JP2015196932A - フローテーション用脱墨剤、および再生パルプの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インキ剥離性、発泡性、インキ捕集性、および灰分除去性に優れるフローテーション用脱墨剤、および再生パルプの製造方法の提供。【解決手段】本発明のフローテーション用脱墨剤は、(a)成分:下記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤を含有する。また、本発明の再生パルプの製造方法は、本発明のフローテーション用脱墨剤を用い、フローテーション法で原料古紙からインキを除去して再生パルプを得る。R−O−(PO)p−[(EO)m/(PO)n]−(PO)q−H ・・・(I)(式(I)中、Rは炭素数12〜24のアルキル基またはアルケニル基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、EOはオキシエチレン基を表し、pは1〜15の数であり、mは31〜60の数であり、nは1〜15の数であり、qは3〜30の数である。)【選択図】なし

Description

本発明は、フローテーション用脱墨剤、および再生パルプの製造方法に関する。
新聞用紙、情報用紙、複写OA用紙等の印刷古紙から再生パルプを製造し、再び製紙原料にすることは古くから行われている。特に、近年、資源の有効利用や環境保護の立場から、印刷古紙の再生が重要性を増し、再生パルプの用途も拡大している。
再生パルプの製造方法(印刷古紙の脱墨方法)は、一般に、印刷古紙(原料古紙)にアルカリ剤、界面活性剤などを添加してインキを剥離させる離解工程と、剥離したインキをパルプスラリーから除去するインキ除去工程とを含む。インキ除去工程は、洗浄法とフローテーション法とに大別される。
洗浄法は、パルプスラリーの希釈、脱水を繰り返したり、スクリーンや遠心クリーナーなどの洗浄装置を用いて、剥離されたインキをパルプスラリーから分離したりする方法である。洗浄法は、水を大量に必要とするため、省資源や省エネルギーの面では不利である。
一方、フローテーション法は、パルプスラリーにフローテーターを用いて空気を吹き込み、発生させた気泡に剥離したインキを吸着して浮上させ、気泡が集まってできる泡沫(フロス)を系外に排出除去することにより、パルプとインキとを分離する方法である。フローテーション法は、使用する水の量が少なくてもすむため、省資源や省エネルギーの面で有利である(特許文献1参照)。
離解工程にて原料古紙から剥離したインキをフローテーション法により除去する脱墨方法では、脱墨剤が用いられる。脱墨剤は、少なくともフローテーション工程が行われるタイミングで用いられるが、離解工程の時点から原料古紙に添加しておいてもよい。
脱墨剤には、フローテーション工程での適度な発泡性と高いインキ捕集性(インキの気泡への吸着性)が求められる。また、上述したように、脱墨剤は離解工程の時点から原料古紙に添加されて用いられることもあるので、脱墨剤には、離解工程での優れたインキ剥離性も求められる。
脱墨剤としては、高級アルコールにアルキレンオキシドを付加したノニオン性界面活性剤が広く使用されており、またその構造や併用される薬剤に関して数多くの研究が行われている。例えば、2種類の高級アルコールアルキレンオキシド付加体を併用した脱墨剤(特許文献1参照)、高級アルコールや高級脂肪酸エステルにエチレンオキシドとアルキレンオキシドのランダム重合体を付加し、さらにその両側にプロピレンオキシドやブチレンオキシドを配置した脱墨剤(特許文献2〜5参照)などが提案されている。
特開平5−186985号公報 特開平5−263379号公報 特開平7−3681号公報 特開2007−63699号公報 特開平6−287878号公報
ところで、多様化する原料古紙の影響により、新聞用紙等以外にも灰分(主に炭酸カルシウム)を多く含む印刷用紙(例えばチラシ用紙、雑誌用紙、模造用紙等の塗工紙)を再生パルプの原料古紙として利用する場合も増えてきた。
灰分を多く含む再生パルプを使用した紙製品は、強度が十分に得られない場合があるため、再生パルプ中の灰分の割合は少ない方が好ましい。また、再生パルプ中の灰分の割合が少ない方が、再生パルプを使用した紙製品への応用、用途が広がる。そのため、脱墨剤には、灰分の除去性能に優れることも望まれる。
しかしながら、特許文献1〜5に記載の脱墨剤は、インキ剥離性、発泡性、インキ捕集性、および灰分除去性の全てを必ずしも満足するものではなかった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、インキ剥離性、発泡性、インキ捕集性、および灰分除去性に優れるフローテーション用脱墨剤、および再生パルプの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] (a)成分:下記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤を含有する、フローテーション用脱墨剤。
R−O−(PO)−[(EO)/(PO)]−(PO)−H ・・・(I)
(式(I)中、Rは炭素数12〜24のアルキル基またはアルケニル基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、EOはオキシエチレン基を表し、pはPOの平均繰返し数を表し、1〜15の数であり、mはEOの平均繰返し数を表し、31〜60の数であり、nはPOの平均繰返し数を表し、1〜15の数であり、qはPOの平均繰返し数を表し、3〜30の数である。[(EO)/(PO)]はEOとPOのランダム付加を表す。)
[2] 前記p、m、n、qが下記式(1)を満たす、[1]に記載のフローテーション用脱墨剤。
61≦p+m+n+q≦120 ・・・(1)
[3] 前記p、m、n、qが下記式(2)および下記式(3)をさらに満たす、[1]または[2]に記載のフローテーション用脱墨剤。
0.55≦m/(p+m+n+q)≦0.65 ・・・(2)
0.60≦(m+n)/(p+m+n+q)≦0.75 ・・・(3)
[4] (b)成分:炭素数12〜24の高級脂肪酸およびその塩の少なくとも一方をさらに含有する、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のフローテーション用脱墨剤。
[5] (a)成分/(b)成分で表される質量比が40/60〜99/1である、[4]に記載のフローテーション用脱墨剤。
[6] 原料古紙からインキを剥離し、剥離したインキをフローテーション法で除去して再生パルプを得る再生パルプの製造方法であって、[1]〜[5]のいずれか1つに記載のフローテーション用脱墨剤を用いてインキを除去する、再生パルプの製造方法。
本発明によれば、インキ剥離性、発泡性、インキ捕集性、および灰分除去性に優れるフローテーション用脱墨剤、および再生パルプの製造方法を提供できる。
「フローテーション用脱墨剤」
本発明のフローテーション用脱墨剤(以下、単に「脱墨剤」という。)は、以下に示す(a)成分を含有する。また、脱墨剤は以下に示す(b)成分をさらに含有することが好ましい。
なお、脱墨剤が(a)成分および(b)成分と、必要に応じて任意成分とを含有する場合、脱墨剤は(a)成分と(b)成分と必要に応じて任意成分とが混合された混合物の状態でもよいし、(a)成分と(b)成分と必要に応じて任意成分とが各々別個に用意されたものでもよい。
<(a)成分>
(a)成分は、下記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤である。脱墨剤が(a)成分を含有することで、インキ剥離性、発泡性、インキ捕集性、および灰分除去性に優れる。
R−O−(PO)−[(EO)/(PO)]−(PO)−H ・・・(I)
(式(I)中、Rは炭素数12〜24のアルキル基またはアルケニル基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、EOはオキシエチレン基を表し、pはPOの平均繰返し数を表し、1〜15の数であり、mはEOの平均繰返し数を表し、31〜60の数であり、nはPOの平均繰返し数を表し、1〜15の数であり、qはPOの平均繰返し数を表し、3〜30の数である。[(EO)/(PO)]はEOとPOのランダム付加を表す。)
インキ剥離性およびインキ捕集性は主に式(I)中のR、およびEO、POに影響し、発泡性および灰分除去性は主に式(I)中のEO、POに寄与する。また、EO、POは低温液性にも寄与する。
式(I)中のRは炭素数12〜24のアルキル基または炭素数12〜24のアルケニル基を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は、それぞれ14〜20が好ましい。アルキル基およびアルケニル基の炭素数が12以上であればインキ捕集性が向上し、24以下であればインキ剥離性が向上する。
pはPOの平均繰返し数(平均付加モル数)を表し、1〜15の数であり、2〜10の数が好ましい。pが1以上であればインキ剥離性、インキ捕集性および灰分除去性が向上し、15以下であればインキ捕集性および灰分除去性が向上する。
mはEOの平均繰返し数(平均付加モル数)を表し、31〜60の数であり、37〜50が好ましい。mが31以上であれば発泡性、インキ捕集性および灰分除去性が向上し、60以下であればインキ捕集性および灰分除去性が向上する。なお、mが60を超えると泡立ちやすくなり、泡切れ性が低下する場合がある。
nはPOの平均繰返し数を表し、1〜15の数であり、3〜10が好ましい。nが上記範囲内であれば、発泡性、インキ捕集性および灰分除去性が向上する。
qはPOの平均繰返し数を表し、3〜30の数であり、5〜25が好ましい。qが3以上であればインキ捕集性および灰分除去性が向上し、30以下であればインキ剥離性、発泡性、インキ捕集性および灰分除去性が向上する。
p、m、n、qは、下記式(1)を満たすことが好ましい。
61≦p+m+n+q≦120 ・・・(1)
p+m+n+qは、一般式(I)で表される非イオン界面活性剤中の全AO(オキシアルキレン基)の総平均繰返し数(総平均付加モル数)を意味し、61〜120が好ましく、61〜85がより好ましい。p+m+n+qが上記範囲内であればインキ捕集性および灰分除去性がより向上する。
また、p、m、n、qは、下記式(2)および下記式(3)をさらに満たすことが好ましい。
0.55≦m/(p+m+n+q)≦0.65 ・・・(2)
0.60≦(m+n)/(p+m+n+q)≦0.75 ・・・(3)
m/(p+m+n+q)は、一般式(I)で表される非イオン界面活性剤中の全AOに占めるEOの割合を意味し、0.55〜0.65が好ましい。m/(p+m+n+q)が0.55以上であれば発泡性がより向上し、0.65以下であればインキとの親和性を良好に維持でき、インキ捕集性および灰分除去性がより向上する。
一方、(m+n)/(p+m+n+q)は、一般式(I)で表される非イオン界面活性剤中の全AO中のランダム比を意味し、0.60〜0.75が好ましい。(m+n)/(p+m+n+q)が0.60以上であれば発泡性および灰分除去性がより向上し、0.75以下であればインキ捕集性および灰分除去性がより向上する。
一般式(I)で表される非イオン界面活性剤は、公知の方法により製造できる。例えば、まず、炭素数12〜24の脂肪族アルコール1モルに対し、プロピレンオキシドを1〜15モル付加してPO付加体を製造する。このPO付加体に、エチレンオキシドを31〜60モルと、プロピレンオキシドを1〜15モル付加し、PO−EO/PO付加体を製造する。このPO−EO/PO付加体に、プロピレンオキシドを3〜30モル付加して、一般式(I)で表される非イオン界面活性剤を得る。
(a)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<(b)成分>
(b)成分は、炭素数12〜24の高級脂肪酸およびその塩の少なくとも一方である。脱墨剤が(b)成分を含有することで、灰分除去性がより向上する。
高級脂肪酸の炭素数は12〜24であり、14〜20が好ましい。
高級脂肪酸の炭素数が12以上であればインキ捕集性がより向上し、24以下であれば低温時の取り扱い性を良好に維持でき、加温しなくても使用できるのでコストを削減できる。
炭素数12〜24の高級脂肪酸としては、飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸のいずれを用いてもよい。具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等の飽和脂肪酸;オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸などが挙げられる。
高級脂肪酸の塩としては特に制限されず、目的に応じて適宜選択できる。具体的には、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;メチルアミン、エチルアミン、ジエタノールアミン等の有機アミンなどが挙げられる。これらの中でも、コストと臭気の観点からナトリウム塩が好ましい。
(b)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
脱墨剤が(b)成分を含有する場合、(a)成分/(b)成分で表される質量比は40/60〜99/1が好ましく、50/50〜95/5がより好ましい。質量比が上記範囲内であれば、灰分除去性の効果向上が発現しやすくなる。特に、質量比が40/60以上であれば発泡性もより向上する。また、(a)成分の割合が十分となるので、インキ剥離性および灰分除去性の向上効果が十分に得られる。一方、99/1以下であれば、(b)成分の添加効果が十分に発現され、インキ捕集性および灰分除去性の向上効果が十分に得られる。
<任意成分>
本発明の脱墨剤は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、(a)成分および(b)成分以外の界面活性剤(以下、「他の界面活性剤」ともいう。)を含有してもよい。
他の界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ジアルキルスルホサクシネート等の陰イオン界面活性剤;脂肪酸、アルカノールアマイド等のアルキレンオキサイド付加物からなる非イオン界面活性剤などが挙げられる。
これら他の界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<作用効果>
以上説明した本発明の脱墨剤は、上述した(a)成分を含有するので、インキ剥離性、発泡性、インキ捕集性、および灰分除去性に優れる。特に(a)成分と(b)成分とを併用すれば、灰分除去性がより向上する。
よって、本発明の脱墨剤を印刷古紙の再生に用いれば、灰分が十分に除去された高品質の再生パルプが得られる。
「再生パルプの製造方法」
本発明の再生パルプの製造方法は、原料古紙からインキを剥離し、剥離したインキをフローテーション法で除去して再生パルプを得る方法であり、上述した本発明の脱墨剤を用いてインキを除去する。
前記再生パルプの製造方法は、具体的には、離解工程と、フローテーション工程とをこの順で含むことが好ましく、必要に応じてその他の工程をさらに含む。
本発明の脱墨剤は、少なくともフローテーション工程が行われるタイミングで用いられればよい。系中への脱墨剤の添加のタイミングとしては、離解工程の時点から添加されてもよく、フローテーション工程の時点から添加されてもよく、離解工程およびフローテーション工程の両方で添加されてもよい。本発明の脱墨剤は発泡性、インキ捕集性、および灰分除去性に加えてインキ剥離性にも優れるので、離解工程の時点から本発明の脱墨剤を添加しておくことが好ましい。
脱墨剤が(a)成分に加え、(b)成分や必要に応じて任意成分を含有する場合、予め各成分を混合した状態で後述のパルプスラリーに添加してもよいし、各成分をそれぞれ別々にパルプスラリーに添加してもよい。
<離解工程>
離解工程は、原料古紙を繊維状のパルプに離解するとともに、そのパルプからインキを剥離する工程である。
原料古紙からインキを剥離する方法としては特に制限されないが、例えば、原料古紙に、本発明の脱墨剤以外の薬剤(以下、「他の薬剤」ともいう。)を添加し、さらに所望の固形分濃度になるように水を添加し、攪拌する方法などが挙げられる。本発明の脱墨剤を離解工程の時点から添加する場合は、他の薬剤の添加の前もしくは後に、または他の薬剤と同時に、脱墨剤を原料古紙に添加する。
以下、少なくとも原料古紙と他の薬剤と水とを含む懸濁液を「パルプスラリー」と称する。
原料古紙としては、インキで印刷された紙であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、塗工紙であってもよく、非塗工紙であってもよい。
原料古紙の具体例としては、新聞用紙(中性新聞紙、酸性新聞紙等)、雑誌用紙、情報用紙、チラシ用紙、模造用紙、複写OA古紙(コピー、コンピューターアウトプット等)などが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
原料古紙は、そのまま使用してもよく、裁断、破砕、粉砕等を適宜組み合わせた前処理が行われたものを使用してもよい。
離解工程におけるパルプスラリーの固形分濃度(パルプ固形分濃度)としては特に制限はなく、目的および使用する離解装置に応じて適宜選択することができるが、通常は2〜35質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。パルプスラリーの固形分濃度が、2質量%以上であれば経済的に有利であり、35質量%以下であれば離解が十分に行われる。
パルプスラリーの固形分濃度は、他の薬剤を添加した後に水を添加することで調整できる。なお、本発明の脱墨剤を離解工程の時点から添加する場合は、他の薬剤および脱墨剤を添加した後に水を添加することでパルプスラリーの固形分濃度を調整すればよい。
ここで、本発明において、原料古紙の固形分、およびパルプスラリーのパルプ固形分とは、これらの原料古紙、あるいはパルプスラリーを80〜90℃で18時間乾燥後の質量のことである。
他の薬剤としては、印刷古紙の再生に用いられる薬剤であれば特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム等のアルカリ剤;過酸化水素、次亜塩素酸ソーダ等の漂白剤;EDTA、DTPA等のキレート剤などが挙げられる。中でも、水酸化ナトリウム、珪酸ナトリウムが好ましい。
他の薬剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
離解工程における他の薬剤の添加量は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常は原料古紙の固形分(パルプ固形分)100質量部に対して3質量部以下となる量が好ましく、2質量部以下となる量がより好ましい。他の薬剤の添加量が3質量部以下であれば、強度の高い再生パルプが得られやすくなる。
本発明の脱墨剤を離解工程の時点から添加する場合、脱墨剤の添加量は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常は原料古紙の固形分(パルプ固形度)100質量部に対して、0.03〜0.5質量部となる量が好ましく、0.1〜0.3質量部となる量がより好ましい。脱墨剤の添加量が0.03質量部以上であれば脱墨剤の効果が十分に得られ、0.5質量部以下であれば発泡量が多くなりすぎるのを抑制できる。
脱墨剤は、取り扱いやすくするために、水で希釈した状態で使用してもよい。水で希釈する場合、脱墨剤100質量部に対して水を5質量部以上添加することが好ましい。
また、予め脱墨剤と他の薬剤とを混合しておき、混合物の状態で原料古紙に添加してもよい。
本発明においては、脱墨剤または水で希釈した脱墨剤と、他の薬剤との混合物を「脱墨剤組成物」と称する。
離解工程におけるパルプスラリーのpHは特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常は7〜13が好ましく、8〜12.5がより好ましい。パルプスラリーのpHが7以上であれば原料古紙を繊維状のパルプに離解しやすくなり、13以下であれば強度の高い再生パルプが得られやすくなる。
離解工程の温度(離解温度)は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常は10℃〜100℃が好ましく、20℃〜80℃がより好ましい。離解温度が10℃以上であれば原料古紙を繊維状のパルプに離解しやすくなり、100℃以下であれば強度の高い再生パルプが得られやすくなる。
離解工程を行う時間(離解時間)は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常は5〜60分が好ましく、8〜50分がより好ましい。離解時間が5分以上であれば原料古紙を繊維状のパルプに離解しやすくなり、60分以下であれば強度の高い再生パルプが得られやすくなる。
離解工程では、各種装置を用いることが可能である。離解工程に用いる装置としては、例えば低濃度パルパー、高濃度パルパー、ホットディスパーザー、ニーダー、マイカ、ファイバーフローなどが挙げられる。
<フローテーション工程>
フローテーション工程は、脱墨剤の存在下、前記離解工程で得られたパルプスラリーをフローテーション処理し、パルプとインキとに分離する工程である。このとき、パルプスラリー中のインキは、泡沫(フロス)と共に捕集されるため、インキを剥離された再生パルプが得られる。
フローテーション工程は、空気を吹き込みながら行われることが好ましい。
フローテーション工程で処理されるパルプスラリーの固形分濃度(パルプ固形分濃度)は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常は0.5〜3質量%が好ましく、0.7〜2.5質量%がより好ましい。パルプ固形分濃度が0.5質量%以上であれば発泡量が多くなりすぎず、3質量%以下であれば発泡量が不足しにくい。
パルプ固形分濃度は、パルプスラリーに水を添加することで調整できる。
また、フローテーション工程で処理されるパルプスラリー中の脱墨剤の濃度は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常はパルプスラリーの固形分(パルプ固形分)100質量部に対して、0.03〜0.5質量部となる量が好ましく、0.1〜0.3質量部となる量がより好ましい。脱墨剤の濃度が0.03質量部以上であれば脱墨剤の効果が十分に得られ、0.5質量部以下であれば発泡量が多くなりすぎるのを抑制できる。
なお、脱墨剤をフローテーション工程の時点から添加する場合、または離解工程で添加し、さらにフローテーション工程でも添加する場合は、フローテーション工程で処理されるパルプスラリー中の脱墨剤の濃度が上記範囲内となるように、脱墨剤の添加量を調節することが好ましい。
フローテーション工程におけるパルプスラリーのpHは特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常は7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。パルプスラリーのpHが7以上であれば発泡量が不足するのを抑制でき、13以下であれば発泡量が多くなりすぎるのを抑制できる。
フローテーション工程の温度(フローテーション温度)は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常は20℃〜60℃が好ましく、30℃〜50℃がより好ましい。フローテーション温度が20℃以上であれば発泡量が不足するのを抑制でき、60℃以下であればインキ捕集性を良好に維持できる。
フローテーション工程を行う時間(フローテーション時間)は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
フローテーション工程では、各種装置を用いることが可能である。フローテーション工程に用いる装置としては、例えばBOX型フローテーター、エコセルタイプ、MTフローテーター、OKフローテーター等の各種フローテーターなどが挙げられる。
<その他の工程>
その他の工程としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除塵工程、洗浄工程、脱水工程、乾燥工程などが挙げられる。
(除塵工程)
除塵工程は、離解工程で得られたパルプスラリーから塵等の異物を除去する工程であり、フローテーション工程の前に行われることが好ましい。
パルプスラリーから異物を除去する方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、篩を用いる方法などが挙げられる。篩の目開きとしては、異物を通過させず、かつ、パルプスラリーを通過させることができる目開きであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
(洗浄工程)
洗浄工程は、フローテーション工程で得られた再生パルプを洗浄する工程である。
再生パルプを洗浄する方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、濾布等で濾過し、濾布上に残留した再生パルプに水を添加してさらに濾過する方法などが挙げられる。
洗浄工程は、複数回行ってもよい。
(脱水工程)
脱水工程は、フローテーション工程で得られた再生パルプを含むスラリーから水分を除去する工程である。
再生パルプを含むスラリーから水分を除去する方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、濾過する方法;公知の加圧脱水機(例えばスクリュープレス等)を用いる方法などが挙げられる。
(乾燥工程)
乾燥工程は、フローテーション工程で得られた再生パルプを乾燥させる工程である。
再生パルプを乾燥させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、自然乾燥させる方法;公知の乾燥機で乾燥させる方法などが挙げられる。
<作用効果>
以上説明した本発明の再生パルプの製造方法は、本発明の脱墨剤を用いて原料古紙から剥離したインキを除去するので、フローテーション工程において良質で適度な量のフロスにより効率よくインキが捕集され、しかも灰分も除去される。よって、本発明の再生パルプの製造方法によれば、高品質な再生パルプを製造できる。特に、離解工程の時点から本発明の脱墨剤を用いれば、高いインキ剥離性により原料古紙からインキを効率よく剥離できる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、各例で用いた成分の配合量は、特に断りのない限り純分換算値である。
「使用原料」
(a)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・(a−1):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=6、m=40、n=5、q=17)
・(a−2):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=6、m=35、n=5、q=15)
・(a−3):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=6、m=31、n=5、q=15)
・(a−4):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=2、m=60、n=10、q=30)
・(a−5):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=15、m=40、n=10、q=3)
・(a−6):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=4、m=50、n=5、q=30)
・(a−7):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数12のアルキル基(C1225−)、p=15、m=45、n=3、q=15)
・(a−8):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数16のアルキル基(C1633−)、p=10、m=40、n=5、q=17)
・(a−9):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数22のアルキル基(C12245−)、p=2、m=45、n=15、q=20)
・(a−10):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルケニル基(C1835−)、p=8、m=41、n=10、q=15)
・(a−11):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数16のアルキル基(C1633−)と炭素数18のアルキル基(C1837−)との混合物、p=6、m=40、n=10、q=15)
・(a’−1):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=6、m=40、n=0、q=22)
・(a’−2):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=6、m=45、n=10、q=0)
・(a’−3):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=10、m=30、n=10、q=10)
・(a’−4):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=0、m=35、n=5、q=22)
・(a’−5):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=20、m=40、n=5、q=5)
・(a’−6):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=2、m=80、n=15、q=20)
・(a’−7):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=4、m=60、n=20、q=20)
・(a’−8):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=2、m=25、n=5、q=35)
・(a’−9):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数18のアルキル基(C1837−)、p=15、m=70、n=15、q=25)
・(a’−10):非イオン界面活性剤(C1837−O−(BO)−[(EO)40/(PO)]−(BO)17−H、「BO」はオキシブチレン基である。)
・(a’−11):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のR=炭素数17のアシル基(C1735CO−)、p=6、m=40、n=5、q=17)
・(a’−12):非イオン界面活性剤(一般式(I)中のRに相当する合成出発物質としてグリセリンを使用してPOおよびEOを付加して合成、p=5、m=40、n=10、q=10)
(a−1)の合成方法:
ステアリルアルコール(1モル)と触媒量の水酸化カリウムとをオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素で置換した後、減圧下で脱水を行った。
ついで、オートクレーブ内の温度を125℃、圧力を0.294MPa以下に維持しつつ、プロピレンオキシド(6モル)を導入し、攪拌しながら反応させ、PO付加体を得た(一段階目)。
引き続き、オートクレーブ内の温度を160℃、圧力を0.294MPa以下に維持しつつ、エチレンオキシド(40モル)およびプロピレンオキシド(5モル)を導入し、攪拌しながら反応させ、PO−EO/PO付加体を得た(二段階目)。
引き続き、オートクレーブ内の温度を125℃、圧力を0.294MPa以下に維持しつつ、プロピレンオキシド(17モル)を導入し、攪拌しながら反応させた後(三段階目)、冷却し、酢酸にてpH=6〜8に調整し、非イオン界面活性剤(a−1)を得た。
(a−2)〜(a−6)、(a’−1)〜(a’−9)の合成方法:
一般式(I)中のp、m、n、qが表1、2に示す値になるように、一段階目で用いるプロピレンオキシド、二段階目で用いるエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド、三段階目で用いるプロピレンオキシドのモル量を変更した以外は、(a−1)と同様にして非イオン界面活性剤(a−2)〜(a−6)、(a’−1)〜(a’−9)を得た。
(a−7)の合成方法:
ステアリルアルコール(1モル)の代わりに、ラウリルアルコール(1モル)を用い、かつ一般式(I)中のp、m、n、qが表1に示す値になるように、一段階目で用いるプロピレンオキシド、二段階目で用いるエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド、三段階目で用いるプロピレンオキシドのモル量を変更した以外は、(a−1)と同様にして非イオン界面活性剤(a−7)を得た。
(a−8)の合成方法:
ステアリルアルコール(1モル)の代わりに、パルミチルアルコール(1モル)を用い、かつ一般式(I)中のp、m、n、qが表1に示す値になるように、一段階目で用いるプロピレンオキシド、二段階目で用いるエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド、三段階目で用いるプロピレンオキシドのモル量を変更した以外は、(a−1)と同様にして非イオン界面活性剤(a−8)を得た。
(a−9)の合成方法:
ステアリルアルコール(1モル)の代わりに、ベヘニルアルコール(1モル)を用い、かつ一般式(I)中のp、m、n、qが表1に示す値になるように、一段階目で用いるプロピレンオキシド、二段階目で用いるエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド、三段階目で用いるプロピレンオキシドのモル量を変更した以外は、(a−1)と同様にして非イオン界面活性剤(a−9)を得た。
(a−10)の合成方法:
ステアリルアルコール(1モル)の代わりに、オレイルアルコール(1モル)を用い、かつ一般式(I)中のp、m、n、qが表1に示す値になるように、一段階目で用いるプロピレンオキシド、二段階目で用いるエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド、三段階目で用いるプロピレンオキシドのモル量を変更した以外は、(a−1)と同様にして非イオン界面活性剤(a−10)を得た。
(a−11)の合成方法:
ステアリルアルコール(1モル)の代わりに、ステアリルアルコール(0.5モル)とパルミチルアルコール(0.5モル)を用い、かつ一般式(I)中のp、m、n、qが表1に示す値になるように、一段階目で用いるプロピレンオキシド、二段階目で用いるエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド、三段階目で用いるプロピレンオキシドのモル量を変更した以外は、(a−1)と同様にして非イオン界面活性剤(a−11)を得た。
(a’−10)の合成方法:
一段階目においてプロピレンオキシド(6モル)の代わりに、ブチレンオキシド(6モル)を用い、かつ三段階目においてプロピレンオキシド(17モル)の代わりに、ブチレンオキシド(17モル)を用いた以外は、(a−1)と同様にして非イオン界面活性剤(a’−10)を得た。
(a’−11)の合成方法:
ステアリルアルコール(1モル)の代わりに、ステアリン酸(1モル)を用いた以外は、(a−1)と同様にして非イオン界面活性剤(a’−11)を得た。
(a’−12)の合成方法:
ステアリルアルコール(1モル)の代わりに、グリセリン(1モル)を用い、かつ一般式(I)中のp、m、n、qが表2に示す値になるように、一段階目で用いるプロピレンオキシド、二段階目で用いるエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド、三段階目で用いるプロピレンオキシドのモル量を変更した以外は、(a−1)と同様にして非イオン界面活性剤(a’−12)を得た。
(b)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・(b−1):オレイン酸(純正化学株式会社製、試薬1級)
・(b−2):ステアリン酸(純正化学株式会社製、試薬1級)
「実施例1」
<再生パルプの製造>
(離解工程)
原料古紙として、新聞用紙とチラシ用紙(質量比:新聞用紙/チラシ用紙=6/4)を用いた。また、脱墨剤として(a−1)を用いた。
原料古紙を縦3cm×横5cmに裁断した後、低濃度パルパー(熊谷理機工業株式会社製、「低濃度パルパーラボ機」)に適量(パルプ固形分として60g)を投入した。さらに、パルプ固形分に対して、0.4質量%(0.24g)の水酸化ナトリウムと、0.12質量%(0.072g)の脱墨剤を添加した。
ついで、パルプ固形分濃度が5質量%となるように温水を加えて総量1200gのパルプスラリーとし、40℃で10分間、パルパー処理(原料古紙の解砕)した。
(フローテーション工程)
離解工程によって得られたパルパー処理後のパルプスラリーを800g(パルプ固形分として40g)採取し、パルプ固形分濃度が1質量%になるように温水でさらに希釈した(総量4000g)。希釈後のパルプスラリーの全量をフローテーター(熊谷理機工業株式会社製、「BOX型」)に投入し、40℃で5分間、フローテーション処理し、フローテーターの上部から、インキを含んだ泡沫(フロス)をパルプスラリーから除去した(1分に1回、合計5回)。なお空気吹き込み量は、G/L(Gas/Liquid)比が6になるように設定した。
(試験紙の作製)
フローテーション処理後のパルプスラリーを500g採取し、水で1000gに希釈し、TAPPIシートマシンを用いて抄紙し、濾紙上のパルプシートを、SUS板(熊谷理機工業株式会社製)と該濾紙とで挟み、5分間プレス処理した後、室温下で乾燥して試験紙(再生パルプ)Aを作製した。
<評価>
(インキ剥離性の評価)
離解工程によって得られたパルパー処理後のパルプスラリーを132g採取し、目開き108μmの金網上で流水20Lにて洗浄し、剥離したインキを完全に除去した。洗浄後、金網上のパルプを水1000gで希釈し、前記試験紙の作製と同様の方法でインキ剥離性評価用の試験紙Bを作成した。
得られた試験紙Bの白色度(ISO、%)を色差計(日本電色工業株式会社製、「分光色彩・白度計PF−10」)で測定し、下記の評価基準に基づいてインキ剥離性を評価した。白色度が高いほどインキ剥離性に優れることを意味する。結果を表1に示す。なお、表中のインキ剥離性の欄の上段に白色度を、下段に評価を示した。
◎:白色度が60%以上である(満足できるレベルである)。
○:白色度が59%以上60%未満である(使用可能なレベルである)。
△:白色度が58%以上59%未満である(使用時に不具合が生じる場合があるレベルである)。
×:白色度が58%未満である(性能が非常に劣り、実用には全く適さないレベルである)。
(発泡性の評価)
フローテーション工程において発生したフロスを1分間に1回、合計5回回収し、回収したフロスの全量(総質量)を測定し、下記の評価基準に基づいて発泡性を評価した。結果を表1に示す。なお、表中の発泡性の欄の上段にフロスの総質量を、下段に評価を示した。
◎:フロスの総質量が540g超、560g以下である(非常に適した発泡量である)。
○:フロスの総質量が520g超、540g以下である(操業可能な発泡量である)。
△:フロスの総質量が500g超、520g以下、または560g超である(発泡量が不足または過剰であり、操業に不具合を生じる場合がある)。
×:フロスの総質量が500g未満である(完全に発泡量が不足しており、操業に不具合を生じるレベルである)。
(インキ捕集性の評価)
試験紙Aの白色度(ISO、%)を(日本電色工業株式会社製、「分光色彩・白度計PF−10」)で測定し、下記の評価基準に基づいてインキ捕集性を評価した。白色度が高いほどインキ捕集性に優れ、再生パルプの品質が高いことを意味する。結果を表1に示す。なお、表中のインキ捕集性の欄の上段に白色度を、下段に評価を示した。
◎:白色度が50%以上である(実用上問題なく、非常に優れた品質である)。
○:白色度が49%以上50%未満である(実用上問題なく、優れた品質である)。
△:白色度が48%以上49%未満である(実用上使用可能であるが、低い品質である)。
×:白色度が48%未満である(実用上不具合が生じる品質である)。
(灰分除去性の評価)
以下の測定に用いた蒸発皿は、予め80〜90℃で18時間乾燥した後、デシケーター中で室温まで冷却後、質量を精秤しておいた。また、以下の測定に用いたるつぼは、予め550℃で5時焼成後、デシケーターで室温まで冷却後、質量を精秤しておいた。
(1)初期灰分(脱墨前)の測定
蒸発皿に、離解工程によって得られたパルパー処理後のパルプスラリーを約150g(パルプ固形分として約7.5g)採取し、80〜90℃で18時間乾燥した後、室温まで冷却し、パルプ固形物を得た。
得られたパルプ固形物を十分に混合し、その中から適量(約6g)を質量(x1)のるつぼに採取して、パルプ固形物の入ったるつぼの質量(x2)を精秤した。
その後、550℃で燃焼灰化した後、デシケーター中で冷却した。冷却後、灰分の入ったるつぼの質量(x3)を精秤し、下記式(4)より初期灰分量(フローテーション工程前のパルプ固形分当たりの初期灰分量)(x4)を算出した。
初期灰分量(質量%)={(x3)−(x1)}/{(x2)−(x1)}×100 ・・・(4)
なお、フローテーション工程前の初期灰分質量(g)は、フローテーション工程前のパルプ固形分質量40g×(初期灰分量(質量%)/100)となる。
(2)フローテーション工程により減少した灰分の測定
発泡性の評価において測定した、回収したフロスの全量(総質量)を(y1)とした。
回収したフロスを十分に混合し、その中から適量(約150g)を質量(y3)の蒸発皿に採取して、フロスの入った蒸発皿の質量(y2)を精秤した。
その後、80〜90℃で18時間乾燥した後、室温まで冷却した。冷却後、固形物の入った蒸発皿の質量(y4)を精秤し、下記式(5)より全フロス中の固形分総量(y5)を算出した。
全フロス中の固形分総量(g)=(y1)/{(y2)−(y3)}×{(y4)−(y3)} ・・・(5)
蒸発皿に残った固形物を十分に混合し、その中から適量(約1.5g)を質量(y6)のるつぼに採取して、固形物の入ったるつぼの質量(y7)を精秤した。
その後、550℃で燃焼灰化した後、デシケーター中で冷却した。冷却後、灰分の入ったるつぼの質量(y8)を精秤し、下記式(6)より全フロス中の灰分総量(フローテーション工程により減少した灰分量)(y9)を算出した。
全フロス中の灰分総量(g)=(y5)/{(y7)−(y6)}×{(y8)−(y6)} ・・・(6)
ここで、フローテーション工程で使用したパルプスラリーの固形分は40gであることから、下記式(7)よりパルプ固形分当たりのフローテーション工程による灰分減少量(y10)を算出した。
灰分減少量(質量%)=(y9)/40×100 ・・・(7)
そして、先に求めた初期灰分量(x4)と灰分減少量(y10)から、下記式(8)よりフローテーション工程による灰分除去率を算出した。
灰分除去率(質量%)=(y10)/(x4)×100 ・・・(8)
下記の評価基準に基づいて灰分除去性を評価した。結果を表1に示す。なお、表中の灰分除去性の欄の上段に灰分除去率を、下段に評価を示した。
◎:灰分除去率が30質量%以上である(優れた品質である)。
○:灰分除去率が25質量%以上30質量%未満である(使用可能なレベルである)。
△:灰分除去率が20質量%以上25質量%未満である(目標品質に到達しておらず、低い品質である)。
×:灰分除去率が20質量%未満である(全く使用に適さないレベルである)。
「実施例2〜16、比較例1〜13」
脱墨剤として、表1、2に示す(a)成分、または(a)成分と(b)成分との混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして再生パルプを製造し、各評価を行った。結果を表1、2に示す。
なお、脱墨剤として(a)成分と(b)成分との混合物を用いた場合、(a)成分と(b)成分との質量比が表1、2に示す値となるように混合したものを、パルプ固形分に対して0.12質量%(0.072g)添加した。
Figure 2015196932
Figure 2015196932
なお、表1、2中、「全AO」の欄には非イオン界面活性剤中の全AO(オキシアルキレン基)の総平均繰返し数(p+m+n+q)を示し、「EO/全AO」の欄には非イオン界面活性剤中の全AOに占めるEOの割合(m/(p+m+n+q))を示し、「ランダム比」の欄には非イオン界面活性剤中の全AO中のランダム比((m+n)/(p+m+n+q))を示した。
表1から明らかなように、各実施例で用いた脱墨剤は、いずれもインキ剥離性、発泡性、インキ捕集性、および灰分除去性に優れていた。特に、(a)成分と(b)成分との混合物を脱墨剤として用いた実施例12〜16は、灰分除去性により優れていた。
一方、表2から明らかなように、各比較例で用いた脱墨剤は、いずれも灰分除去性に劣っていた。また、インキ剥離性、発泡性、およびインキ捕集性の全てを満足するものではなかった。また、比較例10の結果より、一般式(I)で表される非イオン界面活性剤以外の界面活性剤を用いた場合は、(b)成分を併用しても灰分除去性の向上効果は得られないことが示された。

Claims (6)

  1. (a)成分:下記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤を含有する、フローテーション用脱墨剤。
    R−O−(PO)−[(EO)/(PO)]−(PO)−H ・・・(I)
    (式(I)中、Rは炭素数12〜24のアルキル基またはアルケニル基を表し、POはオキシプロピレン基を表し、EOはオキシエチレン基を表し、pはPOの平均繰返し数を表し、1〜15の数であり、mはEOの平均繰返し数を表し、31〜60の数であり、nはPOの平均繰返し数を表し、1〜15の数であり、qはPOの平均繰返し数を表し、3〜30の数である。[(EO)/(PO)]はEOとPOのランダム付加を表す。)
  2. 前記p、m、n、qが下記式(1)を満たす、請求項1に記載のフローテーション用脱墨剤。
    61≦p+m+n+q≦120 ・・・(1)
  3. 前記p、m、n、qが下記式(2)および下記式(3)をさらに満たす、請求項1または2に記載のフローテーション用脱墨剤。
    0.55≦m/(p+m+n+q)≦0.65 ・・・(2)
    0.60≦(m+n)/(p+m+n+q)≦0.75 ・・・(3)
  4. (b)成分:炭素数12〜24の高級脂肪酸およびその塩の少なくとも一方をさらに含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフローテーション用脱墨剤。
  5. (a)成分/(b)成分で表される質量比が40/60〜99/1である、請求項4に記載のフローテーション用脱墨剤。
  6. 原料古紙からインキを剥離し、剥離したインキをフローテーション法で除去して再生パルプを得る再生パルプの製造方法であって、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のフローテーション用脱墨剤を用いてインキを除去する、再生パルプの製造方法。
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