JPH06272184A - 脱墨方法 - Google Patents

脱墨方法

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JPH06272184A
JPH06272184A JP5061992A JP6199293A JPH06272184A JP H06272184 A JPH06272184 A JP H06272184A JP 5061992 A JP5061992 A JP 5061992A JP 6199293 A JP6199293 A JP 6199293A JP H06272184 A JPH06272184 A JP H06272184A
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acid
component
deinking
pulp
carbon atoms
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JP5061992A
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Takeshi Edo
武 江戸
広通 ▲高▼橋
Hiromichi Takahashi
Yoichi Ishibashi
洋一 石橋
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C5/00Other processes for obtaining cellulose, e.g. cooking cotton linters ; Processes characterised by the choice of cellulose-containing starting materials
    • D21C5/02Working-up waste paper
    • D21C5/025De-inking
    • D21C5/027Chemicals therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Abstract

(57)【要約】 【目的】 古紙、特に雑誌と新聞紙の混合古紙を再生す
る際のフロテーション法、洗浄法及びそれらの折衷法に
おいて、優れたインキ除去能を示し、スケール等の発生
が少なく操業性が良好で、特に高白色度、高b値で未剥
離インキの少ない脱墨パルプを得る事の出来る脱墨方法
を提供する。 【構成】 雑誌と新聞紙の混合古紙を原料として脱墨処
理をするにあたり、特定の界面活性剤を少なくともパル
ピング工程に添加し、更に高級脂肪酸等を前記界面活性
剤との比率が特定の範囲となるように全工程中の少なく
とも1つの工程に添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は雑誌と新聞紙が混在する
古紙原料から脱墨パルプを得る脱墨方法に関する。更に
詳しくは雑誌と新聞紙が特定の比率で混在する古紙原料
をフロテーション法、洗浄法及びそれらの折衷法で脱墨
処理を行うに際し、高白色度で高b値のそして未剥離イ
ンキの少ない脱墨パルプを得ることが出来、且つ抄紙す
る際にその脱墨パルプを20%以上配合してもスケール及
びスティッキーが発生せず、すべりの少ない紙を得るこ
とが出来る脱墨方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】新聞、
雑誌、OA古紙等の再生利用は古くから行われている
が、特に最近は森林資源保護、ごみ処理等の地球環境問
題とも連動し、古紙の有効利用は重要性を増してきてい
る。更に脱墨パルプの用途も新聞古紙から中質紙用への
例にも見られるように、ワンランク上のパルプへの高度
利用がなされて来ている。一方、最近の古紙は印刷技
術、印刷方式、印刷インキ成分等の変化により、脱墨と
いう観点からは、一層険しい状況になりつつある。この
ため、より以上に脱墨を促進するため、装置へも改良が
加えられて来ている。古紙からインキその他の不純物を
分離除去するため、従来から用いられてきた薬剤として
は、苛性ソーダ、珪酸ソーダ、炭酸ソーダ、リン酸ソー
ダ等のアルカリ剤、過酸化水素、次亜硫酸塩、次亜塩素
酸塩等の漂白剤、EDTA、DTPA等の金属イオン封
鎖剤と共に、脱墨剤として、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、α−オレフィン
スルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート等の陰イ
オン活性剤、高級アルコール、アルキルフェノール及び
脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、アルカノールアマ
イド類等の非イオン活性剤が単独または2種以上配合さ
れて使用されて来た。しかし、これらの脱墨剤ではフロ
テーション処理における起泡性は大きいもののインキ捕
集能が小さく、また、洗浄法ではその洗浄力が弱いう
え、高起泡性のため排水処理での泡トラブルを引き起こ
し、結果として低グレードの脱墨パルプしか得られなか
った。更には、高白色度であってもくすみがあるため、
脱墨パルプの用途制限(板紙の表下への使用量減少、新
聞紙への配合量減少等)や、くすみを無くするため、漂
白剤使用量を増加せざるを得ない状況であった。くすみ
がなく、明るい色調の脱墨パルプを得るためにはハンタ
ー色差式のLab表示系のb値を高めればよい。b値が
高い脱墨パルプは4μm 以下の微細インキの除去率が高
い事を示す。b値が高いとパルプの色調が明るくなるの
で、過酸化水素等の漂白剤使用量低減、脱墨パルプの高
配合、ワングレード上の用途への利用が可能となる。
【0003】b値を高めるための方法としては2つあ
り、前述した様な4μm 以下の微細インキを効率よく除
去してやるか、アルカリ類を多量使用する方法がある。
ところが、後者はスティッキー(粘着物)の増加、排水
負荷の増大かつパルプの脆化が生じるという欠点を有し
ている。前者の4μm 以下の微細インキを捕集除去する
技術に関しては、いくつか例示されているが効果のある
ものはなかった。
【0004】インキ捕集能の大きい脱墨剤として、高級
脂肪酸が古くから知られている。例えば、日本特許登録
第80988号、日本特許登録第82089号、及び日
本特許登録第83901号には、単独で用いる事によっ
てインキ捕集能の優れた脱墨剤としての利用が開示され
ている。しかし、高級脂肪酸のみの使用では脱墨したパ
ルプ上に未剥離インキ及びスティッキーが多く残存す
る。また、高級脂肪酸は常温で固体になるものが多く固
まった脂肪酸やその塩、特にCa塩が脱墨パルプに多量残
存すると抄造中にこれが核となって抄紙マシンにスケー
ル汚れが発生し、更にできた紙がすべりやすいため、ド
ライヤー処理後の巻き取りでのトラブル等が起こる。
【0005】また、特開昭51−13762号公報、特
開昭53−130309号公報、及び特開昭54−68
403号公報には他の界面活性剤との併用によって更に
優れた効果を示す事が開示されている。
【0006】その後、技術の発達によりエチレンオキサ
イドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド
を付加させた化合物よりなり、脱墨パルプの白色度を著
しく改善させる等の高性能の脱墨剤の発明がなされた
(特開昭58−109696号公報、特開昭59−13
0400号公報)。
【0007】しかし、これらの技術に開示されている脱
墨剤を用いても、高b値の脱墨パルプを得るためには充
分ではなかった。
【0008】本発明者らはかつてノニオン系界面活性剤
と高級脂肪酸の併用系で高品質のパルプが得られること
を報告した(特開昭62−257489号公報、特開平
4−308289号公報)。しかしながら、雑誌と新聞
紙の混合古紙、特に雑誌/新聞紙=5/95〜60/40(重
量比)からなる原料古紙をパルプ濃度10〜32重量%と
し、高剪断力下で古紙離解をすると低未剥離インキで高
b値の脱墨パルプが得られないだけでなく、パルプ白色
度の低下が認められ、更には抄紙する際にその脱墨パル
プを20%以上配合するとスケール及びスティッキーを発
生させ、尚かつ出来た紙がすべりやすいといった欠点を
有し、更に改善が必要とされている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、雑誌と新
聞紙が雑誌/新聞紙=5/95〜60/40(重量比)の原料
古紙をパルプ濃度10〜32重量%とし高剪断力下でフロテ
ーション法、洗浄法及びそれらの折衷法により脱墨処理
をするにあたり、優れたインキ除去能を示し、抄紙する
際にその脱墨パルプを20%以上配合してもスケール及び
スティッキーを発生させず、また出来た紙のすべりが少
ない、即ち、操業性が良好で、特に高白色度、高b値で
未剥離インキの少ない脱墨パルプを得る事の出来る脱墨
方法を開発すべく鋭意研究を行った結果、驚くべき事に
ある特定のノニオン系界面活性剤を少なくともパルピン
グ工程に添加し、特定の脂肪酸をある一定の割合で全工
程の少なくとも1つの工程に添加することにより、上記
目的を達成できる事を見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】すなわち本発明は、雑誌/新聞紙=5/95
〜60/40(重量比)からなる原料古紙の脱墨処理におい
て、パルピング工程での系中のパルプ濃度を10〜32重量
%とし、且つ下記(a) 成分を少なくともパルピング工程
に添加し、下記(b) 成分を、全工程中の(a) 成分と(b)
成分の割合が (a)/(b) =24/76〜8/92(重量比)と
なるように全工程中の少なくとも1つの工程に添加する
ことを特徴とする脱墨方法を提供するものである。 (a) 成分:以下の(a−1)〜(a−3)から選ばれる
1種以上の界面活性剤 (a−1):下記一般式(a−1)で表される化合物 R1-O-(-AO-)p-H (a−1) 〔式中、R1は炭素数14〜24のアルキル基又はアルケニル
基、或いは炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキル
フェニル基を表し、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキ
サイドで、2種以上のアルキレンオキサイドが存在する
場合は、ブロック重合鎖でもランダム重合鎖でもよく、
p は全体の分子量が 800〜10000 となる1以上の数であ
る。〕 (a−2):下記一般式(a−2)で表される化合物 R2-COO-(-AO-)m-H (a−2) 〔式中、R2は炭素数13〜23のアルキル基もしくはアルケ
ニル基又は多価カルボン酸残基もしくはこのAO付加物を
表し、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイドで、2
種以上のアルキレンオキサイドが存在する場合は、ブロ
ック重合鎖でもランダム重合鎖でもよく、m は全体の分
子量が 800〜10000 となる1以上の数である。〕 (a−3):アルキル基の炭素数が14〜24の範囲である
油脂と多価アルコールの混合物に、アルキレンオキサイ
ドを付加して得られる反応生成物 (b) 成分:炭素数14〜24の高級脂肪酸もしくはその塩、
又は多価カルボン酸もしくはその塩もしくはその酸無水
物、又は炭素数14〜24の高級脂肪酸に由来するダイマー
酸もしくはポリマー酸。
【0011】本発明に係わる界面活性剤(a−1)〜
(a−3)に関する数値規定は臨界的であって、これに
類似する化合物であっても、本発明の規定に該当しない
ものは本発明の顕著な効果は得られない。従って、一般
式(a−1)〜(a−3)で示される官能基或いは数値
の限定は極めて重要である。一般式(a−1)のR1がア
ルキル基、アルケニル基の場合、炭素数が14より小さい
とインキ凝集能が弱く、高白色度で高b値の脱墨パルプ
を得る事ができず、また、R1の炭素数が24を越えるとセ
ルロースからのインキ剥離性が小さくなるため、未剥離
インキの残存量が多くなり、品質の悪い脱墨パルプしか
得られない。
【0012】また、一般式(a−1)で表される化合物
は従来公知の方法でアルコールにアルキレンオキサイド
を付加して製造されるものであり、アルコールへのアル
キレンオキサイド付加物の全分子量が 800〜10000 、好
ましくは1000〜4000の範囲にあることも重要である。こ
の分子量はGPC(ゲル・パーミエーション・クロマト
グラフィー)でポリエチレングリコール換算分子量で求
めた数平均分子量である。分子量が 800未満であるとイ
ンキ凝集能が弱く高白色度で高b値の脱墨パルプを得る
事ができない。一方、分子量が10000 を越えるとフロテ
ーター液面での泡沫形成力が弱いため、凝集したインキ
がフロテーターでリジェクトされにくくなり、その結
果、低白色度の脱墨パルプしか得られない。
【0013】アルコールに付加するアルキレンオキサイ
ドはエチレンオキサイド(以下EOと略す)、プロピレン
オキサイド(以下POと略す)、ブチレンオキサイド(以
下BOと略す)を単独或いは混合して用いることができ
る。特に好ましくはEOとPOの混合であり、そのモル比は
EO/PO= 0.5/1〜3/1である。アルキレンオキサイ
ドの付加方法は、異種のアルキレンオキサイドを混合し
て付加(ランダム付加)するか、もしくは順次付加(ブ
ロック付加)するかのいずれの付加方法でもかまわな
い。
【0014】一般式(a−1)で表される化合物を製造
するために用いられるアルコールとしては、炭素数14〜
24のアルキル基又はアルケニル基を有するもの、或いは
炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルフェニル基
を有するものであり、具体例としては、1−テトラデカ
ノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノー
ル、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1
−ノナデカノール、1−エイコサノール、1−ヘンエイ
コサノール、1−ドコサノール、1−トリコサノール、
1−テトラコサノール、2−テトラデカノール、2−ペ
ンタデカノール、2−ヘキサデカノール、2−ヘプタデ
カノール、2−オクタデカノール、2−ノナデカノー
ル、2−エイコサノール、2−テトラデセン−1−オー
ル、2−ペンタデセン−1−オール、2−ヘキサデセン
−1−オール、2−オクタデセン−1−オール、13−テ
トラデセン−1−オール、15−ヘキサデセン−1−オー
ル、オレイルアルコール、エライジルアルコール、リノ
レイルアルコール、リノレニルアルコール、エレオステ
アリルアルコール、リシノイルアルコール、シクロテト
ラデカノール、シクロペンタデカノール、シクロヘキサ
デカノール、シクロヘプタデカノール、シクロオクタデ
カノール、シクロノナデカノール、シクロコサノール、
オクチルフェノール、ノニルフェノール等を挙げること
ができ、もちろんこれらのアルコールを2種類以上混合
してもかまわない。
【0015】一般式(a−1)で表される化合物として
は、式中のR1の炭素数が16〜22のものが好ましく、更に
好ましくはR1がアルキル基のものである。
【0016】本発明に係わる一般式(a−2)で表され
る化合物のR2の炭素数が13より小さい場合、インキ凝集
能が弱く高白色度で高b値の脱墨パルプを得る事ができ
ず、また、R の炭素数が24を越えるとセルロースからの
インキ剥離性が小さくなるため未剥離インキの残存量が
多くなる。また、スティッキーも多い品質の悪い脱墨パ
ルプしか得られない。
【0017】また、一般式(a−2)で表される化合物
は従来公知の方法で脂肪酸にアルキレンオキサイドを付
加して製造されるものであり、一般式(a−1)で表され
る化合物の場合と同様に、脂肪酸へのアルキレンオキサ
イド付加物の全分子量が800〜10000 、好ましくは1000
〜4000の範囲にあることが重要である。分子量が800未
満であるとインキ凝集能が弱く高白色度で高b値の脱墨
パルプを得る事ができない。一方、分子量が10000 を越
えるとフロテーター液面での泡沫形成力が弱いため、凝
集したインキがフロテーターリジェクトされにくくな
り、その結果、低白色度の脱墨パルプしか得られない。
【0018】脂肪酸に付加するアルキレンオキサイドは
EO、PO、BOを単独或いは混合して用いることができる。
特に好ましくはEOとPOの混合であり、そのモル比はEO/
PO=0.5/1〜3/1である。アルキレンオキサイド付
加方法はランダム付加、ブロック付加のどちらであって
もかまわない。
【0019】一般式(a−2)で表される化合物を製造
するために用いられる脂肪酸としては、R2相当部分の炭
素数が13〜23のものであり、具体例としては、ミリスチ
ン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、
ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール
酸、リノレイン酸、ステアロール酸、リシノール酸、リ
シノエライジン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ヘン
エイコサン酸、ベヘン酸、ブラシジン酸、エルカ酸、ト
リコサン酸、テトラコサン酸、牛脂脂肪酸、なたね油脂
肪酸、魚油脂肪酸等を挙げることができる。
【0020】一般式(a−2)で表される化合物として
は、式中のR2の炭素数が15〜21のものが好ましく、更に
好ましくはR2がアルキル基のものである。
【0021】一般式(a−2)で表される化合物におい
て、式中のR2の多価カルボン酸残基は該当する多価カル
ボン酸に由来するものであり、多価カルボン酸として
は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、
マレイン酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、フマ
ル酸、イタコン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン化オレ
イン酸、クエン酸、過クエン酸、トリメリット酸、ブタ
ンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、テトラデカンヘ
キサカルボン酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水
シュウ酸、無水イタコン酸、無水グルタル酸、無水フタ
ル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水
ステアリルコハク酸、更に炭素数14〜23の高級脂肪酸の
ダイマー酸及び/又はポリマー酸も含まれる。ここで言
うダイマー酸及び/又はポリマー酸は、モノエン酸又は
ジエン酸、具体的にはオレイン酸、リノール酸、リノレ
イン酸等の不飽和脂肪酸モノマーをディールス・アルダ
ー反応のような熱重合により反応させる方法又はその他
の反応方法によって合成できる。また、ここで言うポリ
マー酸とは、1分子内にカルボキシル基を3個又はそれ
以上有するポリカルボン酸であり、ダイマー酸を含まな
い。生成したダイマー酸及び/又はポリマー酸中に本発
明の効果を損なわない範囲であれば未反応のモノマー酸
が残っていても構わない。また、本発明の(a−2)で
表される化合物は、脂肪酸又は多価カルボン酸を2種類
以上混合して製造されたものでもかまわない。
【0022】本発明に係わる(a−3)成分は、油脂と
多価アルコールとの混合物のアルキレンオキサイド付加
物である。本発明の(a−3)成分の油脂と多価アルコ
ールの混合割合やアルキレンオキサイドの付加モル数等
は極めて重要である。アルキレンオキサイドは、油脂1
モルに対して5モル以上付加することが望ましい。特に
好ましくは20〜100 モルである。アルキレンオキサイド
付加モル数が5モル未満であるとフロテーション時の起
泡性が不足し、凝集インキが系外へスムースにリジェク
トされにくい。その結果、低白色度の脱墨パルプしか得
られない。油脂と多価アルコールの混合割合は、油脂/
多価アルコールのモル比で1/0.1 〜1/3であること
が好ましい。特に好ましくは1/0.2 〜1/2である。
このモル比が1/0.1 を越えるとフロテーション時の起
泡性が不足し、凝集インキが系外へスムースにリジェク
トされにくい。その結果、低白色度の脱墨パルプしか得
られない場合がある。また前記モル比が1/3未満であ
るとフロテーションリジェクトの泡切れが悪くなる。
【0023】上記油脂と多価アルコールの混合物に付加
するアルキレンオキサイドはEO、PO、BO等を単独或いは
混合して用いることができる。特に好ましくはEOとPOで
ある。アルキレンオキサイドの付加方法はランダム付
加、ブロック付加のどちらでもかまわない。
【0024】本発明の(a−3)成分に用いられる油脂
としては、オリーブ油、大豆油、菜種油、アマニ油等の
植物油、豚脂、牛脂、骨油等の動物油、魚油、及びこれ
らの硬化油、半硬化油、更にはこれら油脂の精製工程で
得られる回収油等が挙げられ、もちろんこれらの油脂を
2種以上混合してもかまわない。
【0025】また、本発明の(a−3)成分に用いられ
る多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレン
グリコール、1,6 −ヘキサングリコール、2−エチルブ
タン−1,2,3 −トリオール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、トリメチロールエタン、1,2,4 −ブタント
リオール、1,2,6 −ヘキサントリオール、1,1,1 −トリ
メチロールヘキサン、テトラメチロールシクロヘキサノ
ール、ジグリセリン、マンニタン、ペンタエリトリッ
ト、エリトリット、アラビット、ソルビット、D −グリ
セロ−D −ガラクトヘプトース、D −グリセロ−D −グ
ルコヘプトース、D −グリセロ−D −マンノヘプトー
ス、D −グリセロ−L −マンノヘプトース、D −アルト
ロヘプツロース、D −マンノヘプツロース、D −アルト
ロ−3−ヘプツロース、D −グリセロ−D −ガラヘプチ
トール、D −エリスロ−D −ガラオクチトール、D −グ
リセロ−D −マンノオクツロース、D −エリスロ−L −
グロノヌロース、セロビオース、マルトース、ラクトー
ス、ゲンチアノース、セロトリオース、スタキオース等
が挙げられ、もちろんこれらの多価アルコールを2種以
上混合してもかまわない。特に好ましくは2〜6価アル
コールである。
【0026】本発明の(b) 成分は、前述した様に炭素数
14〜24の高級脂肪酸もしくはその塩、又は多価カルボン
酸もしくはその塩もしくはその酸無水物であり、これら
は本発明の範囲内で任意に配合できる。
【0027】本発明に係わる(b) 成分のうち、高級脂肪
酸又はその塩に関する数値規定は臨界的であって、これ
に類似する化合物であっても、本発明の規定に該当しな
いものは本発明の顕著な効果は得られない。従って、本
発明における高級脂肪酸の炭素数の限定は極めて重要で
ある。すなわち、炭素数が14より小さいと微細インキ凝
集効果が低下するため、高白色度で高b値の脱墨パルプ
を得る事ができない。また、炭素数24より大きいとイン
クの剥離性が悪くなり、未剥離インキが多量に残存し、
その結果品質の悪いパルプしか得られない。
【0028】炭素数14〜24の高級脂肪酸としては、具体
的には、モノカルボン酸としては、ミリスチン酸、ペン
タデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン
酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレイ
ン酸、ステアロール酸、リシノール酸、リシノエライジ
ン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ヘンエイコサン
酸、ベヘン酸、ブラシジン酸、エルカ酸、トリコサン
酸、テトラコサン酸、ロジン酸、牛脂脂肪酸、トール油
脂肪酸、なたね油脂肪酸、魚油脂肪酸、或いはこれらの
半硬化乃至硬化された脂肪酸、及びこれら全ての脂肪酸
の塩を挙げる事ができる。塩としては、ナトリウム塩、
カリウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、カルシ
ウム塩等を挙げる事ができる。
【0029】また、(b) 成分に用いられる多価カルボン
酸又はその塩又はその酸無水物としては、シュウ酸、マ
ロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、マレイン酸、グル
タル酸、アジピン酸、フタル酸、フマル酸、イタコン
酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン化オレイン酸、クエン
酸、過クエン酸、トリメリット酸、ブタンテトラカルボ
ン酸、ピロメリット酸、テトラデカンヘキサカルボン
酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水シュウ酸、無
水イタコン酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、無水ト
リメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ステアリルコ
ハク酸等が挙げられる。
【0030】更に本発明の(b) 成分には炭素数14〜24の
高級脂肪酸に由来するダイマー酸及び/又はポリマー酸
も含まれる。ここで言うダイマー酸及び/又はポリマー
酸は、モノエン酸又はジエン酸、具体的にはオレイン
酸、リノール酸、リノレイン酸等の不飽和脂肪酸モノマ
ーをディールス・アルダー反応のような熱重合により反
応させる方法又はその他の反応方法によって合成でき
る。また、ここで言うポリマー酸とは、1分子内にカル
ボキシル基を3個又はそれ以上有するポリカルボン酸で
あり、ダイマー酸を含まない。生成したダイマー酸及び
/又はポリマー酸中に本発明の効果を損なわない範囲で
あれば未反応のモノマー酸が残っていても構わない。ま
た、本発明の(b) 成分は2種類以上を混合して用いても
かまわない。
【0031】一般に、脱墨工程は、パルピング工程、ケ
ミカルミキシング工程、ニーディング工程、リファイン
ニング工程、フローティング工程等からなり、必要に応
じて工程の追加や修正がなされるが、本発明の脱墨方法
もこれに準ずる。しかしながら、本発明においては、
(a) 成分は少なくともパルピング工程に添加され、(b)
成分は全脱墨工程のうち、少なくとも1つの工程に添加
されることが必須である。
【0032】また、(a) 成分と(b) 成分の割合も臨界的
であって、本発明の規定に該当しないものは本発明の顕
著な効果は得られない。(a) 成分と(b) 成分の割合は、
全工程に添加した総量において、(a) /(b) =24/76〜
8/92(重量比)、好ましくは15/85〜10/90である。
この重量比において(a) 成分の割合が24より大きくなる
と、本発明の条件下では遊離インキが分散して高白色度
で高b値のパルプが得られなくなる。逆に(a) 成分の割
合が8より小さくなると、脱墨したパルプ上に未剥離イ
ンキが多く残存し、また、スティッキーや抄紙マシンで
のスケール汚れが発生したり、得られた紙の滑りによる
トラブルが発生したりする。
【0033】本発明に係わる(a) 成分及び(b) 成分の全
工程中の添加量の総和は操業性を損なわず、かつ経済的
な範囲が望ましいが、原料古紙に対し0.03〜1.0 重量%
が好ましい。この場合も(a) 成分と(b) 成分の両者の重
量比が上記の範囲であることが重要である。
【0034】また、本発明においては、雑誌と新聞紙を
含む原料古紙における両者の重量比が、雑誌/新聞紙=
5/95〜60/40であることが重要である。雑誌/新聞紙
の重量比が5/95より小さいと新聞紙中のインキがパル
ピング工程で分散して白色度低下を招き、また、60/40
より大きいと離解性が悪くなって未剥離インキ及びステ
ィッキーが多くなる。本発明において雑誌と新聞紙の重
量比は、雑誌/新聞紙=10/90〜40/60が好ましく、更
に好ましくは雑誌/新聞紙=20/80〜30/70である。
【0035】更に、本発明においては、パルピング工程
での系中のパルプ濃度を10〜32重量%とすることが重要
である。パルプ濃度が10重量%より低いと離解性が悪く
なって未剥離インキが多くなり、またパルプ濃度が32重
量%より高いと剪断力が高くなってインキが分散し、白
色度が低下する。本発明においてパルピング工程での系
中のパルプ濃度は12〜30重量%が好ましく、更に好まし
くは13〜25重量%である。
【0036】本発明は、雑誌/新聞紙=5〜60/40〜95
(重量比)からなる原料古紙を、パルプ濃度を10〜32重
量%として脱墨処理をする際に用いられる。特に、(a)
成分をパルピング工程に添加することにより、高剪断力
下での古紙離解時の条件において、(a) 成分の界面活性
剤が古紙の離解を促進し且つセルロースからインキを剥
離させ、次に(b) 成分が分散したインキを凝集させて脱
墨し、その結果、高白色度で高b値のそして未剥離イン
キの少ない脱墨パルプを得ることができ、且つ抄紙する
際にその脱墨パルプを20%以上配合してもスケール及び
スティッキーを発生させず、すべりの少ない紙を得るこ
とができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0038】実施例1 本実施例は脱墨剤のパルピング工程一括添加の例であ
る。市中回収雑誌/市中回収新聞古紙=25/75%(重量
基準、以下同じ)の割合で含有する原料古紙を2×5cm
に細断後、その一定量を卓上離解機に入れ、その中に水
及び苛性ソーダ(対原料) 0.9%、珪酸ソーダ3号(対
原料) 2.0%、30%過酸化水素(対原料) 3.0%、ジエ
チレントリアミンペンタ酢酸4ナトリウム塩の40%水溶
液(対原料)0.2 %、表1〜3に示す脱墨剤を(a) 成分
と(b) 成分の総和で(対原料) 0.3%加え、パルプ濃度
15%、45℃で12分離解した後、パルプ濃度4%に調整
し、55℃にて30分間熟成処理を行った。その後、卓上離
解機で再度30秒離解する。そのスラリーを水でパルプ濃
度1%となるように希釈した後、30℃にて10分間フロテ
ーション処理を施した。フロテーション後のパルプスラ
リーを80メッシュワイヤーでパルプ濃度4%濃度まで濃
縮後、水を加えて1%濃度に希釈し、タッピースタンダ
ード抄紙機にてパルプシートを作製した。
【0039】なお、用いた用水の硬度は10°dHであり、
硬度はCaCl2 、MgCl2 を使用し、Ca/Mg=8/2(モル
比)になる様に調整した。測色色差計にて得られたパル
プシートの白色度及びb値を測定し、画像解析装置(×
100 倍)にて未剥離インキ個数を測定した。ここでいう
b値とは、ハンター色差計のLab表色系でのb値をい
い、三刺激値X,Y,Zとの関係は下式である。
【0040】
【数1】
【0041】この式からもわかる様に、b値はYとZの
関数であり、正の値ならば黄味、負の値ならば青味の強
さを表す。脱墨剤の種類と割合を表1〜3のように種々
変えて行なった脱墨方法についての脱墨性能を表4〜6
に示す。また、得られた脱墨パルプを40%配合して抄紙
した紙のすべり性及びスティッキーの発生状況を評価し
た。更に抄紙機のヘッドボックス内側に発生したスケー
ルの付着状態を目視観察した。尚、紙のすべり性はすべ
りにくい方からA〜Eの5段階で評価し、スケールの付
着状態は、スケールの少ない方からA〜Eの5段階で評
価した。なお、表1〜3中の(a) 成分のアルキレンオキ
サイドの付加方法は No.10〜14及びNo. 29〜30はブロッ
ク付加で、それ以外は全てランダム付加である。また、
表2中の No.19の(a) 成分のダイマー酸及び No.18, 24
の(b) 成分のダイマー酸は、オレイン酸に由来する。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】実施例2 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とニーディング工程
分割添加の例である。市中回収雑誌/市中回収新聞古紙
=40/60%の割合で含有する原料古紙を2×5cmに細断
後、その一定量を卓上離解機に入れ、その中に水及び苛
性ソーダ(対原料) 0.3%、表7に示す(a) 成分を加
え、パルプ濃度12%、45℃で12分離解した後、55℃にて
120分間熟成処理を行った。その後、高速脱水機でパル
プ濃度23%まで脱水し、苛性ソーダ(対原料) 0.6%、
珪酸ソーダ3号(対原料) 2.4%、30%過酸化水素(対
原料) 3.0%、表7に示す(b) 成分を添加し、水でパル
プ濃度22%に調整し、卓上離解機にて1分間混合した。
その後、回転速度300rpmの2軸型ラボニーダーでニーデ
ィング処理を行った。その後、水を加えてパルプ濃度4
%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解する。そのス
ラリーを水でパルプ濃度1%に希釈した後、30℃にて10
分間フロテーション処理を施した。フロテーション後の
パルプスラリーを80メッシュワイヤーでパルプ濃度を4
%濃度まで濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈し、タッ
ピースタンダード抄紙機にてパルプシートを作製した。
なお、用いた用水の硬度は6°dHであり、硬度はCaC
l2 、MgCl2 を使用し、Ca/Mg=8/2(モル比)にな
る様に調整した。測色色差計にて得られたパルプシート
の白色度及びb値を測定し、画像解析装置(×100 倍)
にて未剥離インキ個数を測定した。また、得られた脱墨
パルプを22%配合して抄紙した紙のすべり性、スティッ
キーの発生状況及びスケールの付着状態を実施例1と同
様に評価した。脱墨剤の種類と割合を表7のように種々
変えて行なった脱墨方法についての脱墨性能を表8に示
す。なお、表7中の(a) 成分のAOの付加方法は全てブロ
ック付加である。
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】実施例3 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とフロテーション工
程前分割添加の例である。市中回収雑誌/市中回収新聞
古紙=10/90%の割合で含有する原料古紙を2×5cmに
細断後、その一定量を卓上離解機に入れ、その中に水及
び苛性ソーダ (対原料)0.6%、珪酸ソーダ3号 (対原
料)2.4%、30%過酸化水素 (対原料)3.0%を加え、更に
表9に示す(a) 成分を加え、パルプ濃度18%、45℃で12
分離解した。その後、水でパルプ濃度を6%に調整し、
卓上離解機で1分間混合した。その後、更に水を加えて
パルプ濃度を4%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離
解する。そのパルプスラリーに表9に示す(b) 成分を添
加した後、スラリーを水でパルプ濃度が1%となるよう
に希釈した後、30℃にて10分間フロテーション処理を施
し、フロテーションリジェクトの泡切れ性を測定した。
なお、フロテーション後のパルプスラリーを80メッシュ
ワイヤーでパルプ濃度4%まで濃縮後、水を加えてパル
プ濃度1%に希釈し、タッピースタンダード抄紙機にて
パルプシートを作製した。
【0052】なお、用いた用水の硬度は20°dHであり、
硬度は CaCl2、MgCl2 を使用し、Ca/Mg=8/2(モル
比)になる様に調整した。測色色差計にて得られたパル
プシートの白色度及びb値を測定し、画像解析装置(×
100 倍)にて未剥離インキ個数を測定した。また、得ら
れた脱墨パルプを55%配合して抄紙した紙のすべり性、
スティッキーの発生状況及びスケールの付着状態を実施
例1と同様に評価した。脱墨剤の種類と割合を表9のよ
うに種々変えて行なった脱墨方法についての脱墨性能を
表10に示す。
【0053】なお、表9中の(a) 成分のAOの付加方法は
全てランダム付加である。また、表9中、パルピング工
程時のパルプ濃度は本発明方法 No.51〜55及び比較方法
No.56〜60は18%、比較方法 No.61は7%、比較方法 N
o.62は35%である。また、雑誌/新聞紙の割合は、本発
明方法 No.51〜55及び比較方法 No.56〜58, 61, 62は10
/90であり、比較方法 No.59は3/97、比較方法 No.60
は65/35である。
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雑誌/新聞紙=5/95〜60/40(重量
    比)からなる原料古紙の脱墨処理において、パルピング
    工程での系中のパルプ濃度を10〜32重量%とし、且つ下
    記(a) 成分を少なくともパルピング工程に添加し、下記
    (b) 成分を、全工程中の(a) 成分と(b) 成分の割合が
    (a)/(b) =24/76〜8/92(重量比)となるように全
    工程中の少なくとも1つの工程に添加することを特徴と
    する脱墨方法。 (a) 成分:以下の(a−1)〜(a−3)から選ばれる
    1種以上の界面活性剤 (a−1):下記一般式(a−1)で表される化合物 R1-O-(-AO-)p-H (a−1) 〔式中、R1は炭素数14〜24のアルキル基又はアルケニル
    基、或いは炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキル
    フェニル基を表し、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキ
    サイドで、2種以上のアルキレンオキサイドが存在する
    場合は、ブロック重合鎖でもランダム重合鎖でもよく、
    p は全体の分子量が 800〜10000 となる1以上の数であ
    る。〕 (a−2):下記一般式(a−2)で表される化合物 R2-COO-(-AO-)m-H (a−2) 〔式中、R2は炭素数13〜23のアルキル基もしくはアルケ
    ニル基又は多価カルボン酸残基もしくはこのAO付加物を
    表し、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイドで、2
    種以上のアルキレンオキサイドが存在する場合は、ブロ
    ック重合鎖でもランダム重合鎖でもよく、m は全体の分
    子量が 800〜10000 となる1以上の数である。〕 (a−3):アルキル基の炭素数が14〜24の範囲である
    油脂と多価アルコールの混合物に、アルキレンオキサイ
    ドを付加して得られる反応生成物 (b) 成分:炭素数14〜24の高級脂肪酸もしくはその塩、
    又は多価カルボン酸もしくはその塩もしくはその酸無水
    物、又は炭素数14〜24の高級脂肪酸に由来するダイマー
    酸もしくはポリマー酸
  2. 【請求項2】 (a) 成分の(a−3)の反応生成物が、
    油脂1モル対して5モル以上のアルキレンオキサイドを
    付加して得られたものである請求項1記載の脱墨方法。
  3. 【請求項3】 (a) 成分の(a−3)における油脂と多
    価アルコールの混合物の混合割合が、モル比で1/0.1
    〜1/3である請求項1又は2記載の脱墨方法。
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