JP2012046843A - 耐水性セルロースシート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】数平均繊維径が500nm以下の微細セルロース繊維から構成される不織布からなる耐水性セルロースシートであって、下記(1)〜(4)の要件:
(1)微細セルロース繊維の重量比率:1重量%以上99重量%以下
(2)空孔率:50%以上
(3)目付10g/m2相当の引張強度:6N/15mm以上
(4)引張強度の乾湿強度比:50%以上
のすべてを満足する耐水性セルロースシート。
【選択図】なし
Description
また、ナノファイバーから構成される不織布は、微細な研磨砥粒をナノファイバー間に効率的に把持できるため、ハードディスクのテクスチャ表面を平滑化するための研磨テープとして利用されている。
しかしながら、特許文献1によると、静置培養で得られたBC膜は、非常に緻密な構造をもつ膜であり、空孔率(開孔率)がせいぜい30%程度であり、このような空孔率の小さな膜は濾過効率の観点から濾過材として到底利用することはできない(すなわち、圧力損失が高すぎるために、濾過速度を遅くしなくてはならない)。更に、セルロースは水に対して高い親和性があり、水を含む溶液系に対して膨潤するので、水を含む溶液系の濾過材、或いは血液分離膜として特許文献1の不織布を使用すると経時的に平均孔径が変化し、捕集効率或いは分離効率が低下するという問題がある。また、研磨材としても同様に水を含む溶液系で研磨を行う場合、経時的に形態変化が起こり、研磨材としての寿命が非常に短いという問題がある。
しかしながら、特許文献2に記載されたセルロース不織布も特許文献1のBC膜と同様に水に対する耐性の低さに問題があった。
以上のとおり、高い空孔率と水に対する高い耐久性を有する微細セルロース繊維からなる不織布はこれまで提案されていなかった。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)微細セルロース繊維の重量比率:1重量%以上99重量%以下
(2)空孔率:50%以上
(3)目付10g/m2相当の引張強度:6N/15mm以上
(4)引張強度の乾湿強度比:50%以上
のすべてを満足する耐水性セルロースシート。
ここで、本発明で定義する微細セルロース繊維の数平均繊維径は、以下の方法にて算出する。
(数平均繊維径の算出方法)
シートの表面に関して、無作為に3箇所、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を10000倍相当の倍率で行った時に、得られたSEM画像に対し、画面に対し水平方向と垂直方向にラインを引き、ラインに交差する繊維の繊維径を拡大画像から実測し、交差する繊維の個数と各繊維の繊維径を数える。こうして一つの画像につき縦横2系列の測定結果を用いて数平均繊維径を算出する。さらに抽出した他の2つのSEM画像についても同じように数平均繊維径を算出し、合計3画像分の結果を平均化し、対象とする試料の数平均繊維径とする。
乾湿強度比(%)=(湿潤強度)/(乾燥強度)×100 式(1)
にて算出したものをいう。尚、ここでは乾燥強度、湿潤強度ともに目付10g/m2相当に換算する必要はない。
透水後の平均孔径変化率(%)=(透水後の平均孔径−透水前の平均孔径)/透水前の平均孔径×100 式(2)
にて算出するものである。
また、水分散性のポリイソシアネートとして、有機イソシアネートにポリオールを付加させるとともにイソシアヌレート化触媒を加え、イソシアヌレート環構造を導入したポリイソシアネートの代わりに、ジイソシアネートの重合体や2官能以上のポリオール等とジイソシアネートあるいはポリメトリック体との反応で得られるプレポリマー的なイソシアネート化合物を用いても構わない。これらのポリイソシアネートは単独又は2種以上の混合物で使用することができる。
ここで、糖としては、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、キシロース、トレハロース、セロビオース、及びマルトース、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、及びグリセリン、アルコール誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、及びジエチレングリコールジメチルエーテル、水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、水溶性多糖、および水溶性多糖誘導体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で使用するセルロース不織布は、まず、微細セルロース繊維(微細セルロース繊維)の水分散液を調製し、該分散液を用いて以下に記載する方法により製膜して得る。
微細セルロース繊維は、ミクロフィブリルと呼ばれる2nm〜200nmの繊維径のセルロース繊維又はその集束体を意味する。より具体的には、バクテリアセルロースと呼ばれる酢酸菌やバクテリア類の産生するセルロースか、あるいはミクロフィブリル化セルロースと呼ばれるパルプ等の植物由来のセルロース、あるいはホヤセルロースのような動物由来のセルロースを高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、グラインダー等の高度にせん断力の加わる装置で微細化処理することにより得られる、繊維表面から引き剥がれた独立したミクロフィブリルあるいはそれらが収束した微細繊維(非特許文献1;A.F.Turbak, F.W.Snyder and K.R.Sandberg, ” Microfibrilated Cellulose, A New Cellulose Product: Properties, Uses, and Commercial Potential” J.Appl.Polym.Sci.: Appl. Polym. Symp., 37, 815 (1983))を意味する。このうち、本発明では、コストや品質管理の面からミクロフィブリル化セルロースを原料として使用することがより好ましい。
セルロース繊維の微細化は、前処理工程、叩解処理工程及び微細化工程を経ることが好ましい。
前処理工程においては、100〜150℃の温度での水中含浸下でのオートクレーブ処理、酵素処理等、又はこれらの組み合わせによって、原料パルプを微細化し易い状態にしておくことは有効である。これらの前処理は、微細化処理の負荷を軽減するだけでなく、セルロース繊維を構成するミクロフィブリルの表面や間隙に存在するリグニンやヘミセルロースなどの不純物成分を水相へ排出し、その結果、微細化された繊維のα−セルロース純度を高める効果もあるため、セルロース不織布の耐熱性の向上に大変有効であることもある。
我々の検討において、叩解処理を行うにつれCSF値(セルロースの叩解の程度を示す。JIS P 8121で定義されるパルプのカナダ標準ろ水度試験方法で評価)が経時的に減少していき、一旦、ゼロ近くとなった後、さらに叩解処理を続けると再び増大していく傾向が確認され、水系分散液を調整するに当たって使用するミクロフィブリル化セルロースは、CSF値が一旦、ゼロ近くとなった後、さらに叩解処理を続けCSF値が増加している状態まで叩解することが好ましいことが分かった。本発明では、未叩解からCSF値が減少する過程でのCSF値を***↓、ゼロとなった後に増大する傾向におけるCSF値を***↑と表現する。該叩解処理においては、CSF値は少なくともゼロ又はその後増大する***↑の値をもつことが好ましく、より好ましくはCSF50↑である。このような叩解度に調製した水分散体(以下「スラリー」ともいう。)では、フィブリル化が高度に進行し、数平均繊維径500nm以下の微細セルロース繊維を容易に提供できると同時に、当該スラリーから得られたセルロース不織布からなる耐水性セルロースシートは、微細セルロース繊維同士の接着点の増加からか、引張強度が向上する傾向がある。また、CSF値が少なくともゼロ又はその後増大する***↑の値をもつ高度に叩解されたスラリーは均一性が増大し、その後の高圧ホモジナイザー等による微細化工程での詰まりを軽減できるという製造効率上の利点がある。
また、上記した前処理工程、叩解処理工程、微細化工程を経なくても下記方法であれば、容易に数平均繊維径500nm以下の微細セルロース繊維を調製することができる。すなわち、前処理として原料パルプをTEMPO酸化触媒によって6位の水酸基を酸化し、カルボキシル基(酸型、塩型を含む)を導入し(カルボキシル基量≧0.3mmol/g)、ホモジナイザーやミキサー等により水中で攪拌することで、極めて容易に数平均繊維径500nm以下の微細セルロース繊維を調製することができる。この方法は、繊維径の均一性に優れた微細セルロース繊維を調製するためにも極めて有効である。
耐水性セルロースシートの製造方法には、一旦、高空孔率の微細セルロース繊維からなるセルロース不織布を抄紙製造した後、後処理で耐水性能を付与する「後処理法」とセルロース不織布を抄紙製造と耐水性付与を同時に行う「簡便法」の2種類がある。以下、それぞれの方法について詳細に説明する。
「後処理法」は、(a)〜(c)のエマルジョン抄紙工程、及び(d)架橋剤を利用した後処理工程ならなる。
エマルジョン抄紙工程は(a)水系分散液の調製工程、(b)抄紙工程、及び(c)乾燥工程からなる。
(a)調製工程で使用する水系分散液(エマルジョン)は、微細化工程で調製した微細セルロース繊維0.05重量%以上0.5重量%以下、大気圧下での沸点範囲が50℃以上200℃以下の油性化合物0.5重量%以上10重量%以下、及び水85重量%以上99.5重量%以下を含む水系分散液であることが好ましい。
油性化合物の抄紙用水系分散液中の濃度は0.15重量%以上10重量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.3重量%以上5重量%以下、さらに好ましくは0.5重量%以上3重量%以下である。油性化合物の濃度が10重量%を超えても本発明のセルロース不織布を得ることはできるが、製造プロセスとして使用する油性化合物の量が多くなり、それに伴う、安全上の対策の必要性やコスト上の制約が発生するため好ましくない。また、油性化合物の濃度が0.15重量%よりも小さくなると所定の透気抵抗度範囲よりも高い透気抵抗度のシートしか得られなくなるため、やはり好ましくない。エマルジョン抄紙法においては、上述した条件下で形成されるエマルジョンにおいて、水と比較して油性化合物が、抄紙機における濾過を意味する抄紙工程により濾液側に移動せずに、水不溶性の親水性高分子であるセルロースの近傍に効率的に残存し、実質的に油性化合物の濃縮化が進行することを特徴とする。すなわち、乾燥工程に到る際に、水不溶性の親水性高分子が水に比べ、表面張力の低い油性化合物に取り囲まれることは、乾燥時に高分子間の融着を防御し、通気性を有するセルロース不織布を形成する原動力となる(先述した有機溶剤による置換法と原理的には同じ)。また、本発明に用いる水系分散液には、好適に水溶性高分子を添加することができるが、上述した条件下で形成されるエマルジョンは、該水溶性高分子を油滴表面に局在させ、結果的に水溶性高分子がセルロース表面に効率的に残存させ、バインダーとして有効に作用する。
例えば、炭素数6〜炭素数14の範囲の炭化水素、具体的には、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−ウンデカンやそれらの異性体(例えば、イソヘキサン、イソオクタン、イソデカン)に代表される鎖状飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘキセンのような環状炭化水素類、ジイソブチレンやシクロヘキセンのような鎖状または環状の不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、炭素数5〜炭素数9の範囲であり一価かつ一級のアルコール、具体的には、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、イソヘキサノール、イソヘプタノール、(Z)−3−ヘキセン−1−オール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、4−メチル−1−ペンタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、(2E,4E)−2,4−ヘキサジエン−1−オール、2−メチル−2−ヘキサノール、イソヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、イソオクタノール、1,3−ベンゾジオキソール−5−メタノール等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
一級のアルコールではないが、4−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、2−メチル−2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、シクロヘプタノール、4−ヘプタノール、1−メチルシクロヘキサノール、1−エチニルシクロペンタノール、2−オクタノール、(S)−2−オクタノール、シクロオクタノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニルシクロヘキサノール、1−オクチン−3−オール等の炭素数5〜炭素数9の範囲である一価のアルコールも油性化合物として好適に使用できる。
ここで、水系分散液中には、前述した特定の水溶性化合物が水相中に溶解していても構わない。これらの水溶性高分子は、油滴粒子の表面近傍に局在し、スラリーの安定化に寄与するとともにエマルジョン抄紙の機構、すなわち、微細セルロース繊維の作る緩やかな会合体中に油滴ごと取り込まれ、抄紙の過程で湿紙中に残存するため、高い残存率で湿紙中に残存することになるので、均一で微細な孔を高い比率で形成するために好ましい。
エマルジョン抄紙法では、特定の水溶性化合物を使用することにより、湿紙中、すなわち乾燥後のセルロース不織布中にも該特定の水溶性化合物が高い効率で残存する。この点で、エマルジョン抄紙法は、本発明で使用するセルロース不織布の製造方法としてより好ましい方法である。
抄紙用水系分散液中の微細セルロース繊維の分散平均径(以下、Rvという。)は、水の透過性、抄紙の効率の点から3μm以上、不織布の均一性の点から200μm以下が好ましい。分散平均径(Rv)とは、抄紙用分散液をレーザ散乱式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920、下限検出値は0.02μm)を用い、室温で測定して求められる体積平均の算術平均径のことを意味する。また、本測定ではMieの散乱理論(M.Kerker,“The Scattering of Light”,U.S.A.,Academic Press,New York,N.Y.,1969,Cap.5.)により体積分布に関する算術平均径を使用するが、その際に使用するセルロースの水の屈折率に対する相対屈折率は1.20とする。
水系分散液(スラリー)のRvは、より好ましくは5μm以上150μm以下、より好ましくは10μm以上120μm以下の範囲にあると、より均一性に優れたセルロース不織布を提供することができる。
水系分散液の調製は、一切の添加物を水中へ混入し、適当な乳化方法により水系エマルジョン分散液とするか、あるいは予め油性化合物と乳化剤からなる水系エマルジョンを上述したような適当な乳化方法で調製しておき、別途調製した微細セルロース繊維及びその他の添加物からなる水系分散液と混合して水系分散液とすればよいが、その際分散平均径が1μm以上300μm以下になるようにブレンダーのようなカッティング機能をもつ羽根を高速回転させるタイプの分散機や高圧ホモジナイザーで制御して調整することが好ましい。
上記抄紙機を用いて抄紙を行うが、抄紙はワイヤーまたは濾布を用いて水系分散液中に分散している微細セルロース等の軟凝集体を濾過する工程であるため、ワイヤー又は濾布の目のサイズが重要である。本発明においては、本質的には、上述した条件により調製した抄紙用の水系分散液を、該分散液中に含まれるセルロース等を含む水不溶性成分の歩留まり割合が70重量%以上、好ましくは、95重量%以上、さらに好ましくは99重量%以上で抄紙することのできるようなワイヤー又は濾布であればどんなものでも使用できる。
バッチ式抄紙機(例えば、熊谷理機工業社製の自動角型シートマシーン)に評価対象となるワイヤー又は濾布を設置するにおいて、ワイヤーの場合はそのまま、濾布の場合は、80〜120メッシュの金属メッシュ(濾水抵抗がほとんど無いものとして)上に濾布を設置し、抄紙面積がxcm2の抄紙機内に十分な量(ymlとする)の水を注入し、大気圧下で濾水時間を測定する。濾水時間がzs(秒)であった場合の水透過量を、y/(xz)(ml/cm2・s)と定義する。
本発明のシートは、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維等の有機繊維層を配することができるが、この場合当該有機繊維層を支持体として抄紙を行うことが好ましい。またこの場合、抄紙機のワイヤー又は濾布は当該支持体との組み合わせで、歩留まり割合や水透過量に係わる要件を満足できる素材を選択すれば足りる。
エマルジョン抄紙で得られたセルロース不織布を、各種架橋剤を分散或いは溶解させた溶媒中に浸漬し、水洗、乾燥することでセルロース不織布に耐水性能を付与する。
ここで利用される架橋剤としては、ジビニルスルホン、カルボジイミド、ジヒドラジン、ジヒドラジド、エピクロルヒドリン、多官能エポキシ化合物、イソシアネート化合物が挙げられる。
また、溶媒としては、石油エーテル、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、クロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの含塩素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシドなど非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。また、これらの溶媒には水が含まれていてもよいが、その濃度はセルロース不織布が膨潤・崩壊しない範囲で制御する必要がある。
後処理の温度と時間は、特に限定はなく最終シートの乾湿強度比と各種溶媒の安全性(引火性、爆発性)を考慮して設定すればよいが、処理温度が200℃を超えるとセルロース不織布が熱劣化し、引張強度が低下するので、100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。また、処理温度が低いと処理に長時間要するので、15℃以上が好ましく、より好ましくは25℃以上である。処理時間の適正範囲は温度によって異なるが、30秒間〜24時間である。
以上が「後処理法」による本発明の耐水性セルロースシートの製造方法である。
「簡便法」には、(I)架橋剤を用いる方法と、(II)バインダー繊維を用いる方法の2種類がある。
まず、(I)架橋剤を用いる方法について説明する。
「簡便法」−(I)架橋剤を用いる場合には、上述したエマルジョン抄紙法の(a)水系分散液の調製工程において、0.01〜10重量%濃度の各種架橋剤を水系分散液に添加する。架橋剤としては、ビニルスルホン、カルボジイミド、ジヒドラジン、ジヒドラジド、エピクロルヒドリン、多官能エポキシ化合物、イソシアネート化合物が挙げられる。この場合、溶液のpHを使用する架橋剤の反応性に応じて、pH調整剤を用いて調製することが好ましいが、強酸性或いは強アルカリ性領域では乾燥工程において、セルロース不織布が加水分解し、著しい強度低下が起こる。好ましい水系分散液のpH範囲としては、pH5.0〜9.0であり、より好ましくはpH5.5〜8.5である。
「簡便法」−(II)バインダー繊維を用いる場合には、上述したエマルジョン抄紙法の(a)水系分散液の調製工程において、バインダー繊維を水系分散液に添加する。バインダー繊維としては、例えば、ポリプロピレンの短繊維、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の複合繊維、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の複合繊維、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエステル(鞘)等の溶融系バインダー繊維が挙げられる。バインダー繊維の添加量は0.01〜0.5重量%の範囲が好ましく、0.01重量%以下であると微細セルロース繊維同士を効率的に接着できず、0.5重量%を超えると引き続く(c)乾燥工程にてバインダー繊維がフィルム状に伸ばされ、微細セルロース繊維が形成する微細な空孔を塞いでしまう(空孔率の低減)。好ましいバインダー繊維濃度は0.02〜0.2重量%であり、より好ましくは0.03〜0.1重量%である。またバインダー繊維の数平均繊維径は、0.5〜20μmの範囲であることが微細な空孔を塞がないという観点から好ましく、より好ましくは1〜15μmであり、2μm〜12μmが最も好ましい。
上述した各方法にて得られた耐水性セルロースシートにカレンダー装置によって平滑化処理を施す平滑化工程を設けてもよい。カレンダー装置としては単一プレスロールによる通常のカレンダー装置の他に、これらが多段式に設置された構造をもつスーパーカレンダー装置を用いてもよい。これらの装置、カレンダー処理時におけるロール両側それぞれの材質(材質硬度)や線圧を、目的に応じて選定することにより多種の物性バランスをもつ耐水性セルロースシートを得ることができる。
以上の条件を満たすことにより、セルロース特有の耐熱性、耐薬品性、高弾性率と表面活性の高さに由来した高吸着性能を有し、かつ高い空孔率と水に対する高い耐久性を有する耐水性セルロースシートを提供することができる。
尚、物性の主な測定値は以下の方法で測定した。
(1)微細セルロース繊維の数平均繊維径
微細セルロース繊維からなるシートの表面に関して、無作為に3箇所、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を10000倍相当の倍率で行う。得られたSEM画像に対し、画面に対し水平方向と垂直方向にラインを引き、ラインに交差する繊維の繊維径を拡大画像から実測し、交差する繊維の個数と各繊維の繊維径を数える。こうして一つの画像につき縦横2系列の測定結果を用いて数平均繊維径を算出する。さらに抽出した他の2つのSEM画像についても同じように数平均繊維径を算出し、合計3画像分の結果を平均化し、対象とする試料の数平均繊維径とする。
走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を1000倍相当の倍率で行う以外は、微細セルロース繊維の数平均繊維径の評価同様に行う。
微細セルロース繊維の最大繊維径が1500nm以下であることは、SEM画像によって確認する。
微細セルロース繊維からなる不織布濾材の表面に関して、無作為に3箇所、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を10000倍相当の倍率で行った時に、得られたすべてのSEM画像中の繊維径1500nmを越える繊維の数をカウントし、その平均値をとる。但し、画像において、数本の微細繊維が多束化して1500nm以上の繊維径となっていることが明確に確認できる場合には、1500nm以上の最大繊維径の繊維とは見なさないものとする。
予めシートを105℃に温度制御された乾燥機内で6時間乾燥し、デシケータ中で30分間冷却した後重量を求める(W1)。
シートをシート重量に対して10倍量のセルロースの溶解能のない溶媒中で攪拌(30分間)−濾過(孔径2mmの篩)−洗浄し、の後20倍量の使用溶媒で同様の操作を2回繰返し、残ったセルロースを濾別する。溶媒の沸点以上の温度で6時間乾燥し、デシケータ中で30分間冷却した後重量を求める(容器と微細セルロース繊維の総量;W3)。微細セルロース繊維の重量比率(P)は、下記式(3):
微細セルロース繊維の重量比率(P)=(W3−W2)/W1×100 式(3)
にて求める。
濾材の目付は、P−8124に準じて、算出する。
25cm角のシートを10等分にエリア分けし、当該10区画についてガーレー式デンソメーター((株)東洋精機製、型式G−B2C)を用いて、100mlの空気の透過時間を測定し、10点の平均値をとる。ここで、1箇所でも10s/100mlを下回る部分、或いは2000s/100mlを越える部分がある場合、本発明の透気抵抗度範囲には入らない。
引張強度の評価は、JIS P 8113にて定義される方法に従い、熊谷理機工業(株)の卓上型横型引張試験機(No.2000)を用い、幅15mmのサンプル10点について測定し、その平均値を引張強伸度とした。目付けの違いを考慮して、強度は10g/m2目付け相当の値で評価する。
(7)で評価した引張強度を乾燥強度とし、シートを浸すに十分な水をはった容器内に5分間浸漬した後に測定した引張強度を湿潤強度とし、下記式(1):
乾湿強度比(%)=(湿潤強度)/(乾燥強度)×100 式(1)
にて算出する。ここでは乾燥強度、湿潤強度ともに目付10g/m2相当に換算しない。
シートの空孔率Pr(%)は、10cm角の膜厚d(μm)とその重さW(g)から、以下の式(4):
Pr=(d−W×67.14)×100/d (4)
を用いて算出する。
平均孔径は、パームポロメータ(西華産業製 CFE−1200AEX)を用いた細孔径分布測定試験において、エタノールに完全に濡らしたサンプルに対して空気圧を5cc/minで増大させて評価する。透水後の平均孔径変化率は、透水前後の平均孔径の違いを下記式(2):
透水後の平均孔径変化率(%)=(透水後の平均孔径−透水前の平均孔径)/透水前の平均孔径×100 式(2)
にて算出する。
ここで、透水後の平均孔径は、シートを水漏れのないように濾過器にセットし、送液ポンプを用いて超純水を圧力1kg/cm2で60分間送液し、その後水分をエタノールで完全置換されたサンプルを用いて評価する。
重合度(DP)1750のコットンリンター原綿を10重量%となるように水に浸液させてオートクレーブ内で130℃,4時間の熱処理を行い、得られた膨潤パルプを何度も水洗し、水を含浸した状態の膨潤パルプを得た。
該膨潤パルプを固形分1.5重量%となるように水中に分散させて水分散体(400L)とし、ディスクレファイナー装置として相川鉄工(株)製SDR14型ラボリファイナー(加圧型DISK式)を用い、ディスク間のクリアランスを1mmとして400Lの該水分散体に対して、20分間叩解処理を進めた後、引き続いてクリアランスをほとんどゼロに近いレベルにまで低減させた条件下で叩解処理を続けた。経時的にサンプリングを行い、サンプリングスラリーに対して、JIS P 8121で定義されるパルプのカナダ標準ろ水度試験方法(以下、CSF法)のCSF値を評価したところ、CSF値は経時的に減少していき、一旦、ゼロ近くとなった後、さらに叩解処理を続けると、増大していく傾向が確認された。クリアランスをゼロ近くとしてから10分間、上記条件で叩解処理を続け、CSF値で73ml↑の叩解スラリーを得た。得られた叩解スラリーを、そのまま高圧ホモジナイザー(ニロ・ソアビ社(伊)製NS015H)を用いて操作圧力100MPa下で5回の微細化処理を実施し、ミクロフィブリル化セルロースの水系分散液M1(固形分濃度:1.5重量%)を得た。
PET/ナイロン混紡製の平織物(敷島カンバス社製、NT20・・・大気下25℃での水透過量:0.03ml/cm2・s、ミクロフィブリル化セルロースを大気圧下25℃における濾過で99%以上濾別する能力あり)をセットしたバッチ式抄紙機(熊谷理機工業社製、自動角型シートマシーン 25cm×25cm、80メッシュ)に目付10g/m2のセルロース不織布を目安に、上記調整した水系分散液312.5gを投入し、その後大気圧に対する減圧度を4KPaとして抄紙(脱水)を実施した。
架橋剤として1,6’−ヘキサメチレンジイソシアネートをトルエンに2重量%濃度で溶解したトルエン溶液にセルロースシートを25℃×1時間浸漬し、流水で30分間水洗した後、表面温度が130℃に設定されたドラムドライヤーにやはり湿紙がドラム面に接触するようにして約120秒間乾燥させて、S1を得た。
S1の表面を10000倍の倍率でSEM画像解析を行ったところ、S1の表面における微細セルロース繊維で1500nmを超えるものは認められず、数平均繊維径は158nmであった。
また、S1は以下の表2に示すとおり、高い空孔率を有し、高い強度及び乾湿強度比を有するものであった。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学工業(株)製 60SH−4000)を以下の表1に示す組成で水系分散液に添加する以外は、実施例1と同様に微細化、スラリー調製、抄紙乾燥及び後加工を行い、S2を得た。S2は以下の表2に示すとおり、本発明に規定する物性範囲にあり、高い空孔率と水に対する耐性を有するものであった。
架橋剤による後処理時間を12時間にした以外は、実施例2と同様に微細化、スラリー調製、抄紙乾燥及び後加工を行い、S3を得た。S3は以下の表2に示すとおり、本発明に規定する物性範囲にあり、高い空孔率と水に対する耐性を有するものであった。
架橋剤に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを用い、また架橋剤濃度を以下の表1に示す条件で実施した以外は、実施例3と同様に微細化、スラリー調製、抄紙乾燥及び後加工を行い、S4〜S6を得た。S4〜S6の物性を以下の表2に示す。
架橋剤にブロックジイソシアネートを用いた以外は、実施例3と同様に微細化、スラリー調製、抄紙乾燥及び後加工を行い、S7を得た。S7の物性を以下の表2に示す。
架橋剤による後処理を実施しない以外は、実施例2と同様に微細化、スラリー調製、抄紙乾燥を行い、C1を得た。C1は高い空孔率や乾燥強度を有するものの、水に対する耐久性が低く、水に浸漬した時点で崩壊し、湿潤強度を評価することができなかった。
架橋剤濃度を0.05重量%で実施した以外は、実施例4と同様に微細化、スラリー調製、抄紙乾燥及び後加工を行い、C2を得た。C2は、高い空孔率や乾燥強度を有するものの、水に対する耐久性が低く、乾湿強度比が低く、透水後の平均孔径変化率が大きかった。
以下の表1に示す条件で水系分散液を調製した以外は、実施例4と同様に微細化、抄紙乾燥及び後加工を行い、C3を得た。C3は、空孔率が低く、乾湿強度比が50%を下回った。C3は緻密膜であるために、膜内部まで架橋処理の効果が浸透しなかったことが原因と思われる。
セルロース繊維の数平均繊維径を以下の表1に示す条件で実施した以外は、実施例4と同様に抄紙乾燥及び後加工を行い、C4を得た。C4は、乾湿強度比が50%を下回り、透水後の平均孔径変化率も大きかった。C3は繊維径が太いために、架橋処理の効果が十分に発揮できなかったものと思われる。
実施例8〜13は、抄紙と架橋剤による耐水性能付与を同時に行う簡便法−(I)による処理を以下の表3に示す条件で実施した以外は、実施例4と同様に抄紙乾燥及び後加工を行い、S8〜S13を得た。以下の表4に示すとおりS8〜S13は、いずれも高い空孔率と乾燥強度を有し、かつ耐水性も改善されていた。
以下の表3に示す条件で実施した以外は、実施例8と同様に抄紙乾燥及び後加工を行い、C5及びC6を得た。C5は、高い空孔率や乾燥強度を有するものの、水に対する耐久性が低く、乾湿強度比が低く、透水後の平均孔径変化率が大きかった。C6は、水に対する耐久性が低く、水に浸漬した時点で崩壊し、湿潤強度を評価することができなかった。また、C6は、透水テストに破損し、透水後の平均孔径評価を実施できなかった。
実施例14〜16は、抄紙とバインダー繊維による耐水性能付与を同時に行う簡便法−(II)による処理を以下の表5に示す条件し、かつ200φのフラットロールで線圧16kg/cm×185℃で熱処理した以外は、実施例4と同様に抄紙乾燥及び後加工を行い、S14〜S16を得た。以下の表6に示すとおりS14〜S16は、いずれも高い空孔率と乾燥強度を有し、かつ耐水性も改善されていた。
以下の表5に示す条件で実施した以外は、実施例14と同様に抄紙乾燥及び後加工を行い、C7及びC8を得た。C7は、熱プレス処理によりポリプロピレン繊維がセルロース繊維表面を覆い、緻密膜が形成されてしまった。そのため、C7の空孔率は低いものであった。C8は、繊維径の太いポリプロピレン繊維を用いたために、部分的にセルロース繊維表面を覆い、透気抵抗度のバラツキが非常に大きかった。また、乾燥強度は、10回の測定のうち6N/15mmを下回るものが4点発生し、ばらつきの大きいものであった。湿潤強度、平均孔径評価も同様にばらつきの大きいものであった。
Claims (8)
- 数平均繊維径が500nm以下の微細セルロース繊維から構成される不織布からなる耐水性セルロースシートであって、下記(1)〜(4)の要件:
(1)微細セルロース繊維の重量比率:1重量%以上99重量%以下
(2)空孔率:50%以上
(3)目付10g/m2相当の引張強度:6N/15mm以上
(4)引張強度の乾湿強度比:50%以上
のすべてを満足する耐水性セルロースシート。 - 透水後の平均孔径変化率が40%以下である、請求項1に記載の耐水性セルロースシート。
- 前記微細セルロース繊維が架橋されている、請求項1又は2に記載の耐水性セルロースシート。
- 前記微細セルロース繊維が、ジビニルスルホン、カルボジイミド、ジヒドラジン、ジヒドラジド、エピクロルヒドリン、多官能エポキシ化合物、及びイソシアネート化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の架橋剤によって架橋されている、請求項3に記載の耐水性セルロースシート。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐水性セルロースシートを含む濾過材。
- 請求項5に記載の濾過材を含むフィルターカートリッジ。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐水性セルロースシートを含む血液分離膜。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐水性セルロースシートを含む研磨テープ。
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