JP2015113771A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルパンに蓄えられている潤滑油の吸気通路への持ち去りをより一層低減する。【解決手段】ブローバイガスが溜まる内室と吸気通路とを連通するブローバイガスの還流通路の入口の下方の部位に設けられ潤滑油の還流通路側への侵入を抑制する壁本体91と、壁本体の周縁に設けられ上方に向かって延びる立壁部92と、内室に固定される立壁部の基端側を切り欠いて設けられブローバイガスが流通可能な切欠き部93とを具備する防止壁9を備えた。【選択図】図2

Description

本発明は、クランク室に溜まるブローバイガスを換気するブローバイガスの還流通路を備えた内燃機関に関する。
一般に、内燃機関のクランク室は、気筒及びピストンにより燃焼室から隔絶されている。しかし、この隔絶は完全なものではなく、内燃機関の圧縮行程では未燃焼ガスが、また膨張行程では燃焼ガスが、気筒とピストンとの隙間からクランク室内に漏洩する。漏洩したブローバイガスは、クランク室内に蓄えている潤滑油の劣化や、内燃機関本体の腐食をもたらす。
そのために、従前より、クランク室に溜まるブローバイガスを換気する装置を実装することが通例となっている。一般的なブローバイガス還流装置(例えば、下記特許文献1を参照)は、クランク室と吸気通路(特に、サージタンク)とを連通するPCV通路と、このPCV通路を開閉するPCVバルブとを備えている。クランク室内のブローバイガスは、PCV通路経由で吸気通路に向けて送り出され、吸気とともに気筒に充填されて、最終的に燃焼室内で再燃焼される。PCVバルブは、吸気通路からクランク室に向けたブローバイガス及び吸気の逆流を阻止する。
ところで、ブローバイガス還流装置では、クランクシャフト(特に、クランクアームやカウンタウエイト)の回転軌跡の接線上にPCV通路の入口が配されていることが多い。そのため、例えば、ピストン冷却用のオイルジェットノズルからピストンに向けて噴射された潤滑油がクランクシャフトによって叩き上げられて、気泡を巻き込んだ潤滑油がクランク室からPCV通路へと侵入してしまうことがある。PCV通路内に侵入した潤滑油は、ブローバイガスとともに吸気通路側に移送されるおそれがあり、オイルパンに蓄えられている潤滑油が吸気通路へ持ち去られてしまうという不具合が発生する。
特に、PCV通路への潤滑油の侵入量が過大になると、当該PCV通路が閉塞してしまい、本来の機能である換気が十分にできなくなってしまうという懸念がある。
このような問題を解消するために、巻き上げられた潤滑油の侵入を妨げるべくオイルパンの内壁に堰板を固定するものも考えられている(例えば、下記特許文献2を参照)。しかしながら、PCV通路の入口と堰板との間に形成される隙間から、潤滑油がPCV通路内に侵入する可能性があり、オイルパンに蓄えられている潤滑油の持ち去りが十分抑制されているとは言えない。
実公昭60−40812号公報 実開平4−54915号公報
本発明は、オイルパンに蓄えられている潤滑油の吸気通路への持ち去りをより一層低減することを所期の目的としている。
本発明では、ブローバイガスが溜まる内室と吸気通路とを連通するブローバイガスの還流通路の入口の下方の部位に設けられ潤滑油の前記還流通路側への侵入を抑制する壁本体と、前記壁本体の周縁に設けられ上方に向かって延びる立壁部と、前記内室に固定される前記立壁部の基端側を切り欠いて設けられブローバイガスが流通可能な切欠き部とを具備する防止壁を備えた。ここで、内室とは、ブローバイガスが発生するクランク室や、クランク室に連通しているカム室等を包括した概念である。このようなものであれば、クランク室内から巻き上げられた潤滑油が、壁本体及び立壁部に当たってオイルパンの潤滑油の貯留部に戻るとともに、還流通路内に入って液化された潤滑油が、切欠き部を介してオイルパンの前記貯留部に流下する。そのため、潤滑油の吸気通路への持ち去りをより一層低減することができる。
また、前記立壁部におけるクランクシャフトの延出方向に沿った一方側の立壁部分の側面積が、他方側の立壁部分の側面積よりも小さく設定してあるものが好ましい。
本発明によれば、オイルパンに蓄えられている潤滑油の吸気通路への持ち去りをより一層低減する。
本発明の一実施形態にかかるシリンダブロック及びオイルパンを示す端面図。 同実施形態のオイルパンの一部及び防止壁を示す斜視図。 同実施形態の防止壁を示す平面図。 同実施形態のブローバイガスの還流通路の入口近傍を示す断面図。 本発明の変形例にかかるブローバイガスの還流通路の入口近傍を示す断面図。
本発明の一実施形態を、図1〜図4を参照して説明する。
本実施形態における車両用内燃機関に付帯するブローバイガス還流装置6は、内燃機関の内室(クランク室7、カム室)で発生するブローバイガスを吸気通路に送り出すためのものであって、本発明のブローバイガスの還流通路に相当するブローバイガス排出用のPCV通路61と、図示しないPCVバルブと、新気導入用の通路62とを要素としてなる。
PCV通路61は、その一端がクランク室7に接続し、他端が吸気通路におけるスロットルバルブの下流側(特に、サージタンク)に連通しており、クランク室7を吸気通路に連通せしめる。クランク室7内にあるブローバイガスは、このPCV通路61を経由して吸気通路に排出される。
詳述すれば、このPCV通路61は、ブローバイガスが溜まるクランク室7に下端が連通する下部通路611と、前記下部通路611の上端に接続し当該下部通路611における上端よりも幅広な空間部612と、前記空間部612に下端が接続するとともに吸気通路に上端が連通する上部通路613とを備えてなる。前記下部通路611は、前記上部通路613に対してずれた位置に形成されている。上下の通路611、613及び空間部612は、アルミダイカスト製のシリンダブロック60に形成されるものである。本実施形態では、PCV通路61は、第1気筒と第2気筒との間に形成されている。
また、本実施形態のPCV通路61のクランク室7側の開口(PCV通路61の入口614)は、クランクシャフトと略同じ高さ位置に設定されている。詳述すれば、前記PCV通路61の入口614は、クランクシャフトの軸心Aよりも若干下方に配されている。
PCVバルブは、PCV通路61を流通するブローバイガスの流量を増減させる。本実施形態では、PCVバルブを、PCV通路61の上端側に設置している。本実施形態において、このPCVバルブは、弾性付勢されて弁座に押し付けられている弁体が、ブローバイガスの圧力により(弾性付勢力に抗して)弁座から離反する方向に変位する態様の、機械式(差圧作動形)のバルブである。
PCVバルブは、吸気通路内の圧力が大気圧と同等かそれ以上(吸気圧が正圧)である領域では閉じており、PCV通路61を通じたブローバイガスまたは吸気の逆流を阻止する。そして、吸気通路内圧力が大気圧よりも小さく(吸気圧が負圧)、かつクランク室7内圧力と吸気通路内圧力との差圧が所定以下である領域では、その差圧が大きいほどPCVバルブの開度が拡大し、クランク室7から吸気通路に向けて流れるブローバイガスの流量が増加する。
但し、吸気通路内圧力が非常に小さく(吸気負圧が非常に大きく)なり、クランク室7内圧力と吸気通路内圧力との差圧が所定以上となった領域では、その差圧が大きいほどPCVバルブの開度が縮小し、クランク室7から吸気通路に向けて流れるブローバイガスの流量が減少する。アイドル運転時またはアイドル運転に近い低負荷運転時のように、吸気通路内圧力が極小(吸気負圧が極大)であるときには、吸気通路内圧力の変化に対するPCVバルブの流量の変化が乏しくなる。
クランク室7とPCVバルブとの間には、図示しないオイルセパレータを介設する。オイルセパレータは、ラビリンス構造を有し、流通するガスに含まれる潤滑油を当該ガスから分離させる気液分離作用を営むもので、クランク室7から潤滑油が失われることを抑止する。
新気導入用の通路62は、その一端が内燃機関のクランク室7に接続し、他端が吸気通路におけるスロットルバルブの上流側に接続しており、クランク室7を吸気通路に連通せしめる。吸気通路上の新気は、この新気導入用の通路62を経由してクランク室7に導入される。
詳述すれば、この新気導入用の通路62は、ブローバイガスが溜まるクランク室7に下端が連通する下部通路621と、前記下部通路621の上端に接続し当該下部通路621における上端よりも幅広な空間部622と、前記空間部622に下端が接続するとともに吸気通路に上端が連通する上部通路623とを備えてなる。前記下部通路621は、前記上部通路623に対してずれた位置に形成されている。上下の通路621、623及び空間部622は、アルミダイカスト製のシリンダブロック60に形成されるものである。新気導入用の通路62は、PCV通路61に対してクランクシャフトを挟んだ反対側に形成されている。
PCVバルブが開いているとき、クランク室7内のブローバイガスが、PCV通路61及びPCVバルブを経由して吸気通路に送り出される。同時に、吸気通路から新気導入用の通路62を経由してクランク室7に新気が流れ込み、クランク室7内が換気される。吸気通路のサージタンクに還流したブローバイガスは、気筒に充填されて再燃焼される。
しかして、本実施形態の内燃機関は、前記PCV通路61及び新気導入用の通路62が形成されるシリンダブロック60の下側にオイルパン70を取り付けている。オイルパン70は、内部に前記クランク室7を形成するものであり、下部で潤滑油を貯留する。オイルパン70の側壁71には、クランクシャフトの回転に伴って飛散する潤滑油の侵入を抑制するための防止壁9が取り付けられる。なお、図1は、シリンダブロック60及びオイルパン70の端面図であり、防止壁9が取り付けられる取付部72の一部を省略している。また、図4は、図3に示す防止壁9のX−X線に沿って切断した断面図を示している。
防止壁9は、ブローバイガスが溜まるクランク室7と吸気通路とを連通するPCV通路61の入口614の下方の部位に設けられ潤滑油の前記PCV通路61側への侵入を抑制する壁本体91と、前記壁本体91の周縁に設けられ上方に向かって延びる立壁部92と、前記クランク室7に固定される前記立壁部92の基端側を切り欠いて設けられブローバイガスが流通可能な切欠き部93とを具備する。前記壁本体91と立壁部92とは、一体に成形されている。
壁本体91は、中途の部位で屈曲した板状をなすもので、基端911側がオイルパン70の側壁71に対して垂直に取り付けられる基端水平部912と、この基端水平部912の先端側に連続しクランクシャフトの中心A方向に向かって先端913側が延伸する先端傾斜部914とを備えた片持ち構造をなしている。壁本体91は、自由端である延出端913を中心として、その延出方向に直交する左右方向に対称な形状をなしている。なお、壁本体91は、PCV通路61の入口614を遮蔽する機能を有するものであればどのような形状であってもよく、図示した対称形状をなすものには限られない。壁本体91は、防止壁9をオイルパン70に組み付けた状態で、PCV通路61の入口614の全体が平面視で重なる大きさに設定されている。換言すれば、防止壁9の延出端913はPCV通路61の入口614(のクランクシャフト寄りの周縁)よりもクランクシャフト側に伸びている。
基端水平部912は、基端911の中央部が切り欠かれた平面視略四角形状をなすものであり、二点鎖線で示すボルトを用いて当該防止壁9をオイルパン70に設けられた取付部72に取り付けるためのボルト挿通孔915が設けられている。先端傾斜部914は、先細り形状をした平面視略三角形状をなすものであり、二点鎖線矢印で示すクランクシャフトの回転軌跡が形成する円の接線に対して垂直となる、または、垂直に近い状態となるように傾斜している。
立壁部92は、最もクランクシャフト側に位置する延出端913を挟んで一方側の立壁部分921と他方側の立壁部分922とを備えたものである。前記一方側の立壁部分921の側面積は、前記他方側の立壁部分922の側面積よりも小さく設定してある。詳述すれば、本実施形態の一方側の立壁部分921の奥行き方向の長さ(オイルパン70の側壁71側の端部から延出端913に至る長さ)は、他方側の立壁部分922の奥行き方向の長さと同一である。そして、一方側の立壁部分921の高さ(PCV通路61の入口614側に向かって延びる長さ)は、他方側の立壁部分922の高さよりも低く設定してある。本実施形態では、一方側の立壁部分921は、第2、第3、第4気筒側に配されているとともに、他方側の立壁部分922は、第1気筒側に配されている。換言すれば、前記防止壁9は、クランクシャフトの軸方向に沿ったクランク室7の長手方向の中央部から偏った位置に配されており、当該防止壁9とクランクシャフトの軸方向に沿った一方の端部との距離が、当該防止壁9とクランクシャフトの軸方向に沿った他方の端部との距離よりも長くなるように設定されている。
切欠き部93は、クランク室7内のブローバイガスを防止壁9の壁本体91と立壁部92とで囲まれた空間94を通ってPCV通路61側へと排出するとともに、PCV通路61から落下してくる液滴状の潤滑油をオイルパン70の側壁71を伝わせてオイルパン70の下部側へと戻すためのものである。具体的には、切欠き部93は、前記立壁部分921の基端側が切り欠かれた一方側の切欠き部931と、前記立壁部分922の基端側が切り欠かれた他方側の切欠き部932とを備えている。本実施形態の一方側の切欠き部931の距離(オイルパン70の側壁71から前記立壁部分921の基端側の端部に至る距離)は、他方側の切欠き部932の距離(オイルパン70の側壁71から前記立壁部分922の基端側の端部に至る距離)と同一である。
しかして、本実施形態においては、防止壁9、オイルパン70の側壁71及びシリンダブロック60の下面によって囲まれた空間に対して、一方側の開口面積と他方側の開口面積との比率が約2:1となるように、前記立壁部92及び切欠き部93の大きさ、並びに、防止壁9の取付高さが設定されている。
次に、本実施形態の防止壁9を通過するブローバイガスの流れについて説明する。
まず、シリンダ側からクランク室7側に吹き抜けたブローバイガスは、クランク室7から切欠き部93や立壁部92の上端とシリンダブロック60の下面との間に形成される隙間95を通って、PCV通路61内に入り込む。
一方、クランクシャフトの回転により飛散した液滴状の潤滑油は、防止壁9の壁本体91や立壁部92に当たった後に、重力によりオイルパン70側へ落ちることとなる。また、ブローバイガスに含まれる霧状の潤滑油(オイルミスト)についても、防止壁9の壁本体91や立壁部92に接触することにより、オイルミストの一部が分離され、液滴に変化した潤滑油が重力によりオイルパン70側へ滴下される。
このようにして、PCV通路61内には、ガス中に含まれるオイルミスト等や液滴となった潤滑油の大部分が除去されたブローバイガスが流れることとなる。
なお、PCV通路61内で通路壁面等との接触によりガスから分離された液状の潤滑油は、重力によりPCV通路61の入口614側まで落下し、防止壁9の上面側で一旦受け止められる。防止壁9の先端傾斜部914から基端911側へ流れた潤滑油は、切欠き部931、932からオイルパン70の側壁71を伝って下部の貯留部分へと流れ込む。そのため、液滴となった潤滑油が、入口614からオイルパン70に貯留された潤滑油の液面やクランクシャフト上に直接落下して、潤滑油に気泡を巻き込んでしまうという不具合の発生を低減させることができる。
本実施形態では、ブローバイガスが溜まるクランク室7と吸気通路とを連通するPCV通路61の入口614の下方の部位に設けられ潤滑油のPCV通路61側への侵入を抑制する壁本体91と、前記壁本体91の周縁に設けられ上方に向かって延びる立壁部92と、前記クランク室7に固定される前記立壁部92の基端側を切り欠いて設けられブローバイガスが流通可能な切欠き部93とを具備する防止壁9を備えた内燃機関を構成した。
このようなものであれば、クランクシャフトにより掻き上げられる潤滑油のPCV通路61内への侵入を抑制することができる。詳述すれば、クランクシャフト(特に、クランクアームやカウンタウエイト)の回転による遠心力で跳ね上げられた液滴状や泡状の潤滑油が壁本体91及び立壁部92に当たって、オイルパン70側に落下し、潤滑油が、PCV通路61の入口614側、ひいては、吸気通路側へと持ち去られることを抑制できる。すなわち、防止壁9に当たった潤滑油が壁本体91を乗り越えて上がってきても立壁部92の存在により、PCV通路61の入口614への潤滑油の侵入を抑制することができ、しかして、従来のものに比べて潤滑油の持ち去り量を低減することができる。さらに、潤滑油がPCV通路61の入口614に侵入するのを抑えられ、当該PCV通路61を塞ぐことを未然に防止することもできる。
また、防止壁9の基端側において、具体的には、オイルパン70の側壁71と前記立壁部92の基端との間に、ブローバイガスが流通可能な切欠き部93を形成した。そのため、PCV通路61から滴下した潤滑油を防止壁9で捕集し、基端側の隙間(切欠き部93)を通じオイルパン70の側壁71に沿って潤滑油の貯留部へ戻すことができる。これにより、潤滑油の泡立ちを低減することが可能となる。
特に、前記立壁部92におけるクランクシャフトの延出方向に沿った一方側の立壁部分921の側面積が、他方側の立壁部分922の側面積よりも小さく設定してある。そのため、新気導入用の通路62の開口(クランク室7の新気取り込み口)が設けられる位置や、オイルパン70内のブローバイガスの流れる方向に応じて側面積の大きさを設定することにより、効率よくブローバイガスを排出させることができる。本実施形態では、他方側の立壁部分922に比べて一方側の立壁部分921側からより強力にブローバイガスを吸い込むことができ、クランク室7全体をまんべんなく換気し得る。特に、本実施形態では内燃機関の気筒バランスを考慮して、一方側の開口面積と他方側の開口面積との比率を約2:1に設定したので、両側からバランスよくブローバイガスを吸い込むことにより換気効果も向上する。
本実施形態では、前記防止壁9をオイルパン70とは別体に形成し、当該オイルパン70に組み付けるようにしたので、PCV通路61の配置箇所や新気導入用の通路62の配置箇所に応じて防止壁9の設置場所や設置個数を比較的自由に設定することができる。
特に、前記防止壁9が、クランクシャフトの回転軌跡の接線に対して直交するように壁面が形成されているため、PCV通路61への潤滑油の侵入を効果的に抑制することができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
例えば、前記防止壁9の立壁部92は、一方側の立壁部分921の側面積が前記他方側の立壁部分922の側面積よりも小さく設定してあるものであればどのようなものであってもよく、上述したような立壁部分921、922の高さを相互に異ならせることにより側面積を変えるものには限られない。例えば、図5に示す内燃機関は、前述した実施形態のものと立壁部92及び切欠き部93の構造が異なっている。なお、第1実施形態と同一またはこれに対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
立壁部92は、最もクランクシャフト側に位置する延出端913を挟んで一方側の立壁部分921と他方側の立壁部分922とを備えたものである。一方側の立壁部分921の奥行き方向の長さ(オイルパン70の側壁71側の端部から延出端913に至る長さ)は、他方側の立壁部分922の奥行き方向の長さよりも短く設定してある。そして、一方側の立壁部分921の高さ(PCV通路61の入口614側に向かって延びる長さ)は、他方側の立壁部分922の高さと同一である。
切欠き部93は、前記立壁部分921の基端側が切り欠かれた一方側の切欠き部931と、前記立壁部分922の基端側が切り欠かれた他方側の切欠き部932とを備えている。本実施形態の一方側の切欠き部931の距離(オイルパン70の側壁71から前記立壁部分921の基端側の端部に至る距離)は、他方側の切欠き部932の距離(オイルパン70の側壁71から前記立壁部分922の基端側の端部に至る距離)よりも長く設定してある。
しかして、本変形例においては、防止壁9、オイルパン70の側壁71及びシリンダブロック60の下面によって囲まれた空間に対して、一方側の開口面積と他方側の開口面積とが約2:1となるように、前記立壁部92及び切欠き部93の大きさ、並びに、防止壁9の取付高さが設定されている。
このようなものであれば、上述した実施形態と同一またはこれに準じた効果が得られる。なお、立壁部分921、922の高さ及び奥行き方向の長さの両方を相互に異ならせるようにしたものであってもよいのはもちろんである。
また、上述した実施形態では第2、第3、第4気筒側に相対的に低い一方側の立壁部分を形成するとともに、第1気筒側に相対的に高い他方側の立壁部分を形成するようにしたが、これには限られず、新気導入用の通路の開口(クランク室の新気取り込み口)の位置、及び、オイルパン内における新気やブローバイガスの流れる方向に応じて種々変更可能である。例えば、ブローバイガスの還流通路の入口が、第2気筒と第3気筒との間に形成されている場合であっても、新気導入用の通路の開口の位置及び新気やブローバイガスの流れに応じて一方側(第1、第2気筒側)の立壁部分と他方側(第3、第4気筒側)の立壁部分との高さや奥行き方向長さを相互に異ならせるようにすればよい。具体的には、ブローバイガスが換気されにくい側の立壁部分の側面積を、反対側の立壁部分の側面積よりも小さくなるように設定すれば、オイルパン内のブローバイガスを好適に換気することができる。
さらに、一方の立壁部分と他方の立壁部分との高さを異ならせることにより側面積を変えている場合には、延出端近傍で一気に高さを変化させたり、徐々に(直線的に/段階的に)高さを変化させるようにしてもよい。
図示例では、シリンダブロックの下方に(クランクケースと一体化された)オイルパンを配したものであるため、防止壁をオイルパンに組み付けるようにしたが、シリンダブロックの下方に配されたクランクケースと、このクランクケースの下方に配されたオイルパンとを備えたものである場合、防止壁はクランクケースに組み付けられるものであってもよい。
さらに、防止壁は、オイルパン等と別部材で形成され当該オイルパン等に組み付けられるものに限られず、オイルパン等と一体に形成されたものであってもよい。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関に適用することができる。
61…ブローバイガスの還流通路(PCV通路)
614…入口
91…壁本体
913…延出端
92…立壁部
921…一方側の立壁部分
922…他方側の立壁部分
93…切欠き部

Claims (2)

  1. ブローバイガスが溜まる内室と吸気通路とを連通するブローバイガスの還流通路の入口の下方の部位に設けられ潤滑油の前記還流通路側への侵入を抑制する壁本体と、
    前記壁本体の周縁に設けられ上方に向かって延びる立壁部と、
    前記内室に固定される前記立壁部の基端側を切り欠いて設けられブローバイガスが流通可能な切欠き部と
    を具備する防止壁を備えた内燃機関。
  2. 前記立壁部におけるクランクシャフトの延出方向に沿った一方側の立壁部分の側面積が、他方側の立壁部分の側面積よりも小さく設定してある請求項1記載の内燃機関。
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