JP6762125B2 - 脱墨パルプの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、脱墨パルプの製造方法に関する。
古紙のリサイクルは環境保護のため重要な課題である。現在、新聞古紙、雑誌古紙、色上古紙などを再生処理した脱墨パルプを紙製品などの原料に再利用しているが、製紙業界では古紙利用率の向上に努めており、インクの種類や印刷方法によって通常の脱墨処理では脱墨しにくい古紙(低級古紙)の利用は避けられない。また脱墨パルプの品質に対する要望はより高品質化しており、低級古紙を高度利用し脱墨パルプの品質を維持することが重要になってきている。
脱墨パルプの製造工程は、一般的に、古紙からインクを剥離及び微細化させた後、剥離したインクを泡に吸着後浮上させて排出除去するフローテーション工程等を含む。
例えば、従来の脱墨パルプの製造方法として、前記フローテーション工程等において発生したフロスに、超音波処理工程を含むインク分離処理によりインクを分離して除去する脱墨方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、古紙を解きほぐした液内に超音波を照射して、衝撃的音圧と気泡を発生せしめて、解きほぐした古紙の繊維質物と着色汚染物質とを分離除去することを特徴とする脱墨装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−19025号公報 特開昭61−201093号公報
ところで、前記フローテーション工程等においてインクを効果的に除去し、高品質の脱墨パルプを得るためには、フローテーション前の工程において、予めパルプに密着したインクを十分に剥離させるとともに、十分に微細化させておく必要がある。
しかしながら、前記特許文献1,2のものでは、フローテーション工程中に、又はフローテーション工程の代わりとして、超音波処理を施す構成であるため、本質的にインクの剥離・微細化に直接寄与するものではない。
従って、本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、種々の印刷方法及びインクによって印刷された古紙に対し、インクの剥離・微細化を促進させて、高品質の脱墨パルプを得ることができる脱墨パルプの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、剥離・微細化工程において、古紙を含む溶液に超音波照射を行うことにより、容易に前記目的を達成することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、ここに開示する脱墨パルプの製造方法は、離解工程を含み、古紙からインクを剥離し微細化する剥離・微細化工程と、前記剥離・微細化工程において剥離・微細化されたインクを排出する排出工程とを備え、前記離解工程で、非イオン性界面活性剤及び/又は高級脂肪酸あるいはその塩、並びに、下記一般式(1)で示される化合物を含む脱墨剤の少なくとも一方を添加し、前記剥離・微細化工程において、超音波照射を行うことを特徴とする。
なお、好ましい態様では、前記剥離・微細化工程は、希釈工程を含み、前記超音波照射は、少なくとも前記離解工程及び前記希釈工程において行われる。
また、好ましい態様では、前記超音波照射における超音波の振幅は、1〜100μmである
(一般式(1)中、R、R、R、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜22のアルキル基、ヒドロキシアルキル基;炭素数2〜22のアルケニル基、ヒドロキシアルケニル基;ベンジル基;グリシジル基;下記一般式(2)で示される基であって、(AO)は炭素数2〜4のアルキレンオキシ基であり、Yは水素または炭素数1〜8のアシル基であり、nはAOの繰り返し単位の数で2〜200の整数であり、R、R、R、Rの炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基の数と炭素数2〜4のヒドロキシアルケニル基の数とAOのnの数との総和が、0〜200の整数であり、Xは対イオンである。)
好ましい態様では、前記インクは、活性エネルギー線硬化型インク及び/又は酸化重合型インクである。
本発明によれば、種々の印刷方法及びインクによって印刷された古紙に対し、インクの剥離・微細化を促進させて、高品質の脱墨パルプを得ることができる脱墨パルプの製造方法を提供することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る脱墨パルプの製造方法の工程を説明するためのフローチャートである。 図2は、古紙においてパルプ繊維上にインクが密着した状態を模式的に示す図である。 図3は、図2の状態から、パルプ繊維の離解とインクの一部剥離が進んだ状態を模式的に示す図である。 図4は、図3の状態から、さらにインクの剥離・微細化が進んだ状態を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態)
<古紙及びインク>
脱墨パルプの原料となる古紙は、特に限定されるものではなく、印刷された紙類であればよい。具体的には例えば、凸版印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷などのあらゆる方法によって印刷された新聞紙、雑誌、OA紙、チラシ、色上紙、模造紙、感熱や感圧記録紙、昇華転写紙などの上質古紙、中質古紙、低質古紙などが挙げられる。
印刷されたインクは、例えば、UV硬化型インク等の活性エネルギー線硬化タイプ、枚葉インク等の亜麻仁油や大豆油などの乾性油または半乾性油を配合した酸化重合タイプ、浸透乾燥タイプ、オフ輪インク等の加熱乾燥タイプ、金属インク等の熱硬化タイプなどあらゆるタイプのインクを含む。
活性エネルギー線硬化型インクは熱エネルギーを必要とせず活性エネルギー線を照射するだけで簡便に硬化するインクであり、活性エネルギー線としては、可視光、UV、EB、LED、赤外線、X線、α線、β線、γ線などが挙げられ、活性エネルギー線硬化型インクとしては、例えば、UV硬化型インク、EB硬化型インク、LED硬化型インク、可視光硬化型インクなどがある。いずれのインクも、活性エネルギー線の照射により重合反応が起こり硬化するものである。また活性エネルギー線硬化型インクは、熱硬化型インク等の他のタイプとのハイブリッド型活性エネルギー線硬化型インクを含む。
近年利用が増加しているUV硬化型インクなどの活性エネルギー硬化型インクは、パルプ繊維からの剥離は比較的容易に進むものの、インクの皮膜が強固なため微細化が困難であり、排出工程において排出除去が困難であり、十分な脱墨性が得られ難い。また、新聞などに使用されている亜麻仁油や大豆油などの乾性油または半乾性油を含有する酸化重合型インクは、印刷後の経過とともにインクが樹脂化し、パルプとの密着性が高くなるため、インクがパルプから剥離しにくくなって十分な脱墨性が得られ難い。本実施形態に係る脱墨パルプの製造方法によれば、排出工程前の剥離・微細化工程に、古紙に印刷されたインクを超音波照射によりパルプ繊維から剥離し、微細化させることができるため、活性エネルギー線硬化型インクや酸化重合型インクであっても、効果的にインクをパルプ繊維から除去することができる。なお、古紙は様々な種類のインクが混在しているのが一般的であり、その中には活性エネルギー線硬化型インクが含まれている場合がある。また、本実施形態に係る脱墨パルプの製造方法は、インクの密着性向上のためのニスや微細化が困難な活性エネルギー線硬化型ニスを含んでいる古紙にも有用である。
<脱墨パルプの製造方法>
図1に示すように、脱墨パルプの製造方法は、一般に、(I)古紙からインクを剥離・微細化する剥離・微細化工程と、(II)剥離されたインクを排出する排出工程とを含む。
より具体的には、(I)剥離・微細化工程は、まず必須な工程として、離解(パルピング)工程(S1)、次に任意な工程として、粗選工程(S2)、高濃度処理工程(S3)、熟成工程(S4)、希釈工程(S5)等を含む。
また、(II)排出工程は、まず必須な工程として、フローテーション工程(S6)、及び任意な工程として、洗浄工程(S7)等を含む。
古紙1は、例えば図2に示すように、絡み合ったパルプ繊維2上にインク3が密着した構造を有している。
離解工程(S1)は、古紙1に物理的な操作を施して古紙1のパルプ繊維2を解きほぐすとともにパルプ繊維2からインク3を剥離し微細化するための工程である。具体的には、図2のような状態の古紙1を水及び必要な添加剤とともに、例えば離解機に入れ、撹拌力により古紙1のパルプ繊維2を解きほぐす。パルプ繊維2の離解とともに、パルプ繊維2に密着したインク3は一部剥離・微細化が進み、図3に示すような状態となる。離解工程(S1)においては、パルプ繊維2の離解を促進させる観点から、後述するように、添加剤としてアルカリ剤等を添加することができる。
次に、粗選工程(S2)は、古紙1中に含まれる大きな異物を予め除去するための工程であり、例えばスクリーン等を用いて粗い不要物を取り除くことができる。
また、高濃度処理工程(S3)は、古紙1を絞り攪拌を行って古紙1から離解工程(S1)で剥離・微細化しなかったインク3の剥離・微細化を行う工程である。具体的には例えば、古紙液を脱水機で脱水後、ニーディング操作を施しインク3の剥離・微細化を行う。
そして、熟成工程(S4)は、離解された古紙1をそのまま放置させることによりインク3の剥離・微細化をさらに促進させる工程であり、例えば加熱や漂白の処理などを施して放置することにより達成される。インク3の剥離・微細化が進んだ古紙1は、例えば図4に示すような状態となる。
また、希釈工程(S5)は、後の(II)排出工程、特にフローテーション工程(S6)においてパルプ繊維2からのインク3の除去を容易にするための工程であり、(I)剥離・微細化工程を経て得られた古紙液から効率よくインク3を除去するために、例えばパルプ濃度を約1質量%程度にまで水を加えて攪拌均一にする。
(II)排出工程の必須工程であるフローテーション工程(S6)は、剥離したインク3を泡に吸着後浮上させて除去する工程である。具体的には例えば、希釈した古紙液を必要な添加剤とともにフローテーター等に入れて発泡させ、剥離・微細化されたインク3が発生した泡に吸着されて浮き上がることにより、インク3が除去される。また、洗浄工程(S7)は、古紙1に水を加えて攪拌した後絞ったりする操作を繰り返して水中に浮き出たインク3を除去する工程である。
<超音波照射>
ここに、本実施形態に係る脱墨パルプの製造方法は、(II)排出工程よりも前の工程である(I)剥離・微細化工程、特に本実施形態において(I)剥離・微細化工程に含まれる離解工程、粗選工程、高濃度処理工程、熟成工程、及び希釈工程の少なくとも1つ以上の工程において、超音波照射を行うことを特徴とする。すなわち、図1に示すように、(I)剥離・微細化工程の離解工程(S1)、粗選工程(S2)、高濃度処理工程(S3)、熟成工程(S4)及び希釈工程(S5)において、超音波照射を行うことができる。図1において、離解工程(S1)中、粗選工程(S2)中、高濃度処理工程(S3)中、熟成工程(S4)中、及び希釈工程(S5)中の超音波照射を、それぞれ超音波U1、超音波U2、超音波U3、超音波U4及び超音波U5で示す。なお、超音波U2(粗選工程(S2)中の超音波照射)は、粗選工程(S2)において、古紙液をフィルタ等に通して異物を取り除く作業の前に古紙液に対して超音波照射を行うことを意味する。また、超音波U3(高濃度処理工程(S3)中の超音波照射)は、粗選工程(S2)終了後の古紙液に対して超音波照射を行うことを含む。
超音波照射は、インクの剥離・微細化を効果的に促進させる観点から、超音波U1〜U5の少なくとも1つ以上の段階において行う。すなわち、超音波U1〜U5のいずれか1つの段階で超音波照射を行ってもよいし、いくつか複数の段階で繰り返し超音波照射を行ってもよい。
本構成によれば、(II)排出工程よりも前の工程において、超音波照射を行うから、パルプ繊維2からのインク3の剥離・微細化が十分に促進された状態で、フローテーション工程(S6)に供することができ、これにより、インク3が十分に除去された高品質の脱墨パルプを得ることができる。
好ましくは、大きな異物等を除去する目的で行う粗選工程(S2)前にインクを微細化してしまうと取り除けるインクが取り除けなくなるという観点から、粗選工程後に行われる超音波U3から(II)排出工程前の超音波U5において超音波照射を行うことが望ましい。
より好ましくは、(I)剥離・微細化工程の離解工程(S1)、高濃度処理工程(S3)、熟成工程(S4)においてインクの剥離・微細化がある程度進んだ状態の古紙液に対して超音波照射を行うことができ、さらに超音波の伝達性を確保し、インクの剥離・微細化を効果的に促進させる観点から、超音波U5において超音波照射を行うことが望ましい。
超音波の周波数は、特に限定するものではないが、剥離・微細化を促進させる観点から、5kHz〜3000kHzが好ましく、15kHz〜500kHzがより好ましく、15kHz〜100kHzが更に好ましい。
また、超音波の振幅は、特に限定するものではないが、剥離・微細化を促進させる観点から、1〜100μmが好ましく、5〜80μmがより好ましい。
超音波の発生装置については、特に限定するものではないが、ホーンタイプ、スイーブタイプなどが挙げられ、広範囲での効果を狙う場合はスイーブタイプが好ましく、比較的狭い範囲ではホーンタイプが好ましい。
超音波照射時のパルプ濃度は、特に限定するものではないが、超音波の伝達性の観点から、古紙分散液を基準に40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらにより好ましく、5質量%以下が特に好ましい。そのため、インク3の剥離・微細化を効果的に促進させる観点から、(II)排出工程の直前の工程である希釈工程中の超音波U5の段階において、すなわち熟成工程(S4)で得られた古紙の分散液に水を加えて希釈した希釈分散液に対して、超音波照射を行うことが好ましい。
<非イオン性界面活性剤>
次に、本実施形態に係る脱墨パルプの製造方法に添加する非イオン性界面活性剤について説明する。
非イオン性界面活性剤は、(I)剥離・微細化工程、及び(II)排出工程の少なくともいずれか一方の工程で、添加することができる。非イオン性界面活性剤は、起泡性を最適化することができ、フローテーションにおけるインクの除去効果を向上させることができる。
非イオン性界面活性剤としては、特に限定はなく、具体的な例としては、高級アルコールアルキレンオキシド付加物、高級アルコールアルキレンオキシド付加物の脂肪酸エステル化物、アルキル又はアルケニルフェノールアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アルキレンオキシド付加物、多価アルコールのアルキレンオキシド付加物の高級脂肪酸エステル化物、脂肪族アミンアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アミドアルキレンオキシド付加物、ポリオキシプロピレンのアルキレンオキシド付加物のポリアルキレングリコール型;グリセロール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルの多価アルコール型が挙げられる。ここで述べた高級アルコールは通常炭素数8〜22の直鎖又は分岐の不飽和又は飽和の高級アルコールであり、アルキル又はアルケニルフェノールは通常炭素数6〜22の直鎖又は分岐のアルキル又はアルケニルフェノールであり、脂肪酸は通常炭素数10〜22の不飽和又は飽和の脂肪酸であり、多価アルコールは通常炭素数3〜12の多価アルコールであり、脂肪族アミンは通常炭素数8〜22の直鎖又は分岐の不飽和又は飽和の脂肪族アミンであり、フローテーションにおけるインク除去性(インク捕集性、インク凝集性)の観点から、高級アルコールのアルキレンオキシド付加物、高級アルコールのアルキレンオキシド付加物の脂肪酸エステル化物、多価アルコールのアルキレンオキシド付加物の高級脂肪酸エステル化物が好ましく、下記一般式(3)、下記一般式(4)の非イオン性界面活性剤がより好ましい。これらは1種又は2種以上を使用することができる。
(ただしRは炭素数8〜22のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルケニル基であり、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基であり、sはAOの繰り返し単位の数であり、1〜240の整数である。)
(ただしR、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜22のアルキル基、ヒドロキシアルキル基;炭素数2〜22のアルケニル基、ヒドロキシアルケニル基であり、少なくとも一つが炭素数8〜22であり、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基であり、tはAOの繰り返し単位の数であり、R、Rが炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基若しくはヒドロキシアルケニル基である場合に関係なく1〜240の整数である。)
一般式(3)、(4)中、AOは、例えば、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基が挙げられ、それらは単独でも2種以上用いてもよい。2種以上を用いた場合アルキレンオキシドの付加形態に制限はなく、例えば、ランダム付加、ブロック付加、ランダムとブロックを混合する方法などが挙げられる。
一般式(3)中、Rは炭素数12〜22のアルキル基、ヒドロキシアルキル基が好ましく、炭素数18〜22のアルキル基、ヒドロキシアルキル基がより好ましい。sは15〜220が好ましく、30〜200がより好ましい。
一般式(4)中、R、Rのうち少なくとも一つが炭素数12〜22のアルキル基、ヒドロキシアルキル基が好ましく、炭素数18〜22のアルキル基、ヒドロキシアルキル基がより好ましい。tは、R、Rが炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基若しくはヒドロキシアルケニル基である場合に関係なく15〜220が好ましく、30〜200がより好ましい。
<非イオン性界面活性剤の使用量>
本実施形態の非イオン性界面活性剤の使用量は、脱墨性、コストの観点から、用いられる古紙の乾燥重量に対して、0.001〜10質量%が好ましく、0.005〜5質量%がより好ましく、0.01〜1質量%が特に好ましい。
<高級脂肪酸またはその塩>
次に、本実施形態に係る脱墨パルプの製造方法に添加する高級脂肪酸またはその塩について説明する。
高級脂肪酸またはその塩は、(I)剥離・微細化工程、及び(II)排出工程の少なくともいずれか一方の工程で、添加することができ、前記非イオン性界面活性剤と併用することもできる。高級脂肪酸またはその塩は、前記非イオン性界面活性剤と併用することによって起泡性を最適化することができ、フローテーションにおけるインクの除去効果を向上させることができる。
高級脂肪酸またはその塩としては、下記一般式(5)の高級脂肪酸またはその塩が挙げられる。これらは1種又は2種以上を使用することができる。
(ただしRは炭素数7〜21のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルケニル基であり、Zは水素イオンまたは対イオンである。)
一般式(5)中、Rは炭素数11〜21のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルケニル基であることが好ましく、17〜21のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルケニル基であることがより好ましい。Zとしては特に限定されないが、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属;カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属;トリエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミンなどが挙げられる。
<高級脂肪酸またはその塩の使用量>
本実施形態の高級脂肪酸またはその塩の使用量は、脱墨性、コストの観点から、用いられる古紙の乾燥重量に対して、0.001〜10質量%が好ましく、0.005〜5質量%がより好ましく、0.01〜1質量%が特に好ましい。
<脱墨剤:一般式(1)で示される化合物>
本実施形態に係る脱墨パルプの製造方法は、(I)剥離・微細化工程、及び(II)排出工程の少なくともいずれか一方の工程で、下記一般式(1)で示される化合物を含む脱墨剤を添加することが好ましい。これにより、インクの剥離・微細化及び/又はインクの除去を効果的に促進させて脱墨性を向上させることができる。下記一般式(1)で示される化合物は1種又は2種以上を使用することができる。
(一般式(1)中、R、R、R、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜22のアルキル基、ヒドロキシアルキル基;炭素数2〜22のアルケニル基、ヒドロキシアルケニル基;ベンジル基;グリシジル基;下記一般式(2)で示される基であって、(AO)は炭素数2〜4のアルキレンオキシ基であり、Yは水素または炭素数1〜8のアシル基であり、nはAOの繰り返し単位の数で2〜200の整数であり、R、R、R、Rの炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基の数と炭素数2〜4のヒドロキシアルケニル基の数とAOのnの数との総和が、0〜200の整数であり、Xは対イオンである。)
一般式(1)中、R、R、R、Rで示されるアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルケニル基は直鎖状であっても分岐状であってもよい。
一般式(1)で示される化合物は、インクの微細化の観点から、Rは、炭素数1〜22のアルキル基、ヒドロキシアルキル基;炭素数2〜22のアルケニル基、ヒドロキシアルケニル基が好ましく、炭素数6〜20のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルケニル基がより好ましく、炭素数8〜18のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルケニル基が更に好ましい。
、R、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基;炭素数2〜4のアルケニル基、ヒドロキシアルケニル基;ベンジル基;グリシジル基;一般式(2)中、nは2〜50の整数であり、R、R、Rの炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基の数と炭素数2〜4のヒドロキシアルケニル基の数とAOのnの数との総和が、1〜50の整数であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基;炭素数2〜4のアルケニル基、ヒドロキシアルケニル基;ベンジル基;グリシジル基;一般式(2)中、nは2〜25の整数であり、R、R、Rの炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基の数と炭素数2〜4のヒドロキシアルケニル基の数とAOのnの数との総和が、1〜25の整数であることがより好ましい。
本実施形態の一般式(1)の化合物は、活性エネルギー線硬化型インクを使用した古紙からインクを剥離・微細化させる場合に特に有用と考えられる。このようなインクは、活性エネルギー線によって硬化するアクリルモノマーを含有しており、硬化後のインクはアクリル樹脂が含まれている。本実施形態の一般式(1)の化合物は、このアクリル樹脂を分解する(エステル結合を切断する)触媒として機能していると考えられる。そのため、古紙から剥離したインクを分解し、微細化することができる。また、活性エネルギー線硬化型インクは固いインクであるため、離解工程(S1)などにおいて古紙から剥離しやすいので、本実施形態の一般式(1)の化合物の主な働きは、インクを分解し微細化させることであると推測される。
なお、本実施形態の一般式(1)の化合物は、水の中に投入され、かつアクリル樹脂を分解する(エステル結合を切断する)触媒として機能するため、窒素に結合している4つの基の種類や長さ、およびアルキレンオキシ基の数を適度に調節することにより、その効果が向上し得る。具体的には、疎水性と親水性とのいずれか一方に偏らないようにバランスを取る必要があり、水相と有機化合物相との両方の内部を移動できることが好ましい。
従って、上記触媒としての機能向上の観点から、より好ましくは、Rは、炭素数6〜20のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルケニル基、及びヒドロキシアルケニル基であり、R、R、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基若しくはヒドロキシアルケニル基、炭素数2〜4のアルケニル基若しくはヒドロキシアルケニル基、ベンジル基、グリシジル基、又は一般式(2)で示される基であって、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基であり、nはAOの繰り返し単位の数で2〜15の整数であり、R、R、Rの炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基の数と炭素数2〜4のヒドロキシアルケニル基の数とAOのnの数との総和が、1〜15の整数である基とすることができる。Xは対イオンである。
Oは、例えば、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ブチレンオキシ基が挙げられ、それらは単独でも2種以上用いてもよい。2種以上を用いた場合アルキレンオキシドの付加形態に制限はなく、例えば、ランダム付加、ブロック付加、ランダムとブロックを混合する方法などが挙げられる。AOは、インクの剥離・微細化の観点から、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基が好ましい。Yは水素が好ましい。
は対イオンであり、特に限定するものではないが、例えば、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオンなどのアルキル硫酸イオン;パラトルエンスルホン酸イオンなどのアルキルベンゼンスルホン酸イオン;塩化物イオンなどのハロゲン化物イオンなどが挙げられる。
一般式(1)の化合物の製造方法としては、特に限定するものではなく、公知の製造方法で得られる。
一般式(1)で示される化合物はそのまま使用してもよいが、水や有機溶剤に溶解、乳化又は分散して使用することができる。また、後述のアルカリ剤や非イオン性界面活性剤、高級脂肪酸又はその塩と共に用いることが好ましい。さらに他の脱墨剤を加えても構わない。
前記有機溶剤の種類としては、特に限定されるものではないが、メタノール、エタノール、プロパノールなどの炭素数1〜6の低級アルコール;前記低級アルコールのアルキレンオキシド付加物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール;3−メチル−3−メトキシブタノールなどが挙げられる。
<一般式(1)で示される化合物の使用量>
一般式(1)で示される化合物の使用量は、脱墨性、コストの観点から、用いられる古紙の乾燥重量に対して、0.0001〜10質量%が好ましく、0.0005〜5質量%がより好ましく、0.001〜1質量%が特に好ましい。
次に、本実施形態に係る脱墨パルプの製造方法に使用できる薬剤について説明する。
<アルカリ剤>
脱墨パルプの製造方法には通常、印刷古紙のインク除去のためにアルカリ剤が添加される。本実施形態に係る脱墨パルプの製造方法においては、超音波処理により、インクの剥離・微細化が促進されるため、アルカリ剤を添加しなくてもよい。これにより、アルカリ剤によるパルプ繊維の過度の分解・微細化に起因するボリューム感の低下や強度低下などのパルプの品質低下、歩留まり低下を抑制することができる。また、パルプの離解及びインクの剥離・微細化をさらに促進させる観点から、適量のアルカリ剤を添加してもよい。特にアルカリ剤を添加後に超音波照射を行うことで、両者の相乗効果によりインクの剥離・微細化が効果的に促進され得る。アルカリ剤は、特に限定されないが、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなどの無機系アルカリ剤が挙げられる。これらは1種又は2種以上を使用することができる。
<アルカリ剤の使用量>
アルカリ剤の使用量は、目的とする古紙の種類により異なる。アルカリ剤を添加後のpHは、パルプの離解及びインクの剥離・微細化を促進させる観点から、好ましくは6以上、より好ましくは8以上、特に好ましくは9以上である。また、アルカリ剤を添加後のpHは、アルカリ剤を多量に使用することによるボリューム感の低下や強度低下などのパルプの品質低下や歩留まり低下を抑制する観点から、好ましくは13以下、より好ましくは12.7以下、特に好ましくは12.5以下である。
<非イオン性界面活性剤、一般式(1)で示される化合物、アルカリ剤、高級脂肪酸またはその塩の添加時期>
非イオン性界面活性剤、一般式(1)で示される化合物、アルカリ剤、高級脂肪酸またはその塩の添加時期は特に限定するものではないが、脱墨性の観点から、前記脱墨パルプの製造工程において、(I)剥離・微細化工程と、(II)排出工程中のフローテーション工程S6とのいずれか一つ以上の工程で添加することが好ましく、(II)排出工程より前の(I)剥離・微細化工程を構成する複数の工程、すなわち離解工程S1、粗選工程S2、高濃度処理工程S3、熟成工程S4及び希釈工程S5のいずれか一つ以上の工程で添加することがより好ましい。更に、アルカリ剤は一般式(1)で示される化合物添加と同時期、あるいはその前に添加することが好ましく、特に、パルプの離解を促進させる観点から、(I)剥離・微細化工程の離解工程(S1)において添加することが好ましい。また、脱墨パルプの製造方法において発生した白水を再利用する場合には、再利用する白水に添加してもよい。
<その他薬剤>
また場合により、脱墨パルプの製造方法は、更にアニオン性界面活性剤を添加することができる。アニオン性界面活性剤としては高級アルコールのアルキレンオキシド付加物の硫酸エステル化物、高級アルコールのアルキレンオキシド付加物のリン酸エステル化物(モノエステル、ジエステル、トリエステル)、アルキル硫酸エステル化物、アルキルリン酸エステル化物(モノエステル、ジエステル、トリエステル)、アルキルスルホネートなどが挙げられる。
更に、従来脱墨工程において使用される公知の薬剤、具体的には、過酸化水素、過炭酸ソーダ、次亜塩素酸ナトリウム、ハイドロサルファイト、二酸化チオ尿素などの漂白剤;キレート剤;過酸化水素安定剤;他の公知の脱墨剤;発泡剤;ピッチコントロール剤;離解促進剤などを、所望により添加することができる。
以下実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<一般式(1)の化合物>
実施例及び比較例に用いた一般式(1)の化合物を下記表1に示す。また、表2に実施例及び比較例に用いた非イオン性界面活性剤を示す。表1においてR〜Rは置換基である。また、表1及び表2において、置換基としてのEO及びPOは、それぞれ、エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基を示し、数字は付加モル数を示す。また表1中で、例えば化合物No.(E1)のようにRとRの項目にまたいで(EO)150Hという記載がある場合は、RとRに合計で150モルのエチレンオキシドを付加したということを表す。
(実施例1)
JIS標準離解機に、印刷会社より入手したUV硬化型インク印刷古紙(以下古紙という)を100g、化合物(P1)を0.2質量%(対古紙)、及び水を古紙の濃度が5質量%となるように入れた。なお、水酸化ナトリウムは添加していない。また、表3に示すように、処理槽のpHは7.8であった。次に温度40℃にて、5分間離解した。その後JIS標準離解機を停止し、超音波ホモジナイザー(ULTRASONIC HOMOGENIZER US−600E 株式会社日本精機製作所製)にて周波数19.5KHz、振幅60μmにて2.5分間超音波照射を行い(図1に示すように、離解工程中の超音波照射を超音波U1とした)、再びJIS標準離解機の運転を開始し5分間離解した(離解工程合計10分間)。その後フラットスクリーンを通して異物を除去し(粗選工程)、200メッシュの金網にて脱水しパルプ濃度が15%に濃縮し、温度40℃にて、PFIミル(熊谷理機製)にて1000回転で1分間処理を行った(高濃度処理工程)。次に恒温槽にて60℃×4時間熟成を行った後(熟成工程)、古紙の濃度が1質量%になるように40℃の水を加えて攪拌し均一にした。その後デンバー型フローテーター(熊谷理機社製)にてエアー量3.0L/分を通し、1分毎にフロス(水面上に出た泡、及び泡に付着したインク)をかきとりながら、5分間フローテーション処理を行った(フローテーション工程)。フローテーション処理後に得られた古紙を硫酸アルミニウム溶液にてpH5.5に調整し、丸型抄紙機にてJIS P−8209(1994)に従って坪量200g/mにて手抄きを行った。プレス処理を行い、ドラムドライヤーにて105℃×5分乾燥し、フローテーション後の試験紙を得た。
(実施例2〜5)
実施例2〜5は、超音波照射をそれぞれ粗選工程中(超音波U2)、高濃度処理工程中(PFIミルで30秒間処理した後、PFIミルを停止し超音波照射を行った後、PFIミルの運転を開始し30秒間処理した。その間の超音波照射を超音波U3とした)、熟成工程中(超音波U4)、希釈工程中(40℃の水を加えて攪拌している間の超音波照射を超音波U5とした)にした他は実施例1と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例6、7)
実施例6、7は、超音波照射した時間を各々5分間及び10分間に変更した他は、実施例5と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例8〜11)
実施例8〜11は、JIS標準離解機に古紙を入れる際に、水酸化ナトリウムを各々0.1質量%、0.5質量%、1.0質量%及び2.5質量%(対古紙)添加した以外は、実施例5と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。なお、水酸化ナトリウム添加後の処理槽のpHは各々10.1、11.5、12.2及び12.5であった。
(実施例12、13)
実施例12、13は、超音波照射した時間を各々1.5分間及び5分間に変更した他は、実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例14)
実施例14は、超音波の振幅を40μmに変更した他は、実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例15)
実施例15は、離解工程中(超音波U1)、粗選工程中(超音波U2)、高濃度処理工程中(超音波U3)、熟成工程中(超音波U4)、希釈工程中(超音波U5)の各工程でそれぞれ0.5分間、超音波照射した他は実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例16)
実施例16は、離解工程中(超音波U1)、粗選工程中(超音波U2)、高濃度処理工程中(超音波U3)、熟成工程中(超音波U4)、希釈工程中(超音波U5)の各工程でそれぞれ1分間、超音波照射した他は実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例17)
実施例17は、離解工程中(超音波U1)、高濃度処理工程中(超音波U3)、希釈工程中(超音波U5)の各工程でそれぞれ0.5分間、超音波照射した他は実施例1と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例18)
実施例18は、離解工程中(超音波U1)、高濃度処理工程中(超音波U3)、希釈工程中(超音波U5)の各工程でそれぞれ1分間、超音波照射した他は実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例19)
実施例19は、水酸化ナトリウムの添加時に、化合物(P1)の代わりに一般式(1)化合物(E1)を0.2質量%(対古紙)添加し、離解工程中(超音波U1)に2.5分間超音波照射した他は、それぞれ実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例20)
実施例20は、水酸化ナトリウムの添加時に、一般式(1)化合物(E1)の代わりに一般式(1)化合物(E3)を0.2質量%(対古紙)添加した他はそれぞれ実施例19と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例21〜23)
実施例21、22、23は、水酸化ナトリウムの添加時に、化合物(P1)の代わりに一般式(1)化合物をそれぞれ(E1)、(E3)、(E5)各0.2質量%(対古紙)添加し、高濃度処理工程中(超音波U3)に2.5分間超音波照射した他は実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例24〜28)
実施例24、25、26、27、28は、水酸化ナトリウムの添加時に、化合物(P1)の代わりに一般式(1)化合物をそれぞれ(E1)、(E2)、(E3)、(E4)、(E5)、各0.2質量%(対古紙)添加した他は実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例29)
実施例29は、水酸化ナトリウムの添加時に、一般式(1)化合物(E1)を0.2質量%(対古紙)、化合物(P1)を0.1質量%(対古紙)添加した他は実施例19と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例30)
実施例30は、水酸化ナトリウムの添加時に、一般式(1)化合物(E3)を0.2質量%(対古紙)、化合物(P1)を0.1質量%(対古紙)添加した他は実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例31)
実施例31は、水酸化ナトリウムの添加時に、一般式(1)化合物(E1)を0.2質量%(対古紙)、化合物(P2)を0.1質量%(対古紙)添加した他は実施例19と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例32)
実施例32は、水酸化ナトリウムの添加時に、一般式(1)化合物(E3)を0.2質量%(対古紙)、化合物(P2)を0.1質量%(対古紙)添加した他は実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例33〜39)
実施例33〜39は、使用したUV硬化型インク印刷古紙を新聞古紙(新聞/市中ちらし70/30、新聞は酸化重合型インクにて印刷したもの)に代えた他はそれぞれ実施例1〜7と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。なお、処理槽のpHは7.7であった。
(実施例40〜43)
実施例40〜43は、使用したUV硬化型インク印刷古紙を新聞古紙(新聞/市中ちらし70/30)に代え、水酸化ナトリウムの添加量をそれぞれ0.05質量%、0.25質量%、0.5質量%、1.0質量%(対新聞古紙)に変更した他はそれぞれ実施例8〜11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。なお、水酸化ナトリウム添加後の処理槽のpHはそれぞれ9.0、11.0、11.5、12.2であった。
(実施例44〜62)
実施例44〜62は、使用したUV硬化型インク印刷古紙を新聞古紙(新聞/市中ちらし70/30)に代え、水酸化ナトリウムの添加量を1.0質量%(対新聞古紙)に変更した他はそれぞれ実施例12〜30と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。なお、水酸化ナトリウム添加後の処理槽のpHは12.2であった。
(実施例63)
実施例63は、水酸化ナトリウムの添加時に、一般式(1)化合物(E4)を0.2質量%(対新聞古紙)、化合物(P1)を0.05質量%(対新聞古紙)、化合物(P3)を0.05質量%(対新聞古紙)添加した他は実施例33と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(実施例64)
実施例64は、水酸化ナトリウムの添加時に、一般式(1)化合物(g)を0.2質量%(対新聞古紙)、化合物(P1)を0.05質量%(対新聞古紙)、化合物(P3)を0.05質量%(対新聞古紙)添加した他は実施例43と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例1)
比較例1は、超音波照射を行わなかった他は実施例1と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例2)
比較例2は、超音波照射を行わなかった他は実施例9と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例3)
比較例3は、超音波照射を行わなかった他は実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例4)
比較例4は、化合物(P1)の代わりに化合物(P2)を0.2質量%(対古紙)添加し、超音波照射を行わなかった他は実施例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例5)
比較例5は、フローテーション工程5分間中2.5分間超音波照射した(図1に示すように、超音波U6とした)。フローテーション工程中超音波照射した他は比較例3と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例6)
比較例6は、フローテーション工程5分間中2.5分間超音波照射した(超音波U6)。フローテーション工程中超音波照射した他は比較例4と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例7)
比較例7は、フローテーション工程の代わりに5分間超音波照射した(図1に示すように、超音波U7とした)。フローテーション工程を行わず、超音波照射した他は比較例3と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例8)
比較例8は、超音波照射を行わなかった他は実施例33と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例9)
比較例9は、超音波照射を行わなかった他は実施例41と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例10)
比較例10は、超音波照射を行わなかった他は実施例43と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例11)
比較例11は、化合物(P1)を0.1質量%(対新聞古紙)、化合物(P3)を0.1質量%(対新聞古紙)添加し、超音波照射を行わなかった他は実施例43と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例12)
比較例12は、フローテーション工程5分間中2.5分間超音波照射した(超音波U6)。フローテーション工程中超音波照射した他は比較例10と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例13)
比較例13は、フローテーション工程5分間中2.5分間超音波照射した(超音波U6)。フローテーション工程中超音波照射した他は比較例11と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
(比較例14)
比較例14は、フローテーション工程の代わりに5分間超音波照射した(超音波U7)。フローテーション工程を行わず、超音波照射した他は比較例10と同じ処理を行いフローテーション後の試験紙を得た。
<フローテーション後のダート面積率及びダート平均粒子径>
UV硬化型インク印刷古紙を使用した場合の評価については、フローテーション後のダート面積率及びダート平均粒子径の測定を行って評価した。結果を表4〜表7に示す。
フローテーション後の試験紙の5cm×5cm部分(4箇所)について同倍率にてスキャナーで画像を取り込み、この画像を解析ソフト(Image Pro Plus)によって処理し、フローテーション後のダート面積率(%)及びダート平均粒子径(μm)を測定した。ダート面積率(%)は試験紙の5cm×5cm部分におけるインク粒子が占める面積の割合を百分率で示した値であり、4箇所の平均した値を示す。ダート平均粒子径(μm)は試験紙の5cm×5cm部分におけるインク粒子の平均粒子径の平均値であり、4箇所の平均した値を示す。ダート面積率、ダート平均粒子径はともに数値が大きいほうがインクの剥離・微細化(以下脱墨性という)が不良であることを表し、フローテーション後のダート面積率は0.6%未満、ダート平均粒子径は80μm未満であれば脱墨性が優れていることになる。
<考察>
表4〜6に示した実施例の結果から明らかなように、超音波U1〜U5のいずれかの段階、あるいは複数の段階、又は特に超音波U5の段階において超音波を照射することにより、活性エネルギー線硬化型インクであっても、インク粒子が細かく破壊されることでフローテーション処理によって細かいインク粒子が泡と共に系外に除去される結果、脱墨性に優れた高品質の脱墨パルプが得られた。
また、実施例1〜10の結果から、本実施形態に係る脱墨パルプの製造方法によれば、(I)剥離・微細化工程においてアルカリ剤としてのNaOHを添加しないか、又は量を低減させても脱墨性に優れた品質のよい脱墨パルプが得られることが判る。
また、実施例19〜32の結果から、一般式(1)で表される化合物を添加することにより、また化合物(P2)を併用することにより、さらに脱墨性に優れた品質のよい脱墨パルプが得られた。
一方、表7の比較例の結果から、超音波照射を行わないか、又はフローテーション工程中の超音波U6あるいはフローテーション工程に代えて超音波U7の段階において超音波照射を行った場合には、フローテーション工程(S6)前にインク粒子が細かく破壊されていないため、フローテーション処理によりインク粒子が泡と共に系外に除去されることが困難になる結果、表4〜6の実施例のものに比べて、脱墨性が劣った低品質の脱墨パルプが得られた。
<フローテーション後の白色度、ERIC>
新聞古紙を使用した場合の評価については、測色機にて白色度及びERICの測定を行って評価した。結果を表8〜表11に示す。なお、ERICはインクのみが主な吸光要素である950nmにおける波長での吸収・拡散係数を測定した数値であり残留インク濃度を示す。
フローテーション後の試験紙を測色機(COLOR TOUCH PC Technidyne社製)にて白色度及びERICを測定した。測色機の測定条件は以下に示す通りである。
[測色機測定条件]
・光源:C光源にて測定角度2°にて測定
・ランプ仕様:パルスキセノン
・標準測定径:φ30mm
なお、白色度は数値が大きいほうがインクの脱墨性が良好であることを表し、ERICは数値が大きいほうがインクの脱墨性が不良であることを表す。フローテーション後の白色度は53.3以上、ERICは270以下であれば脱墨性が優れていることになる。
<考察>
表8〜10に示した実施例の結果から明らかなように、超音波U1〜U5のいずれかの段階、あるいは複数の段階、又は特に超音波U5の段階において超音波を照射することにより、インクの微細化は起きやすいがパルプ繊維から剥離しにくい酸化重合型のインク粒子であっても、パルプ繊維から剥離されやすくなることでインク粒子がフローテーション処理によって泡と共に系外に除去される結果、脱墨性に優れた高品質の脱墨パルプが得られた。
また、実施例33〜42の結果から、本実施形態に係る脱墨パルプの製造方法によれば、(I)剥離・微細化工程においてアルカリ剤としてのNaOHを添加しないか、又は量を低減させても脱墨性に優れた品質のよい脱墨パルプが得られることが判った。
また、実施例51〜64の結果から、化合物(P1)の代わりに、又は化合物(P1)とともに、一般式(1)で表される化合物を添加することにより、またさらに化合物(P3)を併用することにより、脱墨性に優れた高品質の脱墨パルプが得られた。
一方、表11の比較例の結果から、超音波照射を行わないか、又はフローテーション工程中の超音波U6あるいはフローテーション工程に代えて超音波U7の段階において超音波照射を行った場合には、フローテーション工程(S6)前にインク粒子がパルプ繊維から剥離されていないため、フローテーション処理によりインク粒子が泡と共に系外に除去されることが困難になる結果、表8〜10の実施例のものに比べて、脱墨性が劣った低品質の脱墨パルプが得られた。
(その他の実施形態)
上述の実施形態は本願発明の例示であって、本願発明はこれらの例に限定されず、これらの例に周知技術や慣用技術、公知技術を組み合わせたり、一部置き換えたりしてもよい。また当業者であれば容易に思いつく改変発明も本願発明に含まれる。
本発明によれば、種々の印刷方法及びインクによって印刷された古紙に対し、インクの剥離・微細化を促進させて、高品質の脱墨パルプを得ることができるので極めて有用である。
1 古紙
2 パルプ繊維
3 インク

Claims (4)

  1. 離解工程を含み、古紙からインクを剥離し微細化する剥離・微細化工程と、
    前記剥離・微細化工程において剥離・微細化されたインクを排出する排出工程と
    を備え、
    前記離解工程で、
    非イオン性界面活性剤及び/又は高級脂肪酸あるいはその塩、
    並びに、
    下記一般式(1)で示される化合物を含む脱墨剤
    の少なくとも一方を添加し、
    前記剥離・微細化工程において、超音波照射を行う
    ことを特徴とする脱墨パルプの製造方法。
    (一般式(1)中、R 、R 、R 、R は、それぞれ独立に、炭素数1〜22のアルキル基、ヒドロキシアルキル基;炭素数2〜22のアルケニル基、ヒドロキシアルケニル基;ベンジル基;グリシジル基;下記一般式(2)で示される基であって、(A O)は炭素数2〜4のアルキレンオキシ基であり、Yは水素または炭素数1〜8のアシル基であり、nはA Oの繰り返し単位の数で2〜200の整数であり、R 、R 、R 、R の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基の数と炭素数2〜4のヒドロキシアルケニル基の数とA Oのnの数との総和が、0〜200の整数であり、X は対イオンである。)
  2. 前記剥離・微細化工程は、希釈工程を含み、
    前記超音波照射は、少なくとも前記離解工程及び前記希釈工程において行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の脱墨パルプの製造方法。
  3. 前記超音波照射における超音波の振幅は、1〜100μmである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の脱墨パルプの製造方法。
  4. 前記インクは、活性エネルギー線硬化型インク及び/又は酸化重合型インクである
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の脱墨パルプの製造方法。
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