかった。更に
は高白色度が得られたとしても、くすみがあるため脱墨
パルプの用途を制限(板紙の表下への使用量減少、新聞
紙への配合量減少等)せざるを得ない状況であった。
尚、ここで言う残インキとは、脱墨パルプから元々剥離
していない未剥離インキと、一度パルプより脱離したも
のの脱墨工程内で再びパルプに付着する再付着インキと
の総和である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フロテー
ション法、洗浄法及びそれらの折衷法において、優れた
インキ捕集能を示し、操業性が良好で、特にフロテーシ
ョンリジェクトの泡切れ性が良く、高白色度で残インキ
数の少ない脱墨パルプを得ることのできる脱墨剤を開発
すべく鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち本発明は、(a) 油脂又は該油脂を
予めグリセリンと反応させて得られる反応生成物、(b)
アルコール及び(c) カルボン酸又はその酸無水物からな
る反応混合物に、アルキレンオキサイドを付加させてな
るエステル混合物を有効成分とすることを特徴とする脱
墨剤を提供するものである。
【0007】本発明において用いられる(a) 油脂として
は、ヤシ油、パーム油、オリーブ油、大豆油、菜種油、
アマニ油、ヒマシ油、ヒマワリ油等の植物油、豚脂、牛
脂、骨油等の陸産動物油、イワシ油、ニシン油等の水産
動物油及びこれらの硬化油、半硬化油、更にはこれらの
油脂の精製工程で得られる回収油等が挙げられる。ま
た、これらの油脂とグリセリンを予め反応させる場合の
割合は、油脂/グリセリン=1/0.05〜1/1(モル
比)が好ましい。
【0008】本発明に用いられる(b) アルコールとして
は、1価或いは多価のアルコールが挙げられる。本発明
に用いられる1価のアルコールとしては、炭素数6〜24
のアルコール−1、アルコール−2、不飽和アルコー
ル、環状アルコールを挙げることができるが、具体的に
は、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノー
ル、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリ
デカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノ
ール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、
1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−イコ
サノール、1−ヘンイコサノール、1−ドコサノール、
1−トリコサノール、1−テトラコサノール、2−オク
タノール、2−ノナノール、2−デカノール、2−ウン
デカノール、2−ドデカノール、2−トリデカノール、
2−テトラデカノール、2−ペンタデカノール、2−ヘ
キサデカノール、2−ヘプタデカノール、2−オクタデ
カノール、2−ノナデカノール、2−イコサノール、2
−オクテン−1−オール、2−ドデセン−1−オール、
2−ウンデセン−1−オール、2−テトラデセン−1−
オール、2−ペンタデセン−1−オール、2−ヘキサデ
セン−1−オール、2−オクタデセン−1−オール、8
−ノネン−1−オール、10−ウンデセン−1−オール、
11−ドデセン−1−オール、12−トリデセン−1−オー
ル、15−ヘキサデセン−1−オール、オレイルアルコー
ル、エライジルアルコール、リノレイルアルコール、リ
ノレニルアルコール、エレオステアリルアルコール、リ
シノイルアルコール、シクロノナノール、シクロデカノ
ール、シクロウンデカノール、シクロドデカノール、シ
クロトリデカノール、シクロテトラデカノール、シクロ
ペンタデカノール、シクロヘキサデカノール、シクロヘ
プタデカノール、シクロオクタデカノール、シクロノナ
デカノール、シクロコサノール、オクチルフェノール、
ノニルフェノール等を挙げることができる。また、多価
アルコールとしては、炭素数2〜32までのいずれかより
なるものを挙げることができるが、具体的にはヘキサン
−1,2 −ジオール、ジグリセリン、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、
ブチレングリコール、 1,6−ヘキサングリコール、2−
エチルブタン−1,2,3 −トリオール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,4 −
ブタントリオール、1,2,6 −ヘキサントリオール、1,1,
1 −トリメチロールヘキサン、エリトロース、エリトル
ロース、エリトリトール、トレオース、ペンタエリスリ
トール、アラビノース、キシロース、キシルロース、デ
オキシリボース、リキソース、リブロース、リボース、
アラビトール、リビトール、アルトロース、アロース、
ガラクトース、グロース、マンノース、グリシトール、
イノシトール、マンニトール、ソルビトール、テトラグ
リセリン、ヘプトース、ヘプツトロース、オクチトー
ル、オクツロース、ノヌロース、アガロビオース、セロ
ビオース、マルトース、ラクトース、ゲンチアノース、
スタキオース、セロトリオース等を挙げることができ
る。これらのアルコールと前記油脂中のグリセリンとの
モル比は0.02/1〜50/1、さらに好ましくは 0.5/1
〜10/1である。尚、本発明において、「油脂中のグリ
セリン」とは脂肪酸と結合して油脂を構成しているグリ
セリンと、その油脂の変性のために更に添加し反応させ
たグリセリンとの和を意味する。この範囲外の反応混合
物を用いた脱墨剤は、インキの剥離性が悪くなり、未剥
離インキの多い脱墨パルプを与える。
【0009】本発明に用いられる(c) カルボン酸又はそ
の酸無水物としては、1価或いは多価の例えば炭素数3
〜24のカルボン酸が挙げられるが、具体的には1価の脂
肪酸として、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、
ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン
酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、
リノレイン酸、ステアロール酸、リシノール酸、リシノ
エライジン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ヘンイコ
サン酸、ベヘン酸、ブラシジン酸、エルカ酸、トリコサ
ン酸、テトラコサン酸、アクリル酸、プロピオール酸、
メタクリル酸、クロトン酸、メタクリル酸無水物、ヒド
ロキシ酢酸、ヒドロキシメチル酢酸、椰子油脂肪酸、牛
脂脂肪酸、パーム油脂肪酸、トール油脂肪酸、菜種油脂
肪酸、魚油脂肪酸、或いはこれらの半硬化乃至硬化され
た脂肪酸及びこれらの脂肪酸の酸無水物を挙げることが
できる。また多価カルボン酸又はその酸無水物として
は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、
マレイン酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、フマ
ル酸、イタコン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン化オレ
イン酸、クエン酸、過クエン酸、トリメリット酸、ブタ
ンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、テトラデカンヘ
キサカルボン酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水
シュウ酸、無水イタコン酸、無水グルタル酸、無水フタ
ル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水
ステアリルコハク酸等が挙げられる。本発明において
は、カルボン酸又はその酸無水物と油脂中のグリセリン
(前記の同様の意味である)とのモル比は、 0.1/1〜
5/1が良い。この範囲内の化合物は、微細インキの凝
集に効果があり、フロテーション工程において、効率よ
くインキが除去されるため、高白色度の脱墨パルプを与
える。
【0010】本発明の脱墨剤となる前記 (a)〜(c) から
なる反応混合物は、 (a)〜(c) のモル比が (a)/(b)/
(c)=100/2〜500/10〜500であるのが好ましい。
【0011】本発明において、上記 (a)〜(c) の反応混
合物に付加させるアルキレンオキサイド(以下AOと略
記する)としては、エチレンオキサイド(以下EOと略
記する)、プロピレンオキサイド(以下POと略記す
る)、ブチレンオキサイド(以下BOと略記する)等が
挙げられるが、特にEO及びPOの両者を付加させるの
が好ましい。EOとPOの付加は両者を混合して付加
(ランダム付加)するか、もしくは順次付加(ブロック
付加)することによって行うことができるが、発泡トラ
ブル低減を考慮するとランダム付加が好ましい。EOと
POの付加割合は、EO/PO= 0.2〜4(モル比)、
好ましくは1〜2(モル比)である。また、EOの付加
モル数は油脂1モルに対し10〜200 、好ましくは30〜10
0 である。EOの付加モル数がこの範囲から外れると、
古紙からのインキ剥離性が低下する。更にフロテーショ
ン処理時の場合は起泡性が低下し、また洗浄処理時の場
合はインキ除去性が低下する。本発明において、EOと
POの付加反応方法は特に限定されるものではなく、一
般に行われている活性水素を有する化合物へのAO付加
反応の条件下で行うことができる。即ち、上記油脂又は
該油脂を予めグリセリンと反応させて得られる反応生成
物と、アルコールと、カルボン酸又はその酸無水物との
反応混合物に、触媒量のアルカリ性物質を加え、不活性
ガス雰囲気下、これに約 100〜200 ℃、1〜3kg/cm
2(ゲージ)でEO、POを数時間反応させることによ
ってなし得る。
【0012】本発明の脱墨剤は、公知の脱墨剤、例えば
高級アルコール硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、高級アルコール、アルキルフェノールのEO付加物
等と併用した場合も優れた性能を発揮する。
【0013】本発明の脱墨剤はいずれの工程へ添加して
も、より高品位の脱墨パルプを得ることができる。一般
には、脱墨剤はミキシング工程、或いはフロテーション
工程のいずれか、或いは両方に添加されるが、各工程に
分割添加する場合は、パルピング、ニーディング、ディ
スパージング、ケミカルミキシング、リファイニングの
各工程に添加でき、前工程(パルピング工程)と後工程
(パルピング工程以降の工程)の脱墨剤の分割比率は10
/90〜90/10(重量比率)が好ましい。特に好ましくは
40/60〜60/40(重量比率)である。脱墨剤添加量は操
業性を損なわず、かつ経済的な範囲が望ましいが、原料
古紙に対し0.03〜 1.0重量%が好ましい。
【0014】
【実施例】以下、製造例及び実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0015】製造例1 1.5 リットルのオートクレーブに牛脂、グリセリン及び
マレイン酸をそれぞれ171.5 g、 5.5g及び11.6gと、
100%KOH を 1.7g仕込み、約600rpmの攪拌速度の条件
下で 130℃になるまで昇温した。次いで、上記反応混合
物にEOとPOのモル比2:1の混合物を 818.6g反応
させた。この時の反応条件は、温度 130〜140 ℃、圧力
1〜3kg/cm2(ゲージ)であった。反応終了後、温度を
80℃まで冷却し、酢酸にてpHを約6に調整した。反応生
成物(本発明品、表1中No.1) の収率は98.5%であっ
た。
【0016】製造例2 1.5リットルのオートクレーブに魚脂、2−エチルヘキ
サノール及び無水ステアリルコハク酸をそれぞれ 120.1
g、18.2g及び22.7gと、 100%KOH を 1.2g仕込み、
約600rpmの攪拌速度の条件下で 150℃になるまで昇温し
た。次いで、EO 518.0gを温度 150〜160 ℃、圧力1
〜3kg/cm2(ゲージ)下で少しずつ反応させた。EO付
加反応終了後、温度を 120〜 130℃まで冷却し、圧力1
〜3kg/cm2(ゲージ)下でPO 314.5gを反応させた。
その後80℃まで冷却し、酢酸にてpHを6に調整した。反
応生成物 (本発明品、表4中No.27)の収率は98%であっ
た。
【0017】実施例1 本実施例は脱墨剤のパルピング工程一括添加の例であ
る。市中回収新聞古紙を2×5cmに細断後、その一定量
を卓上離解機に入れ、その中に水及び苛性ソーダ(対原
料)0.9%、珪酸ソーダ3号(対原料)2.4%、30%過酸化
水素(対原料)3.0%、表1又は表2に示す脱墨剤(対原
料)0.3%を加え、パルプ濃度15%、45℃で12分離解した
後、55℃にて 120分間熟成処理を行った。その後、高速
脱水機で23%まで脱水し、回転速度300rpmの2軸型ラボ
ニーダーでニーディング処理を行った。その後、水を加
えて4%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解する。
そのスラリーを水で1%に希釈した後、30℃にて10分間
フロテーション処理を施し、フロテーションリジェクト
の泡切れ性を測定した。フロテーション後のパルプスラ
リーを80メッシュワイヤーで4%濃度まで濃縮後、水を
加えて1%濃度に希釈し、タッピースタンダード抄紙機
にてパルプシートを作製した。なお、用いた用水の硬度
は5°dHであり、硬度はCaCl2 、MgCl2 を使用し、Ca/
Mg=8/2(モル比)になる様に調整した。測色色差計
にて得られたパルプシートの白色度を測定し、画像解析
装置(×100倍) にて残インキ数を測定した。また、ここ
でいうフロテーションリジェクトの泡切れ性とは、ラボ
フロテーターより3分後にかき出された泡を2リットル
のシリンダーに取り、直後(H0)及び1分後(H1)の泡量測
定及びH0、H1より算出される破泡率のことであり、下記
の式によって求められる。
【0018】
【数1】
【0019】ここで、H0、H1が小さく破泡率が大きいほ
ど泡切れ性が良いことを意味する。各種脱墨剤に用いた
油脂、アルコール、カルボン酸又は酸無水物、油脂/ア
ルコール/カルボン酸又は酸無水物のモル比(油脂中の
グリセリン/アルコール/カルボン酸又は酸無水物のモ
ル比)、AOの種類とモル比及びEOの油脂に対する付
加モル数を表1及び表2に示す。尚、表1及び表2中、
AOの付加方法はランダム付加である。また、脱墨性能
及び泡切れ性を表3に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】実施例2 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とケミカルミキシン
グ工程分割添加の例である。市中回収新聞古紙を2×5
cmに細断後、その一定量を卓上離解機に入れ、その中に
水及び苛性ソーダ(対原料)0.3%、表4に示す脱墨剤
(対原料)0.1%を加え、パルプ濃度15%、45℃で12分離
解した後、55℃にて 120分間熟成処理を行った。その
後、高速脱水機で23%まで脱水し、苛性ソーダ(対原
料)0.6%、珪酸ソーダ3号(対原料)2.4%、30%過酸化
水素(対原料)3.0%、表4に示す脱墨剤(対原料)0.2%
を添加し、水でパルプ濃度22%に調整し、卓上離解機に
て1分間混合した。その後、回転速度300rpmの2軸型ラ
ボニーダーでニーディング処理を行った。その後、水を
加えて4%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解す
る。そのスラリーを水で1%に希釈した後、30℃にて10
分間フロテーション処理を施し、フロテーションリジェ
クトの泡切れ性を測定した。フロテーション後のパルプ
スラリーを80メッシュワイヤーで4%濃度まで濃縮後、
水を加えて1%濃度に希釈し、タッピースタンダード抄
紙機にてパルプシートを作製した。なお、用いた用水の
硬度は5°dHであり、硬度はCaCl2 、MgCl2 を使用し、
Ca/Mg=8/2(モル比)になる様に調整した。測色色
差計にて得られたパルプシートの白色度を測定し、画像
解析装置(×100倍) にて残インキ数を測定した。各種脱
墨剤に用いた油脂、アルコール、カルボン酸又は酸無水
物、油脂/アルコール/カルボン酸又は酸無水物のモル
比(油脂中のグリセリン/アルコール/カルボン酸又は
酸無水物のモル比)、AOの種類とモル比及びEOの油
脂に対する付加モル数を表4に示す。尚、表4中、 No.
26〜30及び34〜36を除き、AOの付加方法はブロック付
加である。また、脱墨性能及び泡切れ性を表5に示す。
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】実施例3 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とケミカルミキシン
グ工程分割添加の例である。市中回収新聞を2×5cmに
細断後、その一定量を卓上離解機に入れ、その中に水及
び苛性ソーダ(対原料)0.3%、表6に示す脱墨剤(対原
料)0.12%を加え、パルプ濃度15%、45℃で12分離解し
た後、55℃にて 120分間熟成処理を行った。その後、高
速脱水機で23%まで脱水し、苛性ソーダ(対原料)0.6
%、珪酸ソーダ3号(対原料)2.4%、30%過酸化水素
(対原料)3.0%、表6に示す脱墨剤(対原料)0.18%を
添加し、水でパルプ濃度22%に調整し、卓上離解機にて
1分間混合した。その後、回転速度300rpmの2軸型ラボ
ニーダーでニーディング処理を行った。その後、水を加
えて4%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解する。
そのスラリーを水で1%に希釈した後、30℃にて10分間
フロテーション処理を施し、フロテーションリジェクト
の泡切れ性を測定した。フロテーション後のパルプスラ
リーを80メッシュワイヤーで4%濃度まで濃縮後、水を
加えて1%濃度に希釈し、タッピースタンダード抄紙機
にてパルプシートを作製した。なお、用いた用水の硬度
は10°dHであり、硬度はCaCl2 、MgCl2 を使用し、Ca/
Mg=8/2(モル比)になる様に調整した。測色色差計
にて得られたパルプシートの白色度を測定し、画像解析
装置(×100倍) にて残インキ数を測定した。各種脱墨剤
に用いた油脂、アルコール、カルボン酸又は酸無水物、
油脂/アルコール/カルボン酸又は酸無水物のモル比
(油脂中のグリセリン/アルコール/カルボン酸又は酸
無水物のモル比)、AOの種類とモル比及びEOの油脂
に対する付加モル数を表6に示す。尚、表6中、AOの
付加方法はランダム付加である。また、脱墨性能及び泡
切れ性を表7に示す。
【0027】
【表6】
【0028】
【表7】
【0029】実施例4 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とフロテーション工
程前分割添加の例である。市中回収新聞を2×5cmに細
断後、その一定量を卓上離解機に入れ、その中に水及び
苛性ソーダ(対原料)0.3%、表8に示す脱墨剤(対原
料)0.1%を加え、パルプ濃度15%、45℃で12分離解した
後、55℃にて 120分間熟成処理を行った。その後、高速
脱水機で23%まで脱水し、苛性ソーダ(対原料)0.6%、
珪酸ソーダ3号(対原料)2.4%、30%過酸化水素(対原
料)3.0%を加え、水でパルプ濃度22%に調整し、卓上離
解機で1分間混合した。その後、回転速度300rpmの2軸
型ラボニーダーでニーディング処理を行った。その後、
水を加えて4%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解
する。そのパルプスラリーに表8に示す脱墨剤(対原
料)0.2%添加した後、スラリーを水で1%に希釈した
後、30℃にて10分間フロテーション処理を施し、フロテ
ーションリジェクトの泡切れ性を測定した。なお、フロ
テーション後のパルプスラリーを80メッシュワイヤーで
4%濃度まで濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈し、タ
ッピースタンダード抄紙機にてパルプシートを作製し
た。なお、用いた用水の硬度は15°dHであり、硬度はCa
Cl2 、MgCl2 を使用し、Ca/Mg=8/2(モル比)にな
る様に調整した。測色色差計にて得られたパルプシート
の白色度を測定し、画像解析装置(×100倍) にて残イン
キ数を測定した。各種脱墨剤に用いた油脂、アルコー
ル、カルボン酸又は酸無水物、油脂/アルコール/カル
ボン酸又は酸無水物のモル比(油脂中のグリセリン/ア
ルコール/カルボン酸又は酸無水物のモル比)、AOの
種類とモル比及びEOの油脂に対する付加モル数を表8
に示す。尚、表8中、AOの付加方法はランダム付加で
ある。また、脱墨性能及び泡切れ性を表9に示す。
【0030】
【表8】
【0031】
【表9】
フロントページの続き (72)発明者 石橋 洋一 和歌山市西浜1450 4−418 (72)発明者 ▲高▼橋 広通 和歌山市園部1031−10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21C 5/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 油脂又は該油脂を予めグリセリンと
    反応させて得られる反応生成物、(b) アルコール及び
    (c) カルボン酸又はその酸無水物からなる反応混合物
    に、アルキレンオキサイドを付加させてなるエステル混
    合物を有効成分とすることを特徴とする脱墨剤。
  2. 【請求項2】 前記 (a)〜(c) のモル比が (a)/(b)/
    (c)=100 /2〜500/10〜500 である請求項1記載の脱
    墨剤。
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