JPH04281087A - 脱墨剤 - Google Patents

脱墨剤

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JPH04281087A
JPH04281087A JP3041886A JP4188691A JPH04281087A JP H04281087 A JPH04281087 A JP H04281087A JP 3041886 A JP3041886 A JP 3041886A JP 4188691 A JP4188691 A JP 4188691A JP H04281087 A JPH04281087 A JP H04281087A
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JP
Japan
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deinking agent
fatty acids
carbon atoms
acid
oil
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JP3041886A
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English (en)
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Yoichi Ishibashi
洋一 石橋
Yoshitaka Miyauchi
芳孝 宮内
Koji Hamaguchi
公司 浜口
Hideaki Urushibata
漆畑 英明
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Priority to US07/796,608 priority patent/US5288369A/en
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新聞、雑誌、OA古紙等
の古紙再生時に用いられる脱墨剤に関する。更に詳しく
は新聞、雑誌、OA古紙等をフロテーション法、洗浄法
及びそれらの折衷法で脱墨処理を行うに際し、高白色度
で高b値のそして未剥離インキの少ない脱墨パルプを得
る事の出来る脱墨剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】新聞、
雑誌、OA古紙等の再生利用は古くから行われているが
、特に最近は森林資源保護、ごみ処理等の地球環境問題
とも連動し、古紙の有効利用は重要性を増してきている
。更に脱墨パルプの用途も新聞古紙から中質紙用への例
にも見られるように、ワンランク上のパルプへの高度利
用がなされて来ている。一方、最近の古紙は印刷技術、
印刷方式、印刷インキ成分等の変化により、脱墨という
観点からは、一層険しい状況になりつつある。このため
、より以上に脱墨を促進するため、装置へも改良が加え
られて来ている。古紙からインキその他の不純物を分離
除去するため、従来から用いられてきた薬剤としては、
苛性ソーダ、珪酸ソーダ、炭酸ソーダ、リン酸ソーダ等
のアルカリ剤、過酸化水素、次亜硫酸塩、次亜塩素酸塩
等の漂白剤、EDTA、DTPA等の金属イオン封鎖剤
と共に、脱墨剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩
、高級アルコール硫酸エステル塩、α−オレフィンスル
ホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート等の陰イオン
活性剤、高級アルコール、アルキルフェノール及び脂肪
酸のエチレンオキサイド付加物、アルカノールアマイド
類等の非イオン活性剤が単独または2種以上配合されて
使用されて来た。しかし、これらの脱墨剤ではフロテー
ション処理における起泡性は大きいもののインキ捕集能
が小さく、また、洗浄法ではその洗浄力が弱いうえ、高
起泡性のため排水処理での泡トラブルを引き起こし、結
果として低グレードの脱墨パルプしか得られなかった。 更には、高白色度であってもくすみがあるため、脱墨パ
ルプの用途制限(板紙の表下への使用量減少、新聞紙へ
の配合量減少等)や、くすみを無くするため、漂白剤使
用量を増加せざるを得ない状況であった。くすみがなく
、明るい色調の脱墨パルプを得るためにはハンター色差
式のLab表示系のb値を高めればよい。b値が高い脱
墨パルプは4μm 以下の微細インキの除去率が高い事
を示す。b値が高いとパルプの色調が明るくなるので、
過酸化水素等の漂白剤使用量低減、脱墨パルプの高配合
、ワングレード上の用途への利用が可能となる。
【0003】b値を高めるための方法としては2つあり
、前述した様な4μm 以下の微細インキを効率よく除
去してやるか、アルカリ類を多量使用する方法がある。 ところが、後者はスティッキー(粘着物)の増加、排水
負荷の増大かつパルプの脆化が生じるという欠点を有し
ている。前者の4μm 以下の微細インキを捕集除去す
る技術に関しては、いくつか例示されているが効果のあ
るものはなかった。
【0004】インキ捕集能の大きい脱墨剤として、高級
脂肪酸が古くから知られている。例えば、日本特許登録
第80988号、日本特許登録第82089号、及び日
本特許登録第83901号には、単独で用いる事によっ
てインキ捕集能の優れた脱墨剤としての利用が開示され
ている。また、特開昭51−13762号公報、特開昭
53−130309号公報、及び特開昭54−6840
3号公報には他の界面活性剤との併用によって更に優れ
た効果を示す事が開示されている。
【0005】その後、技術の発達によりエチレンオキサ
イドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド
を付加させた化合物よりなり、脱墨パルプの白色度を著
しく改善させる等の高性能の脱墨剤の発明がなされた(
特開昭58−109696号公報、特開昭59−130
400号公報)。
【0006】しかし、これらの技術に開示されている脱
墨剤を用いても、高b値の脱墨パルプを得る事はできな
かった。また、従来公知の高級脂肪酸またはその塩を用
いた場合、未剥離インキが多く、白色度が低いという欠
点を有していた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等はフロテーシ
ョン法、洗浄法及びそれらの折衷法において、優れたイ
ンキ除去能を示し、操業性が良好で、特に高白色度、高
b値で未剥離インキの少ない脱墨パルプを得る事の出来
る脱墨剤を開発すべく鋭意研究を行った結果、驚くべき
事に炭素数8〜24の高級脂肪酸又はその塩の混合物で
あって、該混合物中の脂肪酸又はその塩の平均炭素数が
12.7〜22.5の範囲にあり、炭素数20〜24の
高級脂肪酸又はその塩の含有率が 9.6〜70.6重
量%であり、更にヨウ素価(IV)が45以下である混
合物と、天然油脂と多価アルコールの混合物にアルキレ
ンオキサイドを付加して得られる反応生成物を特定の重
量比で併用して得られる脱墨剤が上記欠点を克服できる
事を見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、(a) 炭素数8〜24
の高級脂肪酸又はその塩を、平均炭素数が12.7〜2
2.5となる範囲で含有し、炭素数20〜24の高級脂
肪酸又はその塩の含有率が 9.6〜70.6重量%で
あり、且つヨウ素価(IV)が45以下である混合物、
及び(b)天然油脂と多価アルコールの混合物にアルキ
レンオキサイドを付加して得られる反応生成物を重量比
で (a)/(b) =90/10〜40/60の割合
で含有することを特徴とする脱墨剤を提供するものであ
る。
【0009】(a) 成分に関する数値規定は臨界的で
あって、これに類似する化合物であっても、本発明の規
定に該当しないものは本発明の顕著な効果は得られない
。従って、本発明の化合物の炭素数の限定等の数値の限
定は極めて重要である。後記の実施例及び比較例により
明らかにされるが、平均炭素数が12.7より小さいと
微細インキ凝集効果が低下するため、高b値の脱墨パル
プを得る事ができない。また、平均炭素数が22.5を
越えてもフロテーション工程での起泡性が不足し、凝集
インキが系外へリジェクトされにくい。また、炭素数2
0〜24の脂肪酸の含有率が9.6重量%より少ない場
合、微細インキ凝集効果が低下するため、高b値の脱墨
パルプを得る事ができない。一方、70.6重量%より
大きければインキ剥離性が弱くなり、未剥離インキが多
量残存し、その結果、見栄えの悪い脱墨パルプしか得ら
れない。本発明の化合物は、炭素数8〜24の脂肪酸を
本発明の範囲内で任意に配合できる。特に炭素数20の
脂肪酸又はその塩を 2.0〜33.2重量%、且つ炭
素数22の脂肪酸を 9.5〜32.0重量%含有する
のが好ましい。
【0010】また、(a) 成分のヨウ素価(IV)が
45より大きいと、フロテーション工程での起泡性が不
足し、泡沫層上の凝集インキが系外へリジェクトされに
くく、その結果、低白色度の脱墨パルプしか得られない
。更には、インキ剥離性が小さいため未剥離インキが多
量に残存する。
【0011】本発明の(a) 成分には、前述した様に
炭素数8〜24の脂肪酸及びその塩を本発明の範囲内で
任意に配合できるが、具体的には、カプリル酸、ペラル
ゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリ
デカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン
酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライ
ジン酸、リノール酸、リノレイン酸、ステアロール酸、
リシノール酸、リシノエライジン酸、ノナデカン酸、ア
ラキジン酸、ヘンイコサン酸、ベヘン酸、ブラシジン酸
、エルカ酸、トリコサン酸、テトラコサン酸、椰子油脂
肪酸、牛脂脂肪酸、パーム油脂肪酸、トール油脂肪酸、
なたね油脂肪酸、魚油脂肪酸、或いはこれらの半硬化乃
至硬化された脂肪酸、及びこれら全ての脂肪酸の塩を挙
げる事ができる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等
を挙げる事ができる。これらの中でもコスト面や単独で
使用できる容易性から半硬化乃至硬化された魚油脂肪酸
又はその塩が好ましい。本発明の魚油脂肪酸の原料であ
る魚油は、タラ油、イワシ油、サンマ油、サバ油、ニシ
ン油、メンヘーデン油等やこれらの精製工程で得られる
回収油等が挙げられる。
【0012】従来技術で高級脂肪酸を脱墨剤として使用
することは知られていたが、特定炭素数の脂肪酸を特定
比率で含有する混合物によってのみ、かかる脱墨効果が
示される事は全く知られていなかった。つまり、従来技
術は椰子油や牛脂油由来のアニオン性界面活性剤或いは
その原料として一般に用いられている高級脂肪酸を炭素
数にこだわる事無く用いているにすぎなかった。従来技
術には高級脂肪酸を特定比率で使用する事は開示されて
いない。上記特許公報においてもその実施例で本発明で
開示する脂肪酸混合物を使用するものは皆無に等しい。 更には、これらは炭素数12〜18の脂肪酸を主成分と
しており、本発明の範囲とは明らかに異なる。
【0013】本発明の(a) 成分である高級脂肪酸ま
たはその塩の混合物に用いられる脂肪酸またはその塩の
一つに魚油脂肪酸またはその塩を挙げる事ができる。従
来技術の特開昭61−89394号公報、特開昭62−
250291号公報では炭素数20以上の脂肪酸を含有
する魚油脂肪酸の併用使用の記載があるものの具体例が
記載されておらず、かつ本発明の4μm  以下の微細
インキ除去によりb値を高めるといった効果とは別の効
果をうたっている。更には、本発明はある特定のヨウ素
価(IV)を有する事が必須であり、上記従来技術の魚
油脂肪酸はヨウ素価(IV)がおよそ175 であり、
魚油脂肪酸そのものではヨウ素価(IV)が高すぎて本
用途には使えない。
【0014】本発明の (a)成分の構成成分である脂
肪酸は、ほとんどが天然油脂由来のものであり、脂肪酸
の製造法としては従来公知技術のTwitchell 
分解、中圧触媒分解、連続高圧分解法がある。また、ヨ
ウ素価(IV)を下げる一般的な方法としては、ニッケ
ル触媒を用い高温高圧下で水素添加を行う方法を挙げる
事ができる。
【0015】本発明の(b) 成分は天然油脂と多価ア
ルコールとの混合物のアルキレンオキサイド付加物であ
る。 本発明に係わるアルキレンオキサイド付加物に関する数
値規定は臨界的であって、これに類似する化合物であっ
ても、本発明の規定に該当しないものは本発明の顕著な
効果は得難い。従って、本発明の(b) 成分の天然油
脂と多価アルコールの混合割合やアルキレンオキサイド
の付加モル数等の限定は極めて重要である。アルキレン
オキサイドは、天然油脂1モルに対して5モル以上付加
することが望ましい。特に好ましくは20〜100 モ
ルである。 アルキレンオキサイド付加モル数が5未満であるとフロ
テーション時の起泡性が不足し、凝集インキが系外へス
ムースにリジェクトされにくい。その結果、低白色度の
脱墨パルプしか得られない。天然油脂と多価アルコール
の混合割合は、天然油脂/多価アルコールのモル比で1
/0.1 〜1/3であることも重要である。特に好ま
しくは1/0.2 〜1/2である。このモル比が1/
0.1 を越えるとフロテーション時の起泡性が不足し
、凝集インキが系外へスムースにリジェクトされにくい
。その結果、低白色度の脱墨パルプしか得られない。ま
た前記モル比が1/3未満であるとフロテーションリジ
ェクトのフロテーターセルへの逆流が起こり、その結果
、脱墨率が低くなり、低白色度で低b値の脱墨パルプし
か得られない。上記天然油脂と多価アルコールの混合物
に付加するアルキレンオキサイドはエチレンオキサイド
(以下EOと略す)、プロピレンオキサイド(以下PO
と略す)、ブチレンオキサイド(以下BOと略す)等を
単独或いは混合して用いることができる。特に好ましく
はEOとPOである。 アルキレンオキサイドの付加方法としては、異種のアル
キレンオキサイドを混合して付加する(ランダム付加)
か、もしくは順次付加する(ブロック付加)方法がある
。いずれの付加方法でも構わないが、特に抄紙工程、排
水処理工程での発泡トラブルを考慮するとランダム付加
が好ましい。
【0016】本発明の(b) 成分に用いられる天然油
脂としては、椰子油、パーム油、オリーブ油、大豆油、
菜種油、アマニ油等の植物油、豚脂、牛脂、骨油等の動
物油、魚油、及びこれらの硬化油、半硬化油、更にはこ
れら油脂の精製工程で得られる回収油等が挙げられる。
【0017】また、本発明の(b) 成分に用いられる
多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、トリメチレングリコール、ブチレング
リコール、1,6 −ヘキサングリコール、2−エチル
ブタン−1,2,3 −トリオール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,
4 −ブタントリオール、1,2,6 −ヘキサントリ
オール、1,1,1 −トリメチロールヘキサン、テト
ラメチロールシクロヘキサノール、ジグリセリン、マン
ニタン、ペンタエリトリット、エリトリット、アラビッ
ト、ソルビット、D −グリセロ−D −ガラクトヘプ
トース、D −グリセロ−D −グルコヘプトース、D
 −グリセロ−D −マンノヘプトース、D −グリセ
ロ−L −マンノヘプトース、D −アルトロヘプツロ
ース、D−マンノヘプツロース、D −アルトロ−3−
ヘプツロース、D −グリセロ−D −ガラクトヘプチ
トール、D −エリスロ−D −ガラクトオクチトール
、D −グリセロ−D −マンノオクツロース、D −
エリスロ−L −グロノヌロース、セロビオース、マル
トース、ラクトース、ゲンチアノース、セロトリオース
、スタキオース等が挙げられる。特に好ましくは2〜6
価アルコールである。
【0018】本発明においては(a) 成分と(b) 
成分の配合割合が、重量比で (a)/(b) =90
/10〜40/60の範囲にあることも重要である。重
量比がこの範囲内にあればそれぞれの成分の単独使用で
は満足することのなかった高白色度で更に高b値かつ未
剥離インキの少ない脱墨パルプを得ることができる。
【0019】尚、本発明の脱墨剤は公知の脱墨剤、例え
ば高級アルコール硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、高級アルコール及びアルキルフェノールのエチレン
オキサイド付加物、脂肪酸及びその塩、脂肪酸アルキレ
ンオキサイド付加物、油脂アルキレンオキサイド付加物
、モノステアリルグリセライドアルキレンオキサイド付
加物、多価アルコール部分エステルまたは完全エステル
アルキレンオキサイド付加物等と併用する場合も、(a
) 成分と(b) 成分の重量比が(a) /(b) 
=90/10〜40/60の範囲内であれば、優れた脱
墨性能を発現する。本発明の脱墨剤と従来公知の脱墨剤
とを併用する場合、その併用比率は、本発明品/従来品
=90/10〜10/90(重量比率)が好ましいが、
特に好ましくは20/80〜60/40(重量比率)で
ある。
【0020】本発明の脱墨剤は分割使用する場合はいず
れの工程へ添加しても、より高品位の脱墨パルプを得る
ことができる。一般には脱墨剤はミキシング工程或いは
フロテーション工程のいずれか、あるいは両方に添加す
るが、特に、硬度の高い用水を用いる場合、フロテーシ
ョン工程直前に添加する方法が好ましい。各工程に分割
添加する場合は、パルピング、ニーディング、ディスパ
ージング、ケミカルミキシング、リファイニングの各工
程に添加できるが、前工程と後工程の脱墨剤の分割比率
は前/後=10/90〜90/10(重量比率)が好ま
しい。特に好ましくは40/60〜60/40(重量比
率)である。また、本発明の脱墨剤を構成する成分を分
割添加すると更に高b値、高白色度で未剥離インキの少
ない脱墨パルプを得ることができる。即ち、(b) 成
分を古紙離解(パルピング)時に添加し、(a) 成分
をニーダー、ディスパーザー、ケミカルミキサー、リフ
ァイナー、フロテーターへ添加する。この時、(a) 
成分と(b)成分の重量比が本発明で規定する範囲にな
るように添加する。
【0021】本発明の脱墨剤の添加量は操業性を損なわ
ず、かつ経済的な範囲が望ましいが、原料古紙に対し0
.03〜1.0 重量%が好ましい。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】製造例1 1.5 lのオートクレーブに椰子油及びペンタエリト
リットをそれぞれ192.2g及び 19.23gと、
 100% KOHを2.5 g仕込み、約600rp
mの攪拌速度の条件下で130 ℃になるまで昇温した
。次いで、上記反応物に、エチレンオキシドとプロピレ
ンオキシドのモル比1.8 :1の混合物 786.1
gを反応させた。この時の反応条件は、温度130 〜
140 ℃、圧力1〜3kg/cm2 (ゲージ) で
あった。反応終了後、温度を80℃まで冷却し、酢酸に
てpHを約6に調整した。反応生成物(表3中、本発明
品 No.1の天然油脂/多価アルコール混合物のアル
キレンオキサイド付加物)の収率は98%であった。
【0024】製造例2 1.5 lのオートクレーブに牛脂及びソルビットをそ
れぞれ 223.5g及び13.3gと100 %KO
H を 2.2g仕込み、約600rpmの攪拌速度の
条件下で150 ℃になるまで昇温した。次いで、エチ
レンオキシドとプロピレンオキシドのモル比2:1の混
合物 761.0gを反応させた。この時の反応条件は
、温度 130〜140 ℃、圧力1〜3kg/cm2
 (ゲージ) であった。反応終了後、温度を75℃ま
で冷却し、酢酸にてpHを約6に調整した。反応生成物
(表5中、本発明品No.42 の天然油脂/多価アル
コール混合物のアルキレンオキサイド付加物)の収率は
99%であった。
【0025】また、実施例に用いた脂肪酸混合物A〜Z
、及びa〜wの平均炭素数、ヨウ素価、脂肪酸炭素数組
成及び炭素数20〜24の脂肪酸の含有率を表1及び表
2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】実施例1 本実施例は脱墨剤のパルピング工程一括添加の例である
。市中回収新聞古紙を2×5cmに細断後、その一定量
を卓上離解機に入れ、その中に水及び苛性ソーダ(対原
料)0.8 %、珪酸ソーダ3号(対原料)2.2 %
、30%過酸化水素(対原料)3.5 %、表3に示す
脱墨剤(対原料)0.5 %を加え、パルプ濃度15%
、45℃で12分離解した後、55℃にて 120分間
熟成処理を行った。その後、高速脱水機で23%まで脱
水し、回転速度300rpmの2軸型ラボニーダーでニ
ーディング処理を行った。その後、水を加えて4%まで
希釈し、卓上離解機で再度30秒離解する。そのスラリ
ーを水で1%に希釈した後、30℃にて10分間フロテ
ーション処理を施した。なお、フロテーション時にCa
Cl2 (対原料)0.5 %を添加した。フロテーシ
ョン後のパルプスラリーを80メッシュワイヤーで4%
濃度まで濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈しタッピー
スタンダード抄紙機にてパルプシートを作製した。なお
、用いた用水の硬度は5°dHであり、硬度はCaCl
2 、MgCl2 を使用し、Ca/Mg=8/2(モ
ル比)になる様に調整した。得られたパルプシートを測
色色差計にて白色度及びb値を測定し、画像解析装置(
×100 倍)にて未剥離インキ個数を測定した。ここ
でいうb値とは、ハンター色差式のLab 表色系での
b値をいい、三刺激値XYZとの関係は下式である。
【0031】
【数1】
【0032】この式からもわかる様に、b値はYとZの
関数であり、正の値ならば黄味、負の値ならば青味の強
さを表す。また、フロテーション時の操業安定性の目安
としてフロテーション時の泡沫量も測定した。良好な操
業安定性の目安となる泡沫量は 200〜350 ml
である。泡沫量がこの範囲外であればフロテーション時
の泡トラブルが発生する。表3に、用いた(a) 成分
、(b) 成分の組成、(a) 成分と(b) 成分の
重量比を示した。また、表4に脱墨剤性能を示した。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】
【表8】
【0037】
【表9】
【0038】実施例2 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とケミカルミキシン
グ工程分割添加の例である。市中回収新聞を2×5cm
に細断後、その一定量を卓上離解機に入れ、その中に水
及び苛性ソーダ(対原料)0.2 %、表5に示す脱墨
剤(対原料)0.1 %を加え、パルプ濃度15%、4
5℃で12分離解した後、55℃で 120分間熟成処
理を行った。その後、高速脱水機で23%まで脱水し、
苛性ソーダ(対原料)0.6 %、珪酸ソーダ3号(対
原料)2.2 %、30%過酸化水素(対原料)3.5
 %、表5に示す脱墨剤(対原料)0.2 %を添加し
、水でパルプ濃度22%に調整し卓上離解機にて1分間
混合した。その後、回転速度300rpmの2軸型ラボ
ニーダーでニーディング処理を行った。その後、水を加
えて4%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解する
。 そのスラリーを水で1%に希釈した後、30℃にて10
分間フロテーション処理を施した。なお、フロテーショ
ン時にCaCl2 (対原料)0.4 %添加した。フ
ロテーション後のパルプスラリーを80メッシュワイヤ
ーで4%濃度まで濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈し
タッピースタンダート抄紙機にてパルプシートを作製し
た。なお、用いた用水の硬度は5°dHであり、硬度は
CaCl2 、MgCl2 を使用し、Ca/Mg=8
/2(モル比)になる様に調整した。 得られたパルプシートを測色色差計にて白色度及びb値
を測定し、画像解析装置(×100 倍)にて未剥離イ
ンキ個数を測定した。表5に、用いた(a) 成分、(
b) 成分の組成、(a) 成分と(b) 成分の重量
比を示した。また、表6に脱墨剤性能を示した。
【0039】
【表10】
【0040】
【表11】
【0041】
【表12】
【0042】
【表13】
【0043】実施例3 本実施例は脱墨剤のパルピング工程とニーディング工程
分割添加の例である。市中回収新聞を2×5cmに細断
後、その一定量を卓上離解機に入れ、その中に水及び苛
性ソーダ(対原料)0.2 %、表7に示す脱墨剤(対
原料)0.3 %を加え、パルプ濃度15%、45℃で
12分離解した後、55℃で 120分間熟成処理を行
った。その後、高速脱水機で23%まで脱水し、苛性ソ
ーダ(対原料)0.6 %、珪酸ソーダ3号(対原料)
2.2 %、30%過酸化水素(対原料)3.5 %、
表7に示す脱墨剤(対原料)0.2 %を添加し、水で
パルプ濃度22%に調整し卓上離解機にて1分間混合し
た。その後、回転速度300rpmの2軸型ラボニーダ
ーでニーディング処理を行った。その後、水を加えて4
%まで希釈し、卓上離解機で再度30秒離解する。 そのスラリーを水で1%に希釈した後、30℃にて10
分間フロテーション処理を施した。なお、フロテーショ
ン時にCaCl2 (対原料)0.5 %を添加した。 フロテーション後のパルプスラリーを80メッシュワイ
ヤーで4%濃度まで濃縮後、水を加えて1%濃度に希釈
しタッピースタンダート抄紙機にてパルプシートを作製
した。なお、用いた用水の硬度は10°dHであり、硬
度はCaCl2 、MgCl2 を使用し、Ca/Mg
=8/2(モル比)になる様に調整した。得られたパル
プシートを測色色差計にて白色度及びb値を測定し、画
像解析装置(×100 倍)にて未剥離インキ個数を測
定した。表7に、用いた(a) 成分、(b) 成分の
組成、(a) 成分と(b) 成分の重量比を示した。 また、表8に脱墨剤性能を示した。なお、表7中の(a
) 成分は、No.74 〜77(T,U,V,W)ま
でそれぞれタラ、イワシ、サンマ、サバ油脂肪酸であり
、 No.78(X)はNo.74(T) とNo.7
5(U)の50/50(重量比率)配合品である。また
、 No.79〜81(Y,Z,r)はNo.75 (
T)のヨウ素価(IV)を変化させたものである。更に
、No. 82〜86(s,t,u,v,w)はそれぞ
れステアリン酸、ミリスチン酸、市販ステアリン酸(花
王株式会社製、商品名ルナックS−40)、牛脂脂肪酸
の硬化品及びイワシ油脂肪酸(ヨウ素価(IV)=17
5 )である。
【0044】
【表14】
【0045】
【表15】
【0046】
【表16】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 炭素数8〜24の高級脂肪酸又は
    その塩を、平均炭素数が12.7〜22.5となる範囲
    で含有し、炭素数20〜24の高級脂肪酸又はその塩の
    含有率が 9.6〜70.6重量%であり、且つヨウ素
    価(IV)が45以下である混合物、及び(b) 天然
    油脂と多価アルコールの混合物にアルキレンオキサイド
    を付加して得られる反応生成物を重量比で (a)/(
    b) =90/10〜40/60の割合で含有すること
    を特徴とする脱墨剤。
  2. 【請求項2】炭素数20の脂肪酸又はその塩を2.0〜
    33.2重量%、且つ炭素数22の脂肪酸を9.5〜3
    2.0重量%含有する請求項1記載の脱墨剤。
  3. 【請求項3】炭素数8〜24の高級脂肪酸又はその塩が
    半硬化乃至硬化された魚油脂肪酸又はその塩である請求
    項1又は2記載の脱墨剤。
  4. 【請求項4】(b) 成分の反応生成物が、天然油脂1
    モルに対して5モル以上のアルキレンオキサイドを付加
    して得られたものである請求項1〜3の何れか1項記載
    の脱墨剤。
  5. 【請求項5】天然油脂と多価アルコールの混合割合がモ
    ル比で天然油脂/多価アルコール=1/0.1 〜1/
    3である請求項1〜4の何れか1項記載の脱墨剤。
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