JP2019210833A - エンジンのオイルパン構造 - Google Patents

エンジンのオイルパン構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2019210833A
JP2019210833A JP2018106037A JP2018106037A JP2019210833A JP 2019210833 A JP2019210833 A JP 2019210833A JP 2018106037 A JP2018106037 A JP 2018106037A JP 2018106037 A JP2018106037 A JP 2018106037A JP 2019210833 A JP2019210833 A JP 2019210833A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
engine
lubricating oil
oil pan
wall portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018106037A
Other languages
English (en)
Inventor
俊旭 家谷
Toshiaki Ietani
俊旭 家谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2018106037A priority Critical patent/JP2019210833A/ja
Publication of JP2019210833A publication Critical patent/JP2019210833A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】エンジンEが傾くときに、エンジンEの各部に供給される潤滑油Lにエアが混入しないようにする。【解決手段】オイルパン10は、底面部11と、底面部11を囲むように底面部11の縁から上方へ立ち上がる壁部12とを備え、オイルパン10に設けられるバッフルプレート20は、オイルパン10の壁部12に沿った旋回流を生じさせる下り勾配の旋回流発生流路22を備えるものである。このようにすると、潤滑油Lは、底面部11上で壁部12に沿った旋回流となって貯留される。潤滑油Lは旋回による遠心力によって、壁部12へ押し付けられる。そのため、エンジンEが傾いた場合であっても、液面の位置がオイルストレーナ14の吸入孔12bより低下するのを抑制し、オイルポンプの動作によって、潤滑油Lと共にエアがエンジンEの各部に供給されるのを防ぐ。【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンのオイルパン構造に関する。
エンジンの下方に設けられるオイルパン内には、エンジンの各部を潤滑するための潤滑油が貯留されている。オイルパン内の潤滑油は、オイルポンプによってエンジンの各部に供給された後、再びオイルパン上に戻ってくるようになっている。
オイルパンの底面部と、エンジンのクランクシャフトとの間には、バッフルプレートと呼ばれる板状の部材が設けられている。バッフルプレートは、エンジン各部からの油路の出口やクランクシャフトから落下した潤滑油を一旦受けて、その潤滑油を、バッフルプレートに設けた排出孔を通じてオイルパンへ落下させている(特許文献1参照)。
従来のエンジンでは、例えば、特許文献1のように、オイルストレーナの一端が、常に、オイルパンの潤滑油貯留空間内に貯留された潤滑油に浸漬される位置に設けられている。その一端に位置する吸入口が、より底面部に近づけられ、潤滑油の液中深くから潤滑油を吸い込むことで、オイルポンプのエアの吸い込みを防いでいる。
特開平9−291808号公報
しかしながら、このエンジンを搭載する車両が、坂道や悪路に差し掛かかって車体と共にエンジンが傾くと、エンジン内の潤滑油がオイルパン内で偏ったり、潤滑油の液面が激しく揺らいでしまう。すると、潤滑油の液面が、オイルストレーナの吸入口よりも低位置になることがある。それにより、オイルポンプが吸入口からエアを吸い込み、オイルポンプやその他油圧機器の動作に異常を生じさせてしまう恐れがある。また、特許文献1では、潤滑油がバッフルプレートに当たらずに直接オイルパン上に落下するオイル通路となっているので、運転状況によっては、潤滑油へのエアの混入や気泡の発生が危惧される。
そこで、この発明の課題は、エンジンが傾いたときであっても、オイルポンプへのエアの吸い込みを防ぐことである。
上記の課題を解決するため、この発明は、エンジンのクランクシャフトの下方に設けられるオイルパンと、前記クランクシャフトと前記オイルパンの底面部との間に設けられ、上方から落下する潤滑油を受けてその潤滑油を前記オイルパンに落下させるバッフルプレートと、を備え、前記オイルパンは、前記底面部と前記底面部を囲むように前記底面部の縁から上方へ立ち上がる壁部とを備え、前記バッフルプレートは、前記オイルパンに落下する潤滑油に前記壁部に沿った旋回流を生じさせる下り勾配の旋回流発生流路を備える構成を採用した。
ここで、前記壁部は、前記底面部に近づくほどに、対向する前記壁部間の距離が短くなるよう内側に傾斜している構成を採用することができる。
また、これらの各態様において、前記旋回流発生流路より下方の前記壁部にオイルポンプへの潤滑油の吸入孔を備える構成を採用することができる。前記吸入孔は、前記壁部の最下部に位置することが望ましい。
また、これらの各態様において、前記エンジンは、前記オイルパン上のブローバイガスを吸気通路に排出するブローバイガス排出通路を備え、前記ブローバイガス排出通路は、前記バッフルプレートを貫通して前記バッフルプレートを挟んで下方となる前記オイルパンの底面部の中央に向かって開口する構成を採用することができる。
この発明は、エンジンのオイルパン上に旋回流発生流路を有するバッフルプレートを備える構成を採用することにより、オイルパン上に貯留される潤滑油に、壁部に沿った旋回流を発生させる。旋回流を伴って貯留される潤滑油には、その旋回により遠心力が作用し、潤滑油は、エンジンが傾いたとしても壁部に沿って旋回し続ける。このため、エンジンの傾きによる潤滑油の液面の変位が抑制され、オイルポンプによるエアの吸い込みを防ぐことが可能になる。
エンジンの断面図(図4のA−A断面図) オイルパン構造の斜視図 オイルパン構造の断面図(図4のB−B断面図) オイルパン構造の平面図
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施形態について説明する。この実施形態のエンジンのオイルパン構造1は、車両用のエンジンEに用いられる。
図1のように、エンジンEの主たる構成は、シリンダヘッド部30、シリンダブロック等からなるシリンダ本体40、そのシリンダ本体40の下方に連結されるオイルパン10、オイルパン10の内部からエンジンEの吸気通路46に連通するブローバイガス排出通路2、エンジンEの各部を潤滑する潤滑油L、油路によってエンジンEの各部と連通するオイルポンプ(図示省略)、を備える。
図1のように、シリンダヘッド部30内には、吸排気用のバルブ31、32、そのバルブ31、32に装着されるバルブスプリング33、バルブ31、32を開閉させるカム34を備えたカムシャフト等が収容されている。
シリンダ本体40の内部には燃焼室41が形成され、また、その燃焼室41の下部に、ピストン42、コネクティングロッド43、クランクシャフト44等が収容されている。さらに、シリンダ本体40のピストン42等が収容される箇所の外側には、シリンダヘッド部30から下方にかけて貫通する油路40aが設けられる。
エンジンEを車両に搭載した状態において、シリンダ軸線は、鉛直方向に対して傾斜して配置される場合が多いが、この図1では、シリンダ軸線が鉛直方向に向く例を記載している。
シリンダ本体40下部のクランクケース内において、ピストン42の往復運動に応じて回転運動するクランクシャフト44は、そのシャフトの軸方向が図1の奥行き方向へ延びるように配置されている。このクランクシャフト44には、全体のバランスをとるためのカウンタウェイト45が軸方向に沿って、気筒数に合わせて複数設けられている。そして、クランクシャフト44は、クランクケースに対しメタル軸受等を介して回転自在に支承されている。
図1のように、オイルパン構造1は、クランクシャフト44の下方に設けられるオイルパン10と、クランクシャフト44とオイルパン10の底部との間に設けられるバッフルプレート20とを備える。
図1から図3のように、オイルパン10は、底面部11と、底面部11の縁から上方へ立ち上がってその底面部11を囲むように配置される壁部12と、からなり、それらの内側に潤滑油貯留空間Rが形成されている。
壁部12の上縁は、オイルパン10の外側方向へと屈曲するようにフランジ部12aが形成される。そのフランジ部12aが、シリンダ本体40の下部に当接し、ねじ止め等により着脱可能に固定される。
壁部12には、潤滑油貯留空間Rの内外に通じる吸入孔12bが設けられている。吸入孔12bには、オイルポンプに連通する油路13が接続される。油路13は、吸入孔12bとの接続部側の端部に、オイルストレーナ14が取り付けられている。オイルポンプは、油路13を通じて潤滑油貯留空間R内の潤滑油Lを吸い込み、その潤滑油LをエンジンEの各部へと送り出す。
図1から図4に示すように、バッフルプレート20は、潤滑油貯留空間R内に貯留される潤滑油Lの通常の運転状態における液面位置よりも上方であって、クランクシャフト44の各部のうち最も下方に位置する部材であるカウンタウェイト45の軌跡に支障しない位置に設けられる。
バッフルプレート20は、縁が壁部12に当接し、その壁部12に溶接等によって固着される。バッフルプレート20には、平面視中央から壁部12にかけて、潤滑油貯留空間R内におけるそのバッフルプレート20を挟んで下方の空間と、バッフルプレート20を挟んで上方の空間とを連通するように、通空孔20aが上下を貫通して設けられている。
バッフルプレート20は、平坦な面である受け部21と、その受け部21に隣接して設けられる旋回流発生流路22と、を備える。旋回流発生流路22は、吸入孔12bより上方に位置する。すなわち、オイルパン10は旋回流発生流路22より下方の壁部12に吸入孔12bを備えることになる。
旋回流発生流路22の一端は、壁部12によって形成されたオイルパン10の隅角部に位置し、受け部21と平滑に連続する流入部22aとなる。旋回流発生流路22は、その一端から他端側へ、壁部12に沿った下り勾配をなし、オイルパン10の隅角部に沿うように屈曲する。旋回流発生流路22の他端は、その先端縁が、通空孔20aの縁部と一致し、底面部11に臨む吐出部22bとなる。
旋回流発生流路22と受け部21との間には、流入部22aから吐出部22bにかけて漸次大きくなる段差を塞ぐように、側壁部22cが設けられる。この側壁部22cも、旋回流発生流路22や受け部21に対して溶接等によって固着される。
ブローバイガス排出通路2は、潤滑油貯留空間RとエンジンEの吸気通路46とを連通する両端開口の管路である。
図1から図4のように、ブローバイガス排出通路2は、一端がオイルパン10の底面部11に向かって開口し、他端がエンジンEの吸気通路46に接続される管路である。ブローバイガス排出通路2は、他端側から一端側にかけて、壁部12を貫通するように潤滑油貯留空間R内へ延びている。
図1のように、ブローバイガス排出通路2は、カウンタウェイト45の軌跡に支障しない位置で、底面部11方向へ向かって屈曲する。ブローバイガス排出通路2は、その屈曲部から一端にかけて、通空孔20aに挿入されてバッフルプレート20を上下方向に貫通し、バッフルプレート20を挟んで下方となる底面部11の中央に向かって開口する。その一端は、バッフルプレート20の上方から底面部11方向に漸次拡径し、その外面が通空孔20aの縁部と当接するように漏斗状をなす。
実施形態でのエンジンEのオイルパン構造1の構成は以上のようである。稼働中のエンジンE内での潤滑油Lの循環の態様は、以下のようになる。
図1から図4には、潤滑油Lの流れが矢印によって示されている。エンジンEの運転時には、オイルポンプの動作により底面部11上に貯留される潤滑油Lが、吸入孔12bを通じ、オイルストレーナ14を介して吸い込まれる。吸入孔12bから吸い込まれた潤滑油Lは、油路を通じてエンジンEの各部へ供給され、その各部を潤滑、冷却等する。その後、潤滑油Lは、シリンダ本体40に形成された油路40aの出口や、ピストン42とクランクシャフト44との隙間からバッフルプレート20上へ落下する。
油路40aやクランクシャフト44等の隙間から落下する潤滑油Lは、その大部分がバッフルプレート20の受け部21上に落下する。受け部21に落下した潤滑油Lは、流入部22aから旋回流発生流路22へと流れ込む。なお、油路40aの開口の位置によっては、旋回流発生流路22上に落下する潤滑油Lもある。
旋回流発生流路22は、下り勾配をなし、かつ壁部12に沿っていくつかの箇所で屈曲しているため、流れ込んだ潤滑油Lは、図示の矢印方向(図2および図4参照)に、潤滑油貯留空間R上を旋回するように吐出部22bに向かって流下する。すると、その旋回によって潤滑油Lに遠心力が作用し、潤滑油Lは旋回流となって壁部12に押し付けられるように流下する。旋回流発生流路22上を流下する潤滑油Lは、旋回流を維持しながら吐出部22bからオイルパン10内のバッフルプレート20の下方の空間へと吐出され、落下する。
潤滑油Lは、吐出部22bから落下する際も、旋回による遠心力によって、壁部12に押し付けられながら流下する。すると、潤滑油Lは、その壁部12に沿って旋回流を維持したまま底面部11上に貯留される。
底面部11上で旋回流となって貯留される潤滑油Lにおいても、遠心力の作用によって、壁部12に押し付けられている状態である。そのため、図3の二点鎖線部のように、潤滑油Lの液面は、旋回外側が高くなり、旋回の中心部にかけて窪むように低くなる。これにより、潤滑油LがエンジンEの各部に供給され、潤滑油貯留空間R内の貯留量が減少している場合においても、潤滑油Lの液面の位置を吸入孔12bより上方に保つことが可能になる。
さらに、潤滑油貯留空間R内の潤滑油Lは、旋回流発生流路22を通過することで付勢されて旋回流となる。そのため、エンジンEが傾いたり、あるいは、車両の加減速等により潤滑油Lに慣性力が作用した場合でも、吐出部22bから吐出される潤滑油Lは、壁部12に沿った旋回流の状態を維持したまま、底面部11上に貯留される。すると、潤滑油Lの液面の位置を、吸入孔12bより上方に保つことが可能になる。したがって、エンジンEが傾いた場合にも、あるいは、車両の加減速等により潤滑油Lに慣性力が作用した場合でも、吸入孔12bから潤滑油と共にエアが吸い込まれるのを防ぐことができる。
また、仮に、エンジンE内の潤滑油Lの総量が少ない場合においても、同様に、液面の位置が吸入孔12bより高い状態を保つことが可能になるため、エンジンEに用いられる潤滑油Lの貯留量の低減が可能となる。
稼働中のエンジンE内での潤滑油Lの循環の態様は、以下のようにして行われる。
エンジンE停止時においては、オイルポンプも停止し、エンジンE内の潤滑油Lの循環も停止する。すると、潤滑油貯留空間R内へ潤滑油Lは供給されなくなり、底面部11上に貯留される潤滑油Lは、次第に流れが停止する。
吸入孔12bへの油路13の脱着は、例えば、ねじ機構によるものとしている。オイル交換をする時には、エンジンEを停止させ、潤滑油Lの循環を停止させた状態で、吸入孔12bから、油路13及びオイルストレーナ14を取り外し、吸入孔12bから、その内部の潤滑油Lを流出させる。このとき、油路13、オイルストレーナ14を取り外した際に、オイルパン10上にはオイルが残留しないように、吸入孔12bの位置は、壁部12の最下部、すなわち、オイルパン10内の最下部に設定されている。
オイルポンプの動作時には、潤滑油貯留空間Rに貯留された潤滑油Lは、吸入孔12bを通じてのみ、潤滑油貯留空間Rの外部へと吸い込まれる。そのため、潤滑油Lに混入したスラッジ等の不純物は、吸入孔12bの近傍に吸い寄せられて集積する。したがって、オイル交換時と同様に油路13を取り外すことで、潤滑油L中のスラッジ等の異物をオイルパン10の外部へと容易に排出することが可能になる。このとき、吸入孔12bが壁部12の最下部、すなわち、オイルパン10内の最下部に設定されていることから、異物の排出に有利である。
次に実施形態でのエンジンEのブローバイガスの流れの態様について、説明する。
潤滑油貯留空間Rには、シリンダ本体40とピストン42の隙間等から、ブローバイガスが流出し、滞留する。エンジンEが稼働中のときには、潤滑油Lが、オイルパン10内で旋回流となって貯留される。すると、潤滑油Lは遠心力によって壁部12に押し付けられ、潤滑油Lより比重の軽いブローバイガスは、その旋回流の中心近傍に集中する。旋回流はオイルパン10の壁部12に沿って流れるため、その中心は、オイルパン10の平面視中央に位置する。ブローバイガス排出通路2の一端は、オイルパン10の平面視中央に位置し、底面部11を向いて開口しているため、効率よくブローバイガスを吸引することができる。
さらに、ブローバイガス排出通路2の一端からブローバイガスが吸引されることで、潤滑油貯留空間R内の圧力が減少する。すると、バッフルプレート20を挟んだ上方から下方へと、通空孔20aのブローバイガス排出通路2以外の部分を通じて、上方から下方へ気体の流れが生じる。この上方から下方への気体の流れ方向と、底面部11上へ落下する潤滑油Lの流れ方向とは、互いに隣接し且つ同方向であるので、潤滑油Lは、ベンチュリ効果によって、その気体の流れに引き込まれるように付勢され、より速い旋回流を発生させることが可能になる。旋回流の流れが速いと、潤滑油Lは壁部12に対してより強く押し付けられるので、エアの吸い込み防止に効果的である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば、上記の実施形態では、壁部12に、潤滑油貯留空間Rの内外に通じる吸入孔12bが設けられているが、吸入孔12bは、壁部12以外に設けられていてもよい。その場合、オイルポンプ及びオイルストレーナ14は、潤滑油貯留空間R内のいずれかの場所に設けられ、シリンダ本体40には、オイルポンプからエンジンEの各部へ潤滑油を供給するための送り油路が内蔵される形態が考えられる。
また、シリンダ本体40にオイルの送り油路が内蔵される場合、オイルストレーナ14は、バッフルプレート20を上下方向に貫通し、一端が、常に、潤滑油貯留空間R内に貯留された潤滑油Lに浸漬される位置に設けられていることが望ましい。このとき、送り油路にはオイルポンプが接続されている。エンジンEの運転時には、オイルポンプの動作により潤滑油Lがオイルストレーナ14を介して吸引され、その潤滑油Lが、シリンダ本体40に形成された送り油路を通じて、エンジン各部を潤滑、冷却等した後、油路40aを通じて再び潤滑油貯留空間Rに還流される。
また、上記の実施形態では、受け部21は、平坦な面としているが、壁部12から流入部22aへ潤滑油Lが流れ込むよう、下り勾配をなす形態であってもかまわない。
また、図1から図3に示す底面部11は、一様に平坦な面となっているが、多少の凹凸面や傾斜のある面であっても構わない。ただし、その凹凸や傾斜は、潤滑油Lの旋回流がその凹凸等によって減勢しない程度であることが望ましく、特に、底面部11はフラット面を有していることが好ましい。
そのフラット面は、底面部11上に、壁部12に沿って潤滑油貯留空間Rを周回するように設けられることが望ましい。このようにすれば、底面部11上の潤滑油Lは、そのフラット面上を通過するので、底面部11の凹凸等による減勢を防ぐことができる。
また、図1から図4に示すオイルパン10は、底面部11が矩形状をなし、隣接する壁部12同士によって隅角部が形成されているが、底面部11は必ずしも矩形状でなくてもよい。
底面部11が矩形状のオイルパン10は、その隅角部において、旋回流発生流路22がいくつかの箇所で屈曲している。そのため、旋回流発生流路22を流れる潤滑油Lは、壁部12へ直交方向に衝突することで流れの方向を変位させ、吐出部22bへと流下する。したがって、潤滑油Lの流れが、その衝突により減勢する恐れがある。また、底面部11上で旋回流となって貯留させる潤滑油Lにおいても、旋回中に隅角部において壁部12へ衝突し、旋回する流れが減勢する恐れがある。
そこで、例えば、底面部11の平面視外形が、円形や楕円形である構成を採用することで、隅角部が形成されないオイルパン10とすることができる。そのようなオイルパン10に設けられるバッフルプレート20は、旋回流発生流路22が、壁部12に沿って弧状に曲がるように、流入部22aから吐出部22bへと下り勾配をなす。したがって、旋回流発生流路22を流れる潤滑油Lは、壁部12に沿って潤滑油貯留空間R内をスムーズに旋回しながら、吐出部22bへと流下する。また、底面部11上で旋回する潤滑油Lにおいても、隅角部による減勢を防ぐことが可能になる。
同様の理由により、底面部11を平面視多角形状とする構成を採用するものであっても構わない。
また、ブローバイガス排出通路2は、底面部11の中央に向かって開口するとしているが、それ以外にも、ブローバイガス排出通路2の開口は、例えば、底面部11の隅角部等に向いていてもよい。その場合、通空孔20aはブローバイガス排出通路2に対応した位置に設けるとよい。また、ブローバイガス排出通路2は通空孔20aには挿入されず、受け部21の何れか一箇所において、バッフルプレート20の上下方向に貫通していてもよい。また、ブローバイガス排出通路2は、通空孔20aに挿通される態様に限らず、バッフルプレート20の上下方向を連通する他の孔が設けられていてもよい。
また、壁部12は、底面部11に近づくほどに、対向する壁部12間の距離が短くなるよう内側に傾斜していてもよい。このようにすると、吐出部22bより吐出される潤滑油Lが、壁部12の傾斜面上を流れるように旋回しながら、底面部11へと流下する。したがって、吐出部22bから底面部11へ落下する際の衝撃が抑えられ、旋回流の流れが減殺されることを防ぐことが可能になるとともに、旋回中の旋回半径が徐々に小さくなるために旋回による遠心力を維持できる。
1 オイルパン構造
2 ブローバイガス排出通路
10 オイルパン
11 底面部
12 壁部
12a フランジ部
12b 吸入孔
13 油路
14 オイルストレーナ
20 バッフルプレート
20a 通空孔
21 受け部
22 旋回流発生流路
22a 流入部
22b 吐出部
22c 側壁部
30 シリンダヘッド部
31 バルブ
32 バルブ
33 バルブスプリング
34 カム
40 シリンダ本体
40a 油路
41 燃焼室
42 ピストン
43 コネクティングロッド
44 クランクシャフト
45 カウンタウェイト
46 吸気通路
L 潤滑油
E エンジン
R 潤滑油貯留空間

Claims (5)

  1. エンジンのクランクシャフトの下方に設けられるオイルパンと、
    前記クランクシャフトと前記オイルパンの底面部との間に設けられ、上方から落下する潤滑油を受けてその潤滑油を前記オイルパンに落下させるバッフルプレートと、を備え、
    前記オイルパンは、
    前記底面部と前記底面部を囲むように前記底面部の縁から上方へ立ち上がる壁部とを備え、
    前記バッフルプレートは、
    前記オイルパンに落下する潤滑油に前記壁部に沿った旋回流を生じさせる下り勾配の旋回流発生流路を備えるエンジンのオイルパン構造。
  2. 前記壁部は、前記底面部に近づくほどに、対向する前記壁部間の距離が短くなるよう内側に傾斜している請求項1に記載のエンジンのオイルパン構造。
  3. 前記オイルパンは、前記旋回流発生流路より下方の前記壁部にオイルポンプへの潤滑油の吸入孔を備える請求項1又は2に記載のエンジンのオイルパン構造。
  4. 前記吸入孔は、前記壁部の最下部に位置する請求項3に記載のエンジンのオイルパン構造。
  5. 前記エンジンは、
    前記オイルパン上のブローバイガスを吸気通路に排出するブローバイガス排出通路を備え、
    前記ブローバイガス排出通路は、
    前記バッフルプレートを貫通して前記バッフルプレートを挟んで下方となる前記オイルパンの底面部の中央に向かって開口する請求項1から4の何れか1項に記載のエンジンのオイルパン構造。
JP2018106037A 2018-06-01 2018-06-01 エンジンのオイルパン構造 Pending JP2019210833A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018106037A JP2019210833A (ja) 2018-06-01 2018-06-01 エンジンのオイルパン構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018106037A JP2019210833A (ja) 2018-06-01 2018-06-01 エンジンのオイルパン構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019210833A true JP2019210833A (ja) 2019-12-12

Family

ID=68846592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018106037A Pending JP2019210833A (ja) 2018-06-01 2018-06-01 エンジンのオイルパン構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019210833A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3119417A1 (fr) * 2021-02-02 2022-08-05 Renault S.A.S. Plaque anti-émulsion avec passage gaz blow-by
CN115306513A (zh) * 2022-09-02 2022-11-08 一汽解放汽车有限公司 发动机油底壳及车辆

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3119417A1 (fr) * 2021-02-02 2022-08-05 Renault S.A.S. Plaque anti-émulsion avec passage gaz blow-by
WO2022167293A1 (fr) * 2021-02-02 2022-08-11 Renault S.A.S Plaque anti-émulsion avec passage gaz blow-by
CN115306513A (zh) * 2022-09-02 2022-11-08 一汽解放汽车有限公司 发动机油底壳及车辆

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5103782A (en) Oil pan for internal combustion engine
US6475256B2 (en) Cyclone type gas-liquid separator
US10570790B2 (en) Breather device of internal combustion engine
JP7107183B2 (ja) 内燃機関のオイル貯留構造
JP2010096154A (ja) 気液分離構造
US7717233B2 (en) Oil tank for engine-driven vehicle
JP2019210833A (ja) エンジンのオイルパン構造
JP2009156226A (ja) 内燃機関
JP2007285271A (ja) エンジンのオイル戻し装置
JPS60145447A (ja) ピストン往復内燃機関
CN100462541C (zh) 气缸盖结构
JP6291240B2 (ja) 内燃機関
JPH02264108A (ja) 内燃機関のオイルパン
JP2007205228A (ja) 車両用エンジンのバッフルプレート構造
JP6706874B2 (ja) 内燃機関のシリンダヘッドカバー
JP4352228B2 (ja) ブリーザ装置
JP4415660B2 (ja) 内燃機関のオイル回収構造
JP5994362B2 (ja) エンジンのオイル分離装置
JP2011032889A (ja) ブローバイガス用オイルセパレータ
JP6241266B2 (ja) ブローバイガス収集システム
WO2012073586A1 (ja) 4ストロークエンジンの気液分離装置及び4ストロークエンジンの潤滑装置
JP2010048143A (ja) 内燃機関のバッフルプレート
JP4442813B2 (ja) 内燃機関におけるブローバイガスのオイル分離装置
JP4978422B2 (ja) ブローバイガス還元装置
JPH04241713A (ja) 内燃機関のオイル循環装置