JP3124493B2 - 脱墨方法 - Google Patents

脱墨方法

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JP3124493B2
JP3124493B2 JP25621996A JP25621996A JP3124493B2 JP 3124493 B2 JP3124493 B2 JP 3124493B2 JP 25621996 A JP25621996 A JP 25621996A JP 25621996 A JP25621996 A JP 25621996A JP 3124493 B2 JP3124493 B2 JP 3124493B2
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新聞紙、チラシ、
雑誌等の古紙原料を脱インキを行い再利用する為の脱墨
方法に関する。更に詳しくは、より白色度が高く、くす
み感の無い高品質なパルプが得られる脱墨方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】新聞、
雑誌、OA古紙等の再生利用は古くから行われている
が、特に最近は森林資源保護、ごみ処理等の地球環境問
題とも連動し、古紙の有効利用は重要性を増してきてい
る。更に脱墨パルプの用途も新聞古紙から中質紙用への
例にも見られるように、ワンランク上のパルプへの高度
利用がなされて来ている。一方、最近の古紙は印刷技
術、印刷方式、印刷インキ成分等の変化により、脱墨と
いう観点からは、一層険しい状況になりつつあり、適度
な歩留りで白色度とくすみを両立する脱墨方法の開発が
望まれている。例えば従来から用いられてきた薬剤につ
いては次のような問題が生じている。古紙からインキそ
の他の不純物を分離除去するため、従来から用いられて
きた薬剤としては、苛性ソーダ、硅酸ソーダ、炭酸ソー
ダ、リン酸ソーダ等のアルカリ剤、過酸化水素、次亜硫
酸塩、次亜塩素酸塩等の漂白剤、EDTA、DTPA等
の金属イオン封鎖剤と共に、脱墨剤として、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、
α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシ
ネート等の陰イオン活性剤、高級アルコール、アルキル
フェノール及び脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、ア
ルカノールアマイド類等の非イオン活性剤が単独または
2種以上配合されて使用されて来た。しかし、これらの
脱墨剤はフロテーション工程における起泡性は大きいも
のの、インキ捕集能が小さいためインキを効率良く除去
することができず、洗浄工程でもその洗浄力が弱いう
え、高起泡性のため排水処理での泡トラブルを引き起こ
す。また、得られた脱墨パルプは高白色度であってもく
すみがあるため、脱墨パルプの用途を制限(板紙の表下
への使用量減少、新聞紙への配合量減少等)せざるを得
ない状況であった。
【0003】くすみをなくするためには、微細インキを
効率よく除去すればよいと言われているが、微細インキ
を捕集除去する技術に関しては、いくつか例示されてい
るものの、効果のあるものはなかった。例えば、インキ
捕集能の大きい脱墨剤として、高級脂肪酸(塩)が古く
から知られているが、高級脂肪酸(塩)を用いた場合、
未剥離インキが多く、白色度が低いという欠点がある。
また、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等の
アルキレンオキサイドを付加させた化合物を脱墨剤とし
て用いることにより、脱墨パルプの白色度を改善するこ
とが可能となったが、これらの脱墨剤ではくすみ感の少
ないパルプを得ることは困難であり、白色度とくすみの
両立は達成されない。従って、微細粒子とくすみの関連
は単にその可能性が議論されているだけで、定量的に確
認されたわけではなく、十分な相関の得られないことも
あった。また、くすみを低減させる方法として、アルカ
リ類を多量使用する方法がある。ところが、この方法は
スティッキー(粘着物)の増加、排水負荷の増大かつパ
ルプの脆化が生じるという欠点を有している。
【0004】本発明者らは、更に微細インキについて検
討を進めた結果、白色度低下に対しては、従来ハード面
での限界から検討されていなかった粒径2μm以下のよ
り微細な残留インキが大きく影響することを見出した。
すなわち、同一粒子径の場合、残留インキ量と白色度の
間には良い相関があるが、残留インキの粒度分布、特に
2μm以下の分布に差がある場合、インキ量と白色度の
間の相関性は悪くなること、同一インキ量であれば、粒
径の小さいインキ粒子が多いほど白色度を低下させるこ
となどがわかった。又、この粒径2μm以下のインキは
くすみ感についても重大な影響を与え、その存在量と官
能評価に相関のあることが確認された。つまり、従来の
脱墨剤や脱墨方法で必ずしも白色度とくすみ感の両立が
達成されなかったのは、この粒径2μm以下の微細イン
キ粒子に注目した調整がなされなかった結果であると考
えられた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、脱墨パル
プ中の粒径2μm以下の微細インキ粒子の量と脱墨パル
プの物性について鋭意研究を進めた結果、脱墨パルプ中
の残インキ面積率が 0.7%以下で、脱墨パルプ中の粒径
0.4 〜2μmのインキ粒子の個数比がインキ粒子全体の
70%以下となるか或いは微細インキ残存面積インデック
スが0.25%以下となるまでインキ除去を行うことによ
り、白色度が高く、且つくすみ感の少ない良質な脱墨パ
ルプが得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち本発明は、少なくとも、原料古紙
から剥離されたインキを除去する工程を含む脱墨方法に
おいて、インキ除去工程後の脱墨パルプ中の残インキ面
積率が 0.7%以下であり、脱墨パルプ中の粒径0.4 〜2
μmのインキ粒子の個数比がインキ粒子全体の70%以下
となり及び/又は下記式で算出される微細インキ残存面
積インデックスが0.25%以下となるまで、インキ除去を
継続することを特徴とする脱墨方法を提供するものであ
る。
【0007】
【数2】
【0008】本発明の脱墨方法では、脱墨パルプ中の残
インキ面積率が0.7 %以下、好ましくは0.6 %以下、よ
り好ましくは0.5 %以下となるまでインキ除去を行う
(条件A)。更に脱墨パルプ中の粒径 0.4〜2μmのイ
ンキ粒子の個数比がインキ粒子全体の70%以下、好まし
くは60%以下、より好ましくは50%以下となるか(条件
B)、上記式で算出される微細インキ残存面積インデッ
クスが0.25%以下、好ましくは0.2 %以下となる(条件
C)までインキ除去を行う。
【0009】条件Aの残インキ面積率は、粒径2μm以
下のインキ粒子比と共に主にパルプシートの白色度を決
定するため、パルプ品質の比較的低くてもよい、例え
ば、ダンボール用の場合には、もっと高くてもよいが、
一般に新聞用紙、OA用紙等の印刷を目的とする再生紙
を製造する場合、本発明で規定する残インキ面積率のレ
ベル、即ち0.7 %以下は達成する必要がある。
【0010】また、条件Bの粒径0.4 〜2μmの微細イ
ンキの個数比は、くすみ感の他に白色度にも影響を与え
るため、印刷物の仕上がりを良好な状態とするために、
本発明で規定するように、粒径 0.4〜2μmのインキ粒
子の個数比はインキ粒子全体の70%以下とする必要があ
る。
【0011】従来の脱墨法のフロテーション工程におい
ては、フロテーション前後で、インキ粒度分布は大きく
変化せず、強いて言えばほぼ同一割合で除去される。そ
の結果、残インキ面積率を 0.7%にしたとしても、もと
もと存在比の高いインキ粒径が 0.4〜2μmのインキ粒
子の個数比は70%以下となることはなく、その結果白色
度が充分に上がらず、且つくすみ感を呈する。高白色度
が求められるような場合においては、脱墨歩留りを下げ
て白色度を上げ、残インキ面積率を低減させることは可
能であるが、条件Bのように粒径 0.4〜2μmの個数比
が70%を超えると、徐々にくすみ感が強くなり、低品質
の印象を与えるパルプシートとなる。しかし、条件Aで
ある残インキ面積率が例えば0.3 %以下と極端に低い場
合には、条件Cのように微細インキ残存面積インデック
スが0.25%以下であれば、仮に条件Bを満たさなくて
も、くすみ感は目立たなくなり一般的な印刷目的の紙と
しては許容される。
【0012】以上のように、本発明の脱墨方法は、脱墨
パルプが条件Aを満たし、且つ条件B及び/又は条件C
を満たすまでインキ除去を継続するものであるが、脱墨
パルプが上記の条件A〜Cを全て満たすことが最も好ま
しい。
【0013】なお、本発明において、残インキの粒度分
布の測定は、以下のようにして行う。試料パルプは、硫
酸アルミ5%(対パルプ)添加し、抄紙し乾燥する。こ
の抄紙したパルプシートの表面をキーエンス社製VH−62
00、1000倍(被写界深度30μm)のレンズを用いて、画
像を最低10視野撮影し、各インキ粒子ごとに粒径を測定
して粒度分布及び残インキ面積率を算出する。なお、本
発明では後述のようにフロテーション工程における気泡
を調節することが好ましいが、気泡の粒度分布の測定
は、5mmの間隔をもつ2枚のアクリル板をフロテーター
の中に縦に入れ、アクリル板の間を通過する気泡をキー
エンス社製VH−6200、200 倍(被写界深度0.4 mm)のレ
ンズを用いて撮影し、静止画像から各気泡毎に粒径を測
定して粒度分布を求めることができる。
【0014】本発明の脱墨方法は、少なくとも、原料古
紙からインキを剥離する工程と剥離したインキを除去す
る工程を含むが、インキ除去工程がフロテーション工程
を含むことが好ましい。また、インキ剥離には非イオン
性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面
活性剤から選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤、特
には非イオン界面活性剤を用いるのが好ましい。
【0015】また、フロテーション工程は、系中のpH
を4〜12、特には4〜9で行うのが好ましく、当該フロ
テーション時の系中にアミン、アミンの酸塩、カチオン
性化合物又は両性化合物、特にアミン、アミンの酸塩を
存在させることが好ましい。特にフロテーション系のp
Hが4〜9の時にアミン、アミンの酸塩、カチオン性化
合物又は両性化合物を添加することが好ましい。更に、
フロテーション工程は、フロテーターからの吹き込み気
泡の平均粒径を 500μm以下にして行うことが好まし
い。
【0016】本発明において、粒径2μm以下の微細イ
ンキ粒子を選択的に除去する方法としては、 脱墨工程のうち、フロテーション工程で中性にし、更
にカチオン性化合物、アミン及びアミンの酸塩又は、両
性化合物の少なくとも1種を存在させて行う 脱墨工程のうち、フロテーション工程でフロテーター
の吹き込み気泡の平均粒径を 500μm以下、好ましく
は、 200μm以下にして行う 10〜 100μm、好ましくは10〜50μmのメッシュサイ
ズのろ布で洗浄を行う方法が挙げられる。これらの方法
を組み合わせることにより、条件Aと、条件B及び/又
は条件Cを満たす、高白色度で、更にくすみの少ない高
品位な脱墨パルプを得られる。なお、本発明は、脱墨パ
ルプ中の残留インキの粒度分布及び、残留インキ面積率
が条件A、B、Cを満たせばよく、それを達成する方法
としては、上記〜の方法に限定されるものではな
い。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の脱墨方法では、インキ除
去工程がフロテーション工程を含むことが好ましい。脱
墨工程の一つとしてのフロテーション工程は、パルプ/
水スラリーを物理的手段、化学的手段等の適当な手段に
より発泡させ、インキ液滴を浮上した気泡に付着させ
て、排出することにより、インキをパルプから分離する
工程である。しかしながら、前述したように、パルプ歩
留りと白色度、くすみ感の両立が難しい現状である。そ
こで、本発明では、フロテーション工程の系中のpHを
4〜9に調整することによってパルプとインキ界面の状
況に変化をもたらし、更には、カチオン性化合物、アミ
ン、アミンの酸塩又は両性化合物を併用することによ
り、これらの化合物とインキとの吸着を促進し、更にこ
れらの化合物同士の疎水性部位における結合により、イ
ンキのみの凝集を促進する。その結果、フロテーターか
ら吹き込まれた気泡により、より微細なインキの除去効
率が向上し、更に脱墨剤として用いた界面活性剤によっ
て凝集インキのパルプへの再付着がおさえられ、除去に
おけるインキとパルプとの選択性も向上して歩留りの向
上が達成されるものと考えられる。
【0018】なお、本発明において、フロテーション工
程の「系のpH」とは、フロテーション処理を行う際の
水−パルプスラリーの水溶液部分のpHである。フロテ
ーション工程におけるpHの調整は塩酸、硫酸などの
酸、或いは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基
を必要に応じて添加することにより行えばよい。
【0019】また、例えばフロテーション系が循環され
る場合には、フロテーション工程は、二以上の工程から
なっていてもよい。そのような場合、系のpHは、少な
くとも一のフロテーション工程において、4〜12の値に
調節されるのが好ましい。系のpHは、フロテーション
の複数の工程中、特には洗浄工程の直前の工程におい
て、上記の如く調節されるのが好ましい。
【0020】本発明において、インキの剥離工程では、
インキ剥離のために、界面活性剤の少なくとも一種以上
が用いられる。界面活性剤としては、従来脱墨剤として
公知の界面活性剤を用いることができるが、陽イオン界
面活性剤、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤が
好ましく、特に好ましくは非イオン界面活性剤である。
そして、非イオン界面活性剤としては、下記の(A)〜
(D)から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
【0021】<非イオン界面活性剤(A):油脂とアル
コールの混合物にアルキレンオキサイドを付加して得ら
れた反応生成物>非イオン界面活性剤(A)は、油脂
と、1価又は多価アルコールとの混合物のアルキレンオ
キサイド付加物である。アルキレンオキサイドは、上記
混合物に、当該混合物1モルあたり、平均で5〜300
モル、好ましくは20〜150モルの量で付加される。
アルキレンオキサイドの例としては、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドが挙げ
られ、それらは、単独でも、それらの二種以上の混合物
の形で用いてもよい。
【0022】アルコールに対する油脂の混合割合は、1
/0.1〜1/6が好ましく、1/0.3〜1/3が特
に好ましい。この比が上記範囲内であると、インキの剥
離が十分に行われるため、見栄えの良い再生パルプが得
られる。
【0023】非イオン界面活性剤(A)の原料としての
油脂の例としては、椰子油、パーム油、オリーブ油、大
豆油、菜種油、アマニ油等の植物油、豚脂、牛脂、骨油
等の動物油、魚油、これらの硬化油及び半硬化油、及
び、これら油脂の精製工程で得られた回収油が挙げられ
る。特に椰子油、パーム油、牛脂が好ましい。
【0024】非イオン界面活性剤(A)の原料としての
1価アルコールの例としては、炭素数8〜24のアルキ
ル又はアルケニル部分を有するもの、及び、そのアルキ
ル部分が炭素数6〜14であるアルキルフェニル部分を
有するものが挙げられる。好ましくは炭素数12〜18
のアルキル部分を有するものである。
【0025】非イオン界面活性剤(A)の原料としての
多価アルコールの例としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン等が挙げられる。
【0026】<非イオン界面活性剤(B):式:RCO
O(AO)mR’で表される化合物>上記式中、Rは、炭
素数7〜23のアルキル又はアルケニル基を示し、R’
は、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数2
〜22のアルケニル基もしくは炭素数2〜22のアシル
基、好ましくは水素を示し、AOは、炭素数2〜4のオ
キシアルキレン基を示し、mは1以上の整数である。A
Oの平均付加モル数は、5〜300モルが好ましい。ま
た、AOとしてエチレンオキサイドとプロピレンオキサ
イドを、プロピレンオキサイドに対するエチレンオキサ
イドのモル比が1/5〜5/1で用いるのが好ましい。
非イオン界面活性剤(B)の中では、Rで示されるアル
キル又はアルケニル基の炭素数、特にアルキル基の炭素
数が11〜23のものが好ましい。
【0027】<非イオン界面活性剤(C):式:RO
(AO)nHで表される化合物>上記式中、Rは、炭素数
8〜24のアルキル又はアルケニル基を示し、AOは、
炭素数2〜4のオキシアルキレン基を示し、nは1以上
の整数である。AOの平均付加モル数は5〜300モル
が好ましく、より好ましくは7〜150モルである。ま
た、AOとしてエチレンオキサイドとプロピレンオキサ
イドを、プロピレンオキサイドに対するエチレンオキサ
イドのモル比が1/5〜5/1で用いるのが好ましい。
【0028】<非イオン界面活性剤(D):多価カルボ
ン酸もしくはその酸無水物に、アルキレンオキサイドを
付加して得られた反応生成物、又は、多価カルボン酸も
しくはその酸無水物とアルコールとの混合物に、アルキ
レンオキサイドを付加して得られた反応生成物>非イオ
ン界面活性剤(D)は、多価カルボン酸又はその酸無水
物(I)とアルコール(II)を用いて製造される。その
際、化合物(I)及び(II)は、(II)に対する(I)
のモル比が1/0.02〜5、特には1/0.1〜3で
用いられるのが好ましい。
【0029】また、陰イオン界面活性剤としては、高級
脂肪酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテ
ル硫酸塩等が好適に用いられる。陽イオン界面活性剤と
しては、第4級アンモニウム塩を用いることができ、特
にモノ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩が好適で
ある。
【0030】界面活性剤は、脱墨方法のいずれの工程へ
添加してもよい。しかし、通常は、パルピング工程に添
加される。その添加量は特には限定されないが、好まし
くは原料古紙に対し0.01〜10重量%、特には0.
05〜3重量%である。もちろん上記非イオン界面活性
剤(A)〜(D)以外の公知の脱墨剤を、それと組合わ
せて用いることはできる。
【0031】また、本発明の脱墨方法においては、フロ
テーション時の系中に、アミン、アミンの酸塩、両性化
合物及びカチオン性化合物からなる群から選ばれた少な
くとも一種を存在させることが好ましい。これらの化合
物を併用することにより、より白色度の向上効果とくす
み感の低減効果が向上する。
【0032】本発明に用いられるカチオン性化合物、ア
ミン、アミンの酸塩及び両性化合物としては、以下のも
のが挙げられる。
【0033】<カチオン性化合物>カチオン性化合物
は、下記式(a1)〜(e1)で示される化合物及び下記式
(f1)〜 (j1)で示され、カチオン性窒素含有量が0.01
〜35重量%であり、且つ、重量平均分子量が 2,000〜3,
000,000 であるカチオンポリマーからなる群から選ばれ
るのが好ましい。
【0034】
【化1】
【0035】式 (a1)から (e1)において、R1及びR2
は、互いに同一又は相異なって、ぞれ、炭素数10〜2
4のアルキル、アルケニル又はβ−ヒドロキシアルキル
基であり、R3、R4及びR5 は、互いに同一又は相異な
って、それぞれ、炭素数1〜8のアルキルもしくはヒド
ロキシアルキル基、ベンジル基、又は式:−(AO)n
Z(ここで、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基
であり、Zは、水素原子又はアシル基であり、nは1〜
50の整数である)で表される基であり、Rは、炭素
数8〜36のアルキル、アルケニル又はβ−ヒドロキシ
アルキル基であり、Xは対イオンであり、Yは、炭
素数8〜36のアルキル、アルケニル又はβ−ヒドロキ
シアルキル基、式:R6COOCH2−(ここで、R6
前記定義の通りである)で表される基、式:R6CON
HCH2−(ここで、R6 は前記定義の通りである)で
表される基又は式:R6OCH2−(ここで、R6 は前記
定義の通りである)で表される基である。
【0036】
【化2】
【0037】式 (f1)から (j1)において、R1
2 、R3 、R6 、R7 、R8 及びR9は、互いに同一
又は相異なって、それぞれ、炭素数1〜24のアルキル
基又は炭素数2〜24のアルケニル基であり、R4 及び
5 は、互いに同一又は相異なって、それぞれ、水素原
子又はメチル基であり、X- 及びW- は、互いに同一又
は相異なって、それぞれ、対イオンであり、Y及びZ
は、互いに同一又は相異なって、それぞれ、O又はNH
であり、AOは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基で
あり、p及びqは、互いに同一又は相異なって、それぞ
れ、1〜10の整数であり、rは、0〜10の整数であ
り、l、m及びnは、それぞれ、ポリマーの重量平均分
子量が2,000〜3,000,000の範囲内の値となるような正数
である。
【0038】<アミン、アミンの酸塩>アミン、アミン
の酸塩は、下記式 (a2)〜 (h2)で示される化合物及び
下記式(i2)〜 (l2)で示され、アミノ窒素含有量が0.0
1〜35重量%であり、且つ、重量平均分子量が 2,000〜
3,000,000 であるポリマーからなる群から選ばれるのが
好ましい。
【0039】
【化3】
【0040】式( a2)から( h2)において、R1 は、炭
素数8〜36のアルキル、アルケニル又はβ−ヒドロキ
シアルキル基であり、R2 及びR3 は、互いに同一又は
相異なって、それぞれ、水素原子、炭素数1〜24のア
ルキル基又は炭素数2〜24のアルケニル基であり、H
Aは、無機又は有機酸を示し、AOは、炭素数2〜4の
オキシアルキレン基であり、l及びmは、それぞれ、l
+mが1〜300の整数であるという条件下、0又は正
の整数であり、W1 、W2 、W3 及びW4 は、互いに同
一又は相異なって、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜
24のアルキル基である。
【0041】
【化4】
【0042】式(i2)から(l2)において、R1 は、炭素
数1〜24のアルキル基又は炭素数2〜24のアルケニ
ル基であり、R2 、R3 及びR6 は、互いに同一又は相
異なって、それぞれ、水素原子、炭素数1〜24のアル
キル基又は炭素数2〜24のアルケニル基であり、R4
及びR5 は、互いに同一又は相異なって、それぞれ、水
素原子又はメチル基であり、HAは、無機又有機酸であ
り、Yは、O又はNHであり、pは、1〜10の整数で
あり、l、m及びnは、それぞれ、ポリマーの重量平均
分子量が2,000 〜3,000,000 の範囲内の値となるような
正数である。
【0043】<両性化合物>両性化合物は、下記式 (a
3)〜 (j3)で示される化合物、リン脂質 (k3)、蛋白質
(l3)並びに下記式 (m3)及び (n3)で示され、カチオ
ン性窒素含有量が0.01〜35重量%であり、且つ、重量平
均分子量が 2,000〜3,000,000 である両性ポリマーから
なる群から選ばれるのが好ましい。
【0044】
【化5】
【0045】式 (a3)から (j3)において、R1 、R2
及びR3 は、互いに同一又は相異なって、それぞれ、炭
素数1〜24のアルキル基又は炭素数2〜24のアルケ
ニル基であり、R4 は、炭素数8〜36のアルキル、ア
ルケニル又はβ−ヒドロキシアルキル基であり、Mは、
水素原子、アルカリ金属原子、1/2モルのアルカリ土
類金属原子又はアンモニウム基であり、Y1は、式:R5
NHCH2CH2−(ここで、R5 は、炭素数1〜36の
アルキル基、又は、炭素数2〜36のアルケニルもしく
はヒドロキシアルキル基である)で表される基であり、
2 は、水素原子又は式:R5NHCH2CH2−(ここ
で、R5は前記定義の通りである)で表される基であ
り、Z1は、−CH2COOM(ここで、Mは前記定義の
通りである)で表される基であり、Z2は、水素原子又
は式:−CH2COOM(ここで、Mは前記定義の通り
である)で表される基である。
【0046】
【化6】
【0047】式 (m3)及び (n3)において、R1 、R2
及びR3 は、互いに同一又は相異なって、それぞれ、水
素原子、炭素数1〜24のアルキル基又は炭素数2〜2
4のアルケニル基であり、R4 及びR5 は、互いに同一
又は相異なって、それぞれ、水素原子又はメチル基であ
り、Mは、水素原子、アルカリ金属原子、1/2モルの
アルカリ土類金属原子又はアンモニウム基であり、X-
は対イオンであり、Yは、O又はNHであり、pは、1
〜10の整数であり、m及びnは、それぞれ、ポリマー
の重量平均分子量が2,000 〜3,000,000 の範囲内の値と
なるような正数である。
【0048】上記に例示したカチオン性化合物、アミ
ン、アミンの酸塩及び両性化合物の中では、アミン、ア
ミンの酸塩が好ましく、式 (a2)、 (b2)、 (c2)、
(e2)で示される化合物及び式 (l2)で表されるポリマ
ーが最も好ましい。式 (a2)、 (b2)において、R1
炭素数8〜20のアルキル基、R2 及びR3 が共に水素
である化合物が特に好ましい。
【0049】カチオン性化合物、アミン、アミンの酸塩
及び両性化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種
は、その工程がフロテーション後に行われる工程でない
限り、脱墨方法のいずれの工程で添加されてもよい。そ
れは、フロテーション前の一工程、例えば、離解工程又
は漂白工程、で添加されてもよいし、又は、フロテーシ
ョン直前あるいはフロテーション中(例えば、フロテー
ション工程初期)に添加されてもよい。好ましくはカチ
オン性化合物、アミン、アミンの酸塩及び両性化合物か
らなる群から選ばれた少なくとも一種を、フロテーショ
ン直前あるいはフロテーション中に添加し、特にはスラ
リーのpHを4〜9の値に調節した後、スラリーに添加
するのがよい。
【0050】本発明において、カチオン性化合物、アミ
ン、アミンの酸塩及び両性化合物からなる群から選ばれ
た少なくとも一種は、フロテーションにおいて、古紙の
重量(即ち、古紙の絶乾重量)を基準として、0.001 〜
5.0 重量%、好ましくは0.01〜1.0 重量%、特には0.05
〜0.5 重量%の量で使用される。上記の選択された少な
くとも一種が、フロテーションの際、系中、即ちスラリ
ー中に、上記の量で存在すれば、微細な繊維を残した状
態でインキを効率よく系外に除去することができる。
【0051】フロテーション工程では、フロテーターか
らフロテーション系中に気泡が吹き込まれる。気泡の粒
径は現状では 500μm〜5mm程度が主流である。フロ
テーション工程において、気泡に吸着する粒子(インキ
粒子、パルプ) は気泡粒径の1/100 〜1倍の大きさの
粒子が最も良く吸着し系外に除去される。しかし、現状
では気泡に吸着して除去されるパルプに二次的に微細イ
ンキが吸着してパルプと微細インキが一緒に除去される
ものと考えられ、微細インキを選択的に除去することは
期待できない。そこで、本発明では、フロテーターから
吹き込む気泡粒子の平均粒径を 500μm以下、好ましく
は 200μm以下とすることで、2μm以下の粒径の微細
インキと気泡との相互作用が起こり、微細インキが除去
されやすくなる。その結果、2μm以下の粒径の微細イ
ンキがより効率的に系外に除去され、存在比率を低減す
ることができる。
【0052】また、洗浄において白色度を上げようとす
る場合、ろ布の目の大きさは、パルプ歩留りと洗浄速度
を決定する。 200μm以上のメッシュサイズであれば、
比較的洗浄速度も速くインキの残留量も少ないが、流出
するパルプ量も多くなり、歩留りは著しく低下する。本
発明において、白色度、くすみ感を向上させるには、イ
ンキの2μm以下の存在比を低下させればよいため、目
の細かい、具体的には10〜 100μm、好ましくは10〜50
μmのろ布を使えば歩留りを低下させることなく、白色
度、くすみ感を向上させることができる。
【0053】
【実施例】以下実施例により本発明をより詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0054】実施例1〜13及び比較例1〜3 市中回収された原料古紙(新聞紙/チラシ=70/30)を
5cm×4cmに細断後、一定量を卓上離解機に入れ、その
中に温水及び水酸化ナトリウム1重量%(対原料)、珪
酸ソーダ3重量%(対原料)、30%過酸化水素水3重量
%(対原料)、脱墨剤として、ステアリルアルコールE
O15モルPO15モルブロック付加物(平均付加モル数)
0.3 重量%(対原料)を加え、パルプ濃度5重量%、40
℃で10分間離解した。得られたパルプスラリーを40℃に
て60分間熟成を行なった後、温水を加えてパルプ濃度を
1%に希釈し、硫酸を用いて表10に示す様にpHを調整
した後、表1〜9に示す添加化合物を表10に示す濃度
(対原料)で添加して、40℃にて10分間(比較例1は5
分間、比較例2は10分間、比較例3は15分間)フロテー
ション処理を行った(気泡粒径600 μm)。フロテーシ
ョン処理後、タッピマシンにてパルプシートを作製し、
3.5kgf/cm2 加圧した後、通風乾燥し、パルプ性能(白
色度、くすみ)、インキ粒径を測定した。
【0055】本例における白色度は分光白色度計によっ
て測定され、印刷用の再生紙としては、白色度50%以上
は必要であり、さらにその数値の1%の差は目視によっ
ても充分に認識され、有意差として認知される。又、く
すみ感は、官能評価によって行われ、以下のように5点
評価としてあらわした。4点以上が良好であり、点数の
1点の差は、目視で有意差として充分に認識されるもの
である。 ・くすみ感評価 5:くすみ感が全く無く、良好 4:良好 3:普通 2:くすみ感あり、ぼけた感じ 1:不可 また、パルプシートの総合評価は、白色度とくすみ感を
総合して下記のように官能評価を行った。 ・パルプシートの総合評価 ◎:大変良好 ○:良好 △:普通(可) ×:不可
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
【0062】
【表7】
【0063】
【表8】
【0064】
【表9】
【0065】
【表10】
【0066】実施例14〜20及び比較例4〜9 市中回収された原料古紙(新聞紙/チラシ=70/30)を
5cm×4cmに細断後、一定量を卓上離解機に入れ、その
中に温水及び水酸化ナトリウム1重量%(対原料)、珪
酸ソーダ3重量%(対原料)、30%過酸化水素水3重量
%(対原料)、表11の脱墨剤を表11の濃度(対原料)で
加え、パルプ濃度5重量%、40℃で10分間離解した。得
られたパルプスラリーを40℃にて60分間熟成を行なった
後、温水を加えてパルプ濃度を1%に希釈し、硫酸を用
いて表11に示す様にpHを調整した後、アミン化合物と
して下記の(II−b−1)を 0.2重量%(対原料)添加
して、40℃にて10分間フロテーション処理を行った(気
泡粒径600 μm)。比較例はアミン化合物(II−b−
1)の添加は行わなかった。フロテーション処理後、タ
ッピマシンにてパルプシートを作製し、3.5kgf/cm2
圧した後、通風乾燥し、パルプ性能(白色度、くす
み)、インキ粒径を実施例1と同様に測定した。
【0067】
【化7】
【0068】
【表11】
【0069】* 脱墨剤 I:ステアリン酸EO15・PO15ランダム付加物 II:ダイマー酸EO30・PO25ブロック付加物 III:牛脂/グリセリン(1/0.5 モル比) EO70・P
O20ブロック付加物 IV:ステアリルサルフェート V:脂肪酸(ステアリン酸) VI:セチルトリメチルアンモニウムブロマイド 実施例21〜24及び比較例10〜11 市中回収された原料古紙(新聞紙/チラシ=70/30)を
4cm×4cmに細断後、一定量を卓上離解機に入れ、その
中に温水及び水酸化ナトリウム1重量%(対原料)、珪
酸ソーダ3重量%(対原料)、30%過酸化水素水3重量
%(対原料)、脱墨剤として、ステアリルアルコールE
O15モルPO10モルランダム付加物(平均付加モル数)
0.2重量%(対原料)を加え、パルプ濃度5重量%、40
℃で10分間離解した。得られたパルプスラリーを40℃に
て60分間熟成を行なった後、温水を加えてパルプ濃度を
1%に希釈し、フロテーター内へ吹き込む気泡の粒径を
表12の様に調整し、40℃にて10分間フロテーション処理
を行った。フロテーション処理後、タッピマシンにてパ
ルプシートを作製し、5 kgf/cm2 加圧した後、通風乾
燥し、実施例1と同様の評価を行った。
【0070】
【表12】
【0071】実施例25〜27及び比較例12 市中回収された原料古紙(新聞紙/チラシ=70/30)を
4cm×4cmに細断後、一定量を卓上離解機に入れ、その
中に温水及び水酸化ナトリウム1重量%(対原料)、珪
酸ソーダ3重量%(対原料)、30%過酸化水素水3重量
%(対原料)、脱墨剤として、ノニルフェノールEO10
モル付加物(平均付加モル数) 0.2重量%(対原料)を
加え、パルプ濃度5重量%、40℃で10分間離解した。得
られたパルプスラリーを40℃にて60分間熟成を行なった
後、温水を加えてパルプ濃度を1%に希釈したものを、
表13に示す目のフルイを使って6%に濃縮し、更に1%
に希釈する操作を2回繰り返して洗浄を行った。洗浄処
理後、タッピマシンにてパルプシートを作製し、5 kgf
/cm2 加圧した後、通風乾燥し、実施例1と同様の評価
を行った。
【0072】
【表13】
【0073】表13の結果から、フロテーターから吹き込
む気泡の粒径をより微細にすることにより、白色度の向
上、くすみ感の低減に有効であることがわかる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−6190(JP,A) 特開 平6−57670(JP,A) 特開 平5−140885(JP,A) 特開 平8−109588(JP,A) 特開 平6−73683(JP,A) 特開 平6−35221(JP,A) 国際公開94/28237(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21C 5/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、原料古紙から剥離されたイ
    ンキを除去する工程を含む脱墨方法において、脱墨剤として非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活
    性剤、カチオン性界面活性剤から選ばれる1種又は2種
    以上の界面活性剤を用い、インキ除去工程がフロテーシ
    ョン工程を含み、且つ当該フロテーション時の系中のp
    Hを4〜12とし、更にフロテーション時の系中に、下記
    式(a 1 )〜(e 1 )で表されるカチオン性化合物、下記式
    (a 2 )〜(l 2 )で表されるアミンもしくはアミンの酸塩、
    又は両性化合物を存在させ、 インキ除去工程後の脱墨パルプ中の残インキ面積率が0.
    7%以下であり、脱墨パルプ中の粒径0.4〜2μmのイン
    キ粒子の個数比がインキ粒子全体の70%以下となり及び
    /又は下記式で算出される微細インキ残存面積インデッ
    クスが0.25%以下となるまで、インキ除去を継続するこ
    とを特徴とする脱墨方法。 【数1】 【化1】 〔式(a 1 )から(e 1 )において、R 1 及びR 2 は、互いに同
    一又は相異なって、それぞれ、炭素数10〜24のアル
    キル、アルケニル又はβ−ヒドロキシアルキル基であ
    り、R 3 、R 4 及びR 5 は、互いに同一又は相異なって、
    それぞれ、炭素数1〜8のアルキル基、ベンジル基、又
    は式:−(AO) n −Z(ここで、AOは炭素数2〜4の
    オキシアルキレン基であり、Zは、水素原子又はアシル
    基であり、nは1〜50の整数である)で表される基で
    あり、R 6 は、炭素数8〜36のアルキル、アルケニル
    又はβ−ヒドロキシアルキル基であり、X - は対イオン
    であり、Yは、炭素数8〜36のアルキル、アルケニル
    又はβ−ヒドロキシアルキル基、式:R 6 COOCH 2
    (ここで、R 6 は前記定義の通りである)で表される
    基、式:R 6 CONHCH 2 −(ここで、R 6 は前記定義
    の通りである)で表される基又は式:R 6 OCH 2 −(こ
    こで、R 6 は前記定義の通りである)で表される基 であ
    る。〕 【化2】 〔式(a 2 )から(h 2 )において、R 1 は、炭素数8〜36
    のアルキル、アルケニル又はβ−ヒドロキシアルキル基
    であり、R 2 及びR 3 は、互いに同一又は相異なって、そ
    れぞれ、水素原子、炭素数1〜24のアルキル基又は炭
    素数2〜24のアルケニル基であり、HAは、無機又は
    有機酸を示し、AOは、炭素数2〜4のオキシアルキレ
    ン基であり、l及びmは、それぞれ、l+mが1〜30
    0の整数であるという条件下、0又は正の整数であり、
    1 、W 2 、W 3 及びW 4 は、互いに同 一又は相異なって、
    それぞれ、水素原子又は炭素数1〜24のアルキル基で
    ある。〕 【化3】 〔式(i 2 )から(l 2 )において、R 1 は、炭素数1〜24
    のアルキル基又は炭素数2〜24のアルケニル基であ
    り、R 2 、R 3 及びR 6 は、互いに同一又は相異なって、
    それぞれ、水素原子、炭素数1〜24のアルキル基又は
    炭素数2〜24のアルケニル基であり、R 4 及びR 5 は、
    互いに同一又は相異なって、それぞれ、水素 原子又はメ
    チル基であり、HAは、無機又有機酸であり、Yは、O
    又はNHであり、pは、1〜10の整数であり、l、m
    及びnは、それぞれ、ポリマーの重量平均分子量が2,00
    0〜3,000,000の範囲内の値となるような正数である。〕
  2. 【請求項2】 前記脱墨パルプ中の粒径0.4〜2μmの
    インキ粒子の個数比がインキ粒子全体の70%以下となり
    且つ前記微細インキ残存面積インデックスが0.25%以下
    となるまでインキ除去を継続することを特徴とする請求
    項1記載の脱墨方法。
  3. 【請求項3】 インキ除去工程がフロテーション工程を
    含み、且つ当該フロテーション工程において、フロテー
    ターからの吹き込み気泡の平均粒径を500μm以下にし
    てフロテーションを行うことを特徴とする請求項1又は
    記載の脱墨方法。
  4. 【請求項4】 インキの除去工程或いはフロテーション
    工程の後に、10〜100μmのメッシュサイズのろ布或い
    はフィルターを用いて脱墨パルプの洗浄を行うことを特
    徴とする請求項1〜の何れか1項記載の脱墨方法。
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